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【SES営業】転職成功につながるアピールポイントや業種としての傾向を解説

【SES営業】転職成功につながるアピールポイントや業種としての傾向を解説

目次
  1. はじめに
  2. SES営業とは
  3. SES営業の仕事内容
  4. 代表的なSES企業を紹介
  5. SES営業の年収や残業の傾向
  6. SES営業のメリット・デメリット
  7. SES営業に向いている人の特徴
  8. SES営業に向いていない人
  9. SES営業のキャリアプラン
  10. SES営業の代表的な転職先
  11. SES営業への転職が未経験にもおすすめな理由
  12. SES営業に転職する基本的な流れ
  13. SES営業の転職におけるアピールポイント
  14. SES営業への転職を成功させるには
  15. 【例文付き】SES営業への転職に役立つ志望動機
  16. SES営業への転職にはエージェント利用もおすすめ
  17. まとめ

はじめに

IT業界は多様な事業形態を持ち、システム開発やインフラ構築など幅広い分野で成長を続けています。

中でもSES営業は、エンジニアと企業を結びつける役割を担い、人材不足が深刻化する現代において注目度の高い職種です。

SES営業に従事することで、営業経験を生かしながらIT知識を吸収し、将来的には管理職やITコンサルタントといった上位のキャリアへ進むことも可能です。

転職を検討する人にとって、SES営業は「未経験から挑戦できる入り口」であると同時に「成長産業で安定したキャリアを築ける可能性の高い職種」といえます

この記事ではSES営業の仕事内容や年収傾向、キャリアパス、そして転職を成功に導くためのアピールポイントを整理しました。

これからSES営業を目指す人が、転職活動を進める上での指針となるような情報を提供していきます。

SES営業とは

IT業界におけるSES営業は、企業とエンジニアを結びつける役割を担い、需要の拡大に伴い注目度が高まっています

取り扱う商材は人材であり、営業活動の進め方には独自の特徴があります。

以下では、SES営業が扱う商材の種類と営業先の開拓手法を具体的に整理し、全体像を把握できるように解説します。

取り扱う営業商材は「エンジニア」

SES営業における「商品」はエンジニアのスキルや稼働時間です。

紹介対象は所属する社員に限られず、他社や独立した技術者も含まれます。

商材の幅広さは営業活動の柔軟性につながります。

以下では、SES営業で扱う人材の種類を3つのパターンで確認します。

SES営業で扱う人材の種類
  • 自社に所属するエンジニア(正社員・契約社員など)
  • 提携している企業から紹介を受けたエンジニア
  • 独立して活動しているフリーランスエンジニア

