【例文付】「営業未経験で志望動機が書けない」そんな方へ送る!志望動機と自己PRのコツ
現在の仕事よりステップアップしたステージを求めて、未経験のジャンルに転職したいと考える方もいるかもしれません。
未経験の方に人気の職種の1つに営業職があります。
営業職はほかの職種と比較すると、未経験でも比較的転職しやすく、多くのスキルを身につけられるからです。
しかし、未経験の分野の志望動機を考えるのはなかなか難しいものです。
営業職にチャレンジしたいけれど志望動機が思いつかないという方に、書き方のコツを伝えていきましょう。
【営業未経験の志望動機】志望動機を聞かれる理由とは
志望動機を作成する前に、まずは企業から志望動機を聞かれる背景について知っておきましょう。
企業側の意図を知ることで、質問に合った志望動機を構成することができます。
志望動機は額面上の情報を伝えるだけでなく、その応募者の内面のポテンシャルを伝えるものです。
つまり、志望動機は企業にとって面接という限られた時間の中で、多くの情報を引き出せる非常に有意義な質問ということです。
企業がどこを見ているのか知ることで、それぞれのポイントでどう見られたいかを意識すると良いでしょう。
企業が応募者に志望動機を聞く理由は、主に3つあります。
ミスマッチを防ぐため
企業は、応募者とのミスマッチを防ぐために、志望動機を見ようとしています。
企業が採用したいと思える人物像かを把握するために、志望動機で語る熱意や意欲は非常に重要な判断材料なのです。
また、応募者との間にミスマッチが起きると、入社後に意欲を持ってもらえず、早期退職につながる可能性が高いです。
そのため、会社の進む方向性や仕事内容、その中のやりがい、社風などのさまざまな要素と、応募者の志望動機がマッチしているかを志望動機を通して評価しています。
したがって、志望動機に迷ったら、まずはその企業の事業内容や社訓、求める人材像といった「その企業とマッチするのはどのような人物なのか」について、情報を集めて理解しなければなりません。
そして、その人物像をアピールするにはどういった動機がふさわしいか、自分が考えていることを洗い出ししてみましょう。
長期的に自社に貢献してくれるかを確認するため
転職による中途採用の場合、今この応募者を採用しても、また転職してしまうのではないかという不安が企業にはあります。
そのため転職時の志望動機では、その応募者が長期的に自社に留まり、活躍を望めるかが評価の基準となっているのです。
つまり、すぐに辞めることなく、長期的に自社に貢献してくれそうかを志望動機の内容から評価しています。
その企業において長く在籍し、貢献する意志や熱意があることを志望動機から伝えると良いでしょう。
なぜその企業でなくてはだめなのか、その企業で自分が何をしたいと考えているのかを今一度洗い出してみると、志望動機につながります。
志望動機に迷ったら、なぜその企業に入りたいと感じたのかを思い出してみるようにしましょう。
志望意欲や熱意を判断するため
企業は、志望動機から応募者の意欲や熱意を見ようとしています。
応募者の志望動機が前向きで、採用したらきちんと仕事をしてくれそうかという意欲や熱意を評価しているのです。
また、熱意の高い人はキャリアアップ意欲が高い傾向にあるため、長く続けてくれる人材だと判断してもらえます。
スキルや知識以前に、モチベーションを高く維持しながら仕事ができなければ、どんな職種でも成果はなかなか出ません。
その企業の業務をしっかりこなす意志があることを伝えるのが重要です。
ほかの企業と比べるにしても待遇を持ち出すのではなく、業務の内容や事業の方向性、目標などの面で触れるようにしましょう。
志望動機は書かないとダメ?
