海外向け法人営業のシゴト!求められるスキルとメリット・デメリットを紹介

海外向け法人営業のシゴト!求められるスキルとメリット・デメリットを紹介

目次
  1. はじめに
  2. 海外向けの法人営業の仕事内容
  3. 海外向けの法人営業のメリット・デメリット
  4. 海外向けの法人営業に転職するために必要なスキル
  5. まとめ

はじめに

語学力を活かせる仕事として知られているのが海外向け法人営業です。

今まで営業職として働いてきたものの、日本だけにとどまらずグローバルな環境で働きたいという人の転職先としても人気を集めています。

特に語学に自信のある人にとっては、それらのスキルを存分に活かせるでしょう。

今回はそんな海外向けの法人営業の仕事についてご紹介します。

営業職は未経験という方でも、転職できる可能性があるため、ぜひこの記事を参考にしてみてください。

海外向けの法人営業にもいろいろある

海外向けの法人営業とは、一般的には海外にいる顧客を相手に事業を展開している商社やメーカーで働くことになります。

しかし、海外向けの法人営業と一口に言っても、それらの業務内容や仕事の形態はさまざまです。

海外向けというと海外赴任が思い浮かぶ方も多いかもしれませんが、必ずしも海外赴任する必要はありません。

ここでは、現地に赴任して業務を行う法人営業と、日本国内にとどまりながら海外の顧客を相手に営業をする法人営業の2つについて紹介します。

これらを参考に、どのような職場環境が自分に向いているのかを考えてみましょう。

海外赴任して業務を行う

法人営業では、海外に駐在して現地で営業をする場合もります。

主な仕事内容としては、現地のスタッフをまとめたり、販路拡大を目指して現地法人に営業をかけたりすることがあげられます。

まずは、日本国内で2〜3年営業の経験を積んだあとに、海外赴任をするというケースも多くあるのです。

営業の仕事だけでなく、現地にいる社員のマネジメントをしたり、その国の近隣諸国へ輸出をしたりと、さまざまな業務を任されることもあるでしょう。

さらに、現地で販売店がある場合は、それらの管理や競合の調査など、マーケティングもセットで行うという可能性もあります。

この場合には企画力や営業力だけでなく、現地の文化や慣習を理解するという力も重要になってくるでしょう。

このように海外赴任をして法人営業をする際は、営業活動や販売拡大に関することだけでなく、現地の管理や市場調査などのマーケティング調査など、さまざまな仕事内容を任される可能性もあります。

