おすすめの自己分析本は?自己分析本のおすすめや選び方を徹底解説!
はじめに
就活を行う際に、自己分析はさまざまなシーンで関係してきます。
ESや履歴書などの応募書類を書く際や面接の際にも、自己分析を行うことで知りえた自分の情報を簡潔にまとめ、相手に伝えることになるからです。
しかし、実際には自己分析をどう行えばいいかわからず、悩んでいる人もいるかもしれません。
書店に行けば、さまざまな自己分析本が並んでいます。
今回は、自己分析とは何か、その目的やメリットについてまとめました。
自己分析に関するおすすめの書籍も紹介していますので、ぜひ最後まで読んで参考にしてください。
自己分析とは
自己分析とは、自分の長所や短所、強みなどといった自分の特徴を知るために、過去の経験を振り返って分析を行うことです。
一般的に、自分の長所を「明るく元気があること」や「集中力が高いこと」など、漠然とした表現をする人が多いでしょう。
しかし、これらの表現では見方を変えると汎用性があり、採用担当にもあまりインパクトを与えません。
その際に重要となるが自己分析です。
自己分析は、自身の過去の経験を振り返り、その経験を通じて自分がどのように感じて考え、行動したかを明らかにすることができます。
また、その経験を経て得たスキルを志望する業界や企業でどのように活かしたいか、論理的に説明するツールとしても活用可能です。
具体的なエピソードをもとにした自身の人柄や特性の説明は信ぴょう性があるため、採用担当者に短時間でも強い印象づけをすることができるでしょう。
自己分析の目的
自己分析を行う目的を端的に述べると、自分のことを志望する企業に知ってもらうことです。
しかし、自己分析の方法もポイントを誤ると、志望動機や自分の特性の紹介につながらない場合もあります。
自己分析の目的には「自分のことを簡潔に伝える」「自分のやる気の源泉を知る」「価値観の言語化」という3つのポイントがあります。
いずれも自分自身を知り、相手にわかりやすく伝えるためのポイントとも言えるでしょう。
ここから、3つのポイントの内容を詳しく見ていきます。
自分のことを簡潔に伝える
自分のことをまったく知らない相手に自分を紹介する場合は、まず自分自身が自分のことをしっかりと把握していないと、うまく説明できません。
一般的にSEや履歴書では、志望動機や自己PRで記入できる文字数は300文字程度、面接では5分程度と言われています。
少ない文字数、持ち時間の中で自分のことを知ってもらうためには、わかりやすく簡潔にまとめておくことが大切です。
そのためには、自己分析で過去の経験を振り返り、自分の特徴を明確に伝えられるようになる必要があります。
しかし、過去の経験と言っても、そうそう非日常的な体験をしている人はいないでしょう。
採用担当者もドラマティックな展開ではなく、応募者の平常の状態や考え方を知りたいと考えています。
日常の出来事などにスポットを当てながら、自分のこれまでを客観的に振り返り、自己分析を行いましょう。
自分のやる気の源泉を知る
人には、それぞれやる気が起こる環境やきっかけがあります。
自己分析によって、自分のやる気がどのような環境やタイミングで起こるかを知ることにより、仕事に打ち込める業界や企業を判断しやすくなるでしょう。
企業選びの判断ポイントとなった部分と、志望する業界や企業の経営理念や将来の展望がクロスするところを選ぶことで、納得度の高い企業選びができます。
また採用する側としても、長く安定して働いてくれる社員の候補として、採用に積極的な姿勢になりやすいです。
とくにやる気が起きるポイントが見つからないという場合は、もともと苦手だったことを克服できたエピソードを取り上げてみるのも良いでしょう。
物事に取り組む姿勢から成長過程が垣間見え、自社にマッチした人柄か、長く働きそうかといった人間性を判断する材料となります。
価値観の言語化
応募者の価値観と企業の価値観の一致は、採用選考の際に重要な意味を持ちます。
例えば、ホスピタリティに価値観を感じている企業に、あまりホスピタリティを感じない応募者が応募しても仕事が長続きしないでしょう。
価値観は、日ごろあまり言語化することはなく「何となく」で判断することが多いです。
しかし「何となく」などといった感覚は、ある程度お互いを理解していなければ伝わることがありません。
ほとんど初対面の人や短い時間しか接することがない人に、自分の価値観を伝えるためには、わかりやすい言葉で言語化することが必要です。
