転職における面接での「落とされるサイン」って？サインが出る理由や気をつけたいポイントも解説

はじめに

転職面接は企業からの連絡があるまで、合格の可能性を自分で測ることができません。

自分で手応えがあったと感じていても、想定外に落とされてしまうことが多くあります。

自己評価が高い人はとくに、落とされてしまった理由がわからず、その先の転職活動に良い影響を与えないこともあるでしょう。

自分では上手にできたと感じていても、話すときの表情や言葉遣いができておらず、相手の心証を損ねていることがあるかもしれません。

今回は、転職面接の合格・不合格の可能性に着目して解説します。

落とされるサインとしてチェックしておくべきポイントや、逆に安心して良いポイントなどもまとめています。

気をつけておきたいポイントなども紹介するので、ぜひ本記事を参考にしてみてください。

「落とされるサイン＝不採用」ではない

まずはじめに押さえていただきたいのが、これから本記事でご紹介する「落とされるサイン」が見えたからといって、必ずしも不採用になるというわけではありません。

落とされるサインはあくまで可能性の話。

応募者への態度や面接の進め方は、会社によって大きく異なります。

淡々と流すように面接をする会社もあれば、圧迫面接に似た雰囲気で面接する会社もあります。

反対に、じっくり時間をかけて丁寧に面接をする会社もあれば、フランクな雰囲気で進める会社もあるでしょう。

面接をどのように進めるかは会社の方針や面接官の性格によって左右されるので、そこで一概に「落とされるかも」「手応えがあった」などと過信するのは避けましょう。

 

 

