【営業職研究】人材業界の営業とは?仕事内容やキャリアパスを徹底解説

【営業職研究】人材業界の営業とは?仕事内容やキャリアパスを徹底解説

目次
  1. はじめに
  2. 【人材業界の営業職とは】人材業界ってこんな業界
  3. 【人材業界の営業職とは】事業ごとに見る人材営業
  4. 【人材業界の営業職とは】人材営業のメリット・デメリット
  5. まとめ

はじめに

これから就活をスタートさせる学生にとって、人材業界はなじみの深い業界と言えるでしょう。

セミナーや業界説明会などでお世話になったという学生も多いと思います。

人材業界は人と企業を結びつけるというやりがいの大きい業界であり、学生の就職先としても近年非常に人気が高まっています。

ここでは人材業界の仲でも特に営業職にスポットを当てて詳しく見ていきたいと思います。

人材業界の営業に興味のある学生は就活の参考にしてみてください。

【人材業界の営業職とは】人材業界ってこんな業界

人材業界の事業内容といえば、「仕事を探している人」と「働き手を求めている企業」との橋渡しをするというイメージがあるでしょう。

これは人材紹介と呼ばれる業務であり、人材業界の主なビジネスモデルの一つです。

しかし、人材業界の事業領域はこれだけではありません。

次の項目で詳しく説明しますが、人材業界には人材紹介以外にも多様な事業領域を扱っており、領域の違いによって仕事内容も違ってきます。

業界の特徴について深く理解することなく何となくのイメージだけで人材業界を選んでしまうと、入社してから「こんな仕事をしたかったわけではないのに……」と後悔してしまうことにもなりかねません。

人材業界をひとくくりに考えるのではなく、その中で具体的にどのような仕事をしたいのかということを理解して就活に臨むようにしましょう。

人材業界の主な4つの事業内容

人材業界の事業内容は大きく次の4つに分類できます。

人材紹介事業

自社の就活サイト転職サイトを通じて、求職者と企業を結びつける事業です。

企業の求める人材を企業に紹介します。

人材派遣事業

基本的には人材紹介と同様に企業に人材を紹介する事業ですが、派遣会社に登録している人材を派遣社員として紹介するという点で違いがあります。

求人広告事業

さまざまなメディアを通じて求人募集の広告を行う事業です。

最近はネット広告の割合が大きくなっています。

人材コンサルティング事業

社員の研修や人材評価制度の見直しなど、企業の人事戦略のコンサルティングを行い、より良い組織づくりをサポートする業務です。

各事業のより詳しい内容についてはこちらの記事で紹介していますので、ぜひご覧ください。

%%related_306036%%

【人材業界の営業職とは】事業ごとに見る人材営業

pixta_55039898_M

このように人材業界といっても事業の内容は多岐にわたるため、どのような事業を担当するのかによって営業職の仕事内容も、その後のキャリアパスも大きく変わってきてしまいます。

ミスマッチを防ぐためにも、自分が人材業界の中でどのような仕事をしたいのかということについて具体的なイメージを持ちながら就活を行うようにしましょう。

事業ごとに見る人材営業の仕事内容

営業の働き方を具体的にイメージするためには、それぞれの事業における仕事内容がどのようなものなのかについて詳しく知る必要があります。

そのためにも、まずは各事業の仕事内容について見ていくことにしましょう。

人材紹介営業の仕事

人材紹介事業の営業には「営業職」「コンサルタント」の2つの仕事があります。

営業職は人手不足などの理由で働き手を求めている企業に対して人材を紹介する法人営業となります。

すでに取引のある企業に対するルート営業もありますが、メインは新規開拓業務です。

競争の激しい人材業界において、いかに新規顧客を開拓できるかはとても重要になります。

もう1つの「コンサルタント」は就職や転職を希望する求人者に対してサポートやアドバイスを行う個人営業業務です。

履歴書の書き方や面接対策をアドバイスすることやよりマッチング度の高い業種や職種などを提案することにより、スムーズな仕事探しをサポートします。

人材派遣営業の仕事

人材派遣営業の仕事は大きく3つに分類することができます。

1つ目は既存の顧客に対するルート営業で、すでに派遣しているスタッフが快適に仕事をこなすことができるようにフォローを行ったり、顧客である企業に対してスタッフの増員を提案したりするのが主な仕事です。

