【IT営業からの転職】おすすめの転職先や自己PRのコツを紹介!
はじめに
ノルマが達成できない、常に勉強が必要、トラブル対応で板挟みになるなどの理由で、IT営業からの転職を考えてしまう方は多いのではないでしょうか。
IT営業の経験者は、営業職としてのコミュニケーションや調整力の他に、IT業界に特化した専門的な知識を持っている人材として、企業から重宝される可能性も高いです。
今回の記事では、IT営業からの転職でおすすめの職種を紹介しています。
また、IT営業の経験が面接でどのような強みとして認識されているか、転職する際の注意点も併せて解説していきましょう。
IT営業から転職する場合の自己PRのコツを例文付きで紹介しているため、IT営業からの転職を考えている方は参考にしてみてください。
【IT営業からの転職】IT営業から転職したい理由
IT業界に限らず、営業職はやりがいがある一方でストレスを感じやすい職業であり、転職したいと思う方は多いのではないでしょうか。
どのような人がIT営業から転職したいと考えてしまうのか、理由を解説します。
将来に不安がある
IT営業から転職したい理由の1つ目は将来に対する不安が挙げられます。
IT営業は営業職の中でも将来性がある分野ですが、今後は将来性の有無で二極化していく可能性が高いです。
技術の移り変わりが激しいIT業界では、自己啓発の姿勢が欠かせません。
常に最新の知識やトレンドに対応するため、自ら進んで勉強を続ける必要があります。
勉強を怠る営業は需要が減少し、将来性が薄れてしまうでしょう。
近年、大手IT企業の営業職でも複数回にわたって早期退職を募集しているケースがあります。
これは、市場の変化や競争の激化により、従業員のスキルや貢献度に厳しい要求がされていることを意味しているでしょう。
ノルマがつらい
ノルマがつらいことも、IT営業から転職したい理由に挙げられるでしょう。
これはITに限った話ではなく、営業職全般に共通する特徴です。
営業職は売上目標を達成するためにノルマを課されますが、IT営業は通常の営業職よりもさらに難しい要素があります。
IT業界は専門的な知識を必要とするため、製品やサービスの理解と説明が他の分野よりも困難です。
顧客のニーズに合わせた提案や説明を行うためには、高い技術力とビジネス知識が欠かせません。
また、IT業界は競合製品が多く存在し、市場の差別化が難しい特徴があります。
自社製品の優位性を訴求するためには、緻密な市場分析と戦略的なアプローチが不可欠です。
常に勉強が必要
IT営業は、常に勉強しなければなりません。
相手が技術者や技術出身の経営者の場合、専門的な質問を受けることがあります。
その場で適切な回答をすることは信頼を築く上で重要です。
IT業界の知識だけでなく、自社製品や競合他社の商品知識など、幅広い知識が必要となるでしょう。
顧客に対して適切な提案を行うためには、それらの製品やサービスの特徴や利点を把握しておかなければなりません。
さらに、見込み客の業界の知識や技術面の知識も必要です。
見込み客のビジネスニーズや課題を理解し、適切なソリューションを提供するためには、業界や技術の動向に関する知識が欠かせません。
常に最新の情報をキャッチアップし、継続的な学習を行うことが重要です。
勉強によって専門知識や市場のトレンドを習得し、それを活かして顧客との信頼関係を築くことが、成功する要因となるでしょう。
トラブル対応で板挟みになる
IT営業は、クライアントと開発担当者との板挟みになることもつらい理由の1つでしょう。
IT営業はクライアントの要望を開発担当者に正確に伝える役割を担います。
しかし、開発には技術的な制約やコストの制約が存在するため、クライアントが要望する仕様を全て満たせるとは限りません。
そのような場合、IT営業はクライアントに対して制約事項を適切に伝える必要があります。
仕様の制限は難しい判断を要し、クライアントとの関係に影響を与えることもあるでしょう。
また、クライアントからの納期に対する要望もありますが、IT営業は自社のリソースや開発の実際の進捗状況を踏まえて調整しなければいけません。
このような板挟みの状況では、クライアントの要望と技術的・予算的な制約の間でバランスを取りながら、円滑なコミュニケーションと調整能力が求められるでしょう。
