
外回り営業の全て|仕事内容・やりがい・成功のポイントを徹底分析
はじめに
営業職への転職を検討している方にとって、「外回り営業」は気になる選択肢の一つではないでしょうか。
「毎日飛び込み営業で大変そう」「体力的にきつそう」といったイメージを持つ方も多いかもしれません。
しかし外回り営業は、自分の裁量で行動でき、成果が直接収入に反映される魅力的な仕事でもあります。
実際の外回り営業は、新規開拓だけでなく既存顧客との関係構築も重要な業務となっており、想像以上に戦略的で奥深い仕事です。
この記事では、外回り営業の具体的な仕事内容から必要なスキル、やりがいや注意点まで詳しく解説しています。
また、転職を成功させるためのポイントや、職場選びで重視すべき条件についても紹介しています。
【外回り営業】外回り営業には2種類ある
まずは、外回り営業とは何かについて詳しく知っておく必要があります。
外回り営業とは、文字通り「外を回って顧客先を訪問し営業活動を行う」営業の形態のことを言います。
顧客のニーズに寄り添った上で自社商品を提案することが営業職全般における役割ですが、数ある種類の営業のなかでも実際に足を運ぶのが外回り営業です。
また、外回り営業には法人営業と個人営業があります。
法人営業の場合には顧客先の企業に赴き営業をかけ、個人営業の場合には個人宅を訪問することになるのです。
さらに、営業の形態にも種類があり、外回り営業の場合は新規開拓営業とルート営業の2つが存在します。
新規開拓営業とは文字通り新しい顧客を探して営業をするスタイルです。
主に初対面の相手に対して営業をかけます。
一方のルート営業とは、すでに取引をしたことがある顧客を定期的に訪問し、新商品の提案をしたりアフターフォローをすることで関係を深めていくというものです。
それぞれの違いは次でご説明しますが、もっと詳しく知りたいという方は以下の記事もご覧ください。
【営業職】新規開拓営業とは?メリット・デメリットや向いている人を徹底解説!
新規開拓営業
新規開拓営業は、自社の新しい取引先となる顧客を探して開拓する営業スタイルです。
主にテレアポや飛び込み訪問により新規顧客を開拓していきます。
外回り営業の中でも新規開拓営業は「きつい」と言われていることが多く、とくに新人営業マンは精神的な負担を感じてしまうことも少なくありません。
なぜなら、新規開拓営業は初対面の顧客を相手としているため、断られることが大半だからです。
その確率は業界によって異なりますが、ほとんどの場合は100件かけて1件アポが取れるという相場だと思って良いでしょう。
しかし、そんな地道な努力あってこそ新しい縁を広げることができます。
今は辛くても「良い出会いのために」と考えれば苦に感じることはないのでしょうか。
ルート営業
ルート営業は、既に取引のある顧客を定期的に訪問して新商品の提案をしたり、導入している商品のアフターフォローを行う仕事です。
例えば、メーカーの営業などが該当します。
製薬メーカーの営業だとした場合、担当している薬局やドラッグストアを回って自社の医薬品をお店に置いてもらえるように提案し続けます。
新商品が出たら店内ポップを作成してレイアウトのアドバイスをすることもあります。
一度担当した顧客とは長い年数お付き合いすることが多いので、売り込み型の営業のように「売れたら終わり」というわけではありません。
長い縁を大切にできる人が向いているでしょう。
【外回り営業】1日の流れ
外回り営業の1日は、効率的な時間管理と計画的な顧客訪問が成功の鍵となります。
外回り営業担当者の1日のスケジュールの例をご紹介します。
9:00-9:30(出社・準備)
出社後、その日の訪問スケジュールを確認し、提案書やカタログなどの営業資料を準備します。
朝礼では営業目標の共有や同僚との情報交換を行い、1日の活動方針を固めます。
9:30-12:00(午前の顧客訪問)
最初の顧客先へ向かい、商談や提案活動を開始します。
新規開拓営業の場合は2件程度、ルート営業なら1-2件の訪問が一般的です。
