反響営業はきついって本当?業務内容や向いている人について徹底解説!
顧客からの問い合わせに対して営業担当者が対応する反響営業。
成約率が高いなどのメリットから飛び込み営業よりも転職人気は高いですが、反面、経験者からは「きつい」という声が上がることも。
本記事では、反響営業の基本的な情報やメリット、キツさの原因、成功するコツについて解説します。
反響営業に向いているタイプについても解説しているので、反響営業がメインの業務に転職を考えている人はぜひ参考にしてください。
・反響営業の特徴
・反響営業の大変さ
・反響営業の成功のコツ
【反響営業】反響営業の基礎知識
反響営業とはどのような営業手法なのでしょうか。
ここでは、反響営業の基礎知識や、反響営業の多い業界について解説します。
以下の順番で詳しく解説していきます。
・反響営業とは?
・反響営業が多い業界は?
反響営業とは?
反響営業とは、文字通り「反響があった見込み客に対する営業」を指します。
一般的なプッシュ型営業の場合は、営業がテレアポや飛び込み訪問などで営業をかけて商品やサービスをアピールしますが、反響営業はその逆です。
顧客側から問い合わせや資料請求といったアクションがあれば、営業がそれに対して商品やサービスを提案します。
そのため、問い合わせや資料請求を多くもらうことが営業利益を上げるポイントです。
問い合わせ数を増やすためには、広告や宣伝をしてマーケティングをします。
インターネットやWeb広告に掲載をしたり、SNSで集客をしたりなど、様々な手法でマーケティングを行うのです。
地道なマーケティングのおかげで集客できたら、反響のあった見込み客に対して商談の場を設けて、プッシュ型の営業と同様に商談をするという流れが一般的です。
この一貫した流れについて、プロセスごとにご説明します。
マーケティング戦略を考える
反響営業において利益を上げるために最もといって良いほど重要なタスクが、マーケティング戦略です。
まずは市場調査から始まり、ターゲットの顧客層に合わせた広告出稿をしたり、SNS戦略を考えたりします。
営業リーダーはマーケティング予算を持たされていることもあり、その範囲内で広告費を出すこともあります。
そのため、出稿額に対して問い合わせのあった数の推移を分析して見込み客の動向を調べることも重要です。
マーケティングの企画立案のための発想力だけでなく、数字の分析力も求められます。
メディアへ広告出稿
広告出稿は紙媒体やテレビCMなどもありますが、最近ではWeb広告や動画広告、SNSなども主流です。
どの媒体に出すかは、先ほどのマーケティング戦略に基づいて顧客のターゲット層に合わせて決めていきます。
例えば、20代の学生をターゲットとした賃貸物件の広告を出すとしたら、紙媒体よりもYoutubeやTikTokなどの動画広告の方が刺さるでしょう。
反対に、高齢者をターゲットとした介護施設の広告なら新聞広告が該当します。
このように年齢層に合わせたメディアに出稿することで、よりターゲットに訴求できる広告が出せるのです。
問い合わせ対応
広告をみて興味を持った顧客から問い合わせがあったら、すぐに対応をします。
問い合わせ方法は様々ですが、最近ではインターネット広告からメール等で問い合わせが来ることが大半です。
また、不動産の場合は物件検索サイトのシステムを経由して問い合わせが来ることもあります。
いずれにしても、問い合わせをしてきた顧客は購買意欲が最も高いため、すぐに対応してアポイントをとるようにしましょう。
提案
アポイントが取れた顧客に対しての提案は、一般的な営業と同様に「商談」という形でおこないます。
反響があった顧客の希望日時を伺い、当日には営業が顧客に対して訪問やオンライン会議ツールなどで提案をします。
この場では、既に相談のあった内容に対する回答を行ったり、ニーズの再確認から別プランの提案などを行います。
事前に問い合わせていただいた内容とヒアリングしたニーズに対して、解決できるような提案をするため、アポイント前は事前準備をしっかりとおこなう必要があります。
PDCAを回す
営業活動において重要なことがPDCAです。
PDCAとは以下の通りです。
・Plan(計画)
・Do(実行)
・Check(検証)
・Action(改善)
