はじめに
仕事先を選ぶに当たっては、長く勤めていくために、自分の性格に合う職種や業界を選びたいと考える人が多くなっています。
ストレスを感じたり、自分とは合わないという違和感を覚えたりしたまま職場を選んでも、短期間での退職につながりかねません。
そのような場面に役に立つのが、MBTI診断による性格テストです。
自分がどういった傾向の考えを持ちやすく、どういった仕事が得意であるかが分かりやすいため、診断結果を参考にして仕事を選ぶのは有効だといえるでしょう。
この記事では大学・大学院卒のSP型と呼ばれるタイプに該当する人向けに、仕事選びに必要な情報を伝えます。
SP型に該当する人は、最後までぜひチェックしてみてください。
【大・院卒】MBTI「SP型」を理解しよう
自分に合う仕事を探すためには、まず自分の性格に対する理解度を深める必要があります。
SP型の人であれば、SP型が持つ性格の特徴についてきちんと把握しておきましょう。
強みと弱みも把握しておくことが重要です。
強みは自己PRにもつながりますし、弱みを知っておけば、避けるべき仕事が何なのかを理解した上で仕事探しができます。
SP型の特徴
SP型とは、MBTI診断で分類される16の性格タイプの中で、感覚型と知覚型の2つを併せ持っている性格タイプのことを表します。
SとはSensing(感覚)のことで、物事を認識するときに具体的な事実に着目する傾向が強いです。
PとはPerceiving(知覚)のことで、物事を決めるときに流れに沿って柔軟に判断できるタイプのことを指します。
この2つのタイプが合わさることによって、物事を判断する際は目の前の具体的な事実や状況を重視し、実践的な情報を基に判断を行う傾向になります。
日常生活でも物事への柔軟な対応を得意としており、厳格なスケジュールよりも状況に応じた判断を好みます。
また、新しいことに対して果敢に挑戦する姿勢を取ることも得意としています。
柔軟性と行動力がある
SP型は状況に応じて柔軟に物事を受け入れて、適切な行動に移すことのできる能力に長けています。
その行動は、あらかじめ決められている組織のルールや行動計画に縛られにくいため、周囲からは自由な発想ができると評価されることもあります。
職場では突発的な問題解決や、臨機応変な対応が求められる場面で発揮する特徴です。
トラブルの解決に役立つだけでなく、新しい計画を発足させ、それを遂行するのにも生かすことが可能です。
実際の体験からさまざまなことを学び、それを自分のタスクに落とし込むスキルも高いレベルで発揮できます。
行動に移すまでのスピードが速いことも特徴の一つで、これは今を重視する特性と、素早い状況判断力によるものです。
現実的で実践力がある
SPが物事を判断する基準は、具体的な事実として仕入れた情報と目の前の状況に偏る傾向が強いです。
そのため、物事の考え方は抽象的な概念よりも、目の前の具体的な現実を重視する特徴があります。
今できることとは何かを考え続け、その中からすぐに実践できる手段を時間差なく講じることが可能です。
現実的という表現からは、計画的であるという印象を抱きやすいですが、SP型にその特徴は当てはまりにくく、行動していく中で次にするべきことを組み上げていくタイプと表現する方が適切です。
手を動かして物事を学ぶことにも長けているため、実際に行動する方が物事への理解も深めやすくなっています。
無駄を嫌う傾向もあり、タスクを進める効率的な方法を見つけ出すのが得意です。
社交的で適応力が高い
SP型の人は目の前の状況を素早く判断する能力に長けているため、人とのコミュニケーションを得意としています。
目の前の相手が見せている感情や雰囲気を読み取り、その内容に応じて柔軟に対応できる優れた適応力を持っています。
これは外向的な要素を持っているタイプだけではありません。
内向型の面も含めていても、SP型であれば人と関わることを得意とします。
周囲の人々を楽しませて場を盛り上げるか、温かい雰囲気で相手を安心させるかの違いでしかありません。
コミュニケーションを通じて信頼関係を築くなかで、形式張った付き合いよりも自然体での交流を実践することで、新しい環境や人間関係においてもスムーズな適応が可能です。
SP型の強み
SP型の強みは、主に以下の3つが挙げられます。
柔軟な状況適応力
突発的なトラブルや変化が起きたとしても、素早く状況を判断し、的確な対応の判断が下せます。
そのためなら、あらかじめ決められていたプランを大きく変更することもためらいなく実施可能です。
実践的な問題解決能力
理論に縛られにくく、目の前の現状に即した判断を得意としています。
直面している問題の本質を見極めて、実際に効果を見込めるような解決方法を提案することが可能です。
