【例文6選】異業種への転職で使える志望動機とは?NG例文や注意点など徹底解説!
転職を考えている人の中には、これまで携わってきた業種とはまったく異なる、異業種への転職に挑戦したいと考えている人がいるかと思います。
自分の将来へのビジョンによりマッチしたキャリアチェンジへの挑戦はとても素晴らしいことです。
しかしながら、いざ選考に臨むとなると志望動機をどのようにして考えれば良いのか、分からなくなってしまうのではないでしょうか。
この記事では、異業種への転職における志望動機に着目し、志望動機に記載するべきことや注意点と併せ、あらゆるケースに応じた例文も紹介します。
自分が置かれた状況に合う例を参考にして、転職を成功へと導きましょう。
異業種への転職は難しいのか?
異業種への転職が難しいかどうかは、今現在の年齢や習得してきたスキル、そして目指そうとしている業界によって左右されます。
第二新卒などのように、比較的若いうちであれば異業種への転職は実現しやすいです。
若い人材を採用するに当たっては、経験よりも仕事に対する向き合い方や人間性のほうが重視されやすくなっています。
志望動機や転職の理由で、応募先の企業や業界に対する熱意をアピールできれば、転職が成功する可能性は高いです。
しかしながら、応募者の年齢が上がるに連れて、採用の場で重視される要素が経験やスキルに移り変わります。
即戦力として役に立つかどうかが重視されるため、異業種からの転職はとても厳しいです。
異業種への転職を成功させるなら、30代半ばまでを目安としておきましょう。
異業種への転職の志望動機で求められていること
志望動機は「その企業で働きたい理由」を伝えるためのものです。
異業種からの転職では、同業種からの転職とは少し違う目線で志望動機を見られます。
そうなると「ハードルが高くなるのでは?」と感じるかもしれませんが、業界を知らないからこそ魅力となる部分もあります。
まずは、異業種からの転職ではどのような志望動機が求められるのかを確認しておきましょう。
なぜ転職を希望したのか、その理由を知りたい
異業種への転職は、違う土俵に入るということでもあります。
ある程度の経験を積んでからの転職はもちろん、それほど経験を積んでいないとしても、企業としては「なぜ異業種へ転職しようと思ったのか」と考えます。
同業種への転職の場合、重視されるのは「即戦力となるか」ですが、異業種への転職の場合、多くの場合未経験となります。
そのため、企業にとって重要なのは「この業種に合うか」「長く続けられるか」という点です。
志望動機から全てが分かるわけではありませんが、何となくおもしそうだからというだけでは転職への熱意や本気度は伝わりません。
なぜ興味を持ったのか、この仕事に就いたらどのようなことがしたいのかなど、具体的な話の盛り込みが大切です。
前から興味があったからという場合も、それを裏付けるエピソードがあるとよりリアルになります。
「なぜ異業種へ転職しようと思ったのか」という質問に確実に答えられるように、まずは「この転職をどう考えているか」を振り返ってみましょう。
なぜこの会社を選んだのかを知りたい
異業種への転職を考えた理由とともに、応募企業が気になるのは「なぜうちの会社なのか」です。
同業種の企業がたくさんある場合、特に重要視されるでしょう。
企業側にとって、応募者は将来チームのメンバー(社員)となる人物です。
知名度があるから、応募条件が合っていたからという理由だけでは、メンバーに迎えたいとはなかなか思ってもらえません。
では、どのような理由なら伝わるのでしょうか。
例えば、応募企業で扱う商品に愛着を持っている、企業理念や働き方に共感している、事業に将来性を感じているといったものです。
このような使い回しのできない内容は、この会社で働きたいという熱意が伝わり、好印象を与えます。
応募企業を選んだ理由をしっかりと答えるために大切なのが「企業研究」です。
ホームページなどから、企業理念や事業内容、取扱商品などをリサーチしておきましょう。
異業種に転職する前に志望動機を見直そう
ここまで異業種への転職で求められる志望動機、志望動機の例、よくある質問を紹介してきましたが、異業種への転職もポイントを押さえれば難しくない、と感じていただけたのではないでしょうか。
最後に、満足できる志望動機を作成できるよう、見直しのポイントを紹介します。
志望動機が固まった方も、これから作成に取り組む方も、最終チェックとして参考にしてください。
ポジティブな志望動機を見つけよう
転職にあたり大切なのは「ポジティブさ」です。
