【女性】公務員から転職!おすすめの業界と成功のためのポイントを徹底解説
難関といわれる公務員試験を突破して晴れて公務員として就職したものの、思っていたような職場環境や業務内容でないケースも少なくありません。
公務員から転職するのは難しいとの意見を見聞きする場合があります。
現状はどうなのでしょうか。
中には、公務員から転職して、異業種で活躍している女性もたくさんいます。公務員からの転職におすすめの業界や成功するためのポイントを調べてみましょう。
不安や疑念の解消にお役立てください。
公務員から民間企業への転職の現状と可能性
公務員と民間企業の離職率割合を比較すると、公務員の離職率が圧倒的に少ない現状です。
そのため、公務員から民間企業への転職は難しいとの意見が時折聞かれます。
実際は、公務員からの転職はハードルが高いケースが多いとはいえ、無理なわけではありません。
ただし、相違点が数多くあるため、転職する際は入念な準備が必要です。詳しく調べてみましょう。
公務員から転職が厳しいとされる理由
基本的に公務員と民間企業では、業務目標や評価基準が異なります。
公務員の業務内容は、公共性が高く、利益の追求が主な目的ではありません。
一方、一般の民間企業は、利益の追求や業務の拡大を求めます。
この相違点が、公務員から転職する際にハードルが高いといわれるゆえんです。
公務員試験は、倍率が高く難関といわれており、合格する人は能力が高い人が多い傾向です。
そのため、持っている能力やスキルそのものに問題があるのではなく、異業種への転職との観点で難しいといわれています。
多くの民間企業では、利益をいかに上げるかを常に考え、積極的な姿勢で業務に臨む人が求められる人材です。
その点をわきまえた上で、公務員からの転職を検討しましょう。
実際に転職成功する女性公務員の事例
実際に、公務員から転職を成功させた事例はいくつもあります。
気になる場合は、インターネット上で検索してチェックしてみましょう。
例えば、地方公務員や国家公務員で企画運営の業務を遂行していた女性は、現在医薬品メーカーに転職し、商品の開発に携わっています。
年収は若干減ったものの、やりがいを感じているとの感想です。
別の女性は、刑務官を退職後、企画会社を起業し成功しています。
ただし、文章だけ見ると簡単に転職できたようなイメージを受けるものの、現状はさまざまな努力をした結果です。
安易な気持ちで転職しないよう注意しましょう。
公務員から転職する女性におすすめの業界と職種
インターネット上の事例にあるような、商品開発や起業などを公務員から転職後すぐにできる人は限られています。
実状に即した転職先は他にもあるため、自分のスキルや経験を考慮して選んでみましょう。
女性が採用されやすい、おすすめの業界や職種を5つご紹介します。
事務職
割とハードルが低いとされている職種は、事務職です。
配属先にもよるものの、大抵の場合、公務員の業務には書類作成をはじめとした事務処理が含まれています。
これまで培った事務処理の経験やパソコンスキルを生かすことが可能です。
業務内容よりも職場環境を変えたいと思っている人は、転職先でもスムーズに対応できる事務職を選んでみましょう。
ひと言で事務職といっても、各企業により業務内容はさまざまです。
総務・庶務などの庶務系や人事・労務・秘書などの人事系、経理・予算などの財務系で自分が得意とする分野はどれなのかを事前に把握しておく必要があります。
持っているスキルや経験を用いて即戦力となり得る企業を探しましょう。
IT業界
現在、国内で高い注目を浴びている業界はIT分野です。
将来性が高く、人材不足が懸念されています。
IT業界には数多くの職種があるため、的を絞って各職種の特徴を調べてみましょう。
需要が高く、募集案件が多いのは、プログラマー・ウェブデザイナー・ウェブマーケターなどです。
誰にとっても快適で便利な生活を提供するべく、今後ますますデジタルトランスフォーメーションをさまざまな分野で導入する予定となっています。
そのため、IT業界の仕事は途切れることがないとの見方が一般的です。
人材育成もかねて、未経験者も多く採用されています。
スキルアップすれば、高収入も夢ではありません。
業務内容そのものを大幅に変更したい人におすすめの業界です。
営業職
営業職も公務員から転職しやすい職種です。
窓口対応の業務に携わっていた公務員であれば、不満やクレームを抱いた人の意見に耳を傾け、上手に対応するスキルが身に付いています。
さまざまな人と関わりを持つ営業職も同じようなスキルが必要です。
他にも、営業職は体力やストレス耐性の高さが求められます。
目標達成のためにこつこつと努力し続ける姿勢が必要です。
そのため、警察官・消防士・自衛官などの公務員経験者は、体力面やストレス耐性面で倒れる心配が少なくて済みます。
ただし、公務員とは異なり、自社の利益追求を常に考慮する思考パターンが必要です。
積極的に自ら考え、行動できる人は向いています。
