転職面接では何を問われる？よくされる質問や自己紹介の仕方を紹介

自己紹介は転職面接で欠かせないパートです。

あなたが何者であるか、あなたの経歴と志望動機を企業に伝える重要な段階となります。

自己紹介が適切に行えないと、面接で不利な立場に置かれ内定獲得のチャンスが減少するでしょう。

したがって事前にしっかりと準備と練習をすることで、本番でも自己紹介をスムーズに進行できるようになります。

そのためには何を話すべきか、何を質問されるかを理解しておくことが重要です。

今回は、転職面接で頻繁にされる質問に注目しつつ、自己紹介の進め方や答え方の例などをご紹介します。

転職面接では、対策を計画的に進めることで企業や他の応募者に対して自分自身を強くアピールできるはずです。

これらの情報を参考にして、自分の状況に適した部分を取り入れてみてください。

転職面接で自己紹介を行う主な目的とは

面接の入り口になる

自己紹介は面接の「入り口」です。

面接官にはあらかじめ提出された資料がありますが、それに基づいて直接質問を始めるのは難しいでしょう。

資料と面接者が一致しているか、情報が正確であるかを確認する必要があります。

自己紹介は面接の始まりにおいて、最適なスタートといえるでしょう。

例えば新しい友人を作るときでも、自己紹介から始まり自分の名前や住んでいる場所・趣味などを通じて話を広げることが一般的です。

何も知らない相手とすぐに親しくなることは、簡単ではありません。

また面接が始まるとき、部屋は緊張感に包まれ重たい雰囲気が漂うことが多いでしょう。

そんな中で自分の考えや思いを伝えようとすると、頭が真っ白になり言葉がうまく出てこないかもしれません。

そのような緊張感を和らげ面接の流れを作るために、自己紹介は重要な役割を果たします。

面接官も同じく緊張しているでしょう。

逆に自己紹介でつまずくと、良い面接にはならない可能性があります。

学生やグループでの活動でも、自己紹介がうまくできず、友人を作れない人もいますよね。

自己紹介は、自己の情報を伝えるだけでなく人間関係のスタートとしても重要です。

話し方や態度を見極める

次に、「話し方や態度の評価」です。

面接では、企業に適した人材かを判断するために様々な基準があります。

その中でも話し方や態度は、社会人としての基本的な能力です。

これは企業内だけでなく、取引先や出張時などでも必要となります。

無意識のうちに会社のイメージや信用を損ねる行為は避けなければなりません。

無愛想で傲慢な態度を持つ人を採用したいと思う企業はほとんどないでしょう。

自己紹介の時間は短いため、失礼な態度をとることは難しいといえます。

しかし、面接は自己紹介だけで終わるわけではなく退室するまでの態度や話し方が評価対象です。

つまり、一貫して注意を払う必要があります。

「正しい話し方や態度」というものは、状況によって変わるため一概には言えません。

しかし、基本的には丁寧な言葉遣い・誠実な態度・常識的な行動を心掛けることで、面接で失敗する可能性は減るでしょう。

人物像や性格を確認する

自己紹介を通じて、「人物像や性格を把握する」ことも可能です。

人物像とは、キャリア・スキル・経歴など、社会的な観点から応募者がどのような人物なのかを指します。

これらの要素は会社の具体的な業務と直接関連し、応募者が会社でどのような貢献を期待でき、どんな役割を果たすのかを判断するための重要な材料です。

また、性格は働き方や担当するポジションに大いに影響を与えます。

応募者がこれまでにどのような経験をしてきたかを知ることで、ある程度の性格を推測することが可能です。

もちろんプライベートと職場での態度は必ずしも一致しないため、全ての性格を知ることはできません。

性格の評価は「良し悪し」ではなく、職務適性や役割への適合性を見極めるための指標となります。

自分を偽る必要はありません。

自身の本来の性格をアピールすることで、より適切な選考が進められます。

自己紹介を通じて人物像や性格が見られること、そしてそれが採用への道筋をつなげる可能性があることを覚えておくことが重要です。

