【総合職と一般職の違い】総合職のキャリアプランについて詳しく解説!
はじめに
就職する際に、まず考えなければいけないことは「総合職にするか一般職にするか」という点でしょう。
特に、女性の場合はこの2択のどちらにするかで人生設計は大きく変わってきます。
男性の場合も、最初に就職した企業でずっと働くにしても、または転職したとしても、今後のキャリアアップに向けて最初で最大の選択になるでしょう。
今回は、その2つの中でも総合職についてご紹介していきます。
こちらの記事でしっかり違いを認識してから、就活に臨みましょう。
【総合職と一般職】総合職とは?
まず、総合職とはいったい何かという部分から説明していきます。
総合職とは、「各企業の中でも核を担うポジションで働き、幅広い業務を行う職種のこと」です。
簡単に述べましたが、具体的にどういう職業が総合職にあたるのか、思い浮かばない方も多いでしょう。
製造メーカーを例に挙げると、総合職にあたるポジションとして、人事・営業・総務・経理・開発・設計などがあります。
これらの部署で活躍している方は、将来企業内の幹部のポジションになる可能性があります。
このように自分の実力次第でステップアップしやすいのが総合職です。
こうやって見てみると、まず総合職を目指して就活する意味もわかるでしょう。
総合職になるということは、企業内での花形ポジションとして活躍できるチャンスといえるかもしれません。
対となるのが一般職
冒頭で2つに分類されるとお伝えしましたが、総合職とともに分類されるもう1つが一般職です。
一般職は総合職のサポートをしながら、細かな事務作業を担う裏方の仕事です。
一般職では定時帰りが一般的となっているため、ライフプランに合わせやすい点で女性が多いです。
一般職における業務の幅は総合職ほどではないですが、総合職のアシスタントとして細かな事務作業を行い、サポートしています。
一般職にあたる職業を例にあげると、営業事務(アシスタント)が一番わかりやすいでしょう。
営業の指示を受けて、商品の受注や発注・見積もりの依頼や回答をします。
このように、総合職からの指示を受けながら仕事をしたり、総合職の方が忙しくて手が回らない場所を一般職がサポートしたりするという形が一般的でしょう。
【総合職と一般職】総合職と一般職の違いはどうなのか
総合職を「業務内容に定めがなく、将来的に管理職や幹部候補として期待されるポジション」と考えるならば、一般職は「総合職のサポート業務を担うポジション」といえます。
そのような2つの職種では、具体的にどのような部分が異なるのでしょうか。
この項では、総合職と一般職の違いをさまざまな視点でご紹介していきます。
ここで2つの職種の違いをしっかり把握しておき、自分自身の求める条件はどちらが当てはまっているかを確認しておきましょう。
そして、違いを知ったうえであらためてどちらの職種で将来働いていきたいか、明確なビジョンをもって就活に臨んでください。
収入
まずお互いの収入の差で違いを見てみると、やはり総合職の方が一般職よりも高い収入が見込めます。
総合職は収入面においては基本給自体が高く設定されているうえ、成果や能力によっては昇給も見込めるでしょう。
しかし、一般職は業務内容が狭いことから、昇給の機会自体が少ない場合も多いです。
一般職を優遇してくれる企業もありますが、基本的には将来的に給与の差が生まれることは事実といえるでしょう。
このように、収入面だけを見ると、総合職の待遇の良がうかがえます。
反対に「高給取りになろう」と思っている方にとって、一般職はあまり適していない職種といえるでしょう。
男女の給与の差についてしばしば取り上げられますが、男性が総合職に就くことを前提に、就職する企業や職種を考えるのも収入の差が理由かもしれません。
働き方や仕事の場
働き方という点で考えると、総合職はキャリアアップを考えてさまざまな職種や部署を経験することも多いです。
たとえば、営業部で営業マンとして働いていても、仕事をしていくうちに経理部で活躍できそうな能力を上司に見抜かれると、経理部に異動させられるかもしれません。
その一方で、経理部や開発部から営業部へ移動し、他部署の経験を営業に活かして活躍してもらうといった流れもあるでしょう。
次に一般職ですが、一般職の場合はサポート業務がメインなので、オフィスワークを中心とした事務作業がメインとなります。
したがって、異動は少なく、基本的に各部署で決められた流れの事務作業をこなします。
