【例文あり】大学職員への転職は志望動機がカギ?作る時の手順やコツについて詳しく解説
転職活動をしていると、大学職員への転職を選択肢に入れる人もいるでしょう。
一般的な企業と性質が異なるため、志望動機の作り方に悩む方も多いのではないでしょうか。
大学職員への転職を目指すなら、志望動機を作るとき手順を考えることが大切です。
「なぜ教育業界を目指すのか」「なぜその大学で働きたいのか」について考えを巡らせるようにしましょう。
その際には、大学の理念に共感していることが特に重要であり、事前に調査していることが必要となります。
今回解説している内容は、大学職員への転職を目指すときの志望動機に対する作り方です。また、志望動機の例文を5つと、NGな志望動機例文3つも記事内で紹介しています。
今回は、大学職員への転職を目指すときの志望動機の作り方について解説します。
大学が求める人物像や大学職員の現状・課題などにも触れていくので、ぜひ本記事を参考にしてみてください。
【大学職員転職の志望動機 】志望動機を作る時の手順
初めにご紹介するのは、転職活動で必要な持ち物です。
- 「なぜ教育業界なのか」を考える
- 「なぜその大学なのか」を考える
- 志望動機を裏付けるエピソードを用意する
- 入社後の活躍を思い描く
「なぜ教育業界なのか」を考える
大学職員は教育業界に属する仕事の一つです。
なぜ教育現場で働きたいのか、業界への志望動機をまずは考えるようにしましょう。
大学職員は学生の研究や就職のサポートに徹し、広く社会で活躍できる人材を育むことを目的としています。
例えば大学職員に憧れを持つようになった、学生の将来を支えていくことにやりがいがあるなど、自分自身の過去の経験をベースにして、大学職員を目指す理由をひも付けさせていきましょう。
「なぜその大学なのか」を考える
大学職員を目指す理由が明確になった後は、なぜその大学を志望したいのかについて考えましょう。
大学ごとに教育理念や考え方、価値観などは異なります。
自身の考えと共感できるか、理解できる部分があるのかどうかなどは志望動機を考える上で重要なポイントです。
志望動機を作るにあたって、大学のホームページやSNSなどを隈なくチェックし、より多くの情報を集めるようにしましょう。
学生向けの情報サイトやオープンキャンパスなどでも、分かりやすい内容で大学に関する情報が得られます。
「なぜその大学なのか」の部分を考えておかなければ、面接官に「大学職員ならどこでも良いのだな」という悪い印象を持たれてしまうでしょう。
大学に対する志望理由も必ずといっても良いほどに聞かれる質問なので、面接官が納得する理由が必要です。
大学のウェブサイトや資料を調査し、その大学が掲げる理念や教育方針を理解しましょう。
なぜその大学を選ぶのか、その理念にどのように共感しているか自身の中で明確にしておくことが必要です。
大学職員は、学生のサポートだけでなく、広範な業務にも従事しなければいけません。
例えば、学内イベントの企画、広報活動、大学全体の発展への貢献など、さまざまな業務があります。
入職後は異動によって、キャリアプランが思うように進まない場合もあるでしょう。
大学の理念に共感していれば、異動があっても変化を前向きに捉え、新しい環境での成長や貢献の機会として捉えられます。
大学の理念に共感し、学生に対してより良い教育を提供することがモチベーションとなるでしょう。
どのような業務に従事しても、その目標に向かってやりがいを見出せます。
志望動機を裏付けるエピソードを用意する
志望動機を裏付けるエピソードを用意して、面接で話せるようにしておきましょう。
エピソードがあることによって志望動機に説得力が増し、面接官を納得させられるようになるからです。
あくまでも一例ですが、次のようなエピソードがあれば志望動機に深みが増すでしょう。
世界的に男女共同参画が注目されるなか、国内企業ではダイバーシティーの考え方はあまり浸透できていないように感じる。