転職面接で自己紹介は何を話せばよいの？

自己紹介の役割と目的が理解できたところで、具体的に転職面接での自己紹介で何を話すべきか、その内容を見ていきましょう。

全体の流れや構成、さらには具体的な回答例も一緒にご紹介しますので、参考にしてください。

挨拶

まず始めに行うのが挨拶です。

はっきりとした挨拶を行うことで、面接官に好印象を与えることが可能です。

通常の挨拶も問題ありませんが、一工夫加えるとさらに印象が良くなります。

「本日はお時間を割いていただき、ありがとうございます」と、挨拶と同時に感謝の言葉を述べると誠実さが伝わります。

緊張で声が出にくい場合でも、力強くはっきりとした挨拶を心掛けましょう。

名前や生い立ち

挨拶の後は、「名前や生い立ち」を伝えます。

名前を述べる際には、「〇〇です」よりも、「〇〇と申します」という丁寧な表現が好印象です。

その後には、出身地や年齢などの基本的な情報を簡潔に述べます。

趣味や特技について述べたい気持ちもわかりますが、転職面接ではそれらは不要な情報となることが多いです。

限られた時間の中で必要な情報だけを伝えることが求められます。

ここでのポイントは、早口にならず面接官の顔色を見ながら話すことです。

経歴や自己PR

名前や背景を述べた後は、具体的な「経歴」および「自己PR」を伝えましょう。

この部分は転職活動において重要なポイントで、前職での経験や成果・保有する資格などが評価されます。

まず、面接官が必ずしも全ての経歴を知りたいわけではないことを理解しましょう。

履歴書に書いた経歴と一致するように、要点を絞って明瞭に伝えることが重要です。

「前職では、〇〇企業で経理として働いていました」や「〇〇企業で人事関係の業務に携わり、その間に〇〇資格を取得しました」のように、具体的な役職や経験年数、獲得したスキルや成果を述べましょう。

ただ羅列するだけでなく、自分の強みや独自性を前向きに伝えることが重要です。

志望理由

自己紹介の際に志望理由を述べることは、あなたがその企業に対してどれほど真剣に考えているかを示す重要な部分です。

具体的には、その企業が提供する商品やサービス・企業のビジョンや理念・業界での地位など、何があなたを引き付けたのかを説明することが求められます。

また、自身のキャリア目標や長期的なプランとどのようにその企業がリンクするかを伝えると良いでしょう。

たとえば、特定の技術やスキルを磨きたい・特定の業界で経験を積みたい・あるいは企業の特定の部署で働きたいといった具体的な志望動機を述べることで、あなたが具体的にその会社で何を達成したいのか、その達成が自身のキャリアにどのように貢献するのかを示せます。

さらに、あなたがその企業で何を成し遂げることができると信じているのか、その企業で自身がどのように成長できると考えているのかを具体的に話すことも重要です。

意志や意欲

次に、「意志・意欲」を明確に伝えることが重要です。

自分がその会社で何を達成したいのか、どのようなビジョンを持っているのかを伝えることで、企業側はあなたがどのように会社に貢献できるのかを理解できます。

企業はあなたが持っている経歴やスキルだけでなく、あなたが抱く意欲や情熱に興味を持っていることを理解しましょう。

前職で培った情報管理能力を活かして、貴社の〇〇部門に貢献したいというように、自分の経歴やスキルを具体的な目標と結びつけて伝えると更に具体的なイメージが伝わります。

このように、貴社を選んだ理由も述べると良いでしょう。

あなたの意欲や情熱は、他の応募者との差別化につながります。

締めの言葉

最後に「締めの言葉」で一区切りをつけましょう。

締めの言葉では、これまでに伝えた内容をまとめたり、再度感謝の意を示したりします。

これにより自己紹介の内容がひとつのまとまりとなり、聞き手にも理解しやすくなるでしょう。

「これまでお話しした内容を踏まえまして、御社での働き方について大変意欲的であり、私の経験とスキルを活かして貢献できると確信しています。お時間をいただきありがとうございました」といった具体的な表現を用いると良いでしょう。

