カスタマーサクセスのキャリアパスとは?CSの将来性や身につくスキルを徹底解説!
はじめに
お客様に喜んでもらいつつ企業の利益に貢献できれば、どの業界で働いている方も大きなやりがいを感じられます。
カスタマーサクセスの仕事に従事している方は、そのチャンスを得る機会が多いです。
この仕事は将来、どのようなキャリアパスにつながっているでしょうか。
この記事では、カスタマーサクセスの仕事内容や将来性・身につけられるスキルやキャリアパスについて紹介します。
記事の後半では、カスタマーサクセス職への転職可能性についても解説しました。
【CSのキャリアパス】カスタマーサクセスとは
最初に、カスタマーサクセスの仕事内容を簡単に紹介します。
現在はインターネットですぐに企業や商品・サービスの評判が拡散される時代です。
昔に比べ、顧客満足度がすぐに企業の利益に直結する時代となりました。
そこで、どの企業も顧客によりいっそう満足してもらうためにマーケティングやサポートを行っています。
その中心を担うのがカスタマーサクセスで、お客様にずっと顧客であり続けてもらうために、あらゆる角度からサービスのあり方を考える仕事です。
顧客の成功と自社の利益の両方を目指す仕事
カスタマーサクセスという英語を直訳すると「消費者(顧客)の成功」となります。
しかし、カスタマーサクセスは単にお客様の成功をサポートする・要望を満たすだけに存在する職業ではありません。
お客様の満足度をアップさせたうえで、そのことを企業の収益につなげることを目指すのが役割です。
特に、購入後のお客様の利用体験をより良いものにすることが求められます。
月次契約更新のサービスであれば次の月も契約してもらえるよう、買い切り型のサービスであれば次もまた選んでもらえるよう考える仕事です。
リピーターになってくれる顧客を増やせれば、それだけ企業の利益につながり経営が安定するでしょう。
そのためには自社の商品やサービスについてだけでなく、顧客層や他社の競合サービスといった情報にもくわしい必要があります。
【CSのキャリアパス】カスタマーサクセスの将来性は?
続いて、カスタマーサクセスの将来性について見ていきましょう。
多くの方が就職・転職において重視する要素が、将来性のある仕事かどうかです。
カスタマーサクセスの仕事は情報を調査し、お客様の行動・心理も研究しなければならないため、機械が簡単にできる仕事ではありません。
各企業が顧客満足度を重視する傾向が簡単に変わることも考えにくく、将来も残る仕事と予想されます。
特に最近のサービス展開・マーケティングの手法を考えると、カスタマーサクセスの重要性が高まっているとわかるでしょう。
今後ますます需要が高まる職種
最近は、あらゆる事業において単に商品を売るだけでなくサービス化させる企業が多いです。
商品を購入したお客様がサポート相談窓口を利用できるといったサービスが、その一例です。
また、エンタメなどでサブスクリプションサービスを提供する企業も多くなりました。
そのため、企業経営の重要点が売上高などから購入後の体験満足度へとシフトしつつあります。
顧客に成功体験・感動体験を味わってもらうことが企業の利益につながると考える経営者が多い今、カスタマーサクセスの需要はかなり高いです。
今後もさらに需要が伸びる可能性は高く、非常に将来性のある魅力的な職種と言えるでしょう。
将来性のある職種で働きたいと考える方は、カスタマーサクセス職も検討してみる価値があります。
【CSのキャリアパス】カスタマーサクセスの年収
次に、カスタマーサクセス職の年収について見ていきましょう。
この仕事は営業職のように個人ノルマがあるわけではないので、働けば働くほど年収が上がる職種ではありません。
しかし、仕事の成果は顧客満足度など明確な数字で出てきます。
そのため、ほかの職種に比べて年功序列よりも、実績で給与が変動する割合は高めです。
20~30代の若い方も上司・経営層から仕事ぶりを評価されれば出世のチャンスがあり、高い年収を得られる可能性もあります。
およそ400万円から900万円
カスタマーサクセスの年収は400万円~900万円ほどと、かなり差があります。
