【営業職研究】広告代理店のアカウントプランナーの役割って？

はじめに

華々しいイメージのある広告代理店に、興味を持つ人も多いのではないでしょうか。

広告代理店の仕事はさまざまですが、今回は営業職にスポットを当ててご紹介します。

広告代理店における営業職の特徴や仕事内容、さらにアカウントプランナーやアカウントエグゼクティブについても説明します。

営業職に必要なスキルや年収についても言及しますので、仕事に理解を深める際の参考にしてください。

【広告代理店の営業職】広告代理店とは

広告代理店とは簡単にいうと、広告を取り扱う会社のことです。

広告というと、テレビのコマーシャルを連想する人も多いかもしれません。

しかし、広告は新聞や雑誌にも掲載されていますし、電車の吊り革や地下鉄に貼り出されているポスターも広告です。

現在ではインターネットが発展し、広告は多様化しています。

従来の広告代理店は、広告主に対してメディアが設けている広告枠を販売し、その手数料を収入源としていました。

しかし、広告が多様化する従い、広告代理店の役割にも変化が訪れています。

ビジネスモデル

広告には、テレビのCMから屋外広告雑誌広告、ネット広告などさまざまですが、各媒体に合わせた広告を制作する役割を果たす広告代理店が増えてきました。

特に、インターネットの発達は、広告代理店の役割を大きく変えたといっても過言ではないでしょう。

インターネット広告と一口に言っても広告の種類は多岐にわたり、新たな広告掲載方法が次々に登場しています。

そのため、効果的な広告の制作だけでなく、予算と収益のバランスに見合った広告や集客といった課題を解決するための広告など、従来の広告代理店という枠組みを超えた業務が増えているのです。

広告代理店に広告業務を依頼するクライアントのほとんどは、マーケティングなど経営上の課題を抱えています。

つまり、クライアントから依頼を受け、課題解決を行うことが、広告代理店のビジネスモデルの一つと言えるのです。

広告代理店の職種

広告代理店の職種には、営業職のほかに、マーケティング系（ストラテジックプランナー、CMプランナー）やクリエイティブ系（デザイナー、アートディレクター、コピーライター）など数多くあります。

多くの職種があるということは、それだけ広告代理店が受け持つ業務が増えているということを意味しているのです。

「広告代理店で働いている」といっても、やることは職種によって大きく異なります。

マーケティング系は事前の調査や分析、営業はマーケティング系の分析結果をもとに、クライアントにアイディアを提案するのです。

そして、クリエイティブ系は依頼に沿った広告の作成を担当しています。

今回は、営業職について解説します。

【広告代理店の営業職】広告業界の営業職とは？

広告代理店の営業職の主な業務は、広告主が希望する広告と、宣伝する媒体をマッチさせることです。

広告主は、できるだけ効果的に広告を宣伝したいと考えていますが、どこでどんな風にするのが一番なのか、よくわからないという場合も少なくありません。

そこで広告代理店の営業は、広告主ができるだけ効果的に広告を宣伝できるようにサポートします。

たとえば、テレビCMを媒体とする場合、制作費用やCMを流す時間帯などをアドバイスすると同時に、テレビ局側とCM放送について調整を行います。

クリエイティブに関わるのが広告代理店営業の特徴

広告代理店の営業職は、自分自身も広告の制作に携わるという点で、モノやサービスを直接売る通常の営業とは、大きく異なります。

多くの広告主は、単に広告枠を購入するだけでなく、広告代理店に広告の制作も依頼します。

実際に広告を制作するのはクリエイティブ系の人たちですが、営業はまったく制作に関わらない、というわけではありません。

広告主はある程度効果が見込めると腹落ちしなければ、仕事を依頼しないでしょう。

クライアントに納得のいく説明をするのが、営業の仕事です。

営業は、目的を達成するためにはどのような広告が良いのか、どの媒体を使うべきかなど、クライアントの相談に乗り適切なアドバイスをします。

さらに、クライアントが希望するCM枠を獲得するために、テレビ局側と交渉するのも、営業職の大事な仕事です。

アカウントプランナー

アカウントプランナーとは、いわゆる「企画営業」のことです。

広告主の広告をデザイン・提案する仕事でどのような見せ方をすれば効果が上げられるかを考えます。「企画営業」のような存在というと、イメージしやすいのではないでしょうか。