前職でも男性と女性の隔たりによって、やや閉鎖的な空間の中で仕事をしていた。
貴学ではダイバーシティ推進に力を入れていて、ジェンダーや子育てに関するシンポジウムも積極的に実施しており、男女平等の意識が高い人材を育てているところに魅力を感じた。
後輩を指導する際に、自分で何をすれば良いのか考えて動くという意味で指導が難しかった。
自分で考え自分で価値を創造するといった教育理念は、非常に大切な捉え方であると感じた。
転職活動の場合は、前職で思うようにならなかったこと、改善に努めたがどうにもならなかったことについて触れましょう。
さらに大学教育の目指すビジョンに共感したといったアプローチにすることがポイントです。
入社後の活躍を思い描く
志望動機を考える上でもう一つ大切なことが、入社後の活躍を思い描くことです。
どのように活躍できるのかを言語化できれば、自身のスキルや経験がどのように仕事に活かせるのかを伝えられるようになります。
特に大学職員の場合、事務処理能力が重視される職種です。
いくら意気込みがあるといっても、採用するメリットが伝わらなければ、面接官もなかなか首を縦に振ってくれません。
事務処理能力の高さやヒアリング能力、サポート力など自分が活躍できることをアピールしましょう。
志望動機を考えるときは、自分を採用することで生まれるメリットをしっかりと相手に伝えることが大切です。
【大学職員転職の志望動機】大学職員の仕事内容
大学職員の仕事内容として次の4つを挙げます。
- 教務事務
- 入試業務
- 広報活動
- 受付対応
それぞれの仕事内容を解説します。
教務事務
教務事務は、大学での事務や管理業務を担当する職種で、さまざまな事務手続きを担当します。
教務事務は、学生の単位管理や新しいカリキュラムの導入、授業日程の管理、学部・学科の再編など、大学の運営で根幹的な部分を担当することが一般事務との違いです。
また、総務や経理など他の業務も兼任される場合があり、さまざまな業務領域に携わります。
教務事務は、教務課、学生課、人事課など、異なる課に分かれており、それぞれが異なる業務に従事することが必要です。
配属される課によって、具体的な仕事内容が変わってくるため、柔軟性と幅広い知識が求められます。
教務事務は大学全体のスムーズな運営に寄与し、学生や教職員のサポートを通じて、良質な教育環境の維持に貢献しなければいけません。
入試業務
入試業務は、大学の入学試験で重要な役割を果たす仕事であり、さまざまな入試に関する事務手続きを担当します。
出願書類の審査では、細部まで目を通し、不備がないか確認しなければいけません。
公平性を維持するため、書類の不備があった場合には厳しく対処し、入試プロセス全体の信頼性を保つ役割を果たします。
現代ではウェブ出願が主流となっているため、ITに関する知識も欠かせません。
データ統計を行い、過去の入試データを分析して翌年度の入試にフィードバックする業務も重要です。
同時に、セキュリティーに関する高い意識が求められ、データや書類の取り扱いでは通常以上の厳重な管理が不可欠となります。
入試業務は大学の評判や学生の選抜に直結するため、精密かつ公正な審査プロセスの確立が必要です。
絶えず変化する入試の環境に適応し、効率的かつ安全な業務を遂行することが求められます。
広報活動
大学職員の広報活動は、受験生向けの入試広報だけでなく、さまざまな関係者に向けて大学の取り組み内容を発信する仕事です。
具体的にはオープンキャンパスの企画や大学案内の制作、SNSでの発信、メディア対応などが含まれ、業務は多岐にわたります。
広報活動の主な目的は入学希望者を増加させることであり、そのために魅力的な情報を提供し、大学の特徴をアピールしていかなければなりません。
広報活動は大学の評価向上にも貢献します。
研究成果や在校生の活躍を積極的にアピールすることで、大学自体の知名度向上や社会への貢献度をアピールし、関係者に対する信頼性構築につながるでしょう。
