【例文あり】コンサルティング営業の志望動機の書き方!仕事内容や志望動機を作る際の注意点を解説!
はじめに
コンサルティング営業とは、一般的な営業職よりもコンサルタント色が強い営業です。
お客様の課題を解決するコンサルタントでありつつも、会社からは営業目標が課せられている営業職です。
一般的な営業とは違うコンサルティング営業ですので、どのように志望動機を作れば良いか悩む方は多いことでしょう。
この記事では、コンサルティング営業の志望動機の書き方を紹介します。
記事の後半では例文も掲載していますので、ぜひ参考にしてみてください。
【コンサルティング営業の志望動機】コンサルティング営業とは
コンサルティング営業は、企業の課題を解決するための提案をするのが主な仕事です。
経営課題であったり、IT化に関する課題であったりと、自社が取り扱うコンサルティング事業に応じて提案します。
当然、ほぼ100%の業務が個人ではなく、法人営業になるでしょう。
新規開拓で一般の営業職と似た仕事をするシーンもありますが、それ以外はコンサルティング業界ならではの仕事をしていきます。
具体的には、企業が抱える課題のヒアリング解決案のプレゼン・アフターフォローなどです。
そのため、営業トークが第一に求められる一般的な営業マンとは、少し異なるタイプの人材も多く活躍しています。
様々な形態のコンサルティング営業
コンサルティング業界と一口に言っても、様々な形態が存在します。
経営戦略をコンサルティングする会社や、DX推進に向けたITコンサルティング、人事やコスト削減など業界特化型のコンサルティングなどです。
ここからは、コンサルティング会社の形態についてお伝えします。
戦略系コンサルティング
戦略系コンサルティングは、主に経営戦略を提案するコンサルティング事業です。
支援先の企業の財務状況を把握し、前年以前の実績と比較したり将来的な展望に合わせてどのように経営戦略を練ったら良いかを策定します。
支援しているのは「経営戦略」が中心であるため、接する相手は経営者です。
経営者と同じ目線になり、財務計画だけでなく人材配置や採用計画、経費削減の取り組みなどを多角的にみて提案します。
IT系コンサルティング
ITコンサルティングは、昨今浸透しつつある「DX化」推進のためにコンサルティングします。
とくに国内の中小企業ではDX化に遅れをとっており、「DX推進がしたいけれど、何から手をつけたら良いかわからない」という企業が多い状況です。
そんな企業の経営者やシステム担当者に対し、取り入れるべき機器やソフトウェアなどのITツールを総合的に提案します。
業界特化型コンサルティング
業界特化型コンサルティングは、文字通り各業界に特化したコンサルティングです。
例えば、以下のような業界が挙げられます。
・人材(採用計画、人材配置など)
・コスト削減(経費削減)
いずれもニッチな業界ではありますが、営業利益を向上させるために重要な要素です。
「採用ができなくて人件費ばかりかさむ」「経費がひっ迫して営業利益率が悪い」といった細かいニーズに対して、その道のプロがコンサルティングします。
ソリューション営業との違い
コンサルティング営業とよく混同される営業職として「ソリューション営業」が挙げられます。
ソリューション営業も顧客の課題を解決するスタイルの営業ですが、大きな違いは売っているものの違いです。
例えば、ソリューション営業は顧客の課題に対して、自社製品の中から解決できる商品を提案します。
それに対しコンサルティング営業は、自社サービスだけにはとどまらない総合的な視点でアドバイスをします。
わかりやすくお伝えすると、「ソリューション営業=自社製品の提供」「コンサルティング営業=コンサルティングの内容を提供」というイメージです。
【コンサルティング営業の志望動機】コンサルティング営業に求められる人物像
コンサルティング営業に求められる人物像について、簡潔に解説します。
志望動機を書く際に、自分が以下の見出しで紹介する資質を持っていることを示せればベターです。
もちろん、自己PR欄などを利用してアピールしても構いません。
コミュニケーション力
コンサルティング営業は、とにかくお客様との会話が多い仕事です。
商品を売り込むプッシュ型営業やインバウンド型営業とは違い、経営課題というシビアな課題を深掘りするために、長期的に何度もやりとりします。
