【テンプレート付き】営業メールから見込み顧客を生み出すコツを3Stepで紹介!
はじめに
メールは営業職にとってとても便利なツールです。
面識のない相手に対しても送れますし、電話ほど時間帯などを考慮する必要もありません。
一方で、営業効率を考えると不利なツールでもあります。
送信された営業メールのうち、開封されるのはたったの24%という統計データもあるのです。
開封されたとしても、その内容までじっくり読まれるメールはさらに少なくなるでしょう。
しかし、メールの書き方次第で開封率や返信率を上げることができます。
ここでは開封されるメールの書き方、読まれるメールの書き方、そして返信されるメールの書き方という3ステップに分けて、効果的な営業メールの書き方を解説します。
【Step1】開封される営業メールの書き方のコツ
営業メールは、まず相手に開封してもらえなければ意味がありません。
どんなに自社製品やサービスが優れていたり、メールの本文にどんなに工夫を凝らしていたりしたとしても、内容を読んでもらえなければ相手に伝わらないからです。
先ほど送信された営業メールのうち、開封されるのは24%という数字を紹介しました。
メールの開封前に相手へ伝わるのは件名だけです。
7割以上のメールは件名だけで不要と判断され、削除されてしまっていることになります。
それだけメールの件名は重要なのです。
どんな件名なら相手に開封してもらえるのでしょうか。
ここでは、相手の興味を引いて開封してもらえる、効果的な件名の付け方のコツを紹介していきます。
件名はわかりやすく端的に
件名はメールの内容が一目でわかるように、端的にまとめることがもっとも重要です。
営業メールでもっとも強調すべき内容は自社の商品やサービスを紹介することです。
「〇〇に関するごあいさつ」「新商品〇〇のお知らせ」というように、商品名やサービス名を入れましょう。
また、こちらが何者であるか示すために「株式会社〇〇 △△(自分の名前)」と名乗ることも忘れてはいけません。
一方、決して使ってはいけない件名もあります。
それは「はじめまして」「お世話になっております」など、あいさつだけの件名です。
こうした件名は迷惑メールで多用されているため、開封されるどころか、即削除されたり、メールアドレスごと拒否設定されたりしてしまうおそれがあります。
件名に使用すると効果的な言葉
実は、件名に使用すると開封率が上がる言葉も統計によってわかっています。
それは「連絡」「キャンセル」「チャンス」「イベント」「支払い」です。
これらの言葉の共通点は、相手に「何か緊急のメールかな」「今すぐ開けないとまずいかもしれない」と感じさせる、ということです。
商品名などを件名に入れるというコツも合わせて件名を考えると、「〇〇について緊急のご連絡」「新商品〇〇が今ならお得になるチャンス!」といった具合になります。
ただし、こうした言葉は脅迫的であるともいえますから、面識がある相手や、過去に取り引きのあった相手に対して多用するのはおすすめしません。
そうした場合は、相手との関係を崩さないよう、やわらかい表現を使いましょう。
送信時間は〇〇にする
メールが書き上がったら、時間帯にかかわらず、すぐ送信していませんか。
日本のビジネスマンが1日に受信するメールは平均38.07通というデータもあります。
まず、相手に気づいてもらうだけでも戦略が必要になります。
統計上、読んでもらいやすいメールの送信時間は朝です。
特に開封率が高いのは早朝5〜6時のメールです。
これは出社して最初にする仕事はメールチェック、という人が多いためだと考えられます。
朝一番にメールチェックした場合、この時間帯のメールであれば前夜からたまったメールに埋もれることなく、メールボックスの上位に表示されるため、目につきやすくなるのです。
しかし、この時間にメールを書いて送信するのは現実的ではありません。
送信予約機能を活用しましょう。
【Step2】読まれる営業メールの書き方のコツ
メールが開封されたからといって、最後まで読まれるとは限りません。
相手が興味も価値もないメールであると判断すれば、たとえメールの途中であっても読むのをやめ、削除してしまうでしょう。
