はじめに
転職面接で「残業はできますか」と質問されたとき、どのように回答するのが正しいでしょうか。
この質問は、単純な「はい」「いいえ」では答えられず、面接官の真意を理解した上で対応する必要があります。
本記事では、面接官が残業について尋ねる本当の意図と、好印象を与える回答方法を解説します。
ぜひ転職面接をする前に対策を講じて転職確率を上げていきましょう。
【転職】面接官が残業について質問する意図
転職の面接の際には、残業についての質問を受けることが良くあります。
残業ができるかどうかや、残業についてどう思っているかなどの聞き方で聞かれることが多いでしょう。
この場合、面接官はどのような意図を持って質問してくるのでしょうか?
面接官の意図や目的がしっかりと理解できれば、質問に対する答えも考えやすくなるでしょう。
多くの場合、この質問には複数の意図があります。
一つには残業に対する質問から、応募者の仕事に対する熱意を確認しようとします。
残業は誰もが好んで行うものではありません。
そのような、好まないものに対してどのように向き合うかで、応募者の仕事に対しての熱意や志望度の高さを図ろうとしています。
また、他の理由としては、実際に残業が発生する可能性もあるため、仕事に対する向き合い方を確認しようとしていることもあります。
本当に残業が発生した際に、前向きに取り組めるのかどうかを見ることで、仕事に対する向き合い方を判断できます。
さらには、実際に残業が発生した場合に、それらに対応できるだけの体力を兼ね備えているかを確認している場合もあります。
たとえ、残業に対して前向きで協力的な考え方を持っていたとしても、それらに耐えられる体力がなければ、残業を行うことができません。
このため精神面のみではなく、体力面の確認を行う意図もあります。
これらの質問に対する回答は、このあとから具体的に解説していきますが、前向きかつ、ポジティブな印象が与えられるよう回答するのが望ましいです。
【転職】残業に対する考え方の重要性
残業に対する考え方は重要であり、面接の合否に直結しないまでも、結果を左右するくらいの影響はあるでしょう。
企業にとって、応募者が自社の働き方に順応できるかどうかは、重要な判断ポイントです。
もし残業がある程度想定される会社で、全く残業ができない意識の人材が入社した場合は、長期で仕事を継続することは難しいでしょう。
面接官は面接において、長期的に継続して会社で貢献してくれる人を採用しようとしています。
このため、働き方自体に対する考え方が企業と異なっているようでは、長期的な勤務は見込めないと判断されます。
応募者は残業に対する建設的な考え方を持ち、柔軟に業務に取り組める姿勢をアピールすることが良いでしょう。
逆に残業に対して否定的な考え方を全面に押し出すと、面接官からの評価も良いものにはなりにくくなります。
【転職】面接で残業についての現状を正直に伝える
面接での残業に関する質問は、正直に答えるべきか、それとも好印象を与えることを優先すべきか、多くの転職者が悩むかもしれません。
この質問への対応は「正直に伝える」ことが大切です。
入社後のミスマッチを防ぎ、長期的なキャリア形成につながるからです。
ここからは、残業に関する現状を伝えながら、どのように面接官に好印象を与えられるのか、具体的な伝え方のポイントを解説します。
できない理由を伝える
残業ができない場合でも、その理由を説明することで、むしろ誠実な印象を与えることができます。
家庭の事情や育児などの理由で残業が難しい場合は、具体的な状況と対応策をセットで説明するようにしましょう。
回答例
「子どもの保育園のお迎えがあるため、平日は18時までの勤務となりますが、業務の優先順位付けを徹底し、限られた時間内で最大限の成果を出すよう努めています」
といった形で伝えます。
また、制約がある場合でも、「預けられる施設を確保している」「家族のサポートが得られている」など、業務遂行のための対策を説明することで、仕事への意欲と責任感を示すことができます。
さらに、「限られた期間でのプロジェクト経験」や「効率的な業務遂行能力」など、時間的制約をカバーできる自身の強みを説明することで、前向きな印象を与えられるでしょう。
