新卒が1年以内に離職する率はどれくらい?転職や企業への影響を解説

新卒が1年以内に離職する率はどれくらい?転職や企業への影響を解説

目次
  1. はじめに
  2. 【新卒の1年以内の離職率】新卒の1年以内の離職率
  3. 【新卒の1年以内の離職率】新卒が1年以内に離職してしまう理由
  4. 【新卒の1年以内の離職率】新卒が1年以内に退職するリスク
  5. 【新卒の1年以内の離職率】新卒でもすぐに退職したほうがよい場合
  6. 【新卒の1年以内の離職率】新卒が退職する前にするべきこと
  7. 【新卒の1年以内の離職率】新卒が1年以内に離職することで企業に与える影響
  8. 【新卒の1年以内の離職率】新卒の離職を防ぐために企業ができること
  9. まとめ

はじめに

新卒入社した会社は、多くの方が定年まで働くと考えているのではないでしょうか。

実際にそういった方は多いものの、新卒入社した会社を1年以内に離職する方も少なくはありません。

もし、自分が早期退職を考えた際、同じような人がどれくらいいるのかは気になる部分だと思います。

また、新卒入社した会社を1年以内に退職した場合、今後の転職への影響も少なからず発生します。

場合によっては希望する職種や待遇面では転職できないこともあるため、退職は慎重に考えなくてはいけません。

この記事では、新卒の離職率だけではなく、転職や企業へ与える影響も解説していきます。

【新卒の1年以内の離職率】新卒の1年以内の離職率

まず、新卒1年以内に離職する人がいるのかどうかですが、厚生労働省の資料から考えてみます。

基本的に3年間の推移で発表されており、令和2年では、高卒が37.0%、大卒は32.3%です。

数字だけみると、意外に多く感じるのではないでしょうか。

また、1年以内になると、高卒は15.1%、大卒は10.6%です。

業種によっても異なりますが、一定数は新卒でも1年以内に退職していることがわかります。

この数字を多いと捉えるか少ないと捉えるかは人それぞれかもしれません。

また、離職率は学歴が高くなるほど低くなる傾向です。

これは、中卒より大卒のほうが給与や待遇面が良いことが影響していると考えられます。

【新卒の1年以内の離職率】新卒が1年以内に離職してしまう理由

新卒入社した社員が1年以内に離職することには、何かしらの原因があります。

理由を知ることによって、「なぜ辞めたいのか」という部分がはっきりとし、行動しやすくなります。

新卒が1年以内に離職してしまうおもな理由を見ていきましょう。

労働環境

どれだけ好きな仕事であっても、労働環境が悪ければ長くは続けられません。

例えば、長時間労働は体に負担がかかり、精神的に辛くなることもあります。

特に新卒1年目は学生時代とは大きく生活環境が変化し、ストレスを感じやすい状態です。

そのため、毎日の長時間労働や休日が少ない会社であれば、1年以内の離職に繋がる可能性が高くなります。

労働時間が長く有給休暇の取得率が低い宿泊業と飲食サービス業は、離職率が最も高いという結果が出ています。

このように労働環境が悪ければ、長く続けることは難しく、離職に繋がってしまうといえるでしょう。

労働環境が悪いと、どれだけ仕事が好きでやりがいを感じていたとしても離職を考えるかもしれません。

仕事内容

もともと仕事に興味があったわけではなく、待遇面などで選んで就職したのであれば仕事内容が原因になるかもしれません。

向き不向きは人によりますが、ノルマのある営業職や現場作業などを代表に考えてみましょう。

まず営業職ですが、多くの企業ではノルマを設定しています。

しかし、ノルマといっても、厳しいものから緩いものまでさまざまです。

プレッシャーをかける企業もあれば、特に達成できなくても問題のない企業もあります。

ノルマが緩ければ多少はプレッシャーがかかりにくいものの、それでも負担になることには違いありません。

現場作業では、精神的なプレッシャーやストレスは少なくても、体力面では辛く感じることがあります。

特に力を必要とする現場であれば、長時間労働と相まって継続が難しくなります。

人間関係

離職する理由のなかでも常に上位に入ってくるのが人間関係です。

ほとんどの職場では同僚や先輩、上司と一緒に仕事を進めていきます。

一人で進める場合でも、誰とも関わらない日というのはないでしょう。

そのため、職場の人間関係が悪ければ、1年以内の離職に繋がる可能性が高くなります。

