転職活動の面接は何回?回数が増減する理由や段階別の対策について
転職活動における面接の回数は、業界や職種によって変動はあるものの、平均2〜3回が一般的です。
1回で終わることもあれば、4回にまで及ぶこともあるでしょう。
また、会社によって面接を複数回実施する理由が異なるため、その傾向も踏まえたうえで面接の段階別対策を考案・実施しておくことも大切です。
転職活動の面接実施回数が変動することはわかっていても、その理由までは把握していない方も多いかもしれません。
今回は、平均的な面接の回数をベースにし、面接が複数回実施される理由や回数と候補者数の関係性、回数別の対策などを紹介します。
また、そもそも転職活動の面接における段階にどのようなものがあるのか、基本的な情報も交えながら解説します。
転職活動を控えている方はもちろん、今後転職活動を進めるうえで事前に面接に関する知識を押さえておきたいという方も、ぜひ今回紹介する内容を参考にしてください。
【転職活動における面接の回数】一般的には平均2〜3回
転職活動における面接の平均的な回数は、2〜3回とされています。
厳密には、面接の前に書類選考のフェーズを挟む企業も多いため、書類選考も含めるとそれ以上の回数の選考が行われるといえるでしょう。
求人情報を掲載しているdodaのデータによると、面接実施回数でもっとも多いとされているのが「2回(67%)」でした。
次いで多いのが「3回(25%)」で、その次に多いのが「1回(6%)」という結果になっています。
稀に面接の回数が4回になる会社もあることから、4回以上の実施において2%というデータも出ていました。
面接回数が多い業種に関しては、もっとも多いのが金融系です。
金融系は、ミスや問題の発生が信用問題に関わることから、存続に大きな影響を与えるといった視点で複数回の面接で求職者の適性を判断するようです。
一方で、面接の回数が少ない傾向にあるのは医療系でした。
経験やスキル、資格面を重視する医療系においては、1回の面接で求職者のレベルを判断して採用まで至ることも少なくありません。
【転職活動における面接の回数】面接が複数回実施される理由
面接が複数回実施される主な理由には、求職者が会社にマッチする人間なのかを複数の視点から把握し、見極めることが挙げられます。
面接を複数回実施する会社のほとんどは、段階別に異なる面接官を配置します。
例えば最初の面接を人事が担当する場合は、会社のミッションと求職者のビジョンが一致しているかを判断するでしょう。
会社とのマッチ度を人事が判断したうえで、別の担当者が次の面接で、業務遂行のスキルや経験など、実際に働くうえで重要な要素を確認します。
その後、役員や社長など、経営トップ層の人材による面接で、中長期的な影響力が判断されるといった流れが一般的です。
面接の回数が複数に及ぶ主な理由は、回数ごとに求職者に対する「チェックポイント」を変え、より深く求職者を理解することだといえるでしょう。
面接の回数が多くなるほど時間はかかるものの、入社後のミスマッチを防止しやすいのは非常に大きなメリットです。
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【転職活動における面接の回数】面接回数と候補者数の関係性
面接の回数と候補者数は、多少なりとも関係しています。
多くの会社は求人情報を作成・掲示する時点で、面接の基本的な回数を決めていることが多いでしょう。
しかし、候補者数によっては面接の回数を増減させ、スムーズかつ適切に人材を見極める期間を設ける傾向にあります。
求職者の数が極端に多く集まった際は、面接の回数を増やして並行して一次面接を行う、という場合もあるでしょう。
反対に、求職者が集まらず採用活動自体が困窮する場合は、応募してきた求職者を「採用する前提」とし、面接回数を減らして確実に採用するためのスケジュールを立てることもあります。
自身が面接を受ける企業が極端に面接の回数を絞っている、もしくは増やしている場合は、業界特性だけでなく候補者数が関係している可能性も考慮しておきましょう。
とはいえ、候補者数による面接回数の変動は「面接を受ける」うえでの対策には影響しません。
そのため、あくまで自身の受ける会社や業界別の対策などを把握したうえで面接に臨む方が良いでしょう。
【転職活動における面接の回数】転職の面接における3つの段階
