Uターン転職は一般転職とどう違う?メリット・デメリットや志望動機の書き方を解説

Uターン転職は一般転職とどう違う?メリット・デメリットや志望動機の書き方を解説

目次
  1. 【Uターン転職における志望動機】そもそもUターン転職とは?
  2. 【Uターン転職における志望動機】Uターン転職を考えるきっかけとは?
  3. 【Uターン転職における志望動機】Uターン転職のメリット
  4. 【Uターン転職における志望動機】Uターン転職のデメリット
  5. 【Uターン転職における志望動機】Uターン転職を失敗して後悔しないための注意点
  6. 【Uターン転職における志望動機】Uターン転職の年代別の傾向
  7. 【Uターン転職における志望動機】Uターン転職の職種別の傾向
  8. 【Uターン転職における志望動機】Uターン転職の進め方
  9. 【Uターン転職における志望動機】Uターン転職を成功させるために~志望動機の例文付き~
  10. 【Uターン転職における志望動機】Uターン転職に関するよくある質問
  11. 【Uターン転職における志望動機】まとめ

ワークライフバランスを大切にする傾向が強まってきた現代において、都会ではなく地元で働くというのも一つの選択肢です。

そんな中で注目されるのは、地元を出て都会で働いていた地方出身者が、地元に帰って転職することを指す「Uターン転職」という言葉です。

地方は人口減少や若い人材流出で、雇用が足りていないなどの問題を抱えているため、Uターン転職は企業と転職者の双方にメリットがあります。

この記事ではUターン転職と一般的な転職がどう違うのか概要をまとめつつ、メリット・デメリットを解説します。

また、実際にUターン転職を検討する方に向けて、志望動機の書き方や転職を進めるうえでの注意点もまとめたので、ぜひ参考にしてください。

【Uターン転職における志望動機】そもそもUターン転職とは?

Uターン転職とは、地方出身者が進学や就職を機に首都圏に移住し、そこで働いたのちに地元へ移住・転職することです。

「都会での暮らしに疲れた」「両親の介護が必要になったから」「地元に貢献したいから」など、理由やきっかけは多々あります。

一般的な転職とはどのような違いがあるのか、また、「Iターン・Jターン」とはどう違うのかを解説しましょう。

一般的な転職との違い

一般的な転職と一概にいうのも難しいですが、Uターン転職やこのあと解説するI・Jターンとの大きな違いは、移住する距離です。

一般的な転職は今の住居にそのまま住んだまま、ないし同じ都内などから通える場所への引っ越しで済ませる程度なのに対して、Uターンは地元への転職なため、転職にあたって地方への移住を伴います。

通勤方法から生活スタイルなど、多くの環境が変わるため、さまざまな要素を考え、メリット・デメリットを把握し、慎重に行う必要があります。

Iターン・Jターンとの違い

Uターン転職の他に、IターンとJターンという言葉があります。

3つを一覧にしてまとめたので参考にしてください。

違い 

Uターン

地方出身者が都会で就職後、地元に帰り転職

Iターン

都会出身者が都会で就職後、地方に移住し転職

Jターン

地方出身者が都会で就職後、地元とは異なる地方に移住し転職

IターンはUターンの対になるような転職です。

旅行で行ったときにその土地を気に入ったケースや、単純な地方暮らしへの憧れなどから移住します。

Jターンに関しては、地元に近い地方に移住するケースが多いようです。

都会での勤務・生活には疲れたけど、地元に帰っても希望条件に合う仕事がないため、近隣の地方都市が選択される傾向にあります。

【Uターン転職における志望動機】Uターン転職を考えるきっかけとは?