そのため、高いコミュニケーション能力が求められます。
なお、コミュニケーション能力が高いということは、話を盛り上げられることだけを意味するわけではありません。
むしろコンサルティング営業では、聞く力のほうが大切です。
相手の話を引き出せるような質問を投げかけたり、相手の話に共感したりできるスキルがあれば、仕事を成功させやすくなるでしょう。
部活を休みがちな方に、その方がなぜ休むようになってしまったのか相談に乗り、解決した経験などがあれば、就活のアピール材料になります。
分析力
コンサルティング営業はクライアントから話を聞いた後、その結果を自社に持ち帰って分析しなければなりません。
例えば、経営コンサルティングの場合は財務表や経営計画表などを細かく読み込み、過去の実績数値から現状の課題を導き出すことがあります。
定量的な分析をすることで仮説だてができ、具体的な課題・解決策が見えてくるのです。
このように、対人能力だけでなく、コンサルティングする分野(経営・ITなど)に関する知識をもとにした分析力も重要です。
もし志望動機で分析力をアピールするなら、前職での仕事の進め方に問題が生じたときにどこに問題点があるか分析し、解決に導いたエピソードなどを述べると良いでしょう。
勉強への意欲
コンサルティング営業が学ぶべきものは、「広く深く」といったイメージです。
自社がコンサルティングしている内容の知識はもちろん、支援先の企業の業界や経済動向なども徹底的に調べ上げなければなりません。
そのため、担当する支援先が増えるたびに勉強の毎日です。
慣れたからといって学びを止めるということは、ベテランのコンサルティング営業でもありません。
支援先の企業の方向性を正すことがコンサルティング営業の仕事でもあるので、学びを怠ると間違った方向に誘導してしまうことになります。
【コンサルティング営業の志望動機】志望動機を書く前にすべきこと
コンサルティング営業の志望動機を書く前に、準備しておくべきことは何でしょうか。
より良い志望動機を書くためには、自己分析と企業研究が非常に大切です。
その中でもどんなポイントを意識すべきか、以下の見出しで3点解説します。
なぜコンサルティング営業に興味を持ったのかを整理する
コンサルティング営業に興味を持ったきっかけは、具体的なエピソードとともに整理すると良いでしょう。
例えば、「学生時代に経営学を学んでいた」だったり、「前職でソリューション営業をしていて、もっと総合的な観点で経営課題に向き合いたい」など。
未経験の方の場合、コンサルティング企業と深い縁を持つことはそれほど多くないでしょう。
そんな中でも企業が感じるのは、「コンサルティング営業の仕事に興味を持つきっかけは何だったのか」です。
そこで志望動機を書く第一歩として、どういう経緯でコンサルティング営業に興味を持つようになったか、整理するのがおすすめです。
企業が求める人物像を押さえる
志望動機では単純な志望理由だけでなく、自分がその企業にふさわしいこと・社風とマッチしていることを示すことが大切です。
そのためには、企業がどのような資質を持つ方を社員に迎えたいか知っておく必要があります。
企業のリクルートページや会社説明会・パンフレットなどを見ると、求める人物像についての説明も見つけられるでしょう。
企業が求める人物像と自分の強みが重なる部分を、志望動機の主なアピール材料にするのがおすすめです。
企業で何を成し遂げたいのかを考える
志望動機の最後は、自分が企業に入ったら何を成し遂げたいか、あるいは自分がどのように企業に貢献できるかで締めることをおすすめします。
自分の思い描くキャリアプランや、仕事をするうえで何を意識したいかを考えておきましょう。
コンサルタントにもさまざまなタイプの方がおり、仕事のやり方やモットーは一通りではありません。
アイデアや提案力で勝負するのか、気配りやコミュニケーション能力で勝負するのか、自分の強みを踏まえて考えてください。
【コンサルティング営業の志望動機】人事に響く志望動機の構成
少しでも人事の方に覚えてもらえるような志望動機を書くには、基本を押さえた文章構成が非常に大切です。
読み手にとって読みやすく、要点がひと目で分かる志望動機にするためにおすすめの文章構成を紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
