葬儀屋の仕事がきつい理由10選|基本的な仕事内容や経験を活かせる業種について
はじめに
葬儀屋の仕事に興味はあるものの、「きつい」という声を聞いて不安を感じていませんか?葬儀業務は、ご遺族の心に寄り添いながら故人を見送る大切な仕事です。
しかし、精神的にも体力的にもハードな場面が多く、事前に仕事内容や向いている人の特徴を理解しておかないと、入職後にギャップを感じてしまうかもしれません。
この記事では、葬儀屋の主な業務の流れをはじめ、「仕事がきつい」と感じる理由を10項目にわたって解説します。
さらに、やりがいを感じやすい人の特徴や、もし合わなかった場合に検討したい就職先についても紹介します。
葬儀屋の基本的な仕事内容
葬儀屋の仕事は葬儀の準備から式の運営、さらにはその後のサポートまで多岐にわたります。
以下では、葬儀屋が行う業務の内容を段階的に紹介していきます。
- 葬儀の依頼受付
- ご遺体の搬送・安置
- 葬儀の打ち合わせとお見積り
- 通夜の手配
- 葬儀・告別式の司会進行
- 葬儀・告別式終了の後のサポート
- アフターフォロー
葬儀の依頼受付
最初の業務は、ご遺族からの連絡を受ける「依頼受付」です。
突然の訃報に戸惑う方も多いため、葬儀会社は24時間体制で相談を受け付けています。
主な対応内容は以下のとおりです。
- 電話やメールによる葬儀の初回相談
- ご遺族の希望する葬儀形式や日時のヒアリング
- 現地訪問や斎場の確保に向けた初動手配
依頼受付の段階では遺族の気持ちに寄り添う姿勢が重視されるため、丁寧で安心感のある応対が求められます。
ご遺体の搬送・安置
依頼を受けたあとは、ご遺体を搬送して安置する業務に入ります。
迅速かつ丁寧な対応が必要とされる工程です。
具体的には、以下のような作業を行います。
- 寝台車での搬送(病院や自宅から安置所まで)
- ドライアイスや保冷剤を使ったご遺体の保全処置
- 枕飾り(宗派ごとの飾り付け)や線香の用意
搬送作業は深夜や早朝におよぶこともあり、体力面での負担も伴います。
葬儀の打ち合わせとお見積り
葬儀の方向性を決める重要な工程が打ち合わせと見積もり作成です。
遺族の要望を尊重しつつ、以下の形で現実的な提案を行います。
- 宗派や予算に応じた葬儀プランの提案
- 会場、祭壇、供花などの演出に関する調整
- 提案内容に基づいた詳細な見積書の提示
打ち合わせとお見積りのフェーズでは、提案力や説明力が問われる場面が多くなります。
通夜の手配
通夜は葬儀の前夜に執り行われる儀式であり、段取りの正確さが求められます。
準備には幅広い調整が含まれています。
主な手配項目は以下のとおりです。
- 会場の設営と照明・音響の確認
- 受付や会葬者への対応スタッフの配置
- 通夜振る舞い(料理や飲料)の段取りと配膳
通夜の準備は短時間で進める必要があるため、臨機応変な対応が大切です。
葬儀・告別式の司会進行
式当日の運営は、葬儀屋の中心的な役割といえる業務です。
滞りのない進行によって、ご遺族の安心感を支えます。
当日の主な業務内容は、以下のとおりです。
- 開式から閉式までの時間管理とマイク進行
- 僧侶や弔辞者とのタイムスケジュール調整
- 式中のトラブルや突発対応(マイク不具合等)
感情を乱さず、冷静に現場を動かす力が求められます。
葬儀・告別式終了の後のサポート
式が終わった後も、会場の片付けや返礼品の手配といった業務が続きます。
細かな作業が多く、気配りが欠かせません。
主な業務項目は次のとおりです。
- 供花や祭壇の撤去作業
- 遺骨・位牌などの確認とお渡し
- 返礼品の配布や香典帳の整理
葬儀を締めくくる大切な段階であり、最後まで丁寧な対応が求められます。
アフターフォロー
葬儀が終わったあとも、遺族のサポートは続きます。
四十九日や法要、相続手続きまでを見据えた助言が重要になります。
フォロー内容の一例は以下のとおりです。
- 法事や納骨の日程に関する相談対応
- 仏壇や墓石購入のアドバイス
- 喪中はがき・お礼状などの作成代行
ここまで対応することで、顧客との長期的な信頼関係を築くことが可能です。