2つ目は新規開拓営業です。

これまで取引のなかった企業に対して人材派遣の有用性を説き、派遣社員を活用することを提案します。

新規開拓営業というと飛び込み営業のイメージがありますが、近年はインサイドセールスを導入する企業も増えてきています。

3つ目はマッチング業務です。

派遣スタッフの希望する条件などを考慮しながら、派遣先の企業の選定を行って人材の有効活用を図ります。

求人広告営業の仕事

求人広告営業は「慢性的な人手不足に悩んでいて少しでも早く働き手を確保したい」「新しい事業を始めるにあたって経験者を採用したい」など、さまざまな理由で求人広告を出したいと考えている企業に対する法人営業となります。

広告を出したいと思われる企業をピックアップして営業をかけることで顧客を開拓し、受注後は企業側がどのような人材をどのような条件で求めているのかをヒアリングして、その内容に沿った形で企業の魅力的な部分を求職者にアピールできるような広告を提案していきます。

ここで重要なことは求人活動を通じていかにして企業の抱えている課題を解決することができるかということであり、課題解決能力が求められる仕事と言えるでしょう。

人事コンサルの仕事

人事や採用は多くの企業が頭を悩ませる部門です。

特に中小企業の場合は人件費の問題などから通年で採用担当者を置いていない場合や社員の教育制度が整備されていないということも珍しくありません。

また、古くからの人事評価制度がそのまま残っていて、現状においてうまく機能していないというケースも多く見られます。

このように人事や採用について課題を抱えている企業に対してアプローチをかけて、採用担当者として適任な人材を紹介すること人事制度改革の立案や実行のサポートを行うのが人事コンサル営業の主な仕事です。