両者の要求の板挟みになってしまうことが負担となり、転職を考えるきっかけにもなります。
自分のペースで仕事ができない
転職を考える理由として、自分のペースで仕事ができないことも挙げられるでしょう。
IT営業は顧客との対面や電話などの対応が頻繁に発生するため、相手に合わせた仕事が求められます。
顧客の要望や質問に迅速に対応する必要があり、自分の仕事がなかなか進まないため、ストレスの要因となるでしょう。
また、さまざまな顧客の日程に合わせる必要があるため、割り込みの仕事が入ると調整が難しくなります。
予定を立てて取り組んでいた業務が中断されたり、優先順位が入れ替わったりすることがあります。
これによって仕事の流れや自己管理が乱れ、時間的なプレッシャーにストレスを感じてしまうでしょう。
自分のペースで仕事を進めることが難しい状況では、時間管理や優先順位の見極め、柔軟なスケジュール調整のスキルが重要となります。
【IT営業からの転職】IT営業からの転職の注意点
IT営業から転職する場合の注意点が2つあります。
-
収入が減る場合がある
-
コミュニケーションはどこの企業も必要
転職を考えるのであれば、この2つの注意点をよく理解しておかなければなりません。
2つの注意点を詳しく解説します。
収入が減る場合がある
IT営業からの転職の注意点として、収入が減る場合があることが挙げられるでしょう。
統計によれば、IT業界以外も含む全体の31.3%の人が転職後に収入が減少したと回答しています。
特に未経験の職種への転職では、経験やスキルの不足から収入が下がる可能性があるため注意が必要です。
また、役職や階級の変動によっても収入が減少することもあるでしょう。
さらに、転職によって残業時間や勤務条件が変わることにより、手当や特別な報酬が減少することも考えられます。
これらの要素が組み合わさると、収入の減少につながる場合があるため注意しなければいけません。
転職を考える際には、収入面だけでなく、将来的なキャリア成長や満足度、ワークライフバランスなども総合的に考慮しましょう。
また、転職前の給与と転職後の給与を比較し、収入面でのリスクを事前に評価することも重要です。
コミュニケーションはどこの企業も必要
転職を考えている場合の注意点として、コミュニケーションはどこの企業でも必要となることがあります。
顧客とのコミュニケーションに負担を感じて転職しても、どの部署や会社であってもコミュニケーションスキルは欠かせないでしょう。
コミュニケーションが重要なのは営業に限った話ではありません。
例えば、たとえパソコンに向かって仕事をしているプログラマーであっても、他の部署やプロジェクトメンバーと綿密にコミュニケーションを取り合う必要があります。
また、セールスエンジニアとして社外の人々とのコミュニケーションが必要となる場面もあるでしょう。
顧客やパートナー企業との関係を築き、製品やサービスの価値を伝える役割を果たすためには、適切なコミュニケーション能力が求められます。
コミュニケーションは職種やポジションに関係なく、ビジネス環境での成功に欠かせない要素です。
そのため、転職を考える際にはコミュニケーションスキルの向上や継続的な学習が重要となることを理解しておかなければなりません。
【IT営業からの転職】IT業界の転職で評価されるポイント
IT営業が、他の営業職では持ち合わせていない特徴として、クライアントと技術者をつなぐ役割を果たしていることがあります。
IT営業を経験したことで、技術的な要素とビジネス要素の両方を理解し、クライアントのニーズを把握して技術者に伝えることで、適切なソリューションを提供するスキルが身に付いているでしょう。
一方でIT営業では、専門的な分野を顧客に向けて分かりやすい表現でプレゼンする能力も重要です。
ITの専門知識を持ちながらも、非技術的な顧客に対しても理解しやすい形で説明するスキルが求められます。
さらに、幅広い知識と専門分野の知識の両方が必要です。
IT業界は常に進化しており、さまざまな技術やトレンドに関する知識を持っていなければいけません。
一方で、特定の分野で深い知識を持つことで、その分野のスペシャリストとして評価されることもあるでしょう。
これらのポイントを持つIT営業からの転職者は、技術的な理解とビジネススキルの組み合わせによって、顧客との信頼関係を構築し、成果を上げられる人材として評価されやすいです。
