不動産賃貸営業職の新人必見!成果を出す為に必要な知識やテクニックを徹底紹介!
はじめに
不動産賃貸の仲介営業に就いている新人・若手社員のなかには、新規開拓がなかなかうまくいかずに悩んでいる人もいるかもしれません。
この記事では、不動産営業で成果を出すための基礎知識の勉強法、身だしなみ、マインドセット、トークテクニックなどについて解説します。
不動産営業だけでなく、それ以外の営業をしている人にとっても必要な考え方が学べる内容となっています。
ぜひ自分の営業スタイルを見直し、さらなる成果へとつなげるきっかけにしてください。
【不動産営業のコツ】不動産営業で成果を出すためには何が必要?
不動産営業で成果を出すためには、再現性のある営業を心掛けることが重要です。
不動産会社のなかには、体育会系の社風や古い価値観が残る会社も少なくありません。
しかし、不動産という大きな買い物をしてもらうためには、勢いだけの営業では難しいことも多いです。
顧客からの信頼が勝ち取れなくては、継続的に成果を出し続けることは困難です。
再現性のない精神論に固執しても、意味はないでしょう。
そこで、再現性のある営業を行うために必要な要素を解説していきます。
①不動産の基礎知識
まず必要となるのは、不動産に関する基礎知識です。
営業する際に知識がなければ、顧客からの信頼を勝ち得ることはできません。
幅広い知識をもち合わせていなければ、相手に対する便益も伝えられないからです。
営業に不慣れな人ほど、相手の話を聞かずに商品の特徴を伝えようと躍起になってしまいます。
しかし営業の本質は、商品を通じて顧客が抱えている課題を解決することです。
顧客が抱えている悩みは、人それぞれ異なります。
課題解決のためには、法律、金融、建築などの知識が求められます。
法律知識
不動産営業で優先的に身につけておくべき知識は、法律に関する知識です。
なぜなら、土地や建物といった不動産の取り引きは非常に複雑なものであり、そこには数多くの法律が絡むからです。
特に、不動産取引を手掛けるうえで大前提となる法律として「宅地建物取引業法」をしっかり把握しておかなくてはいけません。
この法律によって、不動産業の仕事そのものにおいて、細かい規制をされているからです。
また、建築についての法律は、実際に不動産を購入する顧客にとっても気になることが多い部分です。
法律についての質問が来たときに明確な返答ができれば、顧客からの信頼を獲得できるかもしれません。
法律知識については研修などで学ぶこともできますが、実務を通じて日々アップデートしていく必要があるでしょう。
金融知識
法律知識のつぎに必要となるのは、借入やローン返済などといった金融に関する知識です。
なぜなら、不動産の営業をする際には、お金に関する相談を受ける機会も非常に多くなります。
不動産を買うときには、顧客の手元にまとまった購入資金がないケースも多いです。
このような場合、銀行などから借入をすることになります。
返済には、住宅ローンやアパートローンなどを利用して長期間かかることが一般的です。
つまり不動産の購入は、顧客の人生に長い間影響を与えることになるのです。
自分の返済能力を把握せずに契約をしてしまうと、住宅ローン破産などに陥ることもあります。
お金に関して不安を覚えている人も多いので、営業マンは正しい金融知識をもち合わせていたほうがよいでしょう。
建築知識
不動産、ひいては建物を売るときに必要なのは建築に関しての知識です。
建築知識がなければ、お客様からの物件に関する質問へ答えられないからです。
実際は、不動産営業職の人間が物件の設計、建設、施工に関わることはめったにありません。
また建築関係の学部出身でないために、建築知識をもち合わせていない人も多いでしょう。
しかし、不動産を購入する際には、物件の中身について気になる人もいるはずです。
そのような質問に答えられないと顧客からの信頼を失いかねません。
また、営業の際には物件の図面を用いることもあり、読み解いて説明する能力も求められます。
後ほど説明する宅建などの勉強を通じて、一通りの建築知識を身につけておくとよいでしょう。
②身だしなみ
不動産営業における一通りの知識を身につけたうえで、身だしなみにも十分に気をつけましょう。
不動産というのは大きな買い物であり、顧客の人生を左右しかねません。
そんな高額な商品を売り込むうえで、営業職の印象は非常に重要だからです。
人間の印象は、第一印象で大きく決まるといわれています。
ひと目見たときに悪い評価を受けてしまうと、その後の営業トークがいくらよくても挽回は容易でありません。
しかし、身だしなみでプラスの印象を抱いてもらえれば、商談を有利に進められるかもしれません。
見た目が与える信頼感は、受注を大きく左右すると意識しましょう。
