【2023年最新版】公務員から転職するためのおすすめ業界と成功のポイント

【2023年最新版】公務員から転職するためのおすすめ業界と成功のポイント

目次
  1. はじめに
  2. 【公務員からの転職先ランキング】公務員から転職を考える理由と悩み    
  3. 【公務員からの転職先ランキング】公務員から転職が難しいと言われる理由
  4. 【公務員からの転職先ランキング】公務員から転職するおすすめの業界ランキング
  5. 【公務員からの転職先ランキング】公務員から転職するメリットとデメリット
  6. 【公務員からの転職先ランキング】公務員と民間企業の働き方の違い
  7. 【公務員からの転職先ランキング】公務員が転職活動でアピールできるポイント
  8. 【公務員からの転職先ランキング】公務員から転職する際の注意点とコツ
  9. 【公務員からの転職先ランキング】公務員から転職する際の注意点とコツ
  10. 【公務員からの転職先ランキング】公務員から転職する適齢期とタイミング
  11. まとめ

はじめに

「公務員をやめて転職したいけど、何に注意したら良いのかな……」

そんな悩みを抱えていませんか。

公務員から民間企業への転職を成功させたいなら、次の6つのポイントを押さえましょう。

1.おすすめの業界ランキング
2.公務員から転職するメリットとデメリット
3.公務員と民間企業の働き方の違い
4.公務員が転職活動でアピールできるポイント
5.公務員から転職する際の注意点とコツ
6.公務員から転職する適齢期とタイミング    

