転職回数が多い際の志望動機の書き方と例文|転職歴をプラスにして採用に近づく方法
はじめに
転職活動を重ねていくうちに、「転職回数が多いと採用で不利になるのでは」と感じる人は少なくありません。
特に志望動機は、転職理由やキャリアの一貫性が問われるため、何を書けばよいのか悩む人が多いのではないでしょうか。
しかし、転職回数が多いこと自体は必ずしも悪いことではありません。
企業が知りたいのは、「なぜ転職してきたのか」「どんな経験を積んできたのか」「自社でどう貢献できるのか」という3点です。
この記事では、転職回数が多い人が採用されやすくなるための志望動機の書き方を解説します。
【転職回数が多いときの志望動機】「転職回数が多い」とはどれくらい?
転職回数が多いと言われる明確な基準はありませんが、採用担当者の多くは「どの年代で何回転職しているか」を目安に見ています。
20代で3回以上、30代で4〜5回を超えると「多い」と判断されやすくなりますが、業界や職種によって異なります。
ここからは、年代別に見た平均転職回数や、どの程度なら一般的とされるのかをデータをもとに解説します。
転職回数の平均(年代別)
マイナビ「転職動向調査2025年版(2024年調査)」によると、全体の転職回数は「1回」が32.7%で最も多く、次いで「2回」23.3%、「3回」16.3%でした。
全体の約7割が3回以内に収まり、4回以上の転職経験者は2割弱にとどまっています。
年代別では、20代男性は「1〜2回」が中心(80.5%)で、キャリア初期の転職が主流です。
20代女性についても2回までの転職が80%を占めています。
30代になると「〜3回」までが約73%、女性も同水準で、スキルアップ目的の転職が増加しています。
40代以降では「3回以上」が50%を超え、経験を積み重ねながら転職する人が多い傾向です。
特に50代男性は5回以上が30%以上、女性も50%以上と、キャリア後半での転職も一定数見られます。
職種別では、「技能工・建築・土木」で5回以上の割合が25%以上と高く、専門スキルを活かした転職が目立ちます。
一方、「営業職」「事務職」では1〜2回が中心で、安定的なキャリアを志向する人が多い結果といえるでしょう。
転職回数が多いと採用には不利?
転職回数が多いと「またすぐ辞めるのでは」「落ち着きがない」といった印象を持たれることがあります。
特に採用担当者は、応募者がどんな理由で転職を繰り返してきたのかを重視しており、転職の回数よりも中身を重視する会社もあります。
短期間での転職が続く場合は「仕事への忍耐力が低い」と判断されやすい一方、キャリアアップやスキル習得、環境適応など明確な目的を持った転職であれば評価されることも。
転職回数が多いこと自体が問題ではなく、「なぜその選択をしたのか」「どう成長につながったのか」を一貫して説明できるかどうかが評価の分かれ目です。
転職回数が多い場合こそ、職歴の一貫性や前向きな理由を示すことで、信頼を得られる可能性は十分にあるといえるでしょう。
【転職回数が多いときの志望動機】企業が転職回数を気にする理由
採用活動には人件費や教育コストがかかるため、長く働いてくれる人材を採りたいというのが企業の本音です。
短期間での離職や頻繁な転職が続く場合、採用担当者は「また同じように辞めてしまうのでは」と不安を感じます。
逆に、複数回転職していても一社ごとの在籍期間が長かったり、明確なキャリアアップ目的があれば「腰を据えて働ける人」と見られる可能性もあります。
転職回数が多い人でも、明確なビジョンを持ち、自分のスキルや経験を次の職場でどう生かすかを語れる人は評価されやすいでしょう。
企業は「この人を採用すれば中長期的にどう成長し、どんな成果を出してくれそうか」を見ています。
転職回数よりも、理由と一貫性・将来の方向性を伝えられるかどうかが採用の決め手となります。
【転職回数が多いときの志望動機】志望動機を書くポイント
転職回数が多い場合でも、伝え方を工夫すれば印象を大きく変えることができます。
大切なのは「転職の多さ」を隠すことではなく、これまでの経験や成長をどう活かすかを示すことです。
ここからは、採用担当者に好印象を与える志望動機の書き方のポイントを解説します。
ポジティブな転職動機を書く
転職してきたことには理由があると思いますが、ネガティブな理由は志望動機に書かないようにしましょう。
「残業が多かった」、「人間関係が悪かった」などと現職や前職の悪口になる内容は避けてください。
そもそも日本では転職回数が多いこと自体がネガティブに捉えられやすく、初めからマイナスイメージになることが多いです。
そこへさらにネガティブな内容を並べてしまうと、面接官も採用しようとは思わないでしょう。