葬儀屋の仕事についてさらに深掘り
ここでは、仕事内容だけでは見えてこない葬儀屋の実態について、以下の視点から踏み込んで解説します。
- 1日の流れ
- 休日
- 年収・将来性
1日の流れ
葬儀屋の1日は、決まったルーチンに沿って動くというよりも、葬儀や依頼内容に応じて変化するのが特徴です。
予定されていた式の準備や進行だけでなく、急な搬送依頼が発生することもあります。
早朝に始まり、夜遅くに終わる日もあれば、打ち合わせ中心で比較的落ち着いた日もあるなど、業務の波があるのが現実です。
葬儀屋の1日(例)
| 時間帯 | 業務内容 |
|---|---|
| 7:30〜 | 出社・メールや予定確認 |
| 9:00〜 | ご遺体搬送や安置準備 |
| 11:00〜 | 遺族との打ち合わせ・見積り提示 |
| 13:00〜 | 式場設営・通夜や葬儀の準備 |
| 17:00〜 | 通夜の進行・片付け対応 |
| 20:00〜 | 帰社・翌日の準備・日報作成 |
突発対応がある反面、式がない日は事務処理や備品管理に集中するなど、柔軟性が必要とされる職種です。
休日
葬儀屋の休日は不定期で、いわゆるカレンダーとおりの週休二日とは限りません。
葬儀は土日や祝日でも執り行われるため、シフト制を導入している企業が大半です。
そのため、連休は取りにくい反面、平日に休みがもらえることが多く、役所や病院などの用事を済ませやすい利点があります。
また、業界全体で働き方改革が進みつつあり、完全週休二日制や希望休制度を取り入れている葬儀社も見られるようになっています。
ただし、急な呼び出しに備えて待機が求められる日もあるため、オンとオフの切り替えは自己管理が重要です。
プライベートの確保は会社の制度や個人の調整力に左右されるため、転職時には就業規則の確認が欠かせません。
年収・将来性
葬儀屋の年収は、地域や会社規模、役職によって差がありますが、300万〜450万円が一般的な水準とされています。
経験や資格(例:葬祭ディレクター)を重ねていけば、500万円以上を目指すことも可能です。
| 経験年数 | 想定年収(目安) |
|---|---|
| 新人〜3年目 | 約280〜350万円程度 |
| 4〜7年目 | 約350〜450万円程度 |
| 8年目以降 | 約450〜600万円以上も可 |
一方で、今後の業界動向としては「葬儀の小規模化」や「直葬・家族葬の増加」が進んでおり、単価の下落が課題となっています。
とはいえ、高齢化によりニーズそのものは高まっており、サービスの質や専門性を磨くことが生き残りの鍵となるでしょう。
技術職としての安定性と、感謝されるやりがいの両立を求める人には適した選択肢といえます。
葬儀屋の仕事がきついといわれる理由10選
華やかとは言い難い葬儀業界の仕事には、独自の厳しさがあります。
ここでは、なぜ「きつい」と感じられるのか、代表的な要因を以下10項目に分けて詳しく解説します。
- 体力面できつい
- 精神面できつい
- 先入観を持たれやすい
- 気を遣うことが多い
- 夜勤が多い
- 労働時間が不規則になりやすい
- ノルマが課せられる業務もある
- 常に緊張状態にある
- 限定的なスキルしか身につかない
- キャリアパスを設計しにくい
体力面できつい
葬儀屋の仕事は、意外に肉体的な負担が大きい職種です。
ご遺体の搬送、祭壇の設営、テントや椅子の運搬など、重い荷物を扱う場面が少なくありません。
また、夏場や冬場でも外での作業をこなすことがあるため、季節による体調管理も必要です。
とくに式の当日は早朝から深夜まで動き続けるケースもあり、体力に自信がない方には過酷に感じられることもあるでしょう。
- ご遺体の搬送・安置(長距離・階段移動あり)
- 式場やテントの設営・撤去
- 重い供花や祭壇装飾の運搬
- 長時間の立ち仕事・移動
精神面できつい
葬儀の現場では、常にご遺族の悲しみと向き合うことになります。
そのため、感情のコントロールが求められます。
過度に同情的になっては業務に支障をきたしますが、冷たく接するわけにもいきません。