ネガティブな理由で転職を考えた方も多くいると思いますが、それは「退職を考えたきっかけ」に過ぎません。
新天地でどんな活躍をしたいのか、どう成長していきたいかなど、前向きな気持ちで志望動機を作成しましょう。
また、前職の不満はネガティブな発言となるため触れないことが賢明です。
企業にとっては「同じように言われることがあるのでは」と他人事ではなくなりますし、マイナス思考と評価されてしまうかもしれません。
「現職では叶えられなかったスキルアップが、御社ならできると考えています」といったように、事実を冷静に捉えた上でポジティブな言葉に変換しましょう。
現職から活かせるスキルを探そう
ビジネスで言うスキルは「働く上で必要な能力」を指します。
専門的なスキルや突出したスキルだけを指すわけではありません。
前職で当たり前のようにこなしていた業務も、立派なスキルです。
自信を持ってスキルをリストアップしましょう。
「自己PR」の項目でも触れましたが、どの企業でも役立つ「汎用スキル」というものがあります。
この中から特に自分の強みだと思うものを選び、企業が求める人材に合わせ優先順位を付けましょう。
企業にとってスキルも重要ですが、自社にマッチした人材も同じように重要です。
求める人材の理解は企業理解とも捉えられ、より好印象を与えられるでしょう。
しっかり自己分析をしておこう
志望動機や自己PRの作成、スキルのリストアップに欠かせないのが「自己分析」です。
自己分析では、自分の長所や短所、得意・不得意、価値観が分かります。
自分自身をしっかりと見つめることで、企業選びはもちろん、志望動機もよりクリアになります。
また、自己分析では自分を客観的に見られるだけでなく、これまでの経験の整理もできます。
自己PRがうまくまとめられない、スキルのリストアップができない場合にも役立ちます。
いきなり志望動機や自己PRを作り始めるのではなく、まずは箇条書きなどで書き出してみましょう。
落ち着いて考えることで、すっかり忘れてしまっていたアピールポイントを思い出せるかもしれません。
異業種へ転職する際の志望動機を考えるときの注意点
異業種への転職で特に力を入れる必要があるのが志望動機ですから、何も考えなしに作成するのは避けるようにしましょう。
企業の採用担当者も、なぜ異業種への転職に挑戦しているのかを強く気にします。
もし生半可な志望動機のままでいてしまうと、異業種への転職に対する本気さを伝えることができず、転職が成功しません。
説得力を持った、確固たる志望動機を考えてください。
どういったポイントに注意すると、採用担当者に対して自分の決意を伝えることのできる志望動機が考えられるのかについて、6つの注意点を紹介します。
異業種への転職でどのような未来を実現したいのかが明確か
異業種への転職では、まず明確にさせておく必要があるのが未来の自分の姿です。
どのようなキャリアプランを描き、10年後や20年後にどうなっていたいのかを具体的にイメージしましょう。
転職によって実現させたい未来があやふやでは、書きつづる言葉を飾っても意味がありません。
中身の薄さがすぐに露呈することになり、早々に選考から落とされることとなります。
企業の採用担当者は、転職によって何を実現させたいのかを重視する傾向が強いです。
異業種からの転職でなければ実現ができないのかや、その実現させたいことに対する熱意が確かかを見極めることで、自社に貢献する人材をより抜きます。
特に企業として目指しているビジョンと近い人材は、入社後も長く勤められると見られやすく、選考も通りやすいです。
そうしたポイントに着目して志望動機を考えましょう。
その業種に抱いたきっかけが明確か
選考における志望動機を考える際は、その業種を志すようになったきっかけについても明確にさせておくことが重要です。
志望動機を記載するときは、きっかけについて具体的に書き込むようにして、面接で話すときはきちんと話せるようにしておきましょう。
きっかけがはっきりしていると、異業種への転職を志すようになった動機についての説得力が強まります。
何となく選んだのではないかという、採用担当者からの疑念を振り払うことも可能です。
きっかけを整理するときは、具体的なエピソードを交えて明確にできるようにしておくと、説得力がより強固になります。
自分ならではの経験を交えて考えられると採用担当者に与える印象も強くなるので、志望動機についてはきっかけを通して伝えられるようにしましょう。
転職希望先の企業と他の企業の違いは明確か
