大学中退者と第二新卒の関係|転職成功のコツについて

大学中退者と第二新卒の関係|転職成功のコツについて

目次
  1. はじめに
  2. 【大学中退と第二新卒の関係】基本的な概念
  3. 【大学中退と第二新卒の関係】第二新卒扱いになることも
  4. 【大学中退と第二新卒の関係】そもそも第二新卒とは?
  5. 【大学中退と第二新卒の関係】中退者の実情
  6. 【大学中退と第二新卒の関係】大卒との比較
  7. 【大学中退と第二新卒の関係】メリット・デメリット
  8. 【大学中退と第二新卒の関係】転職のポイント
  9. 【大学中退と第二新卒の関係】転職の心構え
  10. 【大学中退と第二新卒の関係】企業の傾向
  11. まとめ

はじめに

過去に大学を中退したことがあり、かつ最初に勤めた企業を比較的早い段階で退職している場合は、第二新卒者に該当するのでしょうか。

第二新卒者自体が、新卒で入社した会社を早期退職した方に該当する概念であるため、いまいち線引きが曖昧になっている、という方も多いかもしれません。

そこで今回は、大学中退者と第二新卒の関係について解説します。

大学を中退した状態で転職活動を進める際のコツも紹介しているので、自身の現状を整理しながら参考にしてください。

【大学中退と第二新卒の関係】基本的な概念

高等学校を修了した後、大学に進学したものの途中で退学した方の最終的な学歴は「高等学校卒業(高卒)」です。

そのため、求人募集が四年制大学または短期大学、専門学校の卒業者を必要としている場合、応募は難しいでしょう。

新卒の採用対象とは異なり、主に既卒者としての就職活動が求められます。

一方で、公には、高等学校を卒業してから3年間は新卒とみなされるとされています。

しかし、実際には、大学を途中で退学した方を新卒と認識している企業は少なく、むしろ中途採用の対象となりがちです。

この状況を考えると、大学を途中で退学した人と、一度就職したものの短期間で退職した人(通常、第二新卒と呼ばれる)は同じではありません。

大学を途中で退学した後に就職し、その後すぐに退職しても「第二新卒」としてみなされない可能性が高いと言えます。

【大学中退と第二新卒の関係】第二新卒扱いになることも

大学を途中でやめた人が「第二新卒」として見なされる状況は、新卒で職に就いた後2〜3年で再び就職市場に出る場合や、卒業後2〜3年のブランクを経て就職を目指す場合が該当します。

前述の通り、大学を中退した人でも最終学歴は高校卒業となります。

そのため、公式には高校卒業から3年間は新卒として扱われます。

しかし、現実には、大学を中途でやめた人を新卒として見ている企業は少なく、あくまで中途採用の枠で採用されるでしょう。

一方「大学院」を途中で退学した人については、基本的には既卒とみなされます。

それでも、大学を卒業してから3年以内であれば、新卒として扱われることが増えてきました。

【大学中退と第二新卒の関係】そもそも第二新卒とは?