微妙な距離感を維持し続けることが、精神的な疲労の一因です。
死に対する価値観にも影響を受けるため、人によっては長く働き続けることにストレスを感じやすい環境といえます。
- 常に悲しみの場面に立ち会う
- ご遺族への配慮と共感のバランス調整
- 感情的な場面でも冷静さを保つ必要がある
- 自分自身の死生観と向き合う場面が多い
先入観を持たれやすい
「葬儀屋」と聞いてポジティブな印象を持つ人は多くありません。
世間では「暗い」「不吉」といったイメージを抱かれがちで、職業を聞かれた際に偏見をもたれることもあります。
特に若年層や未経験者は、家族や友人から「本当にその仕事でいいのか」と心配される場面も少なくありません。
職業の社会的意義が理解されにくい点は、仕事への誇りを持ちにくくする一因になります。
気を遣うことが多い
葬儀の現場は非常に繊細な空間です。
言葉の選び方や立ち居振る舞い一つが、ご遺族の気持ちを左右するため、常に気を配る必要があります。
たとえば、宗派によって異なる作法に対応したり、弔問客への丁寧な対応が求められたりします。
ミスがあっても「やり直しがきかない」環境下では、緊張感が持続しやすく、神経をすり減らす要因となりやすいでしょう。
夜勤が多い
人の死は、昼夜を問いません。
そのため、深夜の時間帯に病院や施設から連絡が入ることもあり、ご遺体の搬送を行う必要があります。
葬儀屋によっては、夜勤専従スタッフがいる場合もありますが、中小企業では日勤と夜勤の兼任が一般的です。
生活リズムが崩れやすく、心身に負担がかかりやすい点は覚悟が必要でしょう。
夜勤の業務内容例
| 時間帯 | 主な対応内容 |
|---|---|
| 22:00〜深夜 | 病院や警察からの連絡受付 |
| 深夜〜早朝 | 寝台車での搬送・安置処置 |
| 翌朝 | ご遺族との初回打ち合わせ準備 |
労働時間が不規則になりやすい
葬儀の時間は遺族の希望や斎場の空き状況によって決まるため、業務時間も固定しづらくなります。
朝は7時から動き始め、通夜対応で22時を過ぎることもあります。
ときには昼間の打ち合わせ後に夜間の式へ直行するなど、1日の中で予定が変動することも珍しくありません。
予定が立てにくく、プライベートとの両立が難しいと感じる声もあります。
ノルマが課せられる業務もある
葬儀屋といえども、企業として利益を求める以上、営業活動が求められる場面があります。
祭壇のグレードや返礼品、仏具などの提案においては、目標値(ノルマ)を設ける会社もあります。
とくに互助会系の葬儀社では、会員獲得数などが評価基準になることもあり、営業職と同様のプレッシャーを感じる人も少なくありません。
常に緊張状態にある
葬儀は、人生で一度きりの大切な儀式です。
その分、失敗が許されないという重圧が伴います。
司会進行の言い回し一つ、供花の配置一つにまで気を配らなければならず、式の間は全神経を集中させる必要があります。
緊張から解放される時間が少なく、職場で常に気を張っていることがストレスとして蓄積されやすいでしょう。
限定的なスキルしか身につかない
葬儀業界で培われるスキルは専門的ではあるものの、他業種に応用しづらいという側面もあります。
たとえば、式の進行や仏事の知識、接遇マナーなどは、転職市場では評価されにくいこともあります。
スキルの汎用性が高くない点から「万が一やめたときに潰しが効きにくい」と不安を抱く人もいるのです。
キャリアパスを設計しにくい
葬儀業界では、明確な昇進ルートがない会社も少なくありません。
役職の数が限られていたり、昇進基準があいまいだったりすることで、自身の成長ビジョンを描きづらいと感じる方が多いようです。
資格取得や管理職経験を積めば道は開けますが、企業によっては「年功序列」や「属人的評価」が根強く、モチベーションの維持が難しいこともあります。
- 評価制度や昇格条件が不透明
- 管理職ポストが少ない
- 専門資格以外の成長要素が少ない
- 異業種転職時の職歴活用が難しい
葬儀屋の仕事における6つのやりがい