12:00-13:00(昼食・移動)
訪問先の合間を縫って昼食を取り、午後の訪問先への移動時間も兼ねます。
この時間に次の商談の準備や顧客情報の確認も行います。
13:00-17:00(午後の顧客訪問)
午後も継続して顧客訪問を行い、新規開拓営業なら2-3件、ルート営業なら1-2件程度の商談をこなします。
17:00-18:00(帰社・事務作業)
帰社後は営業日誌の記入、提案書作成、見積書準備などの事務作業を行い、翌日の準備を整えて退社します。
移動時間の有効活用がカギ
外回り営業で成果を上げるためには、移動時間をいかに有効活用するかが重要なポイントになります。
車での移動中は次の訪問先の情報確認や商談のシミュレーションを行い、電車移動では提案書の見直しやメールチェックを済ませることで業務効率が大幅に向上します。
また、移動ルートを事前に最適化することで無駄な時間を削減し、より多くの顧客との接点を作ることが可能です。
スマートフォンやタブレットを活用すれば、移動中でも顧客情報の更新や営業資料の確認ができるため、訪問前の準備時間を短縮できます。
さらに移動時間を利用してテレアポや既存顧客へのフォローコールを行えば、限られた時間内でより多くの営業活動を展開できるでしょう。
移動時間を「空白の時間」ではなく「営業活動の一部」として捉え、計画的に活用することが外回り営業成功の重要な要素の一つです。
【外回り営業】求められるスキル
外回り営業で成功するためには、特有のスキルセットが必要になります。
転職を検討している方にとって、どのようなスキルが求められるのかを理解することは重要な判断材料となるでしょう。
外回り営業は顧客と直接対面する機会が多く、自律的な行動力も求められる職種です。
ここでは、外回り営業で特に重要とされるのは以下のスキルです。
・コミュニケーション力
・プレゼンテーション力
・スケジュール管理力
・ストレス耐性力
・運転免許 ※企業による
それぞれのスキルについてくわしく説明します。
コミュニケーション力
営業職を遂行する上で、大前提としてコミュニケーション力は必要です。
人と話すことが嫌いという人が営業をしてもうまく商品を売り込むことができないでしょう。
そのため、営業にコミュニケーション力は必須のスキルとされています。
しかし、一概にコミュニケーション力といっても様々なタイプがあります。
何かを話すのが上手な人もいれば、聞き上手でヒアリングに長けている人もいるでしょう。
そんなコミュニケーションの中でも、営業に必要なコミュニケーションは聞く力です。
なぜなら、商品を提案するには相手の課題を知らなければならないためです。
営業は商品をただ売るのではなく、相手の課題を解決する価値を提供しているのです。
そのため、まずはヒアリング力を持って相手のニーズに合わせ、顧客の悩みなどを引き出す必要があります。
もちろん営業職は話す力なども総合的に大切ですが、外回り営業の場合はヒアリング力を求められることの方が多いでしょう。
プレゼンテーション力
外回り営業では、商品やサービスの価値を相手に分かりやすく伝えるプレゼンテーション力が欠かせません。
顧客の課題を把握した後は、自社の商品がどのように問題解決に貢献できるかを論理的かつ魅力的に説明する必要があります。
効果的なプレゼンテーションには、相手の業界や職種に合わせた事例の紹介、具体的な数値やデータの活用、視覚的に分かりやすい資料の準備が重要です。
また、限られた時間内で要点を整理して伝える能力も求められます。
プレゼンテーション中は相手の反応を観察し、理解度に応じて説明方法を調整する柔軟性も必要でしょう。
商談の成否を左右する重要なスキルとして、継続的な練習と改善が求められる分野です。
スケジュール管理力
これは、外回り営業ならではのスキルといっても過言ではないでしょう。
内勤の場合、自分の働くための時間が会社によって管理されており、何時から何時まで会社で働くというのが決められています。
