保育士を研修中に辞めたい！退職方法と転職をする流れを徹底解説

はじめに

保育士を目指して就職、転職したものの、研修を受けてみて、思っていた仕事と違うことや給与の低さなどを目の当たりにして辞めたいと思う方は多いのではないでしょうか。

例えば、「保育士に向いていない」、「想像よりも仕事量が多かった」など、辞めたいと感じることは多くあるはずです。

今回の記事では、研修中に辞めたいと思った場合の、退職方法と転職の流れを解説します。

上司や同僚に迷惑をかけないように転職する方法も紹介しているため、転職を考えている方は参考にしてみてください。

【保育士やめたい】研修中に保育士を辞めたいと思う理由

研修中にもかかわらず、保育士を辞めたいと思う方が一定数いるのが現実です。

人間関係や、研修中にきつく叱られること、思っていた仕事と異なることなどを理由に辞めたいと考えてしまいます。

どのような方が研修中に辞めたいと思うのか、ポイントを解説しましょう。

先輩保育士と合わない

先輩保育士と合わないことは、保育士を辞めたい理由の一つとして挙げられるでしょう。

先輩保育士との関係がうまくいかない場合、女性社会の性質上、その関係がこじれると周りの人々との環境も悪化してしまいます。

女性社会では人間関係が重要視される傾向にあるため、一度関係が悪くなると他の人々とのつながりにも影響がおよびかねません。

また、保育所内は閉ざされたコミュニティであり、逃げ場が限られていることも、人間関係を辛く感じる理由の1つです。

先輩保育士との関係が悪化すると、空気の悪い環境から逃れられず、ストレスや悩みが溜まります。

研修で強く叱られる

研修中に強く叱られることも、保育士を辞めたい理由の1つです。

子どもの命を預かる保育士の現場では、まだ経験や知識が浅い研修中の保育士に対して、強く叱ることがあります。

これは指導者が熱心な一方で、時には過剰な指導となってしまうこともあるでしょう。

保育士は入社前に学んだ知識や技術を現場で実践する必要がありますが、実際にはすぐにうまく行動できません。

このような状況で、研修中の保育士が失敗したり間違えたりすることは当然のことですが、一部の保育施設ではそれを寛大に受け入れられない現実もあります。

保育士に向いていないと感じる

保育士を辞めたい理由として、多いのは保育士に向いていないと感じることです。

ひとくちに保育活動といえど、子どもの性格は十人十色。

こうすれば絶対に正解というテンプレートは無いため、想像より上手く接することができず、ちゃんと保育できていないと感じる人もいるでしょう。

研修期間中にそのギャップに触れ、「もしかして自分は保育士に向いていないのでは」と感じることで辞めたくなることもあります。

また、保育士が接するのは子どもだけではありません。

保護者の方達とも上手くコミュニケーションをとり、連携して子ども達を見守っていく必要があります。

中には保育士に不満を強く主張する保護者もいるので、その対応方法に難しさを感じ、辞めたくなるケースも少なくありません。

思っていた仕事内容と違いすぎる

保育士を辞めたい理由の1つとして、思っていた仕事内容と違うことも挙げられます。

保育士の仕事はハードワークであり、そのハードさが思っていた以上の場合があるかもしれません。

子どもたちの世話や教育に加えて、安全管理や健康管理など多岐にわたる責任が求められます。

また、保育士の仕事量は多く、労働時間も長い傾向があります。

子どもたちのケアや教育プログラムの準備・実施、保護者とのコミュニケーション、事務作業など、さまざまな業務をこなさなければいけません。

子どもとの関わり方に違和感がある

子どもに対して誠心誠意関わっているにもかかわらず、なかなか泣き止んでくれなかったり、思うように行動してくれなかったりする場合、保育士は対処法が分からず悩むことがあるでしょう。