やみくもに「私は元公務員です」とアピールしても効果はありません。本記事で詳しく解説する具体的なコツを実践し、転職の成功率を上げていきましょう。

【公務員からの転職先ランキング】公務員から転職を考える理由と悩み    

公務員といえば安定している仕事の代名詞なのに、わざわざ転職を考えるのはなぜでしょうか。

公務員が転職を考える理由と悩みを、具体例を挙げながら解説します。

民間企業に転職した後に感じやすい不安要素も併せてチェックしましょう。

転職のきっかけと理由

転職するきっかけや理由は多岐にわたりますが、単調な業務内容への不満と人間関係のトラブルに大別できます。

・単調な業務内容への不満

公務員の仕事が安定しているのは、業務内容が単純・単調で刺激が少ないからです。

そのため「地域社会の役に立ちたい」と希望を胸に公務員になったものの、毎日同じ作業の繰り返しで失望することも……。

たとえ人事異動で新たな仕事を受け持っても、3年もすればまた別の部署に異動するのが公務員の日常です。

ワンパターンの生活が定年まで続くことに不満を感じた結果、失望して民間に転職してしまうのです。

・人間関係のトラブル

職場の人間関係にトラブルが生じ、居づらくなって転職するパターンです。

公務員の場合、民間企業のように利益やイノベーションを追求する仕事ではありません。

そのため基本的には、毎日与えられる同じ作業を淡々と繰り返すのが公務員の日常です。

仕事が単調でつまらないと、仕事に対する情熱が希薄になる反面、人間関係に意識が向くようになります。

同僚の言動や接し方が気になってしまい、少しずつストレスがたまって転職に至ることもあるでしょう。

転職後の不安要素

業務内容や人間関係の悩みがきっかけで民間への転職を考える場合、「公務員の仕事しか経験していない自分が、未経験の業界でやっていけるのか……」と不安に思うことも。

不安感が生じてしまうのは、いきなり大企業に転職しようと考えるからです。

公務員からの転職では、いきなり大企業を目指すのではなく、まずは地域の中小企業に転職するのがおすすめです。

また、IT業界や建設・不動産業界などは、人材が流動的なので未経験であること自体はマイナスにはなりません。

入社してから積極的に仕事を学び、知識や経験を増やすことで、元公務員でも十分活躍できます。

【公務員からの転職先ランキング】公務員から転職が難しいと言われる理由

公務員から一般企業への転職は難しいと言われています。

なぜ、公務員は一般企業への転職が難しいと言われているのでしょうか。

ここからは、公務員から一般企業への転職が難しいと言われる理由を解説します。

公務員より一般企業の方が条件が悪く感じるから

一般企業よりも公務員の方が条件が良いことから、転職が難しく感じるかもしれません。

公務員は県や国が管理しているので、一般企業よりも年収や福利厚生が整っているからです。

公務員の平均年収は680万円程度と、全体の9割を占める中小企業より待遇は良い環境です。

そのため、実際に公務員の方が一般企業へ転職を考えても、今より条件が悪く感じることでしょう。

また、転職活動をおこなっている内に、「条件下げてまでやりたい仕事を目指すのはいかがなものなのか」といった思考になってしまうことも。

このような思考になってしまうと、実際に転職しても早期退職につながってしまうでしょう。

このように、一般企業よりも公務員の方が条件が優れていることから、転職活動が厳しくなる可能性があります。

公務員から即戦力があまり期待されないから

一般企業にとって公務員は即戦力にならないことが理由で、転職活動が難しいといわれています。

公務員は公共性の高い仕事がほとんどであるため、売上や利益を追求した経験がないと見られているからです。