また、広報活動は大学と社会との連携を深め、地域社会や企業、他大学などとのパートナーシップを築く一翼も担っています。
綿密な計画と効果的な情報発信により、大学の魅力を広く知らせ、入学志願者を引き寄せる役割として欠かせない仕事です。
受付対応
大学職員の受付対応は、来客対応や問い合わせが主な業務です。
入学を考えている生徒や在学中の生徒の保護者などが対応相手のため、分かりやすく丁寧な対応が求められます。
失礼のないコミュニケーションが重要であり、大学の情報提供や質問への適切な回答が期待されるでしょう。
規模の大きな大学では、給与や人事など異なる種類の問い合わせに対応するために、それぞれの業務に特化した部署が分かれていることが一般的です。
部署が分かれていることにより、迅速かつ正確な情報提供が可能となります。
また、一部の大学では学生の就職サポートに関する業務も受け持つことがあり、企業との連携や求人情報提供など、さまざまなサポート体制を構築する場合もあるでしょう。
【大学職員転職の志望動機】志望動機例
次に大学職員の志望動機例を3つ見ていきましょう。
- 前職の経験をアピールする場合
- 大学の強みをピックアップする場合
- 大学の理念に共感する場合
大学職員の志望動機①:前職の経験をアピール
前職の経験をアピールするときの志望動機例は、次のとおりです。
「人の気持ちを考えながら仕事をしていきたい」と思ったのが、貴学の志望動機です。
一人暮らしを始めたばかりで分からないことが多い、将来のことで不安があるなど学生さんはさまざまな気持ちを持ち、事務所を訪れると思います。
また保護者の方も、お子様の将来や学校生活などで不安な気持ちがあると思います。
学校の顔となる大学職員は、このような方々の総合窓口であり、相手の気持ちに寄り添うことが何より大切です。
私は前職でカウンターセールスを3年間努め、傾聴力を培いました。
この経験をこの経験を学校事務でも活かし、マニュアルに囚われることなく、個々の学生さんの気持ちに寄り添ったサポートをしていきたいと考えております。
転職で大学職員を目指すときは、自身の経験・スキルと志望動機をひも付けすることができます。
今回の例のように、傾聴力が学校事務で生かせるということをアピールすれば、現場で活躍してくれるようなイメージが見えやすくなります。
大学職員の志望動機②:大学の強みをピックアップ
大学の強みをピックアップするときの志望動機例は、次のとおりです。
私はXやFacebook、InstagramなどのSNSを活用した宣伝業務に携わりたいと思い、貴学を志望いたしました。
貴学はSNSを利用した大学の魅力アピールに長けており、他の大学では見られないような取り組みを多く実践されておられます。
少子化の時代を迎える昨今、このような取り組みに力を入れておられる貴学は、ソーシャル・マーケティングのリテラシーも高く、時代の変化に柔軟に対応できておられます。
私はそのような貴学の強みに共感し、私も今の学生が求めているような価値観やニーズを掘り起こし、宣伝業務に従事していきたいと考えております。
他の大学で見られないような特徴や強みをピックアップすることにより「なぜその大学なのか」が明確に伝えられている志望動機です。
今後自分がどのように活躍していきたいのかについても触れられているので、説得力の増した志望動機となっています。
大学職員の志望動機③:大学の理念に共感
大学の理念に共感するときの志望動機例は、次のとおりです。
私は貴学の「人から信頼される人を育てる」という教育理念に大きな共感をし、志望いたしました。
私は中学校の事務職員として3年間働き、経理を中心に経費の清算、入金伝票の処理などを担当してきました。
教員ではなかったものの、その中で生徒さんと関わることもあり、将来の夢や楽しかった話、不安に感じていることなどを聞くうちに、信頼が構築されていくことに喜びを覚えました。
貴学の理念とする価値観と一致することも多く、これまでの経験を活かしながら大学職員として学生さんの生活をサポートしていきたい所存です。