子どもたちの心理や行動パターンは多様であり、それぞれに合ったアプローチが求められます。

しかし、思っていたように子どもたちとのコミュニケーションや関わりがうまくいかないと、保育士は自信を失ったり悩んだりすることがあります。

また、子どもがけがをしてしまった場合なども、保育士は自分の関わり方に間違いがあったのではないかと思い詰めてしまうこともあるでしょう。

給与が安すぎる

他の仕事と比較して給与が安い面も、辞めたいと思う理由の1つとなるでしょう。

保育士の30代平均給与は378万円であり、これは保育士を含めた全ての職の平均給与437万円よりも50万円近く年収が低い結果となります。

保育士の仕事は、働いた内容が利益に結びつかない点と、子どもの世話をする立場上、低賃金での労働が通例となっていることが、給与が低い要因として挙げられます。

しかし、近年は保育士の労働環境の改善が進み年々待遇は良くなってきています。

ただし、保育士の仕事は子どもの世話以外にも保護者とのつきあいや定期的な行事の準備など、ハードワークを強いられるのが現実であり、給与が割に合わないと感じて辞めたいと考えてしまう保育士もいるでしょう。

出典：厚生労働省/賃金構造基本統計調査

仕事量が多い

前述の給与面に加え、賃金に対して仕事量が多い点も辞めたいと思う理由のひとつです。

保育士の仕事は単純に子どもたちを見るだけではありません。

例えば、季節ごとに部屋を飾り付けたり、お便りや連絡帳などの事務作業、行事や指導案も子ども達の制作活動の企画から準備まで任されます。

これらは子どもの保育時間外に行う必要があるため、時には自宅に持ち帰らないと間に合わないこともあるでしょう。

こうした日々の作業に追われ、プライベートの時間を削るあまり体調を崩したり、心に余裕が無くなってしまったりする人もいます。

また、持ち帰りの残業だけでなく、園の行事によっては土日に勤務しないといけないケースも出てしまいます。

あまりの仕事量の多さに疲れてしまい、結果として保育士を辞めたくなってしまうことも珍しくはありません。

【保育士やめたい】研修中にやめるメリット

研修に保育士を辞めることでメリットがあります。

次の3つが主なメリットです。

それぞれのメリットを解説します。

引き継ぎがない

研修中に辞めるメリットとして、まず1つ目に引き継ぎがないことが挙げられます。

研修終了後、保育士としてクラスの担任になる場合、辞める際にはさまざまな引き継ぎが必要です。

例えば、受け持つ子どもたちの特徴や傾向、保護者の特徴や傾向など、情報の共有が欠かせません。

また、行事やイベントを担当していた場合は、それらの内容や進捗状況の共有も必要となります。

さらに、クラス内で決められている独自のルールや習慣も引き継ぎが必要です。

しかし、研修中に辞める場合は、これらの引き継ぎ作業が不要となるでしょう。

そのため、研修期間中に辞めることで、担当クラスや関係者への責任を負う必要がなくなります。

職場のストレスから解放される

保育士を辞めることで、ストレスから解放されます。

保育士の仕事は人間関係の煩わしさや子どもの安全に対する責任感など、多くのことがストレスの要因です。

保育士を辞めることでこれらのストレスから解放されます。

人間関係の複雑さや対応しなければならない責任から解放されることで、心理的な負担が軽減されるでしょう。

また、保育士の仕事は心身ともに疲労が溜まりやすいです。

長時間の労働や体力的な要求、感情的なエネルギーの消耗などが重なり、疲労が蓄積されます。

しかし、保育士を辞めることで、心身の回復に時間を費やせるため、十分な休息やリフレッシュによって体力と精神力が回復し、より健康的な状態に戻ることが可能です。

時間を有効活用できる

保育士を研修中に辞めるメリットとして、時間を有効活用できることも挙げられるでしょう。

昭和の頃は1つの会社で長く働くことが当たり前でしたが、令和の現代では転職が一般的になっています。

自分に合わない職場環境や仕事に時間を浪費するよりも、早めに見切りをつけて新しいチャレンジをするための時間を作ることも有益です。

研修中に保育士の仕事が自分に合わないと感じた場合、つらい状況を続けるよりも早めに辞めることで、次に向けての時間を有効活用できます。

新しい職種や業界を探求したり、自己成長やスキルアップのための学習に取り組んだりすることで、将来のキャリアの可能性を広げられるでしょう。