自社エンジニア

正社員や契約社員としてSES企業に在籍しているエンジニアは、安定的に案件へ送り出すことができる重要な人材です。

雇用関係があるため、スキルや業務態度を把握しやすく、営業提案時にも説得力を持って紹介できます。

また、長期的に取引先と関係を構築する上で信頼の基盤を築きやすい点も強みです。

安定性を重視する企業にとっては、自社に所属するエンジニアが最も安心感のある選択肢となりやすいでしょう。

他社エンジニア

自社の人員だけでは案件を充足できない場合、パートナー企業からエンジニアを紹介してもらう形で補うことがあります

協力関係を築くことで、対応可能な案件の幅を広げられる点がメリットです。

一方で、中間に別企業が介在するため利益率は低下しやすく、マージンの管理が課題となります。

需要と供給のバランスを保つためには、複数のパートナーとのネットワークづくりが欠かせません。

フリーランスエンジニア

特定の会社に属さず活動する独立系エンジニアを商材とするケースもあります

専門性の高い技術を持つ人材が多く、案件のニーズに応じて柔軟にアサインできる点が魅力です。

しかし、雇用関係がないため管理体制を整える必要があり、契約条件や報酬交渉に注意が求められます。

フリーランスとの協働はスピード感を持った案件対応に有効ですが、信頼関係の構築が成果を左右します。

営業先はプロジェクトor企業

SES営業の成果は、エンジニアを必要とするプロジェクトを探すこと、またはエンジニアを供給してくれる企業を見つけることにかかっています。

営業先をどう開拓するかで契約数や収益に直結するため、2つのアプローチを理解しておく必要があります。

プロジェクト先の開拓

システム開発を予定している企業に対し、ニーズを調査して人材を提案する活動です。

プロジェクトの内容や必要スキルを事前に把握することで、的確な提案が可能となります

直接受注できる案件であれば利益率も高く、安定した収益源になります。

ただし、案件獲得には企業との信頼構築が欠かせず、定期的な訪問や情報収集が不可欠です。

プロジェクト開拓の着眼点 内容例
事前調査 必要スキルやプロジェクト規模を把握
提案力 顧客課題に合わせた人材提案を行う
信頼関係 定期訪問や紹介ルートで関係を強化

エンジニアを紹介できる企業の開拓

供給源となるSES企業や人材サービス会社との関係づくりも、重要な業務です。

エンジニア不足の状況では、安定的に人材を確保できるルートを持つかどうかが営業成果に直結します。

電話やメールを活用したアプローチから始め、信頼できる協力関係を構築していく流れが一般的です。

パートナーシップを強化することで、多様な案件に迅速に対応できる営業基盤を形成できます。

SES営業の仕事内容

SES営業の役割は単なる契約獲得にとどまらず、企業とエンジニアの双方に安心して業務を進めてもらうための調整全般に及びます。

活動の範囲は幅広く、クライアント企業に対する営業、エンジニアとの関係構築、そして契約後に発生するトラブルやクレーム処理まで多岐にわたるのが特徴です

ここでは、SES営業の代表的な仕事内容を3つの視点から具体的に見ていきます。

企業へのアプローチ

SES営業が最初に担うのは、企業と接点を持ち、ニーズを的確に把握していくことです。

新規顧客との出会いをつくる段階と、詳細なヒアリングを経て契約を結ぶ段階に大きく分けられます。

ここでの対応次第で案件成立の可能性が大きく左右されるため、営業活動の基盤ともいえる重要なプロセスです。

アポ取り

新規の取引先を広げる第一歩が、アポイント獲得です。

SES営業の場合、企業側から相談を受けることも多く、飛び込み営業に比べれば負担は小さいとされています。

しかし、適切なタイミングやアプローチ方法を誤ると関係構築に失敗するため、綿密な情報収集が欠かせません。

電話やメールを活用して効率よく候補を探り、担当者にとって価値のある提案を持ちかける姿勢が求められます。

成功の積み重ねが、次の商談につながる基盤を形作ります。

取引企業との商談

アポイントが成立すると、企業の担当者と対面で具体的な課題を確認していきます。

どのようなプロジェクトか、必要となるスキルは何かを正確に把握することが契約の前提条件です

ヒアリング内容をもとに最適なエンジニアを提案し、双方が合意すれば契約成立へと進みます。

提案段階では、条件や体制について詳細を示すことで、企業の信頼を得やすくなります。

エンジニアへのアプローチ

SES営業は、クライアントだけでなくエンジニアに対しても適切なフォローが必要です。

提案の段階で説明を行い、プロジェクト開始後も定期的に状況を確認することで、安定した稼働を支えることができます

ここでは、エンジニアとのやり取りに関する2つの役割を解説します。

エンジニアのフォロー

エンジニアがプロジェクトに参加した後も、営業はサポートを続けなければなりません。

業務上の悩みや人間関係の不安を聞き取り、必要に応じて改善に動くことが欠かせません。

定期的なコミュニケーションを通じて信頼を築き、離職や不満を未然に防ぐ姿勢が重要です。

エンジニアのキャリア形成に寄り添う対応は、企業への安定した人材提供にも直結します。

トラブル対応

契約期間中には、スキル不足や進行遅延、コミュニケーションの不一致など、様々な問題が起こる可能性があります。

営業は双方の立場を調整し、迅速に解決策を提示することが求められます。

特に納期や品質に関する問題は顧客満足度に直結するため、早い対応が不可欠です。

休日や夜間対応が発生する場合もあり、精神的な負担は大きくなります。

そこで、発生しやすい問題と対応策を事前に整理しておくことが重要です。

よくあるトラブル 発生要因の例
営業が取るべき対応 スキルミスマッチ
要件定義不足 事前ヒアリングを徹底
進行遅延 人員不足・調整不足
追加リソースや工程調整を提案 コミュニケーション不和
誤解・文化の違い 定期面談を設けて早期改善