先入観や固定観念に囚われにくい特性による強みといえます。
行動力と実行力
行動に移せる作業について、それが持つリスクを恐れることなく果敢に挑戦できる力があります。
実践することで学べることが多い事実を知っているために、それをどんどん自分から取りに行くことが可能です。
SP型の弱み
SP型が持っている弱みは、主に以下の2つが挙げられます。
長期的な計画立案
SP型は目の前の状況に対応する能力に優れていますが、その一方で長期的な計画を立てて取り組むプロジェクトは苦手です。
長期的な視点での計画策定や目標設定を実施したとしても、目の前の状況への対応に注力するあまり、目標を見失う傾向もあります。
ルーティンワークへの抵抗感
SP型には飽きっぽい一面があるため、同じことをひたすらに続けるルーティンワークも苦手です。
変化や新しい刺激を好むため、同じ作業の繰り返しや細かい管理業務など、状況の変化に乏しい業務に対しては興味を失いやすく、長く続けられません。
【大・院卒】MBTI「SP型」4タイプの違い
SP型は、感覚型と知覚型の他にどのような性格タイプを持っているかで、さらに4つのタイプに分類できます。
共通している特徴を持っている一方、大きく違った特徴を持っているケースもあります。
そのため、仕事探しに性格タイプを活用するなら、それぞれのタイプに対する理解を深め、特徴を正しく把握しておくことが必要です。
ISTP(巨匠)の特徴
ISTPタイプは、感覚型と知覚型に内向型と思考型が加わったタイプです。
実践的かつ現実的な視点を持っていて、論理的な分析力と手先の器用さを併せ持っています。
内向的な性質から独立心が強く、他人からの指示に従って行動することを苦手としている一方、自分で考えて下した判断には忠実になって行動することが可能です。
そのため、単独での作業を好む傾向にあります。
必要に応じて効果的なコミュニケーションを取ることができますが、その回数も必要最小限とする傾向が強いです。
感情的になることも少ないため、物事に対して冷静な判断力を発揮し、客観的な解決策を見出すことができます。
新しい技術や道具の操作を習得することには、常に前向きな姿勢を貫くことも特徴の一つです。
職人気質があり、自分の専門分野において高い技術を追求する傾向があります。
ISTPと相性が良いタイプ
ISTPタイプと相性が良いのは、外向的な要素を持ちつつ、柔軟な対応が可能なタイプです。
外向型と知覚型の療法を持っている、ENFPとESFPが主な例となります。
ISTPタイプと関わる人に求められる要素は、どれだけ相手の意見や行動を尊重できるかです。
そのため、相手の感情を理解することに長けていることがまず重要になります。
ともにチームを組んでプロジェクトに望むなら、ISTPタイプの短所を補うことができるタイプが相性の良い相手です。
長期的な計画力に長けているESTJや、直観型の要素を持っているINFJタイプとともに仕事に取り組めば、自分の潜在能力をより強く発揮できる可能性に出会えます。
ISFP(冒険家)の特徴
ISFPタイプは、感覚型と知覚型に内向型と知覚型が加わったタイプです。
繊細な感性と芸術的な才能を持っており、自分が興味関心を抱いたことを追求する熱量の高さが特徴です。
元来持っている価値観や美的感覚を大切にし、自分の世界観を表現するためにクリエイティブな仕事を好む傾向があります。
ただし、その発想の源は抽象的な見方によるものではなく、あくまで現実を目の前にしていることが前提です。
感覚型らしく、具体的な事象やデータを重視することは忘れません。
ただ、そのデータを受け取る五感に優れている一面があり、視覚や聴覚などを駆使して得た情報を表現することが得意という表し方もあります。
他人に対する強い共感性を持ちながらも、自分の信念は大切にする独立心があります。
そのため、束縛されながら仕事に取り組むことは苦手です。
ISFPと相性が良いタイプ
ISFPと相性が良い性格タイプでまず挙げられるのが、長期的な視点を補うことのできるINTJタイプです。
戦略的に計画を組み上げて、長期的な取り組みが必要なプロジェクトが遂行できるINTJタイプは、ISFPとは潜在的な能力を補完する関係性で、特に独創性と表現能力を引き出して支えることができます。
社交性と共感力を補完するなら、ESFJタイプとの相性を確認してみると良いでしょう。
内向的な面があるISFPタイプが苦手としている、他者との関わりを任せることが可能なタイプです。
自分が持っている可能性を引き出すならば、ENTPタイプとの相性を試してみてください。
互いに弱い部分を補い合える相性は抜群です。
ESTP(起業家)の特徴