転職に当たっては、業種だけでなく応募先企業に決めた理由についても明確にさせましょう。
特に重要なのが、同業他社ではなかった理由です。
応募先企業に決めた理由について、はっきりと伝えられるようにしてください。
この部分があやふやのままでは、どこでも良かったのではないかと思われてしまいます。
また、企業に対する研究が不足しているとも見なされてしまうので、企業が描いている将来へのビジョンや事業内容についての理解も浅いという評価になる可能性が高いです。
この部分を明確にさせると企業への理解を深められるので、入社後のイメージとのギャップを埋めることにもつながります。
業界全体の構造理解にも直結するので、応募先企業の研究は深く実施しましょう。
前職や経験業界の愚痴になっていないか
転職活動においては、在職中・あるいは退職済みの企業や業界に対するマイナスな発言は慎むようにしましょう。
特に志望動機を考える際は、これまで関わってきた企業などへの愚痴と捉えられる内容は入れないようにしてください。
例えば待遇面での不満や人間関係がこじれたために転職を目指すようにしたと告げたとします。
すると採用担当者からは、今の会社を辞められれば何でも構わなかったのだと思われ、同じような状況を迎えたら自分の会社も辞めるような人だと見なされてしまうので、不合格となる確率が高いです。
一番強い転職の動機が前職への不満だったとしても、応募先企業からすれば一切関係ありません。
別の前向きな動機を考えるようにして、マイナスの理由は加えないようにしてください。
志望する業界の研究は十分できているか
異業種への転職を成功させるには、応募先企業の業種がどのような業界なのかの理解をあらかじめ深めておくことが重要です。
企業単体だけでなく、業界全体について知っておくようにしましょう。
研究をしていることを志望動機に取り入れることで、業界に対する熱意のアピールにも直結します。
その成果を採用担当者に伝えることができれば、勉強熱心な面も評価して貰える可能性が高いです。
業界に対する理解を深めておくことは、業界に対するイメージとのギャップを埋めることにもつながります。
仮に応募先企業を早々に辞めてしまうことになったとして、同業他社に転職しても同じような不満を抱くことになるのを防ぐことが可能です。
新しいスキルや知識を身に付ける努力ができているか
異業種への転職となれば、前職で培った経験やスキルの多くは流用できないものとなり、新しい知識やスキルを身に付ける努力が必要です。
その熱意を身に付けておくことと、可能であれば実際に行動に移しておくことを強くおすすめします。
選考中に、例えば資格取得を目指しているといったことをアピールできれば、大きなプラスにつなげることが可能です。
業種への熱意を伝えることも可能なので、できることから始めておきましょう。
注意が必要なのが、企業が自分を成長させてくれるという考え方です。
企業が資格取得を後押ししてくれるといった考え方では、仕事に対する姿勢が全て受け身であると見なされかねません。
そのような人材は成長もしにくいため、積極的な採用にはつながらないです。
主体的に取り組む姿勢が大事なので、自分からやる姿勢を見せましょう。
異業種へ転職する際に役立つ志望動機の例文6つ
実際に志望動機を文章にするにあたって、どのようにして書けばいいのか分からないという人が多いです。
ケースに応じて最適な志望動機の例文があるのではと考える傾向が強いことが理由として挙げられます。
そこで異業種への転職で活用できる志望動機の例文を6つ、ケース別に紹介しましょう。
全てのケースを網羅することは難しいですが、自分に一番当てはまるパターンをアレンジして活用してください。
1. 営業職から開発職への転職
お客さまが喜ぶ姿が見られることに喜びと充実を感じておりましたが、お客様のニーズに応えられないこともあり、自らの手で商品を作れないかと考えるようになりました。
貴社の製品は、私が「あったらいいな」と感じるものが多くあります。
また、よりニーズを満たす製品の開発にも取り組んでいることを知り感銘を受けました。
私も貴社の一員となり、これまで以上にお客さまに喜んでいただける製品を作りたいと考えています。
開発職は未経験ですが、これまで営業で培ったニーズをキャッチする力、コミュニケーションスキルで貴社に貢献したいと思っております。
営業職の強みは、何といっても「コミュニケーションスキルの高さ」です。
開発職にはさまざまなものがあるので、これまでの経験が活かせるものを選びましょう。
2. 事務職から営業職への転職