これは、マーケティング戦略を考えてから商談に至るまでのプロセスを振り返って次につなげることです。
成約に至っても至らなくても、なぜその結果になったのかを検証した上で次の改善策として実行します。
このサイクルを回していくことで、どんどん精度の高い営業活動ができるというわけです。
【反響営業】他の営業種との違い
営業の種類には、飛び込み営業やテレアポ、ルート営業などがあります。
他の営業方法を紹介するとともに、反響営業との違いについても解説します。
以下の順番で1つずつ解説していきます。
・飛び込み営業との違い
・テレアポ(電話営業)
・ルート営業
飛び込み営業との違い
飛び込み営業とは、個人宅や企業などを訪問し、自社の商品やサービスを提案する手法です。
相手からの問い合わせなどがない状態で、アポイントを取らずに連絡を取るため、能動的な営業方法といえます。
反響営業の場合、問い合わせなどのアクションがなければ、基本的に見込み顧客には連絡を取ることはありません。
飛び込み営業は能動的、反響営業は受動的な営業手法であるといえます。
テレアポ(電話営業)
テレアポ(電話営業)とは、個人や企業に対して電話をアポイントやセールスをする手法です。
イメージとしては、電話での飛び込み営業に近いといえます。
飛び込み営業と同じように能動的な営業スタイルである点が、反響営業とは異なります。
なお、飛び込み営業やテレアポは、営業をかけた相手に冷たい対応を取られることも多く、営業スタッフが精神的な負担を感じてしまうケースもあります。
問い合わせに対して答える形の反響営業は、比較的精神面での負担が少ないことが特徴として挙げられるでしょう。
ルート営業
ルート営業とは、すでに取引実績がある顧客に定期的な訪問をすることで新たなサービスや商品を提案する営業手法です。
決まった顧客に対して決まったルートで定期訪問をするため、ルート営業と呼ばれています。
飛び込み営業やテレアポと同じく能動的な営業スタイルですが、ルート営業が対峙するのはすでに関係性のできている取引相手です。
そのため、新規獲得営業に比べて成約までの難易度が低い特徴があります。
ただし、継続的に売上を上げるためには長期間関係を継続させることが重要です。
関係性ができているからといって、クレームや苦情につながるような言動は避けねばなりません。
また、商品やサービスの質も維持せねばならず、その点ではプレッシャーの大きい営業方法といえます。
【反響営業】活躍する業界
反響営業の手法をとっている業界で代表的な業界は、不動産・自動車販売・住宅販売の3つです。
主に高額な商材を扱っている業界に共通していますが、理由としては高額商材は飛び込み営業やテレアポでは購入してもらえることが少ないからです。
「高い買い物は自分の判断で決めたい」という気持ちが顧客心理ですので、人の力を使ってプッシュ型で営業するよりもマーケティング能力を駆使して反響営業にかける方が効率的なのです。
この3つの業界をはじめ、そのほか様々な業界で活躍している反響営業の仕事についてご紹介します。
不動産仲介業
不動産仲介業は、部屋を借りたい人に対してアパートやマンションを提案する仕事です。
自社で契約している貸主(大家さん)のかわりに、部屋に住んでくれる人を募集する役割があるので、双方の仲介役のような存在です。
基本的には部屋を借りたい人へ営業をするスタイルなので、そのために不動産物件サイトなどに目玉物件を掲載することで反響を待ちます。
興味を持った顧客からは不動産サイト経由で問い合わせが来るので、連絡がきたらすぐに電話やメールで連絡を返し、アポイントをとります。
アポイント当日は、問い合わせしてくれた物件に関する提案や、そのほか希望条件にあった物件を提案します。
その日中に内見に出向くこともあるので、オフィスにいたり外出したりと忙しい仕事でもあります。
自動車販売業
自動車販売業は、ディーラーと中古車販売業に分かれます。
いずれも店舗に来店された顧客に対して販売する仕事です。
「新しい車が欲しい」という顧客に対して車選びのお手伝いをすることはもちろん、予算に合わせてオプションの提案などもします。
また、ローンを組む顧客も多いので、契約周りからローン手続きまで多岐にわたる業務もおこないます。
基本的には販売が完了すれば終了ですが、ディーラーでは定期点検のお知らせなどで担当した顧客に定期連絡をすることもあるので、車を使い続けている限り長いお付き合いになります。