ターゲティングや広告をした後の成果分析や顧客へのアフターフォローも、アカウントプランナーの役割です。

広告主が広告を出す理由は、売上を上げることだったり、ブランディングを強化することだったりします。

目的を実現するのが広告で、目的を果たすためにはどのような広告を出すべきか提案するのが、アカウントプランナーです。

広告の企画に関わる仕事ですので、クライアントや担当者とともに企画から広告制作、さらに運用まで幅広く業務を展開することもあります。

アカウントエグゼクティブ

アカウントエグゼクティブとは、いわゆる「法人営業」のことです。

具体的にどういう職業かと言いますと、広告主の課題ややりたいことのヒアリング、提案、コスト管理、社内の部署との連携やスケジュール管理といった業務内容を受け持ちます。

広告の受注から制作、運用までのプロセスは、クライアントの要望や広告を出す目的によって異なるのです。

さらに、クライアントの中には、広告制作に慣れていないという人もいます。

こうした状況を見極め、クライアントが納得する広告を制作するにはどうしたら良いか、解決策を見出し、必要なときに適切に判断を下して現場を統率することも、アカウントエグゼクティブの大きな役割と言えるでしょう。

【広告代理店の営業職】求められるスキルとは？

広告代理店の営業職には、仕事を全うするために必要なスキルや能力があります。

どのようなスキルや能力が必要になるのか事前に把握しておくと、次に進むべきかどうか判断できるようになるのです。

自分と向いているかをイメージするために、広告代理店の営業で活かすことのできる能力を説明します。

コミュニケーション能力

広告代理店の営業職は、クライアントのニーズをヒアリングし、広告制作部門に正しく指示を出す職種です。

そのため、コミュニケーションが十分に取れるかどうかは、不可欠な能力と言えるでしょう。

やりとりをするクライアントは、業種、年齢、バックグラウンドなどそれぞれ異なります。

そのため、幅広い年代の人の懐に入り込む必要がありますが、その際も、コミュニケーション能力が求められるでしょう。

反対に、恥ずかしがり屋で人と話すことがそれほど得意でないという人は、向いていないと言えます。

しかし、不可能というわけではありませんので、営業職に魅力を感じたら、努力を重ねコミュニケーションスキルを身につける必要があります。

アイディア立案能力

アカウントプランナーに代表されるように、広告代理店の営業職は、企画を担当することもあります。

その場合、「このようなターゲット向けに、こういう広告を出しませんか」と、クライアントに提案をすることになりますので、アイディア立案能力が必要になります。

アイディアは、一方的に出すものではなく、クライアントから要望や広告主が抱えている課題をヒアリングし、「相手が何を求めているか」「どうやって相手の期待に応えることができるか」などの問いから導き出されるものでなくてはなりません。

そう考えると、ヒアリング力も、営業職に求められるスキルになるのではないでしょうか。

もし学生時代に何か問題を解決するために企画し、ゼロから一を生み出した経験があれば、面接でのアピール材料になるでしょう。

【広告代理店の営業職】気になる年収は？

華々しいイメージのある広告業界ですが、年収もそれに比例して高いイメージを持っている人も少なくありません。

広告代理店の平均年収は、どのくらいなのでしょうか。

誰もが一度は名前を聞いたことのある、大手代理店の場合、20代で年収500万円を超えるというケースも少なくありません。

同じ会社で働き続け、40～50代になると、年収は1,000万円を超えるようになります。

こうして見ると、やはり広告代理店は年収が高いというイメージを持つかもしれません。

しかし、業界全体で見ると、飛び抜けて良いというわけではありません。

国内には、大小合わせて1,500社ほどの広告代理店があります。

その多くは中小広告代理店ですが、20代後半の年収は450万円程度です。

広告代理店の年収は、就職先によって異なると言えます。

まとめ

広告代理店の営業職について、説明しました。

広告という商品がないものを販売する広告代理店の営業職は、クライアントにぴったりの広告媒体を紹介するだけでなく、広告の企画から制作全体を担当します。

さまざまなタイプのクライアントと接し、必要に応じてテレビ局などと交渉する必要のある営業職に必要なのはコミュニケーション能力です。

また、効果的な広告を制作するための企画力も求められるでしょう。

自分の能力や広告代理店の年収などを考慮し、今後の就活に役立てていきましょう。