訪問営業って何する仕事?働く前に押さえておくべきポイントを紹介!
はじめに
昨今どのような企業でも営業の人たちが活躍しています。
ただ一口に営業といってもその形態は多様化し、現在はさまざまなスタイルが存在します。
その中でも今回は「訪問営業」に焦点を絞って紹介していきましょう。
訪問営業は体力や精神力が求められる場面も多い分、職務を通して得られるものも多いといえます。
この記事ではこうした訪問営業を通して身につくスキルや、訪問営業に向いている人の特徴についても解説します。
それに加えてコロナ禍を迎えた中での訪問営業の現状や、今後についても考えていきましょう。
将来訪問営業として働くことを考えている方は、自分に合っているのかどうかを判断する材料にしてください。
訪問営業とは
そもそも「訪問営業」とは具体的に、どのような営業スタイルのことを指すのでしょうか。
訪問営業とは個人宅や法人事務所などに対して、アポイントメントを取らずに進める営業形態のことを指します。
「飛び込み営業」と聞くとピンとくる人も多いかもしれません。
訪問営業の代表的な仕事に訪問販売があります。
これは無形もしくは有形の商材を、訪問した先で売り込むという仕事です。
反対に訪問買取をしている企業もあります。
自分がどちらのタイプの営業がしたいかを、事前に確かめておきましょう。
訪問営業をすることが多い商材
どのような商材も訪問営業で販売されるわけではありません。
特に訪問営業は、事前にアポイントメントを取らずに直接営業をします。
商品を持ち歩かなければならない有形商材の売り込みは、効率があまりよいとはいえません。
そのため訪問営業ではよく、無形商材が扱われます。
無形商材とは、実物のない商材を指します。
現物が存在する商品ではなくサービスを売ると考えれば、わかりやすいかもしれません。
営業先は商材の種類によって、to B(=to Business、企業向け)やto C(=to Customer、顧客向け)まで、幅広く存在します。
販売する商材の種類に応じて、営業先を見極める必要があるのです。
具体例
それではよく訪問営業で用いられる商材とは、一体どのようなものなのでしょうか。
ここでは代表的な具体例を3つご紹介します。
・インターネットの光回線
訪問営業といえば、インターネット関連のものを想像する人も多いのではないでしょうか。
何事もインターネット上でやり取りをする時代なので、より快適なインターネット環境を提供するための営業は需要があるといえます。
・電気やガス
生活に必要不可欠な電気やガスに関する訪問営業も存在します。
それぞれのお宅の電気代・ガス代などの状況をヒアリングすることからスタートし、よりよいプランを提案するのです。
・保険販売
自分からなかなか考える機会のない保険は、訪問先の方に合った保険プランを紹介します。
訪問営業で身につく力
はっきりいって訪問営業は、決して楽な仕事ではありません。
さまざまな営業先を転々とする体力が必要とされるうえ、少々理不尽に対しても我慢が強いられる場面もあるからです。
しかし楽な仕事ではない分、得るものも多いといえます。
そのためはじめて訪問営業を命じられた人も、不満に思うことはありません。
ここでは訪問営業を通して身につく力を3つ紹介します。
訪問営業で人間としての強さを手に入れましょう。
行動力
訪問営業では行動力が身につきます。
当たり前のことですが、訪問営業の一歩目は営業先に飛び込むことです。
まずは行動しないと商談すらはじまりません。
今まで内気で、石橋をたたいて渡る人生を送ってきた人にとっては、ハードルの高い話かもしれません。
しかしそういった人でも、とき大胆な行動を起こす必要があります。
慎重に判断を下せるところも長所ではありますが、ときその慎重さが邪魔をして行動を起こせないことはありませんか。
もし心当たりがあるならば、それは大変もったいないです。
訪問営業では、少々大胆ともいえる行動力が求められます。
慎重派の方は、一皮むけるチャンスかもしれません。
観察力
訪問営業に限らず、営業全般に対していえることですが、営業マンにとって観察力は非常に重要なスキルです。
そもそも営業自体が、相手との対話で商材を売るという業務形態だからです。
相手の身なりや話し方・態度などから、その人の性格や立場を読み取ることが商談成功のカギにもなります。
訪問営業の行き先が一般家庭の場合、住居の形態や玄関の様子・応対してくれた住人の様子から、おおまかな家族構成を想定できます。
その情報から商材への興味を推しはかることで、ある程度で見切りをつけ、効率的な訪問営業をするという戦略もあるのです。
