【不動産営業はなぜきつい?】不動産営業がきつい5つの理由とその対処法を紹介!
不動産営業を始めて間もない営業職の皆さんは、日々のお仕事について思い悩むことがあるかもしれません。
一般的に、不動産営業はきついと言われています。
きつさを現実的に体感している人も多くいらっしゃるでしょう。
では、なぜ不動産営業がきついと言われるのか、その本質的な理由を整理し、5つに分けてご紹介します。
また、すぐに業務にお役立ていただける具体的な対処法もお伝えいたしますので、ぜひ参考にしてみてください。
【不動産営業がきつい】不動産営業の仕事内容
不動産業界には3つの業態が存在します。
一つが賃貸仲介、もう一つが売買仲介、そして三つ目が住宅販売です。
これら3つの業態にはそれぞれ営業職が存在しますが、仕事内容は全く異なります。
賃貸仲介は店舗来店型のインバウンド営業ですし、売買仲介は新規開拓営業が中心です。
住宅販売は展示場でのイベント出店による集客も多くあります。
それぞれどういった仕事をしているのか、見ていきましょう。
賃貸仲介
賃貸仲介営業は、家を借りたい人と貸したい人を結びつける役割を担っています。
具体的には所属している不動産会社が担当しているアパートやマンションに入居者を募集し、興味のある顧客から問い合わせをもらったら物件の紹介や内見を行い契約手続きまで担当します。
なお、入居者を募集する方法としてはWebによる集客が一般的です。
不動産賃貸サイトに対象の物件を掲載し、興味を持った人がサイトを通して問い合わせをしてきます。
問い合わせがあったら営業が対応をし、来店予約をとった当日に店舗で商談をする形です。
また、来店された際は対象の物件だけでなく、お客様の要望に合った他の物件も紹介します。
興味があれば物件に向かって内見をすることが大半で、気に入っていただければ当日契約になることも多くあります。
売買仲介
売買仲介営業は、家を売りたい人と買いたい人をマッチングさせる仕事です。
賃貸仲介が扱っている物件は賃貸物件ですが、売買仲介は中古物件などの販売物件を扱っています。
家を売りたい人や買いたい人は、賃貸物件探しをしている人よりは圧倒的に少ないため、新規開拓営業をすることも多いです。
マンションにポスティングをして買い手を募集したり、地主にアプローチをして売り物件の提案をしたりします。
また、地主ではなくとも家を手放したいという要望で問い合わせをもらうこともあります。
近年は高齢化社会で空き物件が増えていますから、売りたいという人の方が増えている傾向にあります。
住宅販売
住宅販売の営業は、主にハウスメーカーに所属しています。
自社で扱う新築物件を提案する仕事です。
また、新築物件には分譲住宅と注文住宅の2つの種類があります。
分譲住宅は開発途中のエリアの土地にいくつかの住宅を建てた状態で売りに出します。
注文住宅は、家を建てたいお客様とゼロから打ち合わせをして希望のエリアに希望の住宅を建築するシステムです。
【不動産営業がきつい】不動産営業がきつい理由7選
不動産営業がきついと言われる理由は、一体どんなところにあるのでしょう。
営業を職種として考えた場合、広義な意味では「対象となるお客様が求める商品やサービスを案内し、提案・販売することで自社の売上につなげること」です。
営業職は、対象となるお客様が法人か個人か、営業手法はどういったものか、販売する商品やサービスは何なのかによって細分化されます。
中でも不動産営業は、扱う商品が不動産である点が大きな特徴です。
不動産にまつわるさまざまな要因が、きつさの理由になっていると考えられています。
【理由①】飛び込み営業がきつい
不動産に限らず、飛び込み営業はゼロから新規の見込み客を開拓していく必要があるため、相当なタフさが要求されます。
とくに、売買に関する不動産仲介営業や土地活用営業、投資用マンションの提案営業などは、扱う案件の規模や金額も大きくなります。
見ず知らずの会社の営業マンからいきなり電話がかかってきたとしても、不審に思われたり怒られたりするケースすらあるのではないでしょうか。
一方、不動産営業の中でも、新築の戸建てや分譲マンションの営業、賃貸に関する不動産仲介営業などは、来店型営業のスタイルが多く見受けられます。