Uターン転職のきっかけには以下のケースが挙げられます。

Uターン転職のきっかけには以下のケース
  • 生活スタイルを見直したい
  • キャリアチェンジがしたい
  • ライフステージの変化

生活スタイルを見直したい

首都圏生まれではない方にとって、都会での生活はなかなか慣れないものです。

都会の喧騒や満員電車でストレスがたまり、心身ともに消耗して悩む方は多くいます。

また、衣食住そのものの物価が高く、生活が苦しいというのもよく聞く話です。

地方は反対に物価が低い分給与水準も低めですが、同じ水準を保った転職が叶うならば、地方暮らしの方が安定するでしょう。

あとはその人自身の趣味がアウトドア系であれば、自然豊かな地方暮らしには憧れが強いものです。

このように、仕事を変えて地方に住むことで生活スタイルを見直したい方にとっては、Uターン転職は魅力的な選択肢となります。

キャリアチェンジがしたい

Uターン転職に限りませんが、自身のキャリアチェンジのためにUターン転職は検討されることがあります。

首都圏での勤務は多くの刺激や新しい仕事に触れられ、さまざまな経験とスキルを身に付けることが可能です。

そこで得たノウハウを地元に持ち帰って還元したいという思いが、Uターン転職のきっかけとなります。

地方企業も、「首都圏での勤務を経た優秀な人材」として、Uターン転職者を積極採用する傾向もあるようです。

ライフステージの変化

ライフステージの変化は、Uターン転職を検討するきっかけとしてもっとも分かりやすいかもしれません。

結婚を機に、子育ては両親の暮らす地元でのびのびしたいと考えたり、両親の介護のため、実家ないし実家近くに移住したりと、ライフステージの変化に伴ってUターン転職を検討する方は多くいます。

【Uターン転職における志望動機】Uターン転職のメリット

ここではUターン転職のメリットを解説します。

Uターン転職のメリットを解説
  • 住み慣れた故郷で暮らせる
  • ワークライフバランスが改善できる
  • 人との交流が増える
  • 自治体の支援を受けられる可能性がある

住み慣れた故郷で暮らせる

Uターン転職最大のメリットが、生まれ育った住み慣れた故郷で暮らせるようになることです。

進学や就職で上京した方にとっては、都会での慌ただしい暮らしとのギャップで、心身ともにかなり癒されるでしょう。

結婚して子育てするタイミングで地元にいられれば、両親を頼れるというのも非常に心強いポイントです。

ワークライフバランスが改善できる

首都圏でのビルに囲まれた生活から、自然豊かな場所での暮らしに変われば、心身ともにリフレッシュが期待できます。

特に満員電車で通勤していた方にとっては、毎日の行き帰りのストレスから解放されるのは大きなメリットです。

通勤時間が短くなる分家族との時間が増えたり、自然豊かな地方であれば休日のレジャーも楽しめたりと、いわゆるワークライフバランスが改善できます。

人との交流が増える

メリットと感じるかは人による部分ですが、都会暮らしと比べると圧倒的に人との交流は増えるでしょう。

現代で少なくなったご近所づきあいも、地方ではまだ残っていますし、いわゆる「人の暖かさ」というものを感じる場面は多いはずです。

自治体の支援を受けられる可能性がある

地方は人口減少や人材流出の対策として、積極的に移住者を受け入れ、Uターン・Iターンを推進しているケースが多々あります。

移住にあたって、転職後の住居や職の斡旋などのサポートをしてくれることがあるため、条件面を確認しておいて損はありません。

【Uターン転職における志望動機】Uターン転職のデメリット

一方で、Uターン転職には以下のようなデメリットもあります。

注意
  • 求人自体が少ない
  • 収入が減る可能性がある
  • 家族やパートナーの理解が必要
  • 地方ならではの生活に慣れる必要がある

求人自体が少ない

首都圏には企業がたくさんあり、求人の選択肢も豊富にあります。

地方は首都圏と比較するとどうしても求人の数自体が少ないため、希望する条件に見合う求人を見つけるのが困難です。

給与や待遇、勤務地や通勤時間といったさまざまな要素がある中で、上手く優先順位を付けながら、時には多少の妥協をしないと入社後に後悔することになります。

収入が減る可能性がある

首都圏と比べて地方は最低賃金も低いため、収入が減ってしまう可能性は大いにあります。

その分物価が安いため問題にならないと考える方もいるかもしれませんが、やはり収入が下がることはシンプルに生活を圧迫しかねません。

特に家族がいて子供がいる方にとっては、大きな影響が及びます。

子供には学費や通信費、お小遣いなど多くのお金がかかるため、最低限収入の減らない転職先を見つけたいところです。

家族やパートナーの理解が必要

Uターン転職のきっかけが家族という場合もありますが、地方への移住となると家族の理解や協力は必須です。

家族の働き口もまた探す必要がありますし、子供がいれば年齢によっては転校が発生します。

心身ともに大きな負担となるため、しっかりと説明して十分に理解を得なければなりません。

地方ならではの生活に慣れる必要がある

現代では、いわゆるご近所づきあいといった人と人とのコミュニケーションは減っています。

一方で、地域の規模にもよりますが、地方では今も近隣の方同士密接につながっている傾向が強い印象です。

これらを煩わしいと感じる方にとっては、移住先でのストレスにしかなりません。

また、「コンビニが近所にある」「電車がすぐ来て終電も遅い時間まである」「イベントごとの会場にもすぐ行ける」などといった首都圏の便利さに慣れた方には、地方での生活に大きなギャップを感じるでしょう。

