プログラマーはきつい?未経験でも就職できる?プログラマーの実態とメリット・デメリット、就職のコツを解説

プログラマーはきつい?未経験でも就職できる?プログラマーの実態とメリット・デメリット、就職のコツを解説

目次
  1. 【未経験でのプログラマーはきつい?】プログラマーの実態とは?
  2. 【未経験でのプログラマーはきつい?】プログラマーがきついといわれる理由とは?
  3. 【未経験でのプログラマーはきつい?】プログラマーになるメリットはあるの?
  4. 【未経験でのプログラマーはきつい?】プログラマーに向いているのはどんな人?
  5. 【未経験でのプログラマーはきつい?】未経験でもプログラマーに就職するコツは?
  6. まとめ

あらゆる分野で活用され、需要が高く将来性のあるIT業界において、プログラマーに就職したいという方は数多くいます。

一方で、専門的で高度な知識やスキルを持っていないと活躍できないイメージもあり、未経験で就職できるのか不安に思う方もいるでしょう。

また、仕事自体きついといわれることも多いプログラマーですが、実際のところどうなのでしょうか。

この記事では、プログラマーの仕事内容をおさらいしたうえで、きついと言われる理由を解説します。

一方で、プログラマーはきついばかりではなくメリットも豊富です。

プログラマーになることのメリットと向いている人を紹介し、転職を目指す際のポイントも解説するので、ぜひ参考にしてください。

【未経験でのプログラマーはきつい?】プログラマーの実態とは?

仕事がきついといわれることの多いプログラマーですが、実際のところはどうなのでしょうか。

ここでは、プログラマーがそもそもどんな職業で、仕事内容がどんなものなのかを改めておさらいします。

また、「3K」や「35歳定年説」という言葉もプログラマーには付きものです。

これらがなぜいわれるのか、実際どうなのかを解説します。

さらに、近年IT業界そのものが人気の業界であり、将来性も高いため応募者も多いですが、理系出身の方や、専門知識を持った経験者しか活躍できないのではないかと思う方もいるでしょう。

未経験者や文系出身の方でも就職し、活躍できる世界なのかについても検証するので、ぜひ参考にしてください。

そもそもプログラマーってどんな仕事?

プログラマーは、プログラミング言語を用いてさまざまなシステムを作る技術職です。

プログラミング言語にも多くの種類があり、扱える言語の種類や数によってプログラマー自身の給与も左右されます。

パソコンに向かって、ときには何万行にもわたるコードを打ち込むなど大変な仕事ではありますが、キャリアアップの道が多くあり、自分次第でかなりの高収入も目指せる職業です。

一口にプログラマーといっても多くのジャンルがあり、アプリや社内ツール、ゲームの開発やWebサイトのデザインなどさまざまなものの開発に携わります。

「3K」「35歳定年説」って本当?

プログラマーの仕事はハードといわれることも多く、「きつい・帰れない・給料が安い」を揶揄した「3K」と表現されます。

繁忙期や納期の直前には、確かに作業量が多くて「きつい・帰れない」ということが発生しますが、これについてはプログラマーを含めたIT業界に限らず、世の中の全ての業種が当てはまるでしょう。

また「給料が安い」に関しても、平均年収と比較してみると決してプログラマーが安いわけではありません。

大きな差はないうえ、繁忙期における残業代やボーナスの支給を考えれば、むしろ多い金額を受け取れるといえるでしょう。

そして「35歳定年説」ですが、これも事実ではありません。

35歳以上のプログラマーは新しい技術への適応が困難になったり、体力的にしんどくなったりしてくるため市場価値が下がることを揶揄した言葉です。

実務経験を経てこのくらいの年齢になると、管理職へ転向するプログラマーの方が多いため、確かに現場の現役技術者という意味では減る傾向にあります。

そのため正確には、定年を迎えるのではなくキャリアチェンジのタイミングが35歳前後であるということです。

未経験者・文系出身でも就職できる?