また、総合職の移動に伴い、新しく担当になった方とコミュニケーションを取り、サポートするなど、業務を円滑に進めるためにサポートしていくのも一般職の役目といえます。
待遇や研修制度
待遇や研修制度という点で考えると、総合職はさまざまな職種や部署を経験するため、事前の研修も充実しています。
それは同時に業務の幅も広いという意味でもあり、研修を行う中で幅広い業務の内容を身につけていく必要があります。
そう考えると「研修の多さ=将来の仕事の大変さ」とも言えるかもしれません。
一方、一般職は基本的に業務内容が狭く、研修といってもその範囲内での基本的な知識の研修しか行われません。
そう考えると、最初からハードルの高い仕事はそこまでなく、できることを少しずつ増やしていける一般職は、とても働きやすい環境ともいえます。
また、社会人としてのマナー講座などの研修は総合職や一般職など関係なく、さまざまな職種で行われています。
そのような社会人としての基礎を学べる機会があれば、ぜひ参加しましょう。
将来のキャリアアップ
キャリアアップの点から考えると、総合職は将来的に幹部候補として最初から仕事を進めるため、経験することや覚える仕事が多いです。
そのため、総合職は全体的に出世スピードが速い傾向にあります。
加えて、成果が目に見える機会が多く、各個人のスキル・能力が反映されやすいため、昇給や重要な役割を任せてもらえるチャンスも多いでしょう。
反対に、一般職は総合職の補助的業務が主な仕事ですので、各個人の成果やスキル・能力は目に見えづらいところがネックになるでしょう。
そのため、査定に反映しにくいという点から昇給の機会も少ないといえるかもしれません。
ただ、一般職で得ることができたスキル・能力は総合職でも相当な武器になります。
そこで着実に力をつけたあと、転職などで営業職として再スタートを切る道も良いかもしれません。
【総合職と一般職】総合職の主な職種について
ここで総合職の主な職種を具体的に紹介していきます。
総合職は営業系・企画や経理などの事務系・サービスの設計などを担う技術系などがあります。
特に、営業系は一番総合職の中で代表的な職種といえるでしょう。
営業は自らの知識や会話のスキルを活かして、自分から注文を取ってくることができます。
そのように自ら注文を取るということは、成果に直結するため、査定にも影響しやすいといえるでしょう。
また、技術系の場合も、自らの作ったサービスが良く売れればそれが成果となるため、査定する側はわかりやすく高評価をしやすいでしょう。
総合職はこのように、査定に関して目に見えてわかりやすい結果を残せる点で、良い影響を与えやすい職種といえます。
このような査定は将来のキャリアアップ時も役立つため、やりがいのある仕事として、就職を目指す第一候補にあげられます。
【総合職と一般職】総合職のメリットとデメリット
総合職とはどういう職種なのかをここまで具体的に紹介してきました。
ここではより具体的に総合職のメリット・デメリットをお伝えしていきます。
総合職はどのような点が魅力的で、逆にどのような点があまりよくない部分なのかをしっかり把握しておきましょう。
どのような職種でもそうですが、その仕事のメリット・デメリットを知っておくことは重要です。
良い点だけを見るのではなく、悪い点も見て総合的に自分に合っているかを判断しておきましょう。
そこで、もし自分と合っていると思えたならば、総合職に就職する努力をしていきましょう。
総合職のメリット
総合職を選ぶメリットは何なのかと聞かれると、具体的に挙げられない人も多いのではないでしょうか。
ただ漠然と「総合職は有利」と思っている人も少なくありません。
ぼんやりとした華やかなイメージだけではなく、総合職を選ぶことで実際にどのようなメリットがあるのかを把握しておく必要があります。
そのうえで、自身の思い描くキャリアプランと一致するかどうかよく考えましょう。
具体的に総合職のメリットを挙げていくので、参考にしてみてください。
幅広い業務に携われる
総合職は将来の管理職や幹部候補であるため、業務経験を積むためにさまざまな部署へと定期的に配置換えが行われます。
全国規模の企業である場合には、各地方への転勤や異動も求められます。
そのため数多くの現場に直接触れることができ、実践的な経験と知識を得ることが可能です。
これが、ひとつの部署での長い経験を求められる一般職との一番の違いでしょう。
また、さまざまな業務に実際に触れられるため、早い段階で自身の向き不向きも見極めることができます。
