【例文あり】機械営業の職務経歴書とは?ポイント解説
はじめに
転職活動では、履歴書に加えて職務経歴書を提出することが求められます。
これまで機械営業をしてきた方は、職務経歴書で何をアピールすれば良いでしょうか。
この記事では機械営業から転職を考えている方向けに、職務経歴書のポイントや記入時の注意点を紹介します。
職務経歴書は人事担当者への、最初のアピール材料となるので、少しでも良い印象を与えられるよう努めましょう。
事前に自分の良さを知ってもらえれば、面接も有利に進みやすくなります。
【機械営業の職務経歴書】機械営業とは
機械営業は、メーカーにおいて機械を売り込む仕事です。
しかし一口に機械と言っても、その種類は非常にたくさんあります。
大掛かりな装置機械や工作機械から小型の通信機器まであり、売り込む相手の業界もかなり違いがあるでしょう。
高価な機械なら1件の契約が数百万・数千万の売り上げになることもありますが、一方契約1件あたりの利益は低く、成約数で勝負しなければならない職場も多いです。
そのため、転職活動で自分の経歴を説明するには、自分がどんな製品を取り扱っていたのか・取引先はどんな方だったかを知ってもらわねばなりません。
面接でも仕事内容について詳しく質問されるはずですが、職務経歴書でもできるだけ詳細がわかるように書いておきましょう。
【機械営業の職務経歴書】機械営業の特徴
職務経歴書を書く前に、機械営業の仕事にどんな特徴があるのかを振り返っておく必要があります。
仕事の特徴を知っておけば、面接先の企業が自分にどんな期待をしているか・どんな活躍をしてもらいたいかを予想する助けとなるでしょう。
転職活動では「前職の経験を転職先でも活かしてくれそう」とイメージしてもらえるかどうかが勝負です。
自分が機械営業の仕事からどんな経験を得たか・その経験をどのように次の仕事に活かしていきたいか、明確な説明ができるようにしてください。
法人営業
機械営業の特徴として非常に大きなポイントが、法人営業である点です。
営業を一番わかりやすく分類する方法は、個人営業・法人営業に分けることでしょう。
個人営業は契約単価が低く、アポイントから契約成立までの速度も速いのが特徴です。
相手とじっくり信頼関係を築くより、できるだけ早く商品・サービスの魅力を知ってもらう手腕・多くの顧客にアプローチするフットワークの軽さをもっているほうが多くの職場で優れた成績につながります。
一方法人営業は、相手が取り引きに対して慎重な反面、契約時の売り上げは非常に大きいです。
そのため相手に自分を信頼してもらい、限られたチャンスを確実に活かすことが求められます。
チームで1件の契約を勝ち取るために協力することも珍しくありません。
納品後のフォロー
保険や証券など一部の業界では、個人営業でも契約後に顧客との関係が続くこともありますが、多くの個人営業は契約がゴールです。
しかし、機械営業の場合は契約後も顧客と関係を続けていく必要があります。
納品後のフォロー体制は企業や製品の信頼度にも関わり、誠実さ・迅速な対応が社員一人ひとりに求められるでしょう。
顧客満足度を高められれば、同じ企業の別の支社・工場でも自社製品を採用してくれる可能性が高まります。
当然、機械を新しくする必要に迫られる・新規にオフィスや工場を構えるといった際も有利になるはずです。
そのため機械営業に携わる営業マンは売上成績だけでなく、いかに顧客と良い関係を築けたか・信頼してもらえたかも評価対象となります。
カスタマイズの導入
どのような機械でも、実際に使ってもらわなければその良さを知ってもらうのは困難です。
そこで、機械営業の方は完成品を導入する前に、試作品の導入をおすすめする仕事に携わる場合もあります。
もちろん、試作品を試してもらえるようお願いするも、取引先企業との信頼関係が重要です。
試作品の導入の場合、いきなり「全面的に導入しましょう」と話がうまく進むとは限らないでしょう。
営業社員が実施する使い方のレクチャー・サポートがうまくいくかで、契約に差が出る場合も多いです。
試作品導入の説得に成功した経験があれば、そのエピソードも強力なアピール材料となるでしょう。
完成品の契約、試作品の導入でどのように営業スタイルを変えていたかを示すのも効果的です。
【機械営業の職務経歴書】アピールポイント
続いて、機械営業の方が職務経歴書でアピールできるポイントを紹介します。
職場や仕事内容によって、どこを一番強調したら良いか変わるはずです。
自分の能力や長所から、強調したいポイントを選ぶ方法もあります。
しかしどのポイントで勝負するにせよ、わかりやすく論理的な説明ができなければなりません。
職務経歴書を記入する前に、しっかり自己分析を進めましょう。
面接に挑む前の段階から、具体的なエピソードをイメージしておくことが大切です。
営業成績
前職で良い営業成績を残せていれば、そのことは存分にアピールできます。
