中途採用は1月が狙い目？1月に転職するメリットや転職活動の進め方について詳しく解説

はじめに

「冬のボーナスを受け取ってから会社を辞めたい」

「年度内にキリよく仕事を終わらせて転職をしたい」

このように考えて、1月入社を目指して転職活動をしたい人も多いのではないでしょうか。

1月入社は冬のボーナスを受け取ってから辞められるので、経済的なメリットがあります。

しかし同時に、年末年始の転職活動は慌ただしい中で進めていかなければならない大変さがあることも事実です。

さらに1月入社であれば、12月に引継ぎを完了させておく必要があります。

1月の中途採用枠で入社を目指すなら、他の月以上にスケジュール調整が大切です。

スムーズに内定をもらうためにも、早めに準備して9月ごろから転職活動を始めていきましょう。

今回は、中途採用で1月に入社する方法などについて詳しく解説していきます。

1月入社のメリット・デメリットに加えて、転職を成功させるためのポイントについても紹介していくので、ぜひ本記事を参考にしてみてください。

【1月入社の中途採用】1月に中途採用で入社するメリット

1月に中途採用で入社するメリットは、以下の通りです。

ボーナスを受け取ってから辞められる

1月に入社を目指せば、きっちりとボーナスを受け取ってから辞められます。

多くの企業では夏と冬にボーナス支給を設けており、12月まで働いていた人は、ボーナスを受け取ってから1月に入社ができるでしょう。

経済的なメリットが大きいことから、1月に転職を目指す人が大勢います。

ただし企業によっては、そもそもボーナスを支給していないこともあるので注意が必要です。

転職でボーナスを考慮する際は、賞与について働いている会社の就業規則を事前に確認しておくようにしましょう。

また退職する意思を伝えることにより、ボーナスを減額されてしまう可能性があります。

そのためボーナスを満額受け取って辞めるときは、退職を伝えるタイミングも非常に重要です。

区切りよく仕事を終われる

年度末に退職できるので、区切りよく自分の仕事を終えることができます。

業界・企業によっても異なりますが、年末には抱えている業務やプロジェクトが一旦一区切りとなることがほとんどです。

そして忘年会や送別会に参加する機会も得られるので、退職の挨拶もしやすくなります。

仕事の区切りがつくという意味でも、自分の業務をスムーズに引き継ぐことができるでしょう。

転職先の企業に関しても同様で、年末に仕事の区切りがついて、年始は新しい人材を入れて新たなプロジェクトを発足させることがあります。

1月入社を目指すことで、新たに気持ちを切り替えて転職先で働くことができるでしょう。

気持ちの整理もつきやすいという意味で、1月入社を目指すメリットは大きいと言えます。

次の職場で人間関係を構築しやすい

1月に入社をすることで、人間関係を構築しやすくなる点がメリットです。

1月に中途採用を実施する企業は、新規事業の立ち上げやプロジェクト発足のために複数人を採用する傾向にあります。

そして入社した場合は、チームビルディングを目的にアイスブレイクや複数人で研修を受けることがほとんどです。

また会社に長く勤めている人も、人事異動により新しい環境で中途採用者とともに同じ部署で働くこともあります。

中途採用者同士が足並みを揃えて仕事をスタートさせられるので、人間関係を構築しやすく風通しの良い空気の中で働けるでしょう。

人間関係の構築は、中途採用者が苦労する部分の一つでもありますが、1月に入社できればその不安が解消できます。

中途で採用されるチャンスが高い

1月入社の場合は、中途でも採用されるチャンスが高いタイミングです。

企業は春や秋に十分な人材を確保できなかった企業が、10月もしくは11月ごろの年末に採用を強化することがあります。

他の時期に転職活動をするよりも多くの企業と出会うことができるので、採用される可能性が非常に高くなるでしょう。

とは言え、同じ時期に転職活動をする人も多いので、内定を獲得するためには十分な対策が必要です。

ライバルと差をつけるためにも、自己分析や企業研究、選考対策などを欠かさないようにしましょう。

積極的に採用を考えている企業と出会うなら、1月入社を狙うと良いでしょう。

【1月入社の中途採用】1月に中途採用で入社するデメリット

1月に中途採用で入社するデメリットは、以下の通りです。

引継ぎが慌ただしくなる

1月の入社は、前職の引継ぎが慌ただしくなるでしょう。

1月入社となれば、遅くとも12月に引継ぎをすることになるので、年末の忙しい時期に後任とやり取りしなければならない大変さがあります。

また年末は有給を消化する人もいて、引継ぎする時間が十分確保できないまま退職をしなくてはならないこともあるかもしれません。