もともと必要性があったり、購入意欲のあったりする顧客がほとんどであるため、不動産営業の中でも比較的きつくない傾向があると言えるでしょう。
【理由②】BtoC営業がきつい
法人よりも、個人向け営業の方がきついと考える人が多くいるようです。
その理由は、契約に至るまでの決済フローによる成約率の違いにあると言えます。
法人の場合は企業単位での契約になるため、買い手側として不動産購入のメリットが十分に得られれば、決済のハードルはそれほど高くありません。
それに対して個人の場合、そうはいきません。
高額な買い物、かつ資金の出所は自己資産であるため、情報収集から比較検討、決断までの道のりは遠く、結局購入に至らないこともあるでしょう。
【理由③】なかなか契約が取れない
一般的なサービスや消費財に比べて不動産は高額のため、一度の提案や案内で契約が取れることはまれです。
なんとか見込み客が見つかったとしても、契約に結び付くまでには相当の時間もかかり、最後の最後で破談になったというケースも珍しくありません。
なかなか契約が取れない場合、部署内や上司からのプレッシャーを感じることも多く、休日であってもロクに休めなかったり、サービス残業を強いられたりした方もいらっしゃるのではないでしょうか。
契約の取りづらさが、不動産営業のきつさの一因になっていることは明らかでしょう。
【理由④】ノルマに追われる
不動産営業は、簡単に契約には至らないにもかかわらず、ノルマが厳しい業界・職種として知られています。
提案する商品が不動産である特性上、すでに契約してもらった顧客からの紹介やリピート注文などは見込みづらいため、常に新規顧客を開拓していかなければなりません。
常にノルマに追われる就業環境は、気を張り詰めている期間も長く、なかなかリラックスできなくてきついという人も多いのではないでしょうか。
また、長期間ノルマが達成できないとリストラのリスクも付きまといます。
【理由⑤】給料の変動が激しい
不動産営業は、1件あたりの契約単価が高い傾向にあるため、成約に応じたインセンティブを導入している企業がほとんどです。
そのため、思うように契約が取れた月は十分な報酬が得られて給料も安定します。
その一方で、1件も契約が取れなかった月は固定給のみとなり、精神的にも不安を感じることも多いでしょう。
毎月会社から受け取る給料は、一般的なサラリーマンにおける大切な生活の源泉です。
生活のベースとなる給料が月によって大きく変動すると、将来のさまざまな生活設計が立てづらくなり、思うような消費や投資がしづらくなってしまうでしょう。
【理由⑥】休日が不安定
不動産営業の休日は基本的に毎週水曜と日曜日です。
しかし、休日出勤が入ることも多々あります。
なぜなら、不動産営業が相手とするお客様は個人であり、お客様の仕事の都合に合わせてアポイントが入ることが多いからです。
とくに家を建てたいというお客様は一家の主人であることが多く、平日の日中は基本的に仕事をしています。
そのため、どうしても日曜にアポイントを希望する場合もあり、営業は止むを得ず休日出勤をせざるをえないのです。
【理由⑦】再現性が出しづらい
不動産営業は他の営業職に比べると営業方法に再現性が出しづらいと言われています。
なぜなら、不動産は人生を左右する大きな買い物であることと、対象が個人であることに起因します。
賃貸物件以外だと一生その家に住み続けるわけなので、感情に左右されて購買行動をします。
ITやメーカー営業のように、営業テクニックのロールモデルがあまりないため、安定的に売れ続けるためには茨の道と考えた方が良いでしょう。
女性の場合はとくにきついと言われている
不動産営業の女性はとくに、感じる負担が大きいと言われています。
なぜなら、体力的に負担が大きいためです。
残業が多いことはもちろん、外出が多いため肉体的な疲労を感じやすくなります。
休日出勤をする日は、せっかくの休日にリフレッシュできず体調を崩してしまうことも多いでしょう。
女性の場合はホルモンバランスが崩れやすく、生理不順になりやすいため、男性に比べると辛いと感じるシーンは多いでしょう。