しかし、外回り営業の場合はさまざまな場所に移動するため、顧客先を訪問する順番や帰社する時間など、自分でスケジュールを組まないといけません。
そのため、自分でうまくスケジュールを組めない人には外回り営業は向いていないでしょう。
そんな自分でスケジュールを管理しないといけない外回り営業ですが、柔軟にスケジュールが決められるという点で、効率良くいけばプライベートとの両立が可能になるというメリットもあります。
ストレス耐性力
外回り営業では、断られることや予期しない困難に直面することが日常的にあるため、強いストレス耐性力が必要です。
新規開拓営業ではとくに断られる確率が高く、100件中1件のアポイント獲得という厳しい現実に直面することもあるでしょう。
このような状況でも前向きに活動を続けるためには、失敗を学習機会と捉える心構えと、メンタルの回復力が重要になります。
また、ノルマに対するプレッシャーや顧客からの厳しい要求に対しても、冷静に対処する能力が求められます。
ストレス管理には、適度な運動や趣味の時間確保、同僚との情報共有などが効果的です。
困難な状況を乗り越えることで営業としての成長につながるため、ポジティブな視点でストレスと向き合う姿勢が大切といえます。
自動車免許が必須な場合が多い
外回り営業は車を使って移動することが多いため、自動車免許が必須な場合が大半です。
とくに、公共交通機関があまり充実していない地域にある顧客先に訪問する場合は社用車を使用します。
そのため、自動車の免許を持っていない人はどれだけコミュニケーション力やスケジュール管理能力に長けていても採用されるのは難しいでしょう。
ただし、都市部では徒歩や自転車での移動という場合も多いにあり得ます。
免許は持っていなくとも、体力に自信があれば都市部エリアの外回り営業を選んでみてはいかがでしょうか。
【外回り営業】得られる恩恵とやりがい
外回り営業は大変な仕事である一方で、他の職種では得られない独特のやりがいや恩恵があります。
転職を検討している方にとって、仕事にやりがいを感じられるかどうかは重要な判断材料となるでしょう。
外回り営業で特に魅力的とされるのは以下の恩恵とやりがいです。
・人脈が広がる
・お客様に感謝される
・成果が数字に表れる
・自由度の高い働き方
それぞれの恩恵とやりがいについて詳しく説明します。
人脈が広がる
外回り営業では毎日様々な顧客先を訪問するので、その顧客先でいろいろな人と出会うことができます。
たとえば、法人営業の場合、普段はなかなか会えない経営者や役員と接する機会も多いです。
経営者の話を直接聞ける機会は他の職業だとあまりありませんので、貴重な時間を過ごすことができるのではないでしょうか。
また、取引先の社員と仲良くなるケースもあります。
定期的に顔を合わせていると、お互いの趣味の話になったりプライベートな話をすることもあるでしょう。
行く先々で出会った人との縁が広がることも、外回り営業の魅力の一つです。
人脈が広がることで、様々な人との関わりを通して自分自身を成長させることができるでしょう。
お客様に感謝される
人から感謝されることで仕事にやりがいを感じる人も少なくありません。
感謝されるという点においては、外回り営業は感謝されることが多い職種であると言えるでしょう。
外回り営業は、責任者のような偉い人だけでなく、お客様と直接会う機会もたくさんあります。
そのため、お客様の喜びに寄り添うことができたり、直接感謝の言葉を貰うことができたりするので、やりがいを感じることができるでしょう。
どの職業も間接的には誰かに感謝されていますが、外回り営業はお客様に直接的に感謝される職業なのです。
成果が数字に表れる
これは外回り営業に限った話ではないですが、営業は数字が評価基準です。
そのため、売上が上がった分だけ評価対象になる、シンプルな評価制度のもと働くことができます。
自分がどれだけ仕事を頑張ったのか、というのが目に見えてわからないとやりがいを感じないという人も多いかもしれません。