大学の理念と、自分自身が考える価値観がマッチしていることをうまくアピールできている志望動機です。
志望動機の裏付けができているため、「なぜその大学なのか」が説明できています。
大学職員の志望動機④:大学職員経験者をアピール
大学職員経験者をアピールする場合の志望動機例を次に挙げます。
私は前職で学生の就職支援に従事していました。
貴学の、他大学に先駆けて導入したキャリア教育のカリキュラムで、学生自身がキャリアプランを練る活動を支援している考え方に強い共感を得ています。
私自身、前職での就職支援を通じて、長期的な視点が就職活動に不可欠と感じ、そのような教育を個別に行うのではなく学生全体に対して行うべきと悩んでいました。
前職では学生支援に従事し、就職率の向上に貢献するなど実績を積んでまいりました。
貴学でも前職で培った経験を活かし、学生のキャリア形成に焦点を当てたサポートを提供したいと考えております。
長期的な目線と学生支援での熱意を持って、貴学の理念と目標に寄り添いながら、学生の成長と就職成功に寄与してまいります。
なぜさまざまな大学がある中で応募先の大学を志望しているのか、キャリア教育の先駆的な取り組みを紹介し、他大学との差を強調しています。
そのため、応募者が他大学と比較して、その大学に独自の価値を見つけていることが明確です。
また、前職での実績を挙げ、これまでの経験を即戦力としてアピールしています。
前職の実績は、採用側に対し、期待される業務にすぐに貢献できる印象を与え、信頼感を与える効果となるでしょう。
大学職員の志望動機⑤:地域貢献をアピール
地域貢献をアピールする場合の志望動機は次のとおりです。
私は〇〇県の〇〇市に生まれ、〇歳まで育ち、周りの人に大切に育てられた恩から、地域への深い思い入れを抱いています。
前職では異なる地域の公共事業に関わりつつ、生まれ育った地域への貢献への強い願望が芽生え、貴学を志望しました。
大学職員として、さまざまな手段で地域に貢献できると確信しています。
前職で培ったデータ分析力などを活かし、大学職員としてのデータ分析やそこから浮かび上がる課題に対処することを積極的に行いたいです。
特に、〇〇市の地域の若者をサポートすることを通じて、地域全体の発展に寄与する使命感を強く抱いています。
貴学での活動を通して、地域に貢献する一翼を担い、ともに成長できる機会を心待ちにしています。
具体的なエピソードを交え、なぜ該当の地域へ深い思い入れがあるのかを丁寧に説明しています。
また、特定の業務への志望ではなく、地域貢献を通じて大学職員になりたい熱意が伝えられていることも特徴的です。
前職でのどのような経験が生かされるのかも説明し、大学職員としての活動を通じて地域の課題に対応する意欲が明確に示されていることも良いポイントとなっているでしょう。
【大学職員転職の志望動機】志望動機NG例
志望動機を書く際に気を付けなければいけないポイントを3点紹介します。
- 大学職員の志望動機NG例①:志望動機が曖昧
- 大学職員の志望動機NG例②:志望業務を絞り込み過ぎ
- 大学職員の志望動機NG例③:本音全開
それぞれ、どのような点がNGとなるのかみていきましょう。
大学職員の志望動機NG例①:志望動機が曖昧
志望動機が曖昧なNG例は次のとおりです。
私が貴校を志望する理由は、自分のスキルを生かせると思ったからです。
前職で培ったパソコンスキルは、貴学でも多くの場面で役立つと自信があります。
また、私は縁の下の力持ちとして、細かい仕事を丁寧に行うことが得意です。
頼まれた仕事は確実に最後までやり通します。
貴学での活躍を通じて、自分のスキルを発揮し、貴学の発展に貢献できることを期待しています。
このNG例文は志望動機が十分に明確ではなく、抽象的な表現が多く含まれています。
具体的なスキルや経験を挙げず、広く一般的な言葉で結んでいるため、なぜその大学を志望するのかが具体的に理解しづらいです。