そもそも、第二新卒という枠組みの概念が曖昧という方もいるかもしれません。

「第二新卒」という言葉は、学校を出てすぐに働き始めたが、短期間(大体1年から3年)で転職を考える人々を指す用語です。

厳密な定義は存在しませんが、一般的には新卒で就職した後、3年以内の社会経験を持つ若い職業人を指して使われます。

このカテゴリに入る人々の年齢は、4年制大学を卒業した場合はおおよそ25歳前後、高校を卒業した場合は20歳前後となります。

新卒採用の人員が足りない状況や早期退職者が増えている現状では、企業にとって第二新卒採用は利点を持っています。

一方で、求職者にとってもメリットがあるのです。

それは、基本的なビジネスエチケットが一定程度身についているため、企業からの採用ニーズが高く、転職活動を円滑に進めやすいことです。

【大学中退と第二新卒の関係】中退者の実情

では、実際に大学を中退しており、かつ最初に入社した企業を早期に退職して転職活動を進めている人材の事情はどうなっているのでしょうか。

ここでは大学中退者の実情について、割合や転職ニーズの視点から解説します。

割合

文部科学省のデータによれば、2021年度末における大学の中退生の比率は全学生の約2%となっています。

令和3年度における大学を途中でやめた学生の数は57,875人で、全学生数に対する比率はわずか1.95%でした。

中退の理由については、他の学校への転校が16.3%、学生生活への適応不足や学業に対する意欲の減退が15.7%となっています。

さらに、大学を途中でやめた学生の就職成功率は約34%で、その中でも正規雇用となる比率は26.4%です。

非正規雇用の比率は45.7%で、未就職者は13.9%となっており、中退生の50%以上が正規雇用に就くことはできていません。

転職ニーズ

「大学を中退した」というと聞こえが悪いかもしれません。

ただし、以下に挙げる理由から大学中退者を採用することが、企業側にとってニーズがあると言える側面も0ではありません。

例えば、学歴に関係なく経験を積むことができる業界では、多くの能力を身につける可能性が広がります。

早期に実務経験を積む環境を構築できるので、同世代と比べて早くキャリアを発展させることができるでしょう。

また、大学中退者は自身の学歴にコンプレックスを持つ人が多い傾向にあり、雇用企業に対して感謝の気持ちを持ちやすいという特性があります。

そのため、愛社精神が湧きやすいと判断され、優遇する企業も少なからず存在するでしょう。

加えて、すぐに入社できる環境であるため、スピード感を持った採用を行う企業にとって大きなメリットです。

【大学中退と第二新卒の関係】大卒との比較

大学を中退した人と、大学を卒業した人には、どのような違いがあるのでしょうか。

ここでは、大学中退者と卒業者の比較を、学歴・就職率・収入の視点から解説します。

学歴

大学を中退した人々の最終的な学歴は「高校卒業」ですが、大学を卒業した人々の最終的な学歴は「大学卒業」です。

大学を中断した人々は、大学卒業・短期大学卒業・専門学校卒業以上が要件となる仕事にはエントリーできません。

また、卒業予定の新卒生とは異なり、一般的には卒業済みの立場から就職活動を進めます。

大学を中断した人々の学歴が高校卒業となると、学歴を問わない企業でも、注目を集める企業では大学卒業以上の競争相手が多く応募するため、選抜過程で不利な立場になる可能性が高いでしょう。

就職率

文部科学省のデータによれば、大学を中退した人の就職確定率は76.1%で、対して大学を卒業した人のそれは90.9%と、大きな差が見られます。

また、労働政策研究・研修機構の集計によれば、大学を中退した人の就職率は33.9%であり、同年代の大学卒業者の正規雇用率は69.1%と、大卒者に比べてかなり低い結果となっています。

