新規営業のコツはこれだけ覚えて!テレアポ・訪問で受注率を上げたい人向けのバイブル
営業としてお仕事をスタートさせたばかりの皆さんは、テレアポや飛び込み訪問などで毎日たくさんの顧客に接触していることでしょう。
新人営業の登竜門ともいえる新規顧客開拓は、大量に行動数を稼いでもなかなか成果につながらないため、悩んだり落ち込んだりしている人も少なくありません。
そこで今回は、新規営業でアポ率・受注率を上げるために覚えておきたいコツをゼロベースで解説していきます。
テレアポ、訪問のコツから近年新しい新規営業方法として着目されているWebマーケティングについてご紹介するので、ぜひ自分なりに合ったスタイルを見つけて実践してみてください。
新規営業の主な方法は3つ
新規営業の主な手法は、どの業界でもテレアポ・飛び込み訪問・マーケティングの3つを取り入れています。
まずは3つの営業手法がどのような流れで行われるのかを説明します。
テレアポ
テレアポは顧客リストをもとに電話をかけて自社の商品やサービスを売り込むスタイルの営業方法です。
新規営業においては、自分の担当するエリアやサービスの対象となる顧客層をリスト化して架電していきます。
例えば法人営業の場合、対象となるエリアの法人リストを数百件単位で抽出します。
抽出したデータに記載されている電話番号にかたっぱしから架電していき、営業をかけていく、いわゆる「数打てば当たる」といったイメージの営業スタイルです。
なお、テレアポからのアポ率・受注率は1〜2%と言われており、話を聞いてくれる顧客はほとんどいません。
とくに個人営業の場合は相手が営業だと分かった瞬間に一方的に切られてしまうことも多いので、何件も断られてしまうことで心が折れてしまう人もいます。
しかし、テレアポは断られることが当たり前の世界。
どれだけ営業トークが上手なトップ営業でも断られる件数の方が多いので、めげずにとにかく数をこなすことに着目して進めることが重要です。
飛び込み訪問
飛び込み訪問は、担当するエリアの顧客に一件一件アポなしで訪問して営業をかけるスタイルです。
対面での営業であるため、初見でむげにされて断られる確率はテレアポよりも低いです。
また、移動方法は様々です。
公共交通機関の多い都市部や市街地では歩いて飛び込み訪問をしていきますが、郊外や地方では自動車を使って飛び込み訪問をすることが多いです。
夏の暑い日や冬の寒い日に1日中外に出っぱなしなこともあるので、肉体的な疲労を感じやすく、終わる頃にはヘトヘトになって帰ってくるという人もいます。
飛び込み訪問では自身の体調にも気をつけながら行いたいので、適度に休憩を挟みながら行うと良いでしょう。
マーケティング
最近多くの会社が取り入れている新規営業スタイルとして、WebやSNSを使ったマーケティングが着目されています。
とくに個人営業においては、ジオターゲティング広告などを活用して、ターゲットとしたいユーザーにピンポイントにWeb広告が打てるように工夫されています。
また、InstagramなどのSNSも多くの会社が利用しています。
取り扱っている商材を宣伝するだけでなく、ターゲットとしたい顧客層が興味を引くような豆知識系のコラム記事などはフォロワーが増えやすく、更新し続けることで知名度も徐々に上がっていきます。
このように、Web広告やSNSを使って認知度を高めることでターゲットに訴求することがマーケティングの成果です。
顧客の「欲しい」に訴求することで、営業をかけずとも自然に顧客が増えていくため、とても効率よく新規顧客開拓ができます。
なお、新人営業はあまり携わらない分野ですが、マーケティングの手法は学んでおいて損はありません。
興味・関心から購入に至るまでの顧客心理を知ることができるので、商談の時にも役に立つはずです。
このコラムの終盤でマーケティングのコツを解説しているので、ぜひ最後までお読み下さい。
新規営業で覚えるべきコツはたったの6つ!