志望動機の基本は、前向きな内容にすることです。
「キャリアアップしたい」、「新しい環境に飛び込みたい」など、自分の能力向上や挑戦する気持ちを表してください。
企業は自社で活躍できる人材かを見ており、ポジティブな志望動機であれば、「積極的に動いてくれそう」と考えます。
長く働きたい意思を伝える
転職回数が多いことのデメリットは、長く1社で働いていないということです。
企業から見ると「すぐに辞めてしまうかも」と感じてしまうため、どうしても採用が遠のいてしまいがちです。
そこで、長く働く意思を示してみましょう。
ただし、ただ「長く働きたいです」では伝わりません。
重要なのは理由を示すことです。
「なぜ長く働きたいのか」をよく考え、志望動機にも含めてください。
例えば、「十分な経験を積んできたため、今後は経験やスキルを生かせる1社で長く働きたい」のような形です。
ただ長く働きたいというだけでは、「どこでも言っている」と捉えられるため、結論には理由が伴うようにしましょう。
自分を採用するメリットを伝える
転職回数が多い人ほど、志望動機で「自分を採用するメリット」を示すことが大切です。
これまでの経験を「回数」ではなく「成果」として伝えることで、即戦力としての印象を強められるでしょう。
数字で実績を示せる場合は、「前年比120%達成」「社内表彰受賞」など具体的に記載すると説得力が増します。
転職を重ねてきたからこそ得られたスキルや視野の広さを、「会社の成長にどう貢献できるか」という形で置き換えると、採用側に伝わる強みになります。
自分を採用するメリットを伝える
転職回数が多い人は、志望動機の中で「採用するメリット=企業にとっての利益」を示すことが重要です。
単に経験やスキルを並べるのではなく、「スキルをどう活かせるのか」をしっかりと伝えましょう。
「複数業界で培った折衝力を活かし、幅広い顧客対応で貢献できる」「異なる環境で学んだ問題解決力を、チーム運営や業務改善に生かしたい」といったように、自分の強みを企業の課題解決と結びつけることがポイントです。
転職歴が多い人は、それだけ多様な職場や人と関わってきた強みがあります。
経験の広さを「適応力」「提案力」「即戦力」として言語化し、企業が採用するメリットを伝えてみてください。
企業を選んだ理由を書く
どんなにスキルや経験があっても、志望動機が曖昧だと「また同じように転職してしまうのでは」と思われることがあります。
まず意識したいのは、「仕事内容」や「社風」と自分の価値観が合っているかを伝えることです。
「お客様第一の姿勢を大切にしている点が、自分の仕事観と一致した」「チームワークを重視する社風に魅力を感じた」など、企業の特徴を踏まえて説明しましょう。
企業理念をそのまま書くのではなく、自分の経験とどう重なるかを言葉にするのがポイントです。
また、「なぜ他社ではなくこの会社なのか」を一文で答えられると説得力が増します。
「同業他社の中でも貴社は新規事業に積極的で、自分も新しい挑戦をしたい」「研修制度が充実しており、長期的にスキルを伸ばせる環境だと感じた」など、自分の目標と企業の方向性を結びつけると印象が良くなります。
一貫性をもたせる
企業は転職回数が多いことを悪いことと考えているのではなく、一貫性がないことで「続かない人」という印象をもっています。
転職が多くても、仕事感などが一貫している場合、回数は大きなデメリットにはなりません。
転職を繰り返してきた理由が「キャリアアップ」であれば、一貫性のある転職理由といえます。
反対に、転職の度に一からやり直しているのであれば、あまり良い印象にはならないでしょう。
もし業種などに一貫性がなかった場合には、いままでの仕事で意識してきたことなどを書いてみてください。
業種は一貫していなくても仕事感などが一貫していれば、十分に評価される対象になります。
転職回数を偽らない
転職回数が多いことを気にして、履歴書や職務経歴書で回数を少なく見せようとする人がいますが、絶対に避けましょう。
採用担当者は、応募書類だけでなく面接や書類確認の段階で職歴の整合性を確認しており、虚偽が判明すればその時点で不採用となります。
もし入社後に発覚すれば、経歴詐称として信頼を失うだけでなく、最悪の場合は解雇の対象になることもあります。
大切なのは、転職の「回数」を隠すことではなく、「理由」と「成長の過程」を正直に伝えることです。
また、短期間での転職が多い場合は、共通する学びや改善点を整理し、「これまでの経験から〇〇の大切さを学んだ」とまとめると印象が良くなります。
嘘をつかずに事実を整理し、転職を通して得た成長を伝えることが、信頼される志望動機につながります。