プログラマーに対するイメージとして、パソコンに向かって黙々と作業し、専門的な知識やスキルも必須なため、未経験者や文系出身者が就職するのは難しい職業と考える方は多くいるでしょう。

しかし実際には、求人に「未経験者歓迎」と記載があるものも多く、始めからプログラミング言語を使いこなせている必要はありません。

もちろん即戦力であるに越したことはありませんが、プログラマーにはITスキル以外にも必要な適性が数多くあります。

クライアントやチームメンバーと円滑に仕事を進めるためのコミュニケーション能力や、長時間正確にコードを打ち込んでいられる高い集中力など、未経験でもアピールできる強みはさまざまです。

選考においては、IT業界未経験でも業務に活かせるこれらのアピールポイントを採用担当者に伝えることで、十分に採用のチャンスがあります。

【未経験でのプログラマーはきつい?】プログラマーがきついといわれる理由とは?

プログラマーの仕事内容や、「3K」「35歳定年説」の実態などが分かりました。

世の中に簡単で楽な仕事などはありませんが、プログラマーがきつそうなのは本当なんだと感じた方は多いかもしれません。

ここでは、プログラマーのきつさをさらに深掘りし、きついといわれる主な理由として全部で9つ、以下に挙げていきます。

プログラマーがきついと言われている理由
  • 作業量が多い
  • 残業・休日出勤が多い
  • 給料に見合わない
  • 慢性的に人手不足
  • クライアントの都合に合わせるのが大変
  • クライアント先に常駐する案件もある
  • 常に勉強し続けないといけない
  • モチベーションの維持が困難
  • テストが多い

業界全般に言えることから、プログラマー特有のものまでさまざまです。

一つひとつ解説していくのでぜひ参考にしてください。

作業量が多い

プログラマーはシステム開発のために、パソコンに向かってプログラミングコードをひたすら打ち込んでいくという仕事ですが、そのコードは開発するシステムによって何十万行にも及ぶことがあるほか、度々発生するイレギュラーでさらにタスクが増えるなど、作業量が膨大になる傾向があります。

作業はチームで行うため、もちろんメンバーで分担して打ち込みをしていくわけですが、IT業界の需要が高い一方で人手がそもそも足りていないため、一人ひとりの負担が重くなりがちです。

また、クライアントからの急な依頼で納期が早まったり、仕様の変更をお願いされたりとイレギュラーも多いため、はじめに想定していた作業量は基本的に増えてしまうでしょう。

残業・休日出勤が多い

作業量が多いということは、必然的に残業や休日出勤も増えます。

特に繁忙期や納期の直前などは、そもそもの仕事量に加えてテストと修正を繰り返す作業が多く発生し、通常の勤務時間では到底間に合わないという事態になりがちです。

クライアント側の都合で修正などが多くなっても、その度に設定される納期に遅れることだけは避けなければならないため、残業と休日出勤でなんとか間に合わせる形になります。

「残業代が当たり前に支払われる」「休日出勤した分の代休が必ず取れる」という職場であればまだ救いがありますが、いわゆるブラックといわれるような職場環境でこれらの補填が保証されない場合、心身ともにかなりの負担がかかってしまうでしょう。

給料に見合わない

先述した作業量の多さと、残業・休日出勤の多さを踏まえると、給料が見合わないと思う方も多くいます。

プログラマーの給料は、その人自身のスキルや知識、実務経験により大きな差が生まれるため、特に始めて数年間は、任される作業量と働き方のわりに給料が安いと感じて不満を抱きがちです。