プライベートの予定を詳細に伝える必要はない
面接でプライベートの予定に関する質問には、必要最小限の情報提供にとどめるようにしましょう。
特に妊娠・出産などの将来計画については、面接時点で予定が決まっていない限り、説明する必要はありません。
例えば、「結婚や出産の予定はありますか?」という質問に対しては、「現時点では未定です」と簡潔に答えるのがおすすめです。
ただし、質問を完全に避けることは逆効果となる可能性があります。
「現段階では未定ですので、回答を控えさせていただけますか。」といった丁寧な返答を心がけましょう。
また、面接官の質問の真意を理解することも大切です。
一見プライベートに関する質問でも、実は応募者の人柄や仕事への姿勢を確認している場合があります。
そのため、質問に対して感情的になることは避け、常に冷静で誠実な態度を保つことが重要です。
【転職】面接の残業の質問への良い回答例
転職面接での残業に関する質問は、多くの求職者が回答に悩むポイントです。
残業に関する質問への対応が、内定に影響を与えるかもしれません。
ここからは、面接官から好評価を得られる回答例と、その背景にある考え方について解説します。
これらの回答例を参考に、あなたの状況に合わせた効果的な応答を準備することで、面接での印象を大きく向上させられるでしょう。
詳細を聞く姿勢を示す
残業に関する質問への対応では、まず業務内容を確認する姿勢を示すことが重要です。
いきなり断ったり、拒否するような姿勢は企業から好まれません。
まずは、以下の回答例を参考に詳細を聞く姿勢を示していきましょう。
回答例
「残業については柔軟に対応させていただきたいと考えております。
その上で、業務の特性や繁忙期の状況について理解を深めたいと思います。」といった回答が効果的です。
さらに、「部署での一般的な残業の傾向や、発生する主な要因についても把握させていただければ、より効果的な業務計画を立てることができます。」
と続けることで、計画的な仕事への取り組み姿勢を示すことができるでしょう。
このように、単に残業の可否を答えるのではなく、業務効率化への意識と組織への貢献意欲を伝えることが大切です。
また、「チームとの連携を重視しながら、必要な残業には適切に対応させていただきます。」と締めくくることで、協調性のある人材としての印象を与えることができます。
貢献意欲を表明する
貢献意欲を示すことも重要です。
どちらにしても協力する考えを持っているのであれば、マイナスな発言や否定的な発言をすることは、面接時の評価を落とすだけで全く意味がありません。
前向きで、柔軟に対応できる姿勢を伝えることで、良いアピールにつなげていきましょう。
回答例
「残業の状況について、より詳しく理解させていただきたいと思います。
平均的な残業時間や、繁忙期の傾向、主な発生要因などを把握することで、より効率的な業務遂行が可能になると考えています。」といった形で質問を投げかけることが効果的です。
また、「部署での一般的な残業の実態や、業務改善の余地についても理解を深めたいと思います。
それにより、チーム全体の生産性向上にも貢献できると考えています。」と続けることで、単なる時間外労働ではなく、業務効率化への意識も示すことができます。
このように、残業について確認する過程で、自身の仕事への取り組み姿勢や改善意識を示すことが、面接官に好印象を与えるポイントです。
ただし、質問する際は尋問調を避け、謙虚な姿勢を保つようにしましょう。
正直にできない理由を説明する
突然の残業依頼に対応ができない場合には、事前にしっかりと伝えておくことが大切です。
ここをあいまいにすると、結果的に残業ができないことが早期退社につながるなど、お互いが不幸になるケースもありますので、理由とともにしっかりと伝えておくことが大切です。
以下の回答例を参考にしてください。
回答例
「残業については、家庭の事情により制約がございます。ただし、事前に予定が分かれば調整が可能です。例えば、繁忙期の残業であれば家族とも相談の上で対応させていただけます。」
といった形で、できない理由と対応可能な条件を説明します。