しかし、何かを達成することは仕事のやりがいにつながります。
何かを達成したという事実だけでなく、どれだけ頑張ったのか、という成果が目に見えてわかると仕事のモチベーションにつながるでしょう。
外回り営業では、自分の営業成績が上がった分だけインセンティブが入ることが多いため、比例するように年収も上がっていきます。
そのため、ただ業務をこなして達成していくよりも仕事のやりがいを感じることができるでしょう。
自由度の高い働き方
外回り営業は他の職種と比較して、働き方の自由度が高いことも大きな魅力の一つです。
顧客のスケジュールに合わせる必要がある一方で、移動時間の調整や訪問順序の決定など、自分の裁量で行動できる部分が多くあります。
直行直帰が認められている企業では、朝は自宅から直接顧客先に向かい、最後の訪問を終えた後はそのまま帰宅することも可能です。
この柔軟な働き方は、育児や介護などの私的な事情を抱える方にとって大きなメリットとなるでしょう。
また、成果を出していれば働く時間や場所についても比較的融通が利くため、ワークライフバランスを重視したい方にも適した職種といえます。
効率的にスケジュールを組むことで、プライベートの時間を確保しやすいのも外回り営業の特徴です。
【外回り営業】外回り営業で活躍するポイント
外回り営業は誰でも活躍することができるのか、と疑問を抱いているかもしれません。
外回りはもともとその人に備わった素質を活かすことで、長くキャリアアップできる職種のひとつです。
転職を検討している方にとって、どのような点に注意すれば活躍できるのかを理解することは、成功への近道となるでしょう。
外回り営業で特に重要とされるのは以下の活躍ポイントです。
・服装や身だしなみを整える
・初回接触の印象に気を付ける
・決裁者に接触する
・細やかな気遣いを生かす
・共感力を生かす
それぞれの活躍ポイントについて詳しく説明します。
服装や身だしなみを整える
営業として良いスタートを切るには、身だしなみを整えることからはじめてみましょう。
社会人たるもの、服装や身だしなみを整えることはマナーです。
とくに外回りの営業職の場合、初めてお会いするお客様が多いため第一印象を意識することが大切です。
サイズ感の合っていないスーツを着用していたり、シャツの襟に汚れがついていたりなど、不衛生な印象を与える見た目ではいけません。
業界や顧客層に応じて適切な服装を選び、TPOを意識することも重要でしょう。
世の中でトップ営業マンと言われている人に、身だしなみが整っていない人はほぼいないといえます。
男女別|営業としての身だしなみ
外回り営業では性別に関わらず、清潔感のある身だしなみが成功の基盤となります。
第一印象で信頼を勝ち取るために、男女それぞれのポイントを押さえた身だしなみを心がけることが重要です。
男性|営業の身だしなみポイント
項目 | ポイント |
---|---|
スーツ・シャツ | サイズの合ったスーツ、アイロンがかかった清潔なシャツ |
髪型・ひげ | 適度に整えられた髪型、毎日のひげ剃り |
靴・小物 | 磨かれた革靴、清潔なネクタイや時計 |
女性|営業の身だしなみポイント
項目 | ポイント |
---|---|
服装 | 落ち着いた色味のスーツやジャケット、適切な丈のスカート・パンツ |
メイク・髪型 | 万人受けするナチュラルメイク、清潔感のある髪型 |
アクセサリー | 控えめなアクセサリー、派手すぎないネイル |
共通して注意すべきポイント
営業活動では外出が多く天候の影響も受けやすいため、常に身だしなみを整えられるよう携帯用のエチケット用品を持参することをおすすめします。
また、香水や柔軟剤の香りも強すぎないよう注意し、相手に不快感を与えないことが重要です。
性別を問わず細部まで気を配った身だしなみで、顧客との信頼関係構築の第一歩を踏み出しましょう。
初回接触の印象に気を付ける
先ほども述べましたが、外回り営業は初めてお会いするお客様が多いため、第一印象が大切です。
