技術営業がきつい三つの理由ときつい時の対処法を解説!
はじめに
技術営業は、メーカーやIT企業などの製品やサービスを顧客に提案し、導入時の技術的なサポートや導入後のアフターフォローなどを行う仕事です。
責任やたくさんの役回りを求められるため、特に新人や若手社員のなかにはきついと感じる人もいるかもしれません。
この記事では、技術営業がきつい3つの理由と、きついと感じたときの対処法について解説していきます。
また、技術営業の仕事はきついだけではありません。
メリットも併せて確認していきましょう。
ぜひ、この記事を通じて技術営業という職業を見つめ直していただければ幸いです。
技術営業の業務内容は?
技術営業は、技術的な専門知識を活かして自社製品を顧客に提案する仕事です。
モノづくりの世界は日々進歩し、複雑化しています。
そのため技術営業は、技術面での優位性や顧客メリットを的確に把握している必要があります。
また、顧客の理解度に応じて的確な説明ができるプレゼンテーション能力・コミュニケーション能力も必要となるでしょう。
業務の中心は、顧客の抱える経営上の課題や問題点をヒアリングし、自社製品を導入することによる問題解決、メリット獲得の提案をすることです。
例えば、見込み顧客へは、導入に対する不安を解消するために専門知識をもって説明します。
また、既存顧客には、ニーズに沿った新商品の提案や、アフターフォローによって信頼関係を構築しなくてはいけません。
そして、顧客と開発部門をつなぐパイプ役も、技術営業が担う重要な役割です。
実際の顧客が抱えている課題や、問題点から明らかになった市場のニーズを開発部門にフィードバックし、製品改善や顧客満足度向上につなげていきます。
このため、顧客の要望を正確に把握するヒアリングの能力や、社内開発部門との社内調整力も必要になるのです。
営業職との違い
技術営業と一般的な営業職は、業務内容や求められる能力が異なります。
一般的な営業職では、売り上げや顧客数といったノルマが課され、その達成を求められます。
業務の中心は、コミュニケーションを用いた顧客との関係構築や、顧客が抱えているニーズの発掘です。
一方技術営業は、自社製品に付加価値をつけるという面から売り上げへ貢献することになります。
導入にあたっての技術サポートや導入後のアフターケア、メンテナンスなどで顧客との信頼関係の構築も重要になってくるでしょう。
このように、技術営業は一般的な営業職よりも専門的な知識が必要になるうえに、数多くの役割をこなさなくてはいけません。
大手企業の場合には、顧客先に一般の営業職と同行し、技術提案をすることもあります。
技術営業がきつい3つの理由
ここからは、技術営業がきついといわれている3つの理由を説明していきます。
営業職でありながらも、専門的な知識を求められる技術営業は、日々知識のアップデートが必須です。
顧客と直接やり取りする立場であるため、クレーム対応を求められることもあるでしょう。
これは営業職全般にいえることですが、外回りが多くなってしまう以上、時間に追われることとなります。
しかし、どんな仕事も決して楽しいことだけではないと心に留めておく必要があるでしょう。
その仕事の良い面だけでなく、悪い面にも目を向けて、それを自分の成長につなげていくことが大切です。
日々勉強しなくてはいけない
技術営業は、一般的な営業スキルに加えて、技術面の高度な専門知識を身につける必要があります。
顧客との人間関係を築くうえで重要となるのは、まず、相手方とのコミュニケーション能力やヒアリング能力、丁寧な言葉づかいや対応能力です。
しかし、そこから自社製品の導入を顧客に決断してもらうためには、専門分野に関する知識が欠かせません。
技術面の知識が足りておらず、不十分な対応をしてしまったり、対応が遅くなったりしてしまっては、他社の製品を導入されてしまう可能性もあります。
技術はどの分野においても日々進歩し続けているため、最新技術についての理解を深める必要があります。
日中は客先への移動や商談、打ち合わせなどに多くの時間を割かれてしまうため、勉強する時間は多くありません。
限られた時間のなかでも効率よく知識を身につける情報収集能力、新しいことを学ぶ意欲が求められるでしょう。
クレームを受けやすい
技術営業はカスタマーサービスの一環でもあります。
このため顧客からのクレームが最初に自分へやってくることは、精神的に大きな負担となるでしょう。
365日24時間、いつでもクレームやトラブルの対応で客先に呼び出される可能性もあります。