目標を達成したときの喜びが大きいため、やりがいのある職種です。
コンサルティング業界
コミュニケーションスキルや論理的思考を得意とする人におすすめなのは、コンサルティング業界です。
ここ数年、コンサルティング業界は飛躍的に拡大しています。
コンサルティング業界の主な業務内容は、クライアント企業が抱える課題を客観的にとらえ、解決に向けたサービスの提供です。
戦略系・シンクタンク系・人事系・IT系・総合系など、いくつもの職種に分かれています。
自分の持つスキルや経験を生かせる分野を探してみましょう。大手コンサルティングファームでも未経験者を多数採用しているため、公務員からの転職もしやすくなっています。
ポテンシャルが高く、情報収集や分析能力に優れているならば、30代や40代であっても積極的に採用されている傾向です。
前職を活かした業界
公務員そのものに不満はないものの、現在とは異なる分野に挑戦してみたいとの気持ちがある人は、前職を活かした業界を検討してみましょう。
同じ公務員でも、地方公務員と国家公務員とでは職種が大きく異なります。
国家公務員の主な職種は、各省庁の職員・裁判所や税務職員・自衛隊・刑務官などです。
地方公務員であれば、都道府県および市町村の職員・警察官・消防士などが主な職種となっています。
地方公務員から国家公務員に転職したり、地方および国家公務員の中で職種を変更したりするなどの転職方法です。
例えば、警察官から市役所職員、地方公務員から税務職員などに転職できないかを検討できます。
公務員から転職するメリットとデメリット
さまざまな事情で公務員から転職する際は、メリットおよびデメリットをきちんと理解しておくことが大切です。
転職が思ったような結果にならないこともしばしばあります。
前もってメリットとデメリットを把握しておけば、不測の事態が生じてもモチベーションを高く保ち続けることが可能です。
女性目線での主なメリットとデメリットを解説します。
【女性公務員の転職】メリット
企業ごとに違いがあるものの、大抵の民間企業では能力や成果により評価されます。
評価に応じて仕事の幅が広がり、収入がアップする可能性が高い傾向です。
加えて、スキルアップやキャリアアップできる環境も多いため、やりがいを感じながら仕事できる可能性が高くなります。
自己成長を見込めると感じている人は少なくありません。
利益の追求や業務の拡大など求められることも多くなる一方で、成果を出す人に対してはきちんと評価してくれることが一般的です。
ただし、企業ごとに評価基準が異なるため注意しましょう。
年功序列よりも成果主義が自分に合っていると感じる人は、公務員から転職するほうがメリットが大きいと考えられます。
【女性公務員の転職】デメリット
公務員から転職した多くの女性が述べているデメリットのひとつは、安定性が失われることです。
公務員は、リストラや倒産を気にせずに済み、福利厚生面でも充実しています。
例えば、産休および育休制度を取得しやすい職場環境です。
反面、多くの民間企業では、産休や育休制度の活用が思うように進んでいません。
繁忙期や人手不足の場合は、残業や休日出勤が余儀なくされるため、子育てしにくい環境に立たされる可能性が高くなります。
また、現在国主導で女性管理職の増加を進めているため、公務員は比較的女性が働きやすい環境です。
しかし、一部民間企業では、女性が管理職になりにくい職場環境が残っています。
何を転職に求めているかを考えた上で、検討してみましょう。
【公務員の女性向け】書類選考を通過するためのポイント
公務員からの転職を決意したのであれば、成功するためのこつを押さえておきましょう。
まず、面接につなげるために書類選考を通過しなければなりません。
履歴書や職務経歴書を書く際には、どのような点に注意すればよいのでしょうか。
覚えておきたいポイントを解説します。
具体的な数字を記載する
志望動機や自社を選んだ理由を書く際は、具体的な数字を記載して、内容をイメージしやすいように心掛けましょう。
市役所の窓口対応に配属されていたのであれば、1日または月間での来客対応数などを記載できます。
どのくらいの人数に対応し、どのような内容を処理したのか具体的な数字やエピソードを記載していれば、業務処理能力をある程度ある程度予想可能です。
警察官・自衛隊・消防士であれば、対応した業務内容および一定期間の回数などの数字を挙げられます。
意欲的な態度で業務を遂行してきたことが感じられるような書き方が大切です。
数字を記載する際は、業務内容や詳しい実状を知らない人でも分かるように記載する必要があります。
採用ポジションや役割を意識した記述
自分の強みを記載する際は、応募している採用ポジションや役割を意識して記述するようにしましょう。
例えば、事務職に採用してもらいたい場合は、窓口対応人数よりも書類作成スピードが分かるような具体的な例や数字を記載するほうが効果的です。
