内勤営業がきつい!3つの理由と対処法を解説
はじめに
営業職には内勤営業と外勤営業があります。
私たちが営業と聞いてイメージするのは、圧倒的に外勤営業のほうが多いでしょう。
外勤営業はその名の通り、お客様のところにこちらから出向いて商談をするものです。
一方、内勤営業は別名「カウンターセールス」とも呼ばれています。
店舗内で顧客に営業活動をしたり、電話でアポイントメントを取ったりする仕事です。
外回りが無い分、楽ではないかと思いがちですが、意外にもきびしいといわれています。
ここでは、内勤営業について掘り下げていきましょう。
内勤営業がきつい3つの理由
内勤営業は基本的に外回りをせず、電話やメール、ITツールなどを用いて、顧客に働きかけをしていくことが仕事の中心となります。
大半が社内での業務となり、顧客と対面することはほぼありません。
ここまで聞くと簡単そうに思えますが、Googleの検索結果では内勤営業のあとに「きつい」というワードが並んでいるのに気がつくでしょう。
内勤営業がきついと感じられるのには、主に3つの理由があります。
1つずつ、その理由を解説します。
顧客とコミュニケーションが取りづらいから
内勤営業では、主にメールや電話、もしくはオンラインでの商談などで顧客へアプローチしていくため、顧客の反応を直接見られないという難点があります。
特に外勤から内勤に配置転換をしたばかりの営業マンや、経験の少ない新人営業マンにとっては、コミュニケーションができているという感触をつかむことは難しいです。
またベテランの営業マンであっても、非対面では話題が見つかりづらく、盛り上がりに欠けたまま商談を終えるという場合も少なくありません。
こうしたまま営業活動を続けることで、精神的に不安になったり自信をなくしてしまったりすることもあります。
思い描いている営業の方法とはかなり異なるために、きついと感じられてしまうといえるでしょう。
給料が上がりづらいから
内勤営業がきつい理由には、給料が上がりづらいからという点もあげられるでしょう。
基本的には外勤営業と同じように、固定給+歩合制を取り入れている企業がほとんどです。
ただし、内勤営業での顧客は自社の商品やサービスに元々興味をもっている人であるため、歩合の設定が外勤よりもきびしい場合があります。
また、その営業スタイルによる成果の上げづらさも関係しているでしょう。
主に電話やメールを活用するスタイルのため、電話がつながりにくかったり、メールの反応が無かったりというのは日常茶飯事です。
そういった状況において、仕事のモチベーションを維持するのは難しいでしょう。
長い時間をかけての営業活動が実を結ばなかった場合は、残念ながら歩合給は手に入りません。
デスクワークがきついから
内勤営業の仕事は基本的に社内で行います。
暑い日も寒い日も空調管理された部屋の中で仕事をするため、外回りに比べると快適そうに感じられるでしょう。
たしかにそういう面もありますが、ほとんど体を動かすこと無く椅子に座って黙々と電話やメール、事務作業をこなすのは想像以上に体に負担がかかります。
いつも同じ姿勢でいることで、肩こりからの頭痛や腰痛に悩まされる人は多いものです。
また職場の人間関係で嫌なことがあったり、仕事が進まず行き詰まったりしたときにも、じっと社内にいなければなりません。
その点、外勤営業は外に出てしまえば会いたくない人を避ける時間ができますし、新鮮な空気を吸うことでリフレッシュにもなります。
内勤営業は外勤営業に比べると、気分転換をしづらいといえるでしょう。
内勤営業がきついときの対処法
ここまで読むと、内勤営業はきついだけで魅力が少ないように感じるかもしれませんが、それは違います。
そもそも内勤営業は女性に向いている仕事といわれています。
なぜなら、やさしい声やおだやかな話し方をする人が多いため、非対面の相手でも警戒心を抱かれにくいからです。
また、残業が少ない職場も多く、特に子育て中の女性にとって、大変魅力的なのではないでしょうか。
そうした場合に内勤営業に就きたい、長く続けたいと思っているならば、きついときの対処法を知っておくべきです。
営業スキルを向上させる
内勤営業だからといって、営業活動をする点は一般的な営業とさほど変わりません。
顧客とコミュニケーションを取り、商品の魅力を十分に伝えるのが一番大切な仕事といえます。
しかしながら、非対面でのコミュニケーションの取りづらさというのは、先ほども説明した通りです。
外勤営業の経験者でも難しいと感じることがあるくらいですから、そう簡単にはいかないでしょう。
対面での営業活動ができないという、一般的な営業職よりもやや不利な状況を、営業スキルの高さでカバーしていくことが大切になります。
ポイントは事前にしっかりと準備をしておくこと、上司や成績の良い同僚などにアドバイスをもらうこと、セミナーなどに積極的に参加して学ぶことです。