制約がある場合でも、「通常の勤務時間内での業務効率化に努め、限られた時間で最大限の成果を出すよう心がけます。また、リモートワークでの対応など、柔軟な働き方ができる場合は積極的に活用させていただきたいです。」
と、前向きな姿勢と解決策を示すことが効果的です。
このように、単に「できない」と伝えるのではなく、制約の理由を説明した上で、可能な範囲での貢献方法を提案することで、誠実な印象を与えることができます。
【転職】面接の残業の質問へのNG回答例
面接での残業に関する質問への回答は、仕事への姿勢や価値観を評価する重要な機会です。
しかし、適切でない回答は、せっかくの面接をマイナスの評価に変えてしまう可能性があります。
残業に関する質問での不適切な回答が、内定辞退の理由につながるかもしれません。
ここからは、面接官の印象を著しく損なう典型的なNG回答例を解説します。
これらの例を理解することで、誠実さと仕事への前向きな姿勢を効果的に伝える方法が見えてくるはずです。
すぐに否定する
残業に関する質問に対して即座に否定的な態度は、面接において致命的なミスとなります。
「残業はできません」「残業には応じられません」といった即答は、仕事への消極的な姿勢と受け取られ、協調性の欠如を印象付けてしまうからです。
NG回答例
残業には対応できません。
私にはプライベートでやりたいことがありますし、余暇を大切にしていきたいと考えて仕事をしています。
このため、残業を言い渡されても、お応えすることは難しいと思います。
そもそも、残業は個々人で仕事の進捗が悪ければ行えば良いと考えています。
私は自分の仕事は時間内に終わらせるつもりで取り組みますし、業務量が多ければ都度、相談させていただきます。
ですので残業には、お応えできません。
最初からそこは理解しておいていただきたいです。
「私は余暇を大切にしたいので残業は一切できません」という回答は、チームワークを重視する企業にとってはマイナスと捉えられてしまう可能性があります。
特に問題となるのは、残業の必要性や業務状況を理解しようとする姿勢が見られない点です。
「残業は個人の進捗が悪いときだけすればよい」といった考えは危険です。
代わりに、「業務の状況や繁忙期について理解を深めた上で、効率的な働き方を提案させていただきたい。」といった姿勢を示すことが重要です。
たとえ残業が難しい事情がある場合でも、まずは会社の状況を理解しようとする柔軟な態度が、面接官からの好印象につながります。
本当はできないのに肯定する
残業に関する質問で、実際には対応が難しいにもかかわらず「できます」と安易に答えと、のちに信頼関係を壊してしまう可能性があります。
NG回答例
「残業があっても、私はいつでも対応することが可能です。
どのような場合でも問題なく、対応や協力をする気持ちです。
私は仕事に対しての責任感を強く持ち、チームの一員としての使命を果たすために、いつでも協力しようと考えています。
残業が必要な場面があれば、当然のことと受け止めて、積極的に協力していきたいと思います。」
「いつでも残業に対応できます」と答えながら、他の質問で家庭の事情や通院の必要性を話すなど、発言に矛盾が生じた場合、信頼性を失うことになります。
さらに深刻なのは、入社後の問題です。
「残業ができると言って採用したのに」という指摘を受けた場合、信頼関係の崩壊を招くだけでなく、職場での立場も著しく悪化するかもしれません。
このような事態を避けるためには、自身の状況を正直に説明した上で、可能な範囲での貢献方法を提案することが重要です。
例えば、「平日の残業は難しいですが、事前に調整できれば休日出勤で対応できます」といった回答が望ましいでしょう。
残業代に関心が高い
残業代に関する質問は、面接での評価を大きく左右するポイントです。
残業代は法定の権利であり、適切な支払いを受けることは当然ですが、面接での質問には注意が必要です。
NG回答例
「残業に対応することは問題ありませんが、手当はどれくらいになるでしょうか?
割増賃金の規定は25%以上の割増しですが、企業によっては上回っている場合もあり、35%や40%で支払う企業もあります。
御社の規定では何%の割増しで支払われるでしょうか?