決して高額で、一流ブランドのスーツを着る必要はないかもしれませんが、汚れていない、サイズがあっているなど、最低限の身だしなみに注意を払うことが大切です。
③マインドセット
表面上では見えなくても営業の成果に大きな影響を及ぼすのが、営業マンのマインドセットです。
営業はマインドの状態によって、トークの印象が大きく変わるからです。
自信や不安といった感情は、声の抑揚や非言語的な動作などに表れます。
顧客はそういった営業マンの心情を、敏感に感じ取っているかもしれません。
自社の商品に絶対の自信をもって営業できれば、相手には安心感を与えられます。
ただ、まだ新人や若手だからといって不安そうにプレゼンテーションをすれば、相手から信頼を勝ち取れないでしょう。
また、自分がセールスする商材に罪悪感をもたないことも重要です。
営業をする際には万全の準備をしたうえで、自信をもって商談に望みましょう。
④トークテクニック
ここまで紹介してきたような知識やマインドセット、身だしなみなどをふまえて、やはり必要となってくるのがトークテクニックです。
営業の結果は、トークに入る前からほぼ決まっているといっても過言ではありません。
しかし最終的に契約を勝ち取るためには、トークやセールスのスキルも重要になってきます。
どれだけ入念に知識を身につけ、プレゼンの準備をしたところで、それを確実に売り込まなければならないからです。
当然ですが、トークテクニックは一朝一夕で培えるものではありません。
日々、セールストークの練習をしたり、営業の結果を振り返ってフィードバックしてもらったりするなど、精進が必要になります。
この記事の最後にはトークテクニックを身につける方法についても紹介します。
それらを参考に、自らに甘えることなく練習をしましょう。
【不動産営業のコツ】基礎知識を身につけるために必要なこと
ここでは、不動産営業において成果をあげるうえで非常に重要である、基礎知識について説明していきます。
どのような基礎知識を身につけるべきかは、個人差があります。
人それぞれ仕事や役職、商材などによって状況は違ってくるからです。
しかし、誰にとっても効果のあるアクションプランは、「本を読む」ことと、「資格取得を目的として勉強する」ことです。
自分に必要とされることに合わせて、今日から少しずつでも実行しましょう。
本を読む
営業の成果を出すには、トップセールスをあげている営業マンが大事にしている考え方を学ぶことが効果的です。
しかし、トップセールスの人に時間をもらうのは難しい場合もあるでしょう。
そこで、そのような実績を残した人が執筆した本から学ぶことは可能です。
ここでは、いくつかおすすめの本を紹介します。
不動産営業の極意を、ストーリーを通して学びたいという人には、新庄耕さんの「狭小邸宅」がおすすめです。
ブラックな不動産会社の営業活動がとてもリアルで、新人や若手が現場のイメージをつかめます。
トヨタホームで4年連続トップとなり、現在は営業コンサルをしている菊原智明さんの「トップ営業マンが使っている 買わせる心理技術」もおすすめです。
バーナム効果、ザイアンス効果、カリギュラ効果など、人間心理をとらえて営業の活かす方法が多数記されています。
資格取得を目的として勉強する
専門的な知識を身につけたいと考えている人は、不動産に関する知識をまとめて勉強できる資格の取得を目指すのがおすすめです。
具体的な目標を設定すれば、そこに向けて計画を立てて努力をすることができる人も多いでしょう。
そのような人は、これから紹介する資格などを参考に、まずは勉強を始めてみてはいかがでしょうか。
資格試験のための参考書には、複雑な事項をわかりやすくまとめてくれているものもたくさんあります。
これらを活用できれば、効率よく必要な知識を身につけられるでしょう。
もちろん、資格試験に合格することが目的になってしまっては本末転倒です。
学んだ知識を現場で使っていくことで、はじめて実力が身につくことを忘れないようにしましょう。
宅建
宅建試験は、宅地建物取引士になるために受験する国家試験です。
つまり「不動産に関する法令や、関連知識について問う試験」であるといえます。
宅建試験において問われる科目は「宅建業法」、「民法等」、「法令上の制限」、「税・その他」の4つです。
このなかでも宅建業法と民法等の設問が半分以上を占めるため、宅建の勉強で不動産関連の法律知識の大部分に触れられます。
宅建に合格するためには、300~350時間程度の学習時間が必要といわれており、合格するためにはある程度の対策が必要となるでしょう。
学習方法は大きく「独学」、「通学講座」、「通信講座」に分けられます。
受験対策は、参考書の学習と過去問での実践演習をする必要がありますので、自分のタイプにあった学習方法を選択しましょう。