基本的に、履歴書でも職務経歴書でも志望動機を記載することはマストです。
どうしても志望動機が思いつかないという方は、志望動機の欄がない履歴書を選ぶ方法もありますが、内容が薄くなってしまい採用確率が下がってしまうでしょう。
また、履歴書では志望動機を避けられたとしても選考が進むにつれ、面接で聞かれることがほとんどです。
採用担当者の立場で考えれば、なぜ自社で働きたいのかわからない人材を採用するのは、非常にリスキーです。
早かれ遅かれ聞かれるのならば、志望動機は履歴書の段階で書いておいたほうが無難でしょう。
もし志望動機を答えられなかった場合、熱意がない・アピールが不足しているという印象を与えてしまい、選考が不利になる要因にも十分なり得ます。
実際に、履歴書の項目で志望動機を一番重要視していると考える企業は非常に多いのです。
【営業未経験の志望動機】志望動機が思い浮かばない背景
そもそも、なぜ志望動機が思い浮かばないのか、自分自身に問いかけてみましょう。
志望動機を書くための第一ステップは、なぜ書けないのかと、その対処法を知ることです。
慌てず冷静になって、書けない理由を自問自答すれば、自然と志望動機を書くためにやるべきことが見えてきます。
志望動機が書けない方によくあるパターンを3つあげますので、自分に当てはまるかどうかをチェックしてみてください。
対処法も合わせて紹介していきます。
企業のことをよく知らない
応募先企業について熟知しておかないと、なぜ志望したのかは自分でも分からなくなってしまうでしょう。
転職サイトの条件や待遇だけを見てエントリーしたり、企業の知名度だけで応募したりしている人はこのパターンが多いかもしれません。
企業について浅はかな知識で応募していれば、面接で採用担当者に見透かされ、「熱意がない」と判断されてしまうでしょう。
なお、企業を調べる方法は、企業の公式HPを見ることだけではありません。
昨今の企業や業界のニュースを調べて、まとめたり、企業の取締役や役員が執筆した本に目を通したりするのも面接のネタになります。
・コーポレートサイト
・採用サイト(社員インタビューが掲載されているもの)
・その業界のニュースから応募先企業の立ち位置を見つける)
・社員の口コミサイト
企業についてよく知ることは、入社後のミスマッチの防止にもつながるので、企業研究はできるだけ入念にすることをおすすめします。
営業職についての理解が不十分
志望動機が書けない場合、営業の仕事に対する理解が不十分である可能性があります。
業界が同じであれば、ある程度営業職の特徴は似てきますが、その特徴はすべての企業で同じということはありません。
とくに、仕事のやりがいや営業活動の雰囲気、その業種で働く人の人柄、困難なポイントなどは、それぞれの会社でも変わってきます。
よって、会社ごとに営業職について、どのような特徴があるか理解を深めましょう。
退職者の口コミサイトやOB訪問など、その会社の内部に切り込む情報収集がおすすめです。
営業職への理解が深まれば、その企業のその職種で自分がどのようなことをしていきたいか、どう成長していきたいかがイメージできるようになります。
それにより、思いつかなかった志望動機が書けるようになるでしょう。
自己分析が不十分
志望動機が書けない場合、企業に対する理解のみならず、自己分析が甘い可能性があります。
自己分析は、過去の体験や前職で成功した経験を紐解いて、自分自身を振り返る行動です。
自身の前職での経験から培った強みや、仕事を長く続けていくための原動力、やりがいなど、自己分析が十分にできていなければ明確な志望動機は書けません。
つまり、自分のスキルの棚卸が重要になるのです。
そして、最終的なゴールを含めたキャリアプランが明確にあるかも、志望動機に説得力を持たせるには大切になります。
将来的にどのような働き方をしていたいか、何ができるようになっていたいか、自分の希望や展望についても分析してみましょう。
自己分析の結果と、企業について調べたことをすり合わせて志望動機を考えてみると、効果的な志望動機を作れます。
キャリアプランが立てられていない
