【職種研究】カスタマーサクセスってどういう職種なの?仕事内容や向いている人を徹底解説!
はじめに
「自分に向いている仕事とは何か」「今の仕事は本当に自分に合っているのか」といった悩みは、誰もが一度は抱くことがあると思います。
自分が何に向いているのかを探っているうちに、カスタマーサクセスという職種を初めて知ったという人もいるかもしれません。
そこで今回は、カスタマーサクセスとはそもそもどのような仕事をするのか、どんな人に向いているのか、気になる年収や将来性にも触れながら解説していきますのでぜひ参考にしてみてください。
【カスタマーサクセス】カスタマーサクセスとは
人と話すことが好きだったり体力に自信があったり、そんな自分の長所を活かせそうな営業職を志している学生でも、カスタマーサクセスの役割を正しく理解できていないかもしれません。
かつては飛び込みやテレアポといった新規顧客を獲得するための営業や、既存顧客を定期的にまわり良好な関係性を保つためのルート営業など、自社または他社の製品を売るといったものがほとんどでした。
ところが、SaaSなど新しいビジネスモデルの普及によって、定期購読・継続購入を意味する「サブスクリプション」というビジネスモデルが流行するようになりました。
顧客満足度を高めるための活動に重きを置く役割が重要となり、それを担うカスタマーサービスの需要が高まってきたのです。
【カスタマーサクセス】カスタマーサクセスの仕事内容
従来は商品やサービスを購入してもらうことを目的とした、いわゆる買い切り型のビジネスモデルが主流であったのに対し、サブスクリプションにおいてはそうもいきません。
契約してもらうことがゴールではなく、それを継続的に使い続けてもらわなければ利益を出せずに頭打ちとなってしまうからです。
そこでいかに継続率を上げるか、あるいは解約率を低く抑えられるかを追求するカスタマーサクセスについて、さらに具体的な仕事内容を見ていくことにしましょう。
新規顧客の開拓
購入してもらうだけが最終的な目標ではないとはいえ、カスタマーサクセスも新規顧客に対してアプローチしないわけではありません。
サービスを利用しようと考えている人に対して、サービスの内容を具体的に詳しく説明したり、問題解決のための提案をしたりすることは他の営業職と変わりなく行います。
しかし、テレアポの件数を増やして商談にこぎつけるといったものではなく、目先の利益を追うものでもないためサービスを売り込むようなスタイルではありません。
導入することによるメリットばかりをアピールするのではなく、顧客が抱える課題をしっかりヒアリングして理解を深めたうえで、課題の解決や継続的な利用につながるサービスを提案するコンサルタントのような役割を担います。
サービスの継続利用サポート
これまで関係のなかった顧客にアプローチすること、あるいはターゲットを明確化したうえで新規顧客を開拓することはセールス職と変わらないものの、その成果だけで評価されないのがカスタマーサクセスです。
サービスを導入することにより顧客に成功を実感してもらい、そのまま使い続けてもらわなければ売上につながらないからです。
カスタマーサクセスは、サービスを導入してからしっかり活用してもらえているかをチェックし、サービスの継続利用に貢献します。
さらに、途中解約を防ぐためにより良い活用方法を提案し、疑問や新たな課題を解決するための研修を行うといった導入後のサポートも行うなど、さまざまな形で企業の売上を高めていきます。
アップセル・クロスセル
解約されないように既存客との関係性を保つだけでは収益を上げることにはつながらず、追加で受注をもらわなければ業績はなかなか伸ばせません。
サービスを継続的に利用してもらうためのサポートとともに、顧客の成功と自社の売上を同時に実現するための仕事もカスタマーサクセスの業務範囲です。
そのときに使われる手法がアップセル・クロスセルといわれるもので、これらをうまく利用することで顧客単価を上げられるのです。
アップセルは、顧客が現在利用しているサービスよりもより上位のものを利用してもらい、利益を増やすといった手法になります。
一方でクロスセルは、関連するサービスなど別の商品を購入してもらうことで売上アップを目指す方法です。
【カスタマーサクセス】カスタマーサクセスと営業職の違い
ここであらためて一般的な営業職とカスタマーサクセスとの違いについて、目的や顧客との関係性などの面で確認しておきましょう。
もっとも大きな違いは、契約数や売上を伸ばすことを目的にしているかどうかという点です。
営業職はどれだけ契約を取ってきたかによって評価され、場合によってはボーナスの額まで左右されることがあるのに対して、カスタマーサクセスにおいてはそれらの数字が求められることはほとんどありません。
さらに、営業職は商談のアポを取ったり商品の説明をしたりするなど、契約獲得が主な仕事です。
それに対してカスタマーサクセスは契約後の活動が中心となり、利益を追求しつつ顧客の満足度を上げることを考えなければなりません。
【カスタマーサクセス】カスタマーサクセスとカスタマーサポートの違い
似たような名の職種としてカスタマーサポートというものがあり、就活を始めたばかりの学生にとってはそちらの方が馴染みがあるかもしれません。
いずれも「カスタマー」という単語が頭についているように、顧客と直接関わることに変わりありませんが、業務としてはまったく異なるものであることを認識しておきましょう。