ファイナンシャルプランナー
夢や目標を達成するための総合的な資金計画を立て、経済的な側面から実現に導く方法を「ファイナンシャル・プランニング」といいます。
ファイナンシャル・プランナー(FP)はライフスタイルや価値観、経済環境をふまえつつ、相談者のサポートをする専門家です。
FPには家計に関わる金融、税制、不動産、住宅ローン、保険、教育資金、年金制度などの知識が必要になるのです。
これらの金融知識を身につけると、顧客のお金に関する不安を解消できるようになります。
代表的な資格であるFP2級の合格に必要な勉強時間は150~300時間程度といわれています。
試験の合格率は学科試験で40%程度、実技試験で50~60%程度のため、しっかりした対策が必要です。
勉強法としては、テキストを勉強しつつ過去問題を繰り返し解くと同時に、最新の法改正についても把握・理解しておくようにしましょう。
【不動産営業のコツ】身だしなみを整えるために必要なこと
見た目が顧客に与える印象は、営業の成功・失敗を左右する大切な要素です。
このため営業で成果を出すためには知識を身につけると同時に、身だしなみにも十分に注意を払う必要があるでしょう。
営業マンにとっての身だしなみとは、決して派手なスーツを着用したり、高い服を着たりすることではありません。
もちろん個人のスタイルもありますが、最低限押さえておくべきことは誰にでも共通しています。
ここでは身だしなみを整えるうえで、まず気にした方がよいことについて説明していきます。
詳しくは「営業職 身だしなみ マナー」という記事をご用意していますので、そちらも参考にしてください。
髪型をセットする
営業職の身だしなみとして誰もが気にかけるべきなのは、髪型です。
髪型は一番目につくポイントであり、第一印象を大きく左右する要素だからです。
髪型で悪い印象を与えてしまうと、服やそのほかの見た目にも大きく影響しかねません。
営業マンが顧客に好印象を与えるためには、清潔感や爽やかさ、明るさといった要素が必要になってきます。
このためには、髪の長さや色に気をかけておくようにしましょう。
髪の長さは、清潔感を与えるためにも長過ぎることなく、耳とおでこの見えるようなヘアスタイルが好ましいでしょう。
髪の色は、基本的に誠実そうな印象を抱いてもらうためにも黒色がおすすめです。
また、髪型をセットするときに整髪料を使うことも重要です。
しっかりとセットされた髪型は身だしなみにも気を使っている証となり、真面目で誠実な印象を与えられます。
適したスーツを着る
営業職の人は、商談でビジネススーツを着用することになります。
そこで、印象の大部分を左右する要素としてスーツの選び方も重要です。
特にスーツの色や着こなし方に気をつけるべきでしょう。
髪型と同様に、営業職は顧客から清潔感や明るさといった印象を与える必要があります。
ブラックやグレー、ネイビーといった色がもっとも清潔な印象を与えられます。
ライトグレーやブラウン、チェック柄といったスーツは避けるべきでしょう。
ジャケットのなかに着るシャツの色は、白か薄いブルーを選択しましょう。
また、ネクタイも選んだ色によって、相手に与える印象を変えることができます。
赤色系のネクタイは元気で意欲的な印象、青色系は知的で冷静な印象、緑系は穏やかさや安心感を与えられます。
柄の激しいものや、カジュアルな印象を与えてしまいそうなネクタイは避けましょう。
【不動産営業のコツ】不動産営業職に必要なマインドセット
営業マンが知識や見た目と同様に気をつけることは、顧客と向き合うときのマインドセットです。
せっかく適したスーツを着て、セールスのための知識を身につけていても、それを使いこなせないと契約を勝ち取れません。
またメンタルや心情は、言動や所作、表情などを通じて顧客にも伝わるものです。
ネガティブな感情で営業に臨んでしまったら、悪い印象を与えてしまうかもしれません。
そこでここでは、営業マンがもち合わせるべきマインドセットについて紹介していきます。
商材に罪悪感を持たない
まず大事にしたいことは「自分が売り込む商材に罪悪感をもたない」ことです。
顧客へ営業することに罪悪感を抱えていると、心にブレーキがかかり、うまくセールスができないからです。
「とにかく商品を買ってもらうことがセールスである」と勘違いしてしまっている人もいるかもしれません。
「セールスとは、お客様の抱えている課題を解決することである」という正しい認識をもちましょう。
営業マンは課題解決のスペシャリストとして、顧客の悩みや問題点に向き合わないといけません。
そして、課題解決の手段として有効であると感じたとき、はじめて商品を提案するのです。
このためにも、相手に自信をもって商材をおすすめできるようにしておきましょう。