新規営業にはテレアポや訪問など様々なスタイルがありますが、どの営業スタイルでも共通して覚えておきたいコツが6つあります。
ここからは、新規営業を始めてから受注に至るまでのプロセスに沿って、フェーズごとにやっておきたいポイントをご紹介します。
1|既存顧客から受注傾向を分析
効率よく受注率を上げるには、まずはロールモデルを探すことをおすすめします。
新規顧客リストを闇雲にあたっていく営業スタイルは、新人営業のメンタル面を鍛える意味で効果的なものですが、受注率を上げるためには成功パターンを知っておくことが重要です。
その成功パターンは、同じ部署の先輩たちが持っているはず。
既存の顧客を担当している先輩にぜひ次のような質問をしてみて下さい。
- どういうタイプの顧客層の受注率が高いか
- 売り上げ単価がトップはどういう顧客か
- 最も多いニーズや課題は何か
受注率が高い顧客層が知れれば、テレアポの新規顧客リストの作成がより精度高く仕上げられて、共通するニーズが知れれば電話で話す内容の具体性も変わってきます。
2|営業リストの作成
既存顧客の受注傾向を知ったら、受注しやすい顧客層から優先順位をつけて営業リストを作成していきましょう。
なお、このリストは管理しやすいようにスプレッドシートやExcelオンラインなどのWeb上で閲覧可能なツールを利用することをおすすめします。
オンライン上なら外出先でもいつでも更新ができますし、あとで先輩に見てもらう時に共有しやすいためです(ただし、外部に漏れないように閲覧権限は必ずつけましょう)。
リストを作ったらあとは今までと同様にテレアポや飛び込み訪問をおこなっていき、次のようにマーキングしていきます。
- 有効接触できた顧客・非有効接触だった顧客の整理(有効接触顧客には◯印をつけるなど)
- 有効接触できた顧客のうち会話ができた顧客の整理(切られずに会話ができた顧客にはイエローでマーキングするなど)
- アポイントが取得できた顧客の整理(アポ取得済の顧客はオレンジでマーキングするなど)
※有効接触…決裁者に接触できたこと
このように整理していくことで、次の営業活動の際にどこを優先的にアタックすれば良いかがわかるため、効率よく新規営業をすることができます。
3|ニーズの事前ヒアリング
アポイントが取れた顧客や、アポイントが取れなくても次に繋がりそうな顧客に対しては、出来る限りヒアリングしておきましょう。
次に会う(または電話する)時までに、顧客が持つ課題をクリアする解決策を事前準備しておくことができるからです。
とくにアポイントが決定している顧客に対しては、商談の場をよりスムーズに進めるためにニーズと課題のヒアリングをしておくべきです。
ヒアリング内容は扱っている商材によりますが、どの業界の営業でもわかる範囲で次のようなことは事前ヒアリングしておきましょう。
- 決裁者・購入決定者は誰か
- 予算はどのくらいか
- どのような課題やニーズがあるか
- 導入時期はいつ頃か
なお、上記4つのヒアリング内容は「BANT」と呼ばれる営業質問の基本です。
これは受注スピードを上げるために実際の商談の場でも使われる質問手法なので、今回初めて知った人はこれを機に覚えておくことをおすすめします。
【補足】BANTとは
「Budget」「Authority」「Needs」「Timeframe」の頭文字をとったビジネス用語で、商談の場においては相手方に必ず聞いておきたい要項です。
- Budget…予算
- Authority…決裁者
- Needs…ニーズ
- Timeframe…時期
4|アポが取れた顧客に対する分析
商談前の事前準備として欠かせないことが顧客に関する分析です。
とくに法人営業の場合は、先方の経営理念や従業員数、拠点数、IR情報などを徹底的に調べておきましょう。
これを調べることによって、会社の既存顧客で近しい規模や同業種の顧客の事例を調べることができるからです。
また、先方のホームページの最新情報を見ればこれからの展望がわかるため、どのフェーズで自社の商品をアプローチできるかなどが把握しやすくなります。
顧客の情報は知れば知るほど提案の質が良くなるので、コーポレートサイトからSNSまで調べられるところは徹底的に調べましょう。
なお、個人営業においては調べる術があまりないので、家族構成や初回接触時に感じた印象をまとめておき、どういうタイプの人か?どういうニーズがありそうか?を仮説だてして、提案できる引き出しを多く持っておくと良いでしょう。
5|社内で同様の事例がないかを探す
顧客から事前にヒアリングしたニーズをもとに、同様の事例がないかを社内の先輩に聞いてみましょう。