一般企業は公務員と異なり、企業存続のために利益を求めなければなりません。

そのため、売上達成やノルマといった経験がない公務員の求職者は、経営者にとってハングリー精神がない人材に映ります。

また、公務員は年功序列の文化が強く残っています。

そのため、向上心を持って取り組むよりマイペースに取り組む人材が多いのかといったようにも見られるかもしれません。

このように、業務内容や環境の背景から公務員は即戦力としてあまり期待されていないように映ります。

志望動機の評価が良くないから

公務員の求職者は、志望動機の評価が良くないと言われがちです。

なぜなら、志望動機に「やりがい」を求めていても、人事や経営者には刺さらないからです。

公務員は国民の税金から、給料が発生しています。

そのため、国民の税金から給料が出ているのにも関わらず、公務員の仕事にやりがいがないといった発言は汗水たらして働いている人間からすると悪く映るでしょう。

公務員から一般企業へ転職するには、志望動機と退職理由をポジティブに変換して伝える必要があります。

やりがいがない・成長できる環境で働きたいといったことは一見成長意欲があるように見えますが、公務員である場合は避けるようにしましょう。

【公務員からの転職先ランキング】公務員から転職するおすすめの業界ランキング

公務員から転職する場合、どのような業界を選ぶと有利なのでしょうか。

以下ではランキング形式でおすすめの業界を紹介します。

各業界・職業の特徴、なぜ公務員が転職するのにおすすめなのかを説明するので参考にしてください。

1位:IT業界

IT業界の魅力は、なんといっても将来性の高さです。

かつて技術大国として飛躍的な経済成長を遂げた日本ですが、現在の日本でイノベーションを起こす企業の多くはIT企業です。

つまりIT産業は、高い将来性が期待できる成長産業だといえます。

公務員の仕事の大半はパソコン業務を伴います。

IT業界と一口にいっても事業内容はさまざまですが、どの企業でもパソコンを毎日使う点では同じです。

日常業務で常にパソコンを使う公務員の経験は、IT業界に転職した後も直接役立ちます。

2位:教育業界

公立学校で教員としてキャリアを積んできた人なら、教育業界への転職もスムーズです。

ただし、民間の教育機関では、独自の教育理念・方針に基づいて運営しているケースが数多くあります。

経営者の教育理念がカリキュラムに色濃く反映する場合も珍しくありません。

公立学校の教育は、教科書や指導内容が国のチェックを受けるため、過不足のない平凡な教育が特徴になりがちです。

民間の教育業界に転職すると、公立学校の指導方針との違いにとまどうことも。

このように公立と私立では、同じ教育業界といっても仕事に対する方向性がかなり異なる点に注意しましょう。

3位:人材業界            

公務員はさまざまな顧客と仕事をします。

例えば、土木・建設や電気関連の専門職なら、地域の関連業者の大半と顔見知りになれます。

生活福祉課や公立の学校・病院で働けば、困りごとを抱える高齢者や生活保護世帯の実状をもれなく把握できるでしょう。

公務員が日々の職務で仕入れる地域の情報は、自分の街で必要な人材を見極めるときにも役立ちます。

地域住民と接する機会の多い公務員なら、人材業界に転職しても顧客の期待に応える活躍ができます。

4位:福祉・介護業界            

高齢福祉課や障害福祉課などの福祉課では、地域の高齢者や障害者を公的にサポートする業務を一手に引き受けています。

したがって、福祉課で仕事をしてきた公務員なら、福祉や介護業界がいまどのような課題を抱えていて、課題解決のためにどのような取り組みが必要かを理解できているはずです。

