【転職者向け】法人営業について丸分かり!仕事内容ややりがいなど法人営業の実態を徹底!

【転職者向け】法人営業について丸分かり!仕事内容ややりがいなど法人営業の実態を徹底!

目次
  1. 【法人営業】仕事の実態
  2. 【法人営業】年収の傾向
  3. 【法人営業】採用市場の動向
  4. 【法人営業】3つのやりがい
  5. 【法人営業】きつい部分
  6. 【法人営業】向いている人の特徴
  7. 【法人営業】活かせる経験・スキル・資格
  8. 【法人営業】キャリアパス&転職事情
  9. 【法人営業】つらい時は転職も視野に入れよう
  10. まとめ

営業職は、個人にアプローチする場合と法人にアプローチする場合に分けられ、それぞれ必要なスキルが異なるとともに悩みの内容も異なります。

個人営業は生活で身近なためイメージしやすいものの、法人営業は取引先が企業であるため、日常生活のなかではどのような営業活動をしているのかイメージしにくいという方もいるかもしれません。

そのため、法人営業の働き方について具体的なイメージを持たずに進み、「転職を失敗した・・・」という方は往々にして存在します。

もしくは、法人営業の方が働き方やスタンスがあっていたという方もいるでしょう。

法人営業の業務は主に、新規開拓をする新規営業と、既存顧客に対するルート営業です。

この記事では、営業職のなかでも、法人営業に興味を持っている人に向けて、法人営業の実態について解説していきます。

【法人営業】仕事の実態

法人営業は、法人格を有する企業を顧客対象としての営業が大きな特徴です。

自社の製品やサービスが、相手企業の利益にどのように貢献できるかを伝える必要があります。

法人営業業務の特徴や個人営業との違いをきちんと把握しておくことは、効率的な法人営業を行うために重要です。

求められるスキルや知識も若干異なるため、事前の準備が必要になります。

主な特徴を調べてみましょう。

法人営業は企業の顔

法人営業対象の営利法人企業とは、株式会社・有限会社・合資会社・合同会社・合名会社・相互会社および外国の会社を指します。

個人経営よりも会社規模が大きいことが特徴で、担当者は相手側の会社を代表する立場です。

同様に、法人向けの営業パーソンも自社を代表する立場として商談を進めます。

いわば、企業の顔として訪問している形です。

法人営業は、個人間で商談を進めているわけではないことを常に念頭に置きましょう。

あくまでも企業の代表者同士で商談を進めているとの認識です。

個人向け営業とは異なり、担当者が決裁者ではありません。

担当者間では商談がうまく進んでいても、最終的な決済を待つまでに時間がかかることも覚えておく必要があります。

法人営業の仕事内容

法人営業の主な仕事は、企業や団体に自社の商材を紹介し、購入を促すことです。

既存顧客のフォローを行い、新商品への更新や追加サービスを提案するのが業務の中心ですが、ときには新規顧客を獲得するために電話やメールで法人にコンタクトを取ったり、飛び込み営業を行ったりする場合もあります。