そのため後任の勤務日数を把握しながら、スケジュールを管理して、滞りなく引継ぎを進められるようにしておくことが大切です。

マニュアルの作成を考えるなら、11月ごろには完了させておくことが望ましいでしょう。

円満退職を目指すためにも、引継ぎは必ずやっておきたい業務です。

前倒しで引継ぎの計画を立て、今の職場に迷惑をかけないように立ち回るようにしましょう。

夏のボーナスが満額で受け取れない

1月入社すると、夏のボーナスが満額で受け取れない可能性があります。

なぜならボーナスの算定期間から外れてしまうおそれがあるからです。

一般的な企業では、10月から3月までの間に算定期間を設けて夏のボーナスを支給します。

そのため1月に入社してしまうと、満額でボーナスを受け取ることが難しくなってしまうのです。

どれくらいのボーナスが支給されるのかについてわからないときは、面接や説明会等で人事担当者に確認してみましょう。

今の職場よりも高いボーナスを受け取れる可能性があるときは、たとえ満額でなくとも1月に入社してしまった方が良いケースもあります。

1月の中途採用を狙うなら、ボーナス支給額も意識して転職活動を進めていきましょう。

採用スケジュールに余裕がない

1月入社は年末年始のタイミングであり、採用スケジュールに余裕がありません。

1月に入社するのであれば、10月ごろに自己分析や業界研究といった転職活動の準備が必要です。

そして遅くても11月ごろには求人に応募して、履歴書・職務経歴書を提出して面接に進んで行かなければなりません。

さらに内定を貰えたあとは、引継ぎなど退職に必要な手続きも同時に進めていかなければならないでしょう。

採用スケジュールは意外とタイトであり、十分なスケジュール管理が求められます。

1月に入社するなら、他の時期よりも慎重に転職活動を進めていきましょう。

【1月入社の中途採用】1月に入社した方が良い人の特徴

1月に入社した方が良い人の特徴は、以下の通りです。

ボーナスを貰って辞めたい人

ボーナスを受け取ってから会社を辞めたい人は、1月入社を目指すと良いでしょう。

12月までは今の会社に在籍しているはずなので、きちんと満額でボーナスを受け取ってから退職が可能です。

ただし転職先のボーナスは満額受け取れない可能性があります。

そのためどちらの方がより多くの収入が得られるかを考えて転職に踏み切ることが大切です。

また12月のボーナスを受け取れるのであれば、退職を伝えるタイミングにも注意しましょう。

あまり早く退職の話を持ち出してしまうと、ボーナスを減額されてしまうことがあります。

いずれにせよボーナスを受け取ってから辞められる可能性がありますが、タイミングには注意が必要です。

新しくキャリアをスタートさせたい人

新しくキャリアをスタートさせたい人は、思い切って1月の中途採用に挑戦してみても良いでしょう。

1月は新規事業に着手したり組織改革を実施したりと、企業が新しい動きを見せるタイミングでもあります。

転職後は心機一転新しい気持ちでキャリアをスタートさせることが可能です。

経験やスキルによっては、新規事業を任せてもらえたり重要なポジションを任されたりする可能性もあるでしょう。

転職することによって、前職よりもキャリアアップを目指せることがあるかもしれません。

今よりも活躍できるチャンスがあるのなら、1月入社を目指してみても良いでしょう。

多くの求人に出会いたい人

より多くの求人に出会いたい人は、1月の入社が向いています。

年末年始は人材の入れ替わりが激しく、企業が採用活動を積極的に行うタイミングです。

ほかの月では募集されていないような求人を目にするチャンスも多く、さまざまな求人と出会いながら転職活動ができます。

転職活動において求人同士の条件をすり合わせて吟味することは大切で、求人数が多いほど有利です。

それぞれを比較・検討することで、自身の条件に沿った求人を探しやすくなるでしょう。

10月や11月ごろは新規事業立ち上げや管理職募集といった求人募集が多く出されています。

複数の求人を見ながら転職活動をするなら、1月入社を目指しましょう。

同期入社のメンバーが欲しい人

同期入社のメンバーが欲しい人は、1月入社を目指してみるのがおすすめです。

求人が閑散としている時期に転職活動をして、入社を決めてしまうと社員が自分だけになってしまうことも多々あります。

一人のときは、入社時に十分な研修や教育が受けられない可能性もあるでしょう。

反対に求人募集が活発な時期に応募して入社できれば、多くの中途採用者と足並みを揃えて仕事をスタートさせることが可能です。

同期入社した社員が多ければ新しい職場環境でも安心感がありますし、人間関係の構築もスムーズになります。

そしてお互いにモチベーションを高め合いながら業務に取り組めるようになるでしょう。

【1月入社の中途採用】1月に入社を目指すときの転職活動スケジュール