【Uターン転職における志望動機】Uターン転職を失敗して後悔しないための注意点

Uターン転職は簡単ではありません。

失敗して後悔しないために、以下のポイントに注意して行いましょう。

Uターン転職は簡単
  • なぜUターン転職なのかを明確にする
  • 求人は焦らずじっくりと探す
  • 家族やパートナーと十分に話し合う
  • 地元での人脈や、地元に強い求人サイト等を活用する
  • 在籍企業のネームバリューを過信しない

なぜUターン転職なのかを明確にする

首都圏内での転職ではなく、なぜUターン転職なのかを明確にしましょう。

ここがはっきりしていないと、求人を探す時点でも苦労します。

志望動機にも大きく関わってくるため、ただ「地元に帰りたい」だけでは選考時に企業側にも熱意が伝わりません。

引っ越しを伴う転職は身の回りの環境が大きく変わるため、そもそもの大前提として、Uターンの理由は確固たるものにしないと後悔することになるでしょう。

求人は焦らずじっくりと探す

Uターンに限りませんが、求人は焦らずじっくり探しましょう。

特にUターン転職は、首都圏と比べたときに求人数自体が少ないため、希望条件に合うものがなかなか見つからないということは多々あります。

だからといって、必要以上に妥協して転職先を決めてしまえば後悔は避けられません。

せっかく地元に戻って腰を据えて働こうとしているのに、給与が下がったり就業環境が合わなかったりすれば、また転職を検討することになるでしょう。

条件面の優先順位を決めて、過度な妥協が生まれないようにじっくり探すのが大事です。

家族やパートナーと十分に話し合う

Uターン転職は自分だけでなく、家族やパートナーなど周りの環境を大きく変化させるものです。

そもそも結婚や親の介護など、家族をきっかけに検討する場合もありますが、いずれにせよ、家族の理解が得られなければUターン転職はすべきではありません。

地方での暮らしに馴染めなかったり、収入が下がったり、Uターン転職には危惧されるデメリットが多々あります。

リスクを理解したうえで、協力し合いながら行うのが大切です。

地元での人脈や、地元に強い求人サイト等を活用する

先ほど述べたように、地方での求人探しは簡単ではありません。

しかし、Uターン転職であれば地元という強い武器が使えます。

地元の友人・知人から求人を紹介してもらったり、情報をもらったりできるのはUターン転職の強みです。

また、地元に特化した求人媒体も忘れずに活用しましょう。

全国的な大手求人サイトなどに掲載されていない、コアな求人が載っている場合もあります。

ただでさえ求人の絶対数が少ないことを頭に入れ、使えるものはフル活用しましょう。

在籍企業のネームバリューを過信しない

首都圏では、有名な大手企業所属という看板はかなりの武器です。

特に営業職であれば、少なからずそのネームバリューが営業の後押しをしてくれていた可能性もあります。

地方でももちろん、有名企業に対するプラス査定はあるでしょうが、あまり過信しすぎてはいけません。

また、企業のネームバリューではなく全て自分の力だったと思うのも危険です。

入社後思ったように通用せず、挫折する恐れもあります。

【Uターン転職における志望動機】Uターン転職の年代別の傾向

ここでは、Uターン転職に年齢は関係あるのか、年代別の傾向を解説します。

20代

転職は年齢の若い方が成功しやすいとされ、Uターン転職が実際に多いのも20代後半から30代前半です。

20代でUターン転職をする方は、首都圏で就職した始めの段階から、「ゆくゆくは地元に」と考えていた方が多いでしょう。

Uターン転職は求人数が多くない分困難ですが、20代という若さは大きな武器です。

とはいえ、ある程度の職務経験と、それに伴うスキルアップはしていた方がいいため、20代の後半頃でも遅くないでしょう。

30代

転職に成功しやすい「若さ」という部分を考えれば、30代といっても前半頃がベストタイミングです。

30代後半だと、それに見合うだけの実績や経歴がない限りは企業側も魅力を感じにくいでしょう。

選択肢がさらに狭まる恐れがあるため、たとえば独身の方で、自身のタイミングで転職を決められる場合は、30代前半が勝負です。

なお既婚者であれば、結婚自体や子育てをきっかけにして、Uターン転職を検討する場合があります。

