【例文11選】志望動機の例文集を紹介!NGな伝え方についても詳しく解説
転職活動をしている人を悩ませることの多いのが、志望動機でしょう。
「志望動機の書き方がわからない」という人は、どのように順序立てて書けば良いのかわからないことも多いようです。
しかし志望動機がスムーズに書けるようになれば、転職活動も効率よく進められるようになります。
まずは志望動機作成の流れを知り、採用担当者が納得するようなエピソードを盛り込んでみましょう。
今回は、転職活動で必要となる志望動機について詳しく解説します。
さまざまな職種の志望動機の例文集も紹介していくので、これから転職活動を考えている人はぜひ本記事を参考にしてみてください。
【転職の志望動機例文集】新卒と異なる部分
転職と新卒では、評価されるポイントが異なります。
新卒の場合は社会人経験がない分、やる気や熱意といったポテンシャルを武器にできます。
しかし転職の場合は社会人経験者という意味で即戦力が求められており、経験やスキルを重視するのが一般的です。
のため転職活動では、質の高い志望動機を書けるかどうかが成功のカギとなっています。
【転職の志望動機例文集】志望動機を作るときの4ステップ
志望動機を作るときは、次の4ステップを意識してみましょう。
- STEP1:「なぜその業界なのか」を考える
- STEP2:「なぜその企業なのか」を考える
- STEP3:自分のエピソードを考える
- STEP4:自分のスキル・実績から理想像をイメージする
これらを順序立てて作成することにより、理論的かつ具体性の増す志望動機となります。
STEP1:「なぜその業界なのか」を考える
志望動機を作るときは「なぜその業界に興味があるのか」について、考えを巡らせる必要があります。
なぜなら面接において、必ずといっても良いほど採用担当者に聞かれることのある質問の一つだからです。
採用担当者は転職希望者に対して、業界に対する理解度や本気度、考え方を持っているかなどを伺い知ろうとします。
業界への価値観や考え方など、興味を持ったきっかけとなる話ができるようにしておくことが大切です。
STEP2:「なぜその企業なのか」を考える
次に「なぜその企業に入社したいのか」を明確にしましょう。
企業に入りたい理由が曖昧なまま面接に臨んでしまうと、「どの会社でも良いのではないか?」という懸念を持たれてしまうからです。
理由を明確にするためにも、応募先企業ではどのような理念があるのか、どのような働き方ができるのかなどについて企業研究しておきましょう。
また面接で話をするため、基本的な業務についても事前に入れておくことも大切です。
未経験で業界に対する知識がない場合は、家族や友人などから聞いた業界の情報を活用しても良いでしょう。
STEP3:自分のエピソードを考える
前職での経験・スキルを棚卸して、どのようなエピソードを持っているのかを考えましょう。
転職の場合は即戦力が期待されているので、志望動機で具体的な数字や成果を伝えることが大切です。
例えば「昨対比〇〇%の売上を達成した」「社内で〇〇に関して表彰されたことがある」などが挙げられます。
これからの実績を得るまでに至った努力についても、採用担当者に説明できると良いでしょう。
新卒と異なり、より具体的に成果を伝えることが内定を勝ち取る秘訣とも言えます。
STEP4:自分のスキル・実績から理想像をイメージする
自分のスキル・実績を踏まえて働くときの理想像を考えましょう。
転職は入社がゴールではなく、転職の場合は「どのように働いていきたいのか」が重要となるからです。
将来ビジョンが明確な人に対しては、採用担当者も「長く働いてくれそうだな」という期待を持ってくれます。
理想像は実際の業務について理解を深めておかなければ、作りこむのが難しい部分です。
企業研究を欠かすことなく、自分が働いている姿についてもイメージしておきましょう。
【ケース別:転職の志望動機例文集】志望動機の例文
転職する人の場合、経験を活かした同職種への転職だけでなく、未経験や第二新卒から転職を目指す人も多いでしょう。
ここでは、ケース別に志望動機の例文を見ていきます。
未経験職種への転職
未経験職種への転職を目指すときの志望動機例は次のとおりです。
私は雑貨店の店長として、3年間店舗運営に携わってきました。
若い世代のお客様を獲得する目的として、店舗アプリで広報担当も兼任し、映える写真の見せ方やPRの方法などを手探りながら学んできました。
業務を通じ、自分の言葉や表現でお客様の興味・関心を惹く広告の仕事に興味を持つようになりました。
前職の経歴を問わず採用という貴社の募集を目にし、今回挑戦させていただきたいと思っております。
貴社の「言葉で世界を明るく」というポリシーは、まさに私の共感する部分です。
未経験ではありますが、自身の協調性を活かし、部署間の連携を欠かさず、貴社で活躍していきたいと考えております。
未経験の場合は、どのようなきっかけがあって業界・職種に興味を持ったのか伝えるようにするのがポイントです。
