給料が上がらない原因は何?給料をアップさせる方法も解説します
はじめに
給料が上がる”ことは仕事へのモチベーションに繋がったり、安定した生計を立てるのに必要だったりと毎日働いていく上でも必要不可欠ですよね。
ですが今の日本では、実に全体の60%ほどの人が現在の給料や収入に対して「不満がある」と答えているのが内閣府の調査で明らかになっています。
給料が上がらないと人は不満を感じますが、どうしたら給料を上げることができるのでしょうか?
ひと昔前であれば「同じ会社に長く勤める」「もっと必死に仕事をして成果を上げる」ことが良しとされていたかもしれませんが、今はそれだけが給料を上げる方法ではありません。
給料を上げる方法はいくつかあります。
この記事では、なぜ給料が上がらないのかの原因と給料を上げるための方法も合わせて解説します。
給料が上がらない理由4つ
まずは給料が上がらない理由から見ていきましょう。
給料が上がらない原因は1つとは限りません。
複数の原因が重なって、より給料が上がりにくい環境に身を置いてしまっている可能性もあります。
それでは1つ1つ詳しく解説していきますね。
①会社の仕組みが原因
会社自体の仕組みが給料が上がらないことへの直接的な原因になっているケースがあります。
頑張って働き続けても、いつまで経っても給料が上がらないなと感じるのであれば、一度ご自身の会社の仕組みをチェックしてみてください。
給料がなかなか上がらない会社の仕組みの特徴は、その会社で働いている人の給料をただの人件費としてしか見てないことが挙げられます。
つまり、昇格や昇給、ボーナスまでも無駄なコストが増えるだけと捉えてしまうのです。
研修や人材の育成に必要なお金もコストと考えているので、従業員のための制度が不十分になりがちというリスクもあります。
給料をコストだと捉える会社は、できるだけ安い給料で働いてくれる人を好みます。
もし、ご自身が在籍している会社の仕組みが給料が上がりにくいのであれば転職を視野に入れることをおすすめします。
②業界自体の業績が悪い
会社が分類されている業界の業績が悪い点も給料が上がらない原因の1つと考えられます。
当たり前のことですが、業績が悪化してしまうと会社全体の利益も減り、給料が上がる可能性は低くなるのが現実です。
悪化の原因が例え会社自体になかったとしても、自然災害や新型コロナウイルスのような疫病、景気や社会の動向など、さまざまな方面から影響を受けます。
ニュースでも報道されていましたが、中には経営や業績不振が原因で、ボーナスがカットされたり支給されなかったりしたケースもありましたよね。
基本的には、会社が従業員の給料を減給することは法律で禁じられていますが、やむを得ない場合や合意の上であれば、減給の可能性も0ではなくなります。
転職時なども含めてこれから就職しようと思っている、もしくは今いる会社の業界の動向は、普段からアンテナを貼っておくことが大切ですよ。
③業界の給与水準が低い
業界の給与水準が低いと、そもそもの生涯年収にもあまり期待できません。
給料が上がらない業界の特徴として、専門知識やスキルを求められないことが挙げられます。
端的に言ってしまうと、特別な知識や技術が必要ないので従業員としての価値や需要が高くなりにくいのです。
具体的な仕事内容で解説すると、一般事務や軽作業の仕事は給料が上がりにくいとされています。
また、給料が上がらないと言われている業界は、宿泊業、飲食サービス業、複合サービス業などです。
これらの業界や職種は、これといった資格や専門的な知識、スキルが必要とされないため、求人に出す給料も低くなっています。
さらに給料が上がりにくい業界や職種であると昇給や昇格も見込みにくくなってしまうので、結果的に生涯年収にもあまり期待できなくなってしまうのです。
④日本のお給料は過去30年をみても上がっていない
最近ニュースでもよく取り上げられていますが、実は日本は過去30年間賃金がほぼ横ばいで他の国に比べて給料が上がっていません。
韓国やアメリカを見てみると過去30年間で年収が200万円前後伸びているのに対して、日本はわずか10万円弱という結果に。
年収が上がらず、経済も発展しなかった期間を、今では「失われた30年」なんて呼ぶ人も多くなってきましたよね。
日本の給料が上がらない要因はいくつかあります。