相手に伝わるように、自分の価値観にマッチした言葉を探さなければなりません。
多くの言葉の中から、自分にぴったりの言葉を探す工程により、自分の中でも価値観がしっかりとした形にできます。
言葉にすることで、ESを作る際や面接の際にも相手にわかりやすい価値観をまとめられるでしょう。
自己分析のメリット
自己分析では、これまでの人生を時系列で振り返り、現在の自分の特性や人柄、価値観などに結びつくトピックをピックアップします。
そのため、時間も手間もかかる作業が必要です。
また、これまでの人生は楽しいことばかりではなく、悔しかったことや思い出すだけでも恥ずかしくなるようなこともあるでしょう。
つまり、メンタル的にも負担の大きい作業と言えます。
それほど大変な思いをしてまで行う必要がある自己分析には、どのようなメリットがあるのでしょうか。
ここでは、就活時における自己分析で得られるメリットについて紹介します。
面接でスラスラ話せる
面接時に担当者からされる質問の多くは、志望動機や自分の長所・短所、強み、ガクチカで取り組んだことなど、ある程度限られています。
そのため、自己分析を行っていれば対策しやすいでしょう。
しかし、自身の経験にもとづいた自己分析を行っていない場合、趣旨に一貫性がなかったり、面接官からの質問に答えることができなかったりするケースもあります。
自己分析を行っていれば、自分の体験や価値観をもとに、志望動機や自分の強みなどに対してどのような質問をされても、スムーズに答えることが可能です。
打てば響くような質疑応答は、他者との差別化を行うことも可能で、担当者の心証も良くなります。
想定していなかったような質問にも対応できるように、さまざまな角度から自己分析を行っておくと良いでしょう。
ESで困らない
ESや履歴書など応募書類の作成が苦手という人の中には「わざわざ書くようなことがないから」という意見も多く見られます。
しかしそれは誤りで、自己分析が不十分であるために洗い出せていないと言っても良いでしょう。
例えば「スポーツサークルでこのような賞をとった」「研究で成果を上げた」というように誰の目にも華々しいエピソードがあれば、多くの人はそれを書くでしょう。
しかし「高校生のころから毎朝6時に起きてジョギングを欠かさなかった」「集中力が高く、読書を始めたら丸一日食事をしなかったことがある」といった内容でも人柄や特性を示すネタになります。
企業側は華々しいエピソードを知りたいわけではなく、自己分析から得た人柄や特性、企業とのマッチングを知りたいのです。
「ここは他者とは違うところだ」と思う点があれば、どんどん掘り下げるといいでしょう。
自分に合った企業に出会いやすい
本人が志望する業界や企業が、必ずしもその人に向いている職業であるとは限りません。
「この業界(企業)で働きたい」といった漠然とした願望だけで入社しても、実際は本人の適性に合わず、早々に離職することも多々あります。
自己分析を十分に行うことで、志望する業界や企業が本人の特性や価値観とどれだけマッチしているかを判断できるでしょう。
入社後における企業への貢献度の予測なども、可能となります。
また自己分析の結果によっては、これまで視野に入れていなかった業界、企業との方がよりマッチした結果になることもあるかもしれません。
将来へのベクトルが同じ方向を向いている企業であれば、入社後も気持ちよく安定して働くことができるでしょう。
早期リタイアなどしないためにも、自己分析は重要となります。
自己分析本の選び方
ここまで、就活時における自己分析の重要性について解説してきました。
ESや面接の際に、自己分析がどれほど大切なツールになるかを理解できたのではないでしょうか。
自己分析にもさまざまな方法があり、誤った方法や自己流で自己分析を行った場合、就活に役に立たないどころか、正しい自己分析ができない場合もあります。
そこで参考になるのが、市販されている自己分析本です。
しかし、自己分析本も多種多様で、どれを選べば良いかわからない人もいるでしょう。
ここでは、自己分析本の選び方について解説します。
目的で選ぶ
自己分析本が多岐にわたって展開している理由の1つは、自己分析の方法がさまざまあるためです。
とくに就活生を対象とした自己分析本は、業界選びに特化したものや自分の強み・弱み発見に特化したもの、将来のキャリア展開に特化したものなどがあります。