また法人に営業をする場合、事前のリサーチに加えて社員の様子やオフィスの規模などからあたりをつけられます。
忍耐力
訪問営業は、基本的にアポイントメントを取らずに飛び込みで商談を持ちかけます。
必ずしも相手から好印象をもたれるわけではありません。
とき理不尽な対応をされることもあるかもしれません。
さらにその中から商談を成功させるのは、はじめのうちは特に難しいでしょう。
しかし一度あきらめてしまうと、それ以上の成果が手に入ることは決してありません。
たとえ商談の成立しない日が続いても、根気強く現場への飛び込みを止めないことが必要です。
このような経験から、訪問営業では忍耐力が身につくといわれています。
忍耐力は訪問営業以外の仕事に就いたときでも、幅広く役に立つことでしょう。
訪問営業のきついところ
今までの説明からも、訪問営業が決して楽な仕事でないことは明らかです。
一般的にも「訪問営業はきつい仕事だ」というイメージをもたれることは多いものです。
それでは具体的に、どのような点が大変に感じられるのでしょうか。
一番大変なのは「ノルマやプレッシャーが、ストレスになること」だといえるでしょう。
訪問営業をする際には、所属している会社からノルマを設定される場合があります。
あくまで「目標値」として設定されることもありますが、ノルマが達成できないとペナルティがある会社もあります。
訪問営業を開始する前にきちんと確認しておきましょう。
また訪問営業をされる側からすると、突然知らない訪問営業員が訪ねてきたとき、少なからず警戒心をもつはずです。
そのため成果を出す難易度が高いという問題もあります。
訪問営業に向いている人・向いていない人
どのような仕事でも、向いている人・向いていない人がいるものです。
中訪問営業は、人によって向き不向きがはっきり分かれる傾向にあります。
ここからは訪問営業に向いている人の特徴、反対に向いていない人の特徴を紹介していきましょう。
訪問営業に向いている人の特徴
まずは、訪問営業に向いている人の特徴を2つ紹介します。
しかし現状自分にこれらの特徴が当てはまらないという人も、悲観する必要はありません。
自分からこの理想像に近づけるように努力することをおすすめします。
きっとそれにともなって、商談もうまくいくことが増えることでしょう。
自分はすでに後述の特徴に当てはまっているという人は、自分に自信をもってよいでしょう。
今後もぜひその長所を活かして活躍してください。
第一印象で信用される人
訪問営業で一番有利な人の特徴は「第一印象で信用される人」です。
訪問営業は基本的に初対面の顧客を相手にします。
そのため、相手への第一印象は商談の行方の大きな要因になりえます。
それでは信用される人になるためには、どうすればよいのでしょうか。
ひとまず身だしなみを整えることからはじめるのがおすすめです。
寝ぐせがついていたり服にシワがついていたりと、清潔感のない人は信頼されません。
訪問営業をする前には、一度鏡の前に立って身だしなみを整えましょう。
次に話し方に気を配りましょう。
語尾が曖昧だったり話すテンポが悪かったりすると、話が頭に入ってきません。
自信をもってハキハキと話すことを心がけてください。
気持ちの切り替えができる人
訪問営業は必ずしも、成功するわけではありません。
むしろまともに話を聞いてくれないことの方が多いと考えてもよいでしょう。
そういった中で1日何件も営業先をまわります。
仮に1つ前の訪問先で冷たくあしらわれたとしましょう。
そんな場合でもすぐに気持ちを切り替えて、次の現場へ向かえる人は訪問営業に向いているといえるでしょう。
それではどうしたらうまく気持ちを切り替えられるのでしょうか。
ついついネガティブな気持ちを引きずってしまうという人は、目の前の結果に固執しすぎないように心がけましょう。
1つくらいうまくいかなくても何の問題もないと、開きなおることも心の健康のためにはとき必要です。
訪問営業に向いていない人の特徴
前の項目では訪問営業に向いている人の特徴について紹介しましたが。
反対に訪問営業に向いていない人とは、どのような人なのでしょうか。
ここでは代表的な2つのポイントを紹介します。
ただし先ほどと同様これらの特徴に当てはまっていたとしても、訪問営業として活躍できないわけではありません。
しかし考え方を少し変えるだけでも、営業にまわる中で気持ちが楽になることもあります。
ぜひとも今後の参考にしてみてください。
気持ちの切り替えができない人