諸説ありますが、「人は会って3秒で印象が決まる」と言われている通り、視覚的な印象からその人を判断する傾向にあります。
それは服装や身だしなみだけではなく、言葉遣いや笑顔や話し方も同様です。
笑顔があまりなくミステリアスな印象を与えてしまうと、その営業を信頼してものを購入しようとは思わないでしょう。
声のトーンや明るい笑顔を意識して「良い人そう」と思ってもらえるように気をつけましょう。
決裁者に接触する
外回り営業のうち、とくに新規開拓営業の場合は決裁者に接触することが受注率を上げるキーポイントになります。
なぜなら、決裁権を持っていない人にアプローチしても契約のハンコは押してもらえないからです。
法人営業なら経営者か、決裁権を持っている担当部署のトップに接触するのが良いでしょう。
個人営業なら大半の場合、その家庭の夫にあたる人です。
なお、決裁者がいる時間帯は限られます。
経営者も一家の主人も、日中不在にしていることが大半なので、朝や夕方の時間も使って効率よく営業すると良いでしょう。
細やかな気遣いを生かす
営業を志す人は、基本的に「人が好き」というタイプが多いため、細かな気遣いや細かな変化に気付くことが得意な人が多いです。
これは実は大切なスキルです。
たとえば、新規開拓営業においては断られてしまうという機会が多いのですが、相手の細かなところに気付き、そこから雑談を広げて営業トークにつなげられるということができるかもしれません。
相手の髪や所持品など些細な変化であっても、いち早く気付くことで距離感を一気に縮めることができるでしょう。
商談には直接関係のない事柄でも、細かな気遣いや変化に気付いてトークに発展させることで、顧客と良い関係を結ぶことができるのです。
共感力を生かす
共感力も営業において必須のスキルです。
相手の話に耳を傾け、相手の悩みや思っていることに共感して真剣に相づちを打っている姿は、相手から「よく聞いてくれているな」と良い印象を持ってもらえるでしょう。
営業職では、自分の話を繰り広げて商品を売り込むことよりも、相手の話を聞き、共感して話を広げるというのが大切です。
そのため、自分の話を一方的にするのが得意な人よりも、相手の話に共感し、さらに話を引き出すことが得意な人のほうが営業に向いていると言えます。
共感することにより、顧客との信頼関係を築くことにもつながります。
【外回り営業】外回り営業で覚悟すべきこと
外回り営業への転職を検討している方は、やりがいだけでなく、厳しい現実についても理解しておく必要があります。
外回り営業には内勤職などでは経験しない、以下のような特有の困難があります。
・体調管理が重要
・体力が求められる
・断られても割り切ることが求められる
・ノルマを追い続けなければならない
・孤立しがちな環境に対処しなければならない
それぞれの覚悟すべきポイントについて詳しく説明します。
体調管理が重要
まずは、体調管理が重要であるという点です。
顧客先に自ら訪問して営業をかける外回り営業では、悪天候でも関係なくその日時に顧客先に訪問しなければいけません。
たとえ真夏の暑い日でも、真冬の寒い日でも、雨が降っていたとしても訪問しないといけないので、うまく体調管理をしないと体調を崩してしまうかもしれません。
車での移動であれば、車の空調を使えば問題ありませんが、もし徒歩での移動なのであれば特に体調管理が重要です。
これは、外出することが多い外回り営業ならではのポイントと言えるでしょう。
体力が求められる
外回り営業は体力が求められる職業であると言えます。
顧客先でのスキルも求められますが、その顧客先に訪問するまでの移動も仕事の一環です。
もし、徒歩や自転車での移動になった場合、体力がない人には移動が多いことが厳しいと感じるかもしれません。
また、たくさん訪問をする場合には、その顧客先で使う営業用の資料などでバッグが重たくなってしまうことが多くあります。
そのため、重たいバッグを持ちながらの徒歩移動になると、特に女性の場合だと、体力的にキツいと感じてしまう人が多いかもしれません。