転職面接で落とされるサイン10選

転職面接で落とされるサインとしてよくみられるのが、面接官による次のような反応です。

先述した通り、これらがあったからといって一概には不合格確定とは言えませんので、あくまで参考として知っておいてください。

1.担当者が目を合わせない

面接で相手と目が合わないなら、注意が必要です。

担当者は採用のプロであるため、話す相手の目線や相槌のタイミングなども隈なくチェックしています。

しかし全く目線が合わない場合は、興味を持たれていない可能性が高いと言えるでしょう。

徐々に目が合わなくなったというパターンは、何か悪い印象を与えるような発言や内容があったのかもしれません。

2.テンプレートな質問ばかりされる

「自己紹介をお願いします」「志望動機を教えてください」といった基本的な質問しかされない場合は、関心を持たれていないのかもしれません。

合格の見込みがあれば、「～な状況のとき、あなたはどう乗り切りますか？」「弊社の強みはどこにあると思いますか？」など企業も独自の質問をしてくるからです。

また、応募者のことに注目した次のような質問が投げかけられるかもしれません。

面接が終了したあとに、あなた自身のことを深く聞いてこなかったと感じる場合は、合格のチャンスを逃しているのかもしれません。

3.逆質問の時間がない

「何か聞いておきたいことはありますか？」というのが逆質問です。

転職面接で逆質問できない場合は、不合格になってしまうことがあるでしょう。

基本的に逆質問は、応募者に自社のことをもっと知ってもらいたいという気持ちから出てくるものです。

ほかにも逆質問には、次のような企業側の意図があります。

厳しい言い方をすれば、逆質問する機会がないのは「採用する気がないので必要以上に情報を与える必要がない」ということです。

4.質問に対して担当者の反応が悪い

質問しても担当者の反応が悪いときは、状況が芳しくないかもしれません。

採用する気のない人には、企業側も面接を早く終わらせようと態度をそっけなくしてしまうからです。

例えば相手が次のようなリアクションだった場合は、注意が必要でしょう。

積極的に採用したいという人材に対しては、担当者もできるだけ良い印象を持ってもらうために表情や声のトーンを意識します。

自分の質問に対しても反応が微妙だった場合は、残念ながら面接で落とされてしまう可能性があると言えるでしょう。

5.雑談が中心になっている

緊張するはずの面接にもかかわらず、雑談で話が盛り上がると手応えを感じるかもしれません。

しかし、残念ながら落とされるサインが出ている可能性があります。

なぜなら業務と関係のない雑談は、応募者への関心がない証拠だからです。

そして「採用する気はないので、穏便に終わらせよう」と考える面接官がいることもあります。

コミュニケーションが豊かで誰にでもフランクに接する面接官でも、採用したいという意向があれば入社後に関する真剣な話をしてくるはずです。

ただし企業によっては、コミュニケーション能力を確かめる意図で、あえて雑談を設けるケースもあるので、社風との兼ね合いで見極めるようにしましょう。

6.最後にアピールポイントについて聞かれる

面接で十分に自己PRしたとしても、最後に「アピールがあればお願いします」と言われてしまうと、あなたのアピールが足りなかったことの現れかもしれません。

自分を採用するメリットが相手に伝わらなければ、合格のチャンスを逃してしまいます。

面接官はあなたを採用するメリットがいまいちわからず、もう一度だけチャンスを与えることで合否を判断しようと試みているかもしれません。

最後にアピールポイントを聞かれた場合、「アピールする内容によっては状況を打破できるので、自己PRの引き出しはなるべく多く持っておくのが良いでしょう。

7.会社説明がない

面接の中で会社説明がないということは、あなたにその説明をする必要がないと思っているからかもしれません。

採用したい相手に対しては、面接の時間内でできる限り会社説明をして、魅力や強みなどをアピールしたいと考えるのが当たり前です。

とくに最終面接より前の一次〜二次面接では、次の面接につながるよう業務内容をしっかりと確認してほしいという意向があります。

何の説明もなければ、あなたを次に進める必要はないと考えている可能性もあるでしょう。

ただし会社説明をするかどうかは企業によって異なるので、会話の流れで具体的な話が出たかどうかを把握するのが良いでしょう。

 

8.面接以降のスケジュールについて話されない

今受けている面接以降のスケジュールについて話されなければ、あなたをこの先のステップに進める必要がないと考えられているからかもしれません。

面接で「採用したい」と思った人には、できるだけ早い段階で次のステップについて日付ベースで伝えることが少なくありません。

企業が欲しいと思った人は、他の企業に取られてしまうかもしれないので、できるだけ早く進んでもらいたいという意向を持つのです。

ただし、面接以降のスケジュールを伝えることに重要性を感じていない会社もあるので、面接の最後に質問してみてください。

こちらから質問をしても曖昧な回答が返ってくるようであれば、望みは薄いかもしれません。

 

9.「合わない」など否定的な意見を言われる

面接中に面接官から「弊社には合わないと思います」などとはっきり否定されてしまった場合は、落とされてしまう確率が高いです。

採用したいと思っている人にそんな否定的な意見をぶつけることはありませんので、この場合は合格率が限りなく0に近いと思って諦めた方が良いでしょう。

もし「合わない」という意見を言われてしまった場合は、何に対して欠点を感じられたのかを振り返って、次の面接対策に活かしましょう。

 

