派遣研修中に辞めたい!対処法とその後のキャリアと注意点を徹底解説

派遣研修中に辞めたい!対処法とその後のキャリアと注意点を徹底解説

目次
  1. 試用期間中に辞めることができるか
  2. 派遣の試用期間について
  3. 試用期間中に退職する際の手続き
  4. 試用期間中の解雇基準と注意点
  5. 試用期間後の契約更新と退職のタイミング
  6. 試用期間中の働き方とコミュニケーション
  7. 試用期間を乗り越えた後のキャリアプラン
  8. 試用期間中に悩むこととその対処法
  9. 試用期間中に派遣先とのトラブル対策
  10. 試用期間中に向き合う自己評価と改善
  11. まとめ

派遣社員でも、企業によっては研修および試用期間があります。

原則、研修・試用期間中ではなく、契約満了時に更新しない旨伝えることにより退職可能です。

しかし、何らかの事情により辞めたいとの気持ちが強くなった場合、どのように対処すればよいのでしょうか。

派遣研修および試用期間の目的を押さえ、上手に乗り越える方法や注意点を解説します。

研修・試用期間後のキャリアプランを見据えた働き方も把握しておきましょう。

試用期間中に辞めることができるか

大抵の派遣会社では最低契約期間が定められており、契約期間満了前に退職するのは契約違反です。

原則、派遣研修中の退職は難しいものの、民法628条の規定では「やむを得ない事由があるとき」は退職できます。

退職理由に派遣会社が合意すれば、契約違反になりません。

また、辞めたいと思っていなくても、解雇される事例があります。具体的に調べてみましょう。

試用期間中の解雇事例

基本的に、契約期間が定められている派遣社員は、試用期間がないケースが多くあります。

しかし、企業ごとに規定が異なるため、派遣先企業では試用期間があるか確認しましょう。

試用期間中は、入社した社員の能力やスキルの適正が見られ、採用が決まります。

本採用を前提としているものの、実際の解雇事例があることを覚えておきましょう。

試用期間中の解雇事例には、遅刻や欠勤が多い・業務遂行能力がない・勤務態度が著しく悪いなどの理由があります。

また、業務遂行能力が高くても他の社員と強調できない場合は、採用の可否を左右する要因です。

研修および試用期間中は、勤怠態度に注意を払い、新しい業務を覚える努力や姿勢を見せる必要があります。

試用期間中に辞めたい理由と対処法

派遣会社に採用され意欲的に働き始めた場合でも、思ったような職場環境ではなかったとの声が時折聞かれます。

研修および試用期間中にどうしても辞めたいと思う理由には、どのようなものがあるでしょうか。

例えば、給与や業務内容が面接時に聞いていた内容ではないケースです。

また、残業が少ないイメージの派遣社員だったのに初日から残業させられた、との例もあります。

派遣社員に限らず、辞めたい理由に多いのは、人間関係の問題です。

派遣先企業によっては、派遣社員に対する接し方に問題があるケースが報告されています。

辞めたい気持ちが強くなってきた場合、まず派遣会社に相談してみましょう。

可能な限り、嘘をつかず事実をありのままに伝え、自分の気持ちを素直に表現します。

その際、派遣会社を責めるような話し方はNGです。

別の派遣先を紹介してもらえるか尋ねてみましょう。

派遣の試用期間について

研修および試用期間と聞くと、正社員が対象とのイメージを抱いている人が多いのではないでしょうか。

しかし、多くの企業では、派遣社員にも適用しているケースが多く見られます。

試用期間が満了した際は、企業側と労働者双方が合意の上、正式に採用が決定する流れです。下記項目で詳しく解説します。

試用期間の目的と期間

多くの企業では、採用予定の人材が自社で実際に活躍してくれるかを見極める試用期間を定めています。

自社の利益拡大に必要な業務を遂行する戦力になり得るかの確認です。

試用期間は、企業側だけの視点のみならず、労働者側も自分が長く続けられる企業かどうかを見極める期間でもあります。

求められる業務を無理なく遂行でき、社風に溶け込めるかを自問自答しましょう。

よく耳にする研修期間とは、実際の業務を遂行する上で必要な知識および技術を習得するための期間です。

本来の意味は異なるものの、企業により同じようなニュアンスで用いられています。

試用期間の長さに関する法律上の制約はありません。

応募先企業が定めている試用期間の長さを確認しましょう。

民法や労働基準法などの法律を考慮し、試用期間は6か月未満に定めている企業が多い傾向です。

試用期間中は本採用ではないため、労働者側には不安がつきまといます。

ゆえに、試用期間1年以上は長過ぎるとの見方が一般的です。

試用期間中の権利と義務

基本的に、研修および試用期間中も給与などの待遇面で本採用と相違ありません。

労働基準法では、どの企業も人を雇う場合は、各種社会保険(厚生年金・雇用・労災・健康)への加入義務があります。

試用期間中の労働者に対しても同様です。

ただし、2か月以内の期間限定臨時雇用者や4か月以内の季節労働者など、特例があります。自分の場合に該当するかどうかを確認しましょう。