特に、1年目の新入社員であれば、上手くコミュニケーションを取れないかもしれません。

仲の良い人がいれば問題はありませんが、誰にも話せない状況では辛く感じるものです。

さらに、ハラスメントも大きな問題になっています。

怒鳴られるといった明らかなハラスメントだけではなく、目に見えて期限が悪くなる上司がいれば、居心地が悪く仕事を続けられなくなるかもしれません。

福利厚生

福利厚生は、健康保険や厚生年金などと考えている人が多いかもしれません。

間違いではありませんが、実際には国が定めている内容以外に会社が独自に行う法定外福利厚生があります。

国が定める法廷福利厚生は正社員であれば不足していることはなく、不満になることはまずありません。

しかし、法定外福利厚生はさまざまな取り組みがあり、会社によって大きく異なります。

例えば、食事や住宅、休暇に関するものが多いでしょう。

給与は同じだったとしても、食事補助や住宅手当によって実際の手取り金額は大きく変化します。

まったく同じ業界で同じ職種だったとしても、会社が違えば福利厚生に違いが出ることも珍しくありません。

自分よりも良い福利厚生で働いている人を見れば、より良い環境への転職を考えることもあります。

労働環境や人間関係とは少し違うように見えますが、福利厚生も1年以内の離職に繋がる可能性のある部分です。

将来性

会社としての将来性を感じられない場合、早期離職に繋がる可能性が高くなります。

これは、先述した労働環境の悪さも含まれており、特にサービス残業や昇進、昇給が見込めないような会社には将来性がないと感じるでしょう。

ほかにも、離職率の高さや評価制度がないなど、さまざまな理由があります。

入社してから先輩や上司、同期の人が連続して辞めている場合には、自分も不安になるはずです。

辞める社員と仲が良かった場合には、なぜ辞めるかの理由も聞くことになります。

ネガティブな意見を多く聞いていれば、「自分も辞めたほうがよいかもしれない」と考えるかもしれません。

また、定年まで働き続けるのであれば、昇進や昇給も期待しているはずです。

評価制度が適切でなければ、どれだけ仕事を真面目にこなしていても昇給や昇進が見込めないこともあります。

こういったことが続けば、将来性を感じなくなり離職に繋がるかもしれません。

社風

企業理念や働き方など、会社によって社風はさまざまです。

緩い企業もあれば厳しい企業もあります。

人によってどのような社風が向いているかはわかりませんが、少なくとも社風が合っていなければ続けるのは難しいものです。

自分にとって全く賛同できない社風であれば、働くことに辛さを感じるかもしれません。

特に、多くの社員は社風に合った人が揃っており、そんな中に全く違う考えの人が入るとどうでしょうか。

おそらく働き続けることを辛く感じるはずです。

社風は入社前には判断しづらい部分ではありますが、事前に企業分析を行うことである程度は防げます。

【新卒の1年以内の離職率】新卒が1年以内に退職するリスク

新卒が1年以内に離職することは珍しいことではありません。

しかし、早期退職するリスクは知っておきましょう。

正社員として転職しづらい

新卒入社した会社を離職する場合、ほとんどの方は正社員として転職することを視野に入れているはずです。

しかし、実際には非正規雇用、つまりアルバイトやパート、派遣社員として就職している人の割合が多く、正社員として転職できたのは半分以下というデータがあります。

ただし、全員が正社員を望んでいるということではなく、あえてアルバイトやパートを選択した人もいます。

それでも、正社員を望んでいても達成できないという人は一定数いるため、非正規雇用になるリスクは考えておかなくてはいけません。

特に、アルバイトやパートで働いている期間が長いほど正社員として採用される可能性は低くなるため、基本的には短期決戦が必要です。

今後の転職に影響する

1年以内に離職して転職を成功させたとしても、改めて転職を考えることがあるかもしれません。

再転職先の面接では、1社目の早期退職について問われることになるでしょう。

このとき、退職理由を的確に答えられなければ採用されにくいリスクが十分にあります。

一度転職して長く働いて技術も身につけていれば大きく困ることはありませんが、3年以内など比較的短い期間は注意が必要です。

前職を1年以内、現職も3年以内となれば、「採用しても辞めるかもしれない」と面接官は考えます。

