技術営業のキャリア|将来を見据えるための技術営業のキャリアプランを徹底解説!
はじめに
技術やそれに関する専門知識を活かして、営業活動を行うのが技術営業職です。
専門スキルや高度な知識を要するので、一般的な営業職よりもやりがいを感じやすい仕事と言えます。
その一方で、IT技術は進歩し続け、世界情勢の移り変わりも目まぐるしいものです。
そのため、技術営業としてそれなりにスキルアップしてきたものの、今後のキャリアに不安を抱えている方もいるのではないでしょうか。
今回は、技術営業として活躍する人の将来を見据えたキャリアプランについて解説します。
【技術営業のキャリア】技術営業の将来性
技術営業としての将来を考える時、2つの重要なポイントがあります。
それは「ITニーズの拡大と技術革新」と「グローバルな活躍」です。
IT技術・グローバルというと、今後も継続して社会的な需要があることが予想できます。
しかし、高齢化や労働人口の減少により、このような業界においても多くの企業で人手不足が課題となっています。
その分、技術営業としてスキルを磨いておくと、キャリアアップを目指すことも可能です。
IT需要の高まりや先端ITの技術革新の恩恵を受ける
現代社会において、IT技術は欠かせないものであり、その普及は不可欠です。
「IT技術でより便利な社会を築く」という時代から、「IT技術によって日常生活が実現する」といった時代になりつつあります。
人々が生活をするために必要な電気・水道・ガスと同じく、今やITはインフラの一つと言えます。
また、AI(人工知能)やIoT(Internet of Things)、ビッグデータ、クラウドコンピューティング、ロボットなどのワードが広く浸透していることからもわかるように、企業運営を行ううえでも必須です。
今後さらにIT需要のニーズが高まり、それに伴い先端IT技術の技術革新は続くことでしょう。
そして、IT技術に関する専門知識を有する技術営業は、これからも需要が大きくなることが予想できます。
ビジネスチャンスは海外にも広がっている
IT分野は、日本だけでなく海外でも多くの企業が事業展開を行っています。
実際、ITに関する技術や製品は海外製のものが多く、日本でも広く活用されているのが現状です。
また、ビジネス界における日本人への信頼度は海外で高く、海外でも技術の知識やスキル、経験を持つ日本人は重宝されます。
つまり、技術営業の経験者は、海外でのビジネスチャンスも多いということです。
グローバル化が進む中、世界中の人とビジネスでつながるチャンスが広がっているのも特筆すべき点です。
これもまたIT技術の進歩による恩恵と考えられますが、今の時代は場所を問わずビジネス展開することができます。
海外移住しなくとも、海外でビジネスを成功させることも可能です。
【技術営業のキャリア】技術営業のキャリアプラン
技術営業の特徴として、エンジニアと営業職、両方を兼ね備えていることが挙げられます。
そのため、キャリアプランは広げやすいと言えます。
専門的な技術や知識を活かして技術開発部門に進むこともできますし、営業スキルを活かして活躍することも可能です。
そのほか、技術営業の経歴を活かしてキャリアチェンジすることもできます。
技術営業職といっても、企業によって得意とする分野や業務内容は異なります。
自身が得意なことややりがいが感じられることを踏まえて、今後のキャリアについて考えると良いでしょう。
開発部門のプロジェクトマネジメントになる
技術営業の経験を活かして、開発部門においてプロジェクトマネジメントを行う仕事に就くことができます。
納期に間に合うようにプロジェクトを遂行し、成功につなげるために統括するのが主な仕事です。
プロジェクトマネージャー(PM)と呼ばれ、責任あるポジションとなります。
もう少し掘り下げると、以下のような業務をマネジメントします。
・開発計画の立案
・プロジェクトチーム編成
・情報共有
・プロジェクト管理
・開発後の評価と分析
一つのプロジェクトを遂行させるには、さまざまな分野のメンバーが集まります。
そこで必要となるのが、対人スキルです。
専門技術に加えて、営業職ならではのスキルを持つ技術営業者ならば、適任と言えるでしょう。
営業部門の管理職になる
主に営業担当としての経験を活かし、営業職としてキャリアアップするためには、営業部門の管理職を目指すことです。
部下である営業担当たちのマネジメントを行い、売上目標の達成を目指すのが管理職としての主な仕事です。
営業管理職の主な役割には、以下の3つが挙げられます。
・営業プレイヤーの育成
・戦略や奉仕の策定と実行
・売上目標の達成
このように、部下を育成しながら目標達成を目指すには、マネジメントするための高い能力が求められます。