経験を積んでできることが増え、上流工程を担当したりマネジメント側に回ったりすれば、給料もそれ相応に上がり不満も少なくなるでしょう。

下積み時代と捉えて我慢できれば、将来的にはかなりの高収入も期待できます。

慢性的に人手不足

プログラマーに限らず、IT業界全般が慢性的な人手不足に悩まされています。

あらゆる分野で技術が活用され需要も高く、将来性抜群なIT業界は、新卒入社や転職者に人気がある一方で、作業のきつさに耐えかねて退職する方も少なくない業界です。

需要に対して人材が足りていないことで、先述のような膨大な作業量、残業・休日出勤につながってしまっています。

大手企業であれば、従業員一人ひとりがワークライフバランスを保ちながら、不満を最小限にして働けるため退職者も少ないでしょう。

しかし、中小企業では働き方改革をする余裕がなく、いわゆるIT土方というような苦しい働き方を強いられることで、退職者も多くなりがちです。

人手不足による労働環境の程度は、企業によって幅があるため、応募時点で気を付けなければなりません。

クライアントの都合に合わせるのが大変

すでに少し触れていますが、システム開発において受注先のクライアントの都合が最優先となる以上、振り回されることが度々発生します。

特によくある話が、クライアントの依頼で急な仕様変更が発生し、対応に苦労するという場面です。

仕様の変更となれば当然プログラムを大幅に打ち直さなければいけませんし、納期設定によっては残業や休日出勤も必要になってきます。

特にクライアントがIT関連に疎い場合もあり、その際は開発にかかる労力や期間にもなかなかピンとこないため、「どうしてこの開発にこんな時間がかかるのだろう」「この程度の変更ならそこまでの手間はないはず」といったように、プログラマー側とクライアント側の認識にギャップが生まれがちです。

プログラマーにとってのお客様がクライアントになるため、イレギュラー対応が増えるときついと感じることは多いでしょう。

クライアント先に常駐する案件もある

プログラマーの働き方として、勤め先の企業で働くことはもちろん、受注先であるクライアント先に常駐することもあります。

この場合のきつい理由としては、主に仕事の進め方の違いや人間関係が挙げられるでしょう。

クライアント先での仕事は、扱う言語や仕様、など、クライアント先のやり方に当然合わせる必要があります。

普段のやり方と異なる場合は、多少なりともギャップがあって働きづらいと感じるかもしれません。

また、人間関係も一から築く必要があり、何か分からないことがある際に、社内ほど気軽に聞ける相手がいないというのも常駐案件のデメリットです。

また、常駐案件は本来の勤め先の企業以上に多くの時間を過ごすことになるため、自身の所属企業への帰属意識が低下しやすいという側面もあります。

常に勉強し続けないといけない

プログラマーを含めたIT関連職種の人たちは、常に勉強を続けていかねばなりません。

IT業界は日々ものすごいスピードで進化しており、最新技術といわれるものも次々と移り変わっています。

常にアンテナを張って、業界の最新情報やトレンドを押さえていかないと、すぐに取り残されてしまいます。

どんな業界でも、より優れた技術を扱える人材が重宝されるのは当然なので、常に勉強を欠かさず、スキルと知識を身に付けることで長く活躍できるでしょう。

一方で勉強し続けるという点が負担になる方も多いため、プログラマーがきついといわれる理由にもなります。

モチベーションの維持が困難

プログラマーの仕事は、パソコンに向かってコードを正確に打ち込んでいくという、いわば単純作業です。

特に未経験でプログラマーになった方であれば、始めのうちは指示されたとおりのコードをひたすら入力していくだけということが多いため、そのうち飽きてきてモチベーションを維持しにくくなるでしょう。

コードを打って、完成したらテストをし、エラーを修正してまたテストをするというルーティン業務がつまらなく感じる方は少なくありません。

テストが多い

システム開発の過程はテストと修正の繰り返しです。

コードを正確に打ち込んでも、思わぬエラーが発生して正常に動作しないことは多々あります。

その度に原因を特定し、修正が完了したら再度テストをして完成に近付けていくため、プログラマーのシステム開発における大部分をテストが占めているといえるでしょう。

このルーティン業務ゆえの単純作業と、修正が度々発生することそれ自体にきつさを感じる方は多くいます。

【未経験でのプログラマーはきつい?】プログラマーになるメリットはあるの?