気持ちの切り替えができない人は、訪問営業をするうえでは苦労することが多いかもしれません。
正直世の中には、アポイントメントを取ることなく、突然訪問してくる営業スタイルを迷惑に感じている個人宅や企業もあります。
とき冷たい対応をされることもあるでしょう。
そういった中、悲しい気持ちを引きずったまま1日過ごすのは、精神的につらいことでしょう。
とき開きなおって次に向かうことも大切です。
毎日する仕事であるからこそ極力ストレスを溜めないように、気持ちをコントロールしましょう。
またどうしても気持ち的に耐えられなくなったときは、身近な上司や知り合いに相談することをおすすめします。
人に話すことで気持ちがすっきりすることもあるからです。
人見知りしてしまう人
訪問営業は基本的に初対面の人を相手に営業をします。
そのため、なかなか初対面の人と打ち解けることを苦手とする人見知りの人は、訪問営業には向いていないといえるでしょう。
それでは人見知りの人が訪問営業をすることになった際は、どうすればよいのでしょうか。
人前に出ると緊張してしまうという人は、人一倍事前準備に力を注ぎましょう。
緊張している手前説明する内容が不完全だと、失敗を恐れてさらに緊張が加速してしまいます。
自分が緊張してしまう要因を自然に取り除くことが大切です。
また訪問営業中だけ自分の中でキャラクターを作り、人前ではその姿を演じているという人もいます。
無理は禁物ですが、普段とは違う自分を演じることもとき必要でしょう。
今後の訪問営業
ここからは訪問営業の今後の姿について解説します。
営業員への負担の大きさや、訪問営業の非効率性などへの問題視が進んでいることは事実です。
それに加えてコロナ禍と情報技術の発展にともない、昨今「訪問営業は時代遅れ」といわれることがあります。
営業にも直接相手に会わずとも、PC上でやり取りが完結するDX化の時代が訪れているのです。
コロナ禍における訪問営業の現状
コロナ禍の影響は、営業形態にも大きな打撃を与えています。
世の中で人と人の接触を控えるように推進されている中、訪問営業への風当たりが強くなっていることは想像しやすいでしょう。
その想像とおり、訪問営業の数は次第に少なくなっているのです。
それでは今まで訪問営業をしていた人たちは、今どうしているのでしょうか。
幸運にもコロナ禍を迎えたことで、非対人形式で連絡を取り合う手段が発達しました。
具体的にはオンライン会議ツールや、リアルタイムのチャットツールの登場があげられます。
このようなツールを駆使することで、直接人と会わないようなより効率的な営業スタイルが確立されたといえるでしょう。
インサイドセールスへの移行
訪問営業の件数が少なくなっているとのことですが、このまま訪問営業は廃れていってしまうのでしょうか。
結論からいうと、訪問営業はインサイドセールスに置き換わっていく傾向にあります。
インサイドセールスとは「相手を訪問せずに、オフィスの中で行う内勤型の営業行為」のことです。
詳しいことは「インサイドセールス」の記事をご覧ください。
訪問先まで行く移動時間やコストを抑えられるなど、効率面でも大きなメリットがあります。
またインサイドセールスの方が訪問営業よりも、商談化率や成約率が向上するといわれています。
これは少人数であっても膨大な数の顧客を相手にできることが関係しているのです。
インサイドセールスのスタートは、メールでのアプローチや電話でのアプローチなどが考えられます。
従来の訪問営業では、事前にアポイントメントを取ることはありませんでした。
一方インサイドセールスでは送信した営業メールへの返信などから、事前にアポイントメントが取れた相手を絞り込めて効率がよいのです。
まとめ
この記事では訪問営業の現状や、訪問営業に向いている人の特徴について紹介していきました。
訪問営業という営業スタイルは、営業員への精神的負担や時間・コスト的な負担が大きいという問題点があります。
そのため時代の流れとともに淘汰されつつある存在であることは明らかです。
現在は訪問営業の数は減り、それらがオフィスの中でやり取りが完結するインサイドセールスに移行しています。
この変化により比較的少ない人数で、より多くの顧客を相手に営業が可能になりました。
こうして個人にとっても、また会社にとっても負担の少ない営業スタイルが発展しています。
前後の状況や商材の種類などによって、訪問営業とインサイドセールスを使い分ける必要があるでしょう。
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