営業向きなのか、それとも開発に適している人材なのか、実践経験で適性を見極められるのは何よりのメリットと言えるでしょう。
実体験を通すことにより、自分では想像もしなかった思わぬ長所が見つかるかもしれません。
キャリアアップを図りやすい
総合職は、もともとその会社の管理職・幹部候補であるため、キャリアアップの機会や仕組みが整備されています。
さまざまな経験を積めるだけでなく、社内資格の取得や研修など、昇進に欠かせない要素が業務に組み込まれているのも特徴です。
また、責任あるポジションを任されるため、早期に仕事の結果を出すことができるでしょう。
基本給が高く設定されているうえに、努力すればするほど昇給が見込めるため、モチベーションも高く保つことができます。
キャリアに貪欲なタイプほど、総合職に向いていると言えるでしょう。
一方の一般職は、昇進の機会には恵まれていません。
携われる業務の範囲が限られており、企業からすれば替えのきくポジションです。
将来的にキャリアアップを図るなら、総合職を選ぶのが断然望ましいでしょう。
総合職のデメリット
総合職にも、もちろんデメリットはあります。
その点を事前に見極めておかなければ、後悔することになりかねません。
総合職から一般職への転換も可能ですが、キャリアとしては回り道になります。
時間を無駄にしないためにも、ここで挙げられるデメリットをよく理解し、将来のキャリアプランを見据えたうえで選択するようにしましょう。
また、人によってはそもそも総合職が向いていない場合もあります。
自身の性格や特性を踏まえて検討してみましょう。
異動や転勤が多い
総合職のデメリットとして挙げられるのは、やはり異動や転勤の多さです。
頻繁な引越しや住環境の変化など、仕事に振り回されて生活環境が変わることは、人によって多大なストレスになるでしょう。
何よりも業務が優先になり、仕事中心の生活という感覚になってしまうかもしれません。
家族を持つことやマイホームの購入など、人生の大きな転換点に関わることが仕事に左右されかねないのです。
また、業務を覚えたと思ってもすぐに異動になるため、ひとつのことを極められるという実感を得るのはなかなか難しいでしょう。
じっくり腰を据えて業務に臨みたいという職人肌の人には、向かないかもしれません。
部署内での人間関係も異動のたびに一から構築しなければならず、人付き合いの苦手な人には大きな負担となります。
エリア総合職という働き方
近年、エリア総合職という働き方が増えています。
特定のエリア(地域)内に留まり、その地域で総合職を務めるという働き方です。
企業によって呼称はさまざまですが「地域総合職」「地域限定職」などと呼ばれます。
そのエリア内での勤務になるため、異動があったとしても基本的に自宅から通勤できる範囲内に留まります。
キャリアを積みながらも落ち着いた生活ができるため、自分らしい生き方とキャリアの両立という点で人気が高まっている新しい働き方です。
また、企業側からしても、その地域に根ざした優秀な人材を確保できるというメリットがあります。
ただし、エリアの範囲は企業によって変わるため「関東エリア」「○○県内」などその地域内での引越しを伴う場合もあるので、注意が必要です。
勤務時間が多くなる
総合職のデメリットとして挙げられるのが、勤務時間の長さです。
幅広い業務に携われる分、専門性が高い業務を任されれば、勤務時間はどうしても長くなりがちです。
総合職はまず初めに営業職に配置されることも多く、外回りにかかる時間を必然的に多く取られてしまいます。
異動や転勤が多いうえに勤務時間も長いとなると、生活上の負担は大きいでしょう。
反対に、一般職は勤務時間が安定していて、総合職に比べれば残業も比較的少ないことが多いです。
キャリアを積むために多くの時間を割くかどうかは、その人の人生に大きく関わる事柄です。
また、どれだけキャリアを積んでも、体を壊してしまっては元も子もありません。
勤務時間の長さは、デメリットとして承知しておく必要があるでしょう。
【総合職と一般職】向いている人の特徴
ここまで総合職と一般職を比較して総合職について紹介してきました。
そこで、総合職に向いている人の特徴はどのような点があげられるでしょうか。
また、一般職に向いている人の特徴も合わせてご紹介していきます。
就活をしている方なら自分自身の自己分析も行っていると思います。
その結果と見比べながら、自分自身は当てはまっているのかどうかを確認してきましょう。