会社としては長く働き続けてくれる人材を採用したいため、早期退職する可能性のある人材は避ける可能性があります。

絶対ではありませんが、早期退職は転職に与える影響が大きくリスクを伴うことは知っておくべきです。

社会人としてのスキルが不十分

新卒入社すると、新入社員研修としてビジネスマナーや仕事の基礎を学びます。

その後は実際に現場へ出て業務をこなすことになりますが、1年以内に離職した場合は、これらの経験が不十分なままです。

つまり、転職時に社会人としての経験やスキルをアピールできず、採用すべき人材として売り込みにくくなってしまいます。

もし、1年以内である程度の業務を経験していたとしても、面接官は「経験者としては不十分」と考えるかもしれません。

実際に経験者募集の求人の多くは、「3年以上の経験」としていることがほとんどです。

短かったとしても1年以上は必要であり、1年に満たない場合には経験者として採用されることはないでしょう。

さらに社会人としての経験も未熟なため、即戦力とはなりません。

【新卒の1年以内の離職率】新卒でもすぐに退職したほうがよい場合

ここまでは新卒で1年以内の退職にリスクが伴うこと、転職が難しくなることを中心に解説しました。

しかし、どのような場合でもリスクに怯えて退職を踏みとどまる必要はありません。

たとえ早期退職だとしても、すぐに退職したほうがよい場合を解説します。

ハラスメントが横行している

まずは、ハラスメントが横行している職場です。

有名なのはパワハラとセクハラでしょう。

この2つは会社で起きやすく、多くの方が困っているハラスメントです。

パワハラは直接手を出すような行為だけではなく、怒鳴る、仕事を与えないといった内容も含まれます。

直接怒鳴られなかったとしても、目の前で物に当たったりイライラを露骨に出すといった行為もパワハラです。

セクハラも直接触れるだけではなく言動も含まれるため、非常に幅広い行為が該当します。

現在はハラスメントに対する罰則が強化されており、相談窓口設置の義務化や適切な対応が企業に求められています。

以前に比べれば減ってきたようにも感じますが、これは会社によるところが大きいでしょう。

ハラスメントが日常的に行われていては、心を病んでしまい、その後の転職にも響いてしまいます。

そのため、ハラスメントが横行している会社であれば、1年以内であろうと早めに退職すべきと考えられます。

労働基準法に違反している

続いて、労働基準法に違反している場合です。

労働時間や給与、休日などは労働基準法として定められています。

当然ですが、会社はこの法律を遵守する必要があり、無視した会社規則は作れません。

そのため、明らかに労働基準法を無視したような働き方を強いられているのであれば、すぐに退職すべきといえます。

もし、明確に違反しているように感じなくても、調べてみることをおすすめします。

例えば、労働時間も「週に何時間まで」と定められているため、基本的に超過することは認められていません。

タイムカードを押してからも働くサービス残業は違反といえます。

【新卒の1年以内の離職率】新卒が退職する前にするべきこと

新卒した会社を1年以内に退職することには、さまざまな理由があります。

早期退職は転職を難しくする場合もあり、全員におすすめできる方法ではありません。

しかし、しっかりと準備さえしておけば、スムーズに転職が可能です。

新卒が退職する前にするべきことを解説します。

転職活動を始める

退職を考えたのであれば、辞める前に転職活動を始めましょう。

新卒で就職してから1年以内に退職すると、どうしても「続かない人」という印象がつきやすく、転職が難しくなります。

また、退職してから働かない期間が長くなると、就職は難しくなる傾向です。

そのため、転職活動は在職中に始めておくことをおすすめします。

退職前に転職先が決まらなくても問題はありません。

行動しておくことにより早く転職できるだけではなく、「転職活動を始めていた」という事実が作れます。

さらに、現在の仕事が辛いのであれば、転職活動を始めることで少し楽になります。

「転職するから大丈夫」、「次があるから大丈夫」といったように、心の安定に繋がるでしょう。

企業分析を行う

続いて、転職先の企業分析を行うことです。

現職で上手くいかなかった理由にもよりますが、基本的にはどの企業でも理念や社風が異なります。

こういった部分でも自分に合った企業に就職できれば、長く勤められるといえます。

そこで重要になってくるのが企業分析です。