また、契約を得るために他社とコンペやプレゼンで競ったり、酒席で接待をしたりする場合も例外ではありません。

法人営業の営業スタイル

法人営業の営業は、「新規開拓」と「ルート営業」の2つに分けることができます。

ルート営業は、すでに取引している顧客に対して、自社製品に関するサポートを行ったり、新商品の紹介や新規提案をします。

1日の業務で複数企業巡回をしたり、取引先が大手企業である場合は、1社専属で毎日のように自社と顧客企業を往復する営業スタイルもあります。

一方、新規開拓は、これまで取引したことがない企業にアプローチして、新規契約を獲得することがメイン業務となります。

ルート営業とは異なり、新規開拓は一から顧客と関係を作っていかなければなりません。

テレアポや飛び込み業務、マーケティング部門が獲得したリードを引き継いで初回アポイントを獲得した上で、商談を実施し、売上を立てることが求められます。

両方とも営業スタイルとして専門性が求められるので、どちらか一方の営業をメインでやるケースが多いです。

そして新規営業はアポイント数や受注数などのノルマが課せられていることが多く、その分ルート営業よりもインセンティブが大きい傾向にあります。

有形商材と無形商材

営業が取り扱う商材は有形商材と無形商材に分けられます。

端的にいうと、有形商材は「形のあるモノ」、無形商材は「形のないモノ」に分類されます。

まず、有形商材はメーカーで製造している工業用機械や食品、家電製品やOA機器などが挙げられます。

これらの有形商材は、メーカーだけでなく卸売業や代理店販売業の営業も取り扱っています。

また、無形商材はITソフトやコンサルティングサービス、人材などが代表格です。

モノではなく「サービスを売る」というイメージで、そのサービスを提供することで顧客の課題を解決するソリューション型の営業スタイルが特徴的です。

法人営業の特徴としては、品物よりも業務効率化や売り上げアップなどの解決策を求めている場合が多く、無形商材を取り扱う割合が高い傾向にあります。

法人営業の商談相手とは

法人営業の商談相手は、扱うものによって様々ですが、基本的には経営者や役員などの決裁権を持っている人です。

例えば、コンサルティングサービスは会社の財務状況などについて課題解決をする提案なので、経営者が商談相手です。

そして、人材採用については人事の責任者、ITサービスなどについては経営者もしくは役員などが商談相手となります。

その他、以下のような相手先が法人営業の相手になることが多いです。

法人営業の相手先

法人営業の相手先

・医療機関向けのITサービスやOA機器…クリニックの事務長

・医薬品…医師

・複合機などのOA機器…経営者や役員

・求人広告…人事責任者(役員などではなくとも人材採用予算を持っていることが多い)

・電力などのインフラ関係…経営者や役員

・業務用食品…店舗の店長または経営者

個人営業と違って難しい点は、相手企業の予算に応じて最適な提案をしなければならないという点です。

「営業さんがいい人だから買うよ」という感情論で片付かないことが多く、論理的な思考を持って建設的な会話をした上で提案する必要があります。

相手企業の内情を考慮し、自社内で求められている売上目標を達成できない場合も少なくありません。

個人営業との違い

法人営業と個人営業の大きな違いは、先ほどご説明した商談相手だけではありません。

営業先の数や質なども大きく変わってきます。

例えば、個人営業の場合は基本的に全国に住んでいる全ての人が対象です。

もちろん、ターゲットとする年齢層や性別、家族構成などはありますが、販売できる相手は限られていないため、とにかく営業行動数を多くすることで営業成績を上げることができます。

しかし、法人営業の場合は見込み客が業種や規模で絞られます。

医療関係商材の場合の見込み顧客はクリニックや病院施設のみとなりますし、業務用食品の場合は飲食店のみです。

このため、一社一社に対する商談の質の高さが営業成績を大きく左右します。

また、個人営業と比較した場合のメリットは、インセンティブの高さが違うことと休日出勤が少ないことです。

法人が購入する商材は数十万円〜数千万円にのぼることが多く、1回の成約で入る利益が大きい傾向にあります。

そして、休みも相手先と同じ土日祝日であることが多いので、顧客の休みに合わせる必要がある個人営業とは違って、メリハリのあるライフスタイルが送りやすいということも特徴です。