【不動産営業がきつい】不動産営業は離職率が高い
不動産営業は各大手不動産会社が常に人材募集をしているものの、離職率が高い業界です。
実際に、厚生労働省が発表している「令和3年雇用動向調査結果の概要 産業別の入職と離職 図3-1 産業別入職率・離職率」によれば、不動産業の離職率は10%以上に上ります。
このデータには営業職以外の職業も含まれるため正確ではありませんが、もともと営業職は全般的に離職率が高い職種のため、この数値以上の離職率であることが予測されます。
なかには早期退職をしてしまう若年層も多く、その背景の多くはノルマに対するプレッシャーや安定した休日が取れないことによるものです。
高収入が目指せることが魅力ですが、働く環境を優先して退職していく人は少なくないようです。
【不動産営業がきつい】不動産営業に向いている人の特徴
不動産営業は特別な資格がなくても挑戦することができます。
しかし、続くかどうかはその人の性格的特徴に左右されるでしょう。
高いノルマや残業が多いなど働く環境が厳しい業界ですから、楽しんで取り組めるかどうかがポイントです。
今からご説明するのは、不動産営業に向いている人の性格的な特徴4つです。
一つでも当てはまれば不動産営業に向いているかもしれませんので、ぜひ参考にしてください。
コミュニケーション能力が高い
営業職全般に言えることですが、コミュニケーション能力が高い人は営業向きです。
とくに不動産営業の場合、相手とする顧客は個人であり、年齢層や性別を問いません。
そのため、どんなタイプのお客様でも苦手意識を持たずに柔軟に対応できる力が必要です。
また、コミュニケーション能力の中でも必要なスキルがヒアリング力です。
お客様がどういう住まいを求めているのかは、表面上ではわかりません。
どういう条件を求めているか、どんな住まいが理想で、どういう人生が送りたいかを知ることでグリップの強い提案ができるようになります。
そこで役に立つのがヒアリング力です。
相手の要望を深掘りして聞き込むことができれば、ニーズにぴったりはまった提案ができるでしょう。
ポジティブシンキング
不動産営業は他の営業職に比べると売上に波が出来やすい営業職です。
扱っている物件の金額が大きいため、売れる月と売れない月の差が激しいですし、繁忙と閑散の時期的な理由でも差があります。
営業として売れ続けるために大事なことは、売れない月に落ち込み続けずに行動できるタフさです。
「今は売れていないけど、来月の自分ならやれる」と、根拠はなくともポジティブな気持ちでいられることが、楽しんで仕事をする秘訣でもあります。
高収入に高い意識を持っている
不動産営業は厳しい環境下で働く職業ですが、高い年収が得られるということについては大きな魅力です。
そのため、多少きつくても高い年収を目指して働ける人は、タフに仕事を続けることができるでしょう。
大手不動産会社の売買仲介営業や住宅販売営業は、1頭あたりの売上額が大きいゆえにインセンティブも高くつきます。
20代の若手社員が年収1,000万円以上稼いでいることも珍しくないため、高い収入に意識を持っている人なら夢を追って働き続けられるでしょう。
【不動産営業がきつい】不動産営業のコツ
不動産営業のきつさは、どうすることもできないわけではありません。
異なる業界や企業への転職を見据えながらも、まずは現在の業務内容について何か改善したり、工夫したりできる余地がないのかを探ってみましょう。
不動産営業は現場主義が基本で、マニュアルが整備されていない会社も多く存在します。
上司にアドバイスを求めても、期待する回答が得られないこともあるかもしれません。
そんなときはぜひ、下記の「不動産営業のコツ」を参考にしてみてください。
営業のコツ
どんな仕事にも、ベテランと言われる人がいます。
たいした苦労をしていないように見えるのですが、テキパキと仕事をこなし、同時に成果もあげている人が職場に一定数はいるのが事実です。
では、なぜベテランは成果をあげることができるのでしょう。
その理由は、仕事のコツを理解し、実践しているからです。
これは、不動産業界においても例外ではありません。
とくに不動産営業で押さえておくべきコツについて、ピンポイントで一つご紹介します。