顧客によってニーズや課題は様々ですが、同じようなニーズを持っていれば受注までの成功パターンが似ているため、商談の必勝法が見出しやすくなります。
また、成功事例を持っておけば、商談時に「お客様と同様のお悩みの方が、Aのプランで解決できた」と具体的なストーリーをもとに話を進めることができます。
同じ悩みを抱えた人がいたことに共感することで興味をひき、悩みを解決した方法をやってみたいと思うのが人間心理です。
成功事例を持っていけばその心理をうまく掻き立てることができるので、事例はあればあるだけ得するといえます。
6|商談では流れを大事にする
商談はその場の空気と流れを大事にしながら進めることで、緊張が解けて売り込み感を感じさせないように進めることができます。
まずはアイスブレイクから始まり、場が和んだところで本題に入り、ニーズのヒアリング、クロージングを行います。
この時に注意したいのが、喋りすぎないということです。
営業が話してばかりだと先方が飽きてしまい、逆に興味がなくなってしまいます。
スタンスとしては「話す2:聞く8」くらいのイメージで、聞く回数を多くするように進めると良いでしょう。
なお、商談の全体的な流れは次のように進めていくとスムーズです。
この一貫したプロセスの中でなるべくたくさんヒアリングできるようにしましょう。
- アイスブレイクで場を和ませる
- 商品・サービスと自社の会社概要の紹介
- 事前に聞き出したニーズに対するすり合わせ
- ニーズに対して自社のサービスで何ができそうかを提案
- 提案に対する感想を伺う
- ズレがあった場合は別パターンの提案
- クロージング
【補足】AIDMAに訴求した商談をしよう
商談の流れをスムーズにするには、購入者の購入決定までの心理パターン「AIDMA」を訴求する内容で進めることがコツです。
AIDMAとはAttention(注意)→ Interest(関心)→Desire(欲求)→ Memory(記憶)→Action(行動)という購買行動の心理の流れです。
とくに個人営業は覚えておくと役に立ちます。
新規営業(テレアポ)のコツ
ここからは、テレアポのコツをご紹介します。
1日に数百件ものかけ先に架電をしている人は、断られる確率が高く心が折れそうになっていることでしょう。
テレアポをスムーズに進めるコツは、テレアポに対する考え方を変えることと話し方を工夫することです。
この項では、具体的なコツを5つご紹介するので、次にテレアポ営業をするときの参考にしてみてください。
1|断られる方が多いと割り切る
冒頭でもお伝えしたように、テレアポで受注できる確率は1〜2%程度です。
100件架電しても1件しか獲得できないという狭き門の世界です。
1件ずつ断られるたびに心が折れていてはいつまで経っても仕事を楽しむことができません。
落ち込んだ状態でテレアポをしても口調まで暗くなってしまい、受注率がさらに下がってしまうので、「テレアポは断られることが前提」ということを念頭に進めましょう。
テレアポは最初の10秒程度しか話すチャンスがないので、どれだけトークが上手なトップ営業でさえ断られることが当たり前なのです。
2|ゆっくり話す
人間誰しも、早口の人には良い印象を抱きませんし、何を伝えたいのかが分からないとすぐ切りたくなるものです。
声のみで好印象を与えられるように、抑揚をつけてゆっくりと聞こえやすいように話しましょう。
落ち着いて話せる人は最初の3秒で受け入れてもらいやすいので、いわゆるガチャ切りされることは少なくなるはずです。
3|初手の説明は短く&シンプルに
テレアポはいきなり電話する行為なので、説明が長すぎたり回りくどいと相手をイライラさせてしまいます。
伝えたい用件をシンプルに話せるとスマートさが出て好印象を与えることができます。
伝えるべき内容は次の4つに絞り、極力シンプルにわかりやすく説明できるように工夫しましょう。
- 社名と名前
- 何を扱っている会社か
- なぜ相手先に電話をしたのか
例:弊社のサービスによって貴社の業界が持つ◯◯の課題をクリアできたため、同様の課題があればぜひお力になりたい
- だからぜひ担当の方と話したい
なお、個人営業は社名を名乗った瞬間に切られてしまうことも多いので、上記4つに沿って成功率を高められるのは法人営業が中心です。
また、トークスクリプトを用意しておくとスムーズに話ができるので、先輩に添削してもらいながら作成すると良いでしょう。
4|セールス感を出さない
丁寧でわかりやすいトークで営業電話をしても、セールス感が出過ぎてしまうと断られてしまうことが多くなります。
とくに気をつけたい言葉が、「ご案内」や「販売」といったセールスワードです。
厳密にはサービスを販売することが目的ですが、最初からセールスワードを出しすぎてしまうと「また営業電話か」と警戒されて切られてしまうこともあります。
