仕事にも活かせるMBTI診断|4つの指標別適職について解説
はじめに
転職の選択肢を探るなかで「自分らしく働ける職場」を求めている方も多いでしょう。
自身のキャリアを考えるうえで参考になるのが、MBTI診断です。
MBTI(Myers-Briggs Type Indicator)は、4つの指標から性格傾向を分析する手法で、活用することで自分自身をより正確に理解できるようになります。
MBTI診断を通じた自己理解をもとに、適職選びやキャリア形成がよりクリアに進められるのです。
本記事では、MBTI診断の基本的な概要から、仕事への具体的な応用方法、そしてタイプ別に適職を探るポイントまで、転職活動に役立つ情報をわかりやすく整理してお伝えします。
【MBTIと仕事の関連】そもそも「MBTI診断」とは
職場で成果を上げるためには、自分自身の性格や行動特性をしっかり理解しておくことが大きな強みになります。
そのための一助となる手段として「MBTI診断」が挙げられます。
ここでは、MBTI診断がどのようなものか、仕事にどう役立つのか、また似たタイプの診断とは何が異なるのかを詳しく解説します。
MBTI診断でわかること
MBTI診断は、スイスの心理学者カール・グスタフ・ユングの理論を土台とした性格分析ツールで、人間を16の異なるタイプに分類します。
世界の捉え方や情報処理方法、意思決定の傾向を以下4つの軸で整理することで行われます。
- 外向(E)内向(I): エネルギー源は外部との交流か、それとも内面からか
- 感覚(S)直観(N): 情報は具体的な事実から得るか、それとも直感的なひらめきから得るか
- 思考(T)感情(F): 判断は論理的な基準から下すか、感情や価値観を軸とするか
- 判断(J)知覚(P): 物事を計画的・秩序的に進めるか、それとも柔軟に対応するか
上記を組み合わせることで、INTJやISTJ、INFJ、ISFJなど全16パターンのタイプが導き出されます。
MBTI診断を受ければ、自分の思考・行動パターンや価値観をより深く理解でき、自らの強み・弱みを明確にすることが可能です。
たとえば、外向的なタイプは人との交流に長けている反面、集中力が途切れやすいといった特性が浮かび上がります。
MBTI診断を活かせる場面
MBTIは、職場だけでなく多様な場面で応用できます。
以下は主な利用方法の例です。
- 自己理解: 自分の特性を踏まえることで、自分らしい生き方や働き方を模索しやすくなります。
- 他者理解: 周囲の人々の性格傾向を踏まえることで、円滑なコミュニケーションと相互理解が可能になります。
- コミュニケーション改善: 自己と他者のタイプ差を理解することで、誤解を減らし、より伝わりやすいアプローチを選べます。
- キャリア選択: 自分の特性にマッチした職種や業界を探しやすくなります。
- チームビルディング: チームメンバー各自のタイプを踏まえて役割分担や協力体制を整えれば、効率的な組織運営が可能です。
ビジネスシーンでは特に、以下のような観点で役立ちます。
- 自己PR: 長所や短所を踏まえたうえで効果的なアピールができ、採用面接やプレゼンテーションで力を発揮します。
- キャリアプランニング: 自分に合ったキャリア路線を描くことで、長期的な成長や満足度向上につながります。
- リーダーシップ開発: 自身のリーダータイプを認識すれば、より効果的なマネジメントやモチベーション向上策を見いだせます。
- 顧客対応: 顧客タイプを考慮することで、きめ細やかなサービス提供や信頼構築が可能になります。
MBTIは、キャリアアップや人間関係の強化、快適な職場づくりに多大な貢献をする自己分析ツールなのです。
MBTIと16personalitiesの違い
同じく16タイプに分類する「16personalities」という診断がありますが、MBTIとは全く異なるアプローチを採用しているのが特徴です。
MBTIはアメリカで開発され、理論的背景としてユングの心理学的タイプ論を重視しています。
タイプ検証というプロセスを通じて、人間の成長や内面を深く分析することを目的としています。
一方、16personalitiesはイギリスの企業が提供する無料の性格診断サイトで、ビッグファイブ理論などを取り入れた簡易的なシステムです。
恋愛傾向や適職情報を提示するなどエンターテイメント性が強く、MBTIが目指す「適性分析」とは趣旨が異なります。
