営業トークのコツを掴んで成果に繋げよう!コツを心理的要因と技術的要因に分けて解説!
はじめに
営業トークを苦手だと感じている方は、実は営業経験豊富なベテランのなかにも多数いらっしゃいます。
若手となれば、なおさら多くの方が苦手意識をもつのも仕方がないことといえるでしょう。
しかしちょっとしたコツを押さえたことで、営業トークを苦手から得意に変えられた方もいらっしゃいます。
営業トークのコツや、会話がうまくいかないときの原因についてまとめました。 どうしても営業トークが苦手という方は、ぜひ参考になさってください。
【営業トークのコツ】うまくいかない原因は心理的原因と技術的原因に分かれる
営業トークがなかなかうまくいかない原因は、心理的原因と技術的原因に大きく二分されます。
経験が浅いうちは営業の際に緊張してしまうのは当然ですし、技術面でもまだ先輩社員に劣ることが多いです。
心理的原因・技術的原因のどちらかで失敗している可能性もありますし、人によっては両方の原因が複合している場合もあります。
営業トークが失敗に終わってしまう二大原因について、詳しく見ていきましょう。
まずは自分の失敗がどちらに起因しているか分析することも大切です。
【営業トークのコツ】営業トークがうまくいかない心理的原因を探ろう
最初にチェックしていくのは、心理的原因による営業トークの失敗です。
ベテラン社員になれば、ほとんどの方はあまり気構えせずにクライアントと対面することもできますが、
新人や若手だとなかなかそうはいきません。
経験のない仕事にチャレンジする場合は特に、どんな方でも多少の緊張を感じます。
しかし営業トークに影響があるほどメンタルが動揺している状態では、
営業トークがうまくいく可能性は相当低くなってしまいます。
営業トークの際に陥りやすいマイナスの心理について、ぜひ理解しておきましょう。
心理的原因①焦ってしまって、話し方が簡潔でない
最初にチェックしておきたいありがちな失敗は、焦ってしまって話がまとまらない・簡潔におさまらないという点です。
焦っている方は、まず自分が相手に伝えたい情報をあれもこれもと伝えようとしてしまいがちになります。
そのため相手方にとっては情報過多で、何が要点なのかわからないと感じられてしまうことがあります。
また、焦っている・緊張していると話すスピード自体も早くなりがちです。
持ち時間が決まっているスピーチでも、本番で緊張してしまう方は時間ちょうどにおさめるつもりだったはずが、
相当時間を余してしまうということもしばしばあります。
こうした焦りによる営業トークの拙さは相手にかなり伝わってしまうため、大きな失敗の原因になりえます。
事前準備を万全にしよう
自分が営業トークの際、焦って失敗することが多いと感じる方は準備を入念にするのがおすすめです。
準備・練習を重ねるほど、落ち着いた気持ちで営業に臨めます。
自分が話したい要点を事前にまとめておくことも大切です。
ただし相手から簡潔な説明を求められたり、思わぬ質問を受けたりすることもあるので、
話す内容を完全に決めてしまうのはおすすめできません。
想定外の質問やリクエストをされた際、かえって焦ってしまうことがあります。
そのため準備の際は、自分が話したいことだけでなく、予想される質問とその答えも準備しておくことが必要です。
もちろんよい準備のためには、自分がアピールしたい商品・サービスについて資料を見ずに説明できるほど勉強し、
精通しておくことも欠かせません。
心理的原因②断られることに恐怖感を抱いている
若手社員が特に陥りやすい営業トーク失敗の心理的原因に、断られることに対する恐怖感があります。
営業は誰でも断られたくない、成約につなげたいと考えるのは当たり前です。
しかしどんな凄腕の営業社員でも、100%すべての営業で成果を出すことはできません。
就職面接などと同じで、双方の条件が合わないときはどんなに上手なトークをしても、
成果につながらない可能性があると割り切るようにしましょう。
断られることに対して過剰に恐怖心を感じてしまうと、
トークが早口になる・相手が希望していない商品やサービスを無理にアピールしてしまう
といった行動を起こしやすくなります。
当然ながら相手にとってよい印象を与えないため、その後の取り引きにも影響してしまう悪循環に陥る可能性もあります。
断られることではなく「数をこなすこと」に目を向けよう
営業で何度か断られる・お叱りを受ける
といったネガティブな経験をすると、徐々にその恐怖心と上手に付き合えるようになります。
その経験に慣れきってしまい、断られるのが当たり前という心理になってしまうのはよくありません。
しかしある程度断られる経験をすると、断られても大きなショックを感じずに
気持ちを切り替えて次の仕事に迎えるようになるでしょう。
そのため若手のうちは数をこなし、ある程度断られる経験をすることも重要です。