「この企業には絶対にうちの商品がマッチすると思ったのに、なんで反応がないんだろう?」と思ったことはありませんか。
実はその相手は、メールの途中で読むのをやめてしまい、商品の説明まで目を通していないのかもしれません。
しかし書き方次第で、メールを最後まで読んでもらえる可能性を高くすることができるのです。
ここでは相手の興味を引いて、メールを最後まで読んでもらえる文章の書き方のコツを紹介します。
小学生でも理解できる文章で
文章はわかりやすく、小学生でも理解できるように意識して書きましょう。
これは決して相手を馬鹿にしているわけではありません。
そもそも営業メールは相手の時間や、思考回路といったリソースを削っている存在です。
少しでも読み進めにくいと感じられたら、そこでメールを閉じられてしまうからです。
自社商品やサービスの良さを伝えたいがために専門用語を並べ立てたり、体裁を良くしようとやたらと横文字を使ったりすると、相手は文章を読み進めることにストレスを感じます。
美しい文章ではなく、わかりやすい文章を目指しましょう。
小学生でも理解できるくらいの文章であれば、相手は読むこと自体を負担に感じないので、最後まで読んでもらえる可能性が高くなります。
主題を1つに絞る
自社商品やサービスの良さをどんなにアピールしたくても、主題は1通のメールあたり、1つに絞ってください。
先ほども解説した通り、営業メールは相手の時間や思考回路といったリソースを削っている存在です。
あちこちに話が飛んで要点がわからなければ、相手はすぐメールを閉じてしまいます。
その商品やサービスの特徴のうち、一番のおすすめポイントだけをやさしく説明するようにしましょう。
そもそも営業メールは営業の入り口であって、そのメール1通だけですべてを説明する必要はありません。
相手がその商品やサービスに興味を抱いてくれたら、アポイントを取ってより詳しく話をすれば良いのです。
あくまでもメールは導入のみと割り切って、主題は1つに絞りましょう。
重要なことは冒頭と最後の部分に伝える
相手に重要なことを印象づけるために、重要なことはメールの冒頭と最後の部分で伝えましょう。
営業メールは、冒頭部分で相手の興味を惹きつけなければ読み進めてもらえません。
読まれる可能性の低い最後だけに重要なことが書いてあっても、意味がありません。
したがって、最初にそのメールで一番重要なことを書き、詳しい説明はそのあとに回します。
そして最後に、再度重要なことを書いて強く印象づけるのです。
これはSDS法と呼ばれる、文章構成法の1つです。
概要(Summary)→ 詳細(Details)→概要( Summary)の順で文章を組み立て、概要部分を強調したいときに使います。
営業メールは冒頭部分だけで読み進めるかどうか判断されます。
そのため、冒頭に強調したい部分を配置するSDS法が適しているのです。
【Step3】返信される営業メールの書き方のコツ
営業メールが開封され、読まれたとしても、相手からの返信があることはまれです。
まず、相手が返信しやすい工夫をしていますか。
自社のホームページに問い合わせフォームや資料請求フォームがあれば、そのURLをメールに貼りつけておきましょう。
もしくはメール本文に返信用のテンプレートをつけ、「テンプレートにご記入のうえ、ご返信ください」などと、相手にどんなリアクションをとってもらいたいのかを明確にしましょう。
そうした工夫をしていても返信率が上がらないのなら、メールの書き方がネックになっている可能性があります。
ここでは、返信率が上がるメールの書き方のコツを紹介します。
相手が得られるメリットを明確にする
どんなに良い商品やサービスであっても、相手が必要性を感じなければ買ってもらえません。
営業メールでは、商品の特徴を書きつのるのではなく、その特徴によって相手がどんなメリットを得られるかを明確にします。
たとえば「最新のオペレーティングシステムを導入しています!」と書いても、相手には何も響きません。
この場合は「最新のオペレーティングシステムで、作業時間が3分の1になります!」など、相手にとってのメリットを明確に、できるだけ単純化して伝えましょう。