プログラマーのきついと言われる理由を9つも紹介してしまいましたが、もちろんきついばかりではありません。

きつい分だけ、プログラマーにはメリットも数多くあります。

メリットも多いからこそ、プログラマーを含めたIT関連職は人気が高いともいえるでしょう。

ここではプログラマーに就職するメリットとして、以下の5つを解説していきます。

プログラマーに就職するメリット
  • 手に職がつく
  • キャリアパスが多彩
  • 売り手市場で年収アップが期待できる
  • 将来性が高い
  • 働く場所を選ばない

手に職がつく

確かな専門的スキルや知識が身につき、いわゆる手に職がつくというのは、プログラマー最大のメリットといえるでしょう。

世の中にはさまざまな職業がありますが、その中でも技術職というのは代えがきかない職業です。

たとえば医師や美容師、建築士など、挙げればキリがありませんが、全国各地どこに行っても一定の需要があり、仕事に困ることはないでしょう。

プログラマーもIT分野の技術職として、IT業界に無くてはならない存在であるだけではなく、現代ではIT企業以外にもさまざまな業界でIT技術が使われていることもあり、就職できる業界の幅が非常に広いというのは大きなメリットです。

体力面の問題はいつか来ますが、一度身につけてしまえば歳を重ねても一生役に立つスキルであり、現代社会において将来性も安定している魅力的な専門職といえます。

キャリアパスが多彩

プログラマーはプログラマーとして働き続けるだけでなく、その後のキャリアパスの選択肢が多いのも魅力です。

まずプログラマーを続ける場合にも、扱えるプログラミング言語が増えたり、上流工程を担当したりすることで収入アップが期待できるほか、独立してフリーランスになればさらに高収入も目指せます。

また、プログラマーからシステムエンジニアやITコンサルタント、Webデザイナーなど、さまざまなIT関連職種に転職することも可能です。

システムエンジニアはプログラマーたちをマネジメントする側の立場であり、ITコンサルタントはクライアント企業の経営課題を、IT技術を用いて解決する手助けをします。

WebデザイナーはWebサイトやアプリのデザインを行い、こちらも当然、プログラム技術を活用する仕事です。

プログラマーが各IT関連職のベースとなるため、一度プログラマーとして経験を積むことで、あらゆる職種へ転向できるのは大きなメリットといえるでしょう。

売り手市場で年収アップが期待できる

プログラマーを含め、IT業界全体が慢性的に人手不足を叫ばれています。

そのためそもそもが売り手市場であり、実務経験があって、高いスキルや専門知識があるほど年収アップが期待できるでしょう。

扱えるプログラミング言語が多い方や、大きなプロジェクトへの参加経験がある方、上流工程から下流工程まで幅広く担当したことがある方などは、多くの働き口から引く手あまたといえます。

また、企業勤めのプログラマーから独立し、フリーランスとして働くことで、さらに収入を上げることも可能です。

独立したての始めのうちは苦労するかもしれませんが、確かなスキルと実務経験があれば、かなり好条件の案件を見つけられるでしょうし、過去の案件で関わった人脈を通して、案件を紹介してもらえることもあるでしょう。

高収入を目指せるという意味でも、プログラマーは人気の職業です。

将来性が高い

IT業界は非常に将来性のある人気業種です。

現代においてはあらゆる場所・ものにIT技術が活用されており、わたしたちの日々の暮らしになくてはならないものとなっています。

そのため、実際にプログラムを組んで商品やサービスを完成させるプログラマーは、今後もしばらく必要な存在に違いありません。

IT分野は日々進化を続けており、新しい技術がどんどん生まれています。

業界が進化し続けるうちは、プログラマーの立ち位置も安泰といえるでしょう。

技術の発展に付いていくために勉強を続けていくことで、一生の仕事として安定して働いていられます。

働く場所を選ばない

昨今のコロナ禍をきっかけに、世の中の働き方が大きく変わりました。

オフィスに行かずに、自宅やカフェ、コワーキングスペースなど、働く場所を自由に選べるリモートワークも広く浸透しましたが、プログラマーもその筆頭といえる

もちろん業務によっては、クライアント先に出向いたり、常駐先へ出勤したりする必要はありますが、比較的柔軟な働き方ができる職種です。

仕事とプライベートの両立、双方の充実を図るワークライフバランスという言葉もありますが、所属企業の環境によっては時間・場所をある程度自由に決めつつ、その時々でフレキシブルに働けるプログラマーは、働き方の自由が広まった昨今において魅力的に映る職業といえるでしょう。

【未経験でのプログラマーはきつい?】プログラマーに向いているのはどんな人?