また話を終えた後には軽く一礼することで、さらなる誠実さを示すことができます。

自己紹介は緊張するかもしれませんが、最後まで自己アピールの機会であると意識して、しっかりとまとめて終わらせましょう。

転職面接でよく聞かれる5つの質問

次に転職面接においてよく聞かれる5つの質問を見ていきましょう。

自己紹介や履歴書を参考に、面接官は質問をしてきます。

詳しく聞かれても答えられるように準備しておきましょう。

自己紹介

「自己紹介」については必ず聞かれるでしょう。

あなたの能力・経験・達成した成果・個性を述べるチャンスです。

適切な長さと具体性を心掛け、話を個人的な事柄ではなくプロフェッショナルな視点から話すことが求められます。

転職理由・退職理由

「転職理由・退職理由」もよく質問される項目です。

ここでのポイントは、前の職場に対する否定的な感情を表すのを避け自身のキャリアゴールや成長のための理由に焦点を当てること。

可能なら、あなたが新しい機会にどのように価値をもたらすことができるかを強調してください。

志望動機

「志望動機」についても深掘りされるでしょう。

ここでは企業を選んだ理由・その企業で何を学びたいのか・どのように貢献したいのかについて話すことが期待されます。

この質問を通じて、あなたが企業について深く調査し理解していることを面接官に示すことが可能です。

会社でやりたいこと

「会社でやりたいこと」もよく聞かれます。

あなたの目標・野心・適応性を示す絶好の機会です。

具体的に、自分がどのような役割を果たし・どのように成果を上げ・どのように成長したいのかを明確に説明してください。

逆質問

面接の最後に逆に質問をする機会が与えられます。

あなたが企業に興味を持ち、その文化や価値観・ビジョン・具体的な役割についてさらに深く理解したいと考えていることを示す重要な時間です。

逆質問は具体的にすることで、あなたが仕事に対して真剣であることを示すことが可能でしょう。

転職面接で自己紹介するときに意識すべき4つのポイント

面接の自己紹介に関する準備ができてきたでしょうか。

しかしその内容が重要である一方、内容だけに集中して他の要素を見逃してしまうのは非常にもったいないことです。

次に自己紹介に限らず面接全体で意識すべき4つの重要なポイントを詳しく説明します。

頭に入れておけば、面接への不安や緊張も軽減しさらに内定に近づけるはずです。

簡潔にまとめる

自己紹介や質問への回答では、話の要点を絞り簡潔に伝えることが重要です。

面接者が長々と話を聞きたいと考えることは珍しく、逆に話の本質が見えづらくなる可能性があります。

また一度に伝えられる情報は限られており、聞き手はその中から主要なポイントを抽出して理解するでしょう。

長い話は、情報が多すぎて主要なポイントが埋もれてしまう危険性があります。

さらに面接は時間が限られているため、伝えたいことをすべて伝えきれるわけではありません。

だからこそ重要なポイントだけを厳選し、短くて明瞭な形で伝えることが求められます。

情報の選別能力や論理的思考力が必要となり、能力をアピールする絶好の機会といえるでしょう。

そのため、日常会話でも短く要点を絞った話を心がけ、他人との会話の中で自分の考えを整理し伝えるスキルを鍛えていくことがおすすめです。

日々の生活の中で、自分の考えを紙に書いたり、スマートフォンのメモ機能に入力したりするという練習も有効。

他の人に読んでもらい意見を求めることで、改善すべき点が明確になります。

話し方や表情も練習しておく

表情と話し方は、面接者があなたをどのように評価するかに大きな影響を与えます。

たとえ話の内容が素晴らしくても、表情が硬くて話し方がぶっきらぼうだと、聞き手は不快な印象を持つかもしれません。

逆に笑顔で穏やかな話し方をすると、あなたに対する印象は格段に良くなります。

これらのスキルを磨くためには、日常生活での練習が不可欠です。

鏡の前で話す練習をしたり、友人や家族に意見を求めたりしてみてください。

また、プロフェッショナルな接客業者の対応を観察するのも一つの方法です。

彼らは、笑顔や言葉遣いを通じてお客様に良い印象を与えるために日々訓練しています。

カフェやホテルなどで働く彼らの対応を見て、そのコツを学びましょう。

経歴や実績は正しく伝える

自己紹介の中で経歴や実績を伝える際は、正確さと適切なアピールが求められます。

経歴や実績はあなたがこれまで何を経験し、何を成し遂げてきたかを示す重要な要素なので、うまく伝えることで面接官に強い印象を与えることが可能です。

過去の職歴や役職・達成した目標・取得したスキルや資格など、自分の成果を具体的に示す情報を間違いなく伝えましょう。

また、単に「プロジェクトを成功させた」や「営業目標を達成した」と述べるだけではなく、具体的な数字や詳細を共有することでより強い印象を与えることができます。

例えば、「チームをリードして、6か月でプロジェクトを20%早く完了させた」や「直接的な販売戦略により、前年比で15%の売上増を達成した」と具体的に伝えることで、あなたの成果を具体的に理解しやすくなるでしょう。