また、向いている特徴に当てはまらなかった方も、努力次第で問題なく総合職に就職することは可能です。
したがって、諦めずに直すべきポイントが早めに見つかったとポジティブに考え、少しずつ改善していきましょう。
総合職に向いている人はどんな人か
総合職に向いている人の特徴として、以下の4つがあげられます。
②仕事に打ち込みたい、チャレンジ精神が大きい人
③給与を多くもらいたい人
④将来的に役員や重要ポジションに就きたい人
このように、上昇志向が強い人ほど、総合職の中では重宝され、力を付けていきやすい人材といえるでしょう。
つまり、仕事が好きな方は打ち込む熱量が高く、チャレンジ精神も自然と湧き出てくるのです。
また「給与を多くもらいたい」という欲求の強さは、仕事のモチベーションを高くもってくれる人材が多いでしょう。
やる気のある人材を雇いたくないという企業はありません。
したがって、モチベーションを高くもったやる気と熱意にあふれた人材になれるよう、入社後も努力が大事です。
一般職に向いている人はどんな人か
一般職に向いている人の特徴として、以下の4つがあげられます。
②残業をしたくない・仕事とプライベートを両立したい人
③事務作業や裏方の仕事の方がいい人
④将来的なキャリアアップに関心がない人
一般職は部署内の移動もほぼなく、同じ作業を効率よく進めるサポートの役割を担うため、転勤はほぼありません。
言い換えると、転勤で来た総合職の方をサポートするために一般職の方は日々働いているといえます。
加えて「給与より定時帰りで自分の時間を大切にしたい」という思考の方は一般職に向いている性格だといえます。
また、一般職の仕事は事務作業の裏方業務がメインなので、「裏方の仕事が良い」と考えている人にとっては、必然的に一般職が天職となるでしょう。
さらに「落ち着いた生活を送っていきたい」という意見の方に多い傾向として、そもそも「将来自分自身が大きくなって高給取りになってやる」という願望があまりありません。
このような方も、ある意味一般職に向いているといえるでしょう。
【総合職と一般職】総合職の選考時のポイント
総合職の就活内で人事の方が選考時に見ている特徴として、「意欲・やる気のある人」という点です。
なぜかというと、企業側は将来的に大きく成長する人材を求めています。
したがって、そのようなビジョンを人事側に見させてくれるような意欲・やる気のある人は採用されやすいでしょう。
就活時の対策として、自分自身の将来像を明確にもち、受ける企業の研究をしっかりすることが大切です。
また、インターンに積極的に参加したり、説明会などで積極的に質問したりするなど、目に見えるようなわかりやすいアピールも効果的でしょう。
就活でよく言われるのは「社会の中では自分自身が目立たなければならない」ということです。
目に見える結果で目立つのか、裏で支えながら業績アップに確実に貢献してジワジワ目立つのか、社会に出てもこのように目立つことがキャリアアップへの近道です。
ぜひ、就活時に目立って、しっかりとした結果を採用という形で受け取れるように努力しましょう。
【総合職と一般職】企業内で職種転換は可能なのか
企業内で総合職から一般職へ、あるいは一般職から総合職へと職種転換することは可能なのでしょうか。
結論から述べると、それは企業によります。
本人の希望が尊重される場合もありますが、そもそもの給与体系が違うため、そう簡単には変更できないことが多いでしょう。
総合職から一般職への転換を希望する場合は、それまで長い時間をかけて積ませてきた経験が無駄になってしまうため、考え直すよう説得されることもあります。
もちろん退職は双方避けたいところなので、交渉の余地はあるでしょう。
また、一般職ではさまざまな業務に携わることが難しいため、後から総合職へと転換するのは難しい場合が多いです。
そのため、将来のキャリアをよく考えて、後悔のないよう選択しましょう。
まとめ
総合職はすべての職業の中でも、トップの人気を誇る花形の仕事です。
最初は誰しもが、その総合職に憧れ就職しするかもしれません。
しかし、現実と理想のギャップに追いつけなくなり辞めていく方も少なくありません。
したがって、再度就活をしなくて済むように、現時点で総合職について把握しておくことが大切です。
そして、この記事を就活時に再度確認し「後悔しない選択ができた」と言えるように、これから頑張っていきましょう。
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