事前準備に力を入れる
まずは基本中の基本ともいえますが、自分が売ろうとしているものについて勉強をすることが大切です。
自社の商品やサービスがどんな点で魅力なのか、競合企業の商品と比べて何が違うのか、どういった顧客におすすめできるのかをしっかり把握しておく必要があります。
加えて顧客の情報をくまなく収集して、その顧客が何を求めているのかというニーズを知り、それに合うような提案をすることもあるでしょう。
いずれの場合でも、事前準備に力を入れることで、良い結果に結びつく可能性は高まります。
アドバイスをもらう
次に大切なのは、上司や同僚などからアドバイスをもらうことです。
特に自分よりも良い成績を残している人にアドバイスをもらうと、自分では気づけない改善すべきポイントを客観的にとらえることができます。
実際に経験を積み重ねてきた先輩の話も大変重要です。
成功例だけでなく失敗談も聞いておけば、自分の売りたいものや顧客の情報と照らし合わせて、営業活動の方向を整えることができるでしょう。
また自分だけでは凝り固まりがちな考え方も、自然と開けてくるかもしれません。
セミナーに参加する
全国各地で開催されている、営業に関するセミナーへ参加することも大切です。
身近な人の話はとても重要ですが、まったく関係が無かったり、商品ジャンルが違ったりする人の話も、新しい風を取り入れられるという点で魅力があります。
最近ではオンラインセミナーなども多くなっており、都市部でも地方でも移動すること無く利用しやすい環境が整ってきています。
特に仕事の進み具合が悪いときや、成果になかなか結びつかないときなど、何か気づきがあるかもしれません。
ストレスを発散する
内勤営業は基本的にデスクワークです。
常に同じ環境で働いているためデスクワークがきついと感じ、それがストレスを溜めやすい原因となっています。
リフレッシュするために、家族や友達とできれば対面で会話をしたり旅行をしたりして、こまめにストレスを発散することが大切です。
また、軽い運動を始めてみるのも良いでしょう。
体を動かす機会が少ない内勤営業では、毎日1時間歩くなど、何か目標を決めて運動を生活に取り入れないと、つい運動不足になってしまいがちです。
デスクワークで腰痛になる人も多く、そうした場合に無理は禁物ですが、散歩程度で外の空気を吸うだけでも気分転換になります。
心と体のストレスが軽くなれば、きっと仕事も上向きになることでしょう。
転職をする
ここまで、内勤営業がきついと感じたときの対処法を解説してきました。
自分でこれらを試しても改善しなかったという場合には、転職も視野に入れましょう。
「せっかく残業の少ない内勤営業の仕事に就いたのだから、少し無理をしてでも続けたい」と思う人もいるかもしれません。
しかし、その無理が原因で心や体を壊してしまい、自分だけでなく家族にまで心配をかけてしまっては大変です。
いくら努力を重ねても、人によっては向いていない仕事もあります。
向いていない、楽しいと思えない仕事をしていても、当然つらいだけで上達することも少ないです。
そういった状況であるならば、なるべく早いうちに転職活動を始める決断と、行動を起こしましょう。
内勤営業に向いていない人の特徴
仕事を続けるために、営業スキルが高まる努力をし、きついときには対処法を都度試し、なんとか乗り越えようとします。
しかし、その仕事の不調がそもそも「内勤営業に向いていないから」という場合も多いです。
これから内勤営業の仕事に就こうとしているのなら、まず先に自分がどんなタイプで内勤営業に向いているのかどうなのかを判断するべきでしょう。
「向いていないのにその仕事をするのは無駄」とは言いませんが、合わないことをするのは精神的にもつらいものです。
コミュニケーションを取るのが苦手な人
まず、コミュニケーションを取るのが苦手な人というのは、内勤外勤問わず営業の仕事全般に向いていません。
営業はその仕事柄、どうしても顧客とコミュニケーションを取ることが必要です。
特に内勤営業は非対面で営業活動をしていかなくてはならず、対面よりも難易度が高く感じられることもあります。
努力でどうにかやっていけることもあるかもしれませんが、元からコミュニケーションを取ることが苦手という人には精神的負担が大きいのではないでしょうか。
無理をせずとも、社会に存在する実にさまざまな職業の中からより自分に合う仕事を探すべきです。
コミュニケーション能力をあまり必要としない、黙々と1人でこなすタイプの仕事のほうが向いているかもしれません。
実力主義な職場で働きたい人
内勤営業は外勤営業よりもノルマが課されることは少なく、社内の人と競争をすることもあまりありません。
そのため、「実力主義な職場で働きたい」そんな野心に満ちあふれた人には向いていないといえるでしょう。