記事の冒頭で述べたように、プログラマーは未経験者や文系出身者でも活躍できる職業です。

さらにプログラマーになるメリットも紹介したところで、よりプログラマーへの熱意が高まった方も多いと思います。

一方で、プログラマーという職業に向き・不向きがあるのか、気になる方もいるのではないでしょうか。

ここではプログラマーに求められるもの、プログラマーに向いている人の特徴として、以下の5つを解説していきます。

プログラマーに向いている人の特徴
  • ものづくりが好きな人
  • 集中力が高く根気がある
  • 柔軟性が高い
  • 論理的に考えられる
  • コミュニケーション能力が高い

これら全てを持ち合わせていなければ採用が難しい、あるいは日々の仕事についていけないということはありません。

就活においては、アピールできそうな強みとしてどれか一つでもエピソードを絡めて採用担当者に伝えられるといいでしょう。

ものづくりが好きな人

プログラマーといえば、いわゆる「ものづくり」の仕事です。

プログラムを1から組み立てて、正常に動作するように試行錯誤を繰り返し、注文された成果物を完成させます。

「好きこそ物の上手なれ」という言葉があるように、仕事でも趣味のことでも、自分自身が好きなことの方が楽しんで取り組めるうえ、習得も早いでしょう。

たとえば、小さな頃からプラモデル作りが好きだった方や、学生時代は図工や技術の授業が好きだったという方などは、IT業界未経験者であったとしても、プログラマーの仕事は向いているかもしれません。

集中力が高く根気がある

プログラマーの仕事は非常に集中力を必要とするものです。

パソコンと長時間向かい合い、間違えないように細かいコードを打ち込んでいかなければなりません。

当然コードの入力を間違えればエラーが出てしまいますし、テストも何度か繰り返す必要があるため、完成までには膨大な時間を費やします。

何度エラーが出ても、その都度冷静に原因を突き止め、諦めずに修正を繰り返していくという作業が発生するため、プログラマーには根気と体力が必須といえるでしょう。

あなたが長年続けている習慣があったり、過去に何かをコツコツ継続して成し遂げたことなどがあれば、集中力や根気をアピールするエピソードとして非常に効果的です。

柔軟性が高い

プログラマーはイレギュラーに対処する機会が多い仕事です。

先述したようなプログラムのエラーが発生したときの修正はもちろんですが、それ以上に、クライアントの都合によるイレギュラーが度々発生します。

急な仕様の変更をお願いされたが、それでも納期は変わらず、間に合わせるために残業や休日出勤に追われるというのはよく聞く話です。

このような突発的なイレギュラーが起きた際には、感情を抑えて波風立てず、柔軟に対処する必要があります。

クライアントやチームメンバーなど、対人のコミュニケーションも多い仕事なため、円滑に業務を回すうえでも、自身の考えややり方に固執しすぎず、相手の主張を受け入れるという姿勢は大切です。

これまでの経験の中で、「仲間内を上手く取り持った」「チームをまとめるのが得意」「トラブルが発生したが上手く対処できた」というようなエピソードがあれば、プログラマーに求められる柔軟性のアピールとしては効果的といえるでしょう。

論理的に考えられる

プログラマーは論理的に物事を考えられる方が向いています。

最終的な納期から逆算して、一つひとつの工程のスケジュール、それぞれの組み立ての順序などを細かく設定する必要があり、気合いや根性という感情論ではなかなか上手くいかない職業といえるでしょう。

コードの組み立てもそもそも正確にする必要がありますし、もしエラーが出た際の原因の特定や修正も、一つひとつ可能性を潰しながら順序立てて行わなければなりません。

プロジェクトの完成形を明確にし、そこに至るまでどのような手順で、どんな工程を踏めばいいのか、時間と人員はどれくらい必要なのかなど、細かく丁寧に計画を立てるのが大切です。