クレーム対応

クライアントからの不満や要望が寄せられた場合、営業が矢面に立ち対応する必要があります。

放置すると契約終了や関係断絶につながるため、スピーディーかつ誠実な対応が不可欠です。

問題の原因を明確にし、改善策を提示することで信頼を取り戻す姿勢が求められます。

結果として、困難を乗り越えた経験は、営業自身の成長にも直結します。

代表的なSES企業を紹介

SES業界には数多くの企業がありますが、売上や年収水準、労働環境などで評価される代表的な企業を把握しておくことは転職活動に有効です

特に大手や優良企業は安定性や成長性が高く、キャリア形成の観点からも選択肢に入りやすい傾向があります。

以下の表では、売上や平均年収、残業時間といった指標から主要企業をまとめました。

参考のうえ各社の特徴を理解し、自分に合った選択肢を見極めることが大切です。

企業名 売上規模 平均年収 残業時間の目安 特徴
富士ソフト 約2,788億円 約590万円 中程度 独立系SIer、幅広い分野で強み
株式会社DTS 約1,061億円 約570万円前後 中程度 金融・通信・官公庁案件が中心
株式会社NSD 約780億円 約540万円前後 中程度 ITインフラ支援に強み
株式会社システナ 約754億円 約530万円前後 やや多め 未経験者育成に注力、車載ソフト開発にも強み
NSW株式会社 約462億円 約520万円前後 中程度 教育制度が充実しワンストップ体制
鈴与シンワート 約146億円 約635万円 中程度 高年収でデータセンターや基盤系に強い
ビーブレイクシステムズ

約70億円規模 約500万円前後 月17.6h ワークライフバランスが良好

中でも富士ソフトは規模が大きく、AIやIoTなど新技術分野に強い点で人気があります。

DTSやNSDは金融や官公庁といった安定市場を中心に展開し、安定感を重視する人に適しています。

システナやNSWは若手育成や教育制度に注力しており、経験を積みながら成長したい人に合致しやすいでしょう。

鈴与シンワートは平均年収が高く、待遇重視の志向に対応できます。

また、ビーブレイクシステムズは残業が少なく、働きやすい環境を求める層から注目されています。

SES営業の年収や残業の傾向

SES営業の収入は、IT業界全体の営業職と比べると若干低めで、平均はおよそ450万円程度と見込まれます。

ただし、成果によって給与が大きく変動する仕組みがあり、実力次第で大幅な年収アップを狙える点が大きな特徴です

特に歩合制を採用する企業では、契約数に比例して収入が伸び、未経験からスタートしても成果を積み重ねれば高収入を実現できます。

また、働き方の実態は会社や案件次第で大きく異なります。

トラブル対応が少なければ比較的穏やかな勤務となりますが、納期遅延やスキル不一致が起きれば残業や休日対応が発生することもあります。

企業によっては「みなし残業」を含む契約体系もあり、長時間労働が常態化する場合もあるため、転職を考える際には労働環境の確認が重要です。

項目 内容
平均年収 約450万円
年収レンジ 200万円〜800万円(トップ層は1,000万円以上も可)
未経験入社時 約300万円前後
残業の傾向 トラブル少なければ少なめ/問題発生時は夜間・休日対応あり
長時間労働の例 人材不足により月200時間を超えるケースも存在