信頼関係が構築できると、2台目以降も購入していただけることがあるので、年月はかかりますが徐々に顧客が増えてくることもやりがいの一つです。
住宅販売業
住宅販売業は、ハウスメーカーが提案する新築物件を販売する仕事です。
展示場などに来場されたお客様が主な顧客。
モデルハウスを案内しながら、興味を持っていただけたらその場で商談をします。
成約までは1回で決まることはなく、基本的には何度も打ち合わせを重ねながら進めていくスタイルです。
注文住宅の場合は各お部屋の広さや壁紙のデザイン、収納スペースなどが自由に決められるので、綿密にすり合わせていく必要があります。
その他
上記3つの業界以外にも、様々な業界で反響営業を取り入れています。
例えば、以下のようなサービス店舗は反響営業の分類です。
・店舗型の保険ショップ
・携帯ショップ
・来店型のリフォーム相談窓口
これらの店舗型の場合は該当する地域のタウン雑誌の広告やWeb広告で集客をし、アポなしで来店されることがほとんどです。
都市部などの店舗は顧客が集中することが多く、繁忙期には営業も書き入れ時です。
【反響営業】業務内容
ここからは、反響営業の業務内容を解説します。
実際に転職活動をする際、反響営業がメインの業務を選ぶかどうかの参考にしてください。
業務内容は大きく4つに分けることが出来るので1つずつ確認していきましょう。
以下の順番で解説していきます。
・マーケティング戦略を考える
・見込み顧客への情報発信
・問い合わせ対応
・マーケティング結果についてのPDCAを回す
マーケティング戦略を考える
先述したとおり、マーケティング戦略を考えることは、反響営業として最も重要なフェーズです。
反響営業で利益を上げるには、集客数あってこそ。
そのためにまずは市場調査から行い、自社商品のニーズが高そうなターゲット層を決めてそこに焦点を当てて広告戦略などを考えます。
1回の広告予算に対してどのくらいの利益を目標とするのか、何件の問い合わせが必要なのかも戦略の一つです。
分析力があり数字にも強くなければなりません。
なお、広告を打てば絶対に反応が返ってくるわけではないので、強力な反応を得るためにどのような広告を打てばいいのかを考えたり、顧客のニーズに合わせて広告を発信する必要もあります。
様々な観点から、市場を分析しましょう。
見込み客への情報発信
反響営業をするためには、まず、見込み顧客が問い合わせたくなるような宣伝や広告を打つ必要があります。
広告の種類は様々で、主に以下のようなパターンで出稿します。
・インターネット広告
・電車の中吊り広告
・看板広告
・雑誌や新聞、テレビCM
・展示会
・SNS広告(Youtube、Instagram、TikTokなど)
また、問い合わせが来るような広告の内容についても戦略を練る必要があります。
これは先ほどあげたマーケティング戦略の段階で構想を練り、実際に出稿が決まったら再度ブラッシュアップして効果的な広告に仕上げるのです。
また、広告や宣伝には費用がかかるため、目標売上額とのバランスも見ながら、最終的な予算を決めることも大切です。
問い合わせ対応
広告出稿後は、電話やメールなど何らかの形で問い合わせが入ります。
問い合わせがあった顧客は営業もしくは営業アシスタントが対応し、アポイントを取得します。
また、問い合わせ対応では顧客のニーズを改めてヒアリングすることも大切です。
問い合わせいただいた内容だけでなく、そのほかにニーズが眠っていないかを確認することで、商談のときにより具体的な話ができるためです。
そしてアポイント当日になったら商談に入り、成約に向けて話を進めます。
ここで成約につなげられるかどうかが、反響営業としてのスキルがもっとも問われるポイントといえます。
マーケティング結果についてのPDCAを回す
反響営業では、マーケティング戦略を実践した結果についてPDCAサイクルを回すことも重要です。
いくら分析や入念な準備をしたとしても、毎回完璧な広告運用や顧客対応ができるわけではありません。
そこで、発見した改善点や課題などをPDCAを回すことで振り返るのです。
適切にPDCAサイクルを回すことで、より良い反響営業を行うことが出来ます。
【反響営業】反響営業の特徴は?