顧客のほとんどは様々な営業電話にうんざりしている経験があるので、営業電話だとわかると切りたくなってしまうのです。
セールス感を出さないためには、次のような話し方がおすすめです。
- 御社の事業において弊社の◯◯のサービスがマッチしていると感じたのでお電話いたしました(共感を訴求する話し方)
- ◯◯で御社のことを知り、ぜひ弊社のサービスを使っていただくにふさわしいと感じたのでお電話いたしました(相手に特別感を出す話し方)
5|テレアポの時間を工夫する
いくらテレアポをしてもなかなか受注率が上がらないという人は、架電するタイミングが悪いのかもしれません。
グッドタイミングは相手先の業種などによるので、次を参考に架電時間を工夫してみると良いでしょう。
- 相手先が飲食業の場合…ランチ営業をしているお店は午前中に仕込みがあるため、午前中〜14時ごろにかけて決裁者が忙しい傾向にあります。
そして夕方はディナーの時間があるため、電話に出やすい時間帯は14〜16時の間となります。
- 相手先が経理関係者の場合…基本的にどの時間帯にかけても問題ない相手先ですが、決算月前後の3〜4月はどの時間帯も忙しい傾向にあります。
この時期は1日の業務が始まるタイミングか終わるタイミングいずれかだと比較的余裕がある傾向にあるので、朝9時前後もしくは17〜18時の間が良いでしょう。
- 相手先が不動産業の場合…日中は訪問や来客対応で忙しい傾向にあるので、午前中の9〜10時がおすすめです。
- 相手先が医療機関の場合…日中は診療で混雑するため、朝早い8時ごろかお昼12時前くらいの患者数の少ないタイミングがおすすめです。
新規営業(飛び込み営業)のコツ
次に、飛び込み訪問で新規営業をするときのコツについてご紹介します。
飛び込み訪問はテレアポと違って対面での営業スタイルであるため、よほどのことがない限り最初から断られることは少ないです。
しかし受注確率が高いかどうかは別の話。
飛び込み訪問での営業も、姿勢や進め方を工夫することで受注率を左右させます。
具体的なコツは次の5つの流れに沿った進め方をすることです。
1|第一印象が大事
人は会って3秒で印象が決まると言われています。
第一印象で良い印象を与えることができないと、断りたいという気持ちが強くなってしまうので、まずは身だしなみを整えることから始めましょう。
まず見ておきたいところがスーツや靴などのファッション。
ダボっとしていたりぴったりしすぎているとだらしない印象をもたれてしまいますし、汚れ・シワがあると不潔な印象を与えてしまいます。
女性の場合は肌の露出が多すぎると品がない印象を与えてしまいますし、メイクが濃すぎると知的とは真逆の印象になります。
なお、女性は夏のクールビズ期間の服装に悩むことが多いので、露出が少なめでも爽やかな印象を与えられるように「【2023夏】営業女性の夏の服装のポイントとは?夏でも快適に営業を行う工夫を解説!」のコラムを参考にオフィスコーディネートをすることをおすすめします。
2|最初から売り込みをしない
相手の温度感が分からない状態でガツガツと売り込んでしまうと警戒されてしまい、断りたい気持ちがどんどん強まってしまいます。
信頼関係が構築できていない状態でいきなり売り込んでも警戒心は解けません。
まずはアイスブレイクから始まり、ある程度緊張感が解けてきたところで商品の説明をシンプルに小出しにして話しながら相手の温度感を図りましょう。
3|用件はシンプルに話す
何の件で訪問したのかを回りくどく長々と話すと、相手先は「対応するのが面倒くさいな」と感じて断りたくなってしまいます。
訪問時の挨拶と用件はテレアポの時と同様にシンプルに話しましょう。
- 社名と名前
- 何を扱っている会社か
- なぜ相手先に電話をしたのか
- 例:弊社のサービスによって貴社の業界が持つ◯◯の課題をクリアできたため、同様の課題があればぜひお力になりたい
- だからぜひ担当の方と話したい
この5つに絞ってスマートに用件を話せば相手の時間を取らせることが少なく済むため、面倒くささが軽減されて決裁者と会いやすくなります。
4|キーマンを探す
キーマンとは、その商品・サービスの購入決定権を持っている決裁者を指します。
キーマンが分からないと、次にアプローチする機会ができた時に誰宛に伺えば良いかが分からないからです。
キーマンを探すには、用件を話している時に興味がひけたと感じた段階で聞いてみると自然です。
いきなり「決裁者はどなたですか?」と話してしまうと警戒されてしまうので、次のように違和感のない聞き方で探しましょう。
- こういうサービスを検討されるのはいつもどなたなんですか?