結論
ビジネスの分野では、結論から先に述べることが鉄則です。
入社前だとしても、志望動機で結論を先に述べるのは当たり前。
「私が貴社を志望したのは〜ためです」といった文章を最初に持ってきます。
なぜ結論が先なのかというと、人は結論から先に言われた方が後から聞く背景や理由について理解しやすいからです。
書類選考や面接では、いかに面接官に印象付けられるかが勝負どころ。
結論から先に伝えて、話がスッと入り込んでいけるように工夫しましょう。
根拠
結論(企業を志望した理由)に続けるのは、その理由を補足する経緯や根拠です。
どうしてコンサル業界に興味を持ったのか、その中でどうしてその企業に応募しようと思ったのかという順番にすると分かりやすいでしょう。
業界全体に興味を持った理由より、その「企業」を選んだ理由に説得力を持たせるほうが難しいです。
しっかり企業研究をしていなければ、なかなか人事の方を納得させられる文章を書けません。
その企業でしかできないこと、その企業だけの強みをリサーチしましょう。
企業でどう成長するのか・どう貢献するのか
志望動機の最後は、自分が企業でどのように成長するか・どのように利益に貢献するかで締めます。
成果にこだわり管理職に進みたい・新人教育に携わりたいなど、自分が理想とするキャリアプランを書くのも手です。
新しい知識を吸収しアウトプットすることに自信があるので、多角的な視点からクライアントにアドバイスができるコンサルタントになりたいといった形で、貢献の仕方について書くこともできます。
ここは自分がその企業に入社したいという熱意を示す意味もあり、非常に大切なポイントです。
【コンサルティング営業の志望動機】志望動機の注意点
続いて、志望動機を書き上げる際の注意点を紹介します。
コンサルティング営業は世に出ている情報が少なく、営業職の中でも希少な人材です。
そのため、未経験の方はとくに内容が抽象的になったり、話に一貫性がなかったりと、伝える内容にズレが生じやすいです。
以下の見出しで紹介するポイントでミスをしていると、コンサルティング営業として必要な説明力や提案力などのスキルに疑問を持たれることになりかねません。
つまらないことでマイナス評価をつけられないよう、気をつけましょう。
要点をまとめよう
コンサルティング営業は、論理的な思考や説明が求められる仕事です。
志望動機の内容も重要ですが、要点が分かりやすくまとめられている文章になっているかも評価ポイントになります。
自分で読み返しても要点が分かりにくいと思ったのなら、そのまま提出せず文章構成や表現を見直すほうが良いでしょう。
一貫性を意識する
文章に矛盾が生じないよう、常に気を配っておくことは大切です。
たとえば、好奇心旺盛なことを自分の強みにしていたのに、キャリアプランを書く際に「どうしてもこのキャリアプランに進みたい」と1つのキャリアに固執しているのなら、本当に好奇心があるのか疑われてしまうでしょう。
文章を読んだ人事の方が、自己分析ができていない・大げさな表現やウソが含まれているかもしれないと思ってしまう可能性があります。
自分で見直して矛盾がないか確認するだけでなく、できれば他の人にも読んでもらいアドバイスを求めるのがおすすめです。
【コンサルティング営業の志望動機】よくある志望動機
コンサルティング営業は営業職の中でも希少な方ではありますが、「キャリアアップしたい」という方が憧れる職業でもあります。
営業としてステップアップすべく転職を志すライバルは多いと考えた方が良さそうです。
では、ライバル達はどのような理由でコンサルティング営業に興味を持ったのでしょうか。
ここからは、コンサルティング営業への転職でよくある志望動機についてまとめました。
成長するため
コンサルティング営業は、クライアント企業の情報や解決に向けたアプローチ方法などを探る際に、専門知識を必要とします。
業務量もかなり多い仕事をこなすうちに、さまざまな分野について知識やスキルを得て、成長できそうだということを志望理由に挙げる方は多いです。
ただし、この理由を書く際には注意点があります。
自分が成長したいと書くだけでは、企業の利益につながらず良いアピールとはなりません。
自分が成長マインドを持って仕事に取り組めることを、どのように企業への貢献につなげるか書くようにしましょう。