企業分析をしっかりと行えば、入社してから「想像と違う」といったミスマッチを防げます。

もちろん、完璧にミスマッチを防ぐのは難しいですが、何も調べずに入社するよりかは格段に働きやすい環境が手に入るはずです。

また、企業分析を行うことにより、志望動機の作成がしやすくなり、逆質問にも的確に答えられるようになります。

これは、企業を知ることにより事業内容や理念がわかり、企業の欲しい人材にマッチした志望動機を作りやすくなるからです。

自己分析を行う

退職と自己分析は関係ないように思えるかもしれません。

しかし、退職する理由になったことを放置していると、同じように退職を繰り返す可能性があります。

自己分析を行うことにより、なぜ辞めることになったのかがわかりやすくなります。

また、自分がどのような仕事に就きたいのかを再認識できるため、転職を繰り返す可能性が低くなります。

自己分析は難しく感じますが、紙に書き出すだけでも大丈夫です。

なぜ辞めるのかや辞めたいのかなど、考えていることをすべて書き出してみてください。

自己分析を行えば、履歴書の作成もしやすくなり、面接での志望動機も話しやすくなります。

【新卒の1年以内の離職率】新卒が1年以内に離職することで企業に与える影響

ここまでは、新卒入社した側の話をしてきました。

しかし、新卒社員が退職することで影響を受けるのは、本人だけではありません。

企業側にも新卒社員が早期退職することにより受けるデメリットが多くあります。

いくつか代表的な内容を解説します。

コストが無駄になる

まずは、コストが無駄になることです。

企業は人材を確保するために、採用や研修など、さまざまなコストをかけています。

会社が社員にコストをかけるのは、新卒入社した社員が将来的に会社へ利益をもたらすことを想定しているからです。

当然ですが、新卒社員はすぐに会社で利益をあげるわけではありません。

このように投資のような形で新卒社員を教育しているため、利益を出す前に辞められてしまうと会社としてはかけたコストが無駄になってしまいます。

特に、小さな会社であるほど顕著に現れるでしょう。

新卒社員にかけるコストは、場合によって経営悪化に繋がるほど深刻な問題になりかねません。

それでも新卒社員が絶対に早期退職しない環境を作ることは難しいため、あくまで採用や教育コストを最適化することが基本です。

また、研修や仕事環境、福利厚生などを魅力的な内容に見直すことも必要になってきます。

企業イメージが悪くなる

1人の新卒者が早期退職するくらいであれば、そこまで大きな影響はありません。

しかし、毎年や何人も連続して退職するようでは企業イメージの悪化に繋がります。

特に最近はインターネットやSNSが普及していることから、あっという間に拡散してしまうこともあります。

数が少なければ大きな問題にはなりませんが、退職者が続出していると、自然に「良くない企業なのでは」というイメージが広がってしまうかもしれません。

また、退職者が出れば、新しく求人を掲載することになります。

常に求人情報を見ている新卒や転職者であれば、常に掲載されていることに気づきます。

こうなると、「応募者がこない企業」、「人がすぐに辞める企業」と思われる可能性が高くなります。

企業イメージが悪くなれば、求人を掲載しても応募が少なく、良い人材に巡り会える機会が減少するかもしれません。

新たな人材採用の負担

新卒が退職した場合、多くの企業では人員を補充する必要があります。

基本的に必要のない人材を募集することはなく、採用したということは人手がいるということです。

新たな人材を採用する場合、求人を新たに掲載することになります。

最近は無料で掲載できる求人も普及してきていますが、まだまだ有料のほうが多いでしょう。

さらに、新入社員研修をやり直す必要も出てくるため、費用だけではなく上司や先輩社員の時間も取ってしまいます。

本来であれば一度で済む予定だった研修を改めて進めることにより、費用だけではなく既存社員への負担が出てくることも大きな影響です。

【新卒の1年以内の離職率】新卒の離職を防ぐために企業ができること

新卒の早期退職は、企業に大きな影響を与える可能性をわかってもらえたと思います。

そこで、新卒の離職を防ぐために企業ができることを解説します。

原因を知れば、防ぐのはそこまで難しいことではありません。

採用時のミスマッチを防ぐ

まずは、採用時のミスマッチを防ぐことです。