志望動機を強化するには、具体的なエピソードを挙げ、それを通じて大学への熱意や貢献意欲を示すことが重要です。
また、さまざまな大学がある中でなぜその大学なのか、明確な理由を示しましょう。
大学職員の志望動機NG例②:志望業務を絞り込み過ぎ
志望業務を絞り込み過ぎるのもNGとなります。
例文は次のとおりです。
前職では事務経験を通じてデータ分析を得意としていました。
また、自分が生まれ育った〇〇市の地域貢献をしたい思いを昨今強く感じています。
〇〇市の主要大学に当たる貴学での入試業務に希望があり、前職のデータ分析スキルを生かし、入試形式を洗練できると考えてきました。
入試業務を通じて〇〇市に優秀な人材を集めることに貢献できるため、熱意をもって入試業務に携わりたいと思います。
昨今の入試形式の変革に興味を持っており、入試業務を通じて地域社会で大学が果たすべき役割に貢献できると信じています。
前職のデータ分析スキルを活かし、入試プロセスの改善や適切な対策の提案を通じて、昨今の入試形式の変革にも遅れることなく、在学生と地域社会に良い影響を与えられると確信しています。
この例文は入試業務への執着が過剰であり、他の業務や大学全体への志向性が欠如しています。
絞り込み過ぎると応募者の多様な能力や大学全体への関心が伝わりにくくなり、バランスの取れた志望動機とはならないでしょう。
志望業務を絞り込み過ぎずに、広い視野と貢献意欲をアピールすることが大切です。
大学職員の志望動機NG例③:本音全開
NGな志望動機例として、本年全開の例文が次の内容です。
貴学を志望した理由は、ワークライフバランスが重視できると考えたためです。
給料が安定していて残業が少ない点が、私の仕事観に合致していると感じました。
他大学と比較した際にも、福利厚生の面からも貴学の対応の良さを感じています。
前職では私の理想とするワークライフバランスが実現できず、貴学では与えられた仕事はきっちりと全うした上で、バランスを取って業務に取り組んでいきたいと考えています。
仕事を正確に、期限内に完成させることも重要ですが、給料や残業時間の要素も同じく働く上で重要です。
貴学はその点で他大学と比較して魅力的だと感じています。
この例文は、本音全開過ぎて仕事に対する真摯な姿勢や大学への熱意が感じられません。
主に給与や残業だけに焦点を当て、他の大学との比較にとどまることで、志望動機が待遇面に偏りがちです。
待遇も志望先に求める要素として重要です。
ただし、志望動機を述べる際には、職務内容や大学の理念にも触れ、大学職員のどのような部分に魅力を感じているのかを表現することが望まれます。
【大学職員転職の志望動機 】大学が求める人物像
志望動機を考える上で、大学が求める人物像にも注目しましょう。
求める人物像にマッチするようなエピソードや志望動機が話せるようになれば、内定のチャンスを大きく高められます。
- コミュニケーション能力が高い人
- 調整能力の高い人
- 語学が堪能な人
- 一通りのパソコンスキルがある人
- ミスなく正確に仕事ができる人
コミュニケーション能力が高い人
大学職員はコツコツと仕事をするイメージがあるかもしれませんが、事務処理の中で多くのコミュニケーションが求められます。
なぜなら大学職員は毎日多くの学生と接するなど、人と関わるような仕事が数多くあるからです。
学生だけでなく、学生の保護者に説明をしたり教員とのスケジュールの調整をしたりすることもあります。
権威のある教員を相手にするときは、言葉選びに慎重になったり教養のある受け答えが求められたりすることもあるでしょう。
また内部的には、学内の別部門と連携を取りながら仕事を進めることもあります。
明るく元気よく誰とでも話ができるコミュニケーション能力の高い人は、大学職員として活躍ができるでしょう。
調整能力の高い人
調整能力の高い人は、大学職員として非常に重宝されます。
中学・高校と違い、大学の教員はそれぞれスケジュールが異なり、細かく日程調整していかなければならない難しさがあります。