【法人営業】年収の傾向

マイナビAGENTの職種別平均年収ランキングによると、法人営業の平均年収は447万円と集計されています。

さらに年代別でみると、20代の平均年収は413万円、20代男性の場合は422万円、20代女性の場合は393万円です。

一方30代の平均年収は530万円、30代男性の場合は530万円、30代女性の場合は531万円となっています。

この情報より、法人営業は20代のうちは、年収は高くありませんが、キャリアが長くなるほどに、年収が上がっていくことが読み取れます。

また20代のうちは男女間の年収差がありますが、30代にもなってくれば男女間の年収差がほとんどないのも大きな特徴。

未経験スタートの人も多く、転職で長期的に年収をアップしたいと考えている人にはおすすめの職種であるといえます。

【法人営業】採用市場の動向

年収や業務について把握できたところで、採用市場についてチェックしていきましょう。

法人営業の採用市場ではどのようなニーズや傾向があるのかというと、下記4つの傾向が見られます。

法人営業の採用市場ではどのようなニーズや傾向

・IT業界や人材業界でニーズが高まっている

・専門領域に特化した人材の募集傾向が強い

・潜在課題を発見できる人材ニーズが高い

・業界全体として未経験募集も多い

それぞれの傾向について詳しくみていきましょう。

IT業界や人材業界でニーズが高まっている

現在、インターネット社会の発達により、IT業界やWeb業界の売上が伸びていて、法人営業の採用が活発化しています。

また、生産年齢人口が減少傾向にあるため、現在どの企業においても人手不足が激しく、採用において売り手市場が続いています。

そのため、人材業界のニーズも非常に高まっている傾向にあるのです。

IT・Web業界や人材業界は、事業スケール拡大に伴う人材募集の傾向が強いといえます。

専門領域に特化した人材の募集傾向が強い

企業によっては営業業務を細分化し、専門性を持たせているケースも少なくありません。

たとえば営業の場合だと、営業工程を「マーケティング」「インサイドセールス」「フィールドセールス」「カスタマーサクセス」の4段階に切り分けるケースも。

求人募集の際に、「インサイドセールス募集」「カスタマーサクセス募集」など、特定の営業業務に特化した求人が増加傾向にあります。

補足説明  

・マーケティング

市場のリサーチや顧客の獲得・育成を行う

・インサイドセールス

見込み顧客に対して、電話・メールなどの非対面でアプローチす

・フィールドセールス

顧客と直接対面して、商談や提案などの営業活動を行う

カスタマーサクセス

既存顧客の満足度を高めて、継続利用やアップセル、クロスセルを行う

潜在課題を発見できる人材ニーズが高い

転職市場の動向としては、潜在的な課題に対して営業活動を行ってきた経験者のニーズが上昇傾向です。

というのも昨今のビジネスにおいて、顕在化しているわかりやすい課題の解決だけでなく、まだ誰も言語化できていないような潜在的な課題を発掘し、提案解決を行っていくことがビジネス拡大のカギとなっています。