大学を途中でやめた人は学歴的には高校卒業者と見なされるため、大学卒業以上を要件とする企業への応募は難しくなるでしょう。

また、応募可能な企業が高校卒業以上を条件とするものに限られるため、就職活動における選択肢が狭まる影響が出てしまいます。

収入

大学を中断した人々は、大学を卒業した人々よりも年間収入が少ない傾向が見られます。

大学を中退した人々は高校卒業者と同等と見なされるため、大学卒業者向けの仕事や、大学卒業者向けの基本給で給与が設定されることが一般的です。

厚生労働省の集計では、大学卒業者の初任給は約21万2000円、一方高校卒業者のそれは約16万7400円となっており、その差は大体4万円です。

また、昇給の額も学歴に影響を受けることがあり、大学を中断した人々は長年働いても年収の差がなかなか縮まらないこともあります。

大学を卒業した男性の一生の総収入は約2億5千万円、女性の場合は約2億円とされています。

対照的に、大学を中断した人々の場合、高校卒業者として就職すると、一生の総収入に約5000万円ものギャップが生じると考えられるでしょう。

【大学中退と第二新卒の関係】メリット・デメリット

大学を中退することは、転職活動におけるさまざまなメリット・デメリットがあります。

ここでは、大学中退のメリット・デメリットをまとめているので、転職活動における知識としてお役立てください。

大学を中退するメリット

大学中退には、以下の5つのメリットがあります。

<自分のやりたいことに専念できる>

大学で学ぶ内容が、必ずしも自分のやりたいことと一致するとは限りません。

中退することで、時間とお金を節約し、自分の目標に向かって集中することができます。

<学費を払う必要がなくなる>

大学の学費は、年間数十万円から数百万円と高額です。

中退することで、この負担から解放されます。

<いち早く社会経験を積める>

大学を中退して就職すれば、同世代よりも早く社会経験を積むことができます。

これは、将来のキャリアアップに有利に働く可能性があります。

<大学の在学によるストレスがなくなる>

大学生活に適応できず、ストレスを感じている場合、中退することで解放されます。

<環境や人間関係をリセットして心機一転しやすい>

大学でうまくいっていない場合、中退することで環境や人間関係をリセットし、心機一転することができます。

大学を中退するデメリット

大学中退には、以下の5つのデメリットがあります。

<就職が難しくなる>

大学中退者は、大卒者よりも就職が難しくなる傾向があります。

多くの企業は、大卒者向けの求人を募集しており、中退者向けの求人は限られています。

また、中退理由によっては、企業からマイナスイメージを持たれる可能性もあります。

<社会的な信用が低くなる>

大学中退は、社会的な信用を低める可能性があります。

大学卒業は、社会で一定の知識や能力を身につけたことを証明するものであり、中退はこれを満たしていないと見なされる可能性があります。

<後悔する可能性がある>

中退後に後悔する可能性もあります。

大学で学びたいことがあった、もっと頑張ればよかったと考えるかもしれません。

<学費が無駄になる>

大学を中退すると、それまでに支払った学費が無駄になります。

大学によっては、中退しても返金されない奨学金もあります。

<周囲からの理解を得られない可能性がある>

家族や友人から、大学中退を理解してもらえない可能性があります。

【大学中退と第二新卒の関係】転職のポイント

大学を中退した場合は、どのようなことを意識して転職活動を進めるべきなのでしょうか。

ここでは、大学中退者が転職を成功させるためのポイントについて解説します。

資格取得

大学中退者は、大卒者に比べて就職活動で不利になることがあります。

しかし、資格を取得することで、専門知識やスキルを証明できるため、就職活動で有利になる可能性があります。

また、資格取得のために勉強することで、専門知識やスキルを身につけることができるでしょう。

これは、就職後のキャリアアップにも役立ちます。

ただし、資格取得には時間と費用がかかり、かつ必ず転職活動に役立つわけではないことを覚えておきましょう。

大学中退者が取得しておくべき資格

大学中退者が取得しておくべき資格は、就職活動で有利になる資格、専門知識やスキルを身につけることができる資格、自信がつく資格などです。

ITパスポートは、ITに関する基礎知識を証明する国家資格です。

就職活動で広く求められている資格の一つです。

<簿記検定>

簿記検定は、簿記に関する知識を証明する検定試験です。

経理職や事務職への就職に有利です。

<秘書検定>

秘書検定は、秘書業務に関する知識やスキルを証明する検定試験です。

秘書職への就職に有利です。

TOEICは、英語のコミュニケーション能力を測る試験です。

多くの企業で、英語能力の指標として活用されています。

資格取得は、就職活動、スキルアップ、自信をつけるなど、さまざまな目的で役立ちます。

まずは、自分が資格取得で何を達成したいのか、目標を明確にすることが大切です。