【保育士やめたい】研修中にやめるデメリット

研修中に辞めることは、メリットだけではなくデメリットもあることを理解しておきましょう。

デメリットを理解した上で辞めることで、デメリットに対する対策が可能です。

研修中に辞めるデメリットを2つ紹介します。

経歴に影響がある

保育士を研修中に辞めるデメリットとして、経歴への影響が挙げられます。

研修中であっても退職した場合には、その経験は職歴に記載しなければなりません。

職務経歴書や履歴書で欠職期間が存在したことを書かないと、経歴詐称になる可能性もあります。

そのため、早期退職した場合でも正直に記載しなければなりません。

また、研修中に辞めることで、短期間の勤務歴や早期離職が経歴上に記録されることになります。

これは将来の転職や就職活動で、雇用主や採用担当者に対して疑問や不安を抱かせる可能性があります。

早期離職は安定性やコミットメントの評価を下されることがあり、競争の激しい労働市場で不利な要素となることも考えられます。

次の職場面接時にマイナスイメージを持たれることも

研修中に辞めた場合、面接時にイメージがあまり良くないことに注意しましょう。

面接官から退職理由を聞かれた場合、ネガティブな表現ではなく前向きな表現を用いて、新しい転職先での意欲を示す工夫が必要です。

自身の成長や学びの経験に焦点を当て、研修中の経験を積極的に評価されるように説明することが求められます。

研修中に辞めることで、職歴に早期退職の記録が残りますが、それを適切に説明することでマイナスイメージを軽減できます。

前向きな姿勢や成長への意欲を強調し、新しい職場での貢献やチャレンジを語ることが重要です。

【保育士辞めたい】辞める前に考えるべきこと

研修中に辞めることのメリットとデメリットを説明しました。

この項目では、辞めたいと思った時にまず考えるべきことを解説します。

辞めた後のことや、辞めても後悔しないかなど、「辞める」という行動を起こす前にもう一度深く考えてみてください。

振り返ってみて、それから判断するほうが後悔は少なくなるでしょう。

辞めたい理由を考える

まず考えるべきことは、辞めたい理由についてです。

自分が今なぜ辞めたいと思っているのか、何が嫌なのか、漠然と思っているだけで深く考えずに退職してしまうと、今後も似たような理由で退職を繰り返してしまう可能性があります。

反対に、辞めたい理由をハッキリとさせておくことで今後の転職活動、またはその他の動きが明確になってきます。

例えば、職場の人間関係や方針、仕事内容、その他環境など、まずはどこに理由があるのかを深堀りしてみましょう。

もし、上司等に相談することで解決する可能性のある原因であれば、話してみるのも良いかもしれません。

辞めたい理由を考えることで、転職すべきなのか続けるべきなのかが明確になります。

保育士を続けたいのかを考える

次に考えるのは、保育士という仕事を続けたいのかどうかです。

保育士の仕事は好きだけど今の職場が続けられないのか、そもそも保育士を辞めてしまって別業種に転職したいのかでは未来が大きく変わってきます。

今の職場が自分に合わなくても、保育士という仕事自体にはやりがいを感じているというケースも多いでしょう。

自分の辞めたいと思う原因が、別の保育所の環境次第では解決できるものか、それとも保育士の業務そのものが向いていなかったのか、いま一度考えてみてください。

どうしても保育士の仕事が向いていないと感じたのであれば、思い切って違う業界に進むことも手段の一つです。

今後の動きの照準を定めるためにも、この点は明確にしておきましょう。

研修期間中に辞めるデメリットを考える

最後に、研修中に辞めるデメリットについても考えておきましょう。

前項では保育士を続けるか、続けないかについてお話ししましたが、いずれにしても研修中に辞めることで次の就職先がすぐに見つからないリスクは発生します。

また、せっかく研修中に積み上げたキャリアは、保育士としての転職でもその他への転職でも一旦リセットされるかもしれません。

その点も懸念材料として頭の隅に置いておいてください。

更に、保育士を続ける場合は、「前職を辞める理由になった問題が転職先でも発生する」、「転職しても職場環境が変わらない、悪くなる」といった可能性も考えられ、デメリットは決して少なくありません。