- 以前同様のサービスの話を聞いたことはありますか?
- ご担当者の方と直接お話しができれば嬉しいのですが本日はいらっしゃってますか?
また、顧客によっては担当者と決裁者が別にいることが多く見られます。
例えば法人営業が会社相手に営業する場合、「担当窓口は経理、決裁者は社長」といったケースも少なくありません。
相手が担当者と言って対応してくれても、最終商談の時点で決裁権がなく決められないということを避けるためにも、最初から決裁者を把握しておく必要があります。
5|相手の興味を引き出す
限られた時間でアプローチするには最初からガツガツと売り込みをせず、少し遠回りして興味を徐々に引き出すところから始めると良いです。
用件はシンプルかつ丁寧に伝えることを前提として、話している最中に相手にも話を振りながら顔色を窺いましょう。
「少し興味が出てきたかな」というところでアプローチをかける方が自然ですし、。
AIDMAの法則を使ってうまく興味関心の度合いを高めることができます
注意点|必要か必要でないかの選択肢は相手に与えないこと
早い段階で「こういうサービスなんですがどうでしょうか?」という聞き方だと断る理由がたくさん出てきてしまいます。
訪問での受注率が高い営業は、「こういうサービスだから御社にマッチしていると思うんです。
損するサービスではないのでぜひ5分だけお時間ください!」などと、グリップ力を強めてアプローチしています。
5|次回のアポを取る
訪問で決裁者と会話ができたら、「改めてゆっくりお話しさせて欲しい」と、次回のアポを取りましょう。
また、アポが取れなくても「定期的に情報をお届けしたいのですが、いつも何時ごろいらっしゃいますか?」とお伺いを立てた上で「では来月の◯日くらいのこの時間に伺っても良いですか?」と、また伺う旨を伝えておくと良いです。
次回お会いする時までに準備しておくこととしては、今日伺った相手先のニーズに対する解決策を持っていくことです。
事前にヒアリングした情報をもとに、相手の課題の解となるものを持っていけば訪問するたびに相手の興味を引くことができます。
新規営業の成功率を高めるにはマーケティング知識も知っておくと有利
新人営業のほとんどはテレアポや訪問で営業の姿勢を学びますが、会社によってはマーケティング戦略をもって新規営業をするところもあります。
マーケティングでの新規営業はインバウンド型営業になるため、ニーズのある顧客から問い合わせがきた時にアプローチができます。
そのため、ニーズがあるか分からない顧客群に対してテレアポや訪問で時間を割くよりも効率的に動けるのです。
今回ご紹介するマーケティング手法は、SNS戦略・Web戦略・広告運用・イベントでの集客の4つです。
テレアポや訪問が課せられている新人営業は今すぐ必要な営業方法ではありませんが、知識としてもっておけばアプローチから集客できるまでのプロセスを知ることができるので、ぜひ頭の隅に置いておきましょう。
SNS戦略
SNSを使ったマーケティングは、主に個人を対象としたBtoCの事業でよく使われている手法です。
例えば、Instagramなどを使ったマーケティングであれば、扱っている商品に関する豆知識などをコラム的に配信する方法があります。
具体例として、次のようなSNSマーケティングがあります。
- 業種:住宅の床材や壁材などを扱う資材メーカー
- SNS配信内容:これから住宅を建てる予定のターゲット顧客に対し、設計時に役立つ資材選びの方法やインテリアのコンセプト例などをコラム的に配信
ターゲットが欲しい情報を配信し続けることで認知度を上げて「この床材おしゃれだな」という購買意欲に訴求することが目的です。
Web戦略
Webサイト運用は、主にオウンドメディアなどのテキストコンテンツにより検索サイトでヒットしやすくして認知度を上げることが目的です。
SNSの戦略と同様で、顧客のニーズに合うコンテンツを発信することでWebの閲覧数を上げて、最終的にはWebからの問い合わせを増やすという流れを作ります。
広告運用
広告運用は、大手企業であればテレビCMに出稿することが有名ですが、最近ではWeb広告が着目されています。
Web広告で最もと言って良いほど効果的なものが「ジオターゲティング広告」という広告で、ターゲットの住んでいるエリア・年齢層・性別・属性などに合わせてピンポイントに広告を打てる手法です。