【転職回数が多いときの志望動機】志望動機の例文
転職回数が多い人にとって、志望動機をどのように伝えれば前向きに受け取ってもらえるのか、迷う方も多いでしょう。
ここでは、同業種・異業種への転職、さらには職種別のケースに分けて、好印象を与える志望動機の例文を紹介します。
自分の経歴や目指す方向に合わせて、書き方の参考にしてください。
同業種に転職する場合の例文
同業種への転職では、これまでの経験をどう活かせるかを中心に伝えることがポイントです。
転職回数が多くても、積み重ねたスキルや業界知識を一貫して伸ばしてきたことを伝えれば、即戦力として評価されやすくなります。
現在は業務用厨房機器のルート営業を担当しております。
これまで複数の企業で営業職として経験を積み、提案力や顧客対応力を磨いてまいりました。
特に、顧客の課題を把握し、ニーズに合わせた提案を行うことで、売上向上やリピート率の改善を意識して仕事に取り組んでまいりました。
貴社のシステム機器販売事業では、これまでの営業経験をそのまま活かしながら、より幅広い業界のお客様と関われる点に魅力を感じています。
また、これまでの職場では、社内外の関係者と協力しながら成果を上げる姿勢を大切にしてきました。
コミュニケーションを通じて信頼を築くことにやりがいを感じており、その経験を活かして、チーム全体の成果に貢献できる営業をしていきたいと考えています。
このように、同業種転職では「過去の経験→企業との共通点→入社後の貢献」という流れで構成することで、採用担当者に明確で前向きな印象を与えられます。
異業種に転職する場合の例文
異業種への転職では、「なぜ業界を変えるのか」「どんな経験を活かせるのか」を伝えることが大切です。
未経験だからこそ意欲と適応力を強調し、これまでの実績を新しい環境にどう結びつけるかを意識してみましょう。
現在は食品メーカーの物流部門で入出庫管理を担当しています。
日々の在庫管理や納期調整を通じて、チーム全体の生産性向上に貢献してまいりました。
これまでの経験を通じて「人と関わりながら成果を上げる仕事」にやりがいを感じ、営業職としてお客様と直接関わる仕事に挑戦したいと考えるようになりました。
貴社の営業職募集を拝見し、業界を超えて活かせる自分の強みがあると感じました。
物流業務で培ったスケジュール管理力や調整力は、営業活動における顧客対応や提案スピードの向上に直結すると考えています。
また、複数部署との連携経験から、チームで成果を上げる重要性を理解しており、貴社でも積極的に学びながら貢献したいと思っております。
未経験ではありますが、これまでに築いた「責任感」「報連相の徹底」「課題解決力」を発揮し、早期に戦力として活躍できるよう努めてまいります。
異業種転職では、「経験不足」ではなく「経験の転用」を意識して書くことで、採用担当者に前向きな印象を与えられます。
【転職回数が多いときの志望動機】職業別|志望動機の例文
転職回数が多い場合でも、職種に合わせた志望動機の書き方を意識すれば印象を大きく変えられます。
職種ごとに求められるスキルや姿勢が異なるため、自分の経験をどう結びつけるかを考えてみましょう。
ここからは営業・事務・販売・介護など、職種別に好印象を与える志望動機の例文を紹介します。
営業職に転職したい場合の例文
営業職では、「数字への意識」「顧客との信頼関係」「挑戦意欲」を伝えることが大切です。
現在は物流業界で事務職として勤務し、営業部門のサポート業務に携わっています。
見積書作成や顧客対応を通じて営業活動の重要性を感じ、自ら提案する立場で顧客の課題を解決したいと考えるようになりました。
これまでの職場では、社内外の調整や納期管理を任されることが多く、限られた時間の中で成果を出すためのスケジュール管理力とコミュニケーション能力を培ってきました。
こうした経験は、営業活動における信頼構築や顧客フォローに活かせると考えています。
貴社の営業職募集では、業界にとらわれず柔軟な発想で提案できる点に魅力を感じました。
これまでの経験を土台に、お客様の立場に立った課題解決を行い、売上だけでなく顧客満足度の向上にも貢献したいと考えています。
転職を重ねる中で得たのは、「相手の立場で考える力」と「学び続ける姿勢」です。
これまでの経験を糧に、貴社の営業職として成果を出し、信頼される営業を目指します。
看護・介護職に転職したい場合の例文
介護・看護職への転職では、「なぜこの仕事を選んだのか」「どんな思いを持っているのか」を自分の言葉で伝えることが大切です。
経験の有無よりも、人と向き合う姿勢や、学びながら成長していく意欲が評価されます。