目標を明確にしたら、必要な資格を調べましょう。

国家資格、公的資格、民間資格など、さまざまな種類の資格があります。

それぞれの特徴や難易度などを比較して、自分に合った資格を選びましょう。

スキル会得

大学中退者は、中退したことが無駄にならないよう、ビジネススキルをはじめとしたさまざまなスキルや観点を身につけておくことで転職活動を優位に進められます。

大学中退者は、大卒者に比べて就職活動で不利になることがあります。

ビジネススキルを身につけることで、このハンデを克服し、就職活動を有利に進めることができるでしょう。

また、ビジネススキルは、その後のキャリアアップにも役立ちます。

ビジネススキルを身につけることで、昇進や転職など、さまざまな選択肢が広がります。

大学中退者が取得しておくべきスキル

大学中退者は、就職活動やその後のキャリアアップのために、以下のスキルを身につけておくことを強くおすすめします。

<コミュニケーションスキル>

ビジネスの基本となるスキルです。

相手に分かりやすく情報を伝え、相手の意見を理解することが重要です。

<問題解決スキル>

ビジネスで発生するさまざまな問題を解決するスキルです。

分析力、論理的思考力、創造力などが求められます。

パソコンやインターネットを使いこなすスキルです。

ビジネスで必要不可欠なスキルです。

<自己管理スキル>

時間管理、目標設定、モチベーション維持など、自分自身を管理するスキルです。

早期での就活

大学を中退した場合は、できるだけ早く就活を始めるべきでしょう。

その理由は、採用市場においては若年層の人材が将来性の面で優遇されやすく、就業のチャンスが大きい傾向にあるためです。

ただし、必ずしも早期での就活が良いかというと言い切れるわけではありません。

以下に該当する場合は、むしろじっくり腰を据えて就活を進める方が良いかもしれません。

<転職活動を進める準備ができていない>

まだ十分な準備ができていない場合、早期に就活を始めても、良い結果が出ない可能性があります。

<目標が定まっていない>

自分が何をしたいのかが定まっていない場合、早期に就活を始めても、後悔する可能性があります。

大学中退者は、就職活動で不利になることがあります。

早期に就活を始めることで、このハンデを克服し、就職活動を有利に進めることができます。

しかし、準備不足や目標の未定のまま就活を始めても、良い結果が出ない可能性があります。

自分の状況をよく考えて、慎重に判断することが大切です。

中退理由の整理

大学中退者は中退理由を整理してから就活を進めるべきです。

例えば、面接で必ず中退理由について聞かれるためです。

事前に整理しておくことで、明確かつ簡潔に説明することができます。

また中退理由によっては、ネガティブに捉えられる可能性があります。

事前に整理しておくことで、ポジティブな理由に変換することができるでしょう。

加えて、中退理由を整理することで、自分がなぜ中退したのか、そしてこれから何をしたいのかを明確にできます。

面接で中退理由を説明する際は、正直に説明しましょう。

嘘をつくと、後でバレて信用を失う可能性があります。

長々と説明すると、面接官に悪印象を与えてしまう可能性があるため、簡潔に説明することも大切です。

なお、中退理由を整理する際は、以下の方法を実践してみてください。

<中退理由を書き出す>

まず、自分がなぜ大学を中退したのか、具体的な理由を書き出してみましょう。

<理由を分類する>

書き出した理由を、「学業上の理由」「経済的な理由」「個人的な理由」など、いくつかのカテゴリーに分類してみましょう。

<ポジティブな要素を見つける>

それぞれの理由の中に、ポジティブな要素を見つけたうえで具体的に説明できるようにしましょう。

エージェントの活用

大学中退者は、以下の理由から転職エージェントの利用がおすすめです。

  • 転職に関して全面的にサポートしてくれる
  • 自身にマッチした求人を紹介してくれる
  • 大学中退という経歴のハンデを解消してくれる
  • アフターフォローを行ってくれる

大学を中退した人は、エージェントを活用することで、就職活動に必要な知識を身につけたり、企業の詳細を理解したりすることが可能です。

さらに、キャリアアドバイザーによる就職活動のサポートを受けられるのもメリットです。

大学を中退した人は学歴的には高校卒業者とみなされるため、大学卒業以上を条件とする企業への応募は難しいかもしれません。

しかし、大学を中退したとしても、転職エージェントは活用できるので、転職のきっかけ・機会を増やすために利用を検討してみてください。

ハローワークの利用

ハローワークは、年齢や職歴に関係なく、職を求めるすべての人々がアクセスできる公的な施設です。

大学を中退した人がハローワークを活用する利点は、以下のとおりです。

  • 無料で利用できる
  • 就職支援を受けられる
  • 青年向けの援助が利用できる
  • 青年専門の窓口を利用できる
  • 地域内の充実した求人情報を確認できる
  • 就職関連のセミナーや講座に参加できる
  • トライアル雇用の制度が存在する