企業の収益パワーが弱くなったことや、デジタルやIT人材の育成に力を入れなかった教育体制など、要因は多岐に渡ります。
お給料が上がらない人の特徴
前段では給料が上がらない原因をご紹介しましたが、そもそもご自身に給料が上がらない原因や理由があると本末転倒です。
給料が上がらない原因は「会社や環境に原因がある場合」と「自分自身に原因がある場合」の2パターンが考えられます。
給料が上がらない人によくありがちな特徴を4つ解説します。
給料が上がりにくい人の特徴をしっかり理解して給料アップを狙いましょう。
成果やスキルが不十分
大前提として、会社は貢献度の高い人や役職、1人1人の業務内容に見合った給料金額を設定します。
任された仕事を十分に進められていない、スキルが不足しているとなると給料は上がらなくて当然ですよね。
また、自主性や向上心が大切だと言われている日本の社会の中で、ただ単に指示されたことだけをこなしているだけではなかなか給料は上がらないこともしっかり頭に入れておきましょう。
例えば事務職であっても、自分の業務内だけで完結せずに他の部署のヘルプをしたり、自分から仕事を取りに行くという行動を起こすこともマインド次第ではできます。
もし、給料を上げたいと思うのであれば、与えられた仕事や役割に+αでの貢献をするように意識しましょう。
「この人は会社のためにさまざまな場面で活躍してくれている」と会社に感じてもらえると、会社側も給料を上げやすくなりますよ。
上司や昇給へのアピールをしていない
実は上司や会社への給料UPの交渉やアピールも、給料を上げるためには大切な要素の1つなんです。
日本の若者は「自信がない」「自己評価が低い」傾向にあるので、自分のことを他人にアピールしたり交渉したりする人はあまり多くありません。
ですが、給料を上げるためには自身の成果や実績をより具体的にしっかり上司に伝えましょう。
上司なんだから見てくれて当たり前じゃないか、という考えもありますが、1人が複数人の部下を抱えていたり、そもそも部下の頑張りや成果を正しく把握できない上司もいます。
ですので、上司が部下の成果を十分に把握しきれていないことは大いにあり得ることなんです。
だからこそ自分でアピールをすることが大切なんですよ。
せっかく仕事を頑張っていても上司から認められないことには給料は上がらないので、具体的な実績や数字などを用いるとより説得力が増します。
ただ、アピールをしたことで能力不足や自分で思っていたほどスキルが身についていなかったりと、厳しめのフィードバックや指摘、注意をされる可能性もあります。
もし、指摘をされたのであれば素直に受け止め、今後に活かせるチャンスだとポジティブに捉えましょう。
会社の評価制度を知らない
自信が在籍している会社の評価制度や行動指針を理解していないのも、給料が上がらない要因の1つだと考えられます。
どの会社においても働く人たちに向けての人事評価制度が設けられています。
数多くある会社の中には評価制度が整っていない会社もあります。
転職などで会社を探す際には注意しましょう。
ですが、会社の評価制度をしっかり理解している人は意外と多くありません。
例え仕事で成果を上げたり実績を積み上げたとしても、評価制度に合わせた行動や働きぶりをしていないと給料は上がりにくいです。
なぜ評価制度に合わせた働きぶりが必要なのかというと、会社が求めている努力や働き方の方向性がずれてしまうリスクがあるからです。
例えば、あなたが業界を代表する大手企業で働いているとしましょう。
大手企業であれば、組織や体制が成熟している場合が多いので、周りの人たちと協力し合うための協調性や継続性、誠実さなどが求められます。
一方、ベンチャー企業ではどんなスキルが求められるでしょうか。
ベンチャー企業の多くは、どんどん新しいことにチャレンジしていく傾向にあります。
なので0から1を作る仕事が多いので、情報探究力や新しい環境にすぐ馴染める順応性、チャレンジ精神なんかが重要視されます。
上記はあくまでも一例でしたが、会社によって評価制度の細かい部分は異なります。
今一度ご自身が在籍している会社の評価制度を確認し、自分の努力の方向性とズレが生じていないか見直しましょう。
これから転職活動をする予定の人は、会社選びの際に「評価制度」もチェック項目の1つにしておくことをおすすめします。
給料を上げる方法3選
では実際に給料をあげようと思ったら、具体的に何をどうすればいいのでしょうか?