1月に入社を目指すなら前年の9月から転職活動を進めましょう。

次に1月入社するときの転職活動スケジュールは、以下の通りです。

9月：自己分析・企業研究

時間的な余裕がある9月に、自己分析と企業研究を進めておきましょう。

自己分析とは、これまでの経験を振り返って、自分の強みや弱み、アピールポイントなどを深掘りしていく作業です。

自分の特性はもちろん、自分が仕事を選ぶ上で大事にする価値観をも発見することができ、転職活動では必要な作業の一つだと言えるでしょう。

中途採用の場合は、前職で自身がしてきた経験やエピソードを棚卸ししてみるのがポイントです。

自分が実際に上げてきた成果について具体的な数字を持ち出して書くことで、自分の強みやスキルを採用担当者に伝えられます。

そして転職活動では、興味のある企業の研究も欠かせません。

企業の経営方針や理念、取り扱う商品・サービスなどの情報を集める作業のことで、把握しておけば面接で話す内容に具体性が増します。

企業研究は、求人から得られる情報だけでなく、SNSに流れている情報や実際に働いたことがある人の口コミも参考になるので確認してみましょう。

ただし中には主観的であったり偽の情報が出回っていたりすることもあるので、より多くの情報を集めて総合的に判断することが大切です。

自己分析や企業研究をしてから、転職活動を本格的にスタートさせましょう。

10月〜11月：応募書類の作成・面接

自己分析や企業研究が一通り済めば、応募書類の作成をして面接に臨んでいくようにしましょう。

転職活動では履歴書のほか、これまでの経歴を詳細に記載した職務経歴書が必要です。

そのため学生時代のときよりも時間がかかるので、スケジュールに余裕を持たせて作成しましょう。

職務経歴書は、自己PRだけでなく志望動機や実績を記載するのが基本です。

書類選考の段階で情報を細かく入れておけば、面接もスムーズに話が進みます。

また自己PRと志望動機は、入社後にどのような活躍ができるかというキャリアプランについて書くことが非常に大切です。

そして面接前には、十分な対策をしておきましょう。

相手から質問される内容を想定して、それに対する回答を用意することがポイントです。

ただし内容を丸暗記してしまうと、面接官に覚えてきた印象を与えてしまいます。

一言一句覚えるのではなく、内容を踏まえて自分の言葉で話すようにしましょう。

11月：内定獲得

面接を突破すれば内定獲得です。

雇用条件を改めて確認して、問題がなければ内定承諾をして、入社日の調整をしましょう。

最終面接が終わったあと、合否の連絡は5日程度で連絡が入ります。

社内の引継ぎを考慮して、11月の下旬には内定承諾をできるようにスケジュール調整をしましょう。

もし何か重要な役職についていて、引き継ぐ業務量が多いときは、前倒しでスケジュールを組み、11月上旬には内定承諾できるようにしておくことが大切です。

そして現在働いてる職場は、内定通知が来た段階ではなく、必ず内定を承諾をした上で退職の意思を伝えるようにしましょう。

12月：引継ぎ

1月入社で調整したあとは、年内に引継ぎをするだけです。

後任へスムーズに引継ぎを進めるため、マニュアルは早い段階で作っておき、転職活動中に引継ぐことをピックアップしておきましょう。

引継ぐ内容については、事前に上司へ確認をとっておくことが大切です。

相談せずに引継ぎ準備をしてしまうと、資料に過不足が出て、再度マニュアルを作成しなければならない手間が発生するおそれがあります。

また年末なので後任の勤務日数についても必ず確認しましょう。

勤務日数の確認ができていないと、有給や長期休暇などで休まれてしまって、思うように引継ぎができないといった問題が発生します。

もし取引先に後任を紹介する必要があるときは、営業のためオフィスを訪れなければならないので、前倒しで訪問スケジュールを立てましょう。

1月入社の場合は、事前にどれくらいの期間を要するのかを把握しておくことが大切です。

1月：転職先企業へ入社

内定承諾も引継ぎも終わったら、晴れて転職先企業へ入社となります。

入社日をしっかりと確認し、オリエンテーションや入社日前研修があれば、準備しておきましょう。

必要書類を揃えて入社をすることで、相手からの信頼が得られ、スムーズに職場環境に馴染めます。

同期入社するメンバーにはしっかりと挨拶して、円滑なコミュニケーションを図りましょう。

【1月入社の中途採用】1月に転職するためのポイント

1月に転職するためのポイントは、以下の通りです。

前年9月から転職活動をスタートさせる

1月に入社するためには、前年の9月に転職活動をスタートさせることが大切です。

9月で始めれば、比較的余裕を持って転職活動ができ、ライバルに差をつけながら準備ができます。

