【営業の将来性】営業職がなくなるって本当?これからの営業職に必要なスキルや向いている人の特徴を紹介!
みなさんは近年、営業がなくなるとまことしやかに囁かれているのは知っているでしょうか。
営業を志す人ならば、気になっていた人がいるかもしれません。
せっかく、営業としてキャリアを積んでいこうとしているのに、水を差された気分になった人もいるかもしれません。
もし本当に将来に営業職がなくなってしまうのならば、無駄なキャリアを歩むことになってしまいますので、注意したいところです。
今回は、そんな営業職がなくなるのかを、これからこの業界に就職しようとしたり、転職しようとしたりする人向けて紹介します。
また、営業職にこれから必要になってくるスキルや目指すべきキャリアなどについても触れますので、ぜひ参考にしてみてください。
さらに、営業職がなくなる場合、すべての営業職がなくなってしまうのか気になっているという人もいるのではないでしょうか。
【営業の将来性】将来「営業がなくなる」って本当?
そもそも営業職がなくなるというのは、なぜそのようなことが言われるのか気になるところです。
営業職というのは、自社の製品を売るためには、必要不可欠な人材なので、
本当に営業職がなくなるのか、かなり半信半疑の人もいるはずです。
多くの人がいっているのが、テクノロジーの進化によって、営業職がいなくなるというものです。
たとえば、レジ打ちや集金、ライターなどはテクノロジーの進化によってなくなる可能性が高いと言われています。
そして、その波が営業職に押し寄せている可能性があるというのです。
営業は形を変えて残っていく
最初に結論から言ってしまいますが、いくらテクノロジーが進化するといっても、
営業自体がすべてなくなってくることはあまり考えられません。
営業という存在は、商品を売るためには必要不可欠な存在です。
テクノロジーの進化によって、確かにこれらの仕事が減少することはあるかもしれませんが、それはほとんどの業界に当てはまるでしょう。
また、営業が形を変えて残っていくという可能性も捨てきれないため、そういった意味でもなくなることは考えにくいのです。
ただし、テレアポをするだけだったり、飛び込み営業をして売り込むだけだったり、といった単純作業で可能な営業はなくなっていく可能性があります。
新商品を得意先に運ぶだけというのは、機械が簡単にできるようなものなので、そういった営業は淘汰されていく可能性があるのです。
仮に、ドローンが進化すると、そういった運搬はすべて機械がやってくれるかもしれません。
しかし、覚えておきたいのが、飛び込み営業というのは、そもそもテクノロジーの発達以前に少なくなってきています。
逆に、顧客の課題を発見したり、提案したりする、さらには継続的に関係を構築する、サポートするといった営業は、以前よりも重視される可能性が秘めているものなのです。
こういった分野は今後伸びていく可能性があるでしょう。
【営業の将来性】「営業職」を取り巻く問題
「営業がなくなるかもしれない」という大胆な発言が多くなっているのには、根拠なく広がった噂話ではありません。
それなりの理由があり、下記の3つの理由が挙げられます。
・売り方の変化
・AI技術の発達
・SFA(営業支援ツール)の普及
ここからは、それぞれの理由について詳しくチェックしていきましょう。
売り方の変化
時代の流れに伴い、モノやサービスのあり方は変化してきました。
営業スタイルも同様に、時代の流れと共に変化しつつあります。
昔でいう「営業マン」は、対面で顧客とコミュニケーションをし、商品の良さをセールスする、いわゆる足で稼ぐ営業スタイルが主流でした。
しかし、今や、足で稼ぐ営業スタイルは古臭いものと捉えられがちで、ツールや戦略を駆使していかにモノを売るのかが重要になってきています。
そのため、マーケターやディレクターなど別の職業に姿を変え、その業務のなかに、「営業」という業務が組み込まれていることも少なくありません。
営業として、マーケティングやディレクションなど「物を売る」以外の戦略的な思考や物を納品するまでのプロセスを理解しつつ、顧客へ提案できるかも重要です。
時代の変化に伴い、営業スタイルや業務内容の範疇に変化があり、純粋な営業職という立ち位置の人が少なくなっていることが考えられます。
AI技術の発達
テクノロジーの進歩、そのなかでもAI技術の発達は目まぐるしいものです。
私たちの生活にもAIは溶け込み、身近なAI技術を挙げるならば、ChatGPTやSiriやAlexaなどのバーチャルアシスタントなどが該当します。
これらのAI技術は便利である一方、多くの職業の仕事を奪うのではないかとささやかれています。