転職における面接の回数を把握するうえでは、一般的な3つの段階について理解する必要があります。
- 一次面接
- 二次面接
- 最終面接
ここでは、面接の段階別にそれぞれの概要を解説するので、面接を受けるうえでの参考にしてください。
一次面接
一次面接とは名称のとおり、面接における最初の段階を指します。
応募先の会社にアプローチした直後に実施されることもあれば、書類選考を経たうえで実施されることもあるでしょう。
一次面接の傾向として、候補者数の数が多くなりがちという点が挙げられます。
特に書類選考を設けていない会社の場合は「応募者がそのまま一次面接対象者」となるため、必然的に候補者が多くなるでしょう。
一次面接では、ビジネスパーソンとしての一般的なマナーも含めた、基本的な質問をされることが多いでしょう。
候補者の数が多いことも加味して、基本的な質問の回答でいかに面接官の印象に残るか意識することが大切です。
二次面接
一次面接に通ることで、二次面接の機会を設けてもらうことがあります。
二次面接では、一次面接で聞かれなかったような、踏み込んだ質問をされることが多いでしょう。
二次面接の傾向として、一次面接よりも候補者が少なくなることから、応募先の会社で「働くこと」を前提とした質問も多くなります。
ビジネスパーソンとしての基本を一次面接で見極め、その後実際に採用するうえでのビジョンを明確にするといった目的で、二次面接を実施する会社が多いでしょう。
また二次面接は、一次面接と比べて面接官の年次が上がりやすい傾向にあります。
一次面接は若手社員が実施することもありますが、二次面接に関しては経験豊富な人材による面接が実施されるでしょう。
これは、先にも触れた「実際に働くうえでの適性を見極める」ことが理由です。
二次面接まで進むということは、その分「次の選考に進む難易度が上がる」ことと同義です。
最終面接
最終面接とは、役員や社長により実施される面接のことです。
一次面接・二次面接とは異なり、会社の理念やビジョンへの共感、自身が望むキャリアなど「採用された後」に関連する内容を質問される傾向にあります。
最終面接という形ではなく、一次面接や二次面接を実質的な最終面接とする会社も多いでしょう。
特に、小規模のベンチャー企業などは、早い段階で役員や社長が面接を実施し、即時採用されることも少なくありません。
最終面接は、一次面接や二次面接と比べて、通過難易度が格段に上がります。
後ほど触れる対策などをしっかり踏まえたうえで、最終面接まで到達したのに採用を見送られるということがないようにしましょう。
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【転職活動における面接の回数】転職活動の成功は面接の回数別対策が鍵
転職活動を成功させるには、面接の回数ごとにおける対策を実施しておくことが大切です。
ここからは、面接の初期段階である一次面接と、一次面接通過後に実施される二次面接それぞれの対策について解説します。
一次面接と二次面接で聞かれることの多い質問や解答例、そもそも一次面接と二次面接にどのような違いがあるかも解説しているので、ぜひ参考にしてください。
一次面接でよく聞かれる質問と対策
一次面接で聞かれることの多い質問と、回答するうえでの対策をまとめています。
質問例 |
対策 |
自己紹介をお願いします |
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自己PRをお願いします |
|
志望動機は何でしょうか |
|
学生時代に努力したことを教えてください |
|
大学で学んだことを教えてください |
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あなたの長所は何でしょうか |
|
あなたの短所は何でしょうか |
|
理想とする将来像を教えてください |
|
一次面接で聞かれることの多い質問には、応募者の基本情報となる内容が多くなる傾向にあります。
とはいえ、ただ聞かれたことに答えるだけでなく、応募先の会社に関連する内容を加えた回答を意識することで好印象につながりやすいでしょう。
二次面接でよく聞かれる質問と対策
二次面接で多く聞かれる質問の内容と、対策は以下のとおりです。
質問例 |
対策 |
志望動機の深掘り |
|
長所・短所の深掘り |
|
学生時代に力を入れたことの深掘り |
|
理想とする将来像の深掘り |