新卒が辞める原因の上位には、仕事内容や労働環境が入ってきます。

入社してから「思っていた仕事内容と違う」といったことは早期退職に繋がります。

ミスマッチを防ぐためには面接時に詳細を伝えることも大切ですが、時間をかけて企業説明会を行うのもよいでしょう。

また、面接の間に先輩社員や上司とコミュニケーションを取る場を設けるなど、より仕事や労働環境を知る機会を作るのも得策です。

ミスマッチは、基本的に会社のことを伝えきれていないからこそ起こります。

しっかりと採用前に自社を知ってもらうことにより、ミスマッチを防ぎ早期退職を食い止められます。

労働環境の改善

新卒社員は、学生時代よりも責任のある仕事に就くことで少なからずプレッシャーを感じています。

そんなときに労働環境まで悪ければ、当然ですが退職を考えてしまいます。

例えば、 毎日の長時間労働や休日の少なさは、新卒社員に大きな負担を与えてしまうでしょう。

もし、採用前に提示していた労働環境と違っていれば、早期退職の可能性はさらに高まります。

もともと「土日祝休み」で求人を出しているにもかかわらず、土曜出勤が常態化していれば不満に感じてしまいます。

仕事内容ではなく労働環境で就職先を選んでいた新卒であれば、こういった相違点は放置できません。

いくら法的に問題のない出勤や残業だったとしても、新卒のやる気を削ぐような内容であれば改善が必要です。

福利厚生の見直し

先述していますが、福利厚生には法定と法定外の2種類があります。

法定福利厚生は、健康保険や厚生年金といった企業であれば当たり前に用意しているものです。

つまり、重要なのは会社が独自に行う法定外福利厚生です。

食事補助や住宅補助など、社員がより一層働きやすく過ごしやすい環境にできます。

特に、他社にはない魅力的な福利厚生を用意していると社員の満足度は高くなるため、離職を防ぐことに繋がるでしょう。

ただし、福利厚生を充実させるほど会社としての支出は大きくなります。

充実させておけばよいのではなく、会社としての余力も考えなくてはいけません。

オンボーディングの導入

オンボーディングは、新卒社員が会社に馴染むこと、慣れることを目的とした取り組みです。

多くの企業で新入社員研修を実施していますが、ビジネスマナーや自社の理念、仕事内容などを中心とすることが基本かもしれません。

しかし、仕事に関係ある研修ばかりを詰め込みすぎると、新卒社員は負担に感じてしまいます。

そこで重要なのがオンボーディングです。

さまざまな方法があるものの、基本は上司や先輩といったメンターを配置し、交流できる場を設けます。

ただ研修を進めるだけでは上司や先輩との交流が生まれにくいため、メンターを配置してコミュニケーションの取りやすい場を準備することが重要です。

ほかにも、仕事を中心としないレクリエーションの実施、サポート体制の強化によって新卒社員の離職を最大限防げます。

キャリアアップ制度の導入

新卒で入社した会社でキャリアアップが見込めない場合、社員は離職を考えてしまいます。

例えば、先輩社員や上司を見ても評価されているようには見えず、昇進する可能性が少ないと感じれば、長く働き続けるメリットがないと感じるかもしれません。

また、キャリアアップ制度を準備していても、内容が明確でなければ新卒社員は「ないもの」と感じてしまいます。

どのような結果を出せば評価されるのかや、フィードバックで明確化する必要があります。

さらに、定期的に先輩や上司との面談する場を設け、キャリアアップについて相談できる機会が必要でしょう。

キャリアアップ制度を明確化することにより、新卒社員は働くモチベーションを保ちやすくなります。

まとめ

新卒社員が入社後1年以内に離職するのは10%ほどと、意外にも高い数値です。

多くの方は大変な就職活動を経て入社しているため、定年まで当たり前のように働くつもりだったかもしれません。

しかし、人間関係や仕事内容、労働環境によって離職を考えてしまい、一定数の方はそのまま早期退職してしまいます。

原因や対策を知ることである程度は離職を防げるため、まずはできることから試してみてはいかがでしょうか。

また、新卒社員が早期退職することは企業にとっても大きな影響があるため、離職させない努力も必要です。

まずは、離職の原因や理由を知り、できる部分は新卒社員も企業も対策を行ってみてください。

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