自信をもつ
商材やセールスに対する罪悪感を払拭できたら、自分自身の営業に自信をもつことも重要です。
「自分ならば、お客様の課題を解決できる」という自信をもって商談に臨むと、相手にも信頼感を与えられるからです。
顧客は、不安や課題を解消したいと考えているからこそ、営業マンが提案する商品を買おうと考えるようになります。
目の前にいる営業マンが自信なさそうにセールスをしてきたら、顧客が信頼感を抱くことはないでしょう。
新人・若手社員のなかには、実績がないからと不安を覚える人もいるかもしれません。
しかしそれでは商品が売れるまで、永遠に自信をもてないことになってしまいます。
最初は根拠がなくても構いませんので、まずは自分の可能性に自信をもちましょう。
ポテンシャルをかもし出す
新人や若手の営業職にとって非常に有効なのが、可能性やポテンシャルをかもし出すという手段です。
たとえ新人だとしても、ポテンシャルがあると相手に思わせれば、営業職として信頼してもらえるからです。
まだ結果も実績も出ていないなかで営業を行うには、不安もたくさんあることでしょう。
しかし人は誰しも、これから伸びる可能性のある人を応援したい気持ちがあるものです。
特に不動産営業のターゲットとなるのは、ある程度の収入を得ていて、年齢が高めの顧客も多いでしょう。
そのようなお客様のなかには、将来有望な可能性のある若手営業マンに好感を抱いてくれる人もいるかもしれません。
こういった心理をうまく利用して、むしろ顧客から勉強させてもらうという意識で営業に臨んでみてはいかがでしょうか。
【不動産営業のコツ】トークテクニックを身につけるために必要なこと
ここまで、知識や身だしなみ、マインドセットなど、不動産営業で成果を出すために必要なことを説明してきました。
しかしやはり最終的に契約を獲得するためには、トークテクニックがどうしても重要になってきます。
いかにすぐれた知識をもっていて、よい商材を取り扱っていても、その魅力を顧客へ効果的に伝えられないと意味がないからです。
トークテクニックを向上するために大切なことは、練習したとしてもやりっぱなしにしないことです。
日常的に復習を繰り返し、現場で日々改善していくことが重要になります。
ここでは復習・改善の方法の一例を紹介しますが、詳しくは「営業 トーク コツ」という記事を参考にしてください。
先輩とロープレする
まずおすすめする方法は、職場の先輩とロールプレイング(ロープレ)をすることです。
自分よりたくさんの営業経験がある先輩を想定顧客としてロープレをすることで、自分では気づけないような改善点を指摘してもらえるからです。
また、社内の先輩は同じ営業マニュアルを使っていることが多いでしょう。
先輩とロープレをすると、自分がマニュアルのなかで見落としていたり、忘れてしまっていたりする箇所を指摘してもらうこともできます。
このロープレは、部署で高い実績を出している先輩にお願いしたほうが効果的といえます。
「よい売り手は、よい買い手である」という言葉をご存知でしょうか。
実績をあげている先輩ほど、買い手目線に立って、顧客心理を把握できている可能性が高いのです。
当然、要求するレベルは高く、きびしいフィードバックも多いかもしれません。
しかし、それも含めて自分の成長材料にしましょう。
自分のトークを録音して振り返りをする
先輩とのロープレはとても有効な方法ですが、やはり実際の現場とは異なります。
そこで、営業の自分のトークを録音して振り返りすることも欠かさないようにしましょう。
ロープレで先輩を前にしたときと、現場で顧客を前にしたときとでは、自分の心境や緊張感も変わってくることでしょう。
またロープレでは出てこないような質問を、顧客はぶつけて来ることもあります。
顧客の課題は一人ひとり異なるため、営業の際はそれに合わせたトークが展開できなくてはいけません。
勉強することで身につけた幅広い知識も、相手にあわせて繰り出すことによってはじめて効果が発揮されます。
もちろん、録音されたデータには顧客の個人情報も含まれます。
あくまでも自分が振り返るために用いるようにし、ほかの目的に使用してはいけません。
まとめ
不動産営業で成果を出すためには、法律や金融に関する知識、身だしなみ、マインドセット、トークテクニックなどが必要となります。
営業という仕事は、ただ商品についてうまく話せるだけでは十分でありません。
もっとも大切にすべきなのは、顧客の抱えている課題を解決することです。
顧客のことを第一に考え、悩みに寄り添うことによって、はじめてお客様に満足して商品を購入いただけます。
この記事で紹介している内容を1つでも実践して、自身の営業スキル向上につなげてもらえれば幸いです。
SHARE この記事を友達におしえる!