特に新規営業など、もともと断られる確率のほうが高い仕事をする場合はまず数が求められます。
すべての営業先でよい結果を出そうとするのではなく、
成約可能性の高い方との関係を大切につなぎ確実な成果に結びつけましょう。
心理的原因③自信をもって営業トークができていない
営業に来た人が信頼できるかどうかの判断材料に、相手が堂々としているかというポイントがあります。
そのため、自信がないことを相手に見抜かれてしまっては大きなマイナスです。
これは営業に限ったことではありません。 万が一医師が自信なさそうに話していたら、
患者はその医師に安心して手術などを任せることはできないでしょう。
営業に向かう際は、相手に不安を感じさせない表情や声色を作ることが大切です。
もちろん営業では誠実さ・正直さも求められるので、デメリット・リスクなどを包み隠してまで自信をアピールすることはありません。
自分がアピールしたい商品・サービスの長所をよく理解したうえで、いかにその長所をうまく伝えるかを優先して考えましょう。
ロープレで練習を積んで自信を育もう
自信のなさが現れる一因に、練習不足があります。
直接相手方へ行く前に、不安があればロープレをしておくようにしましょう。
ロープレの相手は先輩・同僚社員でも構いません。
できればその様子を録画・録音して、ロープレの様子を振り返るようになさってください。
もちろんロープレの相手をしてもらった方に率直な意見をもらうことも大切です。
特に営業に自信のない方は、態度は堂々としていたか・話し方が早口になっていなかったか
などを確認しておくことをおすすめします。
営業が苦手な方の場合、1回のロープレだけで自信をもてないこともあるでしょう。
一度の練習で自信が得られないという場合は、何度もロープレを繰り返すしかありません。
同じ内容を何度も話すことで流ちょうに話せるようになりますし、そのことが営業トーク全体の自信にもつながります。
【営業トークのコツ】営業トークがうまくいかない技術的原因を探ろう
続いてチェックしたいポイントが、技術的要因による営業トークの失敗です。
自信をもって営業トークをしているつもりでも、技術・経験不足によってうまくいかないということが多々あります。
普段のおしゃべりが好き・得意という方でも、
営業トーク独特のテクニックを身につけていないために失敗してしまうことがあるので注意しましょう。
こちらで紹介するポイントを参考に、今までの営業トークで至らない点がなかったか振り返ってみてください。
技術的原因①営業トークの流れのなかで苦手な部分がある
営業トークは、自分の言いたいこと・アピールしたいことをスピーチのように述べるだけで完結するものではありません。
相手に挨拶をする・相手の話を聞く・営業トーク後の質問へ答えるといった各ステップそれぞれをうまくこなす必要があります。
営業トークに自信があるのにうまくいかないという方は、「トーク」そのもの以外の部分で失敗している可能性も高いです。
流れのなかで相手に不快感を与えたり、信頼感を損なわせたりする要因があるのなら、
できるだけ早く問題点を見つけて修正しましょう。
ベテラン営業社員も、最初は営業トークの流れを上手につかめず失敗していたという方は多いです。
問題点がなかなか把握できない場合、先輩社員に助言をもらうこともおすすめします。
苦手な部分をしっかり判断しよう
ここからは営業トークのポイントごとに、陥りやすい失敗についてチェックしていきましょう。
特に苦手な方が多いのは、初対面の方と上手に打ち解け、営業トークへ自然に導入する最初の部分です。
ここで失敗してしまうと、話を聞いてもらう機会すら逃してしまうこともあります。
また営業「トーク」とは言うものの、営業は相手と双方向のコミュニケーションが基本です。
相手の話を聞き、要点を整理する力も営業社員には求められています。
「聞く力」を磨くことは非常に難しいですが、営業の成功率を上げるためにどうしても必要なスキルです。
苦手な方は社内・営業先だけでなく、普段の会話でも相手の話をさえぎっていないか・きちんと聞けているかを意識してみましょう。
①アイスブレイク
アイスブレイクを苦手としている営業社員は多くいらっしゃいます。
いきなり営業トーク全開では、相手に引かれてしまうのではないかと心配になるものです。
しかしアイスブレイクの段階で、自分の営業目的について正確に知ってもらうことは大切です。
自分の名前や組織名を伝えるだけでなく、
トークの目的が「提案」「ヒアリング」だけなのか・契約まで考えているのかを伝えるようにしましょう。
初対面の場合は天気など当たりさわりのない話をして、様子をうかがう方もいらっしゃいますが、
営業に直接関係ない話を長く続けるのはかえってよくありません。
相手も時間の都合がある以上、可能な限り早く本題に入るほうが好感をもたれます。