細かな特徴や性能は、相手がその商品・サービスに興味をもってくれてから話をすれば良いのです。
ここでは相手のメリットになる部分だけに絞って、明確に説明しましょう。
信頼されるために丁寧な文章で書く
初歩的なことと思われるかもしれませんが、メールは丁寧な文章で書きましょう。
誤字脱字がなく、正しい言葉づかいの文章を書くことで、相手からの信頼を得られます。
特に誤字脱字は自分の努力次第でかなり改善できる要素です。
誤字脱字が多い文章は、相手に「自分は軽く見られている」「手を抜かれている」と感じさせてしまいます。
言葉づかいが間違っている文章も、相手から「仕事ができない人」と思われる可能性もあるでしょう。
Microsoft Wordなどの文章作成ソフトには校正機能があり、明らかな誤字脱字や文法の誤りはこの機能を使うだけでも発見できます。
ぜひ活用してください。
丁寧に書こうと意識した文章は相手にもその誠意が伝わり、信頼獲得につながります。
今返信する理由を明確にする
営業メールを読んだときには心を惹かれても、返信を後回しにしているうちにすっかり気持ちが冷めてしまったり、メールの存在自体を忘れてしまったりすることがあります。
こうした事態を避けるために、相手がメールを読んだときに「今すぐ返信しなくては」と思うような文章を書きましょう。
そこで効果的なのが、「〇月〇日まで期間限定価格でご提供します」「〇月〇日までにご返信をお願いします」というように、はっきり期日を区切ることです。
営業メールを書くときはできるだけ間口を広げるために、返信までの期日を無期限にしたくなるかもしれません。
しかし、返信率が高いのはメールを読んだ直後です。
その後はいくら期限が長くても、返信率はどんどん下がっていきます。
期限を短く区切った方が、かえって「忘れないうちに早く返信しよう」という意識が働いて、返信率は高くなるのです。
効果的な営業メールの構成
相手に読んでもらいやすく伝わりやすい、効果的な営業メールを作るには構成も注意しなければなりません。
構成とは、メールの内容を要素ごとに分け、それをどのような順に組み立てるかというメールの設計図のようなものです。
おすすめする営業メールの構成を紹介します。
・宛先
・あいさつ、自己紹介
・メールの主旨 (目的や理由)
・本文
・結びの言葉
・署名
まず宛先は、メールを送る相手の社名・部署名・担当者名を省略せずに書きましょう。
はじめてのメールで担当者名がわからない場合は、「ご担当者様」とします。
そしてあいさつ、自己紹介でも、自社名・部署名・名前を省略せずに書きます。
メールの主旨 (目的や理由)は、「これから商品の宣伝をしますよ」「アポイントメントを取りたいです」ということを予告する部分です。
そして本文はStep2・3で紹介した通り、わかりやすい文章で要点を絞り、丁寧な文章を心がけましょう。
結びの言葉も簡潔にしましょう。
相手に「これでメールは終わり」ということが伝われば十分です。
丁寧な言葉づかいで、手短に済ませましょう。
最後に、署名を入れます。
会社がテンプレートを用意している場合はそれを使います。
自分で作る場合は、自社名・部署名・肩書・名前・住所・電話番号・メールアドレス・ホームページのURLを入れましょう。
効果的なメールテンプレ集
営業メールには、ある程度決まった形式や決まり文句があります。
特に新規顧客を開拓するためのメールでは、相手の会社名や名前以外はまったく同じメールを何通も送ることも珍しくありません。
そのたびに新しくメールを書くのは大変な手間ですし、誤字脱字といったミスの可能性も高くなってしまいます。
しかしテンプレートを使えば、こうしたメール作成の問題を解決できるのです。
こちらの記事では、おすすめのテンプレートを紹介しています。
これらを参考に、自分のシチュエーションに合った営業メールのテンプレートを作りましょう。
アポイントメール
ここでは相手との面会の約束を取りつけるメール、いわゆるアポイントメールについて紹介します。
さっそく具体例を見てみましょう。