ESTPタイプは、感覚型と知覚型に外向型と思考型が加わったタイプで、行動力とカリスマ性を備えた、エネルギッシュなタイプです。
社交的で説得力があり、これに行動力が加わることで、人々を自然と巻き込んでリードする力を持っています。
自分の目標を達成させるためにはリスクを伴う行動が必要だと考える一面もあります。
そのため、リスクを恐れず新しいことに挑戦する精神を持ち、その過程を楽しむことが可能です。
具体的な目標に対して強い推進力を発揮し、結果を出すことに長けています。
そうした気質が強いためか、行動力だけで人を驚かせることもあり、付いていくことだけでも困難だと感じる人も少なくありません。
ESTPと相性が良いタイプ
ESTPタイプと相性が良い性格は、まず行動力と挑戦的な気質を持ち合わせる仲間となり得るタイプです。
特にENFJは、他人を巻き込みながら大胆に行動して率いていくという面では共通点が多く、互いに助け合って目標に向かう関係性を築ける可能性があります。
同じような特徴はESFJも持っているため、こちらもESTPとの相性は良いといえます。
互いの長所と短所を補い合う関係という意味では、内向的な面を持つ、INFPとISTJも相性が良いタイプに当てはまります。
ESTPタイプが疎かにしやすいリスク管理を適切に管理できるISTJタイプと、ESTPタイプとは違った視点で物事に注目し、新しい発見を提供できるINFPの両者は、ESTPタイプを成長させる可能性に溢れています。
ESFP(エンターテイナー)の特徴
ESFPタイプは、感覚型と知覚型に外向型と知覚型が加わったタイプで、人生を楽しむことを知る、明るく社交的なタイプです。
人と関わることが好きで、周囲の人々を楽しませる天性の才能を持っています。
初対面の相手ともためらいなく交流を深められ、フレンドリーな対応によって自分の周囲に人を引き付ける魅力を発揮します。
感受性が豊かな一面も備えていて、他人に共感する力が優れているため、温かい雰囲気作りが得意です。
常に新しい出会いを求める気質は、新しい経験を求める特徴の現れで、今現在を楽しむことに重きを置いていることを示します。
目の前の状況に対する対応能力に長けているため、想定外のことに対する対応能力にも強みを見せます。
ESFPと相性が良いタイプ
ESFPタイプと相性が良い性格は、主に人の心に対する共感能力が強いタイプで、ISFJ、INTP、ENTJタイプが当てはまりやすいです。
特にENTJタイプはESFPと同様に他人を巻き込んでいくタイプですから、特に相性が良いタイプとして良好な関係を築きやすい仲です。
物事を計画的に進めるかどうかという大きな違いがありますが、ENTJタイプは戦略的になることが得意な一方、感情をくみ取ることを苦手としているため、互いに弱い部分を補い合って物事に取り組むことが可能です。
細かいことに気づきやすいパートナーを選ぶならISFJタイプを、互いの発想を生かすことを目指すなら、INTPタイプの人が合うでしょう。
【大・院卒】SP型と文系・理系の関係性は?
大・院卒となれば、性格の特徴と自分が進んでいる科目が性格タイプの特徴とマッチするか気になるのではないでしょうか。
実は、MBTI診断の16の性格タイプの中には、特定の科目を得意としているタイプもあります。
SP型の中では、それが当てはまるのか、理系と文系に分けて紹介します。
SP型で文系が多いタイプ
文系を得意としている性格タイプは、SP型の中ではESTPタイプに多いです。
ESTPタイプは目の前の問題に対して適切に対応できる能力に優れていますが、その感覚は文系的であり、問題を読み取る能力や、問題で問われていることへの理解力、学習方法に表れています。
現実的かつ実践的な観点から物事を見る傾向にあり、現実として起きている問題を解決したいと考えることから、法律関係の分野や経済学の科目に興味を持ちやすい傾向が強いです。
現場で活用する機会が多い、営業やマーケティング戦略系に関わる科目であれば、より深く興味関心を抱いて取り組むことができるでしょう。
SP型で理系が多いタイプ
理系を得意としている性格タイプは、SP型の中ではESFPタイプに多いです。
ESFPタイプは目の前の問題に対して深く考えて解決しようとします。
現実的な事実や具体的なデータを元に解決していくその様は、科学者を思わせます。
理系科目の中でも、特に理科系の学問に対して強みを発揮する機会が多いでしょう。
ただ、同じ理系の中でも数学系はそれほど得意としません。
特に長い式を立てて取り組むタイプの問題は、ESTPタイプの性格とは合わないです。
一つの取り組みや問題を解くのに、長い時間や記述を必要としないタイプの科目の方が相性が良いということを覚えておきましょう。
【大・院卒】文系・理系どれぞれでSP型に向いている職種は?