カスタマーサクセスは、トラブルが起きないように先回りして行動し、そうなってしまわないように顧客と日ごろからコミュニケーションを取っています。
その一方でカスタマーサポートは、トラブルが起きてからの対応が主な業務であり、それまで顧客と接触する機会はほぼありません。
商品に不具合が発生するなどした際に顧客から電話やメールで問い合わせを受けてから、解決法を示したり担当者を手配したりします。
【カスタマーサクセス】カスタマーサクセスに向いている人
ここまで、カスタマーサクセスが注目されるようになった背景にはサブスクリプションというビジネスモデルの普及があること、営業職とは異なった役割を果たさなければならないこと、カスタマーサービスとは違う役割を持っていることの3点を説明しました。
ここからは、カスタマーサクセスに向いている人の特徴について見ていきましょう。
下記の項目に1つでも当てはまるようなら、カスタマーサクセスとして企業に貢献できるかもしれません。
コミュニケーション能力がある人
まず、人見知りせず誰とでも会話ができるコミュニケーション能力の高さが挙げられるでしょう。
これについては営業職にも共通するもので、そもそも人と接することが好きでなければカスタマーサクセスとして働くのは難しいかもしれません。
また、営業におけるコミュニケーションというと、口が達者でおしゃべりがうまいというイメージを持つ人も多いのですが、物言いが巧みなだけで務まるものでもありません。
特にカスタマーサクセスにおいては、顧客の潜在ニーズを聞き出すことが非常に重要です。
自分の伝えたいことを話すことよりも顧客の話をしっかりと聞き、相手自身も気づいていないようなニーズを探り当てるヒアリング力をつけなければなりません。
主体性がある人
コミュニケーション能力とともに欠かせないものとして、自分で考えて行動に移せる主体性が挙げられるでしょう。
先述したように、トラブルが発生してから対応するのではなく、問題が起きる前に予測して行動しなければならないからです。
上司の指示やクライアント側からの要望に従って動くのではなく、どうすれば問題を解決できるのか、当事者意識を持って自発的に行動することが求められます。
そのためには、有益な情報をキャッチするためにアンテナを張り巡らせると同時に、業界内においてライバルとなる企業の動向に関心を向けるなど、最新の情報を得ようとする姿勢も大切です。
顧客からの信頼を獲得し、自身の目標を達成させることに注力していける人はカスタマーサクセスに向いているといえます。
論理的思考力がある人
カスタマーサクセスは、自社のサービスを提供するだけではなく、それによって問題が解決されるまでクライアントと接します。
場合によっては新たな方法を模索して相手と意見を交わすなど、追加で提案する場面が訪れることも珍しくありません。
そこで必要となるのが論理的思考力で、物事をしっかりと整理し、筋道を立てて相手に伝えられる人は重宝されます。
しかし、論理的思考力がなければアップセルやクロスセルといった営業手法を取ろうにも、まるで説得力がなく相手に受け入れてもらえません。
何か独創的な発想やアイデアを生み出す力があるよりも、根拠が明確で納得が得られるような論理的思考力は、カスタマーサクセスとして一人前になるために必要不可欠なスキルです。
【カスタマーサクセス】カスタマーサクセスの年収
ここまで解説してきた内容を見て、カスタマーサクセスの仕事に興味を持ったという方も多いでしょう。
このとき、やはり気になるのは具体的な年収ではないでしょうか。
もしかしたら、通常の営業職より稼げないのではないかと考えている人もいるかもしれません。
実際のところ、カスタマーサクセスの年収は400万円から900万円とされており、他の職種と比べても遜色ない収入を得ることができるといわれています。
なかには1000万円を超えるケースもあるほどで、できるだけたくさん稼ぎたいと思っている方にとっても魅力的なはずです。
需要の高まりもあり、今後この水準が大きく下がるとは考えにくいため、検討する価値は十分にあるといえるでしょう。
【カスタマーサクセス】カスタマーサクセスの将来性
スマホで音楽を聴いたり動画を視聴したりするのが当たり前の学生にとっては、サブスクリプションは身近なビジネスモデルといえるでしょう。
また、シェアオフィスが定額で利用できるサービスや、新車を借りられるカーリースなどもサブスクリプションの一種です。
このように、サブスクリプションは私たちにとってかなり身近な存在になってきており、今後もますます増えていくことは想像に難くありません。
カスタマーサクセスの需要はこれからもますます高まり、活躍の場がさらに広がっていくと予想されています。
コロナや少子高齢化など多くの問題を抱えている現代社会の中で、カスタマーサクセスは多くの学生が希望する職種の1つとして注目を集めることになるでしょう。
まとめ
就活や転職活動をきっかけに、初めてカスタマーサクセスという仕事を知ったという方も多いでしょう。
カスタマーサクセスは、新しいビジネスモデルから生まれた仕事ともいわれており、活躍の場が徐々に広がっていくと予想されています。
主体性や論理的思考力など、自分に足りないものがあったとしても、少しずつ学んでいけば立派なカスタマーサクセスとして働けるようになれます。
今回の記事を通じてカスタマーサクセスの仕事に興味を持った方は、カスタマーサクセスを募集している企業をリサーチしてみてはいかがでしょうか。
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