転職の面接は何社受けるのがベスト?複数の会社を受けるメリットと注意点も紹介!
はじめに
新卒で入った会社をネガティブな理由で辞める人、ポジティブな理由で辞める人、理由は様々でしょう。
ですが、次に入る企業を間違えてまた転職をすることになりたくない!
できれば一社一社しっかりと企業研究をして、自分に最も合った会社に入りたい!というのは全員が思うことです。
しかし、「自らの条件に合う企業だけしか応募しないのは不安」、「面接練習としていくつか受けたい」などの理由で多くの人が複数の企業を受けるはずです。
では、転職活動で成功している人は、一般的に何社くらい受けているのか?
また、現職で仕事をしながら転職活動を行い、新卒の時みたいに多く応募できるものなのか?
転職活動を本格的に始める前にその目安や複数受けるメリット、気を付けるべきことなどを解説していきます。
【転職の面接では何社受ける?】転職での平均応募社数と選考通過率と転職活動期間
転職での平均応募者数とその中から面接に進み、面接を受けた数、選考通過率、転職活動期間を具体的な数値を元に解説していきます。
以下の数字を多い(もしくは長い)と受け取るか、少ない(もしくは短い)と受け取るかは人それぞれであると思いますが、転職を考え始めてから、最終的に内定を得るまでの流れをイメージしてみてください。
平均応募数と面接を受けた企業数
マイナビの転職動向調査によると、2021年度、転職者が転職活動時に応募した企業の数の平均は、8.4社、そのうち面接を受けた数は3.5社です。
年齢が上がるにつれて増える傾向にありますが、20代後半男性は9.9社、そのうち面接を受けた数は4.8社で、20代女性は8.2社、そのうち面接を受けた数は3.2社です。
出典:マイナビ「転職動向調査 2022年版(2021年実績)(2022年3月調査)」
選考通過率
転職の選考で「何社ぐらい応募したら面接に何社進めるんだろう、、、」ということを知っておくことで、何社の企業に応募して、何社面接を受けるかという計画が作りやすくなります。
加えて、何社内定をもらえる可能性があるのかの目安も知っておきましょう。
書類選考 30~50%
⇓
一次面接 30%
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最終面接 50%
⇓
内定
このように、書類選考で3分の1から半分が落とされてしまいます。
10社面接に進みたいのであれば、最低でも、15社、最高で20社は書類を提出しなければならないということです。
転職活動期間
転職を考え始め、企業の情報を調べ始めてから、内定通知を受けるまでの期間は、1カ月〜3カ月間くらいの人が多いです。
よって、この期間は、現職の仕事と並行しながら転職活動を進めていかなければならないということになります。
転職を考え始めたなら、なるべく早めに企業分析だけでも少しずつ始めておくと、現職の仕事に支障をきたすことなく、転職の選考に臨めるでしょう。
出典:マイナビ「転職動向調査 2022年版(2021年実績)(2022年3月調査)」
内定を得るためには
これらのデータから、内定を取るためには、期間は平均して2か月間かかると考え、応募する企業数は10社ほどにすることをおすすめします。
ただ、これらはあくまでデータ上での話であるため、志望する業界・業種・企業や、自身が持つスキル・経験値によって、選考形式も選考難易度も大きく異なってきます。
まずは、これらの目安を参考にして選考に進み、選考の進み具合で柔軟に調整していくといいでしょう。
【転職の面接では何社受ける?】転職活動でかかる労力
転職活動時は、現職の仕事がある分、新卒の時よりも多くの労力がかかります。
そのため、新卒の時のように20社、30社の企業に応募することは時間的にも肉体的にも厳しいでしょう。
よって、ここでは、新卒の時と同じものから転職時特有のものを含め、転職時に乗り越えなければならない主な労力を4つ紹介します。
企業分析と自己分析
世の中の無数にある企業の中から自分に合う企業を探し、その企業がどれほど自分とマッチしているのかを判断するためにはとてつもない時間と労力がかかります。
もちろん、世の中にあるすべての企業を見ていくことはできません。
ですが、次の会社でまた転職を繰り返さないためにも、じっくりと一社一社検討し、見ていきたいところです。
そこで、まずは業界・業種を絞りましょう。
そして、自らの軸ややりたいことからある程度企業を選定し、自分と企業の関係値を一つ一つ比較検討していきます。
ミスマッチを防ぐためにも、ここでは絶対に妥協せず、自分が納得のいくまで時間と労力を費やすべきです。
応募書類
転職では、履歴書だけでなく、職務経歴書を書く必要が出てきます。
ある大手金融企業で最終面接を担当している管理職の方は、「書類の記入欄に空白が多いものは読まずに落とす」と言っていました。
よって、一社一社十分な時間をかけて丁寧に書かなければいけません。
時間もないし、書類は適当に大まかに書いて、面接で伝えたいことをちゃんとアピールすればいいやという考えはNGです。
また、志望動機は企業ごとに個別で作らなければなりません。
どの企業にも使えるような志望動機は必ず落とされます。
面接対策
面接に進むと今度は、応募書類で書いた内容を話し言葉にして書き起こし、それが体に染みつくまで話す練習をする必要があります。
さらに、応募書類で書いた内容の深堀りの対策や面接で新たに想定される質問の対策など、事前に準備できることは膨大にあります。
どんなにコミュニケーション能力がある人でも、就活で成功する人は入念な面接対策をしています。