サポート業務とはいえ、スケジュール管理や書類作成などは契約に大きな影響を与えるこの仕事に誇りを持っています。
私が営業職を希望した理由は、業績に直接関われる点です。
また、お客さまのニーズに合わせた商品の提案ができること、問題を一緒に解決できることも営業職の魅力だと感じています。
営業職への異動願を出しましたが、現在空きがなく転職を決意しました。
貴社の製品は昔から愛用しており、新製品が出るたびに利用しています。
営業職は未経験ですが、貴社製品を長く愛用している私だからこそ、お客さまにより多くの魅力を伝えられると思っております。
事務職から営業職へ転職を希望する場合は、理解度をアピールできる同業種・同業界がおすすめです。
また、例文のような営業事務からの転職も、業務への理解がアピールポイントになります。
3. 現場職からエンジニア職への転職
建築現場にもITが浸透し、スケジュール管理や情報共有など、以前と比べ格段と便利になりました。
業務効率を上げるには、IT技術が必要不可欠だと痛感しています。
そのような中、業務効率を上げるシステムを私自身が作れないかと考えるようになりました。
貴社の存在を知ったのは、独学でIT関連の勉強を始めてからです。
建築業界をはじめとした、さまざまな企業をITで活性化したいという企業理念に共感を抱きました。
施工管理者とは違う立場で建築業界を支え、ゆくゆくはさまざまな業界をIT技術でサポートしたいと考えています。
エンジニア職は未経験ではありますが、施工管理職で培った問題解決力、マネジメント力で貴社に貢献したいと思っております。
エンジニア職で求められることは、ITに関する知識の他に問題を解決する力です。
突如問題が浮上する現場職では、問題解決力がアピールポイントとなります。
未経験の場合は、IT関連の勉強を転職前から行っておきましょう。
4. 営業職から販売職への転職
メーカー様と小売業様を結ぶ役割のため、双方の喜ぶ姿を見ることにやりがいを感じておりました。
しかし、卸売業は消費者の手に渡る姿、消費者の喜ぶ姿を間近で見ることはできません。
おすすめした商品を自らの手で消費者に渡したいと考えるようになり、販売職への転職を決意しました。
貴社が企業理念として挙げている「お客さまの声を聞く」は、私の理想そのものです。
また、各店舗の風通しを重要視していること、それを実践し業績につなげていることにも感銘を受けました。
販売職は未経験ではありますが、営業職で得たヒアリング能力と提案力は、販売職にも活かせるのではないかと考えています。
また、各店舗とのコミュニケーションや情報共有などにも積極的に行い、企業の業績アップ、お客さまの満足度向上に貢献したいと思っています。
営業職から販売職への転職では、ヒアリング能力や提案力といった、コミュニケーション能力の高さをアピールしましょう。
また、商品の良さを即座に見つけられる能力も販売職で活かせられるスキルです。
5. 販売職からエンジニア職への転職
昔からIT機器やWeb関連への興味が深く、2年ほど前から趣味でWebサイトを立ち上げています。
Linuxサーバーを自ら立ち上げたことをきっかけに、ネットワークエンジニアに強い興味を抱くようになりました。
転職を考えていく中、貴社の教育制度を知りました。
エンジニア未経験でも挑戦できるフィールドがあること、基礎からしっかりと学べることに大きな魅力を感じています。
実務経験はありませんが、現在基本情報者試験、LinuC(レベル2)を取得しています。
現在は、クラウド環境に関する勉強に取り組んでいます。
販売職で培ったヒアリング能力を貴社で活かしながら、お客さまのニーズに応えられるネットワークエンジニアを目指したいと考えております。
エンジニア職はスキルが求められる職種のひとつです。
これまでの仕事で得たスキルと併せて、どこまでの知識があるかをアピールしましょう。
独学であっても資格取得は大きなアピールポイントです。
積極的に伝えましょう。
6. 食品の製造業からクリエイティブ職への転職
これまで勤めていた食品の製造会社では、工場で決められた規格の商品を製造するための管理業務を行っていたのですが、製品を見ながら、ああだったら面白そうとか、ああすればもっと売れそうといったように、自分ならではのアイデアが頭の中で渦巻くようになりました。
クリエイティブ職の求人を出されている企業様の中から、ウェブデザインを手がけている貴社を選んだのは、私の感性と合致するような製品を次々に世に送り出しているとお見受けしたからです。