転職を考える際には、これらのポイントを活かせる職種や業界を選ぶことが重要となります。
【IT営業からの転職】転職で活かせるIT営業の強み4選
IT業界の営業職から転職で活かせる営業の経験は主に以下の4つです。
-
専門性の高いITスキル
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相手のニーズをくみ取った提案力
-
人間関係構築力
-
ロジカルシンキング
この中で自分に当てはまるものがあれば、ぜひそこをあなたの強みとして自己PRを書いてみてください。
そうすることで「自分にはIT営業として培ってきた能力がある」ことの企業へのアピールになります。
転職では、前職でどのような経験をし、どのようなスキルを身に付けたかを重視される傾向があるため、自分の経験やスキルを理解して企業へ正しく伝えましょう。
①専門性の高いITスキル
IT業界での営業職の強みは、専門性の高いITスキルです。
IT営業は、専門的な知識を持っていない顧客に、IT関連の商材やサービスを売り込む仕事です。
そのため、ITスキルや専門知識が必要不可欠となり、IT営業をしていると自然に知識が身に付きます。
IT業界未経験の人ならば、その専門的知識やスキルを入社後に学ばなければなりません。
しかし、IT営業として働いていた経験は、入社してからスムーズに業務へ移れる点で、企業へアピールできます。
専門的なスキルを保有していることは、特に同じIT業界での転職の際は有利に働くでしょう。
また、他業種や職種によってはITの知識やスキルが役に立つ仕事もあります。
もし、志望する業種や職種がIT関連のものならば、積極的にITスキルをアピールしましょう。
専門性の高いITスキルをアピールする際は、具体的に学んだITの知識を入れた案件のエピソードなどを用いてみてください。
②相手のニーズを汲み取った提案力
2つ目の強みは、相手のニーズをくみ取った提案力があります。
IT営業は顧客のニーズをくみ取り、最適な商材やサービスの提案へとつなげる仕事です。
そのため、実績のある人材は、顧客の情報を聞いて深く理解する力や、顧客へ最適に提案する力が備わっています。
このニーズをくみ取るスキルは、他業界であっても営業職へ転職する際は有利に働きます。
どの業界であっても、営業職は相手のニーズをくみ取り、顧客にあったものを提案する力が必要です。
同じ営業職や営業のような提案力が求められる職種では、企業へのアピールとなるでしょう。
相手のニーズがくみ取れる提案力をアピールする際は「顧客と話していくうちに顧客が本当に欲しいサービスを見つけ、それが実績につながりました」などのような文を入れてみてください。
③人間関係構築力
3つ目の強みは「人間関係構築力」です。
IT業界では、コミュニケーションによって人間関係を構築する能力が重要となります。
このスキルは、顧客だけでなく社内のチームや、他部門の社員との関係性で、プラスに働きます。
人間関係構築力は、業界や業種を問わず高く評価されるでしょう。
営業の仕事ではもちろんですが、たとえ顧客とのコミュニケーションが少ない職種でも、社内の人間とのコミュニケーションはあります。
社内での仕事を円滑に進めるため、人間関係構築力は必要であり、企業へのアピールポイントとして最適でしょう。
人間関係構築力をアピールする際は「以前ともに仕事した社内の人間から別の案件を振ってもらい、その案件が契約につながりました」などのような文でアピールしてみてください。
④ロジカルシンキング
営業職では、物事を順序立てて組み立てるロジカルシンキングが鍛えられます。
特にIT営業では、IT技術に関する知識や理解が必要とされるため、他の営業職よりもより高いレベルのロジカルシンキングが求められるでしょう。
なぜなら、IT業界は複雑かつ高度な技術が絡み合い、問題解決には論理的思考が必要なためです。
IT営業は、技術要件や予算制約などを論理的に考慮しながら、顧客に最適な提案を行う必要があります。
ロジカルシンキングによって、突発的なトラブルや困難な状況でも冷静に順序立てて解決可能です。
IT営業からの転職者は、ロジカルシンキングによる分析力や問題解決能力を持っており、どのような業界でも重要な能力として活かせます。