また、残業代については、何分の区切りで支払いが行われているかも知りたいです。
別途、食事が支給される場合や、手当などがいただけるのであれば、それらも教えて欲しいです。」
金銭面に関する質問は、仕事への意欲よりも待遇面に関心が高いという印象を与え、評価を下げる可能性があるからです。
代わりに、「業務内容や責任範囲を理解した上で、待遇面についても確認させていただきたい。」といった形で、仕事への関心を示しながら質問することが効果的です。
また、「前職での経験を踏まえて」と前置きすることで、より自然な形で待遇面の質問に繋げることができるでしょう。
特に面接の序盤から残業代について質問することは避け、面接の後半で他の質問と組み合わせながら確認するのがおすすめです。
態度が変わる
残業に関する質問を受けた際の態度の変化は、面接官の評価に大きく影響を与えるやめ、ちゅういしましょう。
特に、残業について質問された瞬間に表情が曇ったり、声のトーンが変わったりするのは、意識の低さを印象付けてしまいます。
NG回答例
「残業には対応することが難しいです。
私は、趣味が多いためプライベートな時間には多くの予定を入れています。
また、予定についてはしっかりとスケジュールを組んでいますので、他の日に変更することが難しい場合が多くあります。
このため、対応が難しいので、ご配慮ください。」
「残業については難しいです。
私には大切な予定がありますので」といった否定的な態度は、仕事への消極性を示すことになります。
また、「プライベートを重視したいので、残業は計画的に組んでください」といった自己中心的な発言も、チームワークを重視する企業の意向には合わないかもしれません。
代わりに、「業務の状況に応じて柔軟に対応させていただきます。
ただし、より効率的な業務遂行のため、可能な範囲で事前に計画を共有いただけると幸いです」といった回答を心がけましょう。
このように、一貫した前向きな態度を保ちながら、改善提案を示すことで、より良い印象を与えることができます。
曖昧な回答をする
残業に関して曖昧な回答は、面接官からの評価を大きく下げる要因となります。
面接では、残業に対する姿勢を示すことが重要です。
NG回答例
「残業には、柔軟に対応する考えでいますが、その時の状況によっても変わってくると思います。
自分自身のスケジュールもありますので、その時の状況によっては協力できない場合もあるかもしれません。
仕事ですので可能な限りは協力する姿勢で取り組んでいきたいと考えていますが、私にも家庭や個人の都合もありますので、必ず協力できるとは言い切れないと思います。」
「状況によって変わります」「場合によっては難しいかもしれません」といった曖昧な表現は、決断力の欠如や優柔不断な性格を印象付けてしまいます。
「できる限り協力したいのですが、状況次第です」といった回答は避けるべきです。
このような曖昧な回答は、面接官に「仕事への責任感が薄い」「チームワークを軽視している」という印象を与えかねません。
代わりに、「平日は18時までの勤務となりますが、事前に調整できれば休日対応が可能です」のように、できることとできないことを明確に区別して伝えましょう。
また、制約がある場合は、その理由と代替案を説明することで、誠実さと問題解決能力をアピールすることができます。
【転職】面接で残業について触れられなかった場合の対処法
面接で残業について触れられなかった場合はどうしたらいいでしょうか?