また書類のやりとりについても調整する力が必要です。
例えば学生から必要な書類を集めたり、教員に書類提出を依頼したりする場面で期日を設けなければいけません。
もし進捗が悪いときには、催促をしなければいけなくなることもあるでしょう。
さらに学内だけでなく、企業に対しても、広告を制作する場面やウェブサイトの制作等などで納入期限をすり合わせをしなければなりません。
このように大学職員は、あらゆるシーンで常に調整する力が求められます。
そのため調整能力のアピールは、大学職員を目指す上で非常に有効です。
語学が堪能な人
語学が堪能な人も、大学職員を目指すときに大きなアドバンテージがあります。
なぜなら学生の中には外国人留学生も含まれているため、語学力があれば学生の学校生活や就職などのサポートで大きく活躍ができるからです。
近年の大学はグローバル化に力を入れている背景もあり、異文化交流授業や国際交流などの部分に重点的に経営資源を投入しています。
そのため語学力のある人は、需要の高さから正社員登用される可能性があり、留学生課や教務課などで働けるチャンスがあります。
ネイティブレベルのスキルを持つ人であれば、海外の学校設立に必要な現地行政手続きなど専門的な仕事に携わることも可能です。
一通りのパソコンスキルがある人
大学職員は事務作業がメインとなるので、 Excel(エクセル)やWord(ワード)、PowerPoint(パワーポイント)などの一通りのパソコンスキルがあることはやはり大前提でしょう。
大学職員の業務内容には、次のようにパソコンを使って仕事をするものが数多くあります。
- 出席記録などのデータ入力
- 伝票処理・管理
- 大学説明会や授業などで必要な書類の作成
- 報告書・委託状の作成
- 見積書・納品書・請求書などの作成
- 経費処理・管理など
大学職員は経理がメインの仕事なため、場合によっては研究に必要な助成金の申請や研究室の予算管理を任されることもあります。
特にExcelは使う場面が多く、実際に大学職員の募集要項では「Excelを使える人」という掲載がされています。
パソコンスキルは、選考ではアピールできるものというよりも、絶対に持っているものとして扱われることが多い部分です。
ミスなく正確に仕事ができる人
大学職員の仕事は業務量が膨大なためスピード感が求められていますが、同時にミスなく正確な仕事ができるかどうかも重要です。
支払い期日の記載を間違える、ケタ数を間違えるなどちょっとしたミスによって、重大な事故につながってしまうこともあります。
また年度が切り替わる年度末や年度初めは繁忙期で、イレギュラー対応や他の仕事とも重なることもあるでしょう。
そのような状況下でも優先順位をつけながらマルチタスクをこなし、ミスなく漏れなく処理していく働きが求められます。
大学職員は毎日多くの数字やデータを目にすることとなるので、長時間集中できる人でなければ働き続けるのが難しい仕事です。
【大学職員転職の志望動機 】質の高い志望動機を作るためのコツ
大学職員を目指すためには、しっかりと作りこまれた志望動機が必要となります。
質の高い志望動機を作るためのコツは以下のとおりです。
- 大学職員の仕事内容を知っておく
- 事前に大学の情報を集めておく
- 結論から簡潔にまとめる
- 書類は誤字・脱字のないようにする
- 条件を志望動機に入れない
- 自分を採用するメリットを伝える
- 自分の言葉で書く・伝える
大学職員の仕事内容を知っておく
大学職員の仕事内容に対して十分に理解を深めておきましょう。
仕事への理解が不十分な状態で志望動機を考えても、入社後の活躍などについて思うような言葉が出てきません。
大学職員には、主に次のような仕事があります。
- 相談窓口の設置や学生寮の管理・運営、奨学金の申請受付などの学生生活のサポート
- シラバス(需要計画書)の作成、ガイダンス・イベントの実施・運営などの教務
- 進路相談、履歴書の添削、面接対策やOB・OG訪問の取次などの就業支援