転職先でのプロジェクト管理やビジネス戦略の立案、クライアントとの対話などで、ロジカルシンキングを生かした優れた業績を上げられるでしょう。
ロジカルシンキングをアピールする際は「複数のクライアントからトラブルの連絡が入った際に、優先順位をつけて順序立てて解決し、すべてのクライアントと揉めることなく解決できました」などのような文でアピールしてみてください。
【IT営業からの転職】転職先としておすすめの業種・職種
ここでは、IT営業の経験で得たスキルを活かせる、おすすめの転職先を紹介します。
業種としては、金融業や保険業、不動産業がおすすめです。
どの業種もIT営業と同じく相手のニーズをくみ取った提案力や、人間関係構築力が役に立つ業種です。
つまり、IT営業で経験したことを存分に活かせる業種となります。
また、業界としては銀行業界・証券業界・保険業界・不動産業界・自動車業界・商社業界などがおすすめです。
おすすめの職種は次の7つです。
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人事
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コンサルタント
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ITエンジニア
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マーケティング
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キャリアアドバイザー
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外資系IT企業
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官公庁や自治体のDX
この職種はこのあと詳しく紹介します。
人事
IT営業からの転職先として人事部門がおすすめです。
まず、IT営業として培った交渉力は人事業務でも生かせます。
採用や労働条件交渉などで求職者や社員との円滑なコミュニケーションを図り、適切な人材確保や人事政策の実施に貢献できるでしょう。
また、目標設定や成果達成の視点で、IT営業での経験が役立ちます。
採用目標や人材配置計画の策定、採用プロセスの管理など、営業での成約目標達成と同様に計画的な進め方が必要です。
さらに、IT営業として企業のフロントラインで経験を積んできたことから、バックオフィスにも活用できる新たな視点を持っています。
営業の現場で得た知見や課題を基に、人事戦略や制度改善などを提案できるでしょう。
また、営業としての現場体験を具体的なエピソードとして伝えられる点も強みです。
採用活動や教育プログラムなどで、自身の営業経験を交えた具体的な事例を引きながら、求職者や社員に対して的確なアドバイスや指導を行えます。
コンサルタント
IT営業の転職先としておすすめの職種はコンサルタントです。
コンサルタントでは、業績を伸ばすためにアドバイスなどの仕事を請け負うため、IT営業で培った提案力を十分に発揮できます。
特に、ITコンサルタントは企業のIT分野での課題を解決することが仕事です。
そのため、ITの専門的な知識を活かせます。
そもそもIT営業は、顧客が抱えている課題を解決するために自社の商材やサービスを提案する、コンサルタントと似たような仕事です。
その解決方法が自社の商材やサービスでない可能性があるだけで、根本的なところは変わりません。
しかし、コンサルするためにはその業界を深く知っておかなくてはなりません。
他業界の場合、内定が決まってから勉強しなくてはいけないことを覚えておきましょう。
ITエンジニア
IT営業の転職先としておすすめする職種の3つ目はITエンジニアです。
営業で得たIT関連の知識があれば、ITエンジニアへの転職も可能です。
ただし、ITエンジニアはプログラミングなどの専門的なスキルが必要となります。
そのため、熱心に勉強していく意欲がある人におすすめです。
同じ業界内での転職にはなりますが、専門的なスキルさえ身に付ければ可能な範囲内の転職となります。
営業としての経験があることは、営業からの視点ももっていることです。