SP型に当てはまる性格タイプの強みや、文系と理系の分野の特徴を組み合わせて考えると、向いている職業の具体的な像が見えるようになります。
自分がどの組み合わせに当てはまるのかを確かめて、長く勤めていける仕事を選んでみてください。
ISTPにおすすめの職種
ISTPは論理的思考力に優れていて、高い問題解決力を持っており、具体的なデータを元に問題を整理してトラブルの解決に必要なタスクを黙々と続ける能力を発揮するため、理系のスキルが発揮できる職業との相性に優れています。
ISTPの理系に合う職業は以下のとおりになります。
- プログラマー
- システムエンジニア
- メカニック
文系のスキルが求められる仕事でも、向いているかどうかの一つとして、独立心があることを尊重される職種かどうかが重要です。
従って、他人との交流を深める必要がない仕事も、向いている仕事に当てはまります。
ISTPの文系に合う職業は以下のとおりです。
- ウェブデザイナー
- ライター
- 編集者
- 職人
ISFPにおすすめの職種
ISFPは人の気持ちをくみ取りつつ、必要な助けを的確に出すことができるという特徴を持っています。
理系でそのような条件に合う仕事は、問題解決能力が生かされる仕事が適しており、そのような条件に合う職業は以下のようになります。
- トレーナー
- 理学療法士
- 看護師
- 介護士
文系的な面に着目すると、ISFPは感受性が豊かで、それを自分の世界観を交えながらアウトプットする能力に長けています。
従って、分野は問わずクリエイティブな仕事が向いていることになります。
芸術家気質が生かされる仕事も向いている職業です。
こうした条件に当てはまる、文系TSFPに当てはまる職業は以下のとおりです。
- コピーライター
- ハンドメイドアーティスト
- 作家
- 写真家
- 画家
ESTPにおすすめの職種
ESTPは起業家気質が強い性格で、新しいことに挑戦するために必要な、行動力や判断力に優れています。
その一方で、洞察力にも長けている一面があり、行き当たりばったりばかりではなく、確かな根拠を持って判断ができることを意味します。
根拠を元に判断する傾向は理系と通じるものがあり、ゆえに以下の職業が理系のESTPに合いやすいです。
- 投資家
- コンサルタント
- ウェブディレクター
文系も以上の職業に当てはまる一面がありますが、より合いやすいのは社交的なスキルを生かせる仕事や、自分のアイデアを世に出せるタイプの職業です。
この条件に当てはまるのは以下の職業になります。
- 経営企画
- 営業
- 起業家
ESFPにおすすめの職種
ESTPの人の場合、全体を通じて人を楽しませることに重きを置く仕事が向いています。
性格のベースとして社交的な面があり、新しいことに対しても積極的に取り組むことが得意です。
理系の場合、目の前の問題解決にリアルタイムで対応しながら努めることが得意であれば、以下の仕事が合いやすいでしょう。
- 販売員
- 司会者
- 広告業界
- トレーナー
文系の人の場合、クリエイティブな仕事の選択肢として、演者やダンサーがあります。
YouTuberも有力な候補となり得るでしょう。
また、目の前の問題への対応能力が問われるシーンもあることから、救急隊員も挙げられることがあります。
まとめ
自分に合った仕事を見つけるためには、自分の性格や特性を正しく理解することが重要です。
特にSP型の人は、柔軟な対応力や実践的な問題解決能力を持ち合わせているため、これらの強みを生かせる仕事を選べば、長期的に働ける職場を見つけやすくなるでしょう。
そのためにはSP型のどのタイプに当てはまるのかを把握し、より確かな強みを見つけ出しましょう。
また、弱みを把握して避けるべき仕事を理解することで、ミスマッチを防ぐことも大切です。
より深く自分の性格について把握して、自分に適している仕事を探し、次のステップに進んでみてください。
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