きついイメージを持たれがちな葬儀の仕事にも、人の心に深く触れるやりがいや充実感があります。
ここでは、現場で感じられる以下6つのやりがいを紹介していきます。
- ご遺族から感謝の言葉をいただける
- 送り出し時に達成感を感じる
- チームプレーで仕事ができる
- 頼ってもらえる存在になれる
- マナーや一般常識を身につけられる
- 葬儀に関する知識を会得できる
ご遺族から感謝の言葉をいただける
葬儀の現場では、ご遺族から直接「ありがとうございました」と声をかけられる機会が多くあります。
その言葉は何よりも励みになり、精神的な充実感を得られる瞬間です。
悲しみに暮れるご家族を支える中で、感謝の気持ちがストレートに伝わることは、仕事の大変さを超える価値を感じさせてくれます。
- 無事に葬儀が終わった直後の挨拶
- アフターサポートへの丁寧な対応
- 式中の細かな気配りに対する言葉
人の記憶に残る仕事であるからこそ、感謝の一言が強い達成感へとつながるのです。
送り出し時に達成感を感じる
葬儀の終わりには、ご遺族が深く頭を下げる場面も多く、プロとして仕事を全うできたという実感が得られます。
式の準備から運営、アフターフォローまでを通じて一つの節目を丁寧に支えることで、自分の仕事に誇りを持つことができるようになります。
- トラブルなくスムーズに式を終えたとき
- ご遺族が安堵の表情を見せた瞬間
- 他部署と連携しながら調整がうまくいったとき
緊張感の続いた数日を乗り越えたあとに訪れる安堵と静寂の空間は、まさに努力の成果を噛みしめる時間です。
チームプレーで仕事ができる
葬儀は一人で完結するものではなく、スタッフ全員が役割分担しながら進めるものです。
搬送、設営、司会進行、接遇など、多様なポジションが連携することで一つの式が成り立っています。
信頼関係の中で助け合える環境があり、孤独感を感じにくい職場といえるでしょう。
主なチーム構成と役割
| 担当区分 | 主な業務内容 |
|---|---|
| セレモニースタッフ | 会場準備・誘導・接遇 |
| プランナー | 葬儀プラン提案・ご遺族対応 |
| 搬送担当者 | ご遺体搬送・安置・備品管理 |
| 司会者 | 式の進行・案内・タイム管理 |
チームで支え合うからこそ、緊張が続く場面でも安心して役割を果たせます。
頼ってもらえる存在になれる
一度葬儀を担当すると、ご遺族から「次もお願いしたい」と言われることがあります。
信頼を得た証であり、プロフェッショナルとして認められた実感を得られる瞬間です。
また、葬儀以外の相談事(仏壇・相続・法要)などについても頼られることがあり、葬儀後も関係が続くことも少なくありません。
- 法事の日程や段取りの相談を受けたとき
- 他のご親族を紹介していただいたとき
- 地元の葬儀屋として地域住民に名指しで依頼されたとき
一人の人生の節目を支える責任感と信頼関係が、働くうえでの誇りへと変わっていきます。
マナーや一般常識を身につけられる
葬儀屋での業務を通じて、ビジネスマナーや接客応対、言葉遣いが自然と身につきます。
特に礼儀や所作、言葉選びには細やかな配慮が求められるため、日常生活にも活かせる教養として磨かれていきます。
- 丁寧な敬語・クッション言葉の活用
- 身だしなみ・お辞儀の作法
- 他人に配慮する立ち居振る舞い
- 慶弔のしきたりや地域ごとの作法理解
接遇スキルが鍛えられることで、冠婚葬祭以外の業界でも通用する基本能力を得ることができます。
葬儀に関する知識を会得できる
業務をこなす中で、葬儀の流れ、宗教や宗派の違い、仏事に関する知識など専門性の高いスキルが身についていきます。
資格取得を目指すことで、キャリアアップにもつながるため、知識を深めることが自身の武器にもなります。
葬儀業界で得られる専門知識
| 知識の種類 | 内容の一例 |
|---|---|
| 宗派別の進行 | 浄土宗、真言宗、日蓮宗などの式次第の違い |
| 法要の段取り | 初七日、四十九日、一周忌などの流れ |
| 仏具・供花の意味 | 祭壇の飾り方や花の配置ルール |