以上をふまえて、少しでも辞めることにためらいが生じたのであれば、もう一度辞める以外の選択肢について考えてみても良いでしょう。

【保育士やめたい】研修中でも辞めたいと思ったら早めに決断をしよう

保育士を辞めたいと思った場合、早めに決断することが重要となります。

気が乗らない状態で長く続けても、周りの職員に迷惑がかかってしまうこともあるでしょう。

また、早めに報告を受けたほうが保育園側として引き継ぎなどの対処を早く行えるためメリットがあります。

研修中の場合と、研修終了して入社した後では、気を付けるポイントが異なります。

それぞれのパターンで注意点を解説しましょう。

研修期間中でも退職できるのか

そもそも、「研修期間中に退職できないのでは？」と不安に思っている人もいるかもしれません。

結論としては、これから説明するポイントに注意すれば研修期間中であっても問題なく退職可能です。

法律など、守るべきルールはもちろんあります。

また、できれば引き止めなどでこじれることなく円満に退職できたほうが今後の動きもスムーズです。

では具体的に、どのような点に注意すればよいのか、ポイントについて詳しく解説していきます。

入社前の研修期間中の場合

入社前の研修期間中に辞める場合は、次の内容に注意する必要があります。

• 退職規定をしっかり確認する
• 経験豊富な人に相談する
• 退職理由を考える
• 入社2週間前までに連絡を行う

それぞれのポイントを解説します。

退職規定をしっかり確認する

研修中に退職する場合の注意点として、退職規定を確認することが重要です。

まず、退職のルールは有期雇用か無期雇用かによって異なります。

雇用期間の定めのない無期雇用の場合は、いつでも退職を申し出ることが可能で、通常は2週間経過後に退職が可能です。

一方、パートやアルバイトなどの有期雇用の場合、契約終了日まで退職できない場合が原則となるため注意しましょう。

しかし、1年経過後はいつでも退職を申し出ることが可能な場合もあります。

また、退職規定によっては有期雇用でも即日退職が可能です。

したがって、研修中に退職を考える場合には、自身の雇用形態とその退職規定を確認することが重要です。

労働契約書や企業の就業規則などを参照し、退職に関するルールや期間の正確な情報を把握しましょう。

経験豊富な人に相談する

身近な経験豊富な人に相談することをおすすめします。

職場の人に相談すると、「辞めないでほしい」と引き止められて、判断が鈍ってしまう可能性があるでしょう。

そこで、保育士ではない社会人経験が豊富な人に相談してみるのも良いアイデアです。

例えば、身近な人の中には父親などが含まれるかもしれません。

身近な人は、保育士業界だけではないさまざまな人生経験をしているため、固定観念にとらわれずにより良いアドバイスをもらえる可能性があります。

経験豊富な人は、異なる視点や経験からあなたの悩みを考え、将来の進路に親身になって相談に乗ってくれるでしょう。

身近な人に相談することで、保育士業界以外の視野を広げ、新たな選択肢や可能性に気付けます。

特に父親などは、あなたの個性や能力を理解しており、客観的なアドバイスやサポートを提供してくれることでしょう。

退職理由を考える

退職理由は、自身の中で正当化できる引き止めにくい理由を考えておくとよいです。

嘘は避けるべきですが、次の転職先が決まっている、キャリアアップのためなどの退職理由は使いやすいです。

これらの理由は、自分の将来の目標や成長に基づいているため、周囲にも納得されやすいかもしれません。

ただし、次の転職先が決まっている状態で辞める場合には、働きながらの転職活動が必要となるため、注意が必要です。

計画的に転職活動を進める必要があります。

また、キャリアアップのためを理由にする場合は、自分の中で明確なキャリアプランを定めておく必要があるでしょう。

具体的な目標やスキルの獲得、成長のための取り組みなどを考え、それを退職理由として説明できると効果的です。

入社2週間前までに連絡を行う

保育士を辞めたいと思った場合には、遅くても2週間前までには連絡をしましょう。

法的に定められている期間が2週間前とされています。