自己分析の方向性が決まっているという人は、公式サイトやレビューなどを参考に、自分が知りたい内容に合ったものを選ぶと良いでしょう。
また、ES作りまで時間の余裕のある1・2年生や、どのような自己分析があるかわからない人は、いくつかの自己分析本を斜め読み程度に読み流してみてください。
それぞれの自己分析の違いと、自分にあった自己分析の方法を比較してから、自己分析本を選ぶと失敗がないでしょう。
付録で選ぶ
自己分析本を選ぶには、もちろんその内容が充実していて、わかりやすく実践しやすいことが重要です。
しかし、そのうえで付録にスポットを当てて選んでみても良いでしょう。
自己啓発本の付録には、本文中の内容に沿って作られたワークシートや志望する業界の一覧がついているものなど、本文の内容を補足するアイテムがついたお得な本も多いです。
中には、巻末に「自己分析1,000問」がついているものまであり、1,000の問題に答えるだけで自己分析が完了するという、もはや付録とは言えないアイテムがついている本さえあります。
付録の見やすさ、使いやすさを判断の基準とする方法も、有意義な自己分析を行うために有効です。
いくつかを実際に見てみて、自分にあった自己分析ができそうな付録がついているものを選ぶと良いでしょう。
自己分析に本を使うときの注意点
自己分析の際に自己分析本を利用することは、とくにはじめて就活を行う人にとっては有効です。
しかし、自己分析本を手に入れたからと言って、必ずしも就活が成功するとは言えないことも忘れずにいてください。
そもそも自己分析本を購入しても、読まなければ知識は入ってこないため、意味がありません。
自己分析本を購入したら、最低でも一度は全体的に目を通しましょう。
そのうえで、就活に自己分析本を利用する際の注意点について、確認しておきましょう。
読んだだけで満足しない
自己分析本には、人生の先輩たちによってまとめられた含蓄がある言葉やアドバイスがたくさん詰まっています。
そのため、読んだ後には満足感を覚えることも多いでしょう。
しかし、自己分析本を読んだだけでは、その本に書かれていた内容を自分のものにできていません。
得た知識は、アウトプットすることではじめて自分の身についたと言えます。
そのため自己分析本を読んだ後には、実際に自己分析を行うなどのアクションを起こして、そこで得た知識やスキルを本当に自分のものにすることが必要です。
本を読んで理解したつもりになっていても、実際に自己分析を行うとわからないことなども出てくるでしょう。
その場合には、再び本に戻り、どのようにすれば解決するかを調べなおします。
そのうえで、最後まで自己分析ができれば、はじめてそこで自己分析のスキルが身についたと言えます。
就活生用の本を選ぶ
自己分析本には、さまざまな内容に特化したものが多くあります。
また、内容と同様に、読者層もターゲットを絞って書かれているものも存在します。
ターゲットとしては、社会人を対象としたものの中でも、現在の会社での役職に対応したものや転職者を対象としたものなどです。
就活生が読む自己分析本であれば、その旨が大きく謳われているものを選びましょう。
就活生を対象にした自己分析本には、企業研究のためのワークシートが付属されているものや、面接対策などの就活に必要な知識に触れたものなどもあります。
まずは、就活生向けの自己分析本を読んでみて、そこから自分に必要な内容に特化した自己分析本を読んでみても良いでしょう。
自己分析におすすめの本
就活を乗り切るためには、就活生に向けた自己分析本を読んで実践することがいかに重要であるかについて、ここまで解説してきました。
しかし、書店を覗いてみるとさまざまな自己分析本が並んでおり、どの自己分析本を選べば良いか迷う人も多いしょう。
ここでは、厳選した就活生におすすめの5冊を紹介します。
いずれも高い評価を得ているものばかりですが、それぞれの目的などによってぴったりの本は異なってくるでしょう。
まずは、自分に向いていそうなものから手に取ってみてください。
ハーバードの自分を知る技術 悩めるエリートたちの人生戦略ロードマップ
著者は、グローバルな金融サービスを世界各国で展開しているゴールドマン・サックスの副会長でもあった、ハーバード・ビジネススクール教授のロバート・スティーヴン・ カプランです。
この本の中では、周りの人や声に影響されずに自分の内面と向き合い、その声にしたがうことの重要性を説いています。