貴社の一員となって働くことで、私が目指しているクリエイティブ職としてのキャリアを積み重ねながら、会社に貢献できると考えました。
現在、ウェブデザイナーとしてのスキルを磨き上げるべく、ウェブデザイン技能検定の取得を目指して勉強中です。
資格取得の澱には、勉強によって得た知識を活かして貴社の事業に大きく貢献したいです。
異業種転職の面接時によく聞かれる質問と回答例6選
面接ではどんなことが聞かれるのだろう、どういった答えを用意しておけばいいのだろう、と悩む方は多いのではないでしょうか。
面接官が目の前にいるということもあり、質問に対して悩んでいる姿を見せたくないですよね。
異業種の面接には「よく聞かれる質問」があります。
質問に対する一般的な回答例と併せて紹介するので、自分なりの回答を用意して、スムーズな返答ができるようにしておきましょう。
なぜこの業界を選んだのか
まったく異なる業界を選んだ場合に聞かれるのが「この業界を選んだ理由」です。
転職理由や応募動機に近しい内容ではありますが、あえて質問するのには以下のような理由があります。
・業界への理解度を知る
・定着するかの見極め
異業界・異業種への転職は、最もハードルが高い転職パターンです。
そのため、業種だけでなく業界への理解も深めているかが重視されます。
同じ職種であっても、業界が変われば扱う商品も変わります。
仕事の進め方も変わってくるかもしれません。
それを理解した上で「今のスキルが役立つ」と伝えることで、転職の本気度が伝わります。
また、業界を理解した上での転職は「思っていたのと違った」を招く可能性が低くなります。
長く働いてほしいと考える企業としては、定着してくれるかの見極めにもなります。
業界に感じる魅力や業界を選んだきっかけを、志望動機とは違う視点で振り返ってみましょう。
そして「志望動機と相違がなく簡潔な答え」にまとめましょう。
回答例としては次のようになります。
実際に、担当営業に代わってお客様に作業内容を説明をする機会があった際、直接会話の受け答えをすることに大きなやりがいを感じました。
保険業界を選んでいるのは、これまで関わってきた仕事との親和性が高く、私自身の経験を生かせると考えたからです。
今までの仕事で失敗した経験はあるか
「就職を希望する企業に失敗談を話すなんて印象が悪くなるだけでは」と思う方は多いでしょう。
しかし、これも面接においては聞かれる質問のひとつです。
失敗談を聞くのには以下のような理由があります。
・失敗したときの対応力
・失敗に対する捉え方
仕事に限らず失敗は避けたいものですが、失敗からも得られるものも多くあります。
そのため、企業は失敗した内容ではなく「それをどう乗り越えたか」「どう対処したか」に注目します。
起きてしまった失敗を冷静に捉え最善の方法を考えられる、失敗を成長のチャンスと捉えられる人が、企業にとって魅力的な人物です。
失敗談は恥ずかしいものではありません。
そこをどう乗り越えて今があるのかを、胸を張って伝えましょう。
回答例としては次のようになります。
期日までに発注しなければならない資材の発注を失念しており、納品される予定だった当日になって気がついたということがあります。
そのケースでは、懇意にして頂いていた取引先様にお願いをすることで最小限の影響に留めることができ、突然のトラブルに対する対応力が身につきました。
また、その失敗を機に仕事での失念がないよう、あらゆる工夫を施すようになり、タスク管理の効率化も実現させています。
今までの仕事で大変だったことは
失敗談と並んでネガティブな話と考えがちなのが「苦労話」です。
しかし、苦労話は「経験談」に言い換えられます。
以下のような理由から、応募者であるあなたがどのような人なのかを探っています。
・ストレス耐性
・問題認識力と解決力
仕事では「大変だな」「やりにくいな」と感じることが多々あります。
どのようなことを苦労と感じるのか、どの程度の苦労に耐えられるのかは人それぞれです。
企業にとって従業員の退職はできるだけ避けたいため、苦労話から大まかなストレス耐性を把握します。
また、苦労話からは困難に直面した際の対応力も知ることができます。
企業が注目するのは、問題の根本的な原因を見つけられるか、どのような解決策を考えたのかといった点です。
ただ苦労話をするのではなく、どのような問題にどう立ち向かったのか、その困難をどう捉えたかを前向きに伝えましょう。
回答例としては次のようになります。
私が教育を任された後輩は、教えたことがなかなか実行に移せないことが多く、日を追うごとに苛立ちを隠せなくなりつつありました。