SES営業のメリット・デメリット

SES営業への転職を検討する際には、どの要素を重視するかによって適性や満足度が大きく変わるため、メリットとデメリットの両方を整理することが重要です。

SES営業のメリット

SES営業で得られるメリットは、働き方の柔軟さとキャリア形成の選択肢の広さに集約されます。

営業職でありながら、顧客からの依頼で案件が決まることも多く、契約のハードルは一般的な新規営業より低めです

そのため成果を上げやすく、ストレスを抑えつつ働ける点が評価されています。

さらにIT知識やマネジメント力を培うことで、ITコンサルタントや起業といった多様なキャリアの道を切り開く可能性が広がります。

以下では、具体的なメリットを2つに分けて紹介します。

トラブルがなければ忙しくない

エンジニア需要が安定しているため、案件が順調に進んでいる時期は営業活動の負担が軽くなります。

特に新規営業の比重が少ない企業では、既存顧客からの依頼で案件が進むことが多く、日々の業務に追われにくい環境を実現できます

  • エンジニア需要が高く受注しやすい
  • 既存顧客からの紹介が多い
  • 新規営業の比重が低い企業も存在する

キャリアアップが望める

SES営業を経験することで、IT業界に関する幅広い知識やマネジメント力を培うことが可能です。

培ったスキルは、管理職やコンサルタントといったポジションへの道を開くきっかけとなります。

また、独立してSES企業を立ち上げる選択肢も現実的です。

経験を積み重ねるほど将来の選択肢が拡大するため、成長意欲のある人にとっては大きな魅力となります。

SES営業のデメリット

一方で、SES営業には克服すべき課題もあります。

契約が取りやすい分、営業スキルが伸びにくい傾向や、業務範囲が広すぎて負担が大きくなる側面が挙げられます

働きやすさだけでなく、自身のスキルやキャリアに与える影響を理解しておくことが必要です。

営業スキルが身に付きにくい

エンジニアの需要が常に高いため、契約交渉や新規開拓の難易度が低くなりやすい点が特徴です。

結果として、営業力を磨くために必要な提案力や交渉力を深める機会が不足しがちです。

他業界への転職を考える場合、営業経験として評価されにくい恐れがある点に注意しましょう。

業務の幅が広すぎる

SES営業は、案件獲得からエンジニアフォロー、トラブル対応まで多岐にわたる役割を担います。

業務が重なれば残業が増えやすく、負荷が高くなることも少なくありません。

特に人員不足の企業では、過剰な負担を抱えるリスクが高まります。

SES営業に向いている人の特徴

SES営業で活躍するには、営業力だけでなく調整力や学習意欲といった複合的な要素が必要です。

特に顧客やエンジニアとの信頼関係を築きながら成果を出せる人物は評価されやすく、安定したキャリアにつながります

以下では、SES営業に向いている人に共通する4つの特徴について掘り下げていきます。

報連相への意識が高い

クライアントやエンジニア、自社スタッフとの情報共有を正確に行えることは、SES営業において極めて重要です

小さな変化でも素早く共有できれば、大きなトラブルを未然に防ぐことが可能です。

反対に連絡不足や報告漏れは、認識の齟齬を広げて信頼を失う原因になりかねません。

報連相を徹底できる人材は、案件全体の流れをスムーズにし、営業としての存在感を高められます。

積極的に報告や相談を行う姿勢は、社内外で信頼される土台になります。

IT関連のサービスや業界に興味がある

IT分野は技術の変化が速く、常に新しい知識を取り入れる姿勢が欠かせません。

SES営業は専門性を扱うため、サービスやシステムへの関心が深ければ深いほど有利になります。

常に最新のトレンドを追うことができる営業マンは、クライアントとの商談で課題を引き出しやすく、より的確な人材提案が可能です。

さらに、自発的に学ぶ姿勢は社内でも評価され、キャリアアップにつながります。

技術への好奇心が強い人ほど、変化の激しいIT業界で活躍しやすい傾向があります。

メンタルが強い

クライアントからの要望やエンジニアの状況調整、予期せぬトラブルなど、SES営業は精神的な負荷に直面する場面が多くあります。

ストレスを抱えながらも冷静に課題を整理し、解決策を導ける力が成果を左右します。

ストレス環境を乗り越えた経験は営業としての成長につながり、他業界に転職した際にも強い武器になります。

コミュニケーションをとるのが得意

SES営業は顧客やエンジニアと接する機会が非常に多く、会話や調整を通じて関係を築く力が求められます。

相手の立場に配慮しながら本音を引き出せれば、案件はスムーズに進みやすくなります。

交渉や相談対応を積み重ねることで信頼を獲得し、結果的にプロジェクトの安定稼働に貢献できるでしょう。

人とのやり取りを楽しめる人は、強みを活かして営業職の中でも特に成果を出せるポジションに立てます。

SES営業に向いていない人

SES営業は幅広い調整力や人材への配慮を必要とするため、すべての人に適した職種とは限りません。

営業職として活躍できる資質を持っていても、SES特有の環境や業務の性質に合わない場合、負担が大きくなり成果を出しにくくなります。

ここでは、SES営業に向いていない人の特徴を具体的に見ていきます。

会社の利益を優先しすぎる

SESの事業は、エンジニアを現場に送り出して稼働してもらうことで成り立ちます。

利益だけを考えてマッチングを強行すれば、エンジニアの不満や離職につながる恐れがあります。

短期的に成果が上がったとしても、長期的には組織の信頼を損なう原因となりかねません。

エンジニアの不満や離職に繋がる行動例
  • エンジニアの希望を無視して案件を決定する
  • スキルに合わない現場に無理にアサインする
  • 短期利益を優先し長期的な信頼を軽視する