情報を的確に伝える
不動産営業のコツは、情報を的確に伝えることです。
伝えるべき情報は、漏れのないように事前に整理しておきましょう。
具体的には、正確な不動産の価格はもちろん、契約に至るまでの購入の流れを分かりやすく説明することがとても重要です。
また、現在の不動産価格だけではなく、将来の価格見通しも提示することで、迷っている顧客の不安を和らげることもできるでしょう。
さらには、買い手にとって分かりづらい売り手や大家さんの印象を伝えることも、安心感につながります。
最後のひと押しの要素として、押し売りにならない程度に「希少性」を伝えることも有効です。
「人気物件のため、ほかにも契約を希望されているお客様がいらっしゃる」といったセールストークをぜひ上手く組み合わせてみてください。
飛び込み営業のコツ
不動産営業にはさまざまなスタイルがあり、一般的には2種類です。
一つは、見込み客を対象とする来店型(待ち受け型)の営業です。
もう一つは、見込みがあるかないかを問わず、とにかくコンタクトが可能なターゲットに対して、積極的にアプローチをかけて新規開拓を行う飛び込み営業です。
後者の飛び込み営業については、そもそも契約の見込みが薄い顧客に対しても広く提案をしていくため、成約率は非常に低い傾向があります。
そんな難易度の高い飛び込み営業においてもコツがありますので、ぜひ参考にしてみてください。
数をこなす
飛び込み営業のコツの一つは、単純ですがアプローチ件数を最大化させることです。
基本的に、契約件数は「訪問数×成約率」で決定します。
経験の浅いうちは、まず一つ目のファクターである「訪問数」を根気よく増やしていくことが成功の秘訣です。
飛び込み営業は断られることがほとんどで、気持ちが落ち込み消極的になってしまいがちですが、なぜ成約に至らなかったのかをこまめに分析していくことがとても大切です。
成功は多くの失敗の中から生まれることを意識して、自分の弱みを強みに変えていきましょう。
営業を前面に押し出さない
飛び込み営業のもう一つのコツは、営業を前面に押し出さないことです。
「こんな素晴らしい物件があるのですがいかがですか?」や「投資用マンションに興味はありませんか?」といったセールストークをいきなり展開してしまうのが悪い例と言えます。
これでは営業色が強すぎるために警戒され、十中八九、話も聞いてもらえずに断られるのではないでしょうか。
自社の商品や投資案件のことを伝えたいのは理解できますが、まずはお客様の近況をお伺いしたり、お客様の情報を聞き出す工夫をしたりすることが重要です。
アイスブレイクで場を和ませ、信頼関係を構築することから始めてみてはいかがでしょう。
アイスブレイクには、自然な会話にするための話題の準備やお客様との共通点を見つける努力が欠かせません。
商談は、2回目以降で十分です。
自分の精神を安定させることも大事
不動産の飛び込み営業を行うにあたっては、自分の精神を安定させることも大事です。
具体的には、次の3つのことを心がけてみましょう。
まず一つ目は、定期的にストレスを発散することです。
インセンティブによって得た報酬で、自分にご褒美を与えてみてはいかがでしょう。
美味しいものを食べたり、好きな映画を見たりと自分自身が求める欲求をたまには解放することで、仕事でたまったストレスを発散でき、リフレッシュにつながります。
二つ目は、インセンティブを励みにすることです。
他の業界よりも高額な不動産営業のインセンティブを心のよりどころにすることで、きつい仕事に対してもモチベーションを維持できるようになるケースがあります。
ときには、お金のためと割り切る心構えも必要なのかもしれません。
最後は、スキルを磨くチャンスにすることです。
不動産営業は、精神的にもきつく難易度が高いため、この業界で接客や営業のスキルを磨いておけば、他の業界に転職したときに即戦力で待遇される可能性があります。
将来の転職のために、今経験を積んでおくという考え方です。
【不動産営業がきつい】転職する際のポイント
不動産営業のコツを実践しても、なかなか改善が見込めない場合も当然あるでしょう。