コミュニケーション能力が高い

最後に、プログラマーにはコミュニケーション能力も高く求められます。

なんとなくのイメージで、プログラマーはパソコンとにらめっこしながら、黙々とコード入力をしていく仕事で、コミュニケーションはあまり必要ないと思う方も多いかもしれません。

しかし、一つの成果物を作るにあたって数人のチームで動くことがほとんどであり、当然作業を進めていく中で、チームメンバー同士の報告・連絡・相談といった基本的なコミュニケーションが必須となってきます。

連携が取れていないと思わぬエラーが発生することもありますし、納期に間に合わせることも困難になるでしょう。

また、クライアントから注文を受けるにあたっては、相手の言葉以上の要望を引き出し汲み取るヒアリング力や、ヒアリングを繰り返す中で、その都度最適な提案をできるプレゼン力も大切です。

クライアントがプログラム関連に疎いことも多いため、相手に分かりやすい言葉に変換して伝える力も求められます。

プログラマーにコミュニケーション能力が求められるのは意外かもしれませんが、これこそ未経験者がプログラマーに転職する際にアピールしやすい強みともいえるでしょう。

IT関連の専門的な技術や知識はあとから付いてくるため、前職が営業職だった方や、学生時代から人間関係の築き方が上手だった方などは、エピソードを交えながら胸を張ってコミュニケーション能力の高さをアピールしてください。

【未経験でのプログラマーはきつい?】未経験でもプログラマーに就職するコツは?

最後の項目になりますが、ここでは実際に就職活動していくにあたってのポイントを解説していきます。

特に未経験でプログラマーを目指す場合、採用の可能性は十分あるというのを分かっていても、不安を拭えない方は大勢いるでしょう。

少しでも不安を解消し、前向きな気持ちで就職活動を進められるように、未経験者でもプログラマーに就職するコツとして、以下の4つを紹介します。

未経験者でもプログラマーに就職するコツ
  • 自己分析と企業研究は丁寧に
  • 就職エージェントを利用する
  • 事前の学習も欠かさない
  • 関連資格の取得もおすすめ(ITパスポート・基本情報技術者/応用情報技術者)

自己分析と企業研究は丁寧に

プログラマー志望であることに限りませんが、就職活動においてもっとも重要なのが自己分析と企業研究です。

特に未経験の業種に転職する際には、なおさら事前の準備が採用・不採用を左右します。

はじめに自己分析ですが、あなたのこれまでの経歴や実績、長所や短所など、あなたがどんな人かを振り返って洗い出す作業です。

自己分析をすることによって、あなたが日頃どんなことに興味関心を持っているのか、どんな仕事が向いているのか、その仕事で活かせそうな強みは何なのかなどが明確になってきます。

就職活動を始める際の志望業界・企業選びにおいても目安になりますし、応募企業を決めたあとに志望動機を考える際、企業に伝えるべきアピールポイントの選別が必要なため、非常に大切な準備作業です。

経験でプログラマーになるのであれば、ITスキルはもちろん、パソコン業務自体詳しくないかもしれません。

その中で、あなたがプログラマーに活かせそうなアピールポイントを探して伝えなければいけないため、丁寧に時間をかけて自己分析しましょう。

そして企業研究も、採用の合否を分ける大切な作業です。

採用担当者が数ある応募者の中から欲しい人材を選別するにあたって、応募者から感じる入社への熱意というものは大きな判断基準といえます。

では、どのような部分に応募者の熱意を感じ取るかというと、企業研究の量・質が反映された、自社を応募した明確な志望理由です。

IT業界やプログラマーと一口にいっても膨大な数の企業が存在するため、競合他社がある中でどうして自社を選んだのか、差別化された要素を示すことで、採用担当者には企業研究の成果と入社の熱意が伝わりやすくなります。

企業のホームページをそのまま引用した内容だけであったり、他の企業でも当てはまるような内容ばかりであったりすると、「他社でもよいのでは?」「あまり勉強してきてなさそうだな」と判断され、採用の可能性が低くなってしまうでしょう。