断られても割り切ることが求められる
顧客に断られていちいちメンタルをやられていては、営業は成り立ちません。
営業では断られることが当たり前というスタンスでいることが大事です。
ルート営業ならすでに関係を持っているので断られることは少ないかもしれませんが、新規開拓営業なら断られることは当たり前でしょう。
その断られた失敗をいつまでも引きずることなく、どこが悪かったのかを考え反省し、次につなげるために改善するということが営業で成功するためのポイントなのです。
断られるのは覚悟のうえで、さらに挑戦していく強いメンタルが外回り営業には求められます。
ノルマを追い続けなければならない
営業職を選んだ以上、ノルマはつきものです。
毎月個人に課せられる目標額があり、それに向けてひたすら足で稼ぐのが外回り営業です。
達成すれば会社からの評価がグッと上がりますが、達成できなければ叱責されることもあるでしょう。
売れなかったときに落ち込んでばかりいるのではなく、売れるためにどうするべきか考えて行動し続ける必要があります。
精神的なタフさが必要です。
孤立しがちな環境に対処しなければならない
外回り営業では一人で行動する時間が長く、孤独感を感じやすい環境にあります。
オフィスにいる時間が短いため、同僚との何気ない会話や相談の機会が限られ、悩みを一人で抱え込みがちになってしまいます。
また、移動時間中に考え込んでしまい、ネガティブな思考に陥りやすいことも。
このような状況を避けるためには、意識的に同僚や上司とのコミュニケーションを取ることが重要です。
朝礼や帰社時の報告だけでなく、困ったときには電話やメールで相談する習慣をつけましょう。
また、定期的な運動や趣味の時間を確保し、仕事以外の充実した時間を持つことで、精神的なバランスを保つことができます。
【外回り営業】向いている人の特徴
外回り営業は決して楽な仕事ではないため、働いているうちに辛いと感じる人もいるでしょう。
しかし、逆に「楽しい」と思って働き続ける人も多くいます。
では、外回り営業に向いている人はどんな人なのでしょうか。
営業職に関してイメージが湧くものはコミュニケーション力やヒアリング力を持ち合わせている人ですが、外回り営業では一般的なイメージ以外の特徴もあります。
外回り営業に向いている人の特徴は、以下のようなものが挙げられます。
・一人での作業が苦でない
・人と話すのが好き
・フットワークが軽い
・PDCAサイクルを回せる
・目標達成への意欲が高い
それぞれの特徴について詳しく説明します。
一人での作業が苦でない
一人で黙々と作業したり、一人で行動したりすることが苦ではない人は外回り営業に向いています。
外回り営業は、人と話す機会が多いですが、その話し相手は同じ職場の人ではなく顧客です。
もちろん、移動は一人ですし、商談も一人でしないといけないため、何か商談に関して誰かと確認しておきたいことである、商談前の緊張を誰かと話すことでほぐす、そういったことはできません。
そのため、誰かと一緒に仕事がしたいと考えている人には向かないのが外回り営業という仕事です。
人と話すのが好き
人と話すのが好きというのは、同僚や先輩などの同じ職場の人との会話ではなく、顧客とのコミュニケーションにおいて円滑に行えるということを指します。
営業において人と話す機会というのは圧倒的に顧客がメインです。
そんな中、緊張してしまうという人は場数を踏めば改善されていくかもしれませんが、基本的に人と話すのが好きである、得意である、という人で最初から緊張しないという人のほうが圧倒的に営業に向いています。
そもそも人と話すのがあまり好きではないという人には営業職はおすすめしません。
PDCAサイクルを回せる
PDCAサイクルとは、Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)の頭文字を取ったもので、この4つを繰り返していくことで成長していくというものです。
