【例文付き】新卒で営業職の履歴書を書く際のポイントとは?自己PRや志望動機の書き方についても解説!
はじめに
就職活動において、履歴書の作成は重要な意味を持ちます。
志望企業に自分の情報が伝わるのは、ほとんど履歴書内に書かれたものからだからです。
新卒で就職する場合、自分の魅力を企業や採用担当者にアピールできる履歴書の書き方とは、どのようなものなのでしょうか。
本記事では営業職志望者に焦点を当て、新卒採用の選考に向けた営業職用の履歴書の書き方をお伝えします。
履歴書の基本的な書き方から、営業職志望者に合わせた志望動機などの例文も掲載しているので、ぜひ参考にしてみてください。
【営業職の履歴書】基本項目
まずは、新卒採用での履歴書作成の場合における、基本項目の書き方についてご紹介します。
履歴書のテンプレートによって多少異なりますが、大体の場合「日付」「氏名」「住所」「連絡先」「学歴」「職歴」「資格・免許」「本人希望欄」などは、必ず記入欄があるでしょう。
また写真を貼る必要があるため、サイズに合わせた写真を撮影し、印刷しておきます。
基本的な内容ですが、就職活動で使用するにあたり、あらためて各項目をそれぞれ確認しましょう。
日付を書くポイント
日付は、郵送か手渡しかで異なります。
履歴書を書いた日付ではないので、注意しましょう。
一般的に郵送する場合には投函日を、面接で手渡しする場合は面接日を記入します。
西暦か和暦かは自由ですが、履歴書内で年を書く項目はすべて統一した表記にしましょう。
履歴書のテンプレートによっては、資格欄などの項目で西暦・和暦のどちらで書くか指定されているものもあります。
先にそちらを確認しておくと、西暦で書くか和暦で書くかが定まりやすいかもしれません。
住所を書くポイント
住所は必ず都道府県から書き始め、マンション名なども省略せずに正式名称を書きましょう。
また、ハイフンは使わずに「丁目・番・号」を用いて書くとフォーマルです。
漢数字で書くか、アラビア数字で書くかどうかの指定は基本的にありません。
ただ履歴書は横書きなので、アラビア数字にしたほうが読みやすいでしょう。
住所が長くなる場合は、2行に分けても問題ありません。
その場合、ふりがなは1行にするのが一般的な書き方です。
連絡先を書くポイント
連絡先であらためて住所を書くこともありますが、基本的に先に書いた住所と同じであれば「同上」で問題ありません。
ただし、郵便物などを受け取る場所が異なる場合などは、必ずその住所を記載しましょう。
電話番号は携帯電話でも固定電話でも差し支えありませんが、連絡がつきやすいものを優先して記載します。
また連絡先に関しては、大学の授業などで連絡のつきにくい時間帯がある場合、備考欄にその時間帯を書いておくと丁寧な対応になるでしょう。
学歴を書くポイント
学歴は中学校卒業から書き始め、高校からは入学、卒業両方の記載をしましょう。
また「○○高校」ではなく「○○高等学校」と正式名称を記入するのが正しい書き方です。
公立高校などの場合は「△△県立」などの記載も忘れずに行いましょう。
新卒採用での履歴書では「〇〇大学××学部□□学科◎◎専攻 卒業見込み」と記載し、卒業見込みであることを必ず示しましょう。
大学の場合も学校名や学部名は省略せず、正式名称を記載します。
職歴を書くポイント
アルバイトは職歴に含まれないため、一般的な大学生の場合は「なし」と記載し、直後の欄の右端に「以上」と記入します。
これはほかの項目でも当てはまることですが、記入する内容がない場合は、必ず「なし」と書くのを忘れないようにしましょう。
空白のまま提出すると、マナーを理解していないとみなされ、印象が悪くなってしまいます。
最悪の場合、履歴書をそれ以降見てもらえないこともあり得ます。
アルバイトやインターンなどの経歴をアピールしたい場合は、職歴欄ではなく自己PRなどに書きましょう。
資格・免許を書くポイント
免許→資格の順に記載します。
免許・資格両方とも、必ず正式名称で書きましょう。
優先的に記入する資格は、国家資格・運転免許・語学試験・パソコン系の資格などです。
基本的に業務に役立ちそうなものを書くようにしましょう。
TOEICスコアは、600点以上取得している場合のみ記入したほうが良いとされます。
600点はビジネスで求められる基準のため、それ以下だと効果は薄くなってしまうので注意しましょう。
また、同じ資格で複数の級を所持している場合は、上級のものだけを記載します。
書くものがなければ「特になし」と記入しましょう。