したがって、辞めたいと思ったのであれば、最低でも2週間前までに電話やメールで上司や人事担当者に退職の意思を伝えるべきです。

どうしても都合が合わない場合はメールで連絡することは許容されますが、できる限り対面や電話で直接伝える方が相手に対する配慮があります。

法的な規定が2週間とされていますが、実際には2週間前に退職を申し込むと、職場に迷惑が掛かることがほとんどです。

そのため、辞める決断をしたのであれば、可能な限り早めに退職の意思を伝えることが重要です。

これにより、職場が適切な対処を取る時間を与えられます。

入社後の場合

研修期間が終了し、入社した後に辞める場合は研修中よりも影響が大きくなっていることに気を付けなければいけません。

具体的には、後任保育士への引き継ぎが必要であったり、園へ返却しなければいけない備品などがあったりします。

入社後に気を付けるべき点は次の内容になります。

それぞれのポイントを解説します。

主任やリーダーなどの直属上司に相談

退職の意向を伝えるのは、まず直属の上司になります。

直属の上司はあなたの日常業務を管理し、職場での指導やサポートを行っている存在です。

そのため、退職に関する意思を最初に伝えるべき相手となります。

退職届を出す前に、先に園長先生に退職の意向を伝えることは避けましょう。

直属の上司との関係性をこじらせずに円満な退職を目指すためには、退職手続きを順序立てて進めることが重要です。

直属の上司にまず相談して退職の意向を伝え、その後に退職理由を説明し説得することを心がけましょう。

退職理由を説明する際には、自身の意思や希望、成長のための新たなチャレンジなどを明確に伝えるようにします。

園長に退職届を提出

退職届を園長に提出する場合の手続きを説明します。

退職届に使用する用紙は、園から指定がない場合は白色無地の縦書き便せんを使用しましょう。

また、ボールペンや万年筆など、消しゴムで消えないインクの使用が望ましいです。

退職届に記載する理由は、「一身上の都合により」とするのが一般的なマナーです。

具体的な理由を書く必要はありません。

ただし、職場のルールや園の指示に従って、特定の情報を記入する場合もあるため、事前に確認しておくことが重要です。

退職届は手書きでもパソコンで作成しても問題ありません。

自分が分かりやすく、正確に記入できる方法を選択しましょう。

手書きの場合は、字が読みやすく、丁寧に書くことを心掛けます。

他の職員に報告

関係が近い職員へは直接報告をしておくことが重要です。

これにより、円滑なコミュニケーションが図られ、情報の共有や引き継ぎがスムーズに行われます。

また、後任の保育士には、早めに報告をし、丁寧な引き継ぎを行うことが大切です。

子どもたちの名前やアレルギー、性格、心身の発達具合など、できるだけ細かく説明し、子どもたちの適切なケアや安全な環境づくりに役立ててもらえるようにしましょう。

ただし、保護者や子どもへの退職報告は、園の方針に従う必要があります。

一部の園では、退職する保育士自身が直接報告することを求められる場合もあるでしょう。

ただし、園の方針によって異なるため、事前に確認しておくことが重要です。

支給されているものを返却

保育園を退職する際には、備品の返却が必要です。

保育園から借りている物は、全て返却しなければいけません。

これには、健康保険証や業務に使用する資料、社員証、制服などが含まれます。

退職前に自主的に一覧を作成しておくと、返却漏れを防ぐために役立ちます。

また、保育園内の社内規定に備品の一覧が記載されている場合もあるため、それに従って返却を行うことも可能です。

返却時には、備品の状態を確認し、丁寧に整理しての返却が望ましいです。

必要な備品を返却することによって、円満な退職手続きが行われ、保育園との関係を良好なまま終えられるでしょう。

受取書類などを確認

辞める場合には、各種書類の受け取りを忘れてはいけません。

まず、失業手当の受け取りなどの手続きには、「雇用保険被保険者証」が必要となります。

この証は、雇用保険の被保険者としての身分証明書です。