営業職希望の場合は、ストレスが大きく掛かる業務に対応した回数や目標に向けたトレーニング回数などを記載できます。
面接官が、応募者の体力やストレス耐性を想像しやすくなるためです。
コミュニケーションスキルを伝えたい場合は、関わった人の中でも対応が難しかったケースのエピソードを記述できます。
どのような点で努力し、成功につながったかを伝えましょう。
面接対策の重要ポイント
書類選考を無事に通過し、面接が決まったなら、入念な準備をして臨みましょう。
新卒時の面接と転職面接では、面接官の着目ポイントが異なります。
公務員に対するマイナスイメージを抱いている面接官が仮にいても、準備を十分していればさほど心配いりません。
覚えておきたい重要ポイントは、下記の2点です。
転職理由をポジティブに伝える
面接でよく聞かれる質問のひとつは、転職理由です。
ライフステージの変化や引っ越しなど、話しやすい理由であれば問題ありません。
しかし、公務員の業務内容や職場環境に不満があって転職する場合は伝え方に気をつけましょう。
ネガティブな転職理由は、たとえ事実で応募者側が正しいことが明白な場合でも、転職理由をそのまま話さないほうが無難です。
面接官は、応募者が入社後長く働いてくれるかに関心があるため、同様の状況が万一生じた場合にすぐ辞めてしまうのではないかと不安を抱く可能性があります。
できる限り、ポジティブな言い回しに置き換えて伝えましょう。
転職の理由よりも目的に重きを置くほうが効果的です。
PDCAサイクルを回せる能力を強調
大抵の民間企業では、利益の追求を常に考える必要があります。
役立つ経営概念としてよくいわれるのが、PDCAサイクルです。
その後、評価(Check)して、次につながる対策や改善(Action)を考慮する流れです。
目標を達成するために、計画を実行した後に評価を忘れずに行い、問題点を洗い出して改善するステップを繰り返し行います。
PDCAサイクルに基づいた思考パターンや行動力がある人は、どの業界でも重宝される人材です。
これまでの経験やスキルを活かした、積極的な姿勢をアピールしましょう。
転職成功のためのスキル習得と資格取得
転職面接では、企業側は即戦力として活躍してくれる人材かどうかを見極めたいと思っています。
未経験の分野であれば、意欲的な態度が大切です。
事前に、応募先企業で必要とされる可能性があるスキルや資格をチェックしましょう。
面接前までにスキルや資格を取得しておけば、面接官に意欲やポテンシャルの高さをアピールできます。
必要なスキルの特定
応募先企業が求めるスキルや資格は、どのように特定できるのでしょうか。
企業の事業内容や方向性を確認できます。
実際に働いている人の声からも、業務を遂行するために必要なスキルや資格を推測可能です。
外資系希望の場合は、TOEICやTOEFLを受験しておけば面接がスムーズです。
IT業界希望であれば、プログラミング・ウェブデザイン・ウェブマーケティングなどに関する基礎知識を蓄えておけます。
各種スクールに通うなどして、努力をアピールしましょう。
資格取得のメリット
多くの転職面接では、入社後に活躍してくれるかどうかが採用のポイントです。
国家資格など目安となる資格やスキルがあれば、面接官に即戦力となり得る人材とみなされる可能性が高くなります。
また、スキルレベルに応じて配属先や待遇を決めることが一般的です。
スキルレベルが高ければ、最初から良い条件や待遇で採用してもらえる可能性もゼロではありません。
公務員から転職する場合、業務に向き合う態度や利益の追求の面で他の民間企業経験者と比較されるケースがあります。
そのような場合でも、保有しているスキルや資格で差をつけることが可能です。
女性公務員からの転職前にやるべきこと
公務員から転職するケースに限らず、転職を成功させるためには事前の準備が欠かせません。
男性であっても女性であっても同様です。
転職前に取り組むべき準備には、転職理由の明確化と自己分析が含まれます。
重要な2つのポイントをきちんと押さえておきましょう。
転職理由の明確化
職場環境や業務内容など、いざ入社してみなければ分からないケースが多くあります。
例えば、描いていた公務員の業務と現実のギャップがある場合です。
しかし、民間企業でも同様の問題に直面する可能性があります。
一時的な感情で転職を決めるのではなく、本当に公務員から転職したほうが自分のためになるのかを考慮しましょう。
転職理由を考慮する際は、どのような点が問題なのか辞めたい理由をはっきりさせたら、自分に向いているのはどのような業界・業種なのかも考えてみます。
転職理由の明確化により将来のビジョンを立てやすくなるため、十分時間をかけて慎重に検討してみましょう。
自己分析の重要性
転職理由を明確化した後は、自分の強み・長所や弱み・短所を自己分析しましょう。面接では、自分に関する適切なアピールが必要です。
自己分析が足りない場合、背伸びしたカタチで自分をアピールしてしまったり、逆に自分を過小評価してしまったりする危険があります。