- 知的財産の管理、企業との共催による公開講座の実施といって産官学連携業務
- 理事会・経営会議などの運用で必要な予算計画の立案や資産運用などの会計業務
- オープンキャンパスの企画・運営、入学試験の準備などの広報・入試業務
その他一般企業のように、人事・総務の大学職員の場合は、教員の評定や給与の決定なども業務に含まれます。
一言に大学職員といっても、担当する業務は多岐にわたるため、自身が受ける大学の業務内容を十分に理解を深めることが大切です。
大学のホームページなどから大学職員の募集要項などをチェックし、しっかりと業務内容を調べておきましょう。
事前に大学の情報を集めておく
事前に応募したい大学の情報をしっかりと集めておきましょう。
大学の情報を集めていくうちに、志望動機を考える上で必要な材料が手に入るからです。
大学職員への転職を目指すのであれば、特に大学の財務情報は調べておくと良いでしょう。
全てを理解するのは難しいかもしれませんが、補助金の額はどれくらいなのか、学費以外の収益はどのようなものがあるのかなどを調べておきましょう。
面接が進むにつれ、数字に強い役職の人が出てくるので、財務情報を押さえておくだけでも大きなアドバンテージがあります。
大学の公式ホームページや転職サイトなどから情報を集めましょう。
大学との接点を見つけておく
志望する大学が出身大学であれば、志望理由は自ずと明確になりますが、出身大学以外を志望する場合に大切なのは自分と大学との接点を見つけておくことが必要です。
自分の価値観や経験、専門知識を通じて、なぜその大学を志望するのか、説得力のある理由を提示しなければいけません。
接点を見つけるためには、大学のウェブサイトや資料を研究し、大学のビジョンや理念を理解することが重要です。
自身の経歴や価値観が大学のビジョンとどのようにリンクしているかを考え、それを志望動機に結び付けることがポイントとなります。
例えば、大学が重視する価値観や教育方針に共感し、それを自分の経験やスキルでサポートできる具体的な接点を見つけることが効果的です。
大学職員としての役割や責任を理解し、自分の志望動機が大学の理念やビジョンにどのように貢献できるかを具体的に描写することで、説得力を増し、採用担当者に自分の熱意と適性を伝えられるでしょう。
結論から簡潔にまとめる
志望動機が難しいと思う人は、結論ファーストで、簡潔にまとめるようにしておきましょう。
結論から話すことで志望動機がはっきり伝わり、面接官が納得感を得ながら話を聞くことができます。
転職面接の失敗でよくありがちなのが、結論を話さないままダラダラと冗長に話をしてしまうことです。
着地点のない志望動機は、面接官も聞き疲れを起こしてしまい、軽く流されてしまう可能性があります。
志望動機を作る時は、PREP(Point :結論・ Reason:理由 ・ Example:具体例 ・ Point:結論)法を意識しましょう。
この型を自身の志望動機に落とし組むことで、より読みやすく相手に思いが伝わりやすいものとなります。
書類は誤字・脱字のないようにする
書類は提出前に何度も見直しをして、誤字・脱字のないようにしましょう。
大学職員は事務処理が仕事なので、誤字・脱字のある志望動機は特に目立ち「正確性に欠けミスが多い人」の悪いレッテルを貼られてしまいます。
一通り書いた後は、上手に書けていると思っていても、しっかりと確認しましょう。
転職エージェントを利用している人は、一度作成した志望動機を添削してもらうのもおすすめです。
自分では気づけなかったような誤字・脱字などに気付くことがあります。
条件を志望動機に入れない
志望動機の中で条件のことはあまり触れない方が良いでしょう。
大学職員の場合、給与や福利厚生、待遇など条件の部分は安定感があり、確かに魅力があります。
しかし「給与が良いから」「働きやすそうだから」などの理由だけの志望動機は、仕事に対する意欲が低いという評価を下されてしまいます。