また即戦力が伝わるよう前職スキルが次の会社でどのように活かせられるのかについても言及しましょう。
同職種への転職
同職種への転職を目指すときの志望動機例は次のとおりです。
私は現職で新規営業メインの保険営業をしております。
入社3年目には目標の〇〇%を達成し、3カ月で〇〇万円の売上を達成することができました。
しかしなかなか思うような評価が得られず、年功序列の風土があって、実績を上げても思うような評価につながりませんでした。
やがて個人の実力に応じて正当に評価をしてもらえるような環境に身をおきたいと思うようになり、今回転職を決意した次第です。
「人の本質を見る」という理念のもと成果を重視する貴社であれば、メーカーの営業マンとしても、自分のパフォーマンスをフルに発揮できるものと感じております。
また貴社は新規営業のみならず、販売代理店のフォローやITシステムの導入・メンテンナンスなど業務の幅の広さも魅力です。
新規営業で培ったコミュニケーション能力を活かし、貴社に貢献いたします。
同職種への転職は、前職で果たせなかったことについて触れて、転職する理由を明確にしましょう。
ただし前職の愚痴や不満になってしまわないよう注意が必要です。
「企業の風土が自分に合っていなかった」という表現に変えて、角の立たないような表現にしましょう。
第二新卒での転職
第二新卒への転職を目指すときの志望動機例は次のとおりです。
新卒で入社した企業で、商品開発部に所属しております。
所属する部署では学生時代に研究で得た知識を活用できず、専門性を活かせる職場で頑張りたいと考え、転職を視野に入れております。
しかしすぐに辞めてしまうということではなく、社会人としての基本的なマナーをしっかり身につけてから転職に踏み切ろうと考えました。
やがて自分のアイデアが商品の機能に搭載されたことで、一定の成果を出したものと考え、今回貴社を志望するに至りました。
貴社に入社し、専門性を活用しながら自身のアイデアやひらめきを出しながら業務に当たりたいと思います。
第二新卒から転職する場合は「なぜすぐに辞めてしまうのか」を明確にしましょう。
短期間で辞めることを気にしない採用担当者もいますが、次の職場に対する本気度はしっかりと見ています。
第二新卒の場合は、転職するにあたって前職を辞めるまでに考えたこと、達成できたことなどを伝えるのがポイントです。
【職種別:転職の志望動機例文集】志望動機の例文
次に、職種別で転職の志望動機の例文を見ていきましょう。
さまざまな職種がありますが、今回は特に人気のある以下の8つをピックアップしました。
転職活動の参考にしてみてください。
- 営業
- 事務
- SE・ITエンジニア
- 品質管理
- 看護師
- 保育士
- メーカー
- コンサルタント
営業への転職
営業への転職を目指すときの志望動機例は次のとおりです。
私が貴社を志望した理由は、「医療から地域の社会的課題に取り組む」という企業理念に共感したからです。
前職では、メーカーの法人営業として地域の企業を訪問し、AO機器の販売に携わっておりました。
自社開発した地球にやさしいエコプリンターを主な商材として、コストパフォーマンスの良さや業務効率改善につながるといったメリットを、日々提案してきました。
誰からも頼りにされる営業マンをモットーに、まずは相手の話を聞くことを第一に営業を進め、平均受注額〇〇万円を達成。
社内で表彰を受けたこともございます。
医療機器は携わったことがありませんが、傾聴力・提案力といった営業ノウハウを活かしながら専門的な知識をつけていき、活躍していきたい所存です。
法人営業は、前職での経験・スキルがどう生かせるか伝えましょう。
また実績については工夫したこと、努力したことなどを添えれば実力が伝わりやすくなります。
事務への転職
事務への転職を目指すときの志望動機例は次のとおりです。
チーム一丸となって働くという貴社の風土に魅力を感じ、今回志望いたしました。
前職では営業事務として3年間勤めてまいりました。
営業のサポートとして見積書や請求書の発行、入札書類の準備等を行ってきました。
誰かの役に立ちたいという気持ちが強く、自身の業務範囲外であっても、業務改善するためのスプレッドシート作成やオフィスの書類整理など、した方が良いと思ったことは自ら率先して実施しました。
今後は、メンバー同士で協力し合えるような環境に身を置いて頑張りたいという気持ちが強く、今回ご縁がありましたら、営業のサポート役としてメンバーに頼りにされる存在になりたいと思っております。
事務職への転職は、どのような業務を前職でしていたのかを明確にして、サポート力をアピールすると良いでしょう。
前向きな気持ちを伝えることで、転職への意欲や熱意を表現できます。
SE・ITエンジニアへの転職
SE・ITエンジニアへの転職を目指すときの志望動機例は次のとおりです。
現職では主に証券会社の業務アプリ―ケーションやシステムの開発、テスト、納品に携わっております。