大抵の企業では、試用期間中は本採用とは異なる時給額を設定するケースも多くあります。その際企業側は、面接の際にきちんとした説明をしておかなければなりません。

各都道府県の最低賃金を下回らない額かどうかを事前に確認しましょう。

また、試用期間中であっても、時間外労働・休日出勤・深夜労働などの残業代もきちんと受け取る権利があります。

試用期間中に退職する際の手続き

事情により試用期間中に辞めたい場合は、円満に退職できるよう必要な手続きを踏む必要があります。

不必要なトラブルを起こさないために必要なポイントです。

企業の社風により若干異なるものの、基本的な流れを把握しておきましょう。

退職後の社会保険や年金の手続きを簡単に説明します。

退職手続きの流れ

やむを得ない事由で辞めたい場合、試用期間の14日以内に申し出るようにしましょう。

その際、派遣先企業ではなく、派遣会社の担当者にまず相談します。

派遣社員の雇用主は、派遣会社です。

派遣先企業の上司と合わない場合や業務内容が負担となっている場合など、派遣会社の担当者に相談してみることにより、問題解決の糸口が見えるケースも少なくありません。

問題解決に至らない場合は、派遣会社が派遣先企業に退職したい旨伝えます。

その後、派遣先企業が退職手続きをする流れです。

きちんとした手続きを踏むのは面倒とはいえ、無断欠勤したり音信不通になってはいけません。

信用問題が関係しており、今後の就職活動にも影響が及ぶ可能性が高くなるため注意しましょう。

退職後の社会保険や年金の手続き

試用期間中であっても社会保険や厚生年金の加入が可能です。

退職する際は、各種社会保険や年金に加入しているかどうかを確かめましょう。

退職した場合、退職手続き完了翌日に各種社会保険および年金は対象資格が喪失します。

そのため、社会保険は国民健康保険へ、厚生年金は国民年金に切り替える手続きが必要です。

国民健康保険への加入は、資格喪失後14日以内に各自治体で手続きしなければなりません。

大抵の企業では、退職希望者に対してどのような手続きが必要かを説明してくれます。

対応に必要な書類関係があれば、速やかに提出しましょう。

各種社会保険処理後の書類は、転職後に必要な書類もあるため、きちんと手元に保管しておくことが必要です。

試用期間中の解雇基準と注意点

時折、人手不足で人材募集が頻繁になされている業界・業種では、辞めたいと伝えない限り辞めさせられることはないと思っている人がいます。

しかし、派遣スタッフ希望者が辞めたいと思っていなくても、企業側から解雇されるケースがあることを念頭に置いておきましょう。

主な解雇基準を解説します。

勤務態度や能力不足による解雇

業界・業種を問わず、企業側は自社の戦力になり、利益の向上や業務拡大に貢献してくれる人材が必要です。

そのため、面接では意欲的な人材と思えた場合でも、実際に勤務態度の悪さや能力不足が著しいと感じられる場合は解雇を通告する場合があります。

具体的には、連絡なく遅刻や欠勤が続いたり、遅刻や欠勤に対して謝罪の態度がなかったりする場合は著しく悪い勤務態度とみなされるケースが一般的です。

また、時間をかけて研修や教育をしても理解ができない場合は、業務遂行能力がないと判断されてしまいます。

慣れない業務でミスするのは仕方ない場合が多いものの、何度注意したり指導したりしても改善の見込みがない、あるいは他の従業員に多大な迷惑をかける場合なども同様です。

解雇されるケースの対処法

労働基準法では、10人以上の社員がいる企業では就業規則を作成すべきと銘記されています。

就業規則には、解雇基準となる事由も含まれているため、契約時にきちんと確認しておきましょう。

解雇事由に相当する勤務態度や能力不足が明らかであれば、解雇を不服とした申し立てはできません。

自分の態度や能力を自己分析してみましょう。

また、履歴書や職務経歴書に記載した事項、例えば能力やスキルに関係する事柄に関する重大な詐称は解雇につながる重要な要素です。

応募先企業への就職を希望するあまり、自分を過大評価しないよう注意しましょう。

必要な研修や教育がないまま能力不足と判断された場合は、派遣会社の担当者に相談できます。解雇基準が不当でないかを確かめるのは大切です。

試用期間後の契約更新と退職のタイミング

試用期間が規定されている多くの派遣先企業では、本契約に進むかどうかの面接があります。

また、派遣スタッフとして働く場合、契約期間満了時には契約更新するかどうかを話し合う面談があることが一般的です。

何らかの事情により辞めたいと思う場合でも、契約更新のタイミングで退職するケースも多くあります。

円満に退職できるよう、大切なポイントを押さえておきましょう。

契約更新時の注意点

派遣会社との契約を更新する際は、現在行っている業務内容や職場環境が自分に向いているかの客観的な評価が大切です。

時間をかけて自己分析した上で、契約更新を判断します。

契約更新のタイミングで辞めたい場合は、派遣会社および派遣先企業が納得してくれそうな退職理由を伝えることが必要です。

職場環境が自分に合わない場合や福利厚生面などで不満を抱えている場合など、ネガティブな退職理由はそのまま伝えるのではなく、ポジティブな言葉に置き換えて伝えるようにしましょう。