しかし、その様子を見ていた私の上司から、怒ることが教育ではないといわれ、私は後輩の失敗に対する考え方を改めるようになりました。
積極的なコミュニケーションを交わし、できるようにする指導から、なぜできないかを一緒に考えるようにします。
その結果、後輩の営業成績は大きく伸びるようになりました。
なぜ今の仕事を辞めようと思ったのか
面接で必ず聞かれる質問の中で、答えづらい内容の代表格が「退職理由」です。
しかし退職理由は企業にとって非常に重要で、以下の2つを知るために質問しています。
・自社との相性
・すぐに辞めてしまわないか
企業が見るのは、退職した経緯ではなく「何を重視しているのか」「どのくらいの意欲があるのか」という点です。
そこから自社に合う人材なのかを判断します。
良い印象を与えたいがために嘘の理由を伝えるのではなく、目標や意欲に変換させましょう。
例えば、労働時間が長いことに不満がある場合は「スキルアップの時間を作れる環境に移りたい」、給与面に不満があった場合は「成績が年収に反映する環境で自分を成長させたい」などです。
不満や不足は「退職を考えるきっかけ」とし、目標や意欲を「退職を決めた理由」と考えてみましょう。
回答例としては次のようになります。
学生時代はファストフード店でアルバイトをしていたので、その経験もあって、飲食業への挑戦を決意した次第です。
しかしながら、今の会社では飲食店の部門に類する職種はありません。
自分のやりたいことに正直になるために、今の仕事を辞める決意を固めました。
この業界(職業)に期待することは何か
新天地を探す皆さんにとって、転職活動は不安と同じくらい期待も膨らんでいることでしょう。
そう考えると抽象的な質問に感じるかもしれませんが、この質問にもちゃんとした理由があります。
・入社後のビジョンが描けているか
・事業内容や企業理念を理解しているか
その企業で働きたいという気持ちは大切ですが、それ以上に大切なのが「未来設計」です。
入社後のビジョンを持った人材は、企業にとって意欲のある人物だと魅力的に映ります。
一方で、そのビジョンが自社でできることなのか、自社をよく理解しているのかといった判断材料にもなります。
やみくもに意欲を伝えるのではなく、自分の強みと夢を応募企業に絡ませながら「この会社であることが大切」ということをしっかりと伝えましょう。
回答例としては次のようになります。
海外企業相手にビジネスを行いたいという私の望みが叶うと同時に、最前線でのビジネスに携わることによって知見を広げられるとも考えられます。
今までの仕事のスキルを活かせることはできるか
異業種への転職であっても、これまでのスキルが役に立たないということはありません。
この質問は、自己アピールの時間ともいえるでしょう。
そして、企業はこの質問から以下を確認します。
・スキル・業務経験チェック
・自己分析力
前職の在職年数が長い場合、携わった業務や得たスキルは多くなるでしょう。
しかし、全てを話すのはおすすめできません。
大切な部分をしっかりと伝えられるよう、アピールしたい内容を選ぶようにしましょう。
実績がある場合は、エピソードとともに具体的な数字を提示しましょう。
アピールできるようなスキルがない、という方もいるかもしれません。
しかし、コミュニケーション能力やExcelなどのPCスキルも立派なアピールポイントです。
これまでの業務を振り返り、自分の強みを探してみましょう。
回答例としては次のようになります。
問題を解決する能力や、数字に対して貪欲になって着目するスキルは、綿密な作業と実践・修正を繰り返すことになる開発職にも役立てられると考えております。
異業種へ転職する際のNGな志望動機3選
異業種への転職では、記載するべき志望動機もあれば伝えるべきではない志望動機もあります。
採用担当者の受け取り方次第では、志望動機そのものが稚拙であると思われる可能性が高いです。
選考で不利にならないよう、これから紹介する志望動機については使うことを控えるようにしてください。
熱意だけをアピールする
熱意のアピールは、仕事に対する意欲を示すという意味ではとても有効な志望動機です。
しかしながら、熱意だけを伝え続けるようなアピールの方法は逆効果となるので、控えるようにしてください。
企業としては、やる気がある人材を欲しいと考えます。
しかしながら、それ以上に欲しいのは仕事ができる人材であり、ひいては企業に利益を与えてくれる人材です。
その見込みの有無によっては、やる気があっても採用にはつながりません。