つまり、アルファベットの並びは似ていても、MBTIと16personalitiesは根本的な理論と狙いが異なる点を理解することが重要です。
【MBTIと仕事の関連】なぜ重要か
自分がどんな個性や強みを持っているかを理解し、仕事に反映させることは、やりがいや成果につながります。
MBTI診断は、自己理解を深め、職場で最大限に実力を発揮するための有用な手がかりとなるのです。
ここからは、MBTIをビジネスシーンでどう活用できるのか、具体的な例とともに見ていきましょう。
仕事への適性を理解できる
MBTI診断を活用すれば、自分の性格特性に合った職種を絞り込むヒントを得ることが可能です。
タイプ別の傾向を知ることで、自分の興味・能力・価値観にマッチする仕事に出会いやすくなり、ひいてはキャリアアップや満足度向上につながります。
たとえば、ISTJタイプは責任感が強く几帳面で、現実的な考え方をするため計画性や組織力が求められる環境で力を発揮しやすいでしょう。
一方、ENFPタイプは創造力があり、熱意や自由な発想を大切にする傾向があるため、新しいアイデアを生み出す仕事や、人とのコミュニケーションが中心となる仕事にやりがいを感じるかもしれません。
コミュニケーションを円滑にできる
MBTIは、職場での円滑なやり取りをサポートするうえでも効果的です。
相手の性格タイプを踏まえることで、無用なすれ違いを避け、より生産的なコミュニケーションが可能になります。
たとえば、思考(T)タイプは、論理的な根拠やデータを重視しがちです。
そのため、感情的なアピールよりも、筋道立った説明が心に響くことが多いでしょう。
一方で、感情(F)タイプは相手の気持ちや背景を配慮した伝え方を好みます。
タイプごとの違いを理解し、それぞれに合った伝え方を選ぶことで、意思疎通がよりスムーズになります。
チームワークが向上する
就業後の話になりますが、自身が所属するチームのメンバーがどのMBTIタイプか把握することで、効果的なチームづくりが可能になります。
それぞれの得意分野や課題を認識し、互いを尊重しながら役割分担すれば、結果としてチーム全体の生産性が向上するでしょう。
たとえば、判断(J)タイプは計画的で締め切りに忠実なため、プロジェクトのスケジュール管理や進行役として適任です。
一方、知覚(P)タイプは柔軟な思考と臨機応変な対応が得意で、変化が求められる場面で力を発揮します。
タイプごとの特性を組み合わせることで、チームとしてより大きな成果を上げることにつながるでしょう。
【MBTIと仕事の関連】MBTIを通じた自己分析の効果
MBTI診断は、自分自身を客観的に理解するうえで有力な手段となり得ます。
自分の性格傾向を把握することで、日々の仕事への姿勢や今後のキャリア形成における指針がより明確になるでしょう。
仕事へのモチベーション向上
MBTI診断を活用すれば、自分の強み・弱み、重視する価値観といった要素を再認識できます。
結果として、仕事に対する意欲が自然と高まることも少なくありません。
たとえば、外向型(E)の人は、人とのやり取りが多い環境にモチベーションを感じやすく、反対に内向型(I)の人は、一人でじっくり取り組める業務で持ち味を発揮するでしょう。
自分にフィットした働き方を選ぶことで、ストレス軽減や楽しさの向上が期待できます。
キャリアプランの明確化
MBTIを通して自分の性格パターンを理解すれば、将来のキャリアプラン設計にも役立ちます。
自分がどのような職種に向いているのか、どのスキルを強化すべきかといった課題がクリアになるのです。
たとえば、論理的思考が得意な思考型(T)の人は、分析・判断スキルを伸ばせる職場や役割を志向し、共感性が高い感情型(F)の人は、人間関係を重視する職種でやりがいを感じるかもしれません。
スキルアップの方向性の明確化
MBTI結果を踏まえることで、自分に必要なスキルアップの方向性も自然と見えてきます。
たとえば、計画性を重んじる判断型(J)の人は、時間管理能力やタスク管理スキルをさらに磨くことで生産性を高められます。
一方、柔軟性に富む知覚型(P)の人は、変化に応じた対応力や臨機応変なスキルを身につけることで、予期せぬ状況でも冷静に対処できるようになるでしょう。
人間関係の改善
MBTI診断は、職場での人間関係の改善にも一役買います。
相手の性格タイプを理解すれば、コミュニケーションの方法を工夫できるようになるため、摩擦を減らせるのです。