子どもが就学している年齢だと転校が発生してしまい、家庭はもちろん子ども自身の心身にも大きな負担がかかるため注意が必要です。

それを踏まえて、子供が6歳を迎えるまでにUターンを考える方は多くいますが、生まれてからの6年間はただでさえ大変なため、日々の仕事や子育てと並行する転職活動は非常にハードなことを覚悟しておきましょう。

40代

40代ともなると、若さがない分ただでさえ転職は困難です。

どれだけスキルと経験があって即戦力として働けるかが勝負で、さらには若い社員の教育やマネジメントスキルも高く求められます。

また、子供がいる方はかなり大きくなって、学費や通信費、お小遣いなどお金がたくさんかかるタイミングでもあるため、年収が下がるような転職は避けたいところです。

30代のとき同様、転校が生じる場合は家庭と子供自身の負担も大きいことを忘れないようにしましょう。

【Uターン転職における志望動機】Uターン転職の職種別の傾向

年代の次は、Uターン転職における職種による傾向の違いを見ていきましょう。

ここでは一例として、「営業職」「管理部門」「ITエンジニア」でそれぞれの難しさ、特徴を確認していきます。

営業職

たとえば、首都圏で大手企業の営業職に就いていた方にとって、少なからず企業のネームバリューも武器になっていたはずです。

当然自身の営業スキルもしっかり持っていたでしょうが、ライバル企業も多い中で企業ブランドというのは強力だったでしょう。

一方で地方では、全国的に知名度のある大手企業より、地元の企業の方が幅を利かせていることがあります。

これまで自身の営業力を底上げしてくれていた企業ブランドが意味を成さなくなり、あなた自身の真の営業スキルが問われるでしょう。

首都圏の有名企業で働いていたときとはギャップを感じるかもしれません。

管理部門

大手企業における管理部門は経理や人事、総務や法務などさまざまある中で、どれか一つの特定分野だけを担当することが多い傾向です。

一方で、地方企業は規模にもよりますが、一人が複数の管理業務を担当することも多々あります。

どれか一つのスペシャリストというのも間違いなく重宝はされますが、より幅広い知見・視野を持つ、いわゆるジェネラリストタイプも歓迎されるでしょう。

ITエンジニア

首都圏でエンジニアをしていた方の中には、上流工程での要件定義やドキュメント作成をメインにキャリアを積んだという方も多くいます。

開発経験がなく、コードを書いたことがないという方も珍しくありません。

しかし地方では人手も多くないため、マネジメントだけでなく、開発から自身でできる方でないと歓迎されないでしょう。

そもそも開発の手法や手順も異なる場合があるため、柔軟に対応できるだけの知識とスキルは必要不可欠です。

【Uターン転職における志望動機】Uターン転職の進め方

ここでは、Uターン転職を実際にどう進めたらいいか、全体の流れを解説します。

Uターン転職の進め方
  1. 希望条件や志望動機などを整理する
  2. 求人情報を収集する
  3. 応募・選考
  4. 内定・引っ越し・入社

一般の転職と大きくは変わりませんが、Uターンならではの意識すべきポイントもあるため注意しましょう。

希望条件や志望動機などを整理する

地方の求人数は、首都圏と比較するとどうしても少ない傾向にあります。

妥協しろというわけではもちろんありませんが、あまりに条件面のハードルが高いと見つけるのは一苦労です。

地元に帰って就職するにあたって、何を一番重視したいのか、どこなら多少妥協できるのかというように、優先順位を付けましょう。

そして、優先順位を正確に付けるためには、改めて志望動機を明確にするのが大切です。

転職理由や転職目的、想像するキャリアプランを再度見つめ直して、あなたに合う求人条件で探してください。

求人情報を収集する

希望条件を明確にしたら、いざ求人情報探しですが、Uターン転職において、ここもひとつの難所です。

上述のとおり求人の絶対数が少ないため、首都圏で転職するときほど求人情報の選択肢は少ない傾向にあります。

そのため探し方が重要になるのですが、求人サイトはさまざまあって、サイトによって掲載されている求人が異なるため、選択肢を増やすためにはなるべく多く確認するのが大切です。