若い方からベテランのビジネスマンまでかなり幅広い年齢層の方が従事しており、年齢や経験で給与に差がつくのは仕方ありません。
業種・企業規模によっても、かなり年収が違ってきます。
日本では、まだすべての企業がカスタマーサクセスのエキスパートを雇用できているとは言えません。
まだ決してメジャーな仕事ではないため、この仕事の経験・スキルがある方は高収入での転職を望めます。
大企業のカスタマーサクセスを担う部署でリーダー的ポジションに就ければ、かなりの高収入を得られるでしょう。
転職市場を見ても、カスタマーサクセス職で1,000万円を超える求人が出されていることもあります。
【CSのキャリアパス】カスタマーサクセスの仕事内容
カスタマーサクセスが日常的にどんな仕事へ従事しているか、簡単に見ていきましょう。
日本で顧客満足度を上げる部署といえば、マーケティング部門が一般的です。
カスタマーサクセスも、マーケティング職のように顧客データを収集して活用する・営業部門と連携するといった仕事をします。
しかしカスタマーサクセスは、マーケティング職よりさらに踏み込んで、サービスの導入・サポート支援などを担う職種です。
ほかの職種ではあまりやらない仕事に携わることもあり、貴重な経験ができます。
サービスの導入支援
カスタマーサクセスの主な業務の1つが、サービスの導入支援です。
営業と一緒に営業チームへ参加し、新規開拓の段階から営業現場におもむきます。
サービスを利用しようと検討しているクライアント・これから売り込みをかけたいクライアントに対し、サービスの内容や実績を説明する・課題解決の提案をするのが役割です。
すでに用意しているサービスだけではクライアントが満足できない場合でも、新サービスの導入や手厚いサポート体制の整備でクライアントの心が動かされる可能性もあります。
カスタマーサクセスの一押しでクライアントと契約できれば、かなり大きな手柄と言えるでしょう。
こうした仕事をする関係で、カスタマーサクセスには営業スキルも求められます。
サービスの継続利用・導入後のサポート
クライアントにサービスの継続利用を促し、できるだけ解約されないようにするのも、カスタマーサクセスの重要な仕事です。
顧客がサービスの解約をしてしまったり契約更新を断ったりする場合、さまざまな原因が考えられます。
サービスの良い使い方がわからないという場合も、解約に心が傾く一因となるでしょう。
その場合、サービスに不明点が発生しないよう他社の活用事例を紹介する・クライアント企業の社員向けに研修を開催するといった形でサポートできます。
特にビジネス向けのサービスでは、導入後のアフターサポートが顧客の満足度を高めるポイントです。
企業の課題解決を助けるための仕事をするため、カスタマーサクセスは経営センスや相手の気持ちをくみ取るヒアリング力も求められます。
アップセル・クロスセル
サービス導入支援に加え、アップセル・クロスセルで企業の売り上げアップをねらうのもカスタマーサクセスの大切な仕事です。
アップセルとは顧客がよりグレードの高いサービスに乗り換えることを指します。
一般消費者向けのサービスであれば、「プレミアム会員」といった案内がされる有料サービスへ、いかに顧客を誘導するかが勝負です。
クロスセルとは、すでに導入しているサービスに加え、ほかのサービスもあわせて導入してもらうことを意味します。
サービスを組み合わせればこんなメリットが生まれる・こんな導入事例があると紹介し、さらなる売り上げアップをねらう仕事です。
アップセル・クロスセルは直接企業の売り上げアップにつながりますし、同時に顧客満足度アップも実現できます。
しかし顧客の潜在的な要望に的確にアプローチする必要があり、非常に難しい仕事です。
【CSのキャリアパス】カスタマーサクセスのキャリアパス
カスタマーサクセスのキャリアパスについても見ていきましょう。
まだ日本ではカスタマーサクセスの専門家を雇用していない企業もあり、カスタマーサクセスからカスタマーサクセスへの転職事例は他職種に比べて多くありません。