論理を重視する思考型(T)が相手だとしたら、筋道を立てた説明が響きます。
一方で、共感を重んじる感情型(F)の相手には、相手の気持ちをくみ取った言い回しが効果的です。
【MBTIと仕事の関連】診断の方法
MBTI診断は、自分の性格タイプを正しく理解する上で非常に有益な手段です。
まずは診断手法を把握し、結果を的確に読み解くことで、仕事への活用が格段に進むでしょう。
ここでは、MBTI診断を受ける際の選択肢や結果を理解するポイントについて解説します。
MBTI診断を受けるには
MBTI診断を受ける方法は、大まかに「公式診断」と「無料オンライン診断」の2つに分けられます。
公式診断
日本MBTI協会公認の専門家による診断は、より正確かつ詳細な結果が期待できます。
さらに、専門家から直接フィードバックを得られるため、性格傾向を仕事にどう活かすかを明確にイメージしやすくなります。
ただし、費用がかかる点に注意してくださいもあります。
無料オンライン診断
インターネット上で手軽に受けられる選択肢も豊富です。
たとえば「16Personalities」のようなサイトでは、簡易的なMBTI診断を無料で試せます。
ただし、公式診断ほどの精度や詳しい解説が期待できないこともあるので、参考程度に利用するとよいでしょう。
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診断結果を理解するポイント
MBTIの結果は4つの指標が組み合わさって表され、たとえば「INTJ」といった4文字で示されます。
それぞれの文字が、自身の性格的特徴を示すキーとなります。
- I(内向)E(外向):エネルギー源が自分自身の内面にあるか、外部との関わりから得られるか
- S(感覚)N(直観):情報を五感を通じた現実的な観察から得るか、それとも直感的な発想やひらめきから得るか
- T(思考)F(感情):判断を下す際に論理と客観性を重視するか、感情や価値観を重視するか
- J(判断)P(知覚):外界への対応が計画的・整理的であるか、それとも柔軟性や即興性が高いか
診断結果により分かった特性を理解することで、自分に合う仕事の選び方やスキルを磨く方向性が、より具体的に見えてきます。
MBTI診断は、単なる性格分析にとどまらず、キャリア戦略を考えるうえでの道しるべとなるのです。
【MBTIと仕事の関連】4種類の指標
MBTI診断は、人を「外向型(E)内向型(I)」「感覚型(S)直観型(N)」「思考型(T)感情型(F)」「判断型(J)知覚型(P)」という4つの軸で性格タイプに分類できます。
4種類の指標を把握することで、自分が仕事にどう向き合うべきかといったヒントが得られます。
E(外向型)I(内向型)
人の興味やエネルギーの向きに関わる性質を表す指標です。
どちらのタイプにも独自の強みがあり、活用することで充実感を得ることが可能です。
E(外向型)は、人と関わる中でエネルギーを充填する傾向が見られます。
社交的で、周囲の人々や環境に影響を与えることが得意です。
議論やブレインストーミングといった積極的な意見交換の場では、チームを盛り上げるムードメーカーとして重要な役割を果たします。
I(内向型)は、一人で過ごす時間を大切にすることで活力を取り戻します。
内面的な世界や個々の価値観を重視し、じっくり考える作業が得意です。
そのため、資料作成や分析など、深い集中力と論理的思考を必要とする仕事で大いに力を発揮します。
S(感覚型)N(直観型)
物事を認識する方法や捉え方を示す指標です。
どちらの特性も、仕事における独自の視点をもたらします。
S(感覚型)は、具体的なデータや事実を基に判断を下すのが特徴です。
五感を活かして情報を収集し、過去の経験を大切にします。
正確さや効率が求められる業務、例えば経理、事務、データ分析に適していると言えるでしょう。
N(直観型)は、将来的な可能性や全体像を重視し、直感やひらめきを活かします。
抽象的な概念を理解し、新しいアイデアを生み出す力に優れています。
企画やマーケティング、研究開発など、創造性が求められる分野で力を発揮するでしょう。
T(思考型)F(感情型)
意思決定や判断基準を示す指標です。
それぞれの特性を活かすことで、チーム全体に好影響をもたらします。
T(思考型)は、論理的かつ客観的な視点を重視し、感情に左右されずに冷静な判断を下します。