さらにいえば、地元に特化した求人媒体というのも必ずあるため、忘れずにチェックした方がいいでしょう。

全国の求人を掲載しているような大手の求人には載っていない、コアな求人が載っていることもあります。

自治体の相談窓口や地元のハローワークなども、その時々の生の情報が集まっているため、活用してみるのがおすすめです。

また、都内に「Uターン・Iターン転職」に関する相談窓口を設置している自治体もあります。

イベントの日程などは忘れずにチェックしておくとよいでしょう。

応募・選考

候補とする求人が集まったら応募・選考に移ります。

近年はコロナ禍の影響でオンラインによる面接も増えていますが、最終面接などどこかで現地に行くことは確実にあるでしょう。

遠ければ遠いほど時間とお金がかかるため、日程調整や有給取得などが困難になります。

複数の企業で選考が並行している場合、一度の滞在でまとめて選考を受けられるよう、上手く日程調整してください。

また、言うまでもありませんが、選考を受ける時点で退職するのは時期尚早です。

選考自体にもお金はかなりかかりますし、万が一転職が上手くいかなかった場合に生活できなくなってしまいます。

内定・引っ越し・入社

内定をいただいたら、在籍企業への退職手続きを進めます。

引越しの準備などで多くの時間と労力がかかるため、なるべく早めに報告し、引き継ぎをスムーズに行いましょう。

退職日の目処が立ったら転職先の入社予定日も見えてきます。

引越しのスケジュールなどと合わせて、無理のない日程調整を心がけてください。

【Uターン転職における志望動機】Uターン転職を成功させるために~志望動機の例文付き~

Uターン就職を成功させるために必要なポイントは、大きく分けて以下の2つです。

Uターン就職を成功させるために必要なポイント
  • 地元で働きたい熱意を伝える
  • 長く働く意思を伝える

それぞれを解説したうえで、実際にポイントを踏まえた志望動機の例文もご紹介します。

地元で働きたい熱意を伝える

Uターン転職ならではの志望動機ともいえますが、「なぜ地元で働きたいのか」「この地方で何がしたいのか」という部分をしっかり整理して伝えましょう。

もちろんUターン転職において、「地元に帰りたい」というのが転職理由の根っこでもありますが、それだけでは企業には熱意が伝わりません。

「地元に帰ることがゴール」と思われてしまえば、その企業での就労意欲が疑われてしまう可能性もあります。

Uターン転職に限らず、選考を受けるうえで大切なのは「企業側の立場に立つこと」です。

地元企業がUターン転職者を採用することに、どんなメリットがあるかを考えましょう。

Uターン転職者を採用のメリット
  • 首都圏でもまれて優秀なスキルを身に付けた人材
  • 地元に腰を据えて長く働いてくれるであろう人材
  • 地元の慣習や傾向にすでに精通している人材

このような企業のニーズに沿った志望動機を伝えるために、地元製品への愛着や地元の発展などを絡めてアピールするのがおすすめです。

長く働く意思を伝える

地方は若者の流出による人口減少が社会問題になっており、企業も人材不足に悩んでいます。

そのため長く働いてくれる人材は何よりも貴重ですが、Uターン転職者はその点でかなり期待できる人材です。

ライフステージの変化など、何らかの理由でいざ地元に帰ってきたとなれば、そのまま腰を据えて長くその土地で暮らすことが考えられます。

このような人材を定着させたい企業側のニーズを逃さないよう、選考を受ける際には「ここで長く働くんだ」という意思をしっかり明確に示しましょう。

では実際に、2つのポイントを踏まえた志望動機の例文をご紹介します。

この例文をベースに、自身の経験やビジョンを上手く落とし込んで、企業に熱意を伝えましょう。

私は土地開発に携わる営業職に○年勤務しておりました。

そこでの経験や培ったスキルを活かして、愛するこの街をさらに魅力あふれるものにし、地域全体の活性化に貢献したいと思っております。

御社の仕事に従事することで地元の発展にも貢献できるのは素晴らしいことです。

生まれ育ったこの土地に戻り、改めて根を張り、地域の方々のために尽力したいと思い、御社を志望いたしました。

【Uターン転職における志望動機】Uターン転職に関するよくある質問

ここまで、Uターン転職に関するさまざまなことを解説してきました。

最後に改めて、みなさんが不安になりがちなよくある質問として、以下の4つについて回答します。

Uターン転職に関するよくある質問
  • そもそも求人はある?
  • 内定〜入社までのスケジュールは?
  • 地方での転職活動はどう進めたらいいの?
  • 交通費や宿泊費は負担してくれる?