「きつい」と評価されてしまう反響営業ですが、一方で、他の営業方法に比べて「楽」といわれることもあります。
この見出しでは、反響営業の特徴を紹介します。
具体的にはどのようなポイントが楽だといわれるのでしょうか。
5つに分けたので詳しく見ていきましょう。
以下の順番で解説していきます。
・成約率が高い
・コストを抑えられる
・見込み顧客とのコミュニケーションがスムーズ
・顧客に喜んでもらいやすい
・外出が少ない
成約率が高い
反響営業では、見込み顧客が商品やサービスに少なからず興味を持っている状態です。
このため、飛び込み営業やテレアポよりも成約率そのものは高い傾向にあります。
最初にアクションを起こすのが見込み顧客側であることからも、話を聞いてもらえる確率は高く、精神的な消耗が少ないことが特徴です。
また、問い合わせの内容から営業のアプローチなどを事前に検討できるため、効率の良い提案ができることも、成約率を上げる要因です。
人件費を抑えられる
飛び込み営業やテレアポは、成約に至るまでに多くの人件費がかかります。
また、マネージャーが営業員一人ひとりの商談の様子を見たり、管理したりすることが難しく、成約にいたるまでのメソッドが属人化しがちというデメリットも。
売り上げを回収するまでにどの程度のコストがかかるのか企業の側がコントロールしづらいため、結果的にコストがかかりすぎてしまった場合は、営業スタッフのノルマを増やすなどで調整するケースもあります。
反響営業の場合、回収しなければならないコストは広告費や宣伝費が大半です。
人件費とは異なり上限を企業側でコントロールできるため、ノルマについても事前に把握できるのはメリットといえるでしょう。
見込み顧客とのコミュニケーションがスムーズ
問い合わせの時点で見込み顧客のニーズや要望がある程度把握できているため、効率的に営業活動ができます。
また、ある程度商品やサービスについて理解した上で問い合わせをする顧客も多く、ゼロから説明する必要がなく、スムーズに提案を進められます。
ただし、顧客がすでにある程度、商品や業界についての知識を得ている可能性もあるため、十分に知識をつけた上で商談にのぞまなくてはならない点には注意が必要です。
顧客に喜んでもらいやすい
見込み顧客の中には、最初から商品やサービスを購入・契約しようと決めて問い合わせや資料請求する人もかなりの割合で存在します。
このようなケースでは、営業が顧客に無理矢理商品を購入させるといった事態に陥りづらく、結果として顧客の納得感も高くなりやすい特徴があります。
たとえば不動産のリフォームを例に挙げて考えてみましょう。
リフォームについて問い合わせる人は、最初からリフォームすること自体はすでに決めているケースが多いはずです。
リフォームを求めていない人に、飛び込み営業などでリフォームすることを検討してもらうには、それなりの営業テクニックが必要です。
一方、反響営業であれば、自社のサービスの質の良さをアピールすればよいだけなので、過剰なセールストークが不要です。
結果として、売買契約が終わったあとに顧客から感謝の言葉などをかけてもらえることも多く、やりがいが感じられやすいメリットがあります。
外出が少ない
反響営業は基本的に、問い合わせに対して電話やメールなどで対応するケースが一般的です。
飛び込み営業のように、長時間外出して商品の提案を取ることはほとんどありません。
問い合わせ後はアポイントメントを取って外出する必要があるとはいえ、夏の暑さや冬の寒さをそこまで感じずに営業活動を続けられるのは、大きなポイントといえるでしょう。
【反響営業】反響営業がきついのはなぜ?