何も触れてこなかったからと言って、残業が全くないわけではないと思います。
単に面接官が伝えるのを忘れてしまっているのかもしれません。
このような場合にスルーしてしまうと、自分自身がモヤモヤしてしまいますし、入社後に残業が多くトラブルになる可能性もあります。
面接で残業に触れられなかった場合には、以下に紹介する内容を参考にして、自分から話を振ってみましょう。
好感度を維持しながら質問する
面接の際に残業について面接官から何も触れられなかった場合でも、こちらから確認しておいた方が良いです。
この際に注意することとして「残業は多くありますか」や「残業代は出ますか」などの直接的な表現は避けた方が良いでしょう。
できれば「御社の募集要項では残業について明示されていなかったので、実際の労働環境や働き方について教えていただけますか?」などと、企業のことを調べてきたことをアピールしながら質問できると良いです。
重要なことですが、デリケートな内容でもありますので、ストレートな表現での質問を避けて、労働環境の質問などを行いながら、本質に迫るのが良いでしょう。
また、結果的に残業が相当数発生するような場合でも、前述した回答例などを参考にして、NGな回答にならないように気をつけながら回答してください。
残業可能な範囲を伝える
面接官から残業の話が出なかった場合は、上記のように自ら質問するのもいいですが、別の方法として、自ら残業可能な範囲を伝えることも有効な手段の一つです。
例えば、「急な残業にも対応可能ですが、早くわかるのであれば知っておきたい」や「週に20時間までであれば残業が可能です」などと伝えることです。
また「急でも、長時間の残業でも可能ですが、水曜日だけは難しいです」などとできない部分を伝えておくなどです。
このように、自らの残業が可能な条件や、できない条件などを明確に伝えておくことで、自分の意志をしっかりと伝えられる人物としての評価も上がり、面接官の印象も変わってきます。
全てのことを受け入れることで、評価を高める考えもありますが、自分の意見をしっかりと相手に伝えることができる人材の方が、評価は得やすい傾向があります。
直接的な表現の質問は避ける
残業について触れられなかった際に自ら質問することは大切ですが、聞き方によっては印象を悪くする可能性もあります。
前述しましたが、直接的な表現はあまり良くありません。
このため、例えば「残業の発生頻度はどのくらいですか」や「平均的な残業時間はありますか」などと直接的な表現を避けて「平均」や「目安」などの柔らかい表現を加えることで、印象を和らげる効果があります。
同様に、質問を行うタイミングも重要です。
面接官から「何か質問はありますか」と聞かれたタイミングで、即座に残業に関する質問をするのは避けた方が良いでしょう。
残業に関する質問では、熱意を感じ取ることができないため、最初の質問にはふさわしくないためです。
代わりに、面接を通して企業の雰囲気や文化を理解し、入社後のイメージや意欲を深めたことを伝え、最後に残業に関する確認を行うと良いでしょう。
逆質問で上手に残業について聞く方法
本来、面接の逆質問で残業についてを掘り下げて聞くことは良くないのかもしれません。
しかし、どうしても聞いておきたいと言った人もいるでしょう。
残業の多さや少なさは収入にも直結しますし、私生活にも少なからず影響します。
このため、事前にどの程度発生するかは、確認しておきたいところです。
あからさまな聞き方では、印象を悪くする可能性もあるため、多少のコツが必要です。
上手な逆質問の仕方を紹介しますので、参考にしてうまく質問をしてください。
悪印象を避けるための逆質問のコツ
悪印象にならないための逆質問のコツは、ストレートな表現を避けることです。
「残業はどのくらいありますか」や「残業代は出ますか」と言った質問は、確かに聞きたい項目ではありますが、表現が直接的すぎるため、面接官の印象も悪くなってしまう可能性があります。
このような場合では、聞きたい質問に努力面を足すことでアピールすると良いです。
例えば、「残業はどの程度ありますか」といった質問では「しっかりした成果を上げるためには残業も必要な場合があると思いますが、一週間のタイムスケジュールを教えてください」などのように、変換して伝えると良いでしょう。
本来聞きたい質問事項をストレートに確認するのではなく、努力面を伝えながら確認することで、印象の悪化を避けられる可能性が高まります。
表現方法に変化をつけることで、伝わる印象も変わってきますので、考えた上で質問するのが良いでしょう。
聞くべきではない質問
面接では最後に必ず逆質問をする機会を与えてくれる面接官が多いです。
逆質問ができるからと言って、どのような質問も可能と捉えないほうが良いでしょう。
あくまでも、面接であり面接官と応募者の位置づけは最後まで崩さないようにしてください。