本人希望欄を書くポイント
本人希望欄は、親の介護など特別な事情があり、企業に考慮してもらいたい場合に記入する項目です。
先述の通り、どうしても連絡がつかない時間帯がある場合などもここに記載しましょう。
とくに要望がない場合は、基本的に「貴社規定に従います。」とだけ書きます。
残業は少なめが良いなど、福利厚生面での希望を書くのはNGです。
転職時に希望職種などを書く項目ですが、新卒の場合は応募企業に対し、謙虚な姿勢であることが求められます。
写真の貼り方のポイント
履歴書に貼る写真にも、いくつか押さえるべきポイントがあります。
まず、写真は3か月以内に撮影し、サイズが縦40㎜×横30㎜のもの使用します。
履歴書に貼る際は、スティックのりか両面テープを使用しましょう。
また証明写真の裏には、黒の細めの油性ペンで、自分の氏名・所属大学・撮影日を記入します。
これは証明写真が剥がれても、誰のものなのかわかるようにするために行うものです。
履歴書の写真に関しては、時間や金銭的に余裕があれば写真館で撮るのがおすすめです。
証明写真用の写真を撮影したい旨を伝えれば、すぐに撮影してくれるスタジオも多く存在します。
写真館で撮影されたものは、顔色や肌荒れをレタッチ(画像修正)してもらえるため印象が良くなるでしょう。
履歴書のテンプレートの選び方
最後に、履歴書のテンプレートの選び方をご紹介します。
企業から履歴書の指定がない場合、どのようなものを使用すれば良いのか迷う方も多いのではないでしょうか。
新卒は、基本的に「新卒用」と書かれた履歴書を使用するのがおすすめです。
JIS規格のものが一般的とされていますが、学歴や職歴の項目が多く、新卒採用に利用すると空白が多くなってしまいます。
新卒用のテンプレートを公開しているサイトもあるため、それらを利用して自作するのも良いでしょう。
また大学生協などで学校指定の履歴書を買うのもおすすめです。
【営業職の履歴書】志望動機を書くポイント
それではここから、営業職志望の方に向けた志望動機作成のポイントをお伝えしていきます。
採用担当者は志望動機を確認することで「自社への入社意欲がどれくらいあるのか」「業界研究はできているのか」といった点を見極めています。
もちろん企業としては、働く意欲のある人間を雇いたいと考えているので、志望動機の内容が充実していれば、それだけ「入社意欲が高い」と判断してもらえるでしょう。
ここからの内容を踏まえ「なぜこの会社に入りたいのか」が相手に伝わるような志望動機を考えてみてください。
志望動機では何をアピールすればよいか
営業といっても、その仕事内容は外回り、代理店営業、テレアポなどさまざまな種類があります。
求められる能力は、各企業、各部門によって異なるケースがほとんどです。
一概に「営業職だから」という方向性で書き進めるよりは、企業のパンフレットやホームページ、説明会などから企業が求める人物像をつかみ、自分自身の過去のエピソードと絡めてアピールするのが効果的でしょう。
貴社の○○という社風で働きたい、貴社の○○という制度を活かしたいなど、その企業でしかできないことだというアピールをし、業界研究の成果も伝えられればベストです。
また、営業職は「聞く力」「分析力」「コミュニケーション力」などが求められる傾向にあります。
サークル活動やアルバイトなど、チームで何かを成し遂げたエピソードを使うのがおすすめです。
福利厚生がいいからなど、自己中心的な事情を志望動機にするのは避けましょう。
志望動機を書く時のおすすめの構成
志望動機を作成する場合は、結論→理由→エピソード→結論という構成で書くのがおすすめです。
これは、就活生と初対面である面接官が初めて話を聞いて、内容を理解しやすい構成といえます。
数字や論拠のあるエピソードを含むことにより具体性が増し、説得力のある文章にできるのです。
結論は「私は〇〇という点で貴社を志望しました」という簡潔な一文を書くようにします。
その次に「〇〇という経験で〇〇と考えたためです」と結論の理由を書き、エピソードの部分で「私は〇〇で〇〇ということをしていました」と理由を裏付けるような過去の経験を書きましょう。
この際に、過去の経験で起きた問題に対し、自分がどう行動し、結果どうなったかといったストーリー性のあるエピソードは説得力が増します。
最後の結論では「以上の経験を活かし、貴社では〇〇で貢献していきたいと考えております」などのように、自分がその企業で何ができるかを示した一文で締めましょう。
新卒の志望動機の例文