社会貢献したい
コンサルティング営業の仕事は、自社だけでなくクライアントの企業の利益にもつながります。
経営難の企業を助けて倒産を回避させる・クライアント企業の利益を上げて社員の給料を上げるといった形で、社会貢献や人助けができることを仕事のやりがいに感じる方は多いです。
しかし、これも「社会貢献できる」だけだと、他の業界にも当てはまる志望動機になってしまいます。
社会貢献できる業界の中で、どうしてコンサル業界を選んだのか、もう少し掘り下げましょう。
思考力を身に着けたい
企業からのヒアリングをもとに解決策を考えるプロセスは、コンサルティング営業にとって勝負どころです。
ここで的確なソリューションを考えられないと、クライアントに提案を受け入れてもらえないでしょう。
そのため、データを分析する能力や論理的思考力を磨きたいことを、コンサルティング営業の志望動機に挙げる方もいらっしゃいます。
この志望動機を書くときも、文章の最後に磨いたスキルをどう企業で活かすかをしっかり明示しましょう。
グローバルに活躍したい
コンサルティング業界は、外資系の企業が多いのも特徴です。
勤める企業の事業内容によっては、海外の企業が日本に参入したり、日本企業が海外に進出する際の手助けをしたりする仕事をすることもあるでしょう。
語学力を活かしてグローバルに活躍したいという目的で、コンサルティング業界を志望する方も多いです。
外資系企業や海外事業サポートのコンサルティングを手掛ける企業を志望するなら、海外で活躍する目標を書くことで仕事への熱意を示すことも考えてみてください。
【コンサルティング営業の志望動機】志望動機の例文
最後に、コンサルティング営業を志望する場合の例文を紹介します。
企業の役に立ちたいことをメインに書くパターン・自分自身が成長したいことをメインに書くパターンの2例掲載します。
自分の志望動機に近いほうを参考にしてみましょう。
役に立ちたい
私はとくにこの地域の中小企業様の経営の手助けがしたいと考え、貴社を志望しました。
コンサルティング営業を選んだ大きなきっかけとなった出来事は、父の営む工務店の経営がコロナの影響で経営難に陥ったときです。
このときに手を差し伸べてくれた存在が経営コンサルタントの方でした。
そのときに感じたことが、「コンサルティングは企業が息をし続けるためのポンプのような役割だ」ということです。
私も悩んでいる企業を助け、そこで働く従業員の生活を守る形で社会貢献したいと強く感じました。
とくに貴社は、父の企業のような中小をメインにコンサルティング業務をしており、経営難の企業を回復させてきた実績が豊富にあります。
私は前職で培ったヒアリング力とPDCAを回すスキルを活かし、貴社のコンサルティング営業としてより多くの中小企業様を救いたいと考えております。
成長したい
私は自分の向上心を企業の問題解決につなげられる仕事をしたいと思い、貴社を志望いたしました。
コンサルティングはさまざまな業界の方と関わりを持ち、企業の問題解決をする中で、多様なスキルを身につけられる業務と考えます。
業界の中でも人材教育に力を入れ、コンサルタントの「個」の力を磨くことで、解決力を高める貴社の方針に魅力を感じました。
貴社が社員の資格取得をサポートする〇〇制度を活用し、社会人になってからもしっかり勉強に励むつもりです。
私の向上心を貴社の環境で活かし、その結果学んだことを問題解決につなげることで、多くの企業を助けたいと思っています。
コンサルティングで成果を出した後に新人教育の部署で働き、有能な人材を増やして企業の利益に貢献できるようになることが、10年後・20年後の目標です。
まとめ
コンサルティング営業を志望する方は、社会貢献したい・自分を成長させたいなど、さまざまな方向から志望動機を書くことができます。
しかしその中で、なぜコンサルティング営業の仕事でなければいけないのか・なぜその企業を選んだのかを明確にしなければいけません。
自己分析や企業研究に時間をかけ、文章に説得力を持たせましょう。
良い志望動機を書き上げられれば、エントリーシートの書類選考を通過できる可能性が上がり、より多くの企業で面接に進むチャンスを得られます。
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