一つの決まった企業に継続して従事し、結果が出せるまで努力を続けていくことはもちろん間違っていません。
しかし、今の職場ではきついと感じる原因をどうやっても排除できない場合は、働く環境を変えてみるのも一考です。
つまり、本格的に転職を考えることも選択肢としてあるということです。
同じ会社で頑張ることだけが、社会人の責務ではありません。
前向きな転職について、いくつかポイントをご紹介します。
営業職に転職する場合のおすすめの転職先
現時点で不動産営業に従事されているということは、もともと人と話をすることが得意な場合も多いでしょう。
また、モノやサービスの提案を通じて、誰かとコミュニケーションを図ることをなりわいにして報酬を得たいとの思いが、少なからずあるのではないでしょうか。
製造や開発、さらにはバックオフィスと言われる人事や法務、総務ではなく、あくまでも営業にこだわるあなたにおすすめの転職先を、シーンに応じて詳しくご説明していきます。
個人営業(BtoC営業)が嫌な場合
個人営業が嫌な場合は、法人営業をおすすめします。
個人営業の場合は対象顧客が個人客であるため、案件ごとの単価も低くなりがちで、その分の報酬も安いことが多いでしょう。
また、個人客はクレームの数も多く、質も悪いというケースをよく聞きます。
土日祝しかアポイントが取れない顧客も、一定数はいるでしょう。
その反面、法人営業の場合は動くお金が大きく、1件あたりの報酬も高めです。
基本的には土日祝に訪問できないため、休みになることが多く、ワークライフバランスを重視できることも大きな特徴です。
飛び込み営業が嫌な場合
飛び込み営業は、見込みがあるかないかを問わず、幅広い顧客に対してゼロから関係性を構築していかなくてはなりません。
商品知識や提案スキルはもちろん大切ですが、とにかくアプローチの数をこなしていくことが求められる営業手法と言えます。
商品やサービスが良くても、見ず知らずの営業マンからいきなり高額商品を買うことはまれで、成約に至るまでには多くの失敗があり、そもそも商談にならずに断られるケースがほとんどでしょう。
その点、IT系のSaas(「Software as a Service」の略称。
クラウドを通じて必要なソフトウェアのサービスを利用する仕組み)を扱う会社などは、飛び込み営業が少ない傾向にあります。
Webセミナーや展示会など、さまざまな方法を通じて見込み客をまず獲得するからです。
また、メーカー系の営業も代理店が顧客のことが多く、ルートセールスの道が開けます。
なお、不動産営業においても、個人向け不動産賃貸営業は主に来店型営業であり、これまでの不動産知識と経験も活かせるのでおすすめです。
どうしても契約がとれない場合
不動産営業は扱う商材が高額なため、契約を取るのはなかなか難しいと言えます。
営業にはノルマがつきもので、成果の出ない期間が長く続くと、精神的にも肉体的にもきつく、気持ちがめいることも多くなってしまうでしょう。
どうしても契約が取れない場合は、インフラ業界やメーカーの営業、または比較的売れやすく、消費者からの需要が見込める商材を扱う営業職への転職をおすすめします。
ブランドイメージがあり、消費者認知度の高い商材も営業がしやすいです。
きついノルマが嫌な場合
飛び込み営業を始めとする新規開拓や、数を売らなければならない営業、また個人を相手とする営業職はノルマがきつい傾向にあります。
そのため、「営業の仕事は好きだけど、もう行動数に縛られたくない」という人は、ルート営業や深耕営業がおすすめです。
ルート営業はすでに取引のある顧客に対して情報を提供したり、新たなサービスを提案したりするのが主な営業スタンスです。
ノルマもそれほどきつくない場合が多いと言えるでしょう。
深耕営業も、過去に取引のあった顧客や契約済みの顧客を訪問し、顧客との関係性を深めることに重点が置かれます。
また、営業以外の仕事なら営業事務もおすすめです。
営業事務は営業を事務でサポートする仕事なので、営業の知識も活かしつつ、ノルマに追われることなく仕事に取り組めます。
不動産営業を選ぶ時のポイント
これまでに得た不動産知識をこれからも活かしていきたい場合は、同じ不動産業界への転職を考えてみましょう。