このPDCAサイクルをうまく回し、反省と改善を繰り返していける人ほど営業職に向いています。
営業は当たって砕けろ、のようなスタンスで、断られても次々にアポイントしていくというイメージを持っている人も少なくないでしょう。
確かに、新規開拓営業では断られることも多いですが、断られてもきちんと評価せず、改善することがなければ次に行っても失敗してしまいます。
そのため、このPDCAサイクルを回していける人が営業に求められます。
目標達成への意欲が高い
外回り営業で継続的に成果を上げるためには、強い目標達成意欲が欠かせません。
営業職では個人やチームに対して具体的な売上目標が設定され、その達成が評価の基準となります。
目標に向かって計画的に行動し、困難な状況でも諦めずに取り組み続ける姿勢が求められるでしょう。
また、月次や四半期といった短期目標だけでなく、年間を通じた中長期的な視点で目標を追い続ける持続力も重要です。
数字に対する責任感を持ち、結果にこだわって行動できる人ほど外回り営業で活躍できる可能性が高いといえます。
【外回り営業】転職する際のポイント
外回り営業の求人を見ていると、「基本給+歩合制」「実力次第で高収入」といった魅力的な条件が目に付きますが、実際に応募する前に確認すべき項目は多岐にわたります。
転職後に「こんなはずじゃなかった」と後悔しないためには、給与面だけでなく働き方や職場環境についても事前にしっかりと調べておくことが必要です。
転職前に必ずチェックしたい項目は以下のとおりです。
・インセンティブの割合
・昇給・賞与の制度
・福利厚生制度の充実度
これらの要素を総合的に判断することで、長期的に活躍できる転職先を見つけることができるでしょう。
インセンティブの割合
インセンティブの割合は業界や会社の形態によって異なります。
例えば、売上額の何パーセントが営業のインセンティブとして入るのか、インセンティブが入る基準は何かなどを確認しておきましょう。
なお、インセンティブは求人募集要項に記載されていることが少ないため、面接時に聞いてみるなども良いでしょう。
昇給・賞与の制度
昇給や賞与制度についても確認しておきたいポイントです。
昇給は年次昇給なのか、実績次第で昇給するのかでやりがいも大きく異なります。
また、賞与制度はとくに気をつけて見ておきたいポイントです。
求人募集要項に「賞与あり(業績による)」と記載されていた場合、昨年や一昨年の実績はどうだったのかを確認しておいた方が良いでしょう。
賞与があると思って入社しても、実際には全くないというケースも存在します。
福利厚生制度の充実度
外回り営業への転職では、福利厚生制度の充実度を必ず確認しておきましょう。
外回り営業は体力的な負担や精神的なストレスを伴う職業であるため、従業員の健康管理や働きやすさをサポートする制度が整っているかが重要なポイントとなります。
・健康診断の充実度や人間ドック補助
・社会保険の内容と企業負担割合
・住宅手当や家族手当の有無
・交通費支給の上限や実費支給の範囲
長期的に安心して働ける環境かどうかを見極めるためにも、福利厚生の詳細を転職前にしっかりと調べておきましょう。
産休や育休の有無
産休・育休制度の有無と実際の取得状況は、将来的にライフステージの変化を考えている方にとって重要な確認ポイントです。
制度が法的に整備されていても、実際に取得しやすい環境かどうかは企業によって大きく異なります。
・過去3年間の産休
・育休取得実績
・復職率と復職後の継続勤務状況
・男性の育休取得状況と企業の推進度
・復職後のキャリアパスや昇進への影響
女性の場合は、生理休暇や妊娠・出産に関する特別休暇制度など、女性特有のニーズに配慮した制度があるかも重要な判断基準です。
営業職という成果重視の職種においても、ライフイベントを経験した社員が継続的に活躍できる環境が整っているかを見極めることで、長期的なキャリア形成の参考になります。
働き方の多様性
現代の働き方改革により、多くの企業でリモートワークやフレックスタイム制度が導入されています。
外回り営業においても、内勤日のリモートワークや柔軟な勤務時間設定が可能な企業が増えており、ワークライフバランスの向上に大きく貢献しています。
・リモートワーク制度の有無と利用頻度
・フレックスタイム制度の導入状況
・時短勤務制度の対象者と期間
・直行直帰の可否と承認プロセス
特に育児や介護などの責任がある方にとって、働き方の柔軟性は転職先選びの重要な要素となります。
これらの制度が実際に活用されているかも合わせて確認し、自分のライフスタイルに合った働き方ができる環境を選ぶことが重要です。
職場環境の確認
職場の雰囲気や多様性は、長期的に働く上で非常に重要な要素です。
特に外回り営業では、チームでの情報共有や上司・同僚との連携が成果に直結するため、良好な人間関係を築ける環境かどうかを見極める必要があります。
・面接時の職場見学で社員の表情や雰囲気
・女性営業職の在籍状況と管理職への登用実績