| お布施や香典の扱い | 金額相場や渡し方、表書きのマナー |
知識を積み重ねるごとに葬儀の進行が円滑になり、対応の幅も広がっていきます。
葬儀屋の仕事をする際の2つの注意点
葬儀業務に携わるうえで、どれほど専門知識があっても、現場での立ち振る舞いが雑であれば信頼は得られません。
ここでは、葬儀の現場で特に注意すべき以下2つのポイントについて解説します。
- 身だしなみに気を配る
- 私語は慎む
身だしなみに気を配る
葬儀の現場では、参列者やご遺族が神経を張りつめている場面がほとんどです。
その空気を乱さないためには、スタッフ一人ひとりの身だしなみが重要な要素となります。
清潔感のある装いはもちろん、黒のスーツやネクタイ、控えめな髪型やナチュラルメイクなど、服装から表情まで配慮が必要です。
香水や派手なアクセサリーなども控えるべき対象に含まれます。
外見の印象が第一印象に直結するため、自らの装いに無頓着なままでは、式全体の印象を損ねてしまいかねません。
- 黒のスーツ・ネクタイで統一する
- 靴は磨かれた黒革靴(女性はヒールが低め)
- 爪や髪は整え、派手な色は避ける
- 香水・整髪料の匂いは控えめに
- 名札・マスクも含めて統一感ある外見を意識する
スタッフとしての信頼を築く第一歩は、常にきちんとした外見を維持する姿勢にあります。
私語は慎む
葬儀という場は、ご遺族にとって非常に大切な時間です。
葬儀の空間にいる以上、スタッフの言動ひとつひとつが目にとまります。
とくに気をつけるべきは、必要のない私語です。
たとえ内容が業務に関するものであっても、周囲に聞こえるようなトーンで会話を交わすことは好ましくありません。
式中の控室や搬送のタイミング、受付業務中であっても、沈黙を保つ配慮が求められます。
現場での振る舞いに関しては、常に「ご遺族や参列者から見られている」という意識を持つことが大切です。
私語を慎むべきタイミング例
| 状況 | 注意すべきポイント |
|---|---|
| 式場内での準備中 | 会話の声量・表情・笑い声などに注意 |
| ご遺体搬送中 | 無言対応または最小限の指示確認にとどめる |
| 控室や廊下での移動時 | 会話は極力避け、身振り手振りで意思疎通を行う |
| 受付や案内業務の合間 | 世間話や雑談はNG。業務外の話題は持ち込まない |
場の空気に溶け込むような立ち居振る舞いが求められる葬儀現場において、私語の抑制はプロとしての意識を示す基本動作です。
葬儀屋はきつい面も多いがやりがいは十分
葬儀屋の仕事は、決して軽い気持ちで取り組めるものではありません。
常に求められるのは迅速な対応力と繊細な心配りです。
依頼が入れば昼夜を問わず動き出す必要があり、シフトも24時間体制となるのが現実です。
限られた準備時間のなかで、失敗の許されない工程を着実にこなすプレッシャーが続く日々です。
精神的にも体力的にも、負荷がかかる仕事だといえるでしょう。
だからこそ、誰もが務まる職種ではありません。
しかし、それと引き換えに得られるものも大きな価値を持っています。
葬儀を終えた際のご遺族からの感謝の声や、無事に式を終えたあとの静かな達成感は、何ものにも代えがたいものです。
一生に一度の節目を支えるという誇りが、葬儀屋の職に確かなやりがいを与えてくれるのです。
葬儀屋の仕事がきついと感じない人の特徴6選
厳しいイメージがつきまとう葬儀屋の仕事ですが、すべての人が「きつい」と感じているわけではありません。
ここでは、業務にやりがいを見出し、前向きに取り組める人の共通点を6つに分けて紹介します。
- 責任感を持って行動できる
- 臨機応変に対応できる
- 自然な気配りができる
- 体力がある
- 協働して働くことにやりがいを感じる
- 勉強するのが苦ではない
責任感を持って行動できる
葬儀屋の仕事では、一つひとつの判断や行動が故人やご遺族に大きな影響を与えます。
そのため、責任感を持って業務にあたれるかどうかは非常に重要です。
たとえば、搬送や式場準備、司会進行など、どの工程にもミスの許されない場面が連続します。