そもそも求人はある?

もちろん求人はどこの地方でも存在します。

ただ、あなたが希望する職種や条件で探したときにどれほどあるかは、地方によってまちまちです。

首都圏と比較すると、どうしても地方は求人の絶対数が少ないため、そのうえで給与や待遇といった条件面にもこだわると、なかなか大変かもしれません。

地元に特化した求人媒体を活用したり、地元の知人を頼ったり、転職エージェントを上手く使ったりすることで、希望する条件に合う求人が見つかりやすくなるでしょう。

ちなみに多くの地方で共通する傾向として、「営業職」や「店長候補/スーパーバイザー」、「ITや電気・電子、機械系のエンジニア」や「建築の施工管理」といった求人は豊富にあります。

景気が安定・上向きであることから、欠員補充ではなく増員目的での求人です。

対象の年齢層としては、いわゆる「第二新卒」といわれる20代半ばから、30代前半くらいまでの層がもっとも求められています。

内定〜入社までのスケジュールは?

一般的な転職の場合、内定をもらってから1カ月〜2か月程度以内での入社が求められます。

しかし、引っ越し作業やそもそもの住居探しが必要となるUターン・Iターン転職にあたっては、それらを考慮してプラス半月〜1カ月程度の猶予をもらえることが多い傾向です。

なお、転職先が決まる前に引っ越しをするのはおすすめしません。

入社が決まり、配属先が分かったタイミングの方が、その後の生活や通勤を考えると確実です。

転職先の先輩社員などが、住みやすいおすすめの地域を教えてくれたり、物件探しや引っ越しのサポートがあったりする場合もあります。

また、在籍企業での退職手続きや引継ぎ作業は早めに取り掛かるのがおすすめです。

余裕を持って進めることで有給消化もしやすくなり、まとまった時間が取れれば現地での物件探しなどにも充てやすくなります。

地方での転職活動はどう進めたらいいの?

Uターン転職ならではの大変な部分として、面接のたびに現地に出向く必要があることです。

地方であればあるほど、行くだけでお金も時間もかかってしまいます。

複数企業の選考を並行して受けている場合は、上手く日程を調整することで何度も行って帰ってというのを繰り返さずに済みます。

あるいは、首都圏にある支社や、大きな会場でも説明会や選考などがありえるため、情報確保は徹底しましょう。

あとは上述したように、「地元にいる知人を頼る」「地元の求人媒体を活用する」といった、地元ならではの強みはフル活用すべきです。

交通費や宿泊費は負担してくれる?

前提として、企業によってそれぞれなのは当たり前ですが、1次選考は自己負担なことがほとんどです。

2次選考以降は負担してくれる企業もあるため、募集要項などで確認しましょう。

また、上述のとおり首都圏に支社がある場合はそこで選考が行われることもあります。

地方に行くよりは圧倒的に時間と費用が節約できるうえ、ぜひ活用してください。

【Uターン転職における志望動機】まとめ

Uターン転職は、都心部での就職を経た地方出身者が、地元に戻って就職することです。

ライフステージの変化やキャリアチェンジなどがきっかけで検討されることが多く、都心部での生活によるストレスから解放されたり、何より故郷に帰れたりというメリットがあります。

一方で、収入が減る可能性がある、求人が少ないというデメリットもしっかり理解しておきましょう。

Uターン転職を成功させるために、「なぜ地元なのか」「なぜこの地方なのか」「長く働きたいんだ」というポイントをしっかり企業に説明し、熱意を伝えるのが大切です。

企業側も、地方の人材流出問題を受けて、Uターン転職者には好意的な傾向にあります。

志望動機をしっかり整理して内定を勝ち取り、Uターン転職による新しい生活を楽しみましょう。

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