失業手当を受けるためには、この被保険者証を提出する必要があります。

さらに、失業手当の受け取り手続きのためには、「離職票」も必要です。

離職票は、前職の雇用形態や退職理由、労働条件などが記載された書類であり、失業手当の審査に必要となります。

また、年金手帳の受け取りも忘れずに行いましょう。

退職後に年金手帳を受け取ることで、将来の年金受給に備えられます。

また、次の就職先が決まっていない場合は、国民年金へ切り替わることも理解しておくことが重要です。

最後に、源泉徴収票も忘れずに受け取るようにしましょう。

この書類は、給与や所得に対する税金の源泉徴収情報が記載されており、確定申告などで必要となります。

退職のあいさつ

職場内でお世話になった方々には、直接あいさつに伺うことが望ましいです。

園長や主任、上司、同僚などには、退職する旨の報告をする必要があります。

職場内の関係者が退職することを把握し、円滑な引き継ぎや手続きが行われることが期待できるでしょう。

あいさつの際には、お詫びや感謝の気持ちを伝えることも大切です。

菓子折りなどを持参しても良いでしょう。

菓子折りは感謝の意を示すための一つの方法ですが、必ずする必要はありません。

職場内の風土によっても異なるので周りの方に相談してみましょう。

あいさつの際には、否定的な内容や不満を伝えることは避けるべきです。

代わりに、これまでのお礼や協力に対する感謝の言葉を盛り込んで述べます。

円満な退職を目指し、良好な印象を残すように心がけましょう。

【保育士辞めたい】円満退職に必要なこと

この項目では、円満退職の為に必要なことについてご紹介します。

そもそもなぜ、円満退職した方が良いのでしょうか。

答えはいくつかありますが、まずはなんといっても退職後のトラブル防止になる点が挙げられます。

特に、同業界で仕事を続けたいと思っている場合、円満に退職するに越したことはなく、別業界に進むとしても今後の転職活動や転職後のことを考えるとデメリットは無いと言えます。

では、その円満退職の為には何が必要なのか、ひとつずつ解説していきます。

明確な退職理由を考えておく

円満に退職するためにも、退職理由はできるだけ明確に考えておきましょう。

「ここで働くのが嫌だから」、「ここが合わないから」などといった曖昧な理由では、園側は改善の提案をしてくるなど引き止めてくるかもしれません。

もし、健康上の理由で仕事の継続が困難な場合は率直に申し伝えて問題ありませんが、そうでない場合、退職理由は明確かつ引き止めづらい前向きな理由にすべきです。

などのポジティブな理由は、園側に悪印象を与えにくく引き止めづらいです。

現状の不満をそのまま退職理由にするのではなく、前向きな理由に変換できるかを考えてみましょう。

無断欠勤をしない

辞めたいと思っている以上、職場に行きたくないという気持ちは強いでしょう。

ですが、それでも無断欠勤はしないように注意してください。

無断欠勤すれば自動的に辞められるとは限りません。

無断欠勤が続けばもちろん解雇になる可能性もありますが、そのまま籍が残ってしまう可能性もあります。

万が一籍が残っていた場合、転職先に知られてしまい印象を悪くしてしまいます。

しこりを残さず円満に退職したいのであれば、辞めることが決まっていても辞めたいと考えていても無断欠勤はしないように気を付けましょう。

誤解のないよう説明しますが、あくまで避けたいのは「無断欠勤」です。

しっかりと理由を園側に伝えた上で休むこととは意味が異なります。

「体調が優れないのに無理して出勤しないといけない」、という意味ではありませんので注意してください。

口頭で伝える

退職の申し出はメールやLINE、チャットツールではなく直接口頭で伝えるようにしましょう。

上司との人間関係が原因で退職する場合、なかなか面と向かって言いづらいことかもしれません。

しかし、メールなどの文章だけで自分の真意を伝えることは難しく、誠意が見られないと悪印象を与えてしまう可能性があります。

また、上司が多忙であればそのメール自体見落としてしまう可能性もあり、そうなれば退職の話そのものが認識されず、前項で説明したような無断欠勤の扱いになるリスクすらあります。

