
営業におけるクロージングとは?トップ営業がやっている商談テクニックを解説
【営業の基本:クロージング】はじめに
営業が結果を出すために欠かせないテクニックが、「クロージング」です。
クロージングとは営業における最終段階で、顧客に契約してもらえるかどうかが決まるフェーズです。
クロージングにおけるテクニックについて理解しているのとしていないのとでは、営業成績に大きな差が出るといわれています。
営業として働き始めたばかりの方は、まずクロージングまでの流れを理解した上で、効果的なクロージングをするために各フェーズでやっておきたいことを押さえておきましょう。
この記事では、効果的なクロージングをする際のテクニックや、営業として意識しておきたいポイントを紹介します。
「クロージングって何?」「クロージングをする際のポイントが知りたい」という方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
【営業のクロージング術】クロージングとは
クロージングとは、英語の「close」が語源になっているビジネス用語です。
close本来の意味は「閉める」「締めくくる」ですが、営業においては商談を終えること、つまり「成約を結ぶ段階」という意味で使われます。
営業にはいくつかのフェーズがあります。
クロージングはその最終段階にあたり、営業におけるもっとも重要なフェーズです。
つまりクロージングの技術を高めれば、成約率アップを期待できるようになるのです。
商談全体の流れ
営業が顧客に初回アプローチしてから成約に至るには、クロージングを含めていくつかのフェーズがあります。
どのようなフェーズがあるのか、まずは全体の流れを確認しておきましょう。
資料のまとめなど、営業を行うための準備をします。
②アイスブレイク
軽く雑談をし、初対面の顧客とのあいだにある緊張をほぐします。
③ヒアリング
顧客が抱えている悩み、目標などを聞き出します。
④オファー
顧客の悩みに対し自社のサービスや商品を提案します。
⑤テストクロージング
成約確度を上げるためにテスト的にクロージングをします。
⑥クロージング
今までやりとりしてきた中で出た課題を払拭できる提案をして、契約するか否かの最終決定を委ねます。
⑦成約
契約を結びます。
ヒアリングをして課題を引き出し、テスト的にクロージングすることで自分が考える提案が相手のニーズに沿った内容かを確認。
そして最終的に提案内容を調整しクロージングをすることで成約確度を上げます。
クロージングをうまく行うためには、それまでのフェーズで顧客との信頼関係を築くことが肝心です。
つまり、クロージングに入る前のアイスブレイクやヒアリング、オファーの段階で、しっかりと顧客の心をつかんでおくことが大切ということになります。
クロージングの流れ
商談全体の流れの中で、成約確度を上げるために最も重要なのがテストクロージング以降のフェーズです。
段階的にクロージングトークをして行くことで、相手のニーズに合致した提案ができるようになり、成約確度が向上します。
ここからご説明するのは、テストクロージングから成約に至るまでの各フェーズで押さえておきたいポイントです。
どんな業界のトップ営業マンも大切にしていることなので押さえておきましょう。
01.テストクロージング
テストクロージングとは、簡単にいうとテスト的にクロージングをすることです。
最初の商談で行なったヒアリングと提案に対し、どの程度購買意欲があるのかを確認したり、どの課題が払拭できれば契約してもらえるかを対話ベースでおこないます。
例えばあなたがIT営業で業務効率化DXシステムを提案していたとしましょう。
契約してもらうためには顧客が契約することに対して何に課題を持っていて、何が払拭できれば契約に至るのかを確認する必要があります。
ここで活用されるのがテストクロージング。
「⚪️⚪︎の課題が払拭できればご契約いただけそうですか?」と、契約にYESをもらうために確認しておきたいことを聞いて、最終的なクロージングまでに成約確度をどんどん上げていくことが目的です。
いきなりクロージングをして相手のニーズに沿わない提案をしてしまっては本末転倒。
しかしテスト的にクロージングをすることで、最終決断を促すときに効果的な提案ができるようになります。
初回商談を終えて最終決断を促すまでは、こまめに顧客とやり取りを重ねてクロージングの質を上げる必要があるのです。
02.クロージング
クロージングは、初回商談で決めた顧客との期日(いつまでに返事がもらえそうか)に最終決断をしてもらうフェーズ。
ただし、ここでただ「YES」「NO」の判断を
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してもらうようなトークで進めてはいけません。
「NO」の選択肢を与えてしまうような話し方では相手も断りやすくなってしまうので、できるだけ商談ベースで話し合いをしましょう。
クロージングの商談でやっておきたいこととしては、初回商談からテストクロージングまでのやり取りで課題になった事項に対し、それを払拭できるようなプランを提示することです。
できれば2つ3つのプランを用意しておき、「どちらが良いですか」といったスタンスで相手にNOの選択肢を与えないような進め方が良いでしょう。