また、面接時にかなりフランクに接する面接官もいますが、打ち解けたと考えて自由に質問することは避けるべきです。
逆質問で聞くべきではない質問として、代表的なものは、給料やボーナスなどの待遇に対して詳細に聞くことなどです。
待遇面を確認することは、重要ですが、特に面接の初期段階では避けた方が良いでしょう。
また、調べたらわかるような事業内容や企業理念などの質問も良くありません。
逆質問は聞きたいことを自由に聞ける場と捉えないようにしましょう。
質問にもセンスが現れますので、最後のアピールだと意識して質問を選定しておくことが大切です。
【転職】子どもを持つママの残業や休日出勤に関する対策
一般的に仕事と育児を両立することは、非常に難しいことです。
自分だけの努力ではなく、周りの家族や勤務先である会社の理解も必要です。
これらの育児を行う人のために、国では各種の制度を用意しています。
利用するかどうかは別として、まずはどのような制度があるかを知っておく必要があります。
また、さまざまにある育児への応援の制度を上手に活用して、仕事と育児を両立している人が多くいますので、制度の確認と会社での活用が可能かは、しっかりと調べる必要があります。
所定外労働の免除
所定外の労働時間が免除になる制度です。
この所定外とは、就業規則で定められている所定時間以外の部分を指し、残業や休日出勤のことを言います。
3歳未満の子どもを育てている従業員を対象に男女とも該当します。
ただし、働き始めて1年未満の従業員や週2日以下の勤務日数の場合は対象外になりますので、注意が必要です。
また、混同されやすい制度として「時間外労働の上限規制」があります。
これは、労働基準法第32条で労働時間の上限が1週間40時間、1日8時間までと決められていますが、この時間を超えて働くことを免除される制度です。
子どもが小学校に就学するまで、利用できます。
子育てをする中では、残業や休日出勤が免除されるだけでも、日々の計画が立てやすくなるためスケジュールが組みやすくなります。
ぜひ、積極的に活用することを検討しましょう。
短時間勤務制度の活用
この制度は、残業や休日出勤ではなく、所定時間そのものを短縮できる制度です。
短時間勤務制度では、1日の勤務時間を通常の8時間から6時間まで短縮することが可能です。
所定外労働の免除と同じく、3歳未満の子どもを育てている従業員で男女ともに対象です。
また、働き始めて1年未満や週2日以下の勤務日数の従業員は同様に対象外です。
原則として、3歳までの子どもを育てている従業員が対象ですが、企業によっては「育児と仕事を両立させるための努力義務」を重視して、独自の手厚い制度を行っている企業もあります。
小学校就学前まで延長が認められている企業などもあるため、一度社内規則などを確認してみた方が良いかもしれません。
これらの制度をうまく活用することで、育児の大変さも少しは緩和されるかもしれません。
ぜひ、積極的に活用することをおすすめします。
素直さと仕事への姿勢がポイント
面接で残業に関する質問を受けた際、素直に回答することは信頼関係を構築する上で重要です。
無理なことを言うのではなく、大人の対応や面接時のマナーを心がけながら、自らの意向や不安を素直に表現することが大切です。
面接では、突然言い渡される残業に対しての柔軟性や対応力が問われます。
素直に答えることが重要で、例えば「柔軟性はありますが、長時間の残業には課題を感じます。
チームで協力しながら柔軟な対応をしたいと考えています。」などと誠実に述べることで、職場での適応力と協調性をアピールできます。
また、素直な姿勢は面接官や企業と、上手に信頼関係を築くための良い材料になります。
質問に対する素直な回答は、実際の業務とのギャップを最小限に抑え、職場での期待に応える姿勢をアピールできます。
相手の気持ちを察し、慮りながら意見を述べることで、信頼と信用を構築することができ、一緒に働きたいと思ってもらえるでしょう。
大人になっても素直な姿勢でいられる人こそが、仕事での成功にもつながる重要な資質と言えます。
面接での突然の質問への対応を準備しよう
いかかでしたでしょうか?
転職の面接で突然の残業への質問の回答方法を紹介してきました。
面接での残業に関する質問は、単に可否を答えるだけでなく、アピールする絶好の機会です。
特に重要なのは、事前に自身の状況と制約を整理し、対応案を準備しておくことです。
「できない」ではなく「どうすればできるか」という視点で考え、説明できるようにしましょう。
準備を通じて、誠実さを効果的にアピールできます。
面接は、お互いの価値観を確認し合う場所です。
残業に関する質問への対応が、より良いキャリア選択につながるでしょう。
あとで後悔をすることがないように、しっかりと入念な準備を行って面接に備えましょう。
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