給料を上げる方法はいくつかありますが、代表的なものを3つ紹介しますね。
上司に昇給や昇格の交渉をする
前半部分でも解説しましたが、複数の部下を抱えている上司や、そもそも上司自身が部下の頑張りや仕事内容を把握できていないことは可能性としてあります。
ですので、「いつか上司が評価してくれるはず」や「ちゃんと上司は見てくれるはず」と受け身の姿勢を続けていても給料は上がりません。
給料を上司や会社に上げてもらおうと思うのではなく、しっかり自分自身も積極的に行動したり昇給・昇格へのアピールをしましょう。
しかし、自分からアピールしたら「図に載ってる」「自分の実力を過信している」などのレッテルを貼られるのではないかと疑問に思う方も少なくありません。
特に日本の若者は自信がないと感じている人の割合も多いので、不安に感じやすい傾向にあります。
現状のままで自分から何もアクションを起こさないと「今の環境や待遇で満足している」というメッセージにもなりかねません。
自分に圧倒的な自信がなかったとしても、何かしらの昇給や昇格へのアピールをするに越したことはありません。
たとえ、現状では昇格や昇給が難しかったとしても、次回以降へのスキルアップの動機付けや昇給に向けての改善点や具体的なアドバイスがもらえることもあります。
ぜひ勇気を持って、自分から上司へアクションを起こしてみてくださいね。
転職して給料を上げる
昇給する目的という観点で、最近主流になってきているのがやはり転職です。
転職と一口に言ってもさまざまなパターンがあります。
同じ業務内容や役割、職種であってももっと給料のいい会社に転職するというパターンや、給与水準が高かったり、今後需要が伸びて成長産業である業界の会社に転職するというパターンもあります。
同じスキルや役割、ポジションであっても転職をしたら給料が上がった、という事例も数多くあります。
もし、転職して給料を上げることができれば上司へのアピールをせずともご自身の給料を上げることが可能です。
給与水準が高い業界へ転職するパターンについては後ほど詳しく解説しますね。
ただ、“転職=給料が上がる”とは言い切れないことは覚えておいてください。
給料以外にも福利厚生や、月収は上がったけどボーナスがなくて年収を下げてしまうなんてこともあり得ます。
給料を上げたいなら、転職する前に転職先の待遇や制度も含めてしっかりチェックしておきましょう。
副業を始める
コロナ禍をきっかけに副業を始める人も増えましたよね。
もし今の会社を辞めることに不安を感じるのであれば、副業を始めてみるというのも1つの方法です。
少し前までは副業を禁止している会社も多かったのですが、最近では副業を許可している会社も増えてきている傾向にあるので、以前と比べても副業がしやすくなったように感じます。
中には、副業での収入が本業の収入を上回った人もいます。
仕事終わりや休日の時間に余裕がある方は、副業して時間を有効活用することで、今よりも収入を上げることができますよ。
おすすめな副業としてはWebライター、Webデザイナー、動画編集などがあります。
どれもパソコンやネット環境があればできる仕事で、身体を使ったり体力をたくさん使う内容ではないので副業として取り入れやすいのです。
ですが、副業を始めることでのデメリットもあります。
副業に充てる時間は、今まで休息や自由に過ごせていた時間です。
なので、副業をしている時間分だけ自由な時間も少なくなりますし、確定申告や収益の計算などのさまざまな事務作業も発生します。
メリットやデメリットを理解した上で、収入を上げるために副業を取り入れるかどうかを検討してくださいね。
お給料が上がらない会社をやめた方がいい理由
お給料が上がらない会社にいる場合は、転職して新しい会社に行くことをおすすめします。
理由はとても簡単で、給料が上がらない仕組みになってしまっている会社は、自分でコントロールできないからです。
いつまでもその会社に居続けるよりは、転職をして新しい会社に行ったり環境を変える方がさまざまなメリットが期待できます。
ここでは、給料が上がらない会社をやめた方が良い理由をいくつか紹介します。
最も多い退職理由はお給料
実は、知らない人も多いのですが最も多い退職理由は給料だと言われています。
やはり給料は生きていく上でもとても重要な要素ですし、仕事のモチベーションにも大きく影響します。
一生懸命働いていても給料が上がらないと、頑張りきれない部分ってどうしてもでてきてしまいますよね。
ですので「給料が上がらないから」「給料が高くないから」という理由だけで転職をしてもいいのかな…と心配する必要がありません。
多くの人が給料を理由に退職や転職をしています。
もし悩んでいる方がいたら、一歩勇気を出して行動してみるのも大切ですよ。
仕事への意欲がだんだん無くなってしまうから
自分の満足のいかない給料のまま働き続けてしまうと、向上心が上がらずダラダラと時間を過ごしてしまう人も少なくありません。
1番のリスクはその環境に自分自身が慣れてしまうことです。
給料が上がらず、仕事へのモチベーションも向上心もない、そんな環境の中にずっと居てしまうと時間がもったいないです。
1日8時間、月で計算すると約160時間も仕事に費やしている訳ですから、どうせ同じ時間を過ごすのであれば少しでも自分の成長や充実感を得られる時間にしたいですよね。
給料が上がらない会社に居続けて、その会社の中で出世を目指すのも1つの方法ですが、自分の市場価値を上げるためにはぜひ転職も視野に入れておきましょう。
社外に視野を広げることで、同年代の人がどんな働きぶりをしているのか、社会の需要や動向はどのように変化しているのか、行動してみないと気づけないこともたくさんあります。
給料を上げたいと思っているならば、今の状況を少しでも変えるためにまずは行動してみましょう。
転職は早ければ早いほど有利
もう1つの理由が、転職は早ければ早いほど有利だという点です。
よく、転職市場の中では「第二新卒歓迎」というワードを目にしますが、業界未経験者枠の採用に関しては、30歳前後を1つの基準にしている会社も多いです。
30歳を超えてくると、よりスキルや能力を求められやすくなり、未経験業界への転職や給料のアップもハードルが高くなります。
ですので、もし今転職を迷っているなら早めに行動することをおすすめします。
もしかしたら今のままでも給料が上がるんじゃないか…と思っていたとしても、時間は確実にすぎて行ってしまいます。
給料を上げたいと思っているのであれば、転職や給料アップのチャンスを逃さないようにしましょう。
転職で給料を上げる方法は?