最後に、キャリアプランが立てられていないことも志望動機を書けない要因の1つとして考えられます。
あなたが入社後にどうなりたいのか、どのようにキャリアアップしていきたいかを考えられていない場合、企業への熱意もまとめづらくなり、志望動機がぼんやりしたものになりがちです。
入社することはゴールではなく、新しいキャリアのスタート地点に立つことに過ぎません。
キャリアはその場しのぎではなく、あなたの人生に深く関わることなのです。
キャリアプランを作成する手順は簡単です。
まず過去の経験を棚卸しのように整理して、現在の状況を客観的に理解してから自分の将来について考えましょう。
そして、過去と現在、将来をつなぐための道筋を作成することで、自分のスキルや希望にそったプランが作成できるのです。
キャリアプランの作成を通して、あなたはどうなっていきたいのかを考えましょう。
志望度が高い企業ではない
志望動機がどうしても思い浮かばない場合、そもそもその企業に対する志望度がそこまで高くない可能性があります。
すなわち、その企業に応募するのに乗り気でないため、志望動機が思いつかないのです。
自己分析や企業分析、職種の分析を十分に行ったうえで、自分は本当にその企業に対する高い志望度を持っているのかよく考えましょう。
たとえば、条件や給料といった面だけで安易に選んでおり、仕事の内容そのものに魅力を感じていない場合は、そのような状況に陥りがちです。
場合によっては、自分の企業の選び方を見直さなければなりません。
今一度自分がなぜその企業を選んだのか、どこに魅力を感じているのかを考えてみましょう。
あらためて志望したきっかけを思い出すことで、志望動機につながる可能性があります。
【営業未経験で志望動機書けない】営業職で高く評価される強み
ここからは、営業職を志望するうえで、企業から高く評価される強みを紹介します。
これらの強みは、ある程度社会人経験があれば、それなりに身についているスキルでもあります。
営業職の志望動機でこれらの強みをアピールして、選考を有利に進めていきましょう。
結論の根拠となるエピソードの内容や、入社後すぐにでも企業に貢献できると考えている内容などに反映すれば、あなたがその企業にとって即戦力となる人材であることを印象づけられます。
コミュニケーション能力
営業職志望の場合、コミュニケーション能力は高い評価を得られます。
顧客や現場など、社内外どちらにおいても人と多く関わる仕事であるため、コミュニケーション能力は必須です。
ここでいうコミュニケーション能力は、単純に話すだけの能力ではなく、ヒアリング力や説得力、雑談力といったさまざまな能力が含まれます。
顧客の要望を聞いて課題を見つけ出し、その解決策を考えて提案し、相手に納得してもらったうえで契約を結ぶため、営業職のコミュニケーション能力は大いに活用される能力です。
前職で部署同士の円滑なコミュニケーションを心がけていた場合など、コミュニケーション能力をアピールできるエピソードを選んでアピールしてみましょう。
忍耐力
営業職には、忍耐力も求められます。
成果主義の職場が多く、厳しいノルマが定められ、数字に常に追われる可能性があるでしょう。
また、商談のための出張や、外回り後の事務作業など残業が多いです。
ときには、クライアントからお叱りを受けるなど、身体的にも精神的にもストレスが多い職種になります。
そのため、どんなことでも簡単には諦めない忍耐力が必要になるのです。
現場でただ耐えるだけではなく、プライベートにおいてストレスを発散できる手段があるかという点も重要になるでしょう。
志望動機で忍耐力を用いる場合は、前職での経験があまりマイナスな印象を与えすぎないように注意が必要です。
「このような酷い目に遭ったので転職したい」というアピールだと捉えられてしまい、印象が良くない可能性があります。
野心や向上心
営業職としてやっていくためには、野心や向上心も重要です。
自分の足で成果を稼ぐため、身体的にも精神的にもハードな営業職をしていくうえで、野心や向上心が低いと成果が出ません。
さらには、モチベーションを維持したまま、仕事を続けていくことが難しいです。