そのため、データなどのファクトベースで潜在的なニーズを探り、提案していく経験がある人材は、転職市場において価値ある人材といえるでしょう。

業界全体として未経験募集も多い

これまで法人営業の採用市場ではどのような人材が求められているのか、列挙しました。

「未経験では難しいのか」と思っている人もいるかもしれませんが、実をいうとそこまで経験を気にしなくても大丈夫です。

というのも法人営業は職種そのものニーズも高く間口も広いため、比較的に未経験の人でもチャレンジしやすい職種といえます。

【経験不問】【未経験OK】といった募集も求人サイトではよく見受けられるので、狭き門ではないことがわかります。

もちろん、同一求人に経験豊富な営業経験者がいれば、募集枠によってはその人たちとの争いとなるでしょう。

自分自身の強みを明確にし、法人営業としての資質があることを的確にアピールしていくことが重要となります。

【法人営業】3つのやりがい

人によっては「法人営業はきつそう…」というイメージを持たれている方もいるでしょう。

しかし、法人営業にはやりがいもあり、得られる達成感によって営業職をずっと続けていく人も多いのです。

具体的には3つのやりがいが特徴として挙げられます。

法人営業の3つのやりがい

1.高額案件の取引ができる

2.頑張れば頑張るほど給料が増える

3.顧客の成長や喜びを実感できる

ここからは、それぞれのやりがいについて詳しくチェックしていきましょう。

1.高額案件の取引ができる

法人営業は、個人営業とは異なり1回の商談で決まる金額が高額になることが大半です。

法人は各部署で予算を持っており、企業規模が大きければ大きいほどその予算も増えていきます。

例えば、人材採用に関する営業だとした場合、人事部門では求人予算をというものを持っています。

この範囲内で採用をする形になりますが、1ヶ月の求人予算が10万円のところもあれば数百万円のところもあります。

予算が大きい会社を狙えば高額案件の取引ができるため、会社に入る利益も大きく、営業インセンティブも大きくなる傾向にあります。

また、自社の製品・サービス自体が高額な場合はもちろん、単価が安い場合でも企業の受注数は個人営業の場合とは桁違いです。

会社の業績にも本人にも反映されるため、会社に貢献しているという自負心を保てることもやりがいの一つです。

2.頑張れば頑張るほど給料が増える

多くの会社では、営業職に対して、基本給に加えインセンティブ報酬を支払う仕組みを採用しています。

商談が成立し契約締結まで至った場合に、あらかじめ定められたプランに沿った報酬を基本給に上乗せして受け取れる仕組みです。

努力した分だけ報われるのは、モチベーションにつながるのではないでしょうか。

法人営業ならではの苦労を重ねた分、給料として自分に返ってきます。

成績が報酬に直結しているため、承認欲求が満たされ、今後さらに成績を伸ばそうとの意欲を高めることが可能です。

個人営業でもインセンティブ報酬制度が導入されているケースが多いものの、法人営業の方が商材単価が高額のため、受け取る報酬が高くなる可能性があります。

3.顧客の成長や喜びを実感できる

法人営業を行う上で大切なのは、自社の商品やサービスが相手企業の業務拡大および利益向上にどのように役立つかを分かりやすく説明するスキルです。

説明に納得してもらい商談が成立すれば、自分の実績になり、自社の業績アップにつながります。

加えて、相手企業の業績が拡大したり利益が向上したりするなど、目に見えた成果が見えたときに喜びを実感できるのはうれしいのではないでしょうか。

さらに、顧客との信頼関係が増し、新たな受注案件を獲得できる可能性が高まります。

成功体験により自信を高め、スキルアップにつながることも法人営業のやりがいです。

【法人営業】きつい部分

一般的に営業職は、個人営業のイメージが強く、きつい仕事だと認識されています。

しかし、法人営業も個人営業と同様に、楽な仕事ではありません。

一口に営業職といっても個人営業と法人営業があり、それぞれ性質は異なります。

ただ、仕事の本質は変わらないことから、まったく違う悩みを抱えるわけではありません。

ここでは、法人営業がきついといわれる理由を5つ紹介していきます。

法人営業で悩みを抱えている方は、自身の悩みの原因を知ることで解決策を見つけてみましょう。

ノルマが厳しい

営業職にとって「ノルマがきびしい」との悩みは切っても切り離せません。

成績が売り上げとして目に見えてしまうため、大きなプレッシャーとなります。

さらに、法人営業では扱う金額も高額になるため、簡単に契約してもらうことは困難です。

つまり、契約単価が大きいため、どうしてもノルマが大きくなってしまいます。

個人営業のように単価の小さいものであれば、付き合いなどを理由に売り上げを確保できる可能性もありますが、法人営業ではそうもいきません。

売れれば大きい法人営業ですが、売れなかったらゼロです。

また、個人営業であれば、個人の判断で商品の購入を決められます。

しかし、法人営業の場合は担当者の独断で決められないため、契約までに時間を要する場合もあることを覚えておきましょう。

休日対応が発生する場合がある