ターゲットを設定したら、あとはGoogleが自動的にターゲットに合わせてWeb上で広告を出してくれます。
逆を言えば、ターゲットとしたくない層には広告が出ません。
無駄なコストをかけずに効率的に行えることがメリットです。
イベントの開催
セミナーなどのイベントを開催することで集客する手法もあります。
イベントに来場する顧客は、対象とする商品・サービスに関心を持っている顧客なので、イベント終了後に受注できる可能性も秘めています。
また、その場で受注できなくても来場者全てが顧客予備軍なので、イベント後にテレアポなどでアプローチする際に有効的です。
新規営業で失敗しやすい人の特徴
新規営業はプロセスさえ分かればスムーズに商談成立まで持っていくことができますが、人間ですから向き・不向きはもちろんあります。
ここからご紹介するのは、新規営業で失敗しやすい人の特徴です。
もし自分が該当しそうであれば、考え方や姿勢を変えるための反面教師として参考にしてみてください。
断られることに傷つきやすい人
断られるたびに落ち込んでしまう人は、完璧主義な傾向にあります。
完璧を求めるからこそ、断られるたびに「なんで断られたんだろう」と気にしてしまい、いつの間にか深く悩んでしまうのです。
このコラムで何度もお伝えしていますが、新規営業は断られることが当たり前の世界です。
仕事に完璧主義になることは良いことですが、新規営業をする時は「断られても仕方ないか」と楽観的に考えないとメンタルがやられてしまいます。
初対面で緊張してしまう人
新規営業は常に初めての顧客と接触しますから、初対面で緊張してしまう人にとっては負担に感じることでしょう。
性格的な問題ですから、これはなかなか改善することができません。
しかし、緊張は心身のケアをすることで緩和することができます。
緊張は脳が「ストレス」ととらえている状態なので、ストレスを溜めないような生活スタイルを心がけると良いです。
適度な運動をすれば脳がリフレッシュされますし、早寝早起きを心がければ体が休息されてストレスが軽減されます。
話の起承転結がバラバラな人
営業は必ずしも会話上手でないとなれないわけではありません。
しかし、起承転結がバラバラで何を伝えたいかが分からないと上手なアプローチができません。
話の流れをスムーズにするためには、PREP法を意識してみてください。
PREP法は要点→理由→具体例&→要点の順に伝える話法のことで、これを意識して話すと相手の理解度が高まります。
なお、新規営業ではテレアポや訪問アプローチで商談の場を獲得できたとしても、商談が不成立になってしまっては意味がありません。
失注率が高い人は商談の質に問題がある傾向にあるので、PREP法を意識した話し方になっているか再確認することから始めた方が良いでしょう。
数字に追われることが苦手な人
営業は常に数字に追われる仕事です。
新規営業においては、成約金額だけでなく行動数まで目標設定がされる世界です。
「1日に100件マスト」などと縛られることに苦痛を感じる人も多いことでしょう。
しかし、数字に追われるということは、逆を言えば数字さえクリアできればあとは余裕ということです。
トークや商談の質を改善するよりも、数をこなすことの方が圧倒的に楽だということを念頭に、数字に対しては割り切って考えると良いでしょう。
まとめ
新規営業は精神的にも肉体的にも疲れを感じやすい仕事ですが、新規営業を頑張って獲得した顧客が増えてくれば、あとは既存営業がメインです。
既存顧客化してしまえば、初対面の顧客に緊張するシーンも少なくなりますし、断られる苦痛も軽減されます。
今はきついと感じていても「クリアできれば後が楽」と、考え方をポジティブに転換してみましょう。
ただし、仕事ですから向き・不向きはあります。
どう頑張ってもきついと感じるようであれば、自分の適職は他の仕事かもしれません。
仕事は体が資本なので、どうしてもきついという場合は転職エージェントに相談をして転職も視野に入れてみると良いでしょう。
エージェントに相談すればプロの観点から自分の適職や相性の良い職場を紹介してくれるので、キャリアの幅が広がるかもしれません。
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