今後ますます高齢化が進む日本では、福祉・介護業界は慢性的な人手不足となっています。

地域の福祉の実状に詳しい元公務員は、民間の福祉・介護施設にとって喉から手が出るほど欲しい人材です。

5位:建設・不動産業界    

土木・建設関連を担当していた公務員なら、建設・不動産業界への転職が有利になります。

権利関係の許認可や公共事業の手配などで、地域の土木建設業者と公務員は切っても切れない関係にあるからです。

また土木・建設関連の公務を担当する場合、市民課や保険課などとは違ってかなりの専門性が必要です。

専門職では人事異動も少ないので専門スキルもアップします。

技術士などの関連資格を取得するチャンスも豊富です。

このように、経験やスキル、資格などをしっかりと積み上げられる土木・建設関連の公務員は、建設・不動産業界への転職で相当有利な立場にあります。

6位:経理・事務関連

経理・事務の仕事も公務員の転職先としておすすめです。

公務員は地域の住民や企業の個別情報を大量に取り扱うため、高度な事務処理能力を身に付けているからです。

また経理や事務なら高度な専門性は不要なので、公務員になってから日が浅くても不利にはなりません。

経理なら簿記、事務ならマイクロソフト オフィススペシャリスト(MOS)などのパソコン関連の資格を取得しておくと転職活動がいっそう有利になります。

7位:税理士

税理士も公務員からの転職でおすすめしたい仕事です。

税務担当の公務員なら、住民税・事業税・固定資産税・自動車税など幅広く税務を扱うので、税務の知識が豊富だからです。

地方税だけでなく、所得税や法人税など国税に関する基礎的な理解もあるので、税理士資格の勉強もスムーズに進むでしょう。

税理士になった後は、税理士法人のスタッフとしてキャリアを重ねたり、すぐに独立して自分の事務所を開いたりすることも可能です。

顧問先を安定して確保できれば、収入も一般的な会社員や地方公務員より多くなります。

8位:看護師

公立病院は民間病院とは違い比較的経営が安定しているので、看護の技術や経験をじっくり高める時間を確保できます。

公務員看護師として磨き上げた看護の経験や技術は、民間の病院でも重宝されるので、転職活動を有利に進められるでしょう。

日本は超高齢社会です。

高齢化率はとどまることを知らず、内閣府によると2065年には全人口の38.4%が高齢者になると予想されています。

当然、病気などで治療を要する人も増えますから看護師の需要は増え続けます。

公務員看護師として経験を積んでいるなら、民間病院への転職は容易です。

【公務員からの転職先ランキング】公務員から転職するメリットとデメリット

公務員から一般企業へ転職することは、メリットがある反面デメリットもあります。

そのため、一般企業へ転職したいという想いだけで転職活動をしてしまうと、入社後から後悔してしまうかもしれません。

そこで、ここからは公務員から一般企業へ転職するメリット・デメリットについて紹介します。

公務員から転職するメリット

ここからは、公務員から一般企業へ転職するメリットについて紹介します。

自分のやりたい仕事ができる

公務員から一般企業へ転職することで、自分がやりたい仕事に就ける可能性があります。

一般企業の職種は公務員より幅広く、自分が描いているキャリアに合わせて選択が可能だからです。

公務員の業務内容では、機械的な作業が多いです。

そのため、仕事にやりがいを求めている方であれば、一つや二つやりたいことが見つかるかもしれません。

その際に、一般企業への転職を決断することで、自分がやりがいと感じる職種に就ける可能性が高まります。

また、自分がやりたい仕事に就くことができるので、成長スピードも公務員時代より速くなるでしょう。

このように、公務員から一般企業へ転職することで、自分のやりたい仕事に就ける可能性が高まります。

機械的な作業から解放されることも

一般企業へ転職することで、公務員がおこなっているような機械的な作業から解放されます。

一般企業では売上にコミットした働きをしなければならないので、毎日同じ業務をおこなうことが少ないからです。

一般企業に勤めていると、営業から事務作業、電話対応、ミーティングなど、多岐にわたる業務があります。

大手企業に転職すればこれらの業務を分担している可能性が高いですが、中小企業であれば全て任せられるかもしれません。

しかし、毎日同じような作業が退屈に感じている方にとっては、かなりやりがいを感じることでしょう。

最初は大変ですが、慣れてくると多数のタスクを同時にこなせることだけでなく、社内でも大きな存在になれるチャンスです。

自分の実力次第で年収を上げられる

一般企業であれば、実力次第で年収を上げられます。

一般企業は公務員と違い、売上で企業の存続がおこなわれます。

そのため、売上を上げられる人材になることで、退職しないようにするために企業はその人材に多くの年収を提示しなければならなくなるからです。

実力で年収を上げたいと考えているなら、営業職がおすすめです。

営業職では、基本給以外にインセンティブという給与形態があります。

インセンティブとは、月や年などのある期間内で獲得した営業件数に応じて基本給とは別に提供する報酬のことを指します。