営業の仕事も例外ではありません。
極端な話をいえば、営業の力を借りずとも、AIが自動的にレコメンドし、モノが売れるのです。
とくに、BtoCの分野ではその流れが顕著だと言えるでしょう。
たとえば、大手のショッピングサイトAmazonや、SNS動画投稿サイトYouTube、インターネット広告であるGoogle広告は、ほとんど人の手を借りていません。
ユーザーの検索履歴などをもとに好みや関心ある事柄をAIが分析しているのです。
そのほかにも、YouTubeにおいては、違反動画もAI技術で見つけてしまうほどになっています。
この流れは、BtoBにも波及してくる可能性があって、エムスリーのMR君はその典型だともいえるでしょう。
営業支援ツールの普及
テクノロジーの進化によって、さまざまな業務支援ツールが登場しました。
その中でSFA(営業支援ツール)やCRM(顧客管理)などの支援ツールの登場は、営業業務の効率化に大きく貢献しています。
そもそも営業の業務は、モノやサービスを売るだけではありません。
物を売ることに付随して、顧客情報の管理、商談管理、実績管理、顧客フォローなど多岐にわたります。
こういったツールが普及してくると、営業の効率化ができますし、ボトルネックの発見で、売上と利益を底上げしてくれます。
戦略や分析、管理がしやすくなったからこそ、業務をより効率的に行え、人的リソースの削減にもつながっていると言えるでしょう。
ビジネスモデルの変化
現在は、ひと昔前に比べると、そもそもビジネスモデルが違っています。
最近の傾向は、売り切り型からサブスクリプション型へビジネスモデルが移行していると言えるでしょう。
とりあえず売るが通用する一回売ればOKの営業よりも、アフターフォローまでできる質の高い営業が重視されています。
このように考えると、サブスクリプション型のサービスは時代の流れに合致していると言えるのです。
【営業職の将来性】「営業職」が残る理由
「営業職は今後不要になるかもしれない」
そう言われてきてはいるものの、結論、営業職はこれからも必要となる職業であるといえるでしょう。
理由は下記3つの通りです。
・専門的な知識の必要性
・ソリューション営業が求められている
・インサイトを捉えた営業が差別化に
営業職がこれからも残ると言える理由について、チェックしていきましょう。
専門的な知識の必要性
インターネットの普及によって、消費者はサービスやモノの情報を簡単に入手できるようになりました。
しかし、その一方で多くの情報が溢れすぎて、何がいいのか選べない、分からないと困っている人もいるのです。
そこで、営業の力が必要となります。
モノやサービスに対して専門的な知識をもつ営業が、顧客が抱える疑問を解消し、購買へとつなげていくことで、売上の創出ができるのです。
そういった意味で、営業の専門性のある知識は、モノやサービスを売る過程のどこかで必要になってくるでしょう。
言い換えれば、営業であっても専門的な知識を要し、アドバイスできるレベルが現代では求められています。
ソリューション営業がより求められている
ソリューション営業とは、顧客の課題に対して解決策を提案する営業手段です。
自社の商品やサービスを単に売り込むのではなく、顧客がもつ課題に対して自社の商品やサービスがどのように役立つのかを提案します。
情報収集が簡単にできるようになった今、どのサービスがいいのか分からない顧客層も存在します。
自社のモノやサービスが顧客の課題にどのように活用できるのか、さらに今まで顧客でも気づいてなかったような課題にも役立つのかなど、顧客に合わせた提案が、モノやサービスが溢れる昨今では欠かすことができません。
顧客としても、企業の課題を正しく認識し、より良い提案をしてくれる営業がいるのは心強いことです。
顧客に商品の価値を気づいてもらうためにも、営業の提案は利益創出において欠かせません。
インサイトを捉えた営業が差別化に
ソリューション営業のもっと新しい形として、インサイト営業があります。
インサイト営業とは、顧客が現時点で気づいていない課題を見つけ、解決策を提案する営業です。
顧客がもつ潜在的な課題を見つけて提案していかなければならないため、ソリューション営業以上に高度な思考とテクニックが求められます。
レコメンド機能や分析などは、AIによって対応できる部分もあるでしょう。
しかし、インサイトを捉えて提案することは、AIでカバーできる範囲も限られてきます。
他者企業との差別化を図るためにも、営業の力が必要になってくるのです。
【営業の将来性】どんな営業が残っていくのか?