自己分析や企業研究、応募書類の作成などは1ヶ月程度かかることを見越して、遅くても10月には転職活動をスタートさせると良いでしょう。

ただし準備を早めてしまうと、12月に入社を求められてしまうケースもあります。

そのためボーナス等の事情により1月の入社を目指したい人は、事前に入社希望日をしっかりと伝えておくことがポイントです。

しっかりと引継ぎスケジュールを組んでおく

しっかりと引継ぎスケジュールを組んでおきましょう。

引継ぎは、円満退職を目指す上で欠かせないものです。

後任の勤務日数などを確認しておけば、引継ぎできるおおよその日数がわかります。

自分のスケジュールだけでなく、上司や後任の予定を把握しながら、滞りなく引継ぎができるように手配しましょう。

12月は慌ただしい時期なので、迷惑のかからないタイミングをしっかりと見極めて、進めていくようにすることが大切です。

転職エージェントを活用する

必要に応じて転職エージェントを活用しましょう。

転職エージェントは、キャリアコンサルタントが在籍する転職支援サービスの一つで、1月入社を目指す人の心強い味方になってくれます。

転職エージェントは、希望に沿った求人を紹介してくれるだけでなく、履歴書・職務経歴書といった応募書類の添削や面接対策などサポートが充実しているのが特徴です。

キャリアコンサルタントは、業界の転職市場にも精通しているので、1月に積極的に採用をしている企業についても熟知しています。

わからないことは転職エージェントに何でも聞いてみましょう。

一人で転職活動することに不安を覚える人は、積極的に活用してみることをおすすめします。

【1月入社の中途採用】1月中途採用にまつわるQ&A

最後に1月中途採用にまつわるQ&Aをまとめました。

これから転職活動をする人は、ぜひこちらも参考にしてみてください。

転職活動はどれくらいの期間が必要？

一般的に求人へ応募して、選考を経て内定を獲得するには2ヶ月程度の期間が必要となります。

内定を獲得してから1ヶ月間は引継ぎ期間に充てることとなるので、最低3ヶ月は見積もってスケジュールを組みましょう。

学生の就活と異なり、退職を伝えたり抱えてる業務を引き継いだりと、中途採用者の場合はやることが多くあります。

1月に入社を目指すのであれば、慌ただしい環境の中で進めていかなければならない大変さがあると言えるでしょう。

選考にどれくらいの時間を要するのかについては、各企業の求人票をチェックしておくことが大切です。

多くの企業では、求人票の中に具体的な選考スケジュールについて記載がされています。

1月入社になったら源泉徴収票は必要になる？

前年勤務した分の給与支払いが発生しているときは、源泉徴収票の提出が必要となります。

反対に前年に全ての給与支払いが完了しているときは、前職分の源泉徴収票は不要です。

前職を退職するとき、1ヶ月以内を目処に源泉徴収票が送付されるので、必ず確認して受け取るようにしましょう。

もらえないときは、人事に問い合わせて確認しましょう。

1月に入社が難しいときはどうする？

1月に入社が難しいときは、具体的な日付がわからない状況でも、どれくらいの期間を必要とするのか答えられるようにしておきましょう。

一般的に内定が出てから入社日までの期間は、長くても3ヶ月までとすることがほとんどです。

それ以上かかってしまうと、内定を取り消されてしまう可能性があるので注意しましょう。

あまり入社日が先延ばしになってしまわないよう、上手にスケジュール管理をすることが大切です。

まとめ

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

1月に入社すれば、冬のボーナスを受け取ってから仕事を辞められるので経済的なメリットが非常に大きいと言えるでしょう。

また年明けの転職となるので、心機一転新たな気持ちで仕事に臨むことができます。

新しくキャリアをスタートさせたい人や、同期入社の人と一緒に仕事したい人は、1月入社がおすすめです。

とは言え、1月の入社は慌ただしい年末の転職活動になるので、一般的に転職難易度は高めだと言われています。

スケジュールを前倒しして、遅くとも9月ごろには自己分析と企業研究を実施し、できることから進めていきましょう。

もし一人で転職活動をするのが不安な人は、転職エージェントの力を頼ってみるのもおすすめです。

転職エージェントならば、在籍するキャリアアドバイザーから1月入社の求人紹介を受けられます。

そして履歴書・職務経歴書といった応募書類の添削から面接対策まで実施してくれるだけでなく、面接の日程調整も代行してくれるので、スケジュール管理が苦手な人も利用しやすいサービスです。

事前にしっかりと準備をして、スムーズに内定をもらえるように進んでいきましょう。

今回の記事が、これから転職活動を考えている方の参考になれば幸いです。