公平性や一貫性を求めるため、問題解決や戦略立案といった客観的な視点が求められる業務に向いているでしょう。
F(感情型)は、人との調和や共感を重要視し、周囲の人々の気持ちに配慮した判断が得意です。
チームの士気を高め、温かな雰囲気を作り出します。
営業・接客・人事など、人と関わる仕事で能力を発揮します。
J(判断型)P(知覚型)
外部環境に対する姿勢やアプローチを示しています。
互いの特徴を理解し合うことで、より良い結果が期待できるでしょう。
J(判断型)は、計画性が高く、締め切りを守ることを重視します。
明確な目標を設定し、段階的に物事を進めるのが得意です。
プロジェクト管理や組織的な業務に適性があります。
P(知覚型)は、柔軟性があり、状況に応じた対応が得意です。
変化を前向きに捉え、新しい環境や状況にも適応できます。
そのため、デザイナーやライター、コンサルタントといった変化の多い業務に適しています。
【MBTIと仕事の関連】就活時の役割
MBTIは、自分自身を深く理解するための有効なツールであり、就職活動でも多面的な活用が可能です。
自己分析や適職選び、面接対策といった局面でMBTIを取り入れることで、スムーズかつ納得感のある就職活動を展開できるでしょう。
自己分析ツール
MBTI診断は、自らの性格特性を客観的に把握するうえで大いに役立ちます。
自分の強み・弱み、関心領域や価値観を明確にすることで、自己PRや志望動機をより説得力あるものへと練り上げることが可能になります。
たとえば、MBTIの結果から「計画性」が自らの強みであると判明したとしましょう。
強みが発揮できた実例を過去の経験から抽出し、実際の行動や成果に結びつけて具体的に伝えることで、応募先企業に自分の能力を的確に訴求できます。
適職診断
MBTIの結果は、自身が活かしやすい職場環境や企業文化を見極める際にも参考になります。
タイプごとの特徴を理解することで、どのような条件の下で力が引き出され、組織にフィットしやすいかを考える手がかりとなるのです。
たとえば、外向的なタイプの人は、チームワークが重視され、顧客と直接関わる機会の多い営業職などが向いている可能性があります。
一方で、内向的なタイプなら、集中力が求められる研究開発職や専門性を深める分野で能力を伸ばせるかもしれません。
面接対策
MBTIによる性格特性の理解は、面接対策にも有用です。
面接では、自己PRや志望理由以外に「ご自身の性格をどう捉えていますか?」といった質問を受けることも珍しくありません。
事前にMBTIを活用しておけば、自らの思考傾向や行動特性を正しく把握し、説得力ある回答を準備できます。
たとえば「私は思考型の特徴を持ち、問題解決や分析など、客観的な視点を必要とする業務にやりがいを感じます」というように、個性と適性を結びつけた説明が可能になり、面接官にもわかりやすく印象を残せるでしょう。
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【MBTIと仕事の関連】E・Iの適職
まずは、MBTIにおけるE(外向型)とI(内向型)の適職を紹介します。
それぞれの特性についても解説しているので、ぜひ参考にしてください。
E(外向型)の適職
Eタイプの人は、人とのやり取りから活力を得て、積極的に動き回ることを好みます。
周囲と協力し合い、チームを引っ張るような場面で力を発揮できるため、多様な人々との関わりやリーダーシップが求められる仕事に向いているでしょう。
営業職
顧客対応が求められる営業は、コミュニケーション能力や人間関係構築力が活きる場です。
顧客のニーズを巧みに引き出し、信頼を築くことで成果につなげられます。
イベントプランナー
企画立案から当日の運営まで、人を巻き込みながらプロジェクトを進めるため、行動力や社交性をフルに活かせます。
チーム全体を盛り上げ、成功へと導く原動力となれるでしょう。
広報・マーケティング
企業や商品の魅力を発信するこれらの職種では、表現力や発想力を使い、人々の心を動かす働きかけができます。
I(内向型)の適職
Iタイプの人は、自分の内面を重視し、じっくりと考える時間や空間を大切にする傾向にあります。
集中力が高く、専門分野に没頭しながら力を発揮できる環境が理想的です。
自分のペースで深い思考を重ねられる仕事に向いています。
研究開発職
