【年収1,000万も夢じゃない?】不動産の営業は稼げるってホント?
はじめに
就活を迎える学生さんの中には、とにかく高収入を目指したい、若いうちから年収1,000万円を得たいと考えている方もいるかもしれません。
高収入を目指す方に人気なのが不動産業界です。
不動産業界は高収入なイメージがあり、中でも営業職は成果によって大きな収入を得ることができると期待できる人気職種です。
多少忙しくても、とにかく高収入を得たいという就活生のあなたに、実際どのくらい稼げるのか、不動産営業の特徴や魅力、向いている人について紹介していきます。
不動産の営業は実力次第で稼げます!
不動産の営業は実力次第でいくらでも稼げる魅力的な職種です。
といっても、本当にそうなのか、実際のところが気になることでしょう。
不動産業界といっても業種も複数あり、どの業種で営業をするのかによっても差が出ます。
また、報酬体系や歩合の割合によっても差が出るため、就職する企業にも左右されます。
詳しく紐解いていきましょう。
不動産の平均年収
不動産業界や不動産営業が稼げるかどうか、実際のところを知るために、まず気になるのが、実際に働いている人たちがどのくらいの年収を得ているのかです。
平成30年度国税庁「民間給与実態調査結果」によれば、不動産業界の平均年収は446万円です。
思ったより低いと感じるかもしれません。
もっとも、これはあくまで平均であり、インセンティブ給のない事務職である場合や成果が出せず、低年収にとどまっている人も含まれています。
実際、成果が上げられずに辞めてしまう人も少なくありません。
年収1,000万やそれを超える稼ぎをしている人がいても、成果が出せない人や比較的インセンティブ給が低い、不動産賃貸営業のケースなども含まれているので、業界全体の平均年収が低いからといって、やっぱり稼げないのかと決めつけることはできません。
不動産の営業が稼げるわけ
業界を問わず、営業職というのは、成果によって左右されるインセンティブ給の割合が大きいので、成果が出せる人は稼げる職種です。
中でも、不動産営業職は稼げると言われています。
1つの理由は不動産という商材の価格が高額であるからです。
また、不動産の営業が稼げる理由は、企業の中小・大手によって変わってきます。
企業規模によって稼げる理由が変わるのはなぜか、続いて見ていきましょう。
中小企業の場合
不動産会社でも中小企業の場合は、成果報酬の割合が高く、固定給は低いという特徴があります。
一般的に営業職の給与体系は、月給=固定給+成果報酬で構成されます。
固定給は成果に関わらず支払われる給与で、成果報酬は各自の営業成績に基づき支払われる部分です。
中小企業の場合、固定給を抑えて、成果を出せば収入がアップする給与体系のところが多くなっています。
成績によって年収が非常に高くなる年もあれば、非常に低くなる年もありますが、営業力を磨くことで上限なく高収入を目指せるのが魅力です。
大企業の場合
大企業ほど稼げると思われそうですが、成果が出せる人は実は中小企業より稼げないケースもあります。
なぜなら、固定給の割合が高く、成果報酬部分が低いからです。
プレジデントオンラインによる、不動産業界、全上場企業の「平均年収ランキング(2018年版)」を見てみましょう。
1位はヒューリックで1,530万円
業績の拡大に伴い1,100万円から年々アップし続け、1,500万円を突破しました。
2位は日本商業開発で 1,368万円
「JINUSHIビジネス」と命名した独特の事業を展開しており、前年度から388万円も増えています。
3位は財閥系の三菱地所で1,229万円
前年比38.5万円と微増にとどまります。
4位は東急不動産HDで1,194万円
5位は財閥系の三井不動産で1,112万円
売上高が業界トップでありながら、前年比29.1万円ダウンしました。
前年度比で従業員が約130人増えたため、人件費総額は増えてたことも影響しています。
6位はランドビジネスで1,035万円
7位は野村不動産HDで1,013万円
8位はいちごで992万円