その前提として、自身の営業スキルやノウハウが必要です。
経験を活かして、進捗管理やチームのモチベーション維持に努めなければなりません。
将来管理職として活躍することを見据えるならば、まずは自身の営業スキルをアップさせることを考えましょう。
開発部門の管理職になる
主に技術に関するスキルや知識を持って、開発部門における管理職を目指すことも可能です。
業務を通じて得た経験が活かせます。
また、開発技術に関することだけでなく、営業担当ならではの能力も必要です。
なぜなら、開発メンバーや協力会社、顧客など、さまざまな人たちと情報共有したり折衝・調整したりするスキルが求められるためです。
そのほか、納期に間に合わせるための管理能力も欠かせません。
開発部門の管理職として必要な能力をまとめると、以下の通りです。
・技術マネジメント力
・チームマネジメント力
・プロジェクト管理力
・リーダーシップ
開発部門で一組織を動かすとなると、技術力もマネジメント力も必要ですが、技術営業として経験を積んできた方であれば、十分対応できるでしょう。
プログラミングスクールの講師に転職する
IT技術に優れていること、そして営業を通じ培った対人スキルを活かして、プログラミングスクールの講師へとスキルチェンジする方もいます。
プログラミングスクールの講師は、プログラミング言語によりシステム開発等を行うための指導です。
生徒に指導を行うため、プログラミングに関して深い知識を習得しなければなりません。
また、営業担当として得た対人スキルは有効ですが、「人に専門知識を教える」となると、そのためのスキルも求められます。
生徒の習熟度や通学の目的によっても指導方法は異なるので、柔軟に対応するスキルも必要です。
講師としてのスキルを事前に磨くことは難しいかもしれませんが、自身もスクールに通ってみたり、転職後の努力で講師としての新たなスキルを磨いたりすると良いでしょう。
ITコンサルタントに転身する
プロジェクトマネジメントや人材育成などの分野にも、ITに関する専門知識を活かせます。
そのため、技術営業からITコンサルタントへ転身できる可能性があります。
端的に言うと、顧客企業が抱えるさまざまな課題をITで解決するのが、ITコンサルタントの主な仕事です。
ITの活用により業務を再構築し、生産性を向上することで、企業の売上・利益増加を目指します。
技術営業の仕事を経験することで、IT技術を活かしながらコストダウンや効率性アップなどを図る力が身につきます。
ITコンサルタントとして、技術営業で培ったITに関する高い知識やスキルを活かすことが可能です。
企業をコンサルティングし新規ビジネスやマーケティング手法を提案することで、大きく業務改善されることもあるので、やりがいがある仕事と言えます。
【技術営業のキャリア】キャリアアップのために身につけておくべきスキル
需要が高い業界であることからも、技術営業からキャリアアップしたり、新たな業界でチャレンジしたりできる可能性は高いと言えます。
ところが、技術営業としてこれまで積み上げてきたスキルがあっても、将来のキャリアに不安を感じる方も少なくないでしょう。
キャリアアップを見据えて、技術営業としてどうスキルを磨いていくべきか考えておくことが重要です。
ここでは、今後キャリアアップを目指すために身につけておくべき3つのスキルについて紹介します。
顧客のニーズを汲み取るためのヒアリング力・質問力
顧客のニーズを汲み取った営業を実現するためには、技術的な知識だけでなく、ヒアリング力や質問力も欠かせません。
顧客のニーズを理解した営業活動ができるようになると、他者との差別化が図れます。
社内外で秀でた存在となるには、「差別化」が重要なポイントとなります。
それはもちろん、将来のキャリアを考える際にも必須です。
ヒアリング力・質問力といった能力は、チームをまとめるプロジェクトマネージャーや管理職としてキャリアアップを目指すうえでも有効です。
企業の課題を解決するITコンサルタントへキャリアチェンジしたいと考える場合にも、必要な能力と言えます。
技術営業として仕事をする中で、以下のようなことを意識して行うと良いでしょう。
・相手の話に興味を持ちながら聞く
・きちんと相槌を打ち共感する
・話を深掘りする
専門的な質問に即座に対応できる知識
新技術が次々と開発されることから、IT分野は特に動向が激しい業界と言えます。
将来を見据えるならば、常に高度な専門知識を学び続けることが重要です。
高度な知識をアップデートし続けることで、顧客からの専門的な質問に即対応できるようになります。
すると、顧客からの信頼を得やすく、結果につなげられます。
また、このようなスキルは、開発部門の管理職や、ITコンサルタントを目指す際にも必要なことです。