反響営業はプッシュ型の営業手法に比べて失注する確率が下がるので、精神面での負担は少ないといわれています。
しかし、決して楽な仕事ではなく、「仕事がきつい」と感じる人も少なくありません。
ここでは、反響営業がきついといわれる理由について解説します。
理由を4つにまとめたので1つずつ詳しく解説していきます。
・成約へのプレッシャー
・定期的に計画の見直しを迫られる
・問い合わせ内容が多岐にわたる
・スケジュールの調整が難しい
成約へのプレッシャー
問い合わせなどのアクションがあったからといって、必ずしも成約につなげられるわけではありません。
見込み顧客によっては、購入する意思がないのにもかかわらず資料請求などをするケースもあります。
反響営業では、事前に作成した広告費や宣伝費を上回る売り上げを出さなければ赤字が確定してしまいます。
このため、成約件数のノルマを、精神的な負担として感じてしまう人もいることでしょう。
さらに、飛び込み営業やテレアポなどに比べて「成約できて当たり前」という周囲からのプレッシャーもかかります。
定期的に計画の見直しを迫られる
見込み顧客からの問い合わせ件数が想定よりも少ない場合は、広告や宣伝の方法を見直す必要性が生じます。
また、作成した当初は問い合わせがそれなりの数入った宣伝であっても、定期的に見直さなければ内容が古くなってしまい、見込み顧客からのアクションをうながせなくなってしまいます。
宣伝や広告を作成するためには、営業だけではなく、最新のマーケティングスキルも必要になります。
求められるスキルが幅広く、常に知識のブラッシュアップを重ねなければならないことをきついと感じる人も多いようです。
問い合わせの内容が多岐にわたる
反響営業で寄せられる問い合わせには、商品やサービスに関するものはもちろん価格や配送方法、関連業種に関するものまでさまざまです。
顧客のニーズを把握し、自社の商品やサービスを的確に提案するためには、幅広い業界にまつわる知識が必要です。
たとえば不動産であれば、ローンや、建築工事、住宅設備、内装や外装のデザイン、相続など、不動産業界に隣接する分野の知識を持っていることが求められます。
これらの知識全てを勉強し続けるのは非常に難しいため、多くの人がきついと感じるようです。
スケジュールの調整が難しい
反響営業は、問い合わせが届き次第、迅速に営業活動を開始する必要があります。
しかし、見込み顧客からいつ問い合わせがくるのかは予測が立たないため、スケジュールの調整が難しい問題点があります。
問い合わせの数が多い場合、営業一人が対応しなければならない見込み顧客が増え、その分多忙になってしまうケースも多々あります。
また、BtoC(企業と消費者間の取引)の場合、見込み顧客とのアポイントメントは基本的に土日などの休日に設定されがちです。
休みが変動しやすく生活リズムが一定しないことで、身体的な疲労感を覚える人もいます。
【反響営業】反響営業に向いている人
きついといわれる反響営業ですが、反響営業の業務に向いている人であれば、きつさが苦にならないことも考えられます。
どのような人が反響営業に向いているのでしょうか?
ここでは、反響営業に向いている人のタイプについて紹介していきます。
以下の順番で詳しく解説していきます。
・戦略的な考えができる人
・勉強が好きな人
・分析できる人
・見込み顧客の気持ちを考えられる人
戦略的な考えができる人
反響営業ではマーケティング戦略を考えて効果的な広告や宣伝を作成したり、問い合わせ率を高めることが非常に重要です。
問い合わせ率の高くなるような広告・宣伝を作成することが何よりも求められます。
また、広告や宣伝にかかる費用は必要最小限にとどめることも必要です。
費用が少なければ少なくなるほど、売上比率を最大限に高められるからです。
さらに、その結果に対して課題を見つけたり、解決策を考えて次の戦略につなげることも必要です。
そのため、常に戦略的なとらえ方で仕事にのぞめる人が向いています。
マーケティングなどの知識を使い、最小限のコストで効果的な広告やPRを企画できる人は、反響営業に向いているといえるでしょう。
勉強が好きな人
反響営業で成約率を上げるためには、自社の商品やサービスに関連する分野についての勉強が欠かせません。
また、関連する業界についても知識が必要です。
たとえば不動産業界であればローンや建築工事、資材について学ぶことで、顧客からの質問に自信を持って回答ができます。
知らない分野についての勉強が好きで、それを仕事に活かしたいと思える人は、反響営業に向いているといえるでしょう。
分析ができる人
反響営業で成約率を高めるためには、業界が所属する市場や、自社の商品・サービス、関連する業務について正確に把握し、見込み顧客に説明する必要があります。
たとえば金融業界の反響営業であれば、世界や日本の経済状況について理解し、その状況に対応できるような自社の金融商品を提案することで、見込み顧客との成約率は大いに高まることでしょう。
常にデータを見ながら、最新の情報について分析する能力を身につける必要があります。
見込み顧客の気持ちを考えられる人
広告やPRで問い合わせ件数を増やすためには、闇雲に自社商品やサービスを宣伝するのではなく、事前に顧客がどのようなニーズを持っているのかを考える必要があります。
また、問い合わせの文面や電話内容から、見込み顧客がどのようなニーズを持っているのか把握し、効果的にセールスを進めることも求められます。
さらに、話を聞きながら、見込み顧客のニーズを具体的なものとするヒアリング力も必要でしょう。
総じて、見込み顧客の立場や気持ちになって物事を考えられる共感能力が求められています。
【反響営業】反響営業の年収は?