近年注目されているHRTech(Human Resources Technology)も同様の事業領域と言えます。

事業ごとに見る人材営業のキャリアパス

ここまで見てきてもわかるように、一概に人材業界の営業といってもその働き方は事業ごとに異なります。

働き方が違えば当然ながら仕事を通じて得られる経験や身につくスキルも違ってくるので、キャリアパスも変わってきます。

ここでは、事業ごとに人材営業のキャリアパスについて見ていくことにします。

人材紹介営業のキャリア

人材紹介営業の主なキャリアパスはこちらです。

1.社内昇進

人材紹介営業としての経験やスキルを活かして営業職の管理職へと昇進する、営業成績が良いほど早い時期での昇進が可能

2.独立

キャリアコンサルタントとして独立し転職希望者に対して活動のサポートを行う、利益率の高さから独立する人は多い

3.他業種へ

基本的に人材畑での転職が多いが人材業界時代の法人営業の経験を活かして他業種の法人営業へ転職する人も

人材派遣営業のキャリア

人材派遣営業の主なキャリアパスはこちらです。

1.社内昇進

これまでの仕事の経験を活かしてリーダーやマネージャーなど社内のマネジメント職としてのキャリアパスが一般的

2.転職

人材紹介業のキャリアコンサルタントへ、派遣社員だけでなく新卒者や転職者など幅広い求職者のサポートを経験することができる

3.人事採用業務へ

社会保険労務士や中小企業診断士などの資格を取って人事採用の経験を積むことやベンチャーの人事担当へ職種を変える

求人広告営業のキャリア

求人広告営業の主なキャリアパスはこちらです。

1.人材紹介のキャリアコンサルタントへの転職

法人営業メインの広告営業から個人営業メインの人材紹介のキャリアコンサルタントへの移動や転職

2.異なる業種の法人営業へ転職

広告営業ならではの法人営業や無形商材営業の経験を活かして他業種の法人営業や無形商材営業へ転職

3.人事採用業務へ

企業の抱える人事の課題を解決してきた経験を活かして人事や採用の仕事に転職する人も多い

人事コンサル営業のキャリア

人事コンサル営業の主なキャリアパスはこちらです。

1.経営コンサルタントへ

人事や採用などのコンサルタント業務の経験に加えて経営や金融などのスキルを高めて経営コンサルタントとしてキャリアアップ

2.事業会社の人事部門へ転職

他企業の人事部へ転職して人事制度の整備や採用業務を担当する

3.事業会社の経営部門へ

これまでに培ってきた人事戦略や企画力を活かしてベンチャー企業のスタートアップに経営陣として参画する

【人材業界の営業職とは】人材営業のメリット・デメリット

社会的に非常に重要な役割を果たす人材業界の営業はやりがいの大きな仕事であり、多くの学生が目指す人気の仕事でもあります。

しかしながら、人気がある一方で離職率も比較的高くなっていて、新卒者の3割は入社3年以内に離職してしまうというデータもあります。

入社してから「自分のやりたい仕事とは違う」と後悔することがないように、あらかじめメリット・デメリットを十分に理解したうえで就職活動をスタートさせましょう。

人材営業のメリット

営業の仕事というのは世間的には「つらくて大変な仕事」というイメージがあるかもしれません。

しかし、実際には「営業の仕事をやっていて良かった」と思えるような嬉しい瞬間もたくさんあります。

ここでは人材業界の営業の仕事をすることで感じられるメリットを紹介していきますので、企業選びや職種選びの参考にしてください。

人の人生に関わる提案ができる

どのような仕事に就くかということは、その人の人生を左右する大きなトピックです。

求職者の条件に合った職場を紹介することができて、そこで活躍することができれば、その人の人生をとても幸せなものにすることができるでしょう。

人の人生に深く関わる提案ができる仕事というのはほかにあまりないので、喜びも非常に大きなものとなります。

幅広い業界を知ることができる

人材業界の顧客は業界に関係なく非常に幅広く、また会社の規模も大企業から中小企業、ベンチャー企業までさまざまです。

このように幅広い業界、企業と接点を持つことで幅広い視点から世の中の動きを見ることができます

また、将来の転職や独立を考えている人であれば、人脈づくりという点でも大きなメリットがあると言えるでしょう。

課題発見・解決力を高められる

これは人材業界に限ったことではありませんが、営業という仕事は顧客との会話の中で現在抱えている課題というものを探り出し、その課題を解決できる提案をすることで売上につなげるのが仕事です。

経験を積むことで企業や求職者の抱えている問題が理解できるようになり、それに対して有効な解決策を出せるようになります。

人材営業のデメリット

ここまで見てきたように人材営業はメリットの多い仕事ですが、もちろんデメリットもあります。

ただし、一般的にはデメリットと感じられる事柄でも、人によってはデメリットとは感じないということもあるでしょう。

ここで紹介するデメリットはあくまでも一般的な目線から見たものであり、特にデメリットと感じないのであれば営業に向いていると言えます。

ノルマが厳しくなりがち

営業のデメリットといえば、やはりノルマがキツいということになるでしょう。

新規開拓のための飛び込み営業も多く、精神的なプレッシャーは大きなものがあります。

また、営業職は成果報酬型の給与システムを採用していることが多いので、成果を出すことができないと、いつまでも給料が上がらないというという怖さもあります。

競合が多く不安定

人材業界は参入障壁が低いので中小企業やベンチャー企業が数多く存在し、中には怪しい会社というものもかなりあります。

もちろん規模が小さい企業の中にも高い志を持っているところはありますが、安定性や信頼性に欠ける企業もあるので企業選びは慎重にすべきです。

こうした企業選びを個人で行うのはとても難しいですから、人材業界の優良な企業の営業職をしっかりと見極めたいのであれば、転職エージェントに相談するのもおすすめです。

詳しくは「ベンチャーセールス」の記事もご覧ください。

まとめ

ここまで人材業界の営業職について詳しく見てきましたが、いかがでしたでしょうか。

人材営業は人の人生のターニングポイントに関わることができるという点で非常にやりがいの大きな仕事であることがわかっていただけたと思います。

ただし、人材業界は事業内容が多岐にわたるため、事業ごとに営業の仕事内容も変わってきます。

当然キャリアパスやメリット・デメリットも異なるので、仕事について十分に理解したうえで就活に臨むようにしましょう。

SHARE この記事を友達におしえる!