中でも、会社を批判する言動は慎む必要があります。

ネガティブな発言は、派遣会社と派遣先企業の間で不必要なトラブルを招きかねません。

契約更新時に辞めたい気持ちが固まっているのであれば、どのように伝えるかを事前に考慮しておくと慌てずに済みます。

更新前の退職手続き

派遣会社および派遣先企業と円満な関係を持続させるためには、基本的に契約満了時に辞めるのが望ましいとされています。

しかし、さまざまな事情により契約更新前のタイミングで辞めたいと思う場合はどのような手続きを踏めばよいのでしょうか。

一般的には、1か月前までに退職を希望している旨派遣会社に伝えます。

派遣会社は、派遣先企業に退職希望を伝え、承認を得なければなりません。

その後、交代要員を探し、業務引継ぎをする必要があります。

保険や年金関係の各種手続きも必要です。

種々の準備期間を考慮し、できるだけ早めに相談しましょう。

対面での相談が望ましいものの、難しい場合は電話やメールで伝えられます。

同じ派遣会社に別の企業を紹介してもらう予定であれば、可能な限り辞めたい理由を述べるようにしましょう。

家庭の事情や体調、職場環境が合わないなどの理由を述べると同時に、就労意欲の高さをアピールします。

試用期間中の働き方とコミュニケーション

業界や業種を問わず、仕事上で何らかの不満が募るケースは珍しくありません。

思うように業務内容が覚えられない場合や希望していた環境ではないと感じられる場合、安易な気持ちで辞めたいと結論するのは時期尚早のケースがあります。

試用期間をどのように過ごせばよいか、大切なポイントを押さえておきましょう。

働き方とコミュニケーションに焦点を合わせて解説します。

試用期間中の効果的な働き方

試用期間中は、働く意欲があり、自分の経験やスキルを派遣先企業の利益に貢献できるように用いたいとの姿勢を見せる必要があります。

きちんとあいさつし、必要な業務上の報告を忘れずに行うことが基本です。

企業は、面接時だけでは把握できなかった適性を試用期間中にチェックしたいと思っています。

例えば、他社員への接し方・業務遂行上のスキル・仕事の進め方などです。

しかし、未経験の業種で慣れない仕事をする場合は、ミスを過度に恐れる必要はありません。

完璧を目指すよりも、優先順位を定め、すべきことを把握します。

自分で考える習慣と他の人に聞くバランスを保つことも必要です。

受けた指示や注意事項をメモするとよい、と感じている人も多くいます。

試用期間中の人間関係の築き方

派遣社員に限らず、仕事を辞めたい理由に多いのは人間関係といわれています。

中でも、派遣社員は派遣先企業にとっては外部人員扱いです。

そのため、部署内で疎外感を感じるとの声が時折聞かれます。

また、上司や同僚が性格的に合わないケースも少なくありません。

辞めたいと思い続けるよりも、少し注意できるポイントがあります。

相手の話をよく聞いて、自分との共通点が何かないかを探してみましょう。

また、話しかけられるのを受け身で待つのではなく、自分から話しかける方法も効果的です。

自分からあいさつしたり、お礼を述べたりできます。

うれしい・楽しいなどのポジティブな感情を顔の表情で表すよう心掛けましょう。

アドバイスを求め、学ぶ姿勢を見せるのも相手との距離感が縮まる方法です。

また、ある程度割り切ったさっぱりした考え方も役立ちます。

相手の雰囲気やものの言い方に一喜一憂するのではなく、与えられた業務をスムーズに行えるレベルで満足するとの考え方です。

努力できる分野から試してみましょう。

試用期間を乗り越えた後のキャリアプラン

試用期間中を効果的に過ごすためには、将来のキャリアプランをきちんと見据えていることが助けになります。

どのような経験をしてスキルを伸ばしていきたいかなど、今後の目標が明確であれば、仕事に対するモチベーションを高く保つのが容易です。

試用期間後の目標設定や、長期的なキャリアプランの立て方を考慮してみましょう。

試用期間後の目標設定

企業側にとって研修および試用期間は、労働者が自社で活躍してくれる人材かどうかの見極め期間です。