ここまでは、反響営業の特徴や業務内容について解説してきました。
この見出しでは、反響営業の年収について詳しく解説します。
反響営業において活躍する上で、どの程度の年収が得られるのでしょうか。
業種ごとの年収についてもまとめたので比較して見てみましょう。
平均年収は400万円前後
業種問わず、反響営業の平均年収はおおよそ400万円といわれており、一般的な会社員の平均年収と同等です。
しかし、業界によっては高収入が目指せる職業でもあります。
今回ご紹介した「不動産仲介」「自動車販売」「住宅販売」の営業だと最も高い年収が目指せるのは住宅販売です。
なぜなら、住宅販売は1件成約したときの粗利が大きいため。
数千万円の住宅を販売するわけですから、営業に入るインセンティブも大きくなるのです。
住宅販売の場合は1件あたり数万円〜数十万円のインセンティブなので、稼いでいるトップ営業だと年収1000万円以上がベースという人も少なくありません。
高収入を目指したい人にはおすすめです。
また、自動車販売営業はインセンティブもありつつ、ボーナスで反映される傾向にあります。
年次昇給を設けている会社も多いので、安定して働きたい方におすすめです。
【反響営業】反響営業を成功させる7つのコツ
これまでの話で反響営業について興味が出てきた方もいるのではないでしょうか?
反響営業の成約率を高めるためには、向き不向きだけでなく、成功させるためのテクニックを覚えることも重要です。
ここでは、反響営業を成功させる7つのコツについて解説します。
以下の順番で1つずつ詳しく解説していきます。
・問い合わせの自動化
・営業担当者の教育・訓練
・しっかりとデータ分析する
・コミュニケーションスキルを向上させる
・KPIの考え方を取り入れる
・フレームワーク
・AISAS
1. 問い合わせの自動化
問い合わせの中には、営業担当者が担当せずとも、自動返信メールやFAQページを充実させることで十分に対応可能なものも数多くあります。
成約につながるケースにだけ注力するためにも、問い合わせの自動化については力を入れて検討しましょう。
2.営業担当者の教育・訓練
商品やサービスに関する知識をしっかりと身につけることは、成約率を高めるにあたって非常に重要です。
職場での研修や、外部講師を招いてのレクチャー、資格取得などを通して、関連知識を身につけましょう。
また、顧客ニーズを把握するため、傾聴などのヒアリングスキルについて知識を身につけることも、成約率を高めるためには有効です。
3.しっかりとデータ分析する
問い合わせや資料請求があった際は、その概要をデータとしてまとめておきましょう。
データの内容を定期的に分析することで、市場のニーズや傾向が把握できるため、営業をする上での指標作りにつながります。
また、FAQページやオウンドメディア、もしくは広告・宣伝を作成する上での参考にできます。
さらに、商品やサービスを改善したり、新規に開発したりする際にも、問い合わせ情報のデータ分析は大いに役立つでしょう。
4.コミュニケーションスキルを向上させる
反響営業は新規開拓営業に比べると成約率が高いといっても、商談で成約させられる力がなければなりません。
そのために必要なスキルがコミュニケーションスキルです。
とくに反響営業が相手とする顧客は個人客が大半です。
まずは信頼を獲得し、円滑な雰囲気を作ることから始めるのが重要です。
堅苦しいビジネス的な姿勢で論理立てて話を進めるより、個人の感情を揺さぶるような対話の仕方がキーポイントです。
商談では本題に入る前にアイスブレイクを工夫したり、顧客の要望に対してイエスマンで対応するだけでなく、潜在的なニーズを引き出すためのヒアリング力を向上させる必要もあります。
見込み顧客と取るコミュニケーションの質を上げることで、成約率も高められるでしょう。