「株式会社□□(アポイント先の会社名)
□□部□□様
突然のメール失礼いたします。
〇〇という製品を提供している、株式会社〇〇営業部の〇〇と申します。
貴社事業の□□において、弊社製品がお役に立てるのではないかと思い、ご連絡いたしました。
弊社は、(商品概要)の製品を提供しており、導入企業様において、作業時間を3分の1に削減した実績がございます。
つきましては直接ご説明する機会をいただければと存じます。
下記日程であれば訪問が可能です。
・〇月〇日(月)〇時~〇時
・〇月〇日(火)〇時~〇時
・〇月〇日(水)終日可能
□□様のご都合に合わせましてお伺いしたく存じますので、
お返事いただけますと幸いです。
お忙しいところ大変恐縮ではございますが、ご検討のほどよろしくお願い申し上げます。」
このように商品概要は相手のメリットになる部分だけを簡潔に説明し、詳しくは対面で説明する、という形にすることで、面会の約束を取りやすくします。
また、訪問日時を具体的に提案することも重要です。
日時を完全に相手にゆだねてしまうと、相手に「スケジュールを確認し、決定する」という面倒な作業を押しつけることになり、商品やサービスがどんなに良くても返信がなくなる原因にもなります。
候補となる日時は3つ程度にし、相手が迷わないようにしましょう。
こうしたメールもテンプレートにしておくと便利です。
営業メール業務を効率化するコツ
営業メール業務は、いかに効率化できるかが勝負の分かれ目といえるでしょう。
どれだけメールの内容を改良したとしても、やはり成約率が低い営業ツールであることは否めないからです。
そのため、とにかく多くのメールを送受信し、その分成約率が高くなることをねらう必要があります。
メールを人力で送受信するのには限度があります。
使える有効なツールは使えるだけ使いましょう。
特におすすめのツールを2つ紹介していきましょう。
可能な限り自動化する
人力でなくてもできる作業は、可能な限り自動化しましょう。
問い合わせフォームや資料請求フォームに届いたメッセージに対して「受け付けました。回答(資料送付)には〇日ほどいただきます。」と返信する、といった決まりきった対応であれば、自動応答メールで十分です。
また、営業をかける相手企業や個人顧客をリスト化したり、営業メールによる効果を評価したりするサービスを提供している企業もありますから、そうした作業を外部委託するのも一つの手です。
こうしたシステムは導入時には手間もかかりますが、長期的に見ると人力での作業を減らせます。
自動化によって生まれた時間で、成約見込みの高い顧客への対応を手厚くすることができます。
テンプレートを用いる
営業メールには、ある程度決まった形式や決まり文句があります。
これをテンプレートとして保存し、メール作成に割く労力をできるだけ抑えましょう。
この記事で紹介したテンプレート以外にも、インターネット上には、たくさんの営業メールテンプレートが公開されています。
または過去に自分や同僚が作成したメールの中で、反響が大きかったメールをテンプレートとして用いるのも良いでしょう。
送信相手の社名や、名前などの部分を編集するだけで営業メールが作成できるので、メール作成が圧倒的に早くなりますし、誤字脱字の心配もなくなります。
ただし、送信前に相手の社名や名前などが間違っていないか、本文の内容が送信相手に対応しているものか、必ず確認しましょう。
あからさまにテンプレートであることがわかってしまうと、相手の心証は悪くなります。
まとめ
効果的な営業メールの書き方を3ステップで紹介してきました。
文章の構成など、今まで意識せずにメールを書いていた、という人も多いのではないでしょうか。
こうした基本的なステップを知っていれば、テンプレートでは対応できないメールでも応用が利くので、ぜひ覚えておきましょう。
営業メールは成約率が低くはありますが、まったくの白紙から見込み顧客を見出す可能性も秘めたツールです。
メールの書き方を工夫して、見込み顧客の獲得、そして成約へつなげましょう。
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