今後営業職がなくなるということはありませんが、営業職の競争率は激化する可能性があります。
そこで、前述してきたようなソリューション営業、インサイト営業など、顧客の潜在的意識にアプローチするような営業スタイルが、他社との差別化に繋がるといえます。
そのため、必要なスキルをダイレクトで身につけられるような嗅覚が必要になってくるのではないでしょうか。
これからの営業に求められるスキル
営業の生き残りを考える場合に重要になってくるのが、これからの営業に求められるスキルだと言えるでしょう。
これまで営業職といえば、それほど目立ったスキルが必要とされることはありませんでした。
確かに会話力などは必要でしたが、いまいち曖昧な能力です。
しかし、これからの営業は明確な能力が必要とされる可能性が高いのです。
課題発見力&解決力
これからの営業職で重視される能力は、課題発見力や解決力だと言えるでしょう。
顧客が抱えている課題にいち早く気付き、それを解決するための提案をするのです。
成長業界であるIT営業を確認してみると、
インサイドセールスによる集客やフィールドセールスによって顧客に合わせたサービスを提案したり、契約したりするといった努力もしています。
また、カスタマーサポートがアフターフォローをしているなど、三位一体のサービスを提供しているのです。
このように考えると、営業というよりかは、コンサルティングのようなイメージになってきつつあり、
これからの営業はかなり形を変えていく可能性があるでしょう。
また、コンサルティングとの垣根がなくなりつつあることにより、これらの職種の人たちと競合する可能性もある点を忘れてはなりません。
「個」としての営業力
これからは個としての営業力が重要になってきます。
個人として信頼されることが必要不可欠なのです。
幅広い業界の知識で多角的な視野を持つことも重要ですし、専門的な資格で高い提案力があることも条件です。
ほかにも高いコミュニケーション力による関係構築も重視されるでしょう。
【営業職の将来性】営業職に向いている人の特徴
具体的に、営業職適性の4つの特徴について見ていきます。
その性格が営業にどのように関係するのかを理解しましょう。
自分に当てはまる特徴はありましたか?
すべて持ち合わせていなくとも当てはまる強みがあるなら、それを活かして活躍したいものです。
人当たりが良い
営業は、初対面の人とだんだんと信頼関係を築いていき契約へと至ることが多いです。
そのため、相手に警戒心を抱かさない雰囲気を持っていることが大切です。
穏やかな口調や笑顔、親切な立ち振る舞いなど、人当たりの良さが欠かせません。
そして人が好きで人に興味ある性格であることも重要です。
相手が何に困っていてどうしたいのかを一緒に考えていくので、人に関心が薄いようではなかなか難しいでしょう。
コツコツと努力できる
営業はノルマがあるという話を聞く人も多いのではないでしょうか。
厳しいノルマはなくとも、目標売上金額を持ちそれに向かって頑張るといった姿勢が求められます。
そして顧客は、即決ですぐに購入を決めることは珍しいです。
どうしようか悩む時間をかけて決める人が多くなっています。
つまり、契約まで時間がかかるというわけです。
営業マンは、地道にコツコツと努力する人が向いています。
目標に向かって歩む努力、契約に向けて焦らずきちんとできることを進めていく努力が必要です。
マイペースでも良いので、継続して努力し続ける力が求められます。
相手の気持ちを理解できる
目の前の人が、一体どのようなことに悩んでいるのかに気付くことができなければ、なかなか相手との距離は縮まりません。
商品について説明する機会を持つことすらできずに、話が終わってしまうこともあります。
営業で大切なのは、相手のニーズに敏感であることです。
そして相手の課題をなんとかして解決してあげたいという気持ちが相手に伝われば、無事に契約へと結びつく可能性も高くなります。
相手の気持ちを理解する思いやりや想像力のある人は、営業に向いています。
細かな気配りができる
顧客に信頼してもらい「この人の言うことなら信じられる、この人から買いたい」と思ってもらえるかどうかは、その人の人間性が物を言います。
自分勝手で横柄な態度の人から、商品を購入しようとはなかなか思わないでしょう。
時間を決めること一つにしても、自分の都合ではなく相手の都合をまず聞けるかどうかが重要です。
細かい気配りができるかどうかも、営業の適性に大きく関係してきます。
【営業職の将来性】営業職の市場は?