営業トークのゴールが明確になれば、相手が自分の話をより理解しやすくなるでしょう。
営業上手な社員はアイスブレイクにも長けているので、ぜひこのスキルを身につけるよう取り組んでみてください。
アイスブレイクの詳細なコツについては、こちらの記事で詳しく紹介しています。
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②ヒアリング・ニーズ確認
つぎに注意したいのが、相手の話をよく聞けているかどうかです。
しっかり相手の話を聞き、ニーズの把握をするために、ポイントを整理して面談に臨むようにしましょう。
具体的にどんなポイントで情報を整理するかは、さまざまな手法が考案されてきました。
たとえば3C分析という方法は、下記3つの要素を軸に情報を整理する手法です。
・Company(自社) ・Customer(顧客) ・Competitor(競争相手)
そのほかにも下記4つの手順を踏んで相手と対話するSPIN話法があります。
・Situation(情報) ・Problem(問題) ・Implication(示唆) ・Need-Payoff(解決質問)
また、BANTという下記4つの情報を重要視する手法もあります。
・Budget(予算) ・Authority(決裁権) ・Needs(ニーズ) ・Timeframe(導入時期)
こうした一般的な手法を理解し、練習することでヒアリング力を高めてはいかがでしょうか。
もう1つ気をつけたいのは、自分がしっかり聞いていたとしても、相手がそう感じていない場合もあるという点です。
聞くときの姿勢・目線などにも気をつけ、相手の話をしっかりヒアリングしているということを
相手にも感じてもらわなければなりません。
営業シーンでのヒアリングスキルについては、つぎの記事で詳しく解説しています。
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③クロージング
営業成績に直結するスキルが、成約直前の最終段階であるクロージングです。
人当たりのよさ・人柄のよさが長所の営業マンでも、
いざ成約という段階で顧客の購入・導入意思を上手に導かなければ成果をあげられません。
クロージングのステップでは、相手がどれほど購入・導入に気持ちが傾いているかを上手に探り、距離感をはかる必要があります。
そのための具体的な方法は、テストクロージングです。
説明後に「導入にあたっての疑問点はございますか」「一番いいと思うプランはどちらでしょうか」などと問いかけることで、
相手の反応をうかがいます。
成約後について顧客にイメージをもってもらうのも、テストクロージングの大きな目的です。
ただしテストクロージングで相手の反応があまりよくない場合、こちらから無理に売り込みをかけることはおすすめできません。
営業をかける側ではなく、顧客主導で導入を決めた・選んだという感覚をもってもらうほうが
顧客の満足度・納得感を高めることにつながります。
クロージングの詳細なコツについては、こちらの記事で詳しく紹介しています。
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技術的原因②デメリットやリスクを説明していない
営業トークがうまくいかない技術的原因として、デメリット・リスクの説明が不得意ということも考えられます。
営業トークではどうしても、導入した場合のメリットや成果を前面に押し出して説明しがちです。
しかし金額・規模の大きな商談になるほど、相手は取り引きに慎重な姿勢で臨んできます。
また成約が近づくほど、相手はその商談にリスクがないかを見極めようとするものです。
顧客に対してデメリット・リスクも誠実に説明しなければ、本当の信用を得られません。
デメリット・リスクをどのタイミングで、どんな言葉を用いて説明するかは、営業マンの腕の見せどころです。
相手が質問してくるよりも先に、営業マンの側からリスク・デメリットについて説明することで誠実さをアピールすることもできます。
デメリットやリスクを伝えたうえで自社商材の魅力を伝えられるようにする。
デメリット・リスクを上手く伝えられる営業マンになるためには、
自社の扱う商品・サービスについてしっかり分析しておく必要があります。
競争相手との比較も重要です。
競合他社の似た商品・サービスと比較して価格が高い場合、
なぜ自社のほうが高いのか・見合った対価をどのような形で提供できるのか説明できるようになりましょう。
それを説明できなければ、相手を納得させられません。
商談の場においてデメリット・リスクを説明する局面では、
あわせてそのマイナス面を補うだけのメリットを伝えるようにしましょう。
「このようなデメリットがある代わりに、それ以上のこうしたメリットが得られます」