営業スキルが高い人材だとインセンティブが基本給より多くもらっている方もいるそう。

このように、一般企業へ転職することで自分の実力で年収をいくらでも上げられる環境が整っています。

将来の仕事に関する選択肢が増える

公務員から一般企業へ転職することで、将来の仕事に関する選択肢が増えます。

公務員で先生をやっている場合だと教師から校長先生といった学校での範疇でしか選択肢はありませんが、一般企業ではさらに広い選択肢が待っています。

例えば、ある一般企業へ営業職として入社したとしても、数年後にはマーケティング職に就いているといったことは不思議ではありません。

営業職で培った経験をもとにマーケティング職でも力を発揮してほしいといった企業からのメッセージでもあり、一般企業ではこういった人事異動が可能です。

「マーケティング職に就きたいけど、未経験の募集がない…」といった状態でも、営業職で実施を積むことでマーケティング職にジョブチェンジすることができます。

このように、一般企業では一つの職種に縛られない働き方が可能です。

公務員から転職するデメリット

ここからは、公務員から一般企業へ転職するデメリットについて紹介します。

公務員の職場と環境が異なることも

公務員から一般企業へ転職すると、職場の環境の違いが苦に感じるかもしれません。

大手企業や職場環境が整っている企業であれば公務員時代よりも良くなる可能性がありますが、中小企業となるとそうとは限りません。

お金がないことからデスクやチェア、エアコン設備などが整っていないなどの問題がある可能性があります。

また、職場の雰囲気も異なるかもしれません。

一般企業へ転職したものの、体育会系のノリが強かったり殺伐とした空気が流れたりするなど、実際に入社してみないとわからないことはたくさんあります。

このようなリスクを考えると、公務員時代の環境よりも環境が悪化する可能性は大いにあるでしょう。

年功序列がなくなる可能性も

一般企業に転職すると、年功序列がなくなる可能性があります。

公務員は歳を重ねていくごとに給与が上がっていく仕組みですが、一般企業は売上を上げられる人材が給与が上がる仕組みです。

そのため、新卒だろうがベテランだろうが関係なく、企業の売上に貢献できる人材は自然と年収が上がっていきます。

そのため、公務員のように歳を重ねていくごとに給与が上がっていく仕組みが良いと感じる方にとっては、一般企業への転職はおすすめできません。

ですが、自分の実力を正当に評価してほしいという方は、一般企業で働くことに向いている可能性があります。

このように、一般企業へ転職することで、公務員にはあった年功序列という制度はなくなると考えておきましょう。

福利厚生などの制度が下がることがある

公務員から一般企業へ転職することで、福利厚生が下がる可能性があります。

公務員から大手企業のような場所に転職できれば理想ですが、全員がそうとも限りません。

全体の9割を占めている中小企業へ転職となると、公務員時代に受けていた福利厚生よりレベルの下がった状態になる可能性が高いでしょう。

例えば、公務員の時に家賃補助が半分出ていたのにも関わらず、一般企業へ転職したら家賃補助が1万円しか出なかったといったことは珍しくありません。

また、残業代が出ない企業も存在しています。

そのような企業へ転職となった際は待遇が悪くなっているので、早期退職につながってもおかしくありません。

このように、一般企業への転職では福利厚生の面でレベルが落ちることを頭に入れておきましょう。

家族や身内に反対されることも

公務員から一般企業へ転職を家族や身内に伝えた場合、反対される可能性は非常に高いでしょう。

家族や身内にとって、安定した企業で働いてほしいことが本望です。

しかし、売上で存続が成り立っている一般企業へ転職となると、公務員ほどの安定はありません。

そのため、一般企業への転職に対して、反対される確率は高まります。

公務員から一般企業へ転職を考えている際は、家族や身内が納得するような理由を考えておく必要があります。

【公務員からの転職先ランキング】公務員と民間企業の働き方の違い

公務員と民間企業では働き方にかなり違いがあります。

仕事の内容と役割、働き方や労働環境の2つに分けて解説します。

仕事の内容と役割

公務員の仕事の内容で特徴的なのが、公平性と無謬性です。

行政と民間の違いにそって詳しく解説します。

行政サービスは国民や地域住民の生活の質に直結しています。

したがって、どのような事案でも、どのような人物が相手でも、常に同じ行政サービスを提供しなければなりません(公平性)。

公平性を実践するためには、いつでも同じように意思決定し実行できること、すなわち間違いを犯さないこと(無謬性)も重要です。

一方、民間企業では広い視野に基づいた公平性はあまり関係ありません。

個々の顧客に対するサービスの質が問われるだけだからです。

またサービス全体の間違いは少ない方がベターですが、まずは個々の取引で相手の要望に応えることが重要です。

以上説明した仕事の内容から役割の違いも推測できます。

公務員は、国民や地域住民全体が安心・安全に生活できるよう努めることが役割です。