とはいえ、技術営業を経験した人であれば、誰もが一定以上の技術や知識を持っているものです。
そこで差別化を図るには、さらに高度な専門知識を習得したり、ITとは異なる専門知識をプラスアルファで身につけたりすると良いでしょう。
プロジェクトマネジメントの経験を積む
特に、技術営業からプロジェクトマネージャーに転身したいという方は、プロジェクトマネジメントの経験を積むことが有効です。
プロジェクトマネジメントとは、納期を見据えてプロジェクトをどう遂行すると成功につながるのか、計画してコントロールすることです。
プロジェクトの目標や達成に必要なことの明確化、スケジュール管理を行う必要があります。
技術営業職でもプロジェクトマネジメントに関われる機会はあるので、将来を見据えて積極的に行動していくと良いでしょう。
マネジメント面に深く関わることは、より高度で専門的な知識の習得にもつながるので、プロジェクトマネージャー以外のキャリアビジョンを見据えた場合にも、役立つことがあります。
【技術営業のキャリア】自身のキャリアを明確にすることが大事
技術営業からのキャリアについては、さまざまなキャリアプランやキャリアデザインが存在します。
たくさんの可能性があるからこそ、自身の目指すべきキャリアをきちんと明確化しておくことが重要です。
目指すところを明確にすることで、磨くべきスキルや今やるべきことが見えてきます。
技術営業という仕事を通して、自身のキャリアのために何に注力すると良いのかが明らかになります。
技術営業のスキルや経験を活かして、将来どのようなキャリアを描いていくのか、考えてみましょう。
将来目指したい姿・ありたい姿から逆算する
自身のキャリアについてなかなか明確にならない場合には、将来目指したい姿や、将来こうありたいという理想像を思い浮かべてみましょう。
未来の自分から逆算して考えてみるのがポイントです。
未来の姿を思い描き、それを起点として今何に注力しなければならないのかを考えます。
未来から現在へと逆算しながら、キャリアを考えるということです。
たとえば、10年後に「どのような自分になっていたいか」「どういった仕事をしていたいか」「どんなポジションで活躍していたいか」など想像してみましょう。
そのような「なりたい自分」に必要なスキル・知識と、「今の自分」が持っているスキル・知識とを比較することで、ギャップが見えてきます。
これを埋めることで、キャリアプランが立てられるようになります。
自己分析をして自分の価値観を見つめ直してみる
未来像がすぐに思い浮かばない場合には、自分のことを客観視できていない可能性が考えられます。
客観視するためには、自己分析が有効です。
学生時代の就活において、すでに自己分析の経験がある方がほとんどだと思います。
しかし、自己分析が必要なのは学生だけではありません。
「自分」というものは常に、周囲の環境により変化したり、仕事を通してアップデートされたりしています。
そのため、自身の現在や未来を考えるには、継続的な自己分析が必要です。
自己分析により自分を知ることで、これまでの経験や自分の強み、価値観が明らかになります。
そこから、キャリアプランや将来の方向性を定めてていくことが可能です。
自己分析の必要性については、以下の記事もご覧ください。
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【技術営業のキャリア】転職のプロに相談するのも一つの手
未来からの逆算や自己分析を行ってもよくわからない場合には、転職のプロに相談するのも一つの方法です。
その業界のプロであれば、転職市場や業界事情に精通しているので、具体的なアドバイスが貰えるといったメリットがあります。
「転職したいけど何をすればいいかわからない」「これまでのキャリアをどう活かせるか知りたい」といった方は、是非こちらの営業職に特化した転職エージェントサービスを利用してみてください。
まとめ
IT需要の拡大と技術革新、グローバル化により、技術営業のニーズは高く、たくさんのキャリアプランが描ける仕事と言えます。
キャリアアップの方向性は、開発部門のプロジェクトマネージャーや営業部門・開発部門の管理職、プログラミングスクールの講師、ITコンサルタントなど、さまざまです。
未来逆算や自己分析を通して、将来のために今何をすべきか考えてみましょう。
自身でキャリアプランを考えるのが難しい場合には、転職のプロに相談するのも有効です。
技術営業からのキャリアに不安がある方は、まず相談することから始めても良いでしょう。
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