そうした状況でも、逃げずに役割を全うしようとする姿勢を持つ人は、仕事に対して前向きな意識を保ちやすくなります。
- ご遺体搬送の段取りと安全確保
- 葬儀式全体の進行とスケジュール管理
- 遺族や参列者からの問い合わせ対応
- 手配ミス・時間遅延を起こさない確認作業
責任を自覚して行動する人ほど、信頼を積み重ね、やりがいを実感できる傾向があります。
臨機応変に対応できる
葬儀の現場では、想定外の出来事が起こることも少なくありません。
たとえば、天候によるスケジュール変更や急な式次第の修正、宗派による進行の違いなど、都度適切に判断し対応する力が求められます。
マニュアルだけでは対応しきれない状況下で、「今なにを優先すべきか」を冷静に考え行動できる人は、混乱を最小限に抑えられるため、ストレスを感じにくくなります。
- 会場設営の遅延や搬入トラブル
- ご遺族の希望変更による演出の調整
- 急遽発生した法要や日程変更
- 式の進行中に生じた機器トラブル
その場その場でベストな判断を選べる柔軟性が、きつさを乗り越える武器になります。
自然な気配りができる
葬儀の場では、ご遺族の表情や仕草から察する力が必要とされます。
言葉をかけるタイミングや飲み物の提供、席の案内ひとつにも自然な気遣いが求められます。
特にご遺族は精神的に不安定になりやすいため、先回りした対応が喜ばれることも多いでしょう。
気配りが苦でない方は現場で信頼されやすく、仕事への充実感も得やすくなります。
- 無言のご遺族に静かにティッシュを差し出す
- 高齢者やお子様への席や動線の配慮
- 遅れて到着した参列者へのスムーズな案内
- ご遺族の負担を減らすための提案やサポート
小さな気づきと行動の積み重ねが、プロとしての存在感を高めていきます。
体力がある
体を動かす業務が多い葬儀屋の仕事では、一定の体力が求められます。
早朝からの準備、搬送業務、式場設営、長時間の立ち仕事など、身体にかかる負担は決して軽くありません。
体力に自信がある人はこうした作業にも前向きに取り組めるため、疲労が精神的ストレスに直結しにくくなります。
反対に、少しの作業で疲れてしまうと、業務そのものが「きつい」と感じやすくなります。
- 重い機材や装飾品の運搬・設置
- 寝台車での移動やご遺体の搬送
- 長時間にわたる式中の立ちっぱなし対応
- 炎天下や雨天での屋外作業
一定の基礎体力があることで、日々の業務を無理なく乗り越えやすくなります。
協働して働くことにやりがいを感じる
葬儀は、チームで成り立つ仕事です。
一人ひとりの役割が細かく分かれている一方で、それぞれの連携がうまくいってこそ、式全体がスムーズに進行します。
他スタッフとの連携や報告・連絡・相談がしっかり行える人は、チームに貢献できている実感を得やすく、業務に対するやりがいも高まります。
孤独な作業よりも仲間と協力しながら働くことに喜びを感じる方には特に向いている仕事です。
チームプレーが重要な業務シーン
| 業務シーン | 協働内容 |
| 葬儀の設営 | 設営担当・案内担当・音響担当の連携 |
| 搬送業務 | 搬送担当とプランナーのタイミング調整 |
| 式の進行管理 | 司会進行と宗教者・ご遺族との連携対応 |
| アフターフォロー | 法要担当や仏具手配担当との引き継ぎ作業 |
協力し合う環境があることで、職場への満足度も高まりやすくなります。
勉強するのが苦ではない
葬儀業界では、宗教・宗派による作法の違いや地域ごとの慣習など、学ぶべきことが多くあります。
また、葬祭ディレクターなどの資格取得を目指す場合、試験対策や日々の業務知識の積み上げも重要です。
こうした知識を積極的に吸収し、日々成長することに前向きな人は、仕事への理解が深まり「きつさ」よりも「面白さ」を感じやすくなります。
- 各宗派の葬儀手順や作法の習得
- 仏具や祭壇に関する専門知識
- お布施・香典・法要に関する金銭マナー
- 法改正や業界動向のキャッチアップ
学ぶ姿勢があるほど現場での対応力が磨かれ、長く活躍できる土台となります。
葬儀屋の仕事がきついと感じる場合の就職先・業種の候補