そして、優秀な営業マンのほとんどは、成果を自分の手で掴み取るという野心や学習への意欲など、向上心が高い傾向にあります。
ちょっとしたきっかけから商機を掴むためにも、インプットの手間を惜しまないという、勤勉で向上心が高い人物に向いている職種です。
志望動機でも、前職でも発揮した向上心を次の職場でも活用したいといったように、しっかり野心や向上心を持っているとアピールするのが良いでしょう。
柔軟な対応力
営業の仕事には、柔軟な対応力も求められます。
日常の業務で決まったことや、上司にいわれたことしかできない人は、営業職に向いていません。
業務の途中で想定外のハプニングが起きる可能性は十分あるため、マニュアルにはないことにも柔軟に対応する力が必要です。
たとえば、クライアント都合の急な予定変更や想定していなかったトラブルにも、頻繁に対応しなければいけないのが営業職になります。
そういった場合にいちいち慌てていては、取れる商談も取れないでしょう。
志望動機でも、すぐにでも企業に貢献できる能力として、柔軟な対応力をアピールするとポイントが高いです。
前職でもこのような場面で発揮していたという例を添えて、対応力で貢献すると強調してみましょう。
スケジュール管理能力
営業職には、スケジュール管理能力も求められます。
営業として働くうえで、1日に請け負う仕事はもちろんひとつではありません。
1日に何件も商談を重ねる、また同時並行で複数の案件を担当することがほとんどです。
その際、顧客や現場との間における報告や連絡を怠らず、ミスのないスケジュール管理が必要になります。
業界によっては、営業がプロジェクト全体のスケジュール管理を担っていることも少なくありません。
そのような、営業が持つ権限や責任が大きいタイプの業界であれば、スケジュール管理能力がとくにアピールに使えます。
時間を厳しく守るようにしている旨など、スケジュールを大切にして仕事に臨む姿勢があることを前面に出しましょう。
危機管理能力
営業職において必要な能力のひとつは、危機管理能力です。
商談や外回りでも、危険を事前に予測して避けることは大切になります。
たとえば、顧客の機密情報が掲載された書類や大事なデータの入ったフラッシュメモリなど、外部に漏れたりなくしたりすると困るものを扱うことも多いです。
仕事を進めるうえで起こる可能性がある危険性を洗い出し、未然に防ぐ取り組みが重要になります。
もし良くない事態が起こってしまったときでも、事前に備えておけば対処できる可能性が高いため、リスクヘッジも大切です。
慌ててさらに事態が悪い方向に傾かないように、落ち着いて行動できるように準備しておきましょう。
志望動機でも、リスクヘッジを中心に業務に何らかの害が降りかからないよう対策する旨を述べると、効果的です。
【営業未経験の志望動機】ポジティブな志望動機
自分が志望動機を書けない理由に該当するパターンはありましたか。
書けない理由と対処法がわかったら、さっそく志望動機を考えてみましょう。
しかし、まっさらなところから考えるのは難しいので、未経験で営業職を目指す人の志望理由の例を2つ紹介します。
営業を選んだ理由について述べる際は、営業職に対し現実的な認識ができていることをしっかりとアピールしなければなりません。
そしてそれだけではなく、営業は会社によりさまざまな働き方であるため、その企業の営業について理解しているかがきちんと伝わるものでなければなりません。
つまり、業種そのものと、企業の営業職について一定のレベルの知識が求められるのです。
以下の例をぜひ参考にしてみてください。
スキルを身に着けたい
まず1つ目にスキルを身につけたいという視点の志望動機です。
営業はビジネスの基本といわれるほど、さまざまなスキルを身につけられます。
たとえば、お客様のニーズを的確に導くためのヒアリング力や、お客様の不安を解消して契約締結へと道部句クロージング能力・コミュニケーション力や提案力・課題を発見・分析する能力など、ほかの職種でも求められるものばかりです。
営業職にチャレンジして、スキルアップしたいというのは前向きな志望動機です。
仕事に興味を持った
営業職に興味をもったというのも志望動機でよく見られるものです。