現職の仕事をしながら
これらの選考準備・対策を、現職の仕事をしながら行っていかなければならないことがとても苦労する点です。
現職に不満を持つからという理由で転職を考えている場合、そのストレスのある仕事をするだけでも辛いのに、数か月間の間、同時に転職活動もしなければならないのは新卒の時以上に大変でしょう。
【転職の面接では何社受ける?】複数の会社を受けるメリット
転職活動を行う者が、複数の会社を受ける理由は、「どこかしら一つは納得のいく内定が欲しいから受かる確率を上げるため多く受ける」ということ以外にもたくさんあります。
その中でも、特に大きなメリットとなる3つをご紹介します。
この3つを理解した上で、志望度のとても高い企業だけに絞って受けるのか、それとも、第一志望と同じ業界の企業を中心に幅広く多くの企業を受けるのか判断してみてください。
面接練習になる
複数の会社を受けることで実践的な面接対策になります。
たとえ、志望度の低い企業の面接であっても、同じ業界であれば積極的に受けるべきです。
面接官が聞きたいことや見ているポイントは、どの企業もあまり大差はないため、同じ質問や似たような質問をたくさんされます。
志望度のなるべく低い企業から順に受けていき、面接の経験値をたくさん積んでから、第一志望群の企業に挑戦するのがおすすめです。
同じ業界なら業界研究にもつながる
面接では、当たり前ですが、志望する企業の社員と会話をすることができるため、実際にその企業で働く社員の生の声を聞くことができます。
特に、逆質問の時間は大切にし、企業のホームページや就活サイトからは分からないような生の情報を積極的に取りにいきましょう。
また、一次面接・二次面接・最終面接の各面接で出会う社員を通じて、その企業の社風や雰囲気を感じ取ることもできます。
安心材料になる
多くの企業の選考を受け、どこか早めに内定をもらうことができたのなら、もし他の企業に落ちてもここに行けるという安心材料になります。
第一志望の企業を受ける前に、最悪ここに行ってもいいという企業から内定をもらっておけるかどうかは、非常に大切です。
なぜなら、内定があれば、第一志望の企業の選考の時のプレッシャーが大きく違ってくるため、自信を持って選考に臨むことができるからです。
また、自分の中でそこそこ納得のいく企業に受かっていれば、ここに受かったんだから第一志望もきっと受かるという自信にもつながります。
【転職の面接では何社受ける?】複数の会社を受ける際に気を付けること
転職活動で、同時に応募して良い企業数に特に制限や決まりはありませんが、ただやみくもに応募する企業を増やしてはいけません。
複数の会社を受けるメリットがある反面、それにはもちろんリスクがあります。
そのリスクを回避するために気を付けるべきことを3つ紹介します。
これら3つのことに注意して気を付けていれば、複数の会社を受けることには何の問題もありません。
優先順位
各企業の選考を受ける目的を明確にし、どこの企業にどれだけ自分の時間と労力を割くか、優先順位を決めておくことが重要です。
この判断基準は、必ずしも「この企業にいきたいから」という基準だけではなく、例えば、「この企業の面接は第一志望の面接対策になりそうだから」なども優先順位としては高くなるでしょう。
「第一志望に受かること」を中心に考え、そのために他の選考をどう受けていくか戦略を練って臨みましょう。
スケジューリング
現職の仕事の急な予定変更やトラブルなど、やむを得ない理由であっても、転職先の面接日時を変更することはあまりおすすめしません。
一回ならまだしも、何度も面接日時を変更してしまうと、企業側に「志望度が低い」と判断されてしまいます。
さらに、役員などとの最終面接に関しては、再調整するのはかなり厳しくなってきます。
よって、現職の仕事や他の企業の面接との兼ね合いも考え、ある程度余裕を持ったスケジューリングをして、リスク回避を心がけることが大切です。
量と質のバランス
内定の確率を上げるためや、面接練習をするために、多くの企業を受けることをお勧めしますが、何より大事なことは、量と質のバランスです。
多数の企業を受け、一つ一つの企業に割ける時間が減ることで、選考対策の質が全体的に落ちてしまうと、どこの企業からも内定がもらえず、第一志望の企業の選考対策も十分に行う余裕がないという状態になってしまいます。
質が落ち始めたと感じたら、それ以上選考を受けるのは止めて、今受けている企業に全力を注ぎましょう。
【転職の面接では何社受ける?】最適な応募数は?
結局、最適な応募数はいくつなの?と思った方もいるかもしれません。
それは、、、最低でも60%、平均して80%の力が現職を含め、どの企業にも割ける企業数です。
つまり、人によってそれはバラバラということです。
その時の自らの状況や環境、キャパシティを見極め、何社応募し、何社面接を受けるべきか、そして、そもそも受けられる余裕は十分にあるのかをしっかりと考えて判断しましょう。
まとめ
このように、複数の会社に応募する上でのメリットや気を付けるべきことなどを理解した上で、自分に合った数の企業に応募し、選考を効率的かつ、戦略的に進めてください。
現職の仕事をしながら転職活動をしていくのは、様々な労力がかかることでしょう。
ですが、この記事が、自分ならこのくらい出すのが時間的にも内定獲得的にも安心だろうという目安が分かるきっかけとなっていただければ幸いです。
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