5.KPIの考え方を取り入れる
KPIの考え方を取り入れ、適切な目標を掲げることもおすすめです。
KPIとはKey Performance Indicatorの略で、事業の目標達成に必要な業務を数値化することをいいます。
たとえば、以下のような目標設定が考えられます。
・問い合わせの件数
・電話・メールでの連絡件数
・成約件数
・成約につながりやすい質問を実際に聞いた数
・FAQの新規項目作成数
・SNSなどを介した広告作成数
営業活動はしばしば、売り上げを達成するために「とにかく頑張る」などの精神論が使われがちです。
目標を数値化することで達成度を見える化することで、具体的にどのように頑張ればよいのかを誰もが客観的に把握できます。
6.フレームワーク
フレームワークとは、経営戦略などを手順に沿って決定することをいいます。
反響営業では、広告や宣伝の作成前や、商品・サービスの開発前に、ターゲットや展開方法を綿密に計画することが求められます。
この際、一定のフレームワークに沿って市場を分析することで、効率的に仕事を進められます。
フレームワークにはさまざまな手法があり、たとえば「SIPS」「PEST分析」といったものがあります。
それぞれ、活用するべきシーンや、利用方法が異なるため、自社の形態に合ったフレームワークを採用しましょう。
7.AISAS
AISAS(アイサス)とはフレームワークの一つで、Attention(注意・認知)・Interest(関心・興味)・Search(検索)・Action(行動)・Share(共有)の頭文字をとったマーケティング用語です。
インターネットが一般に普及している社会における、消費者が商品やサービスを購入するまでのプロセスを表しています。
それぞれの頭文字の内容は以下の通りです。
・Attention:SEO対策やSNSによる情報発信でサービスを知る
・Interest:画像や見出しに興味を持つ
・Search:購入する前に、類似品や口コミを調べる
・Action:実際に購入する
・Share:口コミをする
SEO対策やSNSでサービスを知ったり、購入前に類似品や口コミを調べたりするなど、インターネットが普及した現代ならではのステップが特徴です。
それぞれのステップについて効果的なマーケティング手法や、セールスをすることで、成約率を高められるのではないかと考える人もいます。
反響営業に転職するには
反響営業の仕事は業界が絞られるので、転職先選びをする際に自分に合った会社が見つかりにくいという人もいます。
転職先を選ぶためには、会社の安定性だけでなく、働きやすい環境や職場の雰囲気なども重要なポイントです。
しかし、業界が絞られていると自分にぴったりの会社が見つけにくく、苦戦することもあるでしょう。
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まとめ
見込み顧客の問い合わせや資料請求などのアクションに対して、電話やメールなどで回答をすることでサービスの提案につなげる反響営業。
問い合わせがあったからといって、必ずしも成約につながるとは限らないことや、業界に関する幅広い知識が求められること、そして広告や宣伝を出すためのマーケティングの知識が求められるなどの理由から「きつい」と評価されてしまうこともあるようです。
一方で、顧客に感謝されることや、見込み顧客とのコミュニケーションがスムーズに進みやすいこと、そして何よりも新規顧客の開拓がないことなどは、大きな魅力として挙げられるでしょう。
年収も日本の平均程度には得られるため、転職先としても十分に検討してよい選択肢の一つといえます。
反響営業の業務内容について理解することで、後悔のない転職を進めましょう。
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