営業成績をアピールするときは、客観的にその成績が良いことをわかってもらわなければなりません。
「今月の売り上げが〇〇万円」「〇件契約できた」という書き方だけでは、その成績が良いか悪いか、社外の方には判別が不可能です。
高価な機械を扱う営業マンなら、契約が取れると売上金額は高くなりますし、逆に機械の中では比較的単価の安い製品を扱う方は、契約件数が多くなります。
目標達成率・前年度比較での成績・社内平均との比較・部署内での順位などの指標を用いて、自分が良い成績であったことを示してください。
職場でノルマが課せられていて、毎期しっかりノルマをクリアできているのなら、そのことをアピールするのも手です。
コミュニケーション能力
営業の基本はコミュニケーション能力なので、コミュニケーション能力が高いことをアピールすることも、採用担当者に良い印象を与えます。
職務経歴書でコミュニケーション能力をアピールするなら、商品やサービスの魅力を伝えるプレゼン力だけでなく、ヒアリング力や分析力も含めたスキルにしましょう。
法人営業では、相手にどのようなニーズがあるかヒアリングを通して把握する・相手が本当に必要とする製品やプランを紹介するといった能力が必要です。
相手からの質問に的確に答える・相手の希望に迅速に対応するといった行動で信頼を勝ち取る能力も、広義のコミュニケーション能力に含まれます。
特に転職先でも法人営業の仕事を希望するなら、資料作りやヒアリングまで含めた総合的なコミュニケーション能力をアピールしてください。
トラブル対応力
機械には故障や経年劣化などのトラブルが付き物で、トラブルの連絡を受けたときの対応力も営業マンに必要な資質です。
特に取引相手が工場や店舗など、365日稼働する部署であれば、いつでもトラブルに対応できる体制を整えておかねばなりません。
機械にトラブルがあった場合、原因や症状をしっかり聞き取り、どんな技術者を派遣すれば良いか・トラブルが解決するまでどんなフォローをすれば良いか、迅速に決める必要があります。
トラブル対応力は、営業以外の職種に転職する場合でも役立つスキルです。
仕事がうまくいかないとき・課題が見つかったときに壁を乗り越えられることは、優秀なビジネスマンの証しとなります。
トラブル対応で顧客に感謝された経験があれば、ぜひアピールしましょう。
機械製品の知識
機械営業は、製品の特徴やスペックをしっかり把握したうえで、取引先と商談をする必要がある仕事です。
転職先も機械系などの業界を検討している場合、機械製品に強く、その性能を正確に把握し説明できるなら、即戦力と判断してもらえる可能性が高くなります。
自分が新しい知識やスキルを貪欲に吸収できる・常に学ぶ姿勢があることを示すのも効果的です。
もちろん機械系以外の業界に転職する場合でも、自社の製品・サービスに関してしっかり把握したことで良い成績をあげられたなら、そのことをアピールする価値があります。
ほかの業界でも、自社の商材に関する正確な知識は不可欠です。
どんなメリットがあるのか・どんな方に購入してもらいたいかのプレゼンに説得力をもたせるには、自分がその製品に誰よりもくわしくなければなりません。
【機械営業の職務経歴書】職務経歴書に書くべき項目
職務経歴書に書くべき項目は、以下の5点です。
・職務経歴
・仕事内容
・業績
・資格
・自己PR
これらの項目のうち、職務経歴と資格に関しては事実を書くだけなので、どう書けば良いか困ることは少ないでしょう。
問題は仕事内容・業績・自己PRをどのように書くかです。
自分の仕事について説明するときは、所属や相手企業まで具体的に書いてください。
「第二営業課で、〇〇系機械の法人営業に従事してきました」「〇〇株式会社・〇〇研究所・〇〇大学などが主な取引相手です」など、はっきり記入します。
営業スタイルについても「ヒアリングをしっかり行う」・「じっくり相手と信頼関係を築く」・「業界や製品に関する知識を磨き自分の信用度を高める」など、自分の強みがわかるように記入してください。
【機械営業の職務経歴書】職務経歴書を書くうえでのポイント
続いて、職務経歴書を書くうえでのポイントをいくつか紹介します。
転職活動では、自分がほかの応募者と比べてどこが優れているのか・何が一番のストロングポイントなのかを明確にすることが重要です。
しかも、それを1分程度で読んでもらえる、短い文章にする必要があります。
いくら自分の能力・業績に自信があっても、それが相手に伝わらなければ意味がありません。
わかりやすさ・伝わりやすさをアップさせるために、以下の見出しで紹介するポイントに気をつけましょう。
キャッチコピーを作る
職務経歴書では、自分自身についてわかりやすいキャッチコピーを作り、第一印象をはっきりさせるのがおすすめです。
「私は信用第一のビジネスマンです」「〇〇系機械導入のエキスパートです」など、自分の長所がもっとも伝わる内容にしましょう。