中には、労働者側も試用期間を過ごすにあたって、本採用を最終目標と見据えている人がいます。

しかし、本採用だけが目標であれば、試用期間終了後社員として働き始める際のモチベーションが低くなりかねません。

問題やトラブルにぶつかった場合、乗り越える力がなくなる可能性があります。

採用された企業で長く勤めるためには、試用期間後の目標設定が重要です。

ある程度の期間を目安に身に付けたい技術やスキルレベルの向上など、具体的な目標を立てます。

上司や同僚に、試用期間後にどのような目標を立ててきたかを聞いて参考にするのも方法のひとつです。

長期的なキャリアプランの立て方

入社後、短期的な目標だけでなく長期的な目標を立てておくことは、ささいなことにめげずに物事をやり遂げるストレス耐性を養うのに役立ちます。

具体的にキャリアプランが思い浮かばない場合は、何をやりたいかに加え、どうありたいかとの視点で考慮してみましょう。

派遣社員を経て企業と直接契約を交わし、特定部署で管理職に就きたい、などのキャリアプランは一例です。

以前から抱いている夢に向かって進むキャリアプランを立てる方法の他に、成り行きに任せて人生を楽しみたいとの道を進む人もいます。

自分の視野や可能性を広げるチャンスと捉える見方です。

周期的に自分の強み・弱みを見つめなおし、長期的なキャリアプランを立てられます。

5年後・10年後にどのような自分になっているかを想像してみましょう。

試用期間中に悩むこととその対処法

書類選考および面接を無事に通過し、研修・試用期間を始めるに際し、すぐに辞めたいとの事態を招かないためにはどうすればよいのでしょうか。

おすすめなのは、あらかじめよくある悩みと具体的な対処法を把握しておくことです。

予備知識があれば、いざとなった時に慌てずに落ち着いて対処できます。

代表的な悩みとその対処法は下記項目を参考にしてください。

試用期間中によくある悩み

よく聞かれる悩みは、給与や業務内容が面接での説明と異なっているケースです。

試用期間中は時給を低く設定している企業は少なくありません。

また、繁忙期には通常とは異なる業務内容をする必要があるケースも考えられます。

不明な点はそのままにせず、質問してすぐに解決するようにしましょう。

初日から残業させられたことが不服で辞めたいとの声が時折聞かれます。

残業自体は、法律上問題ありません。

面接時に、残業がない旨説明を受けていたのであれば、まず派遣会社の担当者に相談してみましょう。

残業が今後も続くのか、あるいは短期間だけなのかを確認できます。

上司に聞きにくければ、同僚に聞いてみて、対応可能かどうかを検討してみましょう。

人間関係でのトラブルが起こり得る可能性は、社内の雰囲気である程度察知できる場合があります。

なじめそうな雰囲気かどうかは、面接時に確かめておくことが大切です。

悩みを解決するためのアプローチ

給与や業務内容、残業や人間関係などいずれの悩みであっても、まず派遣会社に相談する必要があります。

その際、派遣先企業の上司に直接相談したくなるかもしれませんが、派遣社員は派遣会社所属です。

派遣先企業のほうが先に問題を把握している場合、後から派遣会社との関係がこじれてしまいかねません。

派遣会社との関係が一度こじれると、退職後の転職活動が不利になる可能性があります。

可能な限り、正直に事実を伝え、どのように対処できるかアドバイスを求めてみましょう。

場合によっては、配属部署の変更を企業側に打診してくれます。

同じ企業でも、配属部署で大きく雰囲気が異なる場合も少なくありません。

不満を抱えたままにせず、悩みをできるだけ早く解決できるよう、自分にできることを行動に移してみましょう。

試用期間中に派遣先とのトラブル対策

派遣会社には、さまざまな種類の人が登録しています。

人それぞれ能力や個性が異なるため、派遣先企業とのトラブルが生じるリスクはゼロではありません。

試用期間中に起こり得るトラブルには、どのようなものがあるでしょうか。

具体的なトラブル例に加え、それぞれのトラブル対処法も合わせて解決します。