新たな技術や製品を生み出す現場では、探究心と粘り強さが求められます。
内向的な性格は、独創的な発想と深い考察を重ね、価値ある成果を生み出せる強みとなるでしょう。
ITエンジニア
システム開発やプログラミングといった作業は、論理的思考力と集中力が鍵。
静かに作業できる環境が整っていることが多く、内向的な性格と相性が良いと言えます。
ライター
文章表現を通じてアイデアやストーリーを紡ぐこの仕事では、自分の世界観を言語化する力が問われます。
一人で没頭できる環境で、自身の想像力や言葉選びを存分に活かせます。
【MBTIと仕事の関連】S・Nの適職
ここでは、S(感覚型)とN(直観型)の傾向と、それぞれの適職を紹介します。
以降に紹介する内容とあわせて参考にしてください。
S(感覚型)の適職
S(感覚型)の人は、五感を活用して現実的かつ具体的な情報を捉えることが得意です。
過去の経験や成果を重視し、物事を着実かつ論理的に進めていくため、正確さや効率性、実務的な技量が必要な領域で輝く傾向にあります。
経理・会計
正確な数値管理や計算が求められ、細やかな気配りや丁寧な処理を必要とする経理・会計の業務は、Sタイプの緻密さと安定感が活かせる職場です。
事務職
多岐にわたる業務を手際よく処理し、間違いのない事務処理を求められるこの分野は、Sタイプの堅実なワークスタイルと相性抜群と言えるでしょう。
医療従事者
医師や看護師など、患者の状態を的確に見極め、必要なケアを提供する医療現場は、Sタイプが得意とする観察力と実践的な対応力を十二分に活かせるフィールドです。
N(直観型)の適職
N(直観型)の人は、抽象的な概念や未来志向のアイデアに目を向け、ひらめきや直感を大切にします。
新たな発想を次々と生み出し、複雑な問題を解決する能力に長けているため、クリエイティブさや戦略的思考を必要とする分野で力を発揮しやすいでしょう。
マーケティング
市場分析や顧客ニーズを読み解く力、そして戦略的な展開が求められるマーケティングは、Nタイプの分析眼と先見性が大いに役立つステージです。
企画・開発
新商品やサービス、独自のビジネスモデルを形にしていく企画・開発の現場は、Nタイプの革新的な思考と未来志向に適しています。
変化を恐れず、可能性を追求できるでしょう。
コンサルタント
企業課題を深く掘り下げ、改善策を提示するコンサルタントは、Nタイプ特有の問題解決力とコミュニケーション能力が活かせる仕事です。
【MBTIと仕事の関連】T・Fの適職
続いて、T(思考型)とF(感情型)の特徴と適職についてみていきましょう。
T(思考型)の適職
T(思考型)の人は、客観的な事実やデータに基づく合理的な判断を得意とします。
感情に流されず、公平でロジカルな思考プロセスを持つため、分析力や戦略性が求められる職種で強みを発揮しやすいといえるでしょう。
システムエンジニア
システム開発の現場では、複雑な問題を分解し、効率的な解決策を打ち立てる力が求められます。
Tタイプの冷静な論理思考は、安定した運用を支える重要な要素となるでしょう。
データサイエンティスト
膨大なデータを分析し、有用なインサイトを引き出す仕事は、論理的なアプローチと正確な判断力が求められます。
Tタイプにとって、才能を存分に発揮できる領域といえます。
コンサルタント
企業が抱える多面的な課題を客観的視点で評価し、最適な戦略を提案するコンサルタント業務は、Tタイプの理にかなった思考が最大限に活かせるフィールドです。
F(感情型)の適職
F(感情型)の人は、人とのつながりや共感を大切にし、温かなコミュニケーションを通じて周囲を支えることが得意です。
そのため、他者理解や対人関係スキルが重視される仕事で、魅力的な存在感を示せるでしょう。
カウンセラー
相手の気持ちに寄り添い、悩みや不安を共有するカウンセラーは、Fタイプの共感力と対人サポート能力を活かせる代表的な職種です。
看護師
患者一人ひとりに細やかな配慮が求められる医療の現場では、思いやりと気遣いが重要な価値となります。
Fタイプの優しさが光るポジションと言えるでしょう。
人事
社員に寄り添い、よりよい職場環境づくりや育成、サポートを行う人事業務は、Fタイプの温かな対人対応とコミュニケーションスキルが大いに発揮される領域です。
【MBTIと仕事の関連】J・Pの適職
最後に、J(判断型)とP(知覚型)の適職をそれぞれ紹介します。
J(判断型)の適職