一方、民間企業の役割は公務員ほど広くはなく、個々の顧客のニーズを満たすことに集中すれば足ります。

働き方や労働環境

公務員と民間企業の働き方で重要な違いは、ビジネスを成功させる意識の有無です。

公務員の場合、コストカットや売り上げ重視などのビジネス思考は重視されません。

もちろん自治体全体ではビジネス思考も大切ですが、個々の公務員にビジネスマインドはあまり要求されないのです。

一方、民間企業は利益獲得が大きな目標なので、ビジネスを成功させるためにコストや売り上げに対する意識が不可欠です。

労働環境の違いとしては人事異動が特徴的です。公務員の場合、専門職をのぞき3年前後で人事異動があります。

長期間同じ部署に所属していると、民間企業や地域住民に対する権力が増大し、汚職の引き金になるリスクがあるからです。

したがって公務員の場合、長期間同じ仕事を続けて専門性を高めるのは容易ではありません。

人事異動が多いと職場の顔ぶれも頻繁に変わります。

職場の仲間意識を育み、一体感を醸成したり士気を高めたりするには民間企業の方が向いています。

【公務員からの転職先ランキング】公務員が転職活動でアピールできるポイント

公務員が転職活動を有利に進めるためには、自分の能力や経験をはっきりアピールしましょう。

公務員が転職活動で積極的にアピールしたいポイントやスキルには、次の3つがあります。

・コミュニケーション能力
・法令や規則を守る責任感
・事務処理能力

自己PRポイントを詳しく解説します。

コミュニケーション能力

公務員が仕事を円滑に進めるためには、コミュニケーション能力が欠かせません。

公務員の意思決定の最終権限は、国では内閣総理大臣や各省庁の大臣に、地方自治体では知事や市区町村長にあります。

ただし、権限を持つ長があらゆる情報を集めるのは不可能なので、意思決定に必要な情報は部下や同僚が集めます。

情報収集する際、円滑なコミュニケーションが必要なのは当然です。

公務員が日々の業務をこなす上で、他の職員や部署とのコミュニケーションは欠かせません。

優れたコミュニケーション能力をアピールできれば、転職でも有利になります。

法令や規則を守る責任感

公務員の仕事は法治主義によってしばられています。

膨大な行政サービスは全て法令・条例に根拠があり、法令・条例の内容に従うことが義務付けられているのです。

したがって公務員は、法令や規則を徹底して遵守する責任感=遵法精神を身に付けています。

一方、民間企業の従業員の場合、公務員に必要とされるような厳しい遵法精神は期待できません。

民間企業の主な目的は利益獲得にあるからです。

つまり、公務員として真面目に勤めてきた事実自体が、法令や規則を守る責任感を持った人材の証といえます。

公務員時代の経験が企業のコンプライアンス運用に活用できることをアピールすれば、採用にも有利に働きます。

事務処理能力

事務処理能力とは、パソコンを使って書類作成やデータ入力などのデスクワークを素早く正確にこなすスキルのこと。

事務処理能力はどのようなビジネスでも必要なスキルです。

勤務時間の大半を庁舎で過ごす一般公務員なら仕事中は常にパソコンを触っています。

国家公務員や大きな自治体の公務員だと、扱うデータの規模も膨大です。

公務員として日々大量のデータを処理していた経験を採用担当者に伝えて、事務処理能力の高さをアピールしましょう。

【公務員からの転職先ランキング】公務員から転職する際の注意点とコツ

公務員が転職を成功させるためにはコツがあります。

公務員の経歴に甘んじてのんびり転職活動しているだけではうまくいきません。

公務員が転職活動を成功させたいなら、次の4つのポイントを積極的にアピールしましょう。

・転職理由と転職先の条件の明確化
・業界・職種の絞り込み
・公務員としての経験・スキルのアピール
・資格取得の検討

各ポイントを詳しく解説するので参考にしてください。    

転職理由と転職先の条件の明確化

最も重要なポイントは、転職理由と転職先の条件の明確化です。

転職に限らず、新卒で就職活動する際も同様でしょう。

自分がなぜ転職するのか、どのような転職先を希望しているのかを明らかにしなければ、成功率はなかなか上がりません。

特に転職理由は企業の人事担当者が強く関心を持つ項目です。

採用面接で「公務員の仕事は単純でつまらないので民間に行きたいと思った」などと曖昧な転職理由を答えてしまうと、人事担当者に与える印象はかなり悪くなります。

公務員をやめてまでなぜ民間で働きたいのか、採用後に取り組みたい仕事の条件はなにかを明確にし、言葉ではっきり説明できるようシミュレーションしておきましょう。

業界・職種の絞り込み

目標を最短で達成するためには、あらかじめゴールまでの道のりを決めておくことが大切です。

ゴールに通じる複数のルートがある場合、できるだけ一本に絞り込んでおくほうが迷いはなくなり、対処法も具体的になっていくので成功確率が上がります。

公務員が転職活動を成功させる場合も同様です。

ただ何となく「公務員とは違う世界で仕事をしてみたい」「民間ならどの企業でもよい」などと、自分が転職したい業界や職種を決めずに転職活動しても、ゴールが見えないので転職活動の成果も下がってしまいます。