前職を通じてもっとお客様とコミュニケーションを取りたい、サポートしたいという理由から営業を志望したというケースも考えられますし、自分自身で売り上げをあげ、企業に貢献できるということにやりがいを感じるという視点でも良いでしょう。
ただ漠然とした憧れではなく、営業職の業務を理解したうえで志望していることを強調すれば、採用担当者にも好意的な印象を抱かせられます。
NGな営業の志望理由
よくある志望理由と同様、できれば避けてほしいNGな志望理由ももちろん存在します。
たとえば「月々のノルマさえこなせばあとの勤務時間は、自分の自由な時間を使えるところに魅力を感じた」「外回りに出れば自分のペースで仕事ができるから」などの楽である、自分にとって利益があるという視点での理由は営業職に対するイメージが浅はかだと捉えられます。
営業職の業務の内容や企業に目標ややりがいを見出しているというニュアンスの、あくまで前向きでポジティブな視点で考えてください。
【営業未経験の志望動機】文章構成のコツ
志望動機を書く場合は、その構成も重要です。
なぜ営業職なのか、なぜその業界・企業なのか、入社後どのように貢献するかといった順番で文章を組み立てましょう。
こういった構成にすることで、相手は順序良く情報を頭に入れられるため、その志望動機を理解しやすくなります。
結論のあとには、どうしてそのように考えるに至ったかの根拠を配置して、志望動機全体に説得力を持たせましょう。
ここからは、各構成の詳しい内容や書き方についてご紹介します。
なぜ営業職なのか
志望動機の冒頭で重要なのは、その志望動機全体の結論を述べることです。
まずは結論として、その企業の営業職を選んだ理由を簡潔かつ印象的に一文で伝えましょう。
この部分が長くなってしまうと、その後の文章を読もうという気持ちを萎えさせてしまいます。
したがって、結論は短くまとめて、今まで経験のない職種を選んだ理由などの文章のメインは、その後の根拠などに持ってくるようにしましょう。
また、先に結論を述べておくことで、自分が文章を書くときに中身が寄り道しすぎないようにできます。
伝えたいことの骨子を明確にし、相手に的確に伝えるための道しるべとして結論を利用すると、効果的です。
根拠を書く際は、この最初に述べた結論と矛盾した内容にならないように気を付けましょう。
なぜその業界・企業なのか
志望動機では、営業職になりたい理由だけではなく、その業界の志望理由と企業の志望理由をともに述べるよう心がけましょう。
営業職になりたいという熱意だけ語ると、採用担当者から「ほかの企業の営業職でも良いのでは?」と捉えられるかもしれません。
その業界や、その企業ならではの営業職における特徴や業務を理解したうえで、その業界や企業の営業職にしかない魅力が自分に刺さったことを伝えましょう。
その業界のこの企業でなければならない理由、そのように考えるように至ったできごとなどを交えると、根拠が補強されます。
今の業種にとっての異業界にチャレンジする場合は、現職とは畑違いとなるその業界を志望している理由も合わせて、自分の言葉で書く必要があります。
例文に頼らなくても良いよう、整理しておきましょう。
他の企業と比較することで魅力が見つかる
どんなに考えても、根拠に使えるような企業の魅力がいまいち思い浮かばない場合は、視点を変えてほかの同業企業の情報を確認してみましょう。
つまり、その企業にはあってほかの企業にはない魅力的なポイントを持ち出して、志望動機の根拠にするのです。
この場合、給与や休暇などの待遇面ではなく、業務内容や社風、人の雰囲気に関することが望ましいでしょう。
待遇面を前面に出してしまうと、より条件の良い企業があればそちらに行ってしまうのではと、内定辞退や早期の転職を警戒されてしまいます。
ほかの企業にはないこの理念に共感しましたといったように、その企業の精神面や事業内容への理解を押し出すと好印象です。
そして、その理念や事業に共感したきっかけを書いて説得力を持たせましょう。
入社後どのように貢献するか
結論、根拠のあとは、その企業で自分がどのように貢献するつもりかを述べ、相手に入社後の活躍をイメージさせましょう。