という形で説明することで、デメリットへの意識を強く向けさせないことが大切です。
自社製品やサービスのデメリット・リスクについて研究していくうちに、逆にこんな魅力があると発見できることもあります。
深く研究すればするほどアピールの説得力が増すので、常に売り込みたい商材の研究をおこたらないようにしましょう。
技術的原因③相手とのコミュニケーションがうまくできていない
今まで確認してきたのは営業トークならではのテクニックですが、
実は基本的なコミュニケーションの部分でスキル不足がある場合もあります。
特に営業に配属されたばかりの新人・若手の方では、さまざまな世代の方と会話した経験が少なく、
対話そのものが不得手なことも多いです。
営業というよりは会話のキャッチボールそのものでよく詰まってしまうという方は、
次の3つの力を磨き、営業マンとしてのレベルアップをはかりましょう。
その3つの力とは「聞く力」「伝える力」「場(雰囲気)を作る力」です。
こうしたスキルをブラッシュアップすることは、営業だけでなく日常のコミュニケーションでも役立ちます。
社内はもちろん、プライベートの交友関係を広げることにもつながりますので身につけておいて損はありません。
聞く力・伝える力・場を作る力を育む
相手と意思疎通するための「聞く」「伝える」「場を作る」それぞれのポイントについて紹介します。
会話の得意でない方にとっては、どのポイントも意識しなければ最初はなかなかうまくいかないと感じることがあるでしょう。
会話を終えたあとにどこがよかった・悪かったと振り返ることで、つぎは同じ失敗をしないように心がけることが大切です。
先輩から教わった売り文句をそのまま並べるのが精いっぱいという方、
さらに相手と長く会話が続くようになりたい方はぜひ練習してみましょう。
会話の場作りを意識する
まずは会話の「場」を上手に作ることです。
面談の場所を居心地のよい場所にすることも大切なので、相
手方が自社スペースにいらっしゃるときは社内・面談スペースを整理整頓し、対話に集中できる環境を整えましょう。
自身が相手の会社に訪問して営業する場合も、場作りのためにできることはあります。
基本は清潔感ある身だしなみと過不足ない営業資料の提示です。
すみやかに営業の場をセッティングすることで、相手をスムーズに導入トークから本題へ誘導していきましょう。
特に「提案」「見積もり提示」といったシーンでは、事前の資料準備が場作りに大きく影響します。
視覚的でわかりやすい資料が目の前にあることは、営業のテーブルについてもらうための最低条件です。
聞く力を鍛える
つぎに相手の会話を「聞く」力を鍛えることも意識しましょう。
「聞く」能力はただ聞くだけでなく、適切なタイミングで相づちや質問を返すことも含まれます。
聞きながら頭を働かせ、相手が何を伝えようとしているのかを整理しなければなりません。
特にメモを取ることに集中してしまうタイプの方は、メモに集中しすぎて要点を取りこぼしてしてしまうことがあります。
わからなかった点をそのままにして、会話を先に進めるのも禁物です。
シンプルに「もう一度説明していただけますか」と返すのではなく、
「今のご説明はこういうことかと思うのですが、間違っていないでしょうか」といった形で返すこともできます。
万が一こちらの理解が間違っていても修正してもらえますし、相手の話をきちんと聞いていたことのアピールにもなる質問です。
伝える力を鍛える
最後に、伝える力を鍛えることにも取り組みましょう。
学生時代にスピーチ・発表・ディスカッションなどの機会が少なく、
そもそも自分の伝えたいことを上手にまとめて話すことが苦手という方は多くいらっしゃいます。
緊張することを見越して
ややゆっくり話すことを意識する・自分用の資料に筋書きをメモし会話の流れを作る
といった基本的なことを徹底するだけでも、プレゼンの効果は大きく変わるものです。
聞くスキルとは異なり、伝えるスキルは目の前に相手がいなくても1人で練習することができます。
また、営業の達者な先輩社員に同行する際、話し方を参考にするのもおすすめです。
自社の先輩など、まずは身近なところで「この方みたいに話せるようになりたい」という目標を決めてみてはいかがでしょうか。
まとめ
「心理的原因」「技術的原因」に分けて営業トークで陥りやすい失敗について紹介してきましたが、いかがでしたか。
若手社員が苦手意識を感じやすい営業ですが、資格の勉強と違い普段の仕事をしながらスキルを磨くことができる分野です。
また、営業に配属されていない方でも他社の人と接する場面は多く存在します。
営業のスキルアップをしておくことで仕事の幅が広がるので、営業社員以外の方もぜひ営業トークを磨いておくようにしましょう。
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