10.かなり短時間で面接が終わってしまう

面接にかかる時間はおよそ30分から1時間ほどが相場です。

しかし、それが大幅に短縮されてしまうこともあります。

場合によっては10分程度の質疑応答で終わってしまうこともあるでしょう。

面接者の人数が多い企業はあえて時間短縮をしている場合がありますが、それでも採用したいと思った人には時間をかけて面接をするはずです。

もし予定終了時刻よりも大幅に早い時間で終わってしまった場合は、面接官があなたに興味を持たなかった証拠かもしれません。

転職面接で合格の見込みがある10のサイン

前項では落とされるサインについてご紹介したので、少しネガティブな気持ちになったかもしれません。

しかし、落とされるサインがある一方で、合格の見込みがあるサインも存在するので安心してください。

これからご紹介する10のサインについて、チェックしてみましょう。

1.担当者がたびたびメモを取る

担当者があなたの志望動機や自己PRを聞き、メモを取っていれば手応えがあると言えます。

なぜなら、メモを取るという行動には、応募者の情報を次の選考でも活かそうとする考えを持たれているケースがほとんどだからです。

一次面接で担当した面接官が、二次面接を担当する上長に情報を伝えるために、細かくメモを取っているかもしれません。

メモを取りながら深掘りした質問をされれば、あなたに興味を持っている証拠とも言えます。

2.「適性がある」というニュアンスを伝えてくる

「向いていない」ではなく「適性がある」といったニュアンスを伝えてくる場合は、合格する可能性が高いと言えるでしょう。

例えば「ぜひ頑張ってほしい」「長く働ける環境だと思うよ」といった言葉です。

このような言葉は、自社の業務内容や社風にマッチしていると思われたときに出てきます。

しかしあくまでも可能性であるため、良い言葉をもらっても謙虚な姿勢で言葉を受け取り、舞い上がりすぎないようにしましょう。

3.予定よりも面接時間が長くなる

予定していたよりも面接時間が長くなってしまっている場合は、合格のサインである可能性があります。

なぜなら採用担当者があなたに興味を持つことで質問が多くなり、時間が足りなくなっているからです。

一方で不採用を考えている相手に対しては、必要以上に時間を割こうとせず、予定時間より早く終了することもあります。

面接時間が予定より長引いてしまうと集中が切れるかもしれませんが、合格のチャンスが高いので最後まで油断せず頑張りましょう。

4.次回選考について詳しい情報がもらえる

次回選考について詳しい情報がもらえるときは、合格を期待しても良いでしょう。

情報をしっかり伝えることで「次もぜひ来てほしい」と思っていることがほとんどだからです。

企業によって情報はさまざまですが、次のような選考の情報が出てきます。

必ず合格となるとは限りませんが、次回選考に関する情報が出るということは好印象かつ期待値が高い状態です。

5.次回選考のスケジュールを調整してもらえる

面接中もしくは最後に選考のスケジュールを調整してもらえる場合は、合格のサインが出ています。

次回の話をするときは、さらに応募者のことをもっと深く知りたいと思ってもらえていることがほとんどだからです。

転職面接では、面接の合否が伝えられたあとにスケジュール調整をしてもらえるのが一般的です。

しかし当日中に次回の話が出ているということは、かなり期待できる状況であると言えます。

6.他社の選考状況を聞かれる

転職面接では、他社の選考状況を聞かれれば合格ラインに入っている可能性があります。

なぜなら、採用したいと思った人は他の企業に取られたくないと考えているからです。

そのため担当者は、現在あなたが何社受けていて、第一志望はどこを選んでいるのかが気になるのです。

この質問が飛んできたら、面接官をがっかりさせないように、あくまでも「御社が第一志望です」ということを担当者に伝え、角が立たないように話を進めるようにしましょう。

ただしこの質問に関しては形式的に聞く企業もあるので、その他のチェックポイントもよく見ておきましょう。

7.入社可能時期を聞かれる

転職面接で入社可能時期を聞かれる場合は、脈ありなパターンが多いです。

担当者が未来の話をしている場合は採用したいと考えていて、入社を既に想定して話を進めている可能性があります。

できるだけ早い段階で入社できることを伝えれば、さらに良い印象を与えることができるでしょう。

ただしこの質問は、一次面接など初期の選考段階においては、応募者のスケジュールの把握を目的に聞く場合もあります。

入社可能時期を聞かれたから合格だといって浮かれず、最後まで面接に臨む姿勢が大切です。

8.社内の関係者を紹介される

一部の転職面接では、社内の関係者を紹介されることがあります。

関係者の紹介は、これから一緒に働いてほしいという担当者側の気持ちが大きく働いているのです。

例えば会社の役員クラスの社員や、配属を予定している部署の上司などの紹介を受けることがあります。

面接の段階で現場の社員と顔合わせできる機会をもらえるのなら、合格を期待しても良いでしょう。

9.担当者と握手する機会がある

コロナ禍の影響やハラスメントに抵触する可能性もあるため最近ではあまりありませんが、面接の最後に担当者と握手する機会があれば、合格する可能性があります。

握手という行為には「これからよろしく」など期待の意味が込められていることがほとんどだからです。

とくに美容業界やアパレル業界などフランクな環境の会社では、社員と握手やハイタッチすることに抵抗がありません。

もし握手を求められたら、笑顔で「よろしくお願いします」と気持ちよく終えましょう。

ただし、ハラスメントに抵触する可能性もあるため注意してください。

面接官が異性で気持ち悪いと感じたり、少しでも嫌な気持ちがあればその社風は合わない可能性があるので、その時に見極めて行動してください。

10.入社後の働き方について説明を受ける

内定後の手続きなど入社後の働き方について説明があったときは、合格のサインかもしれません。

なぜなら落とす予定の応募者に対して、入社したあとの流れについて話をすることはないからです。

応募者の逆質問から働き方を説明することはありますが、担当者側から積極的に話題に上がるようであれば、かなり期待しても良いでしょう。

【合格の見込みのあるサインをもらうには？】