|
質問内容に関しては上述した項目を参考にしてください。
評価基準に関しては「それぞれの段階でどこを評価されているか」を理解する必要があります。
基本的な質問の多い一次面接では、ビジネスパーソンとしての基本的な部分を評価されます。
一方一次面接よりも深掘りした質問をされる二次面接では、応募先の会社に対する理解度やモチベーションが評価されるでしょう。
また、面接の段階に応じて変化する評価基準に比例し、面接官の年次が上がるのも一次面接・二次面接の違いです。
一次面接は若手の社員により実施される場合もありますが、二次面接に関しては理念やビジョンとのマッチ度も判断できる年次の面接官により実施されるでしょう。
【転職活動における面接の回数】最終面接について
一次面接・二次面接に通過した場合行われるのが、最終面接です。
ここでは、最終面接に関する以下の情報をまとめているので、参考のうえで対策を考案してください。
- 一次・二次面接との違い
- 最終面接前に実施すべき対策
- 最終面接でよく聞かれる質問
- 最終面接に関する注意点
- 最終面接で効果のある「逆質問とは」
一次・二次面接との違い
最終面接と一次・二次面接との大きな違いには、面接官が挙げられます。
一般社員や所属予定部署の担当者が面接官になる一次・二次面接に対し、最終面接では役員や社長が面接を担当する傾向にあります。
最終面接まで進むことは、ビジネスパーソンとしての基本や会社に対する基本的な理解に関しては問題ないと判断されたと同義です。
そのうえで、候補者に対してより具体的に理解する目的で最終面接が実施されます。
最終面接において判断される内容は、以下を参考にしてください。
- 仕事・働き方に対する価値観
- 社風とのマッチ度
- 会社のビジョンと候補者の理想とするキャリアとのマッチ度
- 中長期的に活躍できる人材か
最終面接前に実施すべき対策
最終面接に臨むうえでは、事前にさまざまな対策を施しておく必要があります。
まずは、応募先の会社に関する研究を強化しておきましょう。
企業理念やビジョンといった大枠はもちろん、力を入れている領域や商材に関する情報もチェックしておく必要があります。
これまでの面接での質問と同じ内容を聞かれても問題なく回答できるよう、レジュメなどを事前に確認しておくことも大切です。
一次面接・二次面接で答えた内容と異なる回答をしてしまうと、マイナスの評価につながってしまいます。
そのため、回答内容に一貫性を持たせられるよう、これまでの回答内容を整理しておきましょう。
また最終面接では、入社における本気度をチェックされます。
そのため、より説得力のある志望動機やキャリアイメージを考案しておくことでアピールがしやすくなるでしょう。
選考が進む中で知った応募先の会社に関する魅力を、回答内容に盛り込むのもおすすめです。
最終面接は「いかに自社を愛してくれているか・愛そうとしてくれているか」を見る場です。
したがって、なぜ最終面接まで至ったのかを理解したうえで、応募先の会社に対する情熱を伝える意識が重要になるでしょう。
最終面接でよく聞かれる質問
最終面接で聞かれることの多い質問例と、対策を以下にまとめているので参考にしてください。
質問例 |
対策 |
志望動機は何でしょうか |
|
キャリアビジョンをお聞かせください |
|
入社可能時期はいつ頃でしょうか |
|
当社が第一志望でしょうか |
|
最終面接では、これまでの面接で受けた質問のおさらいや深掘りが多い傾向にあります。
また、入社するうえでの具体的な情報を聞かれることもあるので、スムーズに答えられるようにしておきましょう。
最終面接で効果のある「逆質問とは」
最終面接においては、面接官ではなくこちらから質問する「逆質問」の場を設けられることが多くなります。
「事業展開に関するインタビュー記事を拝見したのですが、現在考案されている新たな事業展開などあればお伺いしてもよろしいでしょうか。」
上記のように、ただ漠然とした質問をするのではなく、実際の情報を絡めた内容の逆質問を用意することで好印象につながります。
ちなみに逆質問は一次面接・二次面接でも必要になることがあるので、面接全般の対策として覚えておくと良いでしょう。
最終面接に関する注意点
最終面接に臨むうえでは、先ほども触れた逆質問に関する注意点を押さえておくことが大切です。
逆質問をする際は、できるだけ漠然とした質問は避けるようにしましょう。