J型の人は、計画的に物事を進め、決断や実行においてブレが少ない傾向にあります。
明確なルールや手順があり、安定感が求められる環境で、行動力と几帳面さを最大限に発揮できるでしょう。
公務員
法律や規則が基盤となる公務の領域では、Jタイプの責任感や緻密な計画性が活きます。
会計士
正確な数値管理と緻密な作業が求められる会計分野は、Jタイプの正確さや規則正しさが求められる好相性の職種です。
プロジェクトマネージャー
計画策定から実行、進捗管理まで統括する役割は、Jタイプのリーダーシップや決断力に理想的なフィールドとなります。
P(知覚型)の適職
Pタイプは柔軟な思考や臨機応変な対応力を得意とし、変化や新たな挑戦に前向きです。
固定観念にとらわれず、自発的かつ自在な発想で取り組める職種で、自由度を存分に発揮できます。
起業家
新たなビジネスの創出やリスクへの挑戦は、Pタイプの柔軟性と行動力にぴったりです。
デザイナー
自由な発想と新たな表現を求められるデザイン分野では、Pタイプの創造性や感性が光ります。
コンサルタント
多角的な問題解決と柔軟な対応力が必要とされるコンサルタント業務は、Pタイプの適応力とコミュニケーション能力を活かしやすい領域です。
【MBTIと仕事の関連】企業のメンバーとして押さえておくべき注意点
MBTI診断は、個人の特性や強みを理解できるだけでなく、組織全体の活力向上にも役立つツールとなりえます。
ただし、運用する際には注意が必要です。
誤った解釈や使い方は、自身はもちろん就業先のチームのモチベーション低下につながりかねません。
組織でMBTIを有効活用するためには、以下の点をしっかり押さえておくことが求められます。
診断結果を絶対視しない
MBTI診断は、あくまで個人の思考や行動傾向を示す「参考情報」に過ぎず、特定の誰かを完全に定義するものではありません。
判断の際には診断結果だけでなく、当人の能力・経験・働き方など、多面的な要素も考慮することが大切です。
また、環境や状況、経験の蓄積によって性格や行動は変わりうるため、結果を固定的なものとして扱わず、柔軟な見方を心がけましょう。
多様な個性を尊重する
MBTIは16タイプに分類されますが、それぞれの枠の中にも多様な個性が存在します。
診断を理由に、人をあるタイプに当てはめて「決めつけ」たり「レッテル」を貼ったりしてはなりません。
むしろ、一人ひとりの特性を最大限に活かせるような土壌づくりが欠かせません。
チームビルディングに活用する
MBTIは、チームをより強固で生産的なものにするための有力な手立てとなります。
各タイプが得意とする領域を組み合わせ、お互いの弱みを補完し合うことで、よりバランスの取れたチームを形成できます。
たとえば、斬新なアイデアを生み出しやすいNタイプと、具体的な行動に移すのが得意なSタイプを組み合わせれば、チームとして高い成果が期待できるでしょう。
コミュニケーションの改善に役立てる
MBTIは、意思疎通を円滑にするうえでも有用です。
各タイプで異なるコミュニケーション傾向を理解することで、誤解や摩擦を減らせるでしょう。
たとえば、F(感情型)の人には共感的な態度で接し、T(思考型)の人には筋道立った説明を意識することで、よりスムーズなコミュニケーションが可能になります。
継続的な学習と改善を図る
MBTI診断は一度行って終わりではなく、チーム全体で理解を深める努力が必要です。
定期的な研修やワークショップを通じて、より効果的な活用方法を模索しましょう。
また、成長や変化に合わせて運用を見直し、柔軟に対応していくことでMBTIの恩恵を最大化できます。
従って入社後は、MBITの重要性を自ら発信することに加え、継続的な学習・改善を図ることで企業としてのツール化が可能になるのです。
まとめ
MBTI診断は、自己理解を深めるうえで役立つ自己分析ツールです。
また、結果をキャリア選択に有効活用できるツールとしても知られています。
ただし、診断結果を絶対視するのではなく、あくまで参考資料として考えることが求められます。
自分の性格傾向を踏まえたうえで、関心のある職種や業界に積極的にアプローチし、現場で求められるスキルや環境と照らし合わせてみましょう。
MBTIによる自己分析は、より充実したキャリア構築への重要な一歩となるはずです。
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