3年目に新人の研修を任されるようになり、実務面のスキルだけでなく、マネジメントスキルも向上しました。
しかし現在はSlerからの下請け業務が中心であり、いつかは企画・要件定義といった上流工程に関われるようになりたいと考えております。
貴社の銀預金業務・融資業務・為替業務に関する勘定系システムの開発に興味・関心があり、成長意欲を尊重するという貴社の理念にも共感いたしました。
新しい環境に身を置くなかで、自身で開発を受注し、システムを構築する経験を通じてスキルを磨き、貴社に貢献したい気持ちです。
マネジメントスキルがあるという現職で身につけたことを伝えながら「なぜ転職するのか」について明確に触れている志望動機例です。
システムエンジニアの場合、どのような工程に携わりたいかなどを伝えることで、前向きさや熱意をアピールできます。
品質管理への転職
品質管理への転職を目指すときの志望動機例は次のとおりです。
【品質管理の志望動機例】
現職では、自動車販売の営業をしております。
直接お客様と顔を合わせて仕事をするのはやりがいを感じておりましたが、申し出やクレーム対応に追われる中で品質の良さがお客様の満足度に直結するという考えに至り、品質管理という仕事に興味を持ちました。
貴社の製品は品質の高さから世界でも注目を集めており、お客様視点を持って仕事をするという理念をお持ちです。
お客様第一目線こそ仕事で重視している部分ですので、非常に共感しております。
また現職ではお客様の要望や希望を聞く機会が多いため、品質管理の実務に活かせると考えております。
特殊なクレーム対応をした経験もありますので、柔軟に対応しながら仕事を進め、貴社に貢献していきたい気持ちです。
品質管理の仕事では、品質管理に興味を持ったきっかけとなるエピソードを話すと良いでしょう。
クレーム処理のノウハウがある、お客様の声を聞いてきたなど今までの実績が活かせるかどうかも重要なポイントです。
看護師への転職
看護師への転職を目指すときの志望動機例は次のとおりです。
私は急性期病院の外科病棟で、看護師として2年勤務しました。
これまで多くの患者様と接してきましたが、個別に対応する時間は短く、今後のキャリアとして、より長く患者様と付き合えるような仕事がしたいと考えております。
地域密着型通所介護である貴院では「患者様一人ひとりに寄り添った看護」を信念としており、私の目指す部分と一致します。
これまでに培ったコミュニケーションスキルを活かしながら、患者様とそのご家族の心と人生を支えるケアをしていきたいと思います。
また寄り添うだけでなく、これまでの経験・スキルを活かし、院内の業務においても迅速かつ丁寧な看護をしていきたいと思っています。
看護師の転職では、前職の経験が浅い、未経験であったとしても、お客様や患者様などと接して感じたことなどを伝えるようにしましょう。
経験者・未経験者問わず、自分なりの看護論を持っていれば、自ら考えて行動できる人という評価をもらいやすくなります。
保育士への転職
保育士への転職を目指すときの志望動機例は次のとおりです。
前職では園児数が500人規模の幼稚園に勤めておりました。
たくさんの子どもたちと関われるという部分でやりがいを感じながら仕事をしています。
人数の多さから、子どもたちが安心して幼稚園に通えるよう、日々安全点検チェックを徹底しておりました。
仕事を通じ、少人数で子どもたち一人ひとりに寄り添えるような仕事がしたいと思うようになり転職を考えております。
仕事を探す中で、貴園は「保護者・子供・職員全員の顔の見える幼稚園」を理念としていることを拝見しました。
実際に幼稚園を見学させていただくと、アットホームな雰囲気で子どもたちがいきいきと笑顔で過ごされていました。
私も子どもの顔が見える環境で、一生懸命頑張りたいと思い、今回志望いたしました。
保育士への転職の場合、前職でどのようなことにやりがいを感じていたのか、どのようなことを徹底して仕事をしていたのかを伝えましょう。
また子どもが好きであるという気持ちが伝わるような志望動機にするのがポイントです。
メーカーへの転職
メーカーへの転職を目指すときの志望動機例は次のとおりです。
前職では、人工透析装置、内視鏡などを取り扱う医療機器の営業マンとして3年間勤めました。
機器の使用方法やメンテナンスについて説明することも多く、働きながら専門的な知識を身につけていきました。
お客様への問い合わせも柔軟に対応し、頼りにされることが多くありました。
やがて業務で得た専門知識を活かせる仕事に就きたいと強く思うようになり、今後のキャリアを踏まえた上で、モノづくりに携わりたいという気持ちが生まれました。
貴社は内視鏡事業・治療機器事業で全国シェアを誇っておられます。
自身の経験・スキルをフルに活かして貴社の利益に貢献したいと考えております。
メーカーへ転職するときは、前職で得た経験や知識が活かせる分野を取り扱う企業を選ぶと、志望動機が考えやすくなります。
自身が関わってきた製品と応募先企業とのつながりがあれば、即戦力であることをアピールできるでしょう。