財閥系の住友不動産は56位で649万円にとどまりました。
財閥御三家の三菱地所や三井不動産に比べて、大きく下回っていますが、これは従業員数が多いことが平均額を押し下げる大きな原因になっています。
一方、2位の日本商業開発、6位のランドビジネス、8位のいちごは、上場大手といっても、従業員数が少数に限定されている企業です。
少人数運営と開発土地の仕入れから不動産資産の向上、売却益の確保など専門性の高さが平均年収の高さに反映されました。
この点、大企業においては、従業員数が多いほど固定給を払う人件費が増えるため、成果報酬の歩合も低めに設定されがちです。
つまり、自分の成果が成果が出せない人の固定給に回されるという形です。
不動産業界の平均年収より高い収入を、安定して稼ぎたい人は大手企業がおすすめですが、実力勝負でグングン年収を伸ばしたいなら、中小企業か少数精鋭の大企業がおすすめです。
不動産営業の特徴
不動産営業は成果次第とはいえ、成果が出せれば、稼げることがおわかりいただけたでしょう。
もっとも、業種によっても成果報酬に差が出るので、具体的に不動産の特徴を確認することが大切です。
不動産営業の3つの種類
不動産営業は大きく3つの種類があり、仕事内容が変わります。
賃貸仲介、販売、販売仲介について、仕事内容を確認していきましょう。
1.不動産賃貸仲介
不動産賃貸仲介は部屋を借りたいと店舗に訪れた人に物件を案内し、賃貸契約に至ると会社に支払われる仲介手数料の何割かがインセンティブ給として支払われます。
その割合は会社によって大きく異なり、3%~20%など幅広いので注意しましょう。
仲介手数料は通常、家賃の1ヶ月分なので、たとえば、家賃10万円の物件の契約を得れば、仲介手数料は10万円、インセンティブ給の割合が20%なら2万円です。
月に100万円の売上が出せた場合はインセンティブ給が20万円、これに固定給が15万円だとすれば、月給は35万円になる計算です。
飛び込み営業をかけないので重いノルマはありませんが、引越しシーズンは稼ぎ時、それ以外のシーズンは月給が低めになることもあります。
2.不動産販売
不動産販売はマンションディベロッパーやハウスメーカーなど、会社が直接売主となる業種の営業職です。
自分から営業をかけ、かつ1契約あたりの単価が高く、インセンティブも高いので稼ぎたい人におすすめします。
5,000万円のマンションが売れて、インセンティブ給が2%だとすれば、それだけで100万円が入る計算です。
毎月1件だけの成約だとしても、インセンティブ給だけで1,200万円が稼げます。
高額な買い物になるため、提案力が必須となり、住宅ローンの知識や税金の知識、ライフプランなど幅広い知識を磨くことが必要となります。
3.不動産売買仲介
不動産を売りたい人と買いたい人の仲立ちをする営業で、売主側もしくは買主側から仲介を依頼されて、価格交渉などの条件交渉を行い、お互いが合意に至れば、売買契約の手続きなどをサポートします。
会社には仲介手数料が入り、一般的に物件価格の3%+6万円です。
5,000万円の不動産を売った場合、会社に入る仲介手数料収入は約168万円、インセンティブ給が20%なら、約30万円が得られます。
月に1億5,000万円売り上げれば90万円、インセンティブ給だけで年収1,080万円が目指せます。
不動産営業の魅力
不動産営業の仕事を成果だけ求めていると、プレッシャーで辛くなる方もいるでしょう。
仕事を続けていくモチベーションを維持するには、魅力も感じなくてはなりません。
人の生活に関わる
人の生活、人生に関わる仕事である点が魅力の一つです。
人の生活に欠かせない「衣食住」のうち、「住」に関わる仕事であり、生活の本拠となる場所の提案、販売ができます。
人々が安らぎを得られる場所、家族が憩う場所を自らの手で提案できます。
売買の場合、マイホームは人生で一番大きな買い物とも言われており、人の人生に関わる選択に関わる仕事です。
責任も大きい分、やりがいや達成感が得られます。
規模が大きい仕事