法人営業の場合、顧客の仕事に合わせて営業活動を行います。

そのため、自分が休日であっても、顧客が営業中であれば関係なしに仕事が舞い込むことは珍しくありません。

顧客の休みと自分の休みが一致しない場合、自分が休日の際にも問い合わせや電話がかかってくる場合もあります。

要請があれば、たとえ休日であっても予定のつく限り、対応しなくてはなりません。

仮に呼び出しがなくても、いつ連絡が来るかわからない状況のため、精神的にリフレッシュできない人もいます。

家庭を持っていれば、家族との時間が少なくなることがデメリットです。

営業の仕事に「人生の大切な時間をかける覚悟がなくては務まらない」といっても過言ではありません。

残業が多い

残業が多い悩みも営業職の宿命です。

法人営業であれば、なおさら残業はやむを得ません。

なぜなら、顧客となる法人は本来の業務があり、その傍らで営業担当の相手をしなくてはならないためです。

場合によっては、顧客の業務時間が終わってからの商談になるため、残業になってしまいます。

顧客に合わせて仕事をする必要があるゆえに、働く時間は長いのが実情です。

事務職のように毎日の仕事量がある程度一定であれば、1日の中での進捗具合を調整しやすいため、残業を減らすこともできます。

しかし、顧客に合わせなくてはならない法人営業は、自分の都合で動けないジレンマを抱えるのがきついといわれる理由です。

接待がある会社もある

営業職で大切なことは、顧客とのパイプを作ることです。

パイプを作るための手段の一つとして有名なのが「接待」です。

最近では営業に接待を強要する会社も少なくなってきていますが、古くからある会社は多少の経費がかかっても接待に注力しています。

また、接待の仕方は様々です。

飲食店での会食だったり、ゴルフ接待だったりと、相手先の趣味やタイプに合わせて変えていきます。

営業としてはおいしいものを食べたり、楽しい思いができたりするようにも思えますが、感じ方は人それぞれです。

接待が多い場合、通常の業務に加えてこなさなければならない業務も多くなり、精神的にきつくなるとの声が時折聞かれます。

接待される側であればいい思いもできるかもしれませんが、主催側は他方に気を使わなくてはならないため、大きなストレスとなる可能性も覚えておきましょう。

チームワークが苦手な人には合わないこともある

人間関係の悩みは、どの業界や職種でも共通の悩みです。

個人として動くことの多い営業職であっても例外ではありません。

上司との人間関係がうまくいかないと、困ったときのアドバイスやサポートが必要なときにつらくなってしまいます。

もし良い上司に恵まれれば、多少つらいことがあっても乗り切れる可能性が高いものの、大抵の場合上司は選べません。

選べる場合は、在職している上司の中からどの上司に付いて行くのかを冷静に見極め、自分にとってプラスとなるように行動しましょう。

ただ、上司ばかりに気を取られていて、部下に目が届かないと反発をもらってしまいます。

部下に対してもしっかりとフォローをし、人間関係を乱さない努力が必要です。

【法人営業】向いている人の特徴

営業成績の良い同僚に対して「自分と同じ仕事をしているはずなのに、なぜあれだけ契約を取れるのだろう」「楽しそうに仕事をしているな」と感じたことがあるでしょうか。

法人営業で実績をあげたりイキイキと仕事をしたりしている人は、もともと法人営業に向いている人の特徴を持っているケースが多い傾向です。

法人営業に向いている人の特徴には「社交性が高い人」「発想力が豊かな人」「メリハリのある人」「メンタルが強い人」の4つがあげられます。

なぜこれらの特徴をもつ人が法人営業に向いているのか、理由を調べてみましょう。

社交性が高い人

法人営業は、社交性が高い人に向いています。

法人営業とはいえ、商談の際に関わる担当者は個人ですから、人と人との付き合いになることに変わりはありません。

担当者と良好な関係を築くためには、会話を弾ませるための社交性が求められます。

また、担当者との何気ない会話から顧客のニーズを引き出して、新たな商機につながる可能性も高い傾向です。

法人営業では、1つの商談でも担当者や責任者など複数の人と交渉する場合もあります。

さまざまな人と接するため、社交性が高く、どんな人とも分け隔てなく付き合える人は法人営業に向いている人です。

特に飛び込み営業がある場合は、初対面の人とも和やかに会話のできる人が向いています。

反対に、内向的な人や人見知りが強い人には負担の大きい仕事です。

発想力が豊かな人

発想力が豊かな人も、法人営業に向いている人です。

顧客との商談の中で「ここを自社向けにカスタマイズしてほしい」「こういうサービスもしてほしい」など、要望を打診されることがあります。

こうしたときに毎回「いったん持ち帰って検討します」と返答していては、商機を逃しかねません。

その場で顧客の要望に応えるためには、商材に関する知識だけでなく、発想力も必要です。

自社商材の対応可能な範囲で顧客の要望に応えるためにはどうしたら良いか、別の方法で顧客のニーズを満たすことはできないか、その場で発想して提案できれば商談がスムーズに進む可能性が高くなります。