日本国内で業務を行う

日本国内に勤務しながら、海外に向けた営業活動をする場合もあります。

たとえば、現地の法人や代理店と連絡を取り合いながら、提案営業や輸出の管理などをする仕事です。

そのほかにも、インターネットや現地スタッフへのインタビューを通して、海外の市場を調査し、情報収集をすることもあるでしょう。

基本の勤務地は国内ですが、必要に応じて海外出張をする機会も多くあります。

定期的に現地へ向かい、取引先へのフォローをしたり、現地で働く社員とコミュニケーションを取ったりする必要があるためです。

海外赴任は大変そうだし、自信はないけれどグローバルな仕事をしたいという方は、このような日本国内勤務の仕事を探すのがよいでしょう。

また、日本国内で業務に携わり、営業の経験値を上げてから、海外赴任を目指すというのもおすすめです。

海外向けの法人営業の仕事内容

ここでは、さらに具体的な海外向けの法人営業に関する仕事内容を見ていきましょう。

  • 市場調査
  • 営業企画
  • 商談
  • アフターフォロー
  • 契約関連の書類作成
  • クレーム対応

このような一般的な法人営業での業務を、英語や現地の言葉で行うのが主な仕事内容となります。

これらの業務を海外に向けて行うには、その国の文化についても知っておく必要があります。

加えて、現地スタッフをまとめるようなマネジメント業務も必要になる場合があるでしょう。

日本人の社員はもちろん、現地のスタッフや外国人の顧客とのやりとりが多く、英語をはじめとする外国語のスキルを十分に活かせます。

また、海外と国内で少し業務が変わってくることも押さえておきましょう。

海外での営業活動

海外での営業活動では、日本の本社と密に連絡を取りながら、営業企画や市場調査などといった営業の仕事を進めていくことになります。

駐在の期間は、会社やプロジェクトにもよりますが、大体数週間〜数ヶ月となっています。

大規模なプロジェクトや、長年その国で根付いてきた営業所などであれば、年単位の駐在になる可能性は少ないですが、現地でタフに生活していく力を試されるでしょう。

そのためには、現地の言葉はもちろん、現地のスタッフをまとめるといったマネジメント能力も必要になってきます。

なかには、日本人のスタッフが多く駐在しているという会社もあれば、チームのほとんどが現地出身の社員という場合まで、さまざまな状況が考えられます。

会社選びや選考の際に、ぜひ詳しく確認しておくとよいでしょう。

国内での営業活動

海外の企業を顧客としている会社のなかでも、国内勤務での営業活動を軸にしている企業は多くあります。

実際には、日本からメールや電話などを利用してやりとりをしつつ、定期的なフォローとして現地に向かうというスタイルの営業が一般的です。

このようなやりとりのほとんどはメールを主としていて、一部の商談のみ電話やビデオ通話を使うというスタイルになっています。

このような場合では、海外営業とはいえ英会話が堪能である必要はないという可能性もあります。

英語は勉強しているけれど会話にはまだ自信がないという方は、国内にいながらできる海外向けの営業職を探すのがおすすめです。

営業の仕事を覚えたり、英会話力を磨いたりしながら、将来的に海外赴任を目指すとよいでしょう。

海外向けの法人営業のメリット・デメリット

海外向けの法人営業の仕事にはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。

どんな仕事にもメリット・デメリットはつきものです。

そのため事前にこれらを知り、納得したうえでその仕事を選ぶことが大切だといえるでしょう。

そうすることで入社後のミスマッチを防ぐだけでなく、より自分の納得した環境で仕事ができます。

ここでは海外向けの法人営業のメリット・デメリットについて解説します。

自分のスキルや性格を考えながらこれらのメリット・デメリットについて考えてみましょう。

 海外向け法人営業のメリット

まずは、海外向け法人営業のメリットについてご紹介します。

営業の仕事というのは、どんな会社にも存在する人気のポジションです。

そんな営業職のなかでも、日本だけでなくグローバルなフィールドで活躍できる、海外向け法人営業ならではのメリットを見ていきましょう。

達成感が大きい

日本でも営業職といえば、やりがいや達成感のある仕事として知られています。

これが言葉も文化も違う顧客を相手にするとなると、その達成感もひとしおです。

契約に至るまでに、さまざまな問題を解決したり、顧客のニーズを理解したり、またそれに合わせた提案をすることが大切になってきます。

ときには、言葉や文化の違いからスムーズに商談が進まず、大変だと感じることもあるかもしれません。

しかし、その分商談が成立し契約を獲得できたときの達成感はとても大きなものとなります。

また、営業という仕事の性質上、しっかりと結果が数字にあらわれるというメリットもあります。

結果が給料に直接反映される可能性もあるため、高いモチベーションを保ったうえで、達成感を得ながら仕事に取り組めるでしょう。

日本の製品を世界に届けられる

日本の製品を世界に届けられるという点も、海外営業担当の大きなモチベーションになっています。

「メイド・イン・ジャパン」として知られる日本の製品は、海外でもそのクオリティの高さや安定した品質のよさから高い人気を集めています。

特に工業製品や電子デバイス、工芸品、きめ細やかなサービスなどが有名です。

海外の事情を知れば、いっそう日本人だからこその精巧さや丁寧な仕事ぶりを見直す機会になるでしょう。

このように、日本という国を背負いながら、その製品やサービスをアピールできるのは、海外向け法人営業をする人にとっても大きな喜びとなっています。

胸を張って自社製品をアピールできるよう、自分の興味のある業界や好きな業界で海外向け営業の仕事を探してみるとよいでしょう。

異文化に触れられる

営業をするにあたって、顧客の国の文化を理解することはとても大切なことです。

たとえば、どのようなライフスタイルを送っているのか、何を大切に感じているのかということは、営業をするうえでのキーポイントになってきます。

商材をむやみに売りつけようという気持ちだけでは、なかなか成約にはつながらないでしょう。

特に、さまざまな国に顧客をもっている会社であれば、世界中の人たちとコミュニケーションを取りながら仕事をしていくことになるのです。

そのなかで、異文化に触れ、今まで知らなかったことを知ること機会も多いでしょう。

海外へ行くのが好き、いろいろな国の人たちと仕事をしてみたいという好奇心旺盛な方にはぴったりの仕事です。

海外向け法人営業のデメリット

次に海外向け法人営業のデメリットについて説明します。

どんな仕事をはじめる場合も新しいチャレンジや経験はつきものですが、海外向け法人営業の場合は、より職場環境はガラッと変わる可能性もあります。

このような生活の変化に対応できるタフさが必要といえるでしょう。

言葉の壁がある

海外の顧客を相手に仕事をするにあたって、一番の大きな壁となるのが言葉に関することでしょう。

海外営業では、英語や中国語などが必須となっていることも多くあります。

これらは、試験の点数などをもとに判断されるのです。

しかし、いくら試験で良い点数を取っていても、実際に現地の人とコミュニケーションを取ったり、そこで生活したりする場合には、それらが通用しないことも起こり得るでしょう。