短期的な対応で済む可能性もありますが、技術的に難しいシステムの場合は、長期的な対応を求められるかもしれません。
また、新規のシステムやサービスをリリースするタイミングでは、トラブルが頻発することもあるため、常にアンテナを張って待機しておく必要があります。
トラブルやクレームの発生は、ライバル企業が製品を提案するチャンスにもなりえるため、場合によってはシェアを落とすことにもつながりかねません。
このためクレーム発生時に、技術営業は最前線で戦う役割からは逃れられないのです。
常に時間に追われる
一般的に営業職は出張が多いことで有名です。
そしてこれは技術営業にもいえることであり、客先までの移動スケジュールはシビアになりがちです。
これに加えて、技術営業は専門的な知識を必要とするため、代えが効かない場面も多くなります。
体調不良や、身内の事情などによる急な休みは取りにくい可能性もあります。
また新規開拓だけでなく、既存顧客に対してのアフターフォローも大事な業務であるため、相手にしなくてはいけない顧客の数は多くなりがちです。
クライアントに対して一人で対応している場合、自分の仕事ぶりは会社の評価に直結してします。
そのため、ミスは許されません。
また顧客の希望をかなえるため、技術や知識を身につける勉強も必要となり、顧客と会っていない時間も決して無駄にはできないでしょう。
技術営業はきついだけじゃない!
技術営業のデメリットについて解説してきましたが、ここからは技術営業のメリットも解説していきます。
技術営業は顧客の要望に応えるため、高度な専門知識を日々アップデートし続けなくてはいけません。
これに加えて顧客からのクレームやトラブルに対応しなくてはいけないなど、業務量も多く、責任も重大です。
しかし求められる役割が大きいだけに、リターンとなる報酬も高い傾向にあります。
また、顧客の抱える課題や問題をダイレクトに解決できるため、仕事のやりがいを感じやすいともいえるでしょう。
営業職のなかでは平均年収が高め
技術営業の平均年収は471.8万円というデータがあります。
営業の平均年収が389万円なので、営業職のなかでは年収が高いといえる部類です。
また、ボーナスも冬は87.8万円、夏は84.1万円と、ともに80万円を超える水準となっています。
これは技術営業に、一般の営業職よりも高い役割を期待されているためといえるでしょう。
一般的な営業職に求められるのは、顧客とのコミュニケーションによる関係構築や、課題点をヒアリングすることによる需要の創出といった役回りです。
技術営業はそれに加えて、自社製品に関する技術的な知識を体得し、顧客の不安解消、導入時の技術的サポートや、導入後のアフターフォローなども任されます。
顧客と自社の開発部門をつなぐ重要な役割が技術営業であり、自社の売り上げに影響しやすい役割であることが、高収入の理由といえるでしょう。
残業が少なめ
民間企業の調査結果によると、残業時間の平均は25時間なのに対して、技術営業の残業時間は約19時間とやや少なめな印象です。
単純に計算すると、1日あたりの残業時間は平均1時間以下です。
定時の時間にもよりますが19時前には退社できることになります。
これならば、仕事終わりにジムへトレーニングに行ったり、同僚と飲みに行ったりと、仕事とプライベートのバランス調整は比較的しやすいといえるでしょう。
もちろん会社によっては繁忙期が存在する場合もありますし、製品発売やシステム、サービスのリリースがあれば、必然的にその時期の残業時間は増えてしまいます。
また営業職である以上、顧客からのクレームやトラブル対応で急遽残業が発生してしまうことは覚悟しておかなくてはなりません。
やりがいを感じやすい
技術営業職は業務の性質上、やりがいを感じやすい職種でもあります。
自分が取り扱う製品にもよりますが、責任が大きい分、大きく企業の売り上げに貢献できる可能性もあるからです。
技術営業が基本的に相手にするのは役員や取締役など、会社において重要なポストである可能性が高いです。
製品やシステムを採用してもらえれば一度で大きな金額が動くこともあります。
そのため、若手でもスケールの大きなビジネスができるチャンスもあるといえます。
また、顧客と直接コミュニケーションを取って、課題解決できることをやりがいに感じるケースもあるでしょう。
技術営業は単に製品を売るだけでなく、製品やサービスの導入を通じて顧客の抱えている課題解決につなげられる職業です。
自分がもっている専門的な知識やスキルを活かして問題を解決できることは、技術営業の醍醐味ともいえるでしょう。