・多様な価値観を持つ社員の活躍状況
・企業の公式サイトでの社員インタビューや働き方事例
多様な価値観を持つ社員が活躍している企業では、個人の強みを活かしやすく、長期的なキャリア形成にもプラスとなります。
転職後も長く活躍できる環境に出会えるよう、これらのポイントを総合的に判断して転職先を選びましょう。
【外回り営業】転職エージェントに相談しよう
ここまで、転職する際のポイントを紹介してきましたが、やはり仕事をしながら転職活動をするのは大変です。
また、転職してしまった後にその企業にギャップを感じ、せっかく転職したにもかかわらず仕事が辛くなる人も少なくありません。
そんなことにならないためにも、絶対に転職に失敗したくないと思っている人も多いのではないでしょうか。
そこでおすすめなのが、転職エージェントの活用です。
転職エージェントでは、細かな企業に関する情報を手に入れられるので、先に述べたような産休や育休の制度の有無やどんな制度があるのかという情報を調べることができます。
そうすることによって、転職した先でその企業にがっかりするというようなことがなくせるでしょう。
おすすめの転職エージェントは「アゲルキャリア」です。
これは営業に特化した転職エージェントであり、多くの実績を誇り、さまざまなサポートも行ってくれるので、転職に絶対失敗したくないという人は必見です。
詳しくはこちらをチェックしてみてくだい。
【外回り営業】外回り営業に関するよくある質問
外回り営業への転職を検討する際、多くの方が抱く疑問や不安があります。
ここではよくある質問をピックアップし、具体的にお答えします。
Q. 営業未経験でも転職できる?
営業未経験でも外回り営業への転職は十分可能です。
未経験歓迎の求人も多く、コミュニケーション能力や学習意欲、目標達成への意欲を重視して採用しています。
新人研修では基本的な営業スキルから商品知識まで体系的に学べるため、異業種からの転職者も多数活躍しています。
ただし、入社後は新規開拓営業を中心とした厳しい現場経験を積むことになるため、ストレス耐性と継続的な学習姿勢が求められるでしょう。
Q. 女性でも外回り営業で活躍できる?
女性でも外回り営業で十分に活躍することができます。
女性ならではの細やかな気遣いや共感力が顧客から高く評価されるケースも少なくありません。
近年では働き方改革の影響で、産休・育休制度や時短勤務制度が整備されている企業も増えており、ライフステージの変化に対応しながら長期的にキャリアを積むことが可能です。
ただし、体力的な負担や移動の多さ、見た目の管理などについては男性以上に気を配る必要があります。
転職前に職場環境や制度の充実度をしっかりと確認することが成功の鍵となるでしょう。
Q. 転職時の年収交渉のコツは?
外回り営業の年収交渉では、基本給とインセンティブの内訳を明確に把握することが重要です。
まず現在の年収を正確に伝え、転職理由と併せて希望年収の根拠を論理的に説明しましょう。
営業職では実績が重視されるため、過去の売上実績や達成率を具体的な数字で示すことで交渉力が高まります。
また、インセンティブ制度の詳細(売上の何%が支給されるか、支給条件など)や昇給制度についても必ず確認してください。
年収だけでなく、福利厚生や働き方の柔軟性も含めた総合的な待遇として判断することで、より満足度の高い転職が実現できます。
Q. 外回り営業に必要な資格はある?
外回り営業に特別な資格は必須ではありませんが、普通自動車免許は多くの企業で必要とされています。
都市部以外では車での移動が前提となるため、免許を持っていない場合は応募できる求人が大幅に限られてしまいます。
業界によっては専門資格が有利に働く場合もあり、不動産業界では宅地建物取引士、保険業界では生命保険募集人資格などが該当します。
また、営業活動で役立つ資格として、簿記検定やビジネス実務法務検定などもあります。
これらの資格は必須ではありませんが、顧客との会話の幅を広げたり、提案の説得力を高めたりする効果が期待できるでしょう。
まとめ
この記事では、外回り営業への転職を検討している方に向けて、仕事内容から向いている人、転職のポイントまで解説してきました。
外回り営業は体力的・精神的な負担もありますが、自分の裁量で働ける自由度や成果が直接収入に反映される達成感など、他の職種にはない魅力があります。
「人と話すのが好き」「目標達成への意欲が高い」という方には、非常にやりがいのある職種といえるでしょう。
転職を成功させるには、給与面だけでなくインセンティブ制度や福利厚生、働き方の多様性をしっかりと確認することが重要です。
転職後に後悔しないためにも事前の情報収集は欠かせません。
一人での転職活動が不安な方は、営業職に特化した転職エージェントを活用して、理想の転職先を見つけてください。
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