漠然とした質問は「準備不足」と捉えられる危険性があるため、できるだけ具体的な逆質問を用意しておくべきです。
最終面接の逆質問においては、役員や社長にしか聞けないような内容を意識しましょう。
人事や現場の担当者に聞くような質問を用意してしまうと「なぜ一次面接や二次面接で聞かなかったのか」と思われてしまいます。
また当然ながら、仕事に関連しない質問は厳禁です。
趣味や休日の過ごし方など、内容的には盛り上がるものであっても、最終面接の場においてはマイナスの印象につながる可能性があります。
そのほか、最終面接では何をチェックされているのか、以下を参考に改めて理解しておくことも大切です。
- 社風とのマッチ度
- 応募先の会社に対する理解度
- 入社意欲の高さ
逆質問の注意点を把握しつつ、会社に対する貢献や自身の成長に関する意欲を伝えられなければ、最終面接には通らないでしょう。
【転職活動における面接の回数】段階別の面接の通過率
ここでは、面接の段階それぞれの通過率をまとめています。
あくまで「基準」であるため、応募先の会社によって変動することを前提にしたうえで参考にしてください。
通過率 |
傾向 |
|
一次面接 |
30〜50% |
|
二次面接 |
30〜40% |
|
最終面接 |
50% |
|
【転職活動における面接の回数】転職の面接回数が増減する理由
転職活動における面接は複数回行われるのが一般的ですが、事情により回数が増減することもあります。
ここでは、転職の面接回数が増減する主な理由を紹介します。
まず面接回数が「増える」のは、応募者を採用するかをより深く考えたいためです。
前回の面接で理解しきれなかった人柄を、もう一度面接することで理解する目的で回数を増やす企業が多くあります。
経歴やスキルは申し分ないものの、企業理解に関する不安が残っている場合などに回数が増えやすいでしょう。
また稀に、応募した職種とは異なる職種で、もう一度面接を受けてほしいという場合に面接の回数を増やすこともあります。
続いて面接の回数が「減る」理由ですが、応募人数の少なさや優秀な人材だと判断されたことが挙げられます。
応募人数が極端に少ない場合、採用人数をある程度確保するために面接の回数を抑えることがあります。
応募者が少なければ一度の面接で人柄を理解しやすくなるので、効率的に面接を進められるというのも理由です。
また、一回の面接で優秀な人材であると判断されれば、その場で採用が決まることも少なくありません。
優秀な人材は即採用したいと考える会社が多いことから、自身が優秀であるとアピールすることで面接の回数を減らせるでしょう。
【転職活動における面接の回数】1回の面接で転職活動が終わる場合もある
応募者の適性や候補者数などの理由で面接の回数が増減することもあれば、最初から面接の回数を1回に設定している企業もあります。
ここでは、1回の面接で転職活動が終わる場合に関する情報をまとめています。
1回の面接で内定を出す会社の考えとは
主に、以下のように考えている会社は、1回の面接で内定を出す傾向にあります。
- 最低限のスキルやコミュニケーション能力があれば問題ない(バックオフィス業務など)
- 会社規模が小さいため最初から役員・社長が面接をする
- ある程度優秀な人材でないと最初の面接に進ませない
とはいえ、上記の内容を応募段階で把握することは難しいため、あくまで「傾向」として理解したうえで面接が複数回になる前提で準備しておきましょう。
面接が1回のみの場合に注意すべきこと
面接の回数が1回のみの会社が、以下の条件に当てはまっている場合は注意が必要です。
- 数合わせの募集である
- 希望職種以外の職種について提案される
上記に当てはまっていることが必ずしも悪いことではないものの、面接自体が「建前」のように感じる場合は、たとえ採用されても就業するかどうかは再考すべきといえるでしょう。
まとめ
今回は、転職活動における面接の回数について解説しました。
転職活動で実施される面接は平均して2〜3回となっており、それぞれの段階で聞かれる質問の内容や対策が大きく異なります。
また、段階ごとに通過率も異なるので、面接の回数が多くなっても問題なく選考を受けられるよう、本記事の内容を参考にしたうえでしっかりとした対策を考案・実施しましょう。
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