さらに、ハローワークが主催するセミナーや講座に参加すれば、その場で職の紹介を受けることが多く、就職につながりやすいという利点もあります。

【大学中退と第二新卒の関係】転職の心構え

大学を中退した人が転職活動を進めるうえでは、どのような心構えで挑むべきなのでしょうか。

ここでは、大学中退者の転職の心構えを、以下の視点から解説します。

  • 学歴に固執しない
  • 自己分析をしっかりと行う
  • 積極的に行動する

学歴に固執しない

大学中退者が転職する際は、学歴に固執しないことが大切です。

学歴よりも、応募者がどのようなスキルや経験、実績を持っているのかを重視します。

スキル・経験・実績が不足していると実感している場合は、資格取得やアルバイト、インターンシップなどの方法で補いましょう。

大学を中退することは確かにデメリットになることがあります。

ただし、大学を中退しているからこそできることも当然存在するため、あくまで学歴は「指標のひとつ」程度に考えておくべきでしょう。

自己分析をしっかりと行う

大学を中退した人が転職活動を行う際、自己分析は大切なステップとなります。

自己分析により、個々の強みや弱みを把握し、それをベースに自分に適した職を見つけることが可能となるためです。

また、面接時に自己PRを行うための情報も得られます。

学歴という観点から見れば、大学中退者は一見ハンディキャップを抱えているように見えるかもしれません。

ただし、自己分析により自分自身の強みと弱みを理解すれば、この障害を克服することが可能です。

具体的な自己分析の方法としては、自分の価値観や得意なこと、好きなことをリストアップすることで、自己理解が深まります。

また、苦手なことや嫌いなことも列挙することで、自分の弱みを理解することができます。

さらに、他人からのフィードバックを活用することで、自覚がなかった強みや弱みに気づくこともあるでしょう。

また、自己分析に関する書籍やセミナーの活用も有効です。

大学中退そのものが悪いことではなく、自己分析を通じて自己理解を深め、目標に向かって積極的に行動を起こすことが重要です。

自己分析をしっかりと行えば、大学中退者でも転職活動を成功させることが可能となります。

積極的に行動する

大学中退者が転職を考える際、積極的な行動が求められます。

その理由はいくつかあります。

まず、学歴というハンデを克服するためです。

大学中退者は学歴面で不利となることもありますが、それを補うためには自身の行動力が重要になります。

積極的な行動を通じて、そのハンデを乗り越えることができるのです。

次に、自分に合った仕事を見つけるためです。

積極的に行動することで、より多くの情報を得られ、自分にピッタリな職を見つけるチャンスが広がります。

最後に、企業への熱意を伝えるためです。

積極的に行動することで、企業に対して自身の意欲や情熱を示すことが可能となります。

以上の理由から、大学中退者が転職を成功させるためには、積極的な行動が不可欠と言えるでしょう。

【大学中退と第二新卒の関係】企業の傾向

大学中退者は、転職活動においてリスクもあれば、メリットもあります。

加えて、企業によって、大学中退者をどう見るかも異なります。

大学を中退しており、かつ転職活動をスムーズに進める際は、大学中退者でも積極的に採用する企業の傾向を把握することが大切です。

ここでは、大学中退者を採用する企業の傾向について、以下3つの視点から解説します。

  • 学歴よりもスキルや経験を重視する
  • 人材不足に悩んでいる
  • 独自の採用基準を持っている

学歴よりもスキルや経験を重視する

近年は大学中退者を採用する企業が増え、学歴よりもスキルや経験を重視する傾向が強まっています。

現代社会において、学歴よりもスキルや経験が重要視されるようになってきている背景も関係しているでしょう。

また、大学中退者に対する理解が広まり、企業は個々の能力や可能性を評価するようになってきているのも理由のひとつです。

スキルや経験を重視する企業については、以下を参考にしてください。

<ベンチャー企業>

ベンチャー企業は、柔軟性やチャレンジ精神を重視するため、大学中退者でも活躍できる機会が多いでしょう。

<中小企業>

中小企業は、大企業と比べて学歴を重視しない傾向にあります。

IT業界は、スキルや経験が重視されるため、大学中退者でも活躍できる機会が多いでしょう。

人材不足に悩んでいる

大学中退者を積極的に採用する企業が増えているのは、人材不足が一つの大きな理由として挙げられます。

少子高齢化の影響により、労働人口が減少しているため、企業は人材確保に頭を悩ませています。

また、人材不足による以下の影響も、企業が大学中退者でも積極採用する理由です。

<業務量の増加>

人材不足により、残業時間の増加や休暇取得の制限など、社員の負担が増加します。

<サービス品質の低下や事業の停滞>

会社に在籍する人材が少ないと、その分サービス品質の低下や事業の停滞や撤退につながる可能性があります。

独自の採用基準を持っている

大学中退者を積極的に採用する企業は、独自の採用基準を持っている場合があります。

一般的な採用基準に加えて、スキルや経験、熱意や向上心を重視する企業が多いでしょう。

大学を中退した理由や、それに関連して学んだことを重視する企業もあります。

いわゆる「課題解決能力」があるかどうかを、採用基準にしているのです。

また、仮に大学を中退していても、独学でスキルを身につけたり、困難を乗り越えたりする能力があると、評価してくれる企業もあります。

まとめ

今回は、大学中退者と第二新卒者の関係性に加え、大学中退による転職への影響について解説しました。

大学中退者はほとんどの場合「高卒」と認定されますが、場合によっては第二新卒と括られることもあります。

とはいえ、ほとんどが高卒に該当するため、学歴を重視する企業への転職は不利と言わざるを得ないでしょう。

しかし、大学中退であることがデメリットにならない場合もあれば、むしろメリットとして昇華できる可能性も0ではありません。

大切なことは、学歴にコンプレックスを感じず、徹底した自己分析やスキル・資格の取得に力を入れたうえで転職活動を進めることです。

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