公務員としての経験・スキルのアピール

公務員としての経験やスキルを適切にアピールすれば、転職活動の成功率も上がります。

ただし、公務員の仕事には次のような特殊な側面があることに注意してください。

先に説明したとおり、公務員の仕事では失敗が許されず(無謬性)、相手の態度によって対応を変えることもできません(公平性)。

無謬性と公平性を厳守しながら職務を全うした経験は、辛抱強く正確に仕事をする能力のアピールになります。

資格取得の検討            

土木・建設職なら、技術士・測量士・コンクリート診断士などの資格を取得しておけば、土木・建設業界に転職する際に有利にアピールできます。

電気・電子・情報職なら、電気工事士・基本情報技術者・ITパスポートなどの資格がおすすめです。

資格を取得しておくと専門知識の裏付けにもなるので、資格のない人に比べれば有利に評価されます。

特に土木や建設、医療などの部署では専門知識を習得する機会が多くあるので、関連する資格を取得して将来の転職に備えておきましょう。

【公務員からの転職先ランキング】公務員から転職する際の注意点とコツ

転職エージェントを複数活用する

公務員から一般企業へ転職する際は、転職エージェントを複数活用しましょう。

転職エージェントを複数利用することで、広い視野で転職活動が進められるからです。

例えば、紹介してくれる求人の数や種類は転職エージェントによってさまざまで、条件だけでなくその企業の情報も把握できます。

また、転職エージェントを利用することで、非公開求人を紹介してくれることも。

そのため、転職エージェントを活用することで一般に提示されていない求人を、さまざまな転職エージェントからオファーしてくれるかもしれません。

非公開求人は一般の方では辿り着けないものなので、ライバルが少ないこともメリットでしょう。

このように、転職エージェントを複数活用することで、ほかのライバルと差をつけられるメリットが得られるでしょう。

【公務員からの転職先ランキング】公務員から転職する適齢期とタイミング

公務員が転職を検討するには適齢期があります。

どのようなタイミングなら転職が成功・失敗しやすいのでしょうか。

年齢とキャリアの関係、転職市場の動向に分けて説明します。

年齢とキャリアの関係

一般的には20代が最適なタイミングだと考えられています。

20代なら未経験の民間企業に転職しても、スキルを身に付けて会社の即戦力となるのに十分な時間があるからです。

もし30代で転職するなら、年齢相応のスキルや経験値を身に付けておきましょう。

30代なのに20代と同等のスキルや経験値しかないと、採用する側としては20代を選びたくなります。

同じコストをかけて教育するにしても「20代の方がより長く自社に貢献してくれるのでは……」と期待するからです。

したがって、たとえ30代であっても、20代では難しいスキルや経験値、資格などがあれば、20代と同じ土俵で戦うことも可能です。

とはいえ早いうちに転職する方が有利なのは間違いありません。

結論としては、20代後半から30代前半が、公務員から民間企業へ転職する最適のタイミングです。

転職市場の動向

公務員からの転職に限りませんが、転職市場の動向として、40代を超えると転職は一気に難しくなります。

40代ともなると自分に対するプライドや欲しい年収も高くなります。しかし転職後は新人として扱われますし、収入も激減しますから、希望条件に合う民間企業を見つけるのは難しくなるのです。

また、国内企業のおよそ8割は60歳定年制を採用しているので、40代で転職すると定年まで20年弱しかありません。

企業が転職者を育てようとコストをかけても、使える人材となってから定年までの期間が短か過ぎます。

これでは40代を超えてからの転職が難しいのも当然です。

まとめ

今回紹介したように、公務員から民間企業に転職するには、あらかじめ知っておくべき事実やコツがあります。

転職をできるだけ有利に進めるためには、キャリアを通じてスキルや資格を身に付けておくなど、早めに動くことが肝心です。

希望する業界を吟味し、自己のアピールポイントを適切にPRできるよう準備してください。

そして、できることなら30代前半までに決着させましょう。

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