コンサルタントへの転職
コンサルタントへの転職を目指すときの志望動機例は次のとおりです。
私はシステムエンジニアとして3年間勤めております。
顧客の要望をニーズに基づく要件定義を進めていくなかで、経営課題や原因の特定といった部分まで踏み込めず、もどかしい思いをしておりました。
また仕事を通じて、誰かの悩みを解決することにやりがいを感じていることに気づきました。
業界を問わず、たとえ専門外であっても顧客に寄り添い、課題解決に尽力するという貴社の風土に惹かれました。
現在は少子高齢化やDXの加速に伴い、企業が解決するべき課題は数多くあると思います。
また近年ではSDGsを初めとする環境問題も取りざたされています。
このような幅広い領域にも着手し、企業の課題解決を目指す貴社であれば、私もモチベーションを高めながら仕事ができるものと確信しております。
これまで培った専門知識を活かしながら、経営戦略に沿ったIT戦略を提案していきたいと思います。
コンサルタントへの転職を目指すときは、応募先企業がどのような分野においてコンサルティングをしているのかを理解しておきましょう。
転職希望者にとってコンサルタントは人気のある職種です。
やる気や熱意のアピールに加え、世の中が抱える社会問題などにも触れて志望動機を作成しましょう。
【転職の志望動機例文集】要注意!こんな志望動機・フレーズはNG
転職の志望動機では、あまり触れない方が良いNGな表現・フレーズがあります。
次のポイントも意識しながら、志望動機を考えてみましょう。
- 退職理由と志望動機がつながっていない
- 抽象的な表現が多い
- 「学ばせてもらえる」というニュアンス
- 「条件が良いから」という志望動機
退職理由と志望動機がつながっていない
原則として、退職理由と志望動機はつながっていないといけません。
一貫性がなく矛盾が生じた志望動機は、ただ「前の職場が嫌だったから転職する」という悪い印象を持たれてしまうからです。
「前職で不満があった」を退職理由とするならば、応募先企業では、その不満が解決できるような内容にしましょう。
例えば「自分の裁量で仕事がしたかった」という退職理由で、「成長性があり魅力を感じた」という志望動機では一貫性がありません。
採用担当者が退職理由と志望動機を聞くときは、内容に一貫性があるかどうかをチェックしています。
抽象的な表現が多い
抽象的な表現が多い志望動機は、良い印象を残せません。
よくある言葉として「企業の理念に共感した」というものがありますが、どこに共感したのか、なぜ共感しているのかといった部分を深堀しなければなりません。
また「スキルを活かして働く」という場合も、どのようなスキルが、どの業務で発揮するかなども細かく伝えることが大切です。
抽象的な表現の志望動機は、採用担当者の印象に残りづらくインパクトに欠けたものとなってしまいます。
きちんと自分の言葉で具体的に話ができているかなど、オリジナリティも考慮しましょう。
「学ばせてもらえる」というニュアンス
「学ばせてもらえる」「経験させてもらえる」というニュアンスで志望動機を書くのは極力避けましょう。
一見すると前向きで転職に意欲的なアピールと思われるかもしれませんが、他力本願な印象を与えてしまい、積極性に欠けると思われる可能性があります。
転職の場合は即戦力を求めていることが多いので、採用担当者も受動的な人を採用しようとは思わないでしょう。
未経験で業務に自信がないときでも、学ばせてもらえるといった表現にはせず「前職の経験を活かして〇〇の業務で貢献したい」など具体的に伝えるようにするのがポイントです。
「条件が良いから」という志望動機
「給料が良い」「定時に帰れる」といった志望動機は、伝えない方が無難です。
条件を前面に出してしまうと「条件の良いところがあったら、また転職してしまうのではないか?」という印象を与えてしまうかもれません。
条件等は転職を考える上で欠かせない要素の一つであり、当然条件で転職を決める人も数多くいます。
しかし転職における志望動機では、あくまでも企業の業務内容に触れて、自身の経験・スキルがどのように活きるのかを伝えるようにしましょう。
まとめ
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
転職活動をする上で、志望動機については切っても切れない関係です。
企業の採用担当者は志望動機を知ることで、転職への本気度や経験・スキルの有無を確認するので、内定を得るためにもしっかりと準備しておきましょう。
質の高い志望動機を作るには「なぜその業界なのか」「なぜその企業なのか」を考えてみることが大切です。
そのあと自分の経験・スキルを棚卸して、将来どのように働いていきたいのかを明確にしましょう。
今回の記事が、転職活動をしている方の参考になれば幸いです。
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