やる気や熱意を伝えたいのであれば、入社後にどのようにやる気を発揮するのかを具体的に示しましょう。
やる気の中身に具体性があれば、仕事もきちんとやってくれるという安心感を採用担当者に与えることができます。
前職の不満ばかり述べている
転職での志望動機としてありがちなのが、前職に対する不満を述べてしまうことです。
しかしながら、そのような内容の話を伝えたところで採用には結びつかないので、採用担当者には伝えないよう心がけましょう。
転職となれば、志望動機の一部に前職への不満があるのは致し方ないことです。
しかしながら、前職への不満は応募先企業の志望動機としては成り立ちません。
採用担当者としては、同じような不満を抱いたらまた辞めるのだろうと考えます。
そのような人材は基本的に採用されないと考えておきましょう。
どうしても書くことが避けられない場合は、キャリアアップをしたいといったように、もっとポジティブないい回しにするよう心がけましょう。
仕事への姿勢が受け身もしくはネガティブ
転職で入社する人材については、基本的即戦力として見られると心得るべきです。
従って仕事に対しては前向きであり、主体的であることが求められます。
そのように、企業が理想とする人材とは逆であることを示すような文言は控えましょう。
例えば仕事に対して受け身であると思われがちなのが、勉強させてもらうというワードです。
この言葉は、会社が世話をしなければ何もしない人材だと思われやすいです。
また、仕事に対して「未経験なので自信がありません」というのもよくありません。
そのような人材は、即戦力として扱いにくいですし、頼りないです。
前向きに取り組む姿勢に欠けるので、避けるべき文言となります。
異業種転職の面接時におすすめの自己PRのコツ
転職の面接において、自己PRは合否を左右する重要な時間です。
しかし「何をアピールすればいいか分からない」という方も多いのではないでしょうか。
他の応募者と差をつけて、企業に印象付けるために自己PRの準備は大切です。
ここでは、限られた時間の中で最大限自分をアピールできる「自己PRのコツ」を紹介します。
共通するスキルをアピールをまとめておく
異業種への転職では、即戦力となるスキルを持ち合わせていない場合があります。
しかし、どの企業、どの職種でも共通して役立つスキルがあります。
・コミュニケーションスキル
・問題解決力
・論理的思考力
・交渉力
・分析力
・実行力
・PCスキル(Excel・Word・PowerPoint)
上記のスキルは一例ですが、どれも汎用性が高いスキルです。
共通して求められるスキルを身に付けていることは、業務が未経験であっても十分なアピールポイントです。
専門スキルがないからと落ち込まず、どこでも重宝されるスキルを自分の中から探し出してみましょう。
そして、忘れてはならないのは「応募企業に絡めること」です。
応募企業がどのような人材を求めているかをチェックし、それにマッチしたスキルを優先的に選びましょう。
自主的に取り組む姿勢をアピールする
業務経験がない場合や企業に研修制度がある場合、考えてしまいがちなのが「勉強させてもらう」ことです。
しかし、学ぶことを全て企業に委ねてしまうと意欲がない、積極性のない人材と思われてしまいます。
働いてから学ぶことはもちろんですが、自らも勉強に取り組んでいることをアピールしましょう。
資格を取得している、受験を控えている、独学でここまで勉強したなどに加え、入社後にチャレンジしたい資格があるなどを伝えるとより効果的です。
スキルアップに関しても、応募企業に絡めることが大切です。
業務内容にまったく関係ない内容では、入社後のイメージが湧きません。
自分にとっても企業にとってもプラスになることをイメージしましょう。
まとめ
異業種への転職は未経験となることが多いため、同業種への転職よりも不安と緊張が高まります。
しかし、自己分析と企業研究をしっかりと行えば、応募企業にしっかりと熱意を届けられます。
伝えたいことがある程度まとまったら、今回紹介した例文を基に自分らしい志望動機を作成してみましょう。
作り終えたら読み返し、気持ちが伝わる内容かを客観的に判断するのがおすすめです。
また、面接時によくある質問に対する答えも準備しておきましょう。
受け答えがすぐにできるように、声を出して模擬練習をすると本番の緊張が抑えられますよ。
これまでの自分に自信を持って、面接に挑んでください。
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