では、実際に転職で給料を上げるためには何を意識したらいいのでしょうか。
ただ単に勤める会社を変えただけではなかなか給料は上がりません。
給料を上げるために転職で意識したいポイントや方法などを解説していきます。
生涯年収の高い業界・職種に転職する
給料が上がらない理由でも解説しましたが、業界によって給料が高かったり安かったりします。
前述では給料が低いと言われている業界を紹介しましたが、逆に給料が高いとされている業界や職種は何でしょうか。
一般的に給料が高いとされているのは、電気やガス、水道などのインフラ業界、金融・保険業界、情報通信業などが挙げられます。
インフラ業界に関しては、人々の生活においても欠かせない存在なので、景気などの影響も受けにくく安定していると言えます。
金融や保険についても、やはり生活から切り離すことができない分野になるので平均年収は他の業界と比べても高いです。
最近注目されているのがITなどの情報通信業なのですが、インターネットが急速に普及したことによりニーズや需要が年々高まってきています。
日本は、デジタル人材がまだまだ不足していると言われているので未経験からの転職にも挑戦しやすい業界でもあります。
最初は給料が一時的に低くなってしまったとしても、これからの将来性が高くかつ離職率も低いとされているので、とても注目されている業界でもあります。
転職で給料アップを目指すのであれば、業界全体の動向や社会のニーズや需要など、さまざまな角度から分析して転職活動に活かしましょう。
経験者優遇を活用する
転職で給料を上げるには、経験者を優遇している会社や企業に転職する方法もあります。
この方法は、今まで培ってきた経験やスキルをそのまま違う会社でも即戦力として活かすことです。
採用する会社側の視点から考えても、教育や研修の必要がある未経験者よりも、業界や職種経験者の方が、採用しやすく入社した後も活躍してくれると考えるからです。
なので同じ仕事内容や職種であっても、自分の経験や得意分野を活かしながら給料アップを目指すことができます。
即戦力を求めている会社も多くあるので、同じ業界や同じ職種に転職を考えているのならば、まずは情報収集から行いましょう。
ただ、1つ覚えておいていただきたいことが、給料が高く採用されているので、今まで以上に責任やハードワークを求められる可能性が高いということです。
先ほども述べましたが、経験者で採用された場合は即戦力としての活躍が期待されるので厳しい目線で見られがちです。
給料を上げることだけを転職の軸にせず、仕事内容や社風、福利厚生などを含めて転職の情報を集めることを意識することがポイントです。
業績の良い会社に転職する
業績や伸び代がある会社に転職するのも、転職で給料を上げるのには大切なポイントです。
その会社が属する業界でのポジションはどのあたりで、競合他社はどこになるのかなど、全体を把握することがポイントです。
業界の動向や全体像の把握には、書店に売られている業界地図などでぜひチェックしてみてくださいね。
将来性や伸び代、年々成長している会社などに転職することができれば、給料を上げられる可能性が高くなりますよ。
ここで注意していただきたいのが大手企業です。
その業界の中で、「今時点」ではシェアのほとんどを占めていたとしても過去数年の成長率がマイナスになっていたとしたら要注意です。
ネームバリューや表面上の数字だけで判断するのではなく多角的に考えることが大切です。
給料に不満があるなら転職も視野に
今回は、なぜ給料が上がらないのかという理由や原因と、給料を上げる方法を紹介しました。
給料が上がる”ことは生活していく上であっても、仕事を続けていく上でもとても重要な要素ですよね。
重要な要素であるからこそ、今自分が置かれている状況や会社の仕組みや体制を理解・把握することが何よりも大切です。
自分に原因があるのであれば改善が必要ですが、もし自分にはコントロールできない部分に原因があるなら、1度転職を視野に入れてみれはいかがでしょうか。
行動を起こしてみることで、給料を上げられる可能性は高くなります。
ぜひ今一度ご自身の状況や環境を振り返ってみてくださいね。
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