扱う商材が戸建てやマンションであり、1契約あたり、数千万円から億クラスの金額を動かすことができます。
投資物件や事業用物件に至れば、数億円単位の大きなお金を動かす仕事に携われます。
規模が大きい仕事に携われるのは、魅力の一つです。
しかも、不動産は長く残るものであり、マンションなどは地域のランドマークになることも少なくありません。
地域に名を刻むような建物を売買できるのも魅力です。
成果によって大きなリターンが得られる
営業の3つの種類でもご紹介しましたが、成果を上げると、大きなリターンを得られるのは大きな魅力の一つです。
成果を出せれば良いので、年齢や経験などは関係ありません。
新卒でも高収入狙うことができます。
新卒の一般的な平均年収は中小企業で270万円ほど、大企業でも360万円程にとどまりますが、不動産営業で成果を出せれば、新卒1年目でも1,000万円プレイヤーが目指せます。
専門知識が身につく
高額な商材を扱うからこそ、顧客も慎重になります。
また、ほかの物件と比較するケースも多く、自社の物件や自社が紹介する物件で成約してもらうためには、顧客が知りたい情報をきめ細やかに提供したり、アドバイスを与えたり、納得のいく提案ができなくてはなりません。
そのために知識も磨く必要があり、不動産や税金、住宅ローンのような専門知識が身につきます。
宅建の資格も基本的には必須で、取得費用を全額支援してくれる会社や受験対策をサポートしている会社も多いです。
不動産営業に向いている人とは
では、そもそも、不動産営業に向いているのはどんな人でしょうか。
以下の条件に当てはまる自信がある人は、高収入を目指せるかもしれません。
コミュニケーション能力が高い
コミュニケーション力は不動産営業に限らず、どんな営業でも必要ですが、特に不動産営業では柔軟で、きめ細やかで親しみやすさも兼ね備えたコミュニケーション力が求められます。
マンションや戸建てなどマイホーム売買や賃貸の取引相手は、個人客となります。
法人客のようなビジネスライクなコミュニケーション力ではなく、より親しみやすく、相談しやすく、しかも信頼されて、頼りになることがポイントです。
顧客のニーズを汲み取り、そのニーズにあった物件を紹介する力が必要です。
自主的に動ける人物
顧客から問い合わせがあった物件だけ機械的に紹介する、顧客から要望があったら内覧に同行するといった受動的な対応ではなく、自主的に熱意を持って働けば、顧客からも頼られて評価されます。
あの営業担当者から買いたい、借りたい、頼みたいとなることや成約した顧客から別の顧客を紹介してもらえることもあります。
顧客のニーズに合った物件を細かく探してどんどん紹介していく、フットワークが軽く、内覧案内をするなど、顧客の求めていることを先読みして自主的に動けることが必要です。
土日休みにこだわらない人
不動産会社は一般の人が休みの日が繁忙期になります。
不動産会社の多くは水曜定休となっており、土日や祝日は稼ぎ時です。
最近では夜遅くまで営業している賃貸仲介会社や、マンション販売会社なども増えており、仕事終わりに家を探す人やモデルルームを見て回る人の対応もしています。
土日休みを希望している場合や残業はしたくない、夜は早く帰りたいなどワークライフバランスを重視している人には向いていないでしょう。
おわりに
不動産営業は能力次第で、未経験であっても際限なく高収入を見込める職種です。
とにかく稼ぎたいという人にはおすすめな仕事と言えます。
不動産賃貸仲介、不動産販売、不動産販売仲介といった種類があります。
どのくらい稼げるかは企業の規模や、インセンティブ給の割合によっても異なるため、じっくりリサーチすることがおすすめです。
もっとも、ワークライフバランスを重視している人には向いていません。
成果を出して稼ぎたいけれど、土日休みにしたいといった方は、ほかの業界の営業をあたってみましょう。
不動産営業以外で高収入を目指したい人は、こちらの記事を参考にしてください。
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