不動産営業を続けたい場合の転職先を選ぶポイントは、次の3つです。
一つ目は、収益の安定した不動産を潤沢に保有しているかどうかです。
不動産の保有状況などは分かりにくい面もありますが、企業のネームバリューやブランド化された販売不動産の案件などが一つの目安になるでしょう。
需要のある不動産営業は、ノルマもきつくない傾向が高いと言えます。
二つ目は、不動産以外の収益があるかどうかです。
不動産業界はどうしても景気の波に左右されやすい業界のため、不動産以外でも柱となる事業を有していることが好ましいでしょう。
複数の事業収益は会社全体の利益を安定させ、給与面の安定にもつながるので安心して勤めることができます。
3つ目は、法人向けの物件があることです。
法人向けは個人向けよりも扱う金額が大きいため、契約によるインセンティブも期待できます。
さらに、法人向け営業の場合は土日祝が休みの場合が多く、休日出勤が少ないこともメリットです。
営業職以外に転職する場合のおすすめの転職先
これまでは「営業職」に絞った転職先についてお伝えしてきましたが、あなたが不動産営業で身につけたさまざまなスキルは、他の職業でも十分活かすことができるでしょう。
例えばコミュニケーション能力や数値管理能力、ヒアリング力などは、事務系や企画系などの職種において必要不可欠な能力です。
さらに、市場分析能力などは、マーケティング職には欠かせないスキルと言えます。
営業に固執しない働き方の可能性にも目を向けると、選択肢は大きく広がりをみせることになります。
事務職
事務職は新規獲得のノルマとは無縁で、与えられた業務を忠実にこなすことが求められます。
ただし、ノルマはないと言っても、業務完遂までのスケジュール管理は必須で、自己管理能力は必須と言えるでしょう。
とくに営業事務などの場合は、これまでの営業職の立場も理解したうえで事務的なサポートを行うことができるので、より営業経験を活かせる職種とも言えます。
また、事務職は比較的残業も少なく、土日祝が休みの会社がほとんどです。
自分の時間を作りやすいのも大きな特徴なので、ワークライフバランスを大切に働きたい方にはとくにおすすめです。
人事・採用
人事・採用職は、年間の採用目標が明確に定められており、数値目標があるという点で営業職と共通点があります。
目標達成のために、数字を意識して仕事に取り組む営業職の特性は、人事・採用においても活かせると言えるでしょう。
また、採用応募者に対して、自社の魅力を分かりやすく説明するプレゼン力は大変重宝されます。
さらに採用活動において、効率よく有能な人材を確保するための企画立案に必要となる提案力なども、歓迎される能力の一部と言えるでしょう。
企画・マーケティング
企画・マーケティング職は、市場のニーズを読み取って自社商品の販売促進を強化したり、新しい商品やサービスを企画したりするのが主な仕事です。
この職種は、顧客を深く知ることがとにかく重要です。
企業の売りたい商品が、顧客の買いたい商品であるとは限らないため、市場分析能力が欠かせません。
市場を分析するには、業界の情報を広く、深く集めることが必要になります。
営業職で培った情報収集力が一つの武器になってくれるはずです。
まとめ
これまで、不動産営業がきつい理由と不動産営業のコツ、およびおすすめの転職先についてお伝えしてきました。
不動産営業がきついと感じる場合の対処法については、まずはきつさの原因を追究することからはじめてみましょう。
原因が分かってはじめて、対処法が役に立ちます。
そして、対処しきれないと判断すれば、そのときに転職を考えれば良いのです。
決まった会社で、一生働き続けなければならない理由はありません。
自分自身をさらに成長させるための前向きな転職は、ぜひ積極的に検討すべきでしょう。
ただし、最初はどんな仕事も慣れるまではきついことがほとんどです。
今の仕事で得られるスキルを最大限活かすなど、経験を糧にする努力を惜しまないことが大切です。
これを機に、ぜひ自分の将来と向き合って、あなたなりの答えを出されることを期待しています。
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