しかし今後需要の増加が見込まれる職種でもあるため、高待遇での転職をねらえるチャンスはあるでしょう。
もちろん、同じ企業に留まり続ける選択肢もあります。
まだエキスパートの少ない職種のため、実績を残せている方は社内でかなり高い評価を得られるでしょう。
カスタマーサクセスのプロフェッショナル
カスタマーサクセスに適性があると判断された方は、多くの企業で重宝されます。
まだ日本でカスタマーサクセスの専門家は多くないものの、今後需要が高まり続ける職種とされているためです。
そのため、カスタマーサクセスのプロフェッショナルを目指す道も有力な選択肢になります。
同じ企業に留まる、または転職を目指すにしても、好条件で働くチャンスは十分あると考えてください。
特に経験者は、転職市場で非常に高い評価を受けるケースが多いです。
今後カスタマーサクセスの部門を新たに立ち上げたい・強化したいと考える企業にとって、すでに経験のある方はぜひ迎え入れたい人材でしょう。
条件が良く、働きがいのありそうな求人に出会えれば思い切って転職するのも手です。
事業企画・事業開発
カスタマーサクセスから、事業企画・事業開発の部署に異動する方もいらっしゃいます。
クライアントにサービス導入を提案したり、アップセル・クロスセルで企業の利益を押し上げるために仕事をしたりする中で磨かれるスキルは、プレゼン力やプロジェクトマネジメント力です。
こうしたスキルは、新規事業立ち上げの際にも活きてきます。
カスタマーサクセスを重視する企業の多くがベンチャー企業・スタートアップ企業で、こうした企業は新規事業にも積極的であるため異動が実現する可能性は高いでしょう。
カスタマーサクセスと事業企画職は、どちらもお互いの経験を活かして活躍できる職種であると言えます。
もちろん、同じ企業に留まらず転職での職種換えも十分可能です。
ソフトウェアエンジニア
カスタマーサクセスはIT業界で重視される傾向が強く、そちらで勤務する方はその経験を活かし、ソフトウェアエンジニアへのキャリアアップもねらえます。
エンジニアも、カスタマーサクセスで身につけた分析力やプロジェクトマネジメント力が役立つ場面は多いです。
顧客心理を考えられる・営業センスのあるエンジニアも貴重で、IT業界で活躍できるチャンスはたくさんあるでしょう。
ただ、エンジニアとなるにはプログラミングなど幅広いITの知識が不可欠です。
他業種からいきなりエンジニアに転職するのは難しく、カスタマーサクセスの経験以外にもさまざまなスキル・知識を身につけていなければなりません。
仕事内容や給与形態もかなり変わるので、このコースで転職を検討する際は熟考をおすすめします。
【CSのキャリアパス】カスタマーサクセスで身につくスキル
カスタマーサクセスの仕事を通して、どんなスキルを身につけられるでしょうか。
クライアントと会うこともある一方、情報の分析・調査など1人でパソコンに向かい、コツコツ取り組まなければいけない仕事もこなすのがカスタマーサクセスの特徴です。
そのため、仕事を通してかなり幅広いスキルを伸ばせます。
特に経験の浅いビジネスマンは、その後のキャリアにつながる実用的なビジネススキルを磨けるため、非常に刺激を受ける機会が多い職場に感じられるでしょう。
提案力
カスタマーサクセスは、広く捉えれば営業に区分できる職種です。
クライアントと直接交渉し、ときには新サービスやサービスのアップグレードについて、提案しなければならない立場でもあります。
そのため、カスタマーサクセスの仕事は提案力・プレゼン力を磨きやすい職種です。
提案力は営業系のほかの職種でも非常に重要なスキルで、カスタマーサクセスでの経験はどの業界で営業職に就いても活きてきます。
特にサービスを導入する・アップグレードするメリットを説く仕事は、相当な提案力がなければ難しい仕事です。
この分野で実績を残せれば、かなり高い営業スキルを身につけている証明にもなるでしょう。
転職活動の際も、自身の有能さを示すエピソードとして使えます。
分析力
カスタマーサクセスは顧客の満足度を上げるため、業務の中で顧客の意見・感想を参照することが多いです。