訛りがきつかったり、その土地独特の言い回しが多かったりと、言語の壁に苦労している人もいるのです。

いくら英語が得意だという方でも、「言語の面では絶対大丈夫!」と過信せず、苦労するものだという前提で少しずつ慣れていくようにしましょう。

赴任先を自分で選べない

大きな会社になればなるほど、赴任先を自分で選べない可能性があります。

海外赴任を希望先として、アメリカやヨーロッパなどを希望する方は多くいらっしゃいます。

しかし、赴任先は会社の都合によって決められる場合も多いため、自分の希望していた国とはまったく違う国へ赴任する可能性もあるでしょう。

場合によっては、インフラの整っていない国や、発展途上国などに赴任する可能性もあります。

そういった日本とはまったく違う環境のなかで生活していくのは、決して誰にでもできることではありません。

転職活動の際に、その会社がどういった国でマーケットを展開しているのか、どういった国に赴任や出張をする可能性があるのかをしっかりと調べておくとよいでしょう。

その会社の事業内容によっては、ある程度の国や地域を事前に把握できます。

一方で、世界中に支社があるような会社では、どこに配属されるのかは入社してみないとわからないという可能性も考えられるでしょう。

給与がとても高いわけではない

海外向け法人営業というと、華やかで高給といったイメージをもっている人も多いのではないでしょうか。

しかし実際のところは、年収平均500万円程度となっていて、ずば抜けて稼げる仕事だとはいえません。

もちろん、会社の規模や仕事の形態によって大きな差があります。

一概にはいえませんが、海外向け法人営業に就いたからといって、必ずしも給料が上がるとは限らないと頭に入れておきましょう。

また、語学のスキルが必要だったり、海外出張や海外赴任が多かったりという面を考慮すると、割に合わないと感じる場合もあるかもしれません。

海外向け法人営業の仕事をしている人は、給料の面だけでなく、世界中の人と関われることにやりがいを感じて続けている人が多くいるのです。

海外向けの法人営業に転職するために必要なスキル

これらのメリットやデメリットを踏まえたうえで、ぜひとも海外向け法人営業にチャレンジしてみたいと思った方は、実際にこの仕事で必要なスキルについて見ていきましょう。

必須となっている語学力はもちろん、営業の仕事に欠かせないスキルも身につけなければいけません。

転職までに時間のあるという方は、今のうちから少しずつ自分にできることを準備していきましょう。

また、時間がなという人も、スキマ時間を活用して語学力の向上に努めたり、営業力UPのための知識を本から取り入れたりと少しずつ準備をはじめてみてはいかがでしょうか。

語学力

海外の人とのやりとりが多いため、語学のスキルは必須となっています。

英語はもちろん、会社によっては中国語やロシア語などの第二外国語も必須としている企業もあるほどです。

一般的によく使われている英語能力試験はTOEICで、最低でも600点が必要とされています。

なかには700点以上を求める企業も数多くあり、語学スキルは転職においても重要視されるのは間違いないでしょう。

ビジネスレベルの英語力は必要だといえます。

特に海外赴任を希望している方は、英語に加えてその現地の言葉も習得する必要があります。

入社後も、英語のスキルを高めたり、現地の言葉を習得したりと、語学力を磨き続けることが大切です。

しかし、国内勤務の海外向け法人営業の場合には、必ずしも英語のスキルを必要としない会社も一定数存在します。

上記でも触れたとおり、現地との時差があるという場合には、やりとりはメールで済ませることが多く、英会話力が必ずしも求められるとは限らないのです。

営業力

語学のスキル以上に重視されるといっても過言ではないのが営業スキルです。

なぜなら、いくら語学が堪能だとしても、営業力がない場合は成約を取れないからです。

このように、営業力はとても重視されるスキルなので、営業経験があればより高い評価につながることでしょう。

なかでも、海外営業はメーカーや商社が多いことから、国内で有形商材に関する法人営業の経験がある場合には、かなり有利に転職活動を進められます。

営業力のなかには、コミュニケーション能力はもちろん、顧客のニーズを聞き出すためのヒアリング力や、問題解決を論理的に説明するための提案力などがあげられます。

営業の経験がなくとも、接客業でコミュニケーション能力を高めてきたという方は、転職活動の際にその実績をアピールしてみるとよいでしょう。

柔軟さ

日本では当たり前のことも、一歩海外に出てみると、当たり前ではないことも日常茶飯事なのです。

思いがけないトラブルや、ハプニングに見舞われることもあります。

これらは、文化や国民性の違いによるもので、海外の人と仕事をしていけば、自然と感じることになるでしょう。

そういったときにも、日本の常識や慣習にとらわれ過ぎてはいけません。

柔軟で、臨機応変な対応を求められるのです。

幅広い価値観を取り入れるためにも、日ごろから世界の情勢に目を向け、異文化を知ることから始めてみてはいかがでしょうか。

現地の文化を理解し、現地スタッフと細やかなコミュニケーションを取るなかで、このような柔軟な対応力は必ず活かされるはずです。

まとめ

今回は、海外向けの法人営業の仕事に焦点を当てて、その仕事内容やメリット・デメリット、さらに必要とされるスキルについて詳しくお伝えしました。

海外向けの営業は、語学力を活かして、さまざまな国に日本の製品やサービスを広められるやりがいのある仕事です。

海外営業と一口に言っても、海外赴任や国内勤務などさまざまな形態があるので、自分のもっているスキルや希望する働き方を具体化したうえで、転職活動を成功させましょう。

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