営業担当者が利益だけを追求する姿勢では、健全な関係は維持できません。

エンジニアと企業双方のバランスを重視する視点が必要です。

営業スキルがない

SES営業は、企業にアプローチして案件を獲得し、エンジニアを適切に提案してマッチングを成立させる仕事です。

そのため、顧客へのヒアリング力や課題を整理して解決策を示す提案力、そして契約へと導く交渉力が欠かせません

基本スキルが不足していると、顧客のニーズを正しく把握できず、エンジニアのスキルとのミスマッチを招く可能性があります。

結果として信頼を失い、長期的な取引に発展しにくくなるのです。

また、営業力が弱い場合、既存顧客への依存度が高まり、新規開拓や案件拡大に結びつけられません。

SES業界は需要が高いため比較的案件を獲得しやすいとはいえ、スキルがない営業は成果を上げるのに苦労しやすい傾向があります。

エンジニアに気遣いできない

SES営業はエンジニアを「商品」として扱う面がありますが、実際には一人ひとりのキャリアやモチベーションを尊重する姿勢がなければ長期的な成果につながりません

現場での相談を無視したり、トラブルが起きてもフォローを怠ったりすれば、不満は積み重なり離職リスクが高まります。

エンジニアが辞めてしまえば営業としての成果も失われ、企業側からの信頼も低下します。

営業担当者に必要なのは案件に送り込むことだけではなく、配属後のフォローや定期的なヒアリングを通じて働きやすい環境を維持することです。

連携ができない

SES営業はクライアントや自社のエンジニア、協力会社など複数の関係者と並行してやり取りを進めます。

そのため情報共有や認識合わせを怠ると、進行中の案件で食い違いが生じやすくなります。

特にクライアントとの認識とエンジニア側の準備が一致していない場合、トラブルの原因となり契約関係が揺らぐかもしれません

スムーズに案件を回すためには、自分だけで判断せず、必ず関係者と共有しながら進める姿勢が求められます。

さらに、社内チームとの協力を怠ると、営業が孤立し負担を抱え込みやすくなる点も課題です。

調整役としての自覚を持ち、全体を見渡して動ける人が成果を上げやすいのに対し、連携を軽視する人は信頼関係を築けず、結果として長期的なキャリア形成も難しくなります。

SES営業のキャリアプラン

SES営業の経験は、幅広いスキルに直結するため将来の選択肢が豊富です。

人材関連の仕事やITコンサルタント、さらには独立起業など複数のキャリアが考えられます。

営業経験に加え、エンジニアとの関係構築やマネジメント力を磨くことで、多様なキャリアを築ける点が大きな魅力です

人事や採用担当

SES営業は日常的にクライアントの人事担当者や採用部署と関わります。

そのため採用フローの知識が自然と身に付き、企業の人材戦略への理解が深まるでしょう。

さらに、エンジニアのスキルや希望条件を把握してきた経験は、社内採用活動での候補者評価にも活かせます

採用難が続く多くの企業において、SES営業経験者は即戦力として評価されやすい存在です。

ITコンサル

SES営業で培ったIT知識と課題解決力は、ITコンサルタントの仕事に直結します。

クライアントの要望を整理し、適切な技術提案を行ってきた経験は、企業の業務改善や経営課題の解決に役立ちます。

ITコンサルは専門性が高く難易度も高い職種ですが、その分成果が収入に直結するため、モチベーションを高く保てる環境です。

SES営業を経てITコンサルへ転身する人も多く、キャリアの選択肢として非常に現実的です。

SESでの起業

SES営業のキャリアを積んだ後、自ら企業を立ち上げるという道も存在します。