志望理由の一つとして心の中に留めておく分には問題ありませんが、選考の場面においては理念への共感、スキルが生かせるなど別の話をするようにしましょう。
自分を採用するメリットを伝える
自分を採用するメリットがどこにあるかを伝えるようにしましょう。
メリットを聞くことで、面接官も就職後どのように活躍してくれる人材なのかがイメージしやすくなります。
そのため自分の経験やスキルを棚卸して、自分にどのような強みがあり、どのような仕事で活躍できるのかを話せるようにしておきましょう。
大学職員の場合、コミュニケーションを活かした働き方や、調整能力があることをアピールできるようにしておくのがポイントです。
自分の言葉で書く・伝える
志望動機は、可能な限り自分の言葉で伝えるようにしましょう。
テンプレートのような志望動機は、質は高いかもしれませんが「仕上げて来た感」が強くなり、どこかロボットのような印象を与えてしまいます。
そうならないようにするためには、自分だけの体験・エピソードを盛り込みながら、絶対に大学職員になりたいという強い気持ちを表現することです。
就活サイトや転職エージェントの攻略記事なのは参考程度に留め、自分だけの言葉で志望動機を考えるようにするようにしましょう。
【大学職員転職の志望動機 】大学職員の現状・課題
志望動機を書くときのコツだけでなく、大学職員の現状・課題も知っておきましょう。
大学の現状と課題を知っておくことで、自分の成し遂げたい目標・ミッションなどとひも付けできるようになり、説得力の増した志望動機がつくれます。
大学職員の現状と課題は、以下のとおりです。
- 少子化により競争が激化している
- 自ら考え動ける職員が求められている
少子化により競争が激化している
令和に入ってからも少子化は続いており、各大学で入学者数が減少している状況です。
そのため大学同士での競争が激化しており、その大学ならではの特色や魅力を打ち出すことが急務とされています。
募集した人数の出願がない、いわゆる定員割れのような事態に悩まされている大学も数多くあるのです。
現在の社会ニーズに対応した新学部の設置や、スポーツの奨励など、さまざまなことに注力しているような状況が続いています。
大学職員になるのであれば、入学者数を増やすアイデアや魅力ある大学づくりのコンセプトなどを持っていることが前提となります。
内定を得るためにも、競争の激化を受けて、自分自身はどのようなことで貢献していけるのかについて考えてみましょう。
自ら考え動ける職員が求められている
大学では自ら考え動ける職員が求められています。
なぜなら競争の激化により、大学職員個々のアイデアや発想も必要となるからです。
大学の経営方針についても変革が進められており、企業ニーズに合わせた人材の育成が求められています。
マニュアルどおりの仕事ぶりだけでは通用しなくなった時代と言っても過言ではないでしょう。
いわゆる「指示待ち人間」と呼ばれるようなタイプの大学職員は、これから淘汰されていきます。
大学の問題を解決したい、教育の質を上げていきたいといった目標を持つ人は、大学職員としても活躍できるでしょう。
まとめ
今回の記事では、大学職員へ転職する際の志望動機の作り方を解説しました。
志望動機を作る際は「なぜ教育業界なのか」「なぜその大学なのか」を自分の中で明確にしておきましょう。
大学職員は、学生のサポートだけでなく、さまざまな業務にも従事しなければいけません。
そのため、大学の特定の取り組みではなく、理念に共感していることが重要となってきます。
大学側が職員に対して求めているのは、コミュニケーション能力やパソコンスキル、語学力など多様な能力です。
大学が何を求めているのかを理解し、さらに大学の情報を事前によく調査した上で志望動機を作り込みましょう。
志望動機の例文を5つ、NGな志望動機例を3つ紹介しました。
これから大学職員を目指そうとする方は参考にしてみてください。
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