営業職の将来性について考えてきましたが、実際の営業職の採用市場はどうなっているのか気になっている方もいるでしょう。
ここからは、採用市場において営業職はどのような状態になっているのかを探っていきます。
営業職の需要は増加中
売上に直結する重要な業務である営業の需要は、現在増加傾向にあります。
というのも、今までと同じ営業手法だけでは、顧客の獲得が難しく、生き残りが困難という現状があるからです。
多くの企業は今後の生き残りをかけて、試行錯誤して新規顧客の獲得に勤しんでいます。
その中で、新しい施策を実施するためにも、営業職のポジションを採用する企業は多いのです。
業界でいうと、IT、Web、コンサル業界などの営業職の求人は活況といえるでしょう。
経験者・未経験者どちらも積極的に採用活動が行われているのが現状です。
これからもニーズは伸び続ける
現状、営業職の求人は増加傾向となっていますが、今後も需要は伸び続けていくと言われています。
営業の手法は多岐に渡り、ひとつの企業の中にもそれぞれの手法に特化した営業部隊がいるほどです。
営業活動を分業化して、見込み顧客の獲得はインサイドセールスが担当し、商談から受注まではフィールドセールスが担当するということも。
それぞれが得意とする営業活動、業務フローによる営業活動の区分けなど、営業業務が細分化されてきているからこそ、営業のニーズはこれからも衰えないといえるでしょう。
【営業の将来性】営業職のキャリアパス
ここでは営業職に就職した後のキャリアパスを考えていきます。
自分が目指すキャリアや伸ばしたいスキルに応じて、転職先も変わってくることを把握しておきましょう。
営業のマネジメント職
営業職のキャリアパスとして、一番に想像しやすいのがマネジメント職です。
いわゆる、「マネージャー」や「営業部長」と呼ばれる、営業畑で昇進したポジションの人を指します。
マネジメント職は、メンバーの成長を促し、組織としてのパフォーマンス向上が求められます。
チームに与えられたミッションを達成するためには、マネジメントする力が必要になりますし、もちろん自分自身にも営業としての多くのノウハウや経験が蓄積されていなければなりません。
マーケティング・コンサルティング部門
営業職での経験が、マーケティングやコンサルティング部門で活かせることも少なくありません。
というのもマーケティング職やコンサルティング職では、営業職で身に付く情報収集力、分析力、企画力、コミュニケーション力が必要です。
もちろん、その他のスキルも必要とはなってきますが、求人票の中の「歓迎要件」の中に「営業経験●年」と記載されていることも。
営業職として働く中で、マーケターやコンサルに必要な知識も磨いていけば、マーケティング・コンサルティング部門でも活躍できる可能性は十分にあるでしょう。
企画・商品開発部門
営業職で顧客の課題と向き合った経験を活かして、企画や商品開発部門の道を開くことも可能です。
営業にとっての大きな強みとなるのは、お客様の生の声を聞いてきた経験。
実務の中で商品やサービスに対して、「〇〇の機能があればいいのにな」「〇〇だったら、お客様も満足してくれそう」と思うこともあるでしょう。
お客様の声を聞いた経験、自分自身が営業活動する中で感じたこと、顧客目線に立った企画や商品開発ができますので、世の中に必要とされる商品やサービスを開発できる可能性があるのです。
バックオフィス部門
バックオフィス部門とは人事や経理など、ヒト・モノ・カネといった経営資源を管理する部門です。
業務内容は多岐に渡り、同時並行で複数の物事をこなしていかなければなりません。
そして、社内の人や社外の顧客ともやりとりが発生し、営業職で身につけられるコミュニケーション能力や調整力が活かせられるはずです。
ただし、バックオフィス部門は採用ポストも少なく、ある意味狭き門でもあります。
ゆくゆくバックオフィス部門へとキャリアパスしたいとなれば、必要なスキルや資格などを取得しておいた方が良いでしょう。
独立・起業
営業経験を活かして、独立や起業することもひとつの道です。
契約先の営業活動を代行する営業代行や、製品を代理で販売する販売代理店といった働き方があります。
そのほかにも、営業コンサルタントや営業アドバイザーとして、企業の営業活動を支援する人もいます。
ただし、功績やノウハウが少ない段階で独立してしまうのは非常にリスクが高いです。
ゆくゆくは独立したいと考えている人は、企業である程度の営業経験と実績を積み、スキルとノウハウを身につけておくようにしましょう。
まとめ
営業職がなくなってしまうという不安は解消されたでしょうか。
営業職が完全になくなってしまうことはありませんが、営業職の競争が激化する場合や隣接する業種との競合が発生する可能性もあります。
間違いなく、今よりも必要とされる営業の数は減りますし、より質が重視されているので、
今後の営業は誰でもできる仕事というような立ち位置ではなくなっていくでしょう。
だからこそ、今回紹介したようなスキルや能力を身につけ、一人前の営業としてしての成熟できるような努力が必要になってくるのです。
これからの営業職は、新しい時代を迎えると言えますので大変かもしれませんが、
これまでの営業になかったような魅力的な仕事ができる可能性もありますので、将来をしっかりと予測してみましょう。
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