ビジネスモデルがシンプルで参入障壁が比較的低いため、独立を目指す人にとって魅力的な選択肢です。

ただし、起業後は営業力に加えてマネジメント、資金繰り、人材確保など多面的な能力が求められます。

項目 起業に必要な要素 ポイント
市場調査 IT人材需要や競合分析 成長分野を狙う
営業力 案件獲得と関係構築 独自の強みを打ち出す
マネジメント 社員や契約エンジニアの管理 信頼構築が収益安定に直結
資金確保 運転資金や初期投資 リスクを見越した計画が必須

起業を成功させるには、SES営業で培った経験を土台にしつつ、多角的なスキルを強化する必要があります。

SES営業の代表的な転職先

SES営業で培った経験は幅広い業界で活用できます。

特にIT領域との親和性が高い職種や営業力を必要とする分野では、即戦力として採用される可能性が大きいでしょう。

ここでは代表的な転職先を4つに分け、それぞれの特徴や活かせるスキルについて解説します。

SaaS系の会社の営業職

SES営業で磨いた顧客折衝力や課題ヒアリング力は、SaaSのインサイドセールスやカスタマーサクセスに直結します。

特にスピード感を持って案件に対応した経験は、短期サイクルで商談を進めるSaaS営業に適しています

成果が評価されやすい環境であるため、キャリアアップを狙う人にとって有望な選択肢です。

システム開発会社の営業職

SES営業で培ったIT知識とエンジニア調整力は、システム開発会社でも強みを発揮します。

特に、自社開発システムの提案営業では、顧客の要望を引き出す力や開発者とクライアントを結びつける調整力が重視されています。

SES営業経験者は、すでにこれらのスキルを備えていることが多いため、システム開発会社でも即戦力として活躍できる可能性が高いといえるでしょう。

同業他社

SES営業からの転職でもっともハードルが低いのは、同業のSES企業です。

即戦力として扱われやすく、待遇の改善や案件規模の拡大を求めたい場合、最も現実的な選択肢になるでしょう。

同業他社を選ぶメリット
  • より規模の大きな企業で豊富な案件に関われる
  • 元請けや還元率の高い企業に移れば収入アップも可能
  • 業務内容が大きく変わらないため早期に活躍できる

経験をそのまま活かせるため、安定志向の人にも適しています。

ITコンサルタント

SES営業の経験は、ITコンサルタントへの転身にもつながります。

顧客の要望を的確に整理し、最適なソリューションを提案する力はコンサル業務に直結します。

経営課題や業務改善に踏み込むため難易度は高いものの。

成果に応じて高収入を得られる環境です。

IT知識に加えて、業界ごとの専門性を学ぶ意欲があれば挑戦可能なキャリアです。

SES営業への転職が未経験にもおすすめな理由

IT業界は慢性的な人材不足が続いており、SES営業職は未経験者にも門戸が開かれています。

学歴や職歴に関係なく、意欲や学習姿勢を評価する企業が多く、キャリアチェンジを検討している人に適した環境です

さらに、企業によっては研修制度やOJTを整えており、基礎からIT知識を学びながら実務経験を積むことが可能です。

営業経験の有無に関わらず挑戦できる点は、他の職種にはない大きな強みといえます。

おすすめ理由 説明

人材不足で需要が高い ITエンジニア不足が続き、未経験者でも採用のチャンスが広い
研修制度が整っている 入社後に基礎知識や営業スキルを身につけられる環境が多い
成長産業で将来性がある IT市場拡大により安定したキャリア形成が可能
意欲や学習姿勢が評価される スキル不足よりもポテンシャルや学ぶ姿勢が重視されやすい