サービスを解約されてしまう割合が高い・有料プランなど企業の利益につながる利用方法をしてもらえないといったときは、早急に顧客の満足度を上げる必要があります。
ただ意見を読むだけでなく、その声をデータにまとめ分析しなければ良い成果を出せません。
そのため、カスタマーサクセスの仕事を通して自然に分析力も高められます。
分析力も、営業に加えマーケティング・市場調査・広報など幅広い職種で仕事の助けとなるスキルです。
じっくり根気よく分析に取り組める資質も、すべての方が備えているものではありません。
分析力に優れていることは、転職市場でも高く評価されるアピール材料です。
プロジェクトマネジメント力
新規サービスの導入など、カスタマーサクセスの仕事は多くが長期プロジェクトになります。
プロジェクトの計画を立てる・顧客と共にその計画を円滑に推進する中で、プロジェクトマネジメント力も成長させられるでしょう。
将来マーケティング・新規事業開発などでリーダー的な存在になりたいなら、プロジェクトマネジメント力は欠かせないスキルです。
多くのビジネスプロジェクトは、なかなか当初の予定通りスムーズに事が運びません。
そこでマネジメント力に優れたリーダーがいれば、問題が起きても計画を修正しやすく、目標を達成できる可能性が上がります。
チームのメンバーと適切なコミュニケーションを取り一丸となってプロジェクトを進める推進力になれるのも、マネジメント力があるリーダーの特徴です。
【CSのキャリアパス】未経験でも転職できる?
さまざまなスキルが磨かれ、幅広い経験ができるカスタマーサクセスを非常に魅力的な職種だと思う方は多いでしょう。
それでは、未経験の方がカスタマーサクセスに転職することはできるでしょうか。
カスタマーサクセスは営業職ではあるものの、顧客データの分析などほかの営業マンがあまり専門的に従事しない仕事もしています。
そのため、ほかの営業職よりは経験者を優遇する傾向が強いことは間違いありません。
しかし、未経験でもカスタマーサクセス職に転職できた方はいらっしゃいます。
未経験でも挑戦しやすい
カスタマーサクセス職は、日本の企業ではまだ導入されてから日が浅いです。
まだ経験者の人数自体が少ないため、今のところ未経験でも挑戦しやすくなっています。
経験者が少ないということは経験者がより好条件で採用されやすいことも意味しますが、すべての企業が雇えるほどカスタマーサクセスのエキスパートは多く存在していません。
これまでの実績・能力を買って、営業やマーケティング職の経験者をカスタマーサクセス職で採用することがあります。
カスタマーサクセスは、SaaS企業の中でもスタートアップ企業・ベンチャー企業で取り入れていることが多いです。
そういった職場ではスピード感をもって、主体的に動ける人材を評価する傾向が強いので、転職を希望するなら積極的な姿勢で仕事に取り組めることをアピールしましょう。
【CSのキャリアパス】転職するならエージェントを利用しよう
カスタマーサクセス職の良い求人を見つけたい・より満足度の高い転職を実現したい場合、転職エージェントの活用をおすすめします。
特におすすめのサービスが「アゲルキャリア」です。
第二新卒など20代の内定支援でも実績があり、特に内定までのスピード感といった項目が高く評価されています。
キャリア相談・面接やES対策といったサポートも充実しているので、ぜひ登録をご検討ください。
アゲルキャリアは以下のURLから、簡単にご登録いただけます。
まとめ
カスタマーサクセス職はまだすべての企業で導入されてはいませんが、今後より存在感を増す可能性の高い職種です。
IT系サービスなどでは積極的に導入されており、分析力・提案力の優れたエキスパートがいれば、企業の利益・顧客満足度を同時にアップできることも認識されるようになりました。
非常にやりがいの大きな仕事であるうえ、さまざまなスキルを成長させられるため、働く方にとっても魅力的な職種です。
将来マーケティング・事業企画といった部門で活躍したい方は、志望職種の1つとして検討してみてください。
SHARE この記事を友達におしえる!