就職エージェントを利用する

就職活動において、説明会や選考への参加、企業や業界のリサーチ、書類作成や面接対策など、全てを自分一人だけでこなすのは非常に大変なものです。

たとえばマイナビやリクナビといったような、さまざまな就職支援サイトもありますが、ここではエージェントの利用をおすすめします。

就職エージェントは各種就職サイトとは異なり、一人ひとり担当者の方がついて、就活する人を直接サポートしてくれるのが特徴です。

求人の紹介はもちろん、履歴書などの応募書類の添削や面接対策など、一人で進めていては叶わない実践的な訓練もしてくれます。

また、求人はそのエージェント独自のものもあるほか、業界ごとに特化した就職エージェントも存在するため、今回のようにプログラマー志望の方であれば、IT業界に特化したエージェントを利用するのが非常におすすめです。

事前の学習も欠かさない

自己分析や企業研究と並行して、しっかりその業界や専門知識などに関して勉強しておくのも忘れないようにしましょう。

いくら未経験歓迎の業界であっても、企業からすれば今後戦力になりそうな方を採用したいのは当たり前です。

経験者と未経験者であれば経験者を採用するでしょうし、同じ未経験者でも、すでにある程度知識のある方と全くない0の方であれば、知識のある方を採用するでしょう。

何よりも、いざ入社できた場合を考えて、全く勉強していないと自分自身が困ります。

働き始めてからの業務への理解度や、実際の成果・スピード感などがまるで変わってくるでしょう。

未経験者歓迎なことにあぐらをかくのではなく、謙虚な姿勢と向上心を待ち、前もってある程度勉強しておくことで、入社の熱意もより伝わります。

関連資格の取得もおすすめ

事前の勉強に関連した話ですが、IT業界で活かせる資格を勉強し取得しておくことで、就職活動時の武器が増えるだけでなく、入社後の実務にも大きく活きます。

プログラマー志望であれば、WordやExcel、PowerPointといったオフィスソフトの扱いを学ぶMOSのような資格ではなく、より専門的な知識やスキルが身につく以下の資格がおすすめです。

プログラマー志望で持っておくと良い資格
  • ITパスポート試験
  • 基本情報技術者/応用情報技術者

ITパスポート試験

ITパスポート試験は、IT関連分野に関する基礎知識が備わっていると証明できる国家資格です。

IT関連の国家資格の中では比較的難易度が低いため、未経験者がまず勉強して取得する資格としておすすめします。

資格勉強の過程で、「AI」「IoT」「ビッグデータ」といった新しい技術や、経営戦略やマーケティングなどの基礎知識が得られるほか、セキュリティやネットワーク分野の基礎知識も身につき、プログラマーとして必要最低限のITに関する基礎が固められるのが特徴です。

基本情報技術者/応用情報技術者

ITパスポート試験の次に、プログラマー志望の方にぜひおすすめしたいのが、情報処理の関連資格で唯一の国家資格である基本情報処理技術者と応用情報処理技術者の2つです。

プログラミングやアルゴリズム、ネットワークやセキュリティ、マネジメントといった幅広いIT関連の知識が習得できます。

コンピューターの基礎である数学的知識やアルゴリズムに関する知識、プログラミング言語に関する理解が求められ、応用情報技術者資格を取得できれば、システム開発の中の上流工程を担当できるスキルがある証明になるため、非常に大きな武器です。

まとめ

この記事では、プログラマーという職業がきついといわれる理由を解説するとともに、メリットや向いている人を紹介し、プログラマーに転職する際のポイントもまとめました。

専門スキルや知識が必要そうで、入社のハードルが高く感じるプログラマーですが、人手不足という背景もあり、実は未経験歓迎の業種です。

もちろんスキルを身に付ける必要はありますが、それだけではなくコミュニケーション能力や集中力といった、汎用性の高いスキルも多く求められるため、未経験の方でもアピールできるポイントは数多くあります。

自己分析と企業研究を徹底し、事前の勉強も欠かさず行うほか、エージェントを活用して書類添削や面接対策をしてもらいましょう。

プログラマーは高収入を狙えて将来性も高い業界です。

ぜひこの記事を参考にして、プログラマーへの就職を成功させてください。

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