キャッチコピーを作っておくと、そのキャッチコピーを軸に自分のアピールポイントやエピソードを考えられます。
採用担当者に、面接前から自分の最大の強みを知ってもらえるのもメリットです。
ただし、キャッチコピーを工夫しすぎようとすると「痛い」「寒い」ものになってしまうことがあります。
スポーツ選手やタレント・アイドルに使われそうな軽いノリのキャッチコピーでは、かえってマイナスの印象を与える可能性が高いです。
企業側の目線を考える
職務経歴書を書く際は、企業側の目線で自分が魅力的に映るかを意識してください。
企業が求人を出す際は、必ずどこかに「どんな人材を求めているか」が書かれているはずです。
求人票や会社案内のパンフレット・ホームページの採用ページなどで、求める人物像に関する記載が見つかるでしょう。
自分がその人材に近い存在と思ってもらえるか、職務経歴書を見て客観的に分析してください。
企業側が「積極的にチャレンジできる人材」を求めているところ、「責任感の強さ」「与えられた仕事をしっかりこなす」などのアピールポイント中心であれば企業の希望とずれが生じています。
人の長所は1つだけではないはずなので、自分の長所のうちどこをクローズアップさせるか、企業の求める人物像と照らし合わせて考えてみましょう。
差別化をはかる
営業職から転職する方は、多くの場合コミュニケーション能力・提案力・プレゼン力・ヒアリング力などをアピールポイントにします。
そのため「長所は〇〇です」だけでは、どうしても差別化がはかりにくいです。
しかし、無理にほかの人が書かなそうな、ニッチな長所・営業職にそぐわない長所を書く必要はありません。
テンプレートのセオリーを外すなど、書類の書き方自体で奇をてらうのもやめたほうが賢明です。
コミュニケーション能力をどのように発揮してきたか、エピソードに具体性を持たせて差別化をはかりましょう。
「前年度の2倍の売り上げを達成した」「自分だけのオリジナルのプレゼン資料を作りアピールしてきた」など、自分の個性を出せる部分がないか探してみてください。
【機械営業の職務経歴書】自己PRの例文
最後に、機械営業方が転職する際に参照していただける職務経歴書の自己PR例を紹介します。
自己PR文を作成するときは、最初に結論(要点)を述べるのがポイントです。
キャッチコピーのような形で、自分の長所を端的に言い切ることでインパクトを出しましょう。
最初に自分の長所を述べたあとは、その理由や具体的なエピソードにつなげます。
締めの文は、入社できたらどのように頑張りたいか・どんな仕事をしたいか意気込みを述べるのがおすすめです。
コミュニケーション能力をアピール
私は取引先のニーズを把握する力が最大の武器です。
現在従事している〇〇の営業でも、常に取引先がどのようなニーズを抱えているか意識しています。
取引先を訪問する際のヒアリングで課題や悩みを聞かせてもらえたときは、その課題解決法を次回までに必ず提案できるよう努めてきました。
取引先企業に有益だと感じた情報を入手した際は、こまめに連絡することも欠かしていません。
これらの取り組みが実を結び、現在所属する第一営業部では、直近2年間でコンスタントに3位以内の成績を収めることができました。
貴社に入社できた際も、このスキルを活かしつつできるだけ取引先と多くのコミュニケーションを取ること・相手の目線で考えることを意識したいと考えております。
トラブル対応力をアピール
私は機械営業の仕事の中でも、特にトラブル対応力の強さに自信があります。
私がトラブル対応を重視してきた理由は、何かトラブルが発生した際、迅速に対応できること・即座に解決することが自社製品を使い続けてもらうためにもっとも重要だと考えたためです。
実際にトラブルが起きた際はすぐ対処できるよう、私は製品で起こりうるあらゆるトラブルに関する知識を勉強してきました。
次に同じトラブルが起きないようにするための方法もレクチャーできるよう、技術者の方とできるだけ交流をし、さまざまなことを教わる努力もしています。
技術者と同じ目線でトラブルの原因が診断できることを目指し努力した結果、私が任期中に担当した取引先すべてで契約を更新していただくことができました。
貴社でもこれまで培ってきた経験とスキルをもとに、取引先の企業から信用していただける営業マンを目指していきたいです。
まとめ
機械営業の仕事は、取引先と信頼関係を築く・製品に関する知識をしっかり磨くといったスキルが重要です。
業界や扱う製品によっては、ヒアリング力やアフターサポートの対応力なども問われます。
その経験をアピールできれば、採用担当者に良い印象を与えやすいです。
そのための第一歩が職務経歴書であるため、書類を作る前にしっかり自己分析や企業研究を進めましょう。
企業の求める人物像と自分の長所をすり合わせ、1本の軸を作ってアピールしていくのが効果的です。
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