一方、どんなに商材に関する知識が豊富でも、それを応用して新たな発想を生み出すのが苦手な人は、商機を逃してしまう傾向です。

メリハリのある人

仕事と私生活の区切りをはっきりつけられる、メリハリのある人も法人営業に向いています。

法人営業では業務量が多く、顧客との関わりも深いため、公私の区別がつかなくなってしまいかねません。

業務時間外に営業資料を作成して長時間労働になったり、接待のために休日を潰してしまったりすれば、体調を崩してしまいます。

また、仕事でのプレッシャーやストレスを私生活にも持ち込んでしまうと休んでもリフレッシュができず、メンタルにも悪影響をおよぼしかねません。

体調やメンタルが不調では、当然仕事にも影響が出てしまいます。

オンとオフの切り替えをはっきりして、業務時間内に全力で仕事に取り組めるメリハリのある人は法人営業に向いている人です。

メンタルが強い人

メンタルが強い人も、法人営業に向いています。

法人営業は、ノルマを課されたり初対面の人と話したりするため、プレッシャーや緊張を強いられることの多い職種です。

商談がうまくいかなかったり、飛び込み営業で相手に迷惑そうな態度を取られたりして、気持ちが落ち込むこともあります。

しかし、たとえプレッシャーや気分の落ち込みを感じても、顧客の前では堂々と振る舞わなければなりません。

こうした負の感情を仕事へのエネルギーに変えられる強いメンタルをもっている人ほど、法人営業に向いています。

反対に、プレッシャーや緊張に弱く、顧客の前でもおどおどした態度を取ってしまう人や、落ち込んだ気分を引きずってしまう人は法人営業向きとはいえません。

【法人営業】活かせる経験・スキル・資格

基本的に、個人営業であれ法人営業であれ、営業職に就く際に取得しなければならない資格はありません。

専門的な分野よりも総合的な役割を果たす場合が多いためです。

ただし、顧客の業界・業種に関する知識を深めることにより、的確な商材を紹介したり提案したりできるようになります。

知識を深めるために活かせる経験・スキル・資格の代表例を考えてみましょう。

経験

法人営業で活かせる経験としては、もちろん営業経験があることが望ましいです。

しかし、営業未経験でも活かせる経験はたくさんあります。

営業未経験の場合は、下記のような経験が活かせるといえるでしょう。

・人と接し関わった経験 

接客販売業・ボランティア活動・学習塾講師など、人とコミュニケーションをとってミッションを遂行するような経験は、相手の言動からニーズを汲み取ったり、説明と提案したりしなければならないため、法人営業でも活きてきます。

 

・マーケティング経験 

営業経験はなくても、他社サービスの動向を調査して差別化ポイントを作ったり、分析したりしてきた経験は法人営業においても役立ちます。

ファクトベースで物事を考えられるため、取引先からも信頼を得やすいでしょう。

 

・PDCAを回し成功した経験 

営業活動の提案においても、取引先への導入後の提案においても、最初からすべてうまくいくとは限りません。

振り返りを行い、改善していく行動がより良い結果を生み出していきます。

現在の勤務経験や学生時代の部活動など、自分の行動を顧みて改善した結果、成功に繋がったという経験がある人は法人営業においても活かせるはずです。

スキル

法人営業で求められるスキルは、一般的に営業全般でも必要となるスキルが多いです。

備わっていると好ましいスキルは下記が挙げられます。

 ・プレゼンテーション能力

「営業」がお仕事ですので、ものやサービスを売っていかなければなりません。

その時に必要となるのが、プレゼンテーション能力です。

説得力や訴求力の高い説明ができるか、また相手と言葉のキャッチボールを上手にできるかが、スキルレベルを図るポイントになります。

・コミュニケーション能力

人と接した経験が活かせるのと同じように、コミュニケーションスキルが高い人は法人営業では重宝されます。

コミュニケーション能力が高いということは、相手の立場や状況を考えられる想像力があるということ。

相手が言動に直接表れない部分も想像できるようになれば、顧客の真意やニーズを見極め、的確な商材を提案できれば、取引がより良いものとなるでしょう。

・事務処理能力(PCスキル)

・事務処理能力(PCスキル)

法人営業の業務内容は、外回りだけではありません。

営業の記録のデータ入力やプレゼン資料の作成も

忙しい業務の中で煩雑な事務処理を速やかにこなすスキルがあれば、効率的な業務が可能です。

資格

法人営業で取得が必須の資格はありません。

しかし、顧客企業と対等に折衝し一目置かれる存在になりたいと思うのであれば、希望する業界と関係ある資格を取得することをおすすめします。

業界に対して専門的な知識をもつ営業がいることは、クライアントにとっても、社内チームにとってもプラスとなります。

おすすめの資格 

・金融業界

ファイナンシャルプランナー、証券アナリスト など

・IT・Web業界

ITパスポート、システムアーキテクト など

・不動産業界

不動産コンサルティング、不動産鑑定士 など

 