現在はIT企業で営業職として勤務していますが、家族の介護をきっかけに、人の生活を支える仕事に強い関心を持つようになりました。
これまで培ってきたコミュニケーション能力や観察力を活かし、利用者様一人ひとりに寄り添ったサポートがしたいと考え、介護職への転職を決意いたしました。
貴社の介護施設は「安心できる第二の家づくり」を理念に掲げており、その理念に深く共感しております。
また、利用者様の笑顔を大切にし、スタッフ同士が支え合う環境である点にも魅力を感じています。
未経験ではありますが、現在は介護職員初任者研修を受講中で、現場で必要な知識とスキルを積極的に学んでいます。
これまでの仕事では、お客様の課題を正確に把握し、信頼関係を築くことを意識してきました。
その経験を活かし、利用者様やご家族と誠実に向き合う介護スタッフとして貢献していきたいと考えています。
事務職に転職したい場合の例文
事務職の場合は、「正確さ」「サポート力」「安定志向」の3点を意識して伝えることが重要です。
現在は販売職として勤務しており、日々の売上管理や在庫入力などの事務業務も担当しています。
データ処理や報告書作成を通じて、裏方として組織を支える仕事にやりがいを感じ、今後は事務職としてキャリアを築きたいと考えています。
これまでに複数の職場を経験する中で、業務効率を高める工夫や、正確な処理スピードを求められる環境を多く経験しました。
そのため、数字に強く、優先順位をつけながらタスクを整理する力が身についたと感じています。
こうしたスキルは、貴社のようにチームで進行する事務業務でも必ず役立てられると考えています。
また、これまでの接客経験から培ったコミュニケーション力を活かし、他部署との調整やサポート業務にも積極的に取り組みたいと思っています。
販売・接客業へ転職したい場合の例文
販売・接客業を目指す人は、まず「人と関わることが好き」という気持ちを素直に伝えることが大切です。
これまでアパレルや飲食など、複数の接客業に携わってきました。
扱う商品は異なっても、「お客様に満足していただく」という想いだけは常に変わらず、どの現場でも笑顔で対応することを心がけてきました。
お客様から「あなたがいると安心できる」と言っていただいた経験が、今の仕事観の原点です。
貴社では、接客を通じてお客様一人ひとりに寄り添う姿勢を大切にしており、その理念に強く共感しました。
これまでの経験で培った対応力や観察力を活かし、顧客満足度の向上に貢献したいと考えています。
また、商品知識を深めるだけでなく、後輩指導や売場づくりにも積極的に取り組み、チーム全体の成果に貢献していきたいと思っています。
【転職回数が多いときの志望動機】こんな志望動機はNG(例文あり)
志望動機は「前向きな理由」が基本ですが、書き方を間違えると逆にマイナス印象を与えてしまうことがあります。
特に転職回数が多い人は、言葉の選び方ひとつで印象が大きく変わります。
ここからは、採用担当者が避けたいと感じるNGパターンとその理由、改善のポイントを解説します。
待遇面ばかりを書いている
志望動機で「給与」「休日」「福利厚生」などの待遇面ばかりを強調するのはNGです。
待遇は働くうえで大切ですが、それだけを理由にすると「仕事への意欲が低い」「条件が合わなければ辞めそう」と判断されてしまいます。
企業が知りたいのは、「どんな思いで応募したのか」「どんな価値を提供できるのか」です。
前職より給与が高く、年間休日も多いため志望しました。
このような志望動機では、企業への関心や自分の強みが一切伝わりません。
採用担当者に「条件さえ良ければ他社でもよいのでは」と思われる可能性が高くなります。
待遇の良さに魅力を感じたのは事実ですが、それ以上に、貴社の「社員が働きやすい環境づくり」に共感しました。
これまでの経験を活かし、長く貢献できる職場として成長していきたいと考えています。
このように、待遇への関心をきっかけとして触れるのは問題ありません。
大切なのは、「待遇を求めて応募した」ではなく、「働く環境や理念に共感して応募した」と伝えることです。
現職や前職の不満を書いている
志望動機に「人間関係が悪かった」「残業が多かった」「上司と合わなかった」など、前職への不満を書くのは避けましょう。
事実であっても、「環境のせいにする人」「また同じ理由で辞めるかもしれない」と受け取られやすいからです。
不満を中心に書くと、転職回数の多さと相まって「忍耐力がない」と判断されるリスクもあります。
前職では人間関係のストレスが多く、職場環境を変えたいと思い転職を決意しました。
このような書き方では、「辞めた理由」しか伝わらず、これからどうしたいのかが見えてきません。