同じITエンジニアでも、営業としての視点があり、提案力があるエンジニアは重宝されます。
IT営業からエンジニアを志す場合は「営業としてエンジニアと関わった際、実際に課題が解決できる技術を持っていることに感銘を受け、私もITエンジニアとして課題を解決したいと思いました。」などの、具体的な理由付けをしましょう。
マーケティング
IT営業の転職先としておすすめする4つ目の職種はマーケティング職です。
マーケティング職は市場や顧客が求める商品やサービスを調査し、それを基に自社の利益へとつなげる仕事です。
ITの営業をする上で、顧客の情報を知るためのヒアリングなどは欠かせません。
マーケティング職として市場分析する際に、現場の声をヒアリングした経験は活きるでしょう。
しかし、営業とマーケティングでは違う点があります。
それは役割です。
営業とは顧客へ商材やサービスを販売する行為、マーケティングとは商材やサービスを売るための仕組みを作る行為です。
つまり、マーケティングは営業活動をサポートする立ち回りをこなします。
この違いをしっかりと理解した上で、マーケティングすれば営業の立場が分かる人材として重宝されるでしょう。
キャリアアドバイザー
IT営業からの転職先として5つ目のおすすめの職がキャリアアドバイザーです。
IT営業で培った顧客の課題ヒアリングや問題解決能力は、キャリアアドバイザーとして活かせるでしょう。
クライアントのキャリア目標や悩みを的確にヒアリングし、適切なキャリアプランや解決策を提案できます。
また、IT営業では専門的な用語や技術を顧客に分かりやすく説明するスキルが必要です。
このスキルはキャリアアドバイザーでも活用でき、転職やキャリアに関する情報を分かりやすく伝えられます。
さらに、IT営業は複数のプロジェクトやクライアントを同時に担当することがあり、マルチタスクのスキルを身に付けています。
キャリアアドバイザーも複数のクライアントのキャリア相談を同時に進めることがあるため、効果的な時間管理や優先順位の設定ができる能力が役立つでしょう。
キャリアアドバイザーの仕事は人の役に立っている実感が得られるため、やりがいを感じやすいおすすめの職種です。
外資系IT企業
IT営業からの転職先として6つ目のおすすめが外資系IT企業です。
外資系IT企業は比較的年収が高い傾向があります。
グローバルなビジネス展開や高い技術力に基づく競争力があり、それに応じた報酬体系が整っているため、経済的な面でのメリットが期待できるでしょう。
また、日本のIT関連技術の多くは米国の企業によって生産・販売されてきました。
外資系IT企業では最先端の技術に触れる機会が多く、グローバルなプロジェクトに参加することで自身のスキルや知識をさらに高められます。
ただし、外資系企業では出世を目指す場合には英語力が欠かせません。
グローバルな環境で働くため、英語を使ったコミュニケーションやプレゼンテーションの能力が求められます。
外資系IT企業はグローバルな視点を持ち、多様なプロジェクトやチームでの経験を積める環境です。
国際的なビジネスや技術に関わりながら、成長やキャリアのステップアップを目指せるでしょう。
官公庁や自治体のDX
IT営業からの転職先として最後におすすめするのは、官公庁や自治体のDX担当です。
官公庁や自治体と営業を通じて付き合いがある場合は、すでに働く上での文化を理解しているため、なじみやすい環境です。
官公庁や自治体の仕組みやプロセスに慣れ親しんでいることから、スムーズな業務推進やコミュニケーションが可能となります。
また、IT営業の経験から、専門的なIT技術をクライアントに分かりやすく説明するスキルを身に付けています。
このスキルは、ITに詳しくない官公庁や自治体の職員や一般市民に対しても、分かりやすく説明する力として活かせるでしょう。
DXの推進では、ITの専門知識を持ちながらも、非専門職の人々に理解を促す役割を果たせます。
【IT営業からの転職】IT営業経験を自己PRとしてアピールするコツ
ここまでは、IT営業の強みや転職先としておすすめの業種・職種を紹介してきました。
ここからは、それらを踏まえたIT営業としての経験をアピールするコツを紹介します。
IT営業の経験を自己PRとしてアピールするコツは2つです。