また、クロージングは商談において最も熱のこもった場面でもあるため、自分の想いも伝えるとより効果的です。
「御社の取り組みに感動したからこそ、私たちの商品でより良い環境を提供したい」などと、相手の感情を動かすような伝え方を心がけましょう。
03.成約
効果的なクロージングテクニックによって無事「契約します」という言葉が聞けたら、無事に成約に至ります。
ただし、この段階でもまだ安心してはいけません。
契約する意思を確認できても、それはただの口約束。
実際に契約書にサインをしてもらわなければ「成約」とは呼べないのです。
よくある失敗談としてあげられるのが、口頭で契約の意思を確認してから他社にリプレイスされてしまったり、新たな懸念点が出て失注に至ることです。
いずれもきちんと契約書をいただくまでにフォローが足りていないことが要因。
営業は契約書をもらうまでが仕事なので、口頭で契約の意思が確認できたからといって対応をおざなりにしてしまうのは御法度です。
契約から導入に至るまでのスケジュールを決めて、先方に合意をとって計画的に進めましょう。
【営業のクロージング術】効果的なテクニック
クロージングは、営業のたびに必ず行う必要があります。
クロージングをせずに結果を先延ばしにすると、顧客が契約に対して消極的になったり、ライバル企業の横入りがあったりするからです。
つまり、商談へ行ったその日のうちにクロージングまで行うことが成約率アップのポイントとなります。
しかし、闇雲に契約を迫ればいいわけではありません。
以下では、当日中に成約へ至るためのテクニックとして5つを紹介します。
やらない理由を仮説だてしておく
クロージングのフェーズで失注してしまう人の多くが、顧客に懸念点やマイナス事由を言われた時に引き出しを用意できていません。
初回商談で課題をとことんヒアリングできたとしても、実はもっと奥深くに課題が眠っており、クロージング商談で「実はこういう理由もあって、契約ができない」という判断になってしまうことはよくある話です。
最終的な判断を委ねる場で新たな課題が出てきてしまっては元も子もありません。
相手が持っているであろう懸念点や断り文句については、初回商談前の事前準備の段階で想定しておき、切り返しトークを用意しておきましょう。
こうしたやらない理由の仮説立てが多ければ多いほど、クロージング商談でより多くの引き出しを持って切り返しトークをすることができます。
購買意欲があるか直接聞く
まずは、顧客に購買意欲があるかどうかを直接聞くようにしましょう。
直接的なワードチョイスの方が相手のニーズが掴みやすく、悩んでいる顧客の背中を押すきっかけになることもあります。
ただし、「契約しますか?」とたずねるだけではなく、今日契約をすることで得られるメリットなどを説明するのがポイントです。
例えば、「ご契約いただける方向性であれば、⚪︎⚪︎円の割引ができないか社内で相談してみるので、ご契約のご意志はいかがでしょうか」など、今だけの値引きや特典などについて提案するのもよいでしょう。
今契約することがどれほどお得かしっかり説明することで、前向きに検討しなければならない必要性を感じさせることができます。
ただし、なかにははじめから値引き目当てで契約を渋ってみせる人もいます。
その点はしっかり見極めるようにしてください。
テストクロージングトークを準備しておく
先述した通り、テストクロージングは効果的なクロージングをするために必ずやっておきたいことで、いわゆる「ジャブを打つ」ようなものです。
現段階における顧客の購買意欲を確認することで、最終提案時により精密性の高いプランを提案することができます。
テストクロージングは初回商談でサービスや商品について説明をしたあとや、商談の後日に電話でフォローを入れる際に行います。
「何か、気になる点や聞いておきたい点があるでしょうか?」と質問を投げかけることで、最終的な結論を出す前の顧客の気持ちを確認することができますし、最初に聞けなかった課題を見つけることができるので、効果的なクロージングをするために必ずやっておきたいことです。
また、提案した「紹介したサービスのなかで、導入していただくとしたらどれでしょうか?」「紹介したサービスで課題の解消はできそうでしょうか?」といった質問も効果的です。
これらの質問に対して積極的に返答をするようであれば、その顧客は購買意欲があるといえます。
反対に消極的であっても、購買意欲を上げるためにどんな方向から提案をしたら良いかがわかるので、その先の営業がより効率的になるでしょう。
選択肢を提示する
人は、自分で選んだものに対してより強い愛着を抱くものです。
一方的にすすめられたものよりも、自分で選んだもののほうが納得をして購入してもらえますし、成約後も継続して利用してもらえる可能性が高くなります。
商品やサービスを提案する際は、2つ以上、できれば3つの選択肢を用意して、顧客に選んでもらうようにするとよいでしょう。
また、選択肢をいくつか用意しておくと「商品を買うか買わないか」という判断から、「どちらの商品を買うか」という判断に意識が変わり、商談を進めやすくなります。
選択肢を提示するときは、価格やサービス内容が異なるものを用意するのがポイントです。
比較対象があることでそれぞれのサービスや商品のよさが際立つようになり、顧客の興味をより強く引くことができるでしょう。
成約後の提案をする
成約後の提案をすることで、成約率をアップさせられます。