前職ではチームで成果を出す難しさを経験しました。
その経験を通じて、協力しながら結果を出すことの重要性を学び、今後はチームワークを重視する環境で力を発揮したいと考えています。
このように、ネガティブな体験も「学び」に言い換えることで前向きな印象に変えられます。
採用担当者が知りたいのは「過去の不満」ではなく、その経験からどう成長し、今後どう活かすのかです。
退職理由と志望動機に矛盾がある
志望動機を書くときに意外と多いのが、「退職理由」と内容が食い違ってしまうケースです。
たとえば、「忙しい職場を離れたい」と退職したのに、「成長できる環境に惹かれた」と書くと、採用担当者には「本当に成長したいのか」と疑問を持たれてしまいます。
退職理由と志望動機は別の項目でも、必ず関連性をチェックしています。
矛盾をなくすためには、退職理由を「逃げ」ではなく「次へのステップ」として言い換えていきましょう。
前職では業務量が多く、自分の時間を確保できなかったため退職しました。
一方、貴社では忙しい環境の中でスキルアップできると感じ、志望いたしました。
この内容では、理由が真逆になっており説得力がありません。
前職では日々の業務をこなすうちに、自分の成長が停滞していると感じるようになりました。
これまでの経験を活かしながら、より大きな責任を持って挑戦できる環境で力を発揮したいと考え、貴社を志望いたしました。
このように、退職理由を「不満」ではなく「転機」として伝えることで、Pスムーズにアピールできるでしょう。
退職が前提になっている
志望動機で「将来は独立したい」「学んだことを活かして別の仕事をしたい」など、退職を前提とした内容を書くのはNGです。
将来的には自分の店を開きたいと考えており、まずは貴社で販売や接客のノウハウを学びたいです。
このような文章は意欲的に見える一方で、採用担当者からは「学ぶだけ学んで辞めるのでは」と受け取られてしまいます。
今後は、自分で業務をリードできるような存在を目指しています。
そのために、まずは貴社の一員として成果を出しながら、組織に貢献できるスキルを磨いていきたいと考えています。
このように、独立やキャリアアップの目標を語る際は、すぐに辞める印象を与えないよう、「貢献したい」という姿勢を前面に出すことが大切です。
【転職回数が多いときの志望動機】転職歴をプラスにして採用に近づくためのポイント
転職回数が多くても、その経験をどう活かすか次第で評価は大きく変わります。
ここからは、転職歴をマイナスではなく経験の幅や対応力の強みとして伝えるためのポイントを紹介します。
転職回数にこだわりがない企業を選ぶ
まず、転職回数にこだわらない企業を選ぶことです。
日本では転職回数が多いことを悪く捉える傾向にありますが、アメリカでの転職はキャリアアップのために必要なことと考えられています。
つまり、外資系企業であれば大きく気にされない可能性があります。
ただし、あくまでキャリアアップの転職と考えておきましょう。
また、ITや飲食などは人の出入りが多いこともあり、あまり転職回数を気にしない傾向があります。
さらに、ベンチャー企業も候補の一つです。
特に、転職歴の多い経営陣が揃っているベンチャーであれば、転職に対しての考えは柔軟と考えられます。
どうしても転職先が見つからないのであれば、こういった企業を狙ってみるのも一つの方法です。
転職回数を強みに変換する
転職を重ねてきた経験は、どのように伝えるかが大切です。
アピールすべきなのは回数ではなく、その中で何を学び、どんなスキルを磨いてきたのかという点です。
さまざまな職場を経験している人は、新しい環境への対応力があります。
企業は「変化に強く、学びを次に活かせる人」を求めており、この点をうまく伝えられれば印象は大きく変わります。
たとえば、「異なる業界での経験を通じて、初めての環境でも素早く成果を上げる対応力を身につけました」や、「複数の職場で課題解決に取り組む中で、調整力と提案力を磨いてきました」といった伝え方が効果的です。
転職回数が多い人ほど、経験の広さや対応力を説明することで、信頼を得やすくなります。
まとめ
転職回数が多いことは、必ずしも不利になるわけではありません。
大切なのは「なぜ転職したのか」「その経験をどう活かすのか」を一貫して伝えることです。
前向きな志望動機と、長く働く意思を示せば、採用担当者の印象は大きく変わります。
また、転職によって得たスキルや対応力を伝えることで、むしろ強みとして評価されることもあります。
ぜひ転職経験を活かして次の企業へのキャリアチェンジをしていきましょう。
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