技術営業がきついときの対処法
ここからは技術営業がきついときに有効な対処法を、3つ紹介していきます。
技術営業について、ここまでで良い点と悪い点の両面からフラットな視点で見つめ直してもらえたことでしょう。
しかし、人間はどうしてもネガティブな部分に目を向けてしまうもので、きついと感じているときには周りが見えにくくなってしまいます。
技術営業は、技術的知識の習得や顧客との人間関係など多くのことを求められるため、悩みを抱えることは多いでしょう。
そこで、つらいときにもっともやるべきでないことは、「何もせずに耐える」ことかもしれません。
行動を起こさなくては、決して状況が変わることはないからです。
今から紹介する対処法を確認して、どんなに小さなステップでもかまわないので行動へ移すようにしましょう。
スキルアップをする
技術営業は、自分の知識不足で仕事をきついと感じるケースも多いことでしょう。
営業をする顧客は、すでに企業の現場で長年開発に携わっているエンジニアだったり、日々きびしいビジネスの世界で戦っている経営者だったりします。
このため、特に新人や若手社員が力不足を実感することは無理もありません。
しかし、顧客の悩みに寄り添うためにも、自社の技術に対する知識を深めたり、マーケティングの勉強をするなどしたりしてと、とにかくスキルを高めることが大切です。
息抜きをする
先ほどデメリットであげたように、技術営業は顧客と直接やり取りをする立場なので、クレームを受けやすい仕事です。
顧客と直接コミュニケーションが取れることは、技術営業のメリットにもつながっているので、仕方ない側面もあります。
ストレスを完全になくすことは不可能ですが、心も身体と同じように、疲れを感じた際には休息が必要になります。
このためには、仕事とプライベートをある程度割り切って考え、リフレッシュする時間を設けるのが良いでしょう。
精神的にきついと感じるときこそ、休みの日に思いっきり趣味に没頭したり、人と喋ったりして息抜きをすることが大切です。
顧客の要望に応えるためにも、自分の時間を大事にして心身ともに健康な状態を保ちましょう。
転職する
本当に何をしてもきついと感じる場合は転職を考えたほうが良いでしょう。
人間にはどうしても得意不得意があり、多少なり不得意を得意にできたとしても、それには限界があります。
技術営業の約半数にあたる52%の人たちは転職を経験しており、同じ職種内で転職している人が比較的多いのも特徴です。
同じ技術営業といっても、製品や業界、企業の立ち位置によって業務内容は異なることも多いでしょう。
たとえ今の会社で実績をあげられていなかったとしても、転職によって状況が改善することは十分に考えられます。
また実際に転職をしなくても、転職活動をすることでスキルの棚卸しにつながります。
まずは転職エージェントに登録して、自分の市場価値を把握することから始めてみましょう。
転職するならエージェントを利用しよう!
転職する際は転職エージェントの利用がおすすめです。
転職エージェントを活用するとネットなどには載っていないような細かい情報が手に入るため、入社してからギャップを感じるリスクを軽減することができます。
中でもおすすめの転職エージェントは「アゲルキャリア」というサービスです。
こちらのサービスでは現在、営業職への転職をサポートしています。
内定率は驚異の95%と、かなり高い数字を誇ります。
忙しいあなたのために365日24時間いつでも対応が可能ですので、気になる方は是非この機会に利用を考えてみてください。
まとめ
技術営業は、技術的な専門知識を活かして、自社の製品やサービスを提案して顧客の課題解決を目指す職業です。
高度な専門知識や、コミュニケーション能力を求められるなどきつい部分もありますが、顧客や会社に貢献できたときには大きなやりがいを感じられることでしょう。
また、会社の業績に関わる責任の大きな立場であるため、給料は一般の営業職よりも高めに設定されていることが多いです。
仕事や企業を検討するときには、一方向から物事をとらえて判断するのではなく、必ずメリットとデメリットの両方に目を向ける必要があります。
現在技術営業の仕事をしていて、つらいと感じている人は紹介した対処法を何か1つでも実践していきましょう。
この記事が皆さんのレベルアップや、満足できる職業選択につながれば幸いです。
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