サービスの運用方法を説明して、成約後のイメージをもってもらいましょう。
また、「このサービスをどのように運用するご予定でしょうか?」「コースやオプションはどのようなものをご希望しますか?」といった質問を投げかけるのもおすすめです。
サービスや商品を利用している場面のイメージをしてもらうことで、購入を前提とした会話にすることができ、顧客の購買意欲をより強くできます。
成約後の提案をするときは、サービスや商品を購入することで得られるメリットや、購入しないことで発生するデメリットなどについてもしっかり説明することが大切です。
購入後に得られる特典などがあれば、それらもあわせて紹介するようにしましょう。
YES BUT法を使う
顧客に対して反対意見を述べる際に、まず相手の言うことを肯定(YES)してから反対意見(BUT)について述べることを「YES BUT法」といいます。
自分の意見を頭ごなしに否定されれば、誰でも嫌な気持ちになるものです。
一旦、相手の意見を肯定することで、相手の気分を害することなく、自分の意見を伝えられるようになります。
たとえ相手の不安な気持ちを払拭するつもりでも、まずは相手の不安な気持ちを受け入れるようすることが大切です。
そうすることで相手もこちらの意見を聞き入れやすくなり、商談をよりスムーズに進められるようになるでしょう。
【営業のクロージング術】商談で意識するポイント
これまでご紹介したとおり、テストクロージングからクロージングに至るまでのテクニックを駆使すれば、成約率をアップさせられます。
しかし、テクニックを無闇に駆使するだけでうまくいくものではありません。
相手の本質的なニーズをとらえるような姿勢で商談を進めたり、商談の場の空気から相手の表情を読み取れるように意識することも大切です。
クロージングテクニックを十二分に活かすために、今からご説明する3つのことを意識して商談を進めましょう。
ポイントを押さえてクロージングを行うことで、成約率の大幅な上昇を期待できます。
潜在的なニーズと本質を引き出す
商談で相手のニーズをとらえるには、単純に相手が言っている言葉をストレートに受け止めるだけではいけません。
顧客は法人でも個人でも、言葉に出していること以上に考えていることがたくさんあります。
とくに懸念点は胸に秘めていることが当たり前なので、それを把握せずに商談を進めてしまうといつまで経っても相手が前向きに検討できる状況にすることはできません。
本質的なニーズを引き出すには、リサーチとヒアリングに重点をおくことが必要です。
入念に相手先の情報を調べておき、懸念点として出るであろう課題を仮説立てしたり、商談を進める中で相手の反応を見ながら進めみしょう。
商談中の沈黙=ゴールデンサイレンスを大切にする
いくら顧客にとって有益な情報があるといっても、矢継ぎ早に話し続けるのは得策ではありません。
次から次へとまくし立てるように話をするのは印象がよくありませんし、顧客もあなたの話を理解しないままで終わってしまうでしょう。
顧客の熱量を上げるには、理解度を上げることが重要です。
理解してもらうためには相手に考える時間を与えることが必要です。
この沈黙の時間を「ゴールデンサイレンス」とよび、相手がしっかり悩んで決断するために必要なプロセスです。
商談では適度なタイミングで顧客に悩む時間を与えるようにしましょう。
ゴールデンサイレンスを与えれば相手の懸念点を引き出しやすくなりますし、考えることで顧客自らサービスや商品の良さに気づいてくれるものです。
顧客が何も言わずに考えているようであれば、一旦口を閉じ、ゆっくり考えるための時間を提供するようにしてください。
相手視点で提案する
どのような場面でも、相手の立場に立って話をすることが大切です。
営業においても同じことで、常に顧客視点で話をすれば、成約率をアップできるようになります。
まず念頭に置いておくべきことは、顧客は「商品やサービスが欲しい」のではなく、「課題を解決したい」と考えているという点です。
売ろう売ろうとするのではなく、「顧客の悩みを解決してあげたい」「顧客を助けたい」という気持ちで話をするようにしましょう。
顧客のために動いていることが相手に伝われば、顧客もこちらの話を聞こうという姿勢になってくれます。
そのためにも、ヒアリングの段階で課題を把握しておくことが重要です。
その課題を解決するためにはどうすればいいのか、顧客と一緒に考えるというような姿勢で話をするようにしましょう。
【営業の基本:クロージング】まとめ
クロージングについてしっかり理解しておくと、営業成績をアップさせられるようになります。
営業の仕事を始めたばかりで右も左もわからないという方は、まずはクロージングについて意識を向けてみるようにしましょう。
クロージングは商談における目的地のようなものです。
目的地がわかれば、おのずと道順がわかってくるのと同じです。
クロージングを意識することで、そこへ至るまでの正しい道筋がわかってきます。
つまり、クロージングに意識を向けることで、事前準備やヒアリングにおける心構えなども、自然とわかってくるということです。
ここで紹介したことを参考にしてクロージングについてしっかりと理解をし、普段の仕事へぜひ活かしてみてください。
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