そのほかにも取引先の業界に精通した資格も、アピールポイントとなるといえるでしょう。

【法人営業】キャリアパス&転職事情

法人営業は、その仕事の性格から出入りの激しい職種です。

つまり出て行く人が多い分、転職者が多いことを意味します。

ただ、これまで多くの人が法人営業経験を活かして転職やキャリアを築いているので、法人営業を経験すれば、自分の人生に新しい道が拓かれる可能性もあるということ。

ここからは、法人営業を経験した人たちはどのようなキャリアパスや転職をしているのかについても触れていきます。

法人営業を経験してからのキャリアパス

法人営業を経験した人の多くは、コンサルタントへキャリアアップしたり独立したりと、営業としてのスキルをベースに様々な道へ進んでいます。

トップ営業ともなると、具体的には以下のような流れでキャリアアップしていく方が多いです。

 キャリアアップの流れ

・営業コンサルタントとして独立

・他業種の営業として即戦力採用

・M&Aアドバイザーにキャリアアップ

・フリーランスとして営業代行

ップ

同業種への転職

営業職はどんな会社にとっても必要とされる職種です。

仮に同業種であれば、業界の情報も持ち合わせていることから、優位に仕事を進められます。

たとえ会社が変わっても業界が同じであれば、やることは同じです。

前職で成果をあげていた人材であれば、むしろオファーがくる可能性が高まります。

また、営業職は出入りが激しい職種のため営業職の求人が多いことも、営業職から営業職の転職の難易度が低い理由です。

特にIT・ウェブ系の法人営業職は成長産業のため、優良企業が多い傾向にあります。

法人営業は個人営業とは異なったスキルや経験が必要です。

そのため、個人営業をしてきた人材とは大きな差別化が図れます。

異業種への転職

法人営業で培った経験や磨いたスキルは、異業種へ転職しても即戦力として採用されることが多いです。

なぜなら、扱っているものは違っても営業プロセスと姿勢は一緒だからです。

法人営業で磨いた、ヒアリング力やPDCAの回し方、商談設計(事前準備〜クロージングまでのプロセス)、経営者視点でのニーズに気づく力などが大きな強みとなってきます。

そして転職する業種によっては、年収が上がる可能性も十分にあるといえるでしょう。

たとえば求人広告の営業は1件あたり数万円〜十数万円の利益が相場ですが、人材紹介の場合は数百万円にのぼることがあります。

そうなると営業に入るインセンティブも大きく変わるので「転職をしたことで年収が100万円も上がった!」ということも夢ではありません。

【法人営業】つらい時は転職も視野に入れよう

もしも今の仕事で「年収が低い」「今後のキャリアが心配」など、不安なことが多い場合は転職も検討してみてはいかがでしょうか。

もちろん就業先で叶えたいことがあるならば、そのまま働いてもいいでしょう。

ロングスパンで考えたときに、不安点が残るようであれば、視野を広げて転職を検討するのもいいでしょう。

他の企業に目を向けることで、現在の就業先の良さに気づいたり、新しい興味関心に出会えたりする可能性も十分にあります。

とくに法人営業は営業経験がある方は即戦力扱いされやすく、未経験の方であっても受け入れてもらいやすい市場です。

その上、勤続年数が伸びれば年収の上がり幅も大きくなります。

「今の仕事が辛い」「今のままじゃ不安だ」という場合は、ひとつの選択肢として転職も検討してみてください。

転職の際はエージェントを利用しよう

また、転職を考えている人は、転職エージェントの活用を検討してみてください。

転職エージェントは、自己分析や業界・企業研究など、転職活動の基礎作り・企業とのマッチング・面接のアドバイスを含めた転職全般のサポートをしてくれます。

そのためエージェントを活用することで、短期間で効率的な転職活動を進めることができます。

中でも営業職からの転職におすすめのサービスが「アゲルキャリア」です。

「アゲルキャリア」の大きな特徴は、20代営業職の転職に特化したサービスであることです。

経験豊富な専門エージェントが転職希望者を手厚くサポートし、年収アップなど登録者の条件に合う求人情報を紹介してくれます。

サービスの詳しい内容が気になる方は、ぜひこちらのサイトから詳細をご確認ください。

まとめ

法人営業は他の営業職と同様に、仕事内容がきついことは間違いありません。

しかし、大変さゆえにほかでは得られない達成感を得られます。

また、特殊な業種のため、同じ営業職であっても個人営業とは大きく異なる経験を体験可能です。

ただ、仮につらいと感じてしまったときには、モチベーションが高まる工夫をしましょう。

それでも無理なときは、転職を視野に入れて行動できます。

後悔をしない生き方の選択をするためにも、自分の気持ちに正直な行動をしてください。

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