いずれにしても、退職の意向は口頭で伝えるのが一番誠意の伝わる方法だと言えます。

上手く話せるか不安な場合は、上記でご紹介した明確かつ前向きな退職理由をメモに書いておくなどし、準備しておきましょう。

【保育士やめたい】保育士を辞めたあとの転職活動

保育士を辞めたあとには転職活動をしなければいけません。

自分で転職先を見つける方法と、転職エージェントを活用する方法の2パターンがあります。

それぞれの方法を解説していきましょう。

自分自身で転職先を見つける

自分自身で転職先を見つける方法は、まず、ハローワークに通い転職先を見つけることが一つの方法です。

ハローワークでは、求人情報や職業相談を受けられます。

職業紹介や求人案内を通じて、保育士だけではなくさまざまな職種の求人情報を得られるでしょう。

また、インターネット上の求人情報を活用する方法もあります。

有名な求人サイトに登録し、自分に合った求人情報を探しましょう。

興味を持った求人に対しては、アポイントを取り面接に臨む手続きが必要です。

しかし、ハローワークには掲載されていない求人もあるため、他の手段も活用することが重要です。

知人や友人の紹介、保育園や幼稚園の直接応募、または求人情報を掲示している地域の施設などを探してアプローチする方法も考慮しましょう。

自分で転職先を見つける際には、転職先の雰囲気や詳細な情報を把握することが難しい場合もあります。

応募先のウェブサイトやSNS、口コミサイトなどで情報を収集し、面接時に質問するなどして可能な限り情報を得るようにしましょう。

転職エージェントを活用する

転職エージェントは、求人情報の提供や転職支援を専門とするサービスです。

転職サイトとの違いは、求人に対して自ら申し込むのではなく、転職エージェントを介して申し込む点が異なります。

まず、転職エージェントは常に仲介に入ってくれるため、手厚いサポートを受けることが可能です。

エージェントは求人企業との連絡や調整を行い、面接日程の調整や給与交渉などを代行してくれることもあります。

また、自己PRや履歴書の添削、面接対策などのキャリアコンサルティングも受けられるでしょう。

さらに、転職エージェントは市場に出ていない非公開求人を持っていることが強みです。

これは、エージェントが独自に求人を収集し、個別の要件に合った求人を提案できることを意味しています。

非公開求人は競争率が低く、自身が応募する他の候補者が少ないため、転職活動の選択肢を広げられるでしょう。

転職サポートのスピード日本No.1のアゲルキャリア

転職エージェントを活用するなら、サポートのスピード日本No.1のアゲルキャリアがおすすめです。

アゲルキャリアは、面談を通してこれまでの職歴による知識や技術のレベル、これからのキャリアプランをエージェント側で細かく分析し、最短1週間で次の仕事を見つけるサポートを行っています。

面談は24時間受け付けているため、働きながら転職活動をする場合でも自分の時間に合わせたサポートが受けられるでしょう。

また、面接やエントリーシート対策も行ってくれるため、転職活動の心強い味方となってくれます。

次の仕事が決まるまでは職がない状態となっています。

早めに次の仕事を見つけられるアゲルキャリアを活用して、現在の環境を変えていきましょう。

【保育士やめたい】まとめ

今回の記事では、研修中に保育士を辞めたいと思った場合の、退職方法と転職する流れを解説しました。

研修中は、先輩との人間関係で悩むことや、きつく叱られる経験などがあり、保育士を辞めたいと思う方も少なからずいます。

研修中に辞めることで、引き継ぎがなく辞められるメリットはありますが、早期離職が職歴に残ることで、次の転職活動に影響があるデメリットがあることを理解しなければいけません。

研修中に辞めたいと思った場合は、気が乗らない状態でそのまま続けるよりは、早めに決断することもよいでしょう。

今回の記事では、研修中に辞めた場合と研修終了後の入社時に辞めた場合それぞれの注意点を紹介しているため、参考にしてみてください。

辞めた後の転職活動には、転職エージェントがおすすめです。

特に、最短1週間で次の職を決められるアゲルキャリアを活用することで、ストレスなく転職活動が行えるでしょう。