このコツを押さえれば、企業側へIT営業としての経験を正しくアピールできます。
そのコツは、仕事の実績をアピールすること・知識やスキルをアピールすることの2つです。
このあと、この2つを掘り下げて紹介します。
仕事の実績をアピールする
IT営業としての経験を自己PRでアピールするコツは、仕事の実績をアピールすることです。
転職市場では、特に実力のある人材が評価されます。
自分が成果を出した売り上げや達成率、担当の規模など数字を用いて明記しましょう。
具体的に明記することで、企業は客観的にあなたの実力を知れます。
抽象的な言葉でアピールしてしまうと、結局あなたの実績がどれほどのものなのか、企業視点で分からなくなってしまいます。
その場合、しっかりとした実績があっても、分かりづらくしてしまっては逆効果です。
IT営業として、これだけの規模でこれだけの実績を出した事実は、重要なアピールポイントです。
謙遜などせず、IT営業で出した実績は、出し惜しみせずにアピールしましょう。
知識やスキルをアピールする
実績があまりアピール材料とならない人もいることでしょう。
そのような人は、IT営業の経験を自己PRとしてアピールする際、知識やスキルをアピールすることも1つの手です。
IT営業では、他業界の営業職以上に、専門的なスキルを身に付けられます。
業界が異なってもITスキルを保有している人材は、今後重宝されるでしょう。
ITスキルは社会人になってから学ぼうとすると、膨大な時間がかかります。
ましてや他業界の仕事もしながら勉強するとなると、よほどモチベーションが高い人でなければ困難です。
ITスキルは、どの業界であっても情報社会の昨今では、持っておくことに越したことはありません。
そのため、ITスキルや知識を持っている人は転職活動で、十分なアピール材料となります。
【IT営業からの転職】自己PR例文
自己PRを書くコツが分かっても、いざ書くとなるとどのように書けば良いのか悩んでしまうかもしれません。
ここでは、自己PRの例文を紹介します。
例文を参考に、自分に当てはめて書いてみてください。
例文では、IT営業経験者の強みである、以下の3点をテーマとした自己PRの例文を紹介します。
①専門性の高いITスキル
②相手のニーズをくみ取った提案力
③人間関係構築
あなたが何をテーマに自己PR文を書くのか、またどのテーマなら書けるのか、例文を見ながら参考にしてみてください。
例文①
私は前職にて、自社のRPAツールのセールス担当として2年間勤務しておりました。
RPAツールのセールスをする者として、自社のRPAツールのことはもちろん、他社のRPAツールとはどのような特徴があるのか、その違いとは何かといったRPAツールに関する知識や情報を徹底的に勉強して参りました。
また、RPAツールはつまるところAIで単純な作業を自動化するものなので、AIの知識もあるに越したことはありません。
RPAとしてのAI技術だけではなく、AIを使用することで現在はどのくらいのレベルのことができるのかといった、AIに関する知識もRPAツールの勉強と並行して行って参りました。
そのため、競合他社のRPA技術に関する情報やAI技術の最先端に接していると自負しております。
貴社の商品と関連性の高い知識を保有しておりますので、即戦力として貢献して参りたい所存です。
ポイント
専門性の高いITスキルを自己PRにてアピールする際のポイントは、適切なアピールをすることです。
IT営業が取り扱う商品・サービスは、所属する企業によって異なります。
そのため、志望している企業に関係のないITスキルを持っているとアピールしても、企業には響きません。
転職後に活かせる知識やスキルを保有している場合は、それらを適切にアピールすることが重要です。
もし、志望している企業がIT営業で培った知識やスキルをメインにしていない企業ならば、別の面をアピールするほうがよいでしょう。
例文②
私は、前職にて海外IT製品のソリューション営業に従事していました。
日々の営業活動の中で意識していたことは、クライアントが何に悩んでいるかを把握することです。
そのために、商談の前は、実際に資材が使われる現場に足を運び、働く人の声を聞いて課題の特定を実践していました。
机上で課題を見つけることは困難を極めます。
しかし、実際に働く人の環境を自身の目で見て、働く人の声を聞くことで自然に課題が見えてくるでしょう。