集団面接の場合は他者を参考にする

集団面接では、あなた自身だけでなく他の候補者の応答も注意深く観察することが重要です。

他の候補者が自己紹介や質問にどのように対応しているかを観察することで、その強みや戦略を学べます。

他の候補者がどのように自己PRを行っているか・どのように質問に対応しているかを見て、自分のアプローチを調整したり改善するアイデアを得たりすることが可能です。

面接が進むにつれて、面接官がどのような回答を好むか・どの種類の情報を探しているかについての手がかりが得られるはずです。

それによって自分の回答を適切に調整し、面接官の求める情報を提供できるでしょう。

転職面接でNGな自己紹介は？

転職面接の自己紹介で意識すべきポイントについて解説しました。

自己紹介のやり方で印象は大きく変わりますが、当然NGな自己紹介もあります。

特にやりがちな3つのNG自己紹介についてお伝えするので、面接本番では避けるようにしましょう。

長すぎる

面接でNGな自己紹介について語るとき、最も大きな問題として「長すぎる」ことが挙げられます。

面接官は多くの候補者を見なければならないため、あなたの生い立ちや学生時代の詳細なエピソードを詳細に聞く時間はありません。

その代わり、あなたがどのようにチームや組織に価値を提供できるかを理解したいのです。

過去の経歴に関しても、自己紹介は簡潔にまとめ重要なポイントに焦点を絞るべきでしょう。

全ての経歴や詳細を話すのではなく、役職に関連性のある経験やスキル・成果を強調することが重要です。

そして、自己紹介の中で個人的な問題や政治的意見を取り上げるのも避けましょう。

なぜならプロフェッショナルな環境での会話に適していないだけでなく、面接官があなたを評価する際に役立つ情報ではないからです。

つまり、自己紹介は簡潔で関連性のある情報に焦点を絞り、プロフェッショナルなトーンと態度を保つことが重要といえます。

嘘や間違った情報を入れる

面接で自己紹介する際には、「嘘や間違った情報を入れる」ことは絶対に避けるべきです。

あなたが嘘をついたり不正確な情報を提供したりすることが発覚すれば、信頼を失うこととなります。

面接官があなたの経歴を確認したり、参照したりすることは一般的なことです。

つまりあなたが提供した情報が誤りであると判明した場合、あなたの信頼性を損ない、最終的な雇用の機会を損なう可能性があるでしょう。

さらに嘘をつくと、自分自身を不必要なプレッシャーにさらすことにもなります。

例えば、あるスキルや経験を持っていると偽った場合、そのスキルが実際に必要となったときにはその嘘がバレますよね。

自己紹介は、自分自身のスキル・経験・達成目標を正直に自信を持って伝える場です。

あなたの能力を過大評価したり、存在しない経験を挙げたりするのではなく、自分自身を実際のところどおりに表現しましょう。

もし応募している職種で必要とされるスキルや経験が足りないと感じるなら、自分がそのギャップをどのように埋めようとしているか・あるいは既にどのように埋め始めているかを面接官に説明することが良いでしょう。

小さな声でボソボソ話す

面接で自己紹介をする際には、「小さな声でボソボソ話す」ことは避けるべきです。

あなたが自身を正しく、はっきりと表現する機会を台無しにします。

自己紹介は自己主張の機会であり、自分をアピールし面接官にポジティブな印象を与えるための重要な時間です。

小さな声で話すことは、自己主張が弱い・自信がない・あるいはコミュニケーション能力が低いという印象を与えかねません。

一方で、話す音量はあなたが他人と自分自身を尊重していることを示します。

適切な音量で話すことは自分の考えを尊重し、他人に伝えることができるという信念を示します。

しかし、ただ声を大きくするだけではなく、はっきりと話すことも重要です。

はっきりと話すことで、あなたの思考が整理されており自己表現に自信を持っていることをアピールできるでしょう。

自己紹介は、自分自身を売り込むための大切な時間です。

この時間を活用して自己主張を行い、自己プレゼンテーションスキルを披露しましょう。

それは適切な音量と明確さで自己紹介を行うことから始まります。

転職面接で質問につながりやすい2つの自己紹介例

では実際に使える自己紹介の例を見ていきましょう。

あくまで一例ですので、ご自身の自己紹介の参考にしてください。

自己紹介例１

ここでは人事職に焦点を当てた自己紹介の一例を提示しました。

最低限伝えるべき情報を、できるだけ明瞭かつ簡潔にまとめました。

企業の理念に触れることで、なぜその企業を選んだのかが明確に伝わるでしょう。

自己紹介の際には、この例文の構成や長さを参考にしてみてください。

自己紹介例２

まとめ

転職面接で効果的な自己紹介の方法について説明しました。

自己紹介は面接の「始まり」でもあり「中心」でもあり「結末」でもあるといえます。

あなたのスキルや意欲をアピールするために、自己紹介を適当に作ることは避けるべきです。

自己紹介の構成・話し方・表情などが変わると、面接官に与える印象も大きく変わります。

私が指摘した事項以外にも、意識すべき点はたくさんあるでしょう。

日々の生活の中にも多くのヒントが隠されています。

転職面接を控えている方々には、自己紹介の準備に十分な時間とエネルギーを使いましょう。

是非とも、有益な転職活動にしていただきたいと思います。