SES営業に転職する基本的な流れ

SES営業への転職を成功させるためには、計画的なステップを踏むことが重要です。

自己分析や業界研究に始まり、応募書類の準備や面接対策、キャリアプランの構築まで順序立てて進めることで、採用担当者に明確な意欲と適性を示せます。

ステップ

  • 自己分析 過去の経験や強みを整理し、転職理由や適性を明確化する
  • 業界リサーチ SES営業の求人傾向や待遇を調査し、方向性を定める
  • 応募書類作成 履歴書・職務経歴書に営業経験やIT知識を具体的に記載する
  • 面接対策 営業スキルと学習意欲を具体例とともに伝える準備を行う
  • キャリアプラン提示 入社後の成長イメージや将来の目標を明確に示す

SES営業の転職におけるアピールポイント

SES営業を経験すると、どの業界でも評価される力を培えます。

ここでは具体的なアピール要素を整理し、それぞれがどのように評価されるかを解説します。

コミュニケーション力

SES営業は顧客との商談やエンジニアのフォローなど、多くの関係者と関わります。

相手の課題を正確に把握し、解決策を分かりやすく伝える力は、営業だけでなく他業界でも高く評価されるでしょう

さらに、信頼関係を築くための共感力や傾聴力も自然と身に付きます。

言葉の使い方や情報整理の仕方を工夫できる人は、面接や職務経歴書でも強力なアピールが可能です。

スピード感

急な案件依頼やトラブル対応が発生するSES営業では、迅速かつ正確に行動する力が磨かれます。

短い時間で状況を整理し、最適な対応策を打ち出せる人は、どの職場でも重宝されるでしょう

スピード感は単に早さではなく、優先順位を見極め効率的に動く力を意味します。

行動力を裏付ける具体的なエピソードを示せば、説得力を高められます。

情報収集能力

SES営業は、クライアントの業界動向や必要スキルを把握しなければ案件を成功に導けません。

そのため、日常的に情報収集を行う習慣が培われます。

項目 活かせる場面 効果
業界動向の把握 顧客課題を深く理解する 提案の精度が上がる
技術トレンド理解 エンジニアと円滑に会話 信頼関係の強化
顧客情報収集 ヒアリングの質を高める 成約率向上