また、成果をあげづらかったり歩合が少なかったりという点から、早く出世したい人やお金をたくさん稼ぎたい人にも向いていません。
あふれるやる気を営業活動にぶつけられる人は、顧客の反応を直に見ることができて、結果につなげやすい外勤営業のほうがおすすめです。
そういう人は内勤営業から外勤営業へ転職をすることで、自身のキャリアアップとなります。
今は3年も経たずに転職をしても、白い目で見られるような時代ではありません。
積極的に転職活動をしていきましょう。
内勤営業から転職しやすい職種
内勤営業に就いたものの、自分の性格に向いていなかったり思った以上に給料が低かったりして、転職を検討する人も多いでしょう。
つらい仕事を泣きながら続けるよりも、自分の得意分野で頑張ったほうが効率的ですし、精神衛生的にも良いです。
内勤営業から転職活動をする場合に、比較的採用されやすい職種があります。
先ほど説明した外勤営業だけでなく、同じデスクワークの職種にも転職しやすいといわれているので、良い条件が見つかれば行動に移しましょう。
外勤の営業職
内勤営業からもっとも転職しやすいのは、やはり同じ営業職であるという点から「外勤営業」だといって間違いありません。
内勤営業で培ったさまざまなスキルを活かせるため、即戦力として採用されやすいです。
特に商談相手の懐に入るコミュニケーション能力は、商材が何であっても必須でしょう。
まず相手の心をつかんでしまえば、この人の話なら聞いてみようと思わせられます。
そして、商品やサービスの魅力をわかりやすく伝える力というのも、同じ営業職では必要な能力です。
せっかく話を聞いてもらえるチャンスができても、うまく説明できなければ購買意欲を引き出せません。
また、相手が気になっていることや困っていることなどを聞き取るテクニックも、外勤営業への転職ではきっと役に立つでしょう。
事務職
内勤営業と同じように、社内でデスクワークをこなす「事務職」も転職しやすい職種です。
活かせるスキルは、パソコンや書類の事務処理能力だけではありません。
社内で仕事をする職種であるため、社員とのコミュニケーションを取る機会が多く、そこで話術などを活かせます。
基本的にずっと社内にいるので、職場の良い人間関係を構築しておかなければ、自分がつらくなるだけです。
内勤営業で顧客の話を引き出し、たとえ話などを用いながら相手の懐に入っていくコミュニケーション能力を培っているので、そこは得意分野といえるでしょう。
転職活動では、こういった一見直接仕事に関わりがなさそうなスキルでも活かせるため、幅広く探すことが大切です。
マーケティング職
前述の2つに比べると少し意外かもしれませんが、「マーケティング職」も転職しやすい職種です。
マーケティングとは、顧客のニーズや傾向などを対話やアンケートまたはデータから読み取って、適切な商品やサービスの提供へつなげることです。
内勤営業では自分が営業活動を行う中で、商談相手がどんな人物なのか、何を必要としているのかを的確に把握する必要があります。
そこから顧客が求めていることに合致する商品やサービスをプレゼンテーションしていくのです。
こうした仕事のスタイルで養われたスキルを、マーケティング職でも存分に活かせます。
直接商材を売るよりも、さらに分析能力を活かして仕事をしたいという人には大変おすすめできる職種です。
転職するならアゲルキャリア
内勤営業がきつい、自分には向いていないのかもしれないと思ったら、転職を考えましょう。
世の中には多種多様な仕事があるので、1人で思い悩み、時間を無駄にする必要はありません。
ただ、内勤営業がはじめての仕事であったり、人生経験そのものが少なかったりする場合には、次にどんな職種を探せば良いのか迷うことでしょう。
本格的に転職活動をするなら、転職専門のエージェントがアドバイスをしてくれる「アゲルキャリア」を利用するのがおすすめです。
このサービスでは、主に20代の営業職への転職をサポートしています。
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まとめ
ここまで内勤営業の働き方や、きついと感じたときの身の振り方を解説しました。
社内で働けて残業が少ないというだけでも魅力を感じる人は多いでしょう。
まずは営業スタイルや適正を知り、リフレッシュ方法を試してもうまくいかないと思う場合には、転職も視野に入れることがおすすめです。
転職しやすい職種もいくつか紹介しましたが、少しでも不安に思うことがあるなら転職エージェントを利用しましょう。
そうすれば次の仕事では、自分のスキルを発揮してイキイキと働くことができるはずです。
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