仕事を始める前の段階として、就活生が持つポテンシャルを重視する新卒採用とは違って、一度企業に就職している中途採用は即戦力になれるかを重要視します。
したがって、前職での自身が培った経験や強みがどのように今後の営業職に活かせるのか、具体的にアピールしましょう。
この際、成果や取り組んだ仕事の規模、取り組みの期間などは、具体的な数字を用いるのがおすすめです。
数字は客観的な成果の証明になるため、誰でもわかりやすく応募者の能力を評価できます。
その仕事に理解の浅い人でも数字がわかれば、成果の大きさがイメージしやすいため効果的です。
企業が求める人材であることをアピールする
企業が求める人材像を確認してから志望動機をまとめると、企業側の意向に沿った志望動機を作成することができます。
事前に徹底的な企業分析を行った上で、その企業が求める人物像と自分の強みに共通項を見出して作成しましょう。
前職での立派な強みや経験をアピールしても、志望する企業にとって魅力的でなければ採用はされません。
自分の技能がどれだけその企業で役に立つか、具体的な業務を挙げて明確にイメージしてもらうためには、きちんとその企業での仕事を理解しておく必要があります。
そのような意味でも、志望動機を書くにあたっての企業分析が欠かせないのです。
自分ができること、やりたいことと、企業が求める人材像が一致しているかどうかは、その企業との相性を考えるうえでも重要です。
きちんと下調べしておきましょう。
【営業未経験の志望動機】パターン別例文
ここからは、営業未経験の方の志望動機の例文をご紹介します。
同業他社からの転職のパターン、異業種からの転職のパターン、それぞれ2つご紹介します。
同業種からの転職
私は前職で営業事務の仕事をしておりましたが、様々な案件に携わる中でよく目にしたのが貴社の存在でした。
レッドオーシャンな市場にもかかわらず、貴社は常にプラスアルファのサービスでトップを保っていらっしゃいます。
競合他社との差別化を図るために常に新しい施策を打ち出しており、私も前職ライバル企業として着目しておりました。
今回営業として貴社に志望した理由が、貴社のサービスならとくに◯◯業界のニーズに合致していると感じたためです。
昨今◯◯業界は景気の煽りを受けておりますが、貴社のサービスはその課題にフィットする内容であり、大変魅力に感じております。
私は前職で◯◯業界の企業様を担当することが多かったため、業界に特化したサービスを提供している貴社で、営業として多くの企業様を手助けしたいと考え志望いたしました。
異業種からの転職
長く販売員として従事したいと考えておりましたが、日に日に販売スキルを営業職に活かし、キャリアアップしたいと考えるようになりました。
数ある◯◯業界の企業様の中でも貴社を志望した理由は、業界トップクラスを◯年キープし続けている姿に感銘を受けたからです。
私は前職で実際に貴社の営業様より提案を受けたことがありますが、論理立てた話し方とこちらのニーズの捉え方が素晴らしいと考えました。
親やすいお人柄にも大変惹かれまして、働く環境についても魅力を感じております。
【営業未経験で志望動機書けない】NGな志望動機の例5選
NGな志望動機が存在することは先ほど説明しましたが、具体的にはどのようなものがあるのでしょうか。
志望動機の正しい方向性は頭で何となくわかっていても、スケジュールが詰まって余裕がなくなる、または自己PRやガクチカと整合性をもたせようとしているうちに、好ましくない内容に仕上がってしまうのはよく見受けられるパターンです。
「これはNG」という具体例を覚えておけば、少しおかしいと思ったら軌道修正ができます。
5つ例をあげるので参考にしてください。
①志望動機が口先だけ
企業の情報を調べず、熱意で押し切ろうとするのはNGです。
面接官は、何人もの応募者を見てきているプロなので、口先だけの浅い志望動機はすぐにばれます。
特に「企業理念に共感した」はよくある志望動機の例ですが、面接官も聞き飽きているために印象に残らないか「もっとくわしくお聞かせください」と深掘りされる可能性があるのでご注意ください。