体力的・精神的に負荷が大きい葬儀の仕事が合わないと感じた場合でも、適性を活かせる他業種は存在します。
ここでは、葬儀業務の経験や興味を踏まえ、転職先として検討しやすい以下の職種を紹介します。
- ブライダルプランナー
- ホテルスタッフ
- セレモニースタッフ(結婚式場)
- 医療事務
- 介護職
- カスタマーサポート(コールセンター)
ブライダルプランナー
葬儀と同じく「人生の節目」に関わる職業であるブライダルプランナーは、感情に寄り添う姿勢や段取り力を活かせる仕事です。
葬儀とは真逆の「お祝い事」を扱いますが、準備の工程や会場調整、式の進行といった業務は共通点が多くあります。
感動的な時間を作り出すやりがいもあり、チームワークや接客スキルを維持したまま、明るい雰囲気の現場へ環境を移したい方におすすめです。
- 全体のスケジュール管理
- 顧客の希望をヒアリングする力
- 多職種との連携(司会・料理・装花など)
- 不測の事態に対応する柔軟性
ホテルスタッフ
ホテルのフロントや宴会担当などのポジションは、礼儀や丁寧な対応力が求められる点で、葬儀業務と共通しています。
葬儀の現場で培った接遇スキルをそのまま活かせるほか、語学力や観光対応のスキルも身につく環境です。
冠婚葬祭業務から離れつつも、フォーマルな空間で働き続けたい方に向いています。
ホテル勤務の主な魅力
| 特徴 | 内容 |
|---|---|
| 研修制度の充実 | 未経験でもマナーや接客を体系的に学べる |
| シフトの柔軟性 | 時間帯の選択肢が多く、夜勤から離れやすい |
| 昇進・転勤制度 | キャリアパスが明確で中長期的な成長が見込める |
| 国際的な接客経験 | 外国人観光客とのやり取りで語学スキルが高まる |
セレモニースタッフ(結婚式場)
葬儀の仕事に類似しつつも、明るく華やかな雰囲気の中で働ける職種です。
式場の運営サポートやゲストの案内などが中心となり、場を整える力や気遣いのスキルが問われます。
業務内容には共通点が多いため、転職後もスムーズに適応しやすいでしょう。
悲しみではなく喜びに寄り添う業務に切り替えたいと考える方には、理想的な選択肢です。
医療事務
医療現場では亡くなる方と接するケースもあるため、葬儀屋としての経験が役立つことがあります。
特に事務職であれば体力的な負担が減り、精神的にも安定しやすい環境で働けます。
丁寧な言葉づかいや正確な作業が求められる点でも共通しており、業務への責任感がある方に向いているでしょう。
介護職
ご高齢者の生活を支える介護の仕事では、丁寧な接し方や心の寄り添いが求められます。
葬儀業界で得た「配慮の視点」や「非言語コミュニケーション」が強みとなるため、異業種ながらも違和感なく取り組めるケースが多めです。
人の最期に関わってきた経験が、ご高齢者への理解や接し方に深みを加えるでしょう。
- 不安や緊張を和らげる言葉選び
- 高齢者特有の身体状況への理解
- 家族との信頼構築や報告の重要性の認識
- 夜勤経験や体力がある点で即戦力になりやすい
カスタマーサポート(コールセンター)
直接人と対面するのではなく、電話やメールで顧客対応を行う仕事です。
葬儀の現場で培った丁寧な言葉づかいや、相手の感情をくみ取る力は、カスタマー対応にも大いに役立ちます。
また、身体的な負荷が少ないため、立ち仕事や夜勤に疲れてしまった方にも向いています。
まとめ
葬儀屋の仕事には、ご遺体の搬送や式の進行、繊細な接客対応など、心身ともに負荷がかかる場面が多くあります。
そのため「きつい」と感じる人が一定数いるのも事実です。
ただし、責任感や柔軟性、気配りといった資質を持つ方にとっては、大きなやりがいや誇りを感じられる職業でもあります。
業務の実態を知り、自分の適性を客観的に見つめることが、後悔のないキャリア選択につながります。
仮に葬儀業界が合わないと感じた場合でも、経験を活かせる業種は複数あるため、前向きに次の道を模索してみましょう。
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