理由といたしましては、貴社の「顧客第一」という企業理念ならば、自分の理想とする顧客の視点に立った提案営業ができると考えたからです。(理由)
私は学生時代、塾講師のアルバイトを3年間行っていました。
そのとき担当していた中に、なかなか成績が上がらず、モチベーションの低い生徒がいました。
モチベーションが上がらない理由があるはずだと考えた私は、その生徒と何度か話し合いを重ね、彼が進路希望として提出している第一志望の大学が、実際に行きたい大学ではないという話を聞き出したのです。
以降、彼が最も納得できる進学について自分なりのリサーチやヒアリングを繰り返し、最終的には心の底から納得できる学校へ進学できたという言葉をもらうことができました。
この経験から、私はただ勉強を教えるといった目標達成の手段を渡すのではなく、相手の立場や求めているものを引き出し、導くことの大切さを学びました。(エピソード)
入社した暁には、顧客の話に耳を傾け、必ず満足してもらえる提案営業を行い、貴社に貢献していきたいと考えております。(結論)
【営業職の履歴書】自己PRを書くポイント
次にご紹介するのは、自己PRを書く際のポイントです。
企業は自己PRで応募者の内面性を確認しています。
どのような性格で、どのような能力を持っているのかを尋ねることにより、企業とのマッチ度を測っているのです。
そのため、自己PRは事前に自己分析などで自分自身についてもきちんと深掘りし、研究しておく必要があります。
具体的にどのような内容を書いていけば良いのか次項で説明していくので、一つずつ確認していきましょう。
自己PRでは何をアピールすればよいか
ではここから、自己PRでアピールするべき内容についてご紹介します。
自己PRは先述の通り、自分がどんな性格や人物像であるかをアピールする項目です。
企業は、自己PRの項目で自社に合った人材かどうかを確認しています。
応募企業のパンフレットやホームページ、説明会などから企業が求める人物像をつかみ、自分が企業にとってふさわしいということをアピールしましょう。
とくに自己PRでは、応募先企業の企業研究や業界研究を反映させることが重要です。
企業側の目線からその企業に必要な人材がどのようなものなのかを理解し、さらにその企業の「足りない」部分を埋めるような人材であることをアピールできれば、選考の通過率はグッと上がるでしょう。
営業職においては「コミュニケーション能力が高い」「人と接することが好き」「人の顔や名前、会話を長期間覚えておける」などのスキルは重宝されます。
志望理由よりも、自分を売り込むという意識を持って作成するようにしましょう。
自己PRを書く時のおすすめの構成
志望動機と同じ、結論→理由→エピソード→結論という構成で書くのがおすすめです。
こちらも結論から書き始めますが、この構成は社会人に必須のスキルである「論理的思考」を示すことにつながるため、なるべくテンプレートから外さないほうが良いでしょう。
まず結論では「私の強みは○○です」と、自分の強みを簡潔な一文で提示します。
その後の理由のフェーズでは「○○という経験で××ということがあったからです」と、これから話すエピソードの前振りになるような内容を書きましょう。
ここは簡潔に内容に触れる程度にすることで、その後のエピソードへのつながりに説得力が出るように書きます。
エピソードの項目では、自分の強みを発揮できた過去の経験について話し、問題が発生したが、自分の強みを活かして状況を変えられたという内容を話すのがおすすめです。
最後の結論では「その経験を活かして貴社では〇〇で貢献していきたいと考えております」と、志望動機と同じように入社後の展望を示す内容を書きましょう。
新卒の自己PRの例文
在学中、家電量販店での接客アルバイトを3年間しておりました。(理由)
お客さまが商品を眺めている際に「お悩みですか」と声をかけ、どういった商品を求めているのかを意識して接客をしていました。
まれに「見ているだけなので」と接客を断られることもありましたが、そうしたお客さまがその後も商品を見ていることが多く気がかりでした。
そのため、声かけの言葉に「○○をお求めですか」と商品を入れることで具体性を増し、お客さまがお店に出向いた理由を説明しなくて済むような接客を意識しました。
そうすることで話が弾み、結果的に満足いただける商品の購入につながっていったのです。
また、そうした対応をほかのアルバイトたちにも共有した結果、地域内でのお客さま満足度ランキング1位の店舗になりました。