企業理念を志望動機にするのならば、どこにどういう風に共感したかを伝えられるようにしておかなければなりません。
②受け身の姿勢
謙虚な姿勢を見せようとするあまり、受け身の印象を与えないようにしましょう。
たとえば「研修が充実しているからスキルを学ばせてもらいたい」「未経験でも大丈夫そう」などはNGです。
企業は学校ではありません。
利益を企業にもたらすことを目標とし、自らのポジションで最大限のパフォーマンスを発揮するのが社会人です。
スキルアップをする意欲はとても大切ですが、未経験であるのなら自ら努力し、学びながら貢献していく姿勢を示す必要があります。
③待遇を重視
待遇面の魅力も志望動機の一つとして伝えて問題はないですが、シンプルに「自宅からのアクセスが良いから」「残業が少ない」などの理由は避けたほうが良いでしょう。
待遇に興味があるのは本音かもしれませんが、それだけで業務には興味ないのかという印象を与えます。
また「うちより給与の良い企業から内定がもらえたら、辞退されてしまいそう」と、早期退職のリスクも感じさせるかもしれません。
働く意思を感じさせない理由は、企業にとって良い印象を与えないので、やめてください。
④ネガティブな退職理由
「前職は給料が少なかったから」「パワハラがあったから」など、仮にネガティブな退職理由だったとしても、そのまま述べるのは避けましょう。
志望動機と退職理由の一貫性をもたせるのはとても大切です。
しかし、前職への不満が仮に本音であったとしても、企業からしたら「うちはただの逃げ場所なのか」「入社しても嫌なことがあったらすぐ辞めそう」などの、ストレス耐性がないという印象を与える可能性があります。
もちろん退職理由は本音で伝える必要があるので、基本的には包み隠さず伝えましょう。
ネガティブな理由だからといって嘘をついてポジティブな理由にすると、見抜かれてしまいますので注意しましょう。
企業で働きたいという前向きな意思を感じさせる内容にしましょう。
⑤使いまわせる志望動機
使い回せるありきたりな志望動機も好ましくありません。
たとえば「〇〇の経験を通して社会に貢献したい」などの志望動機は、どの業種、職種でも応用可能です。
ほかの企業にも使い回せるということは、応募企業ならではの特徴が含まれていないということです。
企業研究がされていない、熱意のない志望動機は当然、採用担当者の心に響きません。
なぜその企業ではなくてはいけないのか、そして熱意だけではなくスキルを活かして入社後にどう活躍したいかという、具体的なプランがなければ受かる確率は低いと考えて良いでしょう。
【営業未経験で志望動機書けない】転職エージェントを活用しよう
志望動機が求められる理由や、書くためのポイントからNGポイントまでさまざまな角度から説明してきました。
しかし、文章を書くのがどうしても苦手な人や、書いたけれども内容に自信がない方もいるでしょう。
そんな方は転職エージェントの利用がおすすめです。
転職エージェントは、306407企業を探す応募者と、採用活動をする企業の間に立ち、双方の希望を聞きながらマッチングさせるサービスのことです。
転職エージェントは多くの企業の採用情報を保有しているだけではなく、豊富なノウハウを活かして志望動機を考えるサポートも行っています。
また、当然あなたがどんな企業を探せば良いか見つけられていない場合、企業探しのサポートも行ってくれるのです。
プロの手を借りて効率的に転職活動を進めましょう。
おすすめの転職エージェントを紹介しますのでぜひご覧ください。
まとめ
志望動機は転職活動をするうえで避けられない項目です。
なぜなら、先ほども述べたように企業は志望動機を通して自社への志望度の高さや、社風やビジョンとマッチするか見極めようとしているからです。
つまり、好印象が残せる志望動機を書けば、それだけ採用に近づけるでしょう。
自己分析や企業研究を入念にして、企業が何を求めているのか、自分が企業でどう活躍できるのかを言語化できるようにして「書けない」ハードルを越えて内定をつかんでください。
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