また、現在の不遇を他者のせいにせず、自分をステップアップさせるための課題と考え、自分のスキルを磨くことの重要性について説いています。
この本には多くのワークが掲載されているため、実践することによって自分にとっての「成功」のイメージを明確につかめるでしょう。
一度読んだだけではなかなか真に理解することが難しくても、何度も読み返すうちに理解が深められる本と言えるでしょう。
9つの性格 エニアグラムで見つかる「本当の自分」と最良の人間関係
エニアグラムとは、人の性格を9つのタイプに分けて、自身の性格への理解を深めるためのプログラムです。
1950年代に精神教師のオスカー・イチャソによって基礎がつくられ、1970年代にクラウディオ・ナランホ医師によって世間に広められました。
日本では、1980年代後半に本書の著者・鈴木秀子氏によって紹介されました。
発刊後、すぐに44万部が売られた自己分析のベストセラーです。
現在でもビジネスマンを中心に、人間関係の改善を目的としてエニアグラムが学ばれています。
本書では20の質問に答えることで、自分のタイプを知ることが可能です。
就活などで初めて自己分析を行おうとしている人に、自己分析の入門編としてぴったりの一冊でしょう。
さあ、才能(じぶん)に目覚めよう: ストレングス・ファインダー2.0
この本では、人の持つ資質を34に分類し、それぞれの強みを活かす方法について詳しく解説している本です。
「努力すれば人は何にでもなれる」と言われていますが、実際は「自分に適した仕事に就き、その中で努力すれば飛躍的な成長ができる」というのが正しいでしょう。
では、自分に適した仕事とは何かを知るために、自分の資質を正しく知り、成功に向けて努力する方法について説いています。
この本には、自分の資質を知るための診断「ストレングスファインダー」へのアクセスコードが付属されているので、読後すぐに診断を行うことが可能です。
「ストレングスファインダー」は全世界で2,000万人(2019年3月現在)が実施していると言われるほど、世界的に評価の高い診断です。
自分の資質について詳しく知りたいと考えているのであれば、一度は読んでおきたい本の1つと言えます。
絶対内定2022 自己分析とキャリアデザインの描き方
「絶対内定」は、大学生協で10年以上の長きにわたり売上No.1を記録し続けている、就活生にとってバイブルのように扱われている本の1つです。
「大学の就職課ですすめられた」「大学の先輩から紹介された」などのレビューも散見され、就活の際には必携とも言われています。
94という膨大なワークシートを進めることにより自己分析を行い、キャリアデザインを行えることが魅力です。
フローにしたがってワークを進めることで、真の自分を見つめることができます。
さらに、就職のためには何をすべきかを説いているので、より「内定」により近づけるでしょう。
ただし「絶対内定」というタイトルがついているものの、積読したりワークを実践しなかったりすると、もちろん内定はとれないので注意が必要です。
あなたが「一番輝く」仕事を見つける 最強の自己分析
2009年に刊行された「あなたの天職がわかる 最強の自己分析」の内容をリニューアルして刊行されたのが本書です。
4,000人の面接を行った経験を持つ著者が「心が喜ぶ」をキーワードにして、自己分析についての考え方やノウハウを紹介しています。
「心が喜ぶ」と「苦手・得意」「特性」だけではなく、ストレスを感じることや許せないと感じることなどのネガティブな部分についても知ることができ、よりディープな自分を洗い出せる1冊です。
心が喜び、得意である仕事に就くことが理想ですが、その仕事が自分の感情のどのあたりにあるかを知るだけでも、仕事へのモチベーションや関わり方が変わってきます。
自分の方向性や適職がわからないという人におすすめの本です。
おわりに
今回は、就活生に向けた自己分析本について解説しました。
ESや履歴書の作成、面接など、さまざまなシーンで自己分析は重要な役割を果たします。
自己分析ができていない状態で応募書類作成や面接に臨むのは、準備不十分の心もとない状態とも言えるでしょう。
この記事を参考に、いま一度自己分析の重要性を見直してみましょう。
自己分析によって自分自身を正確に、そして客観的に見直したうえで、応募書類や面接に向けた対策を進めてください。
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