私がこの経験から得たものは、相手のニーズに合わせた対応をすることによって、店とお客さま、双方にメリットを与えることができるという学びです。(エピソード)
この経験を活かし、顧客のニーズを聞き出し、その要望に合わせた対応を提案することで、貴社の売上に貢献していきたいと考えております。(結論)
【営業職の履歴書】履歴書を書く際の注意点
ここまでで、新卒で営業職の履歴書を書く際のポイントが理解できたのではないでしょうか。
ここからは、履歴書を書くうえでの注意点についてご紹介していきます。
新卒の履歴書がアルバイトなどの履歴書と大きく異なるのは、志望動機や自己PRの項目です。
内容面のほかにも、敬語などの表記に関するミスもあります。
印象を良くするためにも書きあがったら必ず見直し、注意点が守れているかチェックが必要です。
志望動機・自己PR関連の注意事項を主に解説していくので、必ず確認しておきましょう。
志望動機と自己PRを混同していなか
よくあるミスとしては、志望動機と自己PRを混同してしまっているパターンです。
志望動機は「なぜその企業に入りたいか」、自己PRは「自分の性格や人物像」をアピールするもので、目的が異なります。
この異なる部分を意識して書かないと、自分で差別化ができていない文章になってしまい、読んだ相手も「同じような内容」という印象を受けてしまうのです。
採用担当者から、履歴書を通じての選考の目的を理解していないと判断されると、当然ながら選考通過の可能性は下がります。
また、それぞれでアピールしたことが矛盾していないかどうかも確認しましょう。
例えば志望動機で「好奇心旺盛で、色々なことをしたい」とアピールし、自己PRで「継続力」をアピールした場合、少し矛盾が生じています。
一貫性のあるアピールになるよう、自分のエピソードを整理しましょう。
敬語の使い方
敬語の使い方のミスも、新卒時には多く発生します。
代表的なものは、御社と貴社の使い分けです。
「御社」は口語、「貴社」は文語のため、使うタイミングがまったく異なります。
履歴書などに記載する際は「貴社」、面接などで話すときは「御社」となるので、間違わないように注意しましょう。
また、謙譲語や尊敬語の誤用も頻発するミスです。
履歴書は提出前に確認すれば訂正できるものなので、書いた後は必ず見直すようにしましょう。
誤字がないか
先述の通り、履歴書は提出前に訂正できるものです。
まずは必ず誤字がないかチェックしましょう。
誤字や脱字を事前に防ぐために、ペンで書く前に鉛筆で薄く下書きするのもおすすめです。
その際、提出前に消しゴムで下書きを消すので、鉛筆は薄いものを使い、消しゴムで消す際は汚くならないよう丁寧に行いましょう。
書き損じた場合は、新しく書き直してください。
修正テープや砂消しゴムは、誰が修正を加えたのがわからず、正式な書類と認められないため基本的にNGです。
どうしても書き直しできない場合は、間違えた箇所に定規できれいに二重線を引き、その上から印鑑を押す、訂正印という方法で直しましょう。
誰が修正を加えたかがわかるため、正式な書類でも使える正しい訂正方法です。
年号が統一されているか
最後に注意するべきポイントは、年号です。
先ほど日付の書き方の項目で触れたように、年号を西暦(例:2021年)か和暦(令和3年)かで統一しましょう。
これらが統一されていない書類は、読みにくく不親切です。
ビジネスマナーとしてもNGなので、必ず確認しましょう。
また、履歴書以外に提出する書類がある場合は、その書類も年号を統一するのがベストです。
応募書類はすぐに確認できるところにおいて作業していくと、異なる年号を書いてしまうようなミスは減らせます。
まとめ
今回は、営業職志望の方に向けた履歴書の書き方についてご紹介してきました。
新卒時では履歴書の書き方についてわからないことも多く、不安な方もいらっしゃるでしょう。
履歴書などのビジネス書類は細かなマナーが多く、慣れていないとミスが多発しやすいものです。
事前に準備用のものを用意し、それをお手本にしながら書いていけば書き方に迷うこともありません。
志望動機欄や自己PR欄も、下書きを用意しておくと記入がスムーズになります。
基本的な書き方を押さえておけば、採用担当者からの印象が下がることはありません。
反対に、履歴書のマナーが守れていても加点にはなりにくいものです。
良い印象を残すためには、志望動機などのアピール項目を充実させましょう。
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