常に情報を集める姿勢は、新しい環境に早く順応できる強みとして転職活動でアピール可能です。

学び続ける力

IT業界は変化が速いため、継続的な学習意欲を持つ人は評価されやすいでしょう。

資格取得や独学による知識習得は、自己成長を裏付ける証拠になります。

面接時には、具体的な学習内容や成果を語れると説得力が増すでしょう。

自ら新しい知識を取り入れ、実務に応用できる力は、SES営業以外のキャリアでも高く評価されます。

SES営業への転職を成功させるには

SES営業から転職を実現するためには、目的を明確にし、適切な準備を重ねることが欠かせません。

まず、転職理由を前向きに整理することが重要です。

「スキルを活かして成長したい」「新しい分野に挑戦したい」といった姿勢を伝えることで、採用担当者にポジティブな印象を与えられます

また、SES営業で培った強みを具体的に洗い出し、どのように転職先で役立てられるかを示すこともポイントです。

加えて、応募先の企業を選ぶ際には、下請けの構造やエンジニアへの還元率、口コミなどを確認し、働きやすさを見極めることが大切です。

資格取得やマネジメント経験を積んでおくことも市場価値を高める要素になります。

計画的な準備と正確な自己分析を組み合わせれば、自分に合った企業と出会える可能性は格段に高まります。

【例文付き】SES営業への転職に役立つ志望動機

志望動機を伝える際は「なぜSESを選ぶのか」「なぜその企業なのか」「自分のスキルをどう活かすか」を整理することが欠かせません

面接官は応募者の熱意と具体性を重視するため、言葉に裏付けを持たせることが必要です。

以下では、異なる背景を持つ人に向けた志望動機例を紹介し、それぞれの強みを解説します。

例文1:営業経験を持つ人向け

私は法人営業で培った課題解決型の提案力を、IT分野で活かしたいと考えSES営業職を志望しました。

これまで顧客の要望を丁寧に引き出し、課題を整理した上で解決策を提案してまいりました。

今後はIT知識をさらに深め、技術者と企業をつなぐ橋渡し役として貢献していきたいと考えております。

営業経験を軸に転職する人は、既に持っている「提案力」や「交渉力」を強調するのが効果的です。

加えて「IT知識を学ぶ姿勢」を示すことで、未経験でもポテンシャルを評価されやすくなります。

例文2:未経験から挑戦する人向け

前職では食品メーカーの広報として商品PRを担当し、その中で培った説明力や企画力を身につけました。

これらの経験を、SES営業における顧客への提案活動にも活かしていきたいと考えております。

現在はITパスポートの取得を目指して学習を進めており、基礎知識を習得しながら成長していきたいと思っております。

未経験者は「今取り組んでいる学習」を具体的に伝えることで、学ぶ意欲を採用担当者に示せます。

過去の職務経験とSES営業をつなげる工夫も重要です。

例文3:キャリアアップ志向の人向け

私はSES営業で培った顧客対応力やエンジニアフォローの経験を活かし、将来的にはITコンサルタントとして企業の課題解決に携わりたいと考えております。

御社は幅広い業界の案件に関われる環境が整っているため、自身のキャリアを段階的に高めていくうえで最適な環境であると感じ、応募いたしました。

キャリアアップを狙う場合は「中長期的なビジョン」を明示するのが効果的です。

採用側に「成長意欲が高い人材」と印象付けられ、組織の成長にも貢献できると伝わります。

例文4:企業理念に共感する人向け

私は御社の人材を大切にする理念に強く共感しています。

これまでエンジニアや顧客と長期的な関係を築く姿勢を大切にしてきたため、その考え方と合致していると感じました。

SES営業として、エンジニアの成長を支えつつ企業の課題解決に貢献できるよう尽力してまいります。

企業理念や社風に共感する点を示すことで「応募企業で働きたい理由」が明確になります。

他社との差別化につながり、志望度の高さをアピールできます。

SES営業への転職にはエージェント利用もおすすめ

SES営業への転職を検討する際には、自分一人で求人を探すよりも専門的なサポートを受ける方が効率的です

特に未経験者や20代の転職希望者にとって、適切な企業選びや選考対策は悩みの種になりがちです。

アゲルキャリアでは、専任のキャリアアドバイザーが面談を通じて希望や適性を丁寧に把握し、最短で1週間以内に内定獲得を目指せるよう支援を行っています。

完全無料で、応募書類の添削や面接対策といった選考支援も受けられるため、初めて転職活動をする人でも安心です

実際に第二新卒や既卒のサポート実績も豊富であり、キャリアの方向性に迷っている人にも適しています。

SES営業のようにスピード感が求められる転職活動では、効率良く情報を得られる環境が成功につながります。

キャリア形成を本気で考えるなら、アゲルキャリアを利用して自分に合った企業との出会いを目指すことが効果的です。

まとめ

SES営業は、エンジニアと企業をつなぐ調整役として重要な役割を担います。

仕事内容はアポイント取得から商談、エンジニアの紹介・フォロー・トラブル対応まで幅広く、スピード感や柔軟性が求められます。

年収は成果に左右されやすいものの、キャリアを積めば高収入や独立起業も視野に入れられる点が大きな魅力です。

また、SES営業で培えるコミュニケーション力や情報収集力は、SaaS企業やシステム開発会社の営業職、さらにはITコンサルタントといった他職種でも活用できます

未経験者にとっても挑戦しやすい環境であり、継続的な学びを意識することで市場価値を高められます。

転職を成功させるためには、前向きな志望動機を明確にし、選考対策を計画的に進めることが重要です。

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戸嵜 滉大監修者

キャリアアドバイザーとして、これまでに累計1,000人以上のキャリア支援を経験。
人事や採用代行、採用コンサル、法人対応など幅広く携わってきました。

その後はマーケティングの世界に転身し、メディア運営やコンテンツ制作に取り組んでいます。
個人の転職支援から企業の採用まで両方の現場を見てきた経験をもとに、読者にとって役立つリアルな情報をお届けしています。

転職でお困りの方はぜひご相談ください。

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