トラブルの種類と対応方法

多いトラブル例は、年齢・性別・人種・居住地・身体的特徴などで差別を受けるケースです。

法律に抵触する場合もあります。

他には「就業条件明示書」に記載されていない、契約外業務を指示されるケースです。

派遣会社と派遣先企業との契約内容を知らない社員から、ルールを無視した指示がある場合も考えられます。

また、時間外労働に対して給与が出ない、サービス残業の風習があり申請しづらいなどのトラブルも事実として過去に報告された事例です。

さまざまなハラスメント被害も報告されています。パワーハラスメント・セクシュアルハラスメント・モラルハラスメントなどです。

いずれかのトラブルに遭遇した場合には、自分を責めたり泣き寝入りしたりせず、派遣会社に相談しましょう。

派遣会社への相談とサポートの活用

派遣社員に多いのは、自分の中で悩みを抱え込むことです。

派遣会社および派遣先企業に迷惑が掛かることを恐れたり、相談を面倒に感じたりする場合があります。

しかし、自分の中で悩みを抱え込んだままでいると、マイナス思考に陥ってしまいかねません。

仕事のモチベーションが低くなり、体調を崩すなど負の連鎖に陥ってしまいます。

悩みやトラブルが生じた場合のNGな行動は、相談を派遣先企業にしてしまい、派遣会社に伝えないことです。

また、黙って退職したり、無断欠勤を続けたりするのも避けなければなりません。

派遣会社のサポートを積極的に活用し、早めに相談するようにしましょう。

相談して円満な退職ができれば、次の派遣先を紹介してもらえる可能性が高まります。

試用期間中に向き合う自己評価と改善

派遣社員に限らず、どの業界・業種で働く場合でも、自分を正直に見つめる自己評価は大切です。

自分に向いている職種は何か、どのようなキャリアプランを立てるかを考慮する際にも、自分の強みや弱みを把握しておく必要があります。

自己評価をきちんと行い、評価に基づいた改善の繰り返しは、キャリアアップにつながる重要なステップです。

自己評価のポイントと方法

自己評価する際は、現時点で自分が持つ能力やスキルを見極めます。

現状で何が足りないか、今後どのような課題があるかを確認する流れです。

近年、試用期間中に自己評価制度を導入する企業が増えてきました。

自己評価シートを用い、労働者本人が自分の課題および目標に対する達成状況や反省点などを記入します。

その後、上司との面談で認識を共有する人材育成の一環です。

自己評価により、自分の努力や成長に気付けます。

自分の課題や問題点を評価するメリットは、進歩を目指してモチベーション高く仕事できることです。

漫然と日々の作業を行うのを避けられます。

ただし、自分の能力やスキルに対して、過少評価および過大評価しないよう注意しましょう。

スキルや働き方の改善方法

現時点での自分が持つスキルや能力が明確になったら、次はどのように改善できるかを考えます。

主に、成果・能力・意欲の分野で改善できないかを考慮してみましょう。

業務上の実績を基に今後の目標を立てることにより、改善や進歩が可能です。

例えば、営業職なら受注件数、事務職ならパソコンスキルの上達度などで達成可能な目標を立てられます。

能力やスキルには、技術や資格のほか、緊急時の対応力やコミュニケーション能力なども含まれることを覚えておきましょう。

働く際の取り組み方も自己評価するポイントです。

責任感を持った業務の遂行や協調性が感じられる人間関係の構築など、うまくいかなかったケースを分析し、今後どのように改善できるかを考えます。

まとめ

多くの企業では、派遣社員に対しても、研修および試用期間を定めているケースが多くあります。

自社で活躍してくれる人材かどうかを見極める目的です。

コミュニケーションスキルを伸ばしたり、役立つスキルを身に付けたりして、試用期間を有意義に過ごすよう努力しましょう。

しかし、やる気に満ちて働き始めた場合でも、事情によりどうしても辞めたいと思うケースが時折生じます。

悩みやトラブルが生じた場合は、できるだけ早い段階で派遣会社に相談しましょう。

SHARE この記事を友達におしえる!