その課題を現場から社へ持ち帰り、商談時に自社のサービスを活かしながらその課題が解決できる方法を考えます。
効果的に自社のサービスをプレゼンするためには、そういったヒアリングや提案力が欠かせません。
このような営業方法で、結果として多くのサービスを導入いただけることになりました。
ポイント
相手のニーズがくみ取れる提案力をアピールする際のポイントは、知識や成績を前面に押し出さないことです。
ここではIT営業の専門知識や成績だけではなく、仕事への姿勢や考え方、性格などの人間性を絡めたエピソードがおすすめです。
そのため、そのエピソードを抽象的にするのではなく、あなたがどう考えてどう行動したかを具体的に示してください。
それから顧客のニーズを捉えた提案力のアピールをしましょう。
知識や実績だけでなく、あなたの人柄をアピールすることも、自己PRでは重要です。
例文③
私は、前職にて主に新規顧客に対して、ERPパッケージの提供に従事して参りました。
新規顧客の成約率を向上させるためには、圧倒的な信頼関係が必要だと考えています。
なぜなら、企業は信頼できない人間から、自社の基幹業務に関わるソフトウエアを買いたくないと考えるからです。
私がもし企業側だとしたらどう思うかと顧客の立場に立って考え、ならどうすればいいかと考えたときに、圧倒的な信頼関係が重要だとたどりついたのです。
その信頼関係を築くために、どう接してもらえば信頼できる人間となれるかを考えました。
そこで、私は週に2~3回の訪問・連絡を徹底することにしました。
そうすることで、顧客のパートナーとして、いつでも頼っていただける関係性が築けるよう常に意識したのです。
おかげで、昨年度には年間新規契約数が50人の営業マンのうち、1位になることができました。
ポイント
人間関係構築力を自己PRにてアピールするポイントは、どのような営業方法ができるのかを明確にすることです。
どのような考えで人間関係が構築できる方法を思いついたのかアピールすることで、企業側にどのような営業手法を得意とするのかが示せます。
また、顧客に対しそのような信頼関係が築ける人材は、社内でも同じような人間関係が構築できると判断されます。
たとえ、営業以外の職種を志望しても人間関係構築力は大きなあなたの武器となるでしょう。
営業実績を数字でアピールすることも重要ですが、それだけにならないよう注意してください。
【IT営業からの転職】まとめ
今回の記事では、IT営業からのおすすめの転職先と、自己PRのコツを解説しました。
IT営業は、営業職特有のノルマのつらさや、IT営業特有のクライアントと開発者との板挟みなどのストレスから、転職を考える人が多いのが現状です。
IT営業は、ITの専門的知識に加えて営業ならではのコミュニケーションスキルや調整力、論理的思考が身に付くため、転職先でも重宝されることでしょう。
ただし、転職によって年収が低くなる可能性があることに注意しなければいけません。
転職先としておすすめの職種は次の内容になります。
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人事
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コンサルタント
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ITエンジニア
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マーケティング
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キャリアアドバイザー
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外資系IT企業
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官公庁や自治体のDX
今回の記事では、IT営業経験をアピールするコツと、実際に自己PRでどのように表現すれば良いか例文を紹介しているため参考にしてみてください。
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