その場合、入社後に自分のスキルでは無理な業務を任されたり、能力以下の業務ゆえに待遇に不満を抱いたりする事態になりかねません。
応募先企業が求める人材を調べるとともに自分の経験やスキルを振り返り、どのくらいの業務なら1人で対応可能かを自己分析しましょう。
きちんとした自己分析ができていれば、面接時に自信を持って答えられ、面接官に好印象を与えられます。
公務員から公務員へ転職する方法とポイント
同じ公務員でも職種はさまざまあります。
公務員間で転職する事例も多いため、福利厚生面が安定している公務員のメリットを大切にしたい場合は検討してみましょう。
前職が公務員であっても採用に不利になることはありません。
かえって、公務員ならではの働き方や文化を身に付けているため、有利に働く可能性が高くなります。
公務員間の転職プロセスと注意点を押さえておきましょう。
公務員間転職のプロセス
公務員試験合格経験者でも異なる自治体に転職する際は、再度受験しなければなりません。
大きく分けると、大卒程度枠と社会人経験者採用枠があります。
大卒程度枠は、年齢条件に合えば学歴に関係なく受験可能です。
多くの自治体では筆記試験と面接試験があり、場合によっては専門試験を受ける必要もあります。試験に備えて、産休・育休期間を活用して勉強している女性も多い傾向です。
社会人経験者採用枠は、公務員や民間企業での経験者向けに用意されています。
これまでの経験が問われ、自治体の活性化にどう貢献できるかを具体的に示すことが求められる場合も多いため、自己分析をしっかり行っておきましょう。
注意点と成功のポイント
中には、公務員から公務員の転職を少し厳しい目で見る採用担当者も一定数いることは現実です。
そのため、転職理由を説明する際は、投げかけられる質問を想定しておく必要があります。
例えば「子育て支援をしたい」との転職理由に対して「今の部署でもできたのではないか」や「職場を変えても変わらないのでは」などの返答です。
できるだけ指摘を受けないよう、応募先でしかできない業務内容や自分の能力やスキルを生かせる環境を具体的に述べられるよう準備しておきましょう。
前職に飽きて転職したのではないかなどの不必要な疑いを受けないよう、自分の価値観が変化したことや将来のビジョンがあることなどの一貫した説明が必要です。
前向きな意欲的な姿勢を見せられるよう努めましょう。
転職成功者の体験談と失敗・後悔する人物像
求人募集サイトを見ていると、数多くの企業で人手を募集していることに気付くのではないでしょうか。
そのため、転職するのは比較的簡単だと感じてしまいます。
しかし現実には、転職がなかなかうまくいかないケースも多々あることを覚えておきましょう。
転職成功者と失敗・後悔する人の違いは何でしょうか。
体験談を調べて、関係する要因を分析してみましょう。
【女性公務員】成功者の特徴
都内の行政機関で、法律改正や関連事案調査など忙しい業務をこなしていた人でした。
結婚を機に将来のビジョンを考え、仕事を続けながら転職先を探し、現在半導体素材メーカーで品質管理の仕事をしています。
忙しい毎日の中で自分を見つめ直し、将来のビジョンを考えた上で転職理由を明確化したことが成功につながった主な理由です。
「すぐに離職してしまうと転職活動に時間がかかった場合収入面で苦しくなる」とのアドバイスを受け、仕事を続けながら根気強く転職先を探しています。
転職経験者のアドバイスに耳を傾け、根気強く自分に合う企業を探すことも大切です。
失敗・後悔する人物像の特徴
転職に失敗したり後悔したりする人には、どのような特徴があるのでしょうか。
失敗や後悔の主な理由は、自分がやりたいことをはっきりさせないまま転職を決意したことや、企業調査をせずに何となく応募先を決めてしまったことなどが多く挙げられている理由です。
早く転職したい気持ちが先んじて、目に留まった企業に安易に応募してしまった場合、入社後に自分がやりたい仕事ではなかったことに気付くケースがあります。企業調査を怠っていると、社風や職場環境が合わず、再度離職する結果になりかねません。
感情的に転職を決定してしまうと、慎重に検討するのを忘れてしまいます。
急がず、じっくりと転職理由を明確にし、自分がやりたい仕事や将来のビジョンに関する自己分析が成功につながる鍵です。
まとめ
学生時代には、希望を胸に抱き、自分の将来像を漠然と描いていた人は多いのではないでしょうか。
しかし、いざ就職してみたら自分に向いていなかった、と感じている人は多くいます。
福利厚生面など安定しているとのイメージが強い公務員であっても同様です。
自分のやりたい仕事や将来のビジョンを明確にした上で、公務員から転職して成功している